JP6795476B2 - スライド装置 - Google Patents
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Description
可動レール(12)の前進時には、第1係合部(22G)が係合状態となった後に第2係合部(22H)の係合状態が解除され、さらに、可動レール(12)の後退時には、第2係合部(22H)が係合状態となった後に第1係合部(22G)の係合状態が解除されることが望ましい。
なお、前進とは、可動レール(12)の長手方向端部が固定レール(11)内の位置から当該固定レール(11)外にスライドすることをいう。可動レール(12)の長手方向端部が固定レール(11)内の位置から当該固定レール(11)外にスライドするとは、例えば、可動レール(12)がシート前方にスライドする場合、及び可動レール(12)がシート後方にスライドする場合のいずれであってもよい。
第1係合部(22G)は、屈曲した金属製の帯板材により構成された弾性変位可能な部位であることが望ましい。これにより、樹脂製の第1係合部(22G)に比べて、第1係合部(22G)の耐久性が向上し得る。
(第1実施形態)
1.乗物用シートの概要
本実施形態は、図1に示す車両用シートに本発明に係る乗物用シート1を適用したものである。乗物用シート1は、シート本体2及びスライド装置10等を少なくとも備える。シート本体2は、シートクッション3及びシートバック5等を有する。
2.1 スライド装置の概要
<基本構成>
シート本体2は、2つのスライド装置10により支持される。2つのスライド装置10のうち第1のスライド装置10は、シート幅方向一端側に配置される。2つのスライド装置10のうち第2のスライド装置10は、シート幅方向他端側に配置される。
スライド機構は、シート本体2を固定レール11に対して移動させるための機構である。当該スライド機構は、図4に示すように、ネジ棒111及びナット部123等を有して構成されている。
シャッタ機構は、開口部11Aから固定レール11内(特に、ネジ棒111)が視認可能な状態になることを抑制するための機構である。当該シャッタ機構は、図2に示すように、第1シャッタ部20及び第2シャッタ部21等を有して構成されている。
<シャッタ機構の概要>
第1シャッタ部20と第2シャッタ部21とは同一構造である。以下の説明は、第1シャッタ部20の説明である。第1シャッタ部20は、図4に示すように、内側閉塞部材22及び外側閉塞部材23等を少なくとも有して構成されている。
内側閉塞部材22のうちスライド方向と直交する断面は、図7及び図8に示すように、下方側が開いた略U字又は略コの字状に構成されている。これにより、内側閉塞部材22は、ネジ棒111を上方側から覆うことができる。
外側閉塞部材23のうちスライド方向と直交する断面は、図9及び図10に示すように、下方側が開いた略U字状又は略コの字状に構成されている。これにより、外側閉塞部材23は、ネジ棒111を上方側から覆うことができる。
<内側閉塞部材及び外側閉塞部材を前進させるための構成>
「前進」とは、内側閉塞部材22及び外側閉塞部材23が可動レール12から押圧力を受けてスライドすることをいう。「後退」とは、当該「前進」と反対向きにスライドすることをいう。
図18に示すように、内側閉塞部材22には第1係合部22Gが設けられている。可動レール12(本実施形態では、エンドキャップ122)には、第1係合部22Gが着脱可能に引っ掛かって係合する第1被係合部122Eが設けられている。
可動レール12が前進向きにスライドするときには、図16→図17→図18→図19の順に示されるように、第1係合部22Gが係合状態となった後に第2係合部(22H)の係合状態が解除される。なお、この状態では、内側閉塞部材22及び外側閉塞部材23は可動レール12内に収納されている。
可動レール12の上端部分、外側閉塞部材23の上端部分、内側閉塞部材22の上端部分、及び保持ブラケット112の上端部分は、図19に示すように、上下方向において、可動レール12、外側閉塞部材23、内側閉塞部材22、保持ブラケット112の順に上から並んでいる。
3.1 内側閉塞部材及び外側閉塞部材を前進させるための構成の特徴
内側閉塞部材22は、第1被押圧部22Fに可動レール12が接触することにより、当該可動レール12から直接的に押圧力を受けてスライドする。同様に、外側閉塞部材23は、第2被押圧部23Eに可動レール12が接触することにより、当該可動レール12から直接的に押圧力を受けてスライドする。
可動レール12が固定レール11内に位置するときには、第2被係合部112Aと第2係合部22Hとが係合することにより、内側閉塞部材22の位置が保持される。可動レール12の一部が固定レール11外に位置するときには、第1被係合部122Eと第1係合部22Gとが係合するとともに、第2被係合部112Aと第2係合部22Hとの係合が解除されて内側閉塞部材22が可動レール12と共に一体的にスライドし得る。したがって、内側閉塞部材22は、可動レール12と共に確実にスライドし得る。
第1係合部22Gが第1被係合部122Eと係合した状態では、外側閉塞部材23の部位23Gは、可動レール12と内側閉塞部材22とによりスライド方向において挟まれた状態となる。
可動レール12(エンドキャップ122)と対向した対向面23Jが空隙部122Fを介して当該可動レール12と離間している。これにより、仮に可動レール12に荷重が作用しても外側閉塞部材23が損傷してしまうことが抑制される。
上述の実施形態に係るスライド装置10は、内側閉塞部材22及び外側閉塞部材23が可動レール12(エンドキャップ122)から直接的に押圧力を受ける構成であった。しかし、本願明細書に開示された発明はこれに限定されるものではない。すなわち、例えば、内側閉塞部材22が外側閉塞部材23を介して押圧力を受ける構成であってもよい。
5… シートバック 10… スライド装置 11… 固定レール
11A… 開口部 12… 可動レール 20… 第1シャッタ部
21… 第2シャッタ部 22… 内側閉塞部材 22F… 第1被押圧部
22G… 第1係合部 22H… 第2係合部
23… 外側閉塞部材 23E… 第2被押圧部 23J… 対向面
112A… 第2被係合部 121… レール本体 122… エンドキャップ
122C… 第1押圧部 122D… 第2押圧部 122E… 第1被係合部
124… 第1支持部 124A… 第1摺接面 125… 第2支持部
125A… 第2摺接面 126… 弾性部
Claims (6)
- 乗物用シートのシート本体をスライド可能に支持するスライド装置において、
乗物に固定される固定レールであって、上方に向けて開いた開口部が長手方向に沿って設けられた固定レールと、
前記シート本体が固定される可動レールであって、少なくとも一部が前記開口部から露出した状態で前記固定レールに対してスライド可能な可動レールと、
前記固定レールに対してスライド可能、かつ、前記開口部を閉塞可能な閉塞部材であって、前記可動レールから力を受けてスライドする閉塞部材と、
前記閉塞部材に設けられ、前記可動レールに設けられた第1被係合部と着脱可能に係合する第1係合部と、
前記閉塞部材に設けられ、前記固定レールに設けられた第2被係合部と着脱可能に係合する第2係合部とを備え、
前記可動レールの長手方向端部が前記固定レール内の位置から当該固定レール外にスライドすることを前進とし、当該前進と反対向きに前記可動レールがスライドすることを後退としたとき、前記可動レールの前進時には、前記第1係合部が係合状態となった後に前記第2係合部の係合状態が解除され、前記可動レールの後退時には、前記第2係合部が係合状態となった後に前記第1係合部の係合状態が解除され
前記第1係合部は弾性変位可能であり、
さらに、非係合時の前記第1係合部は、前記第2係合部の係合状態を維持するための弾性力を当該第2係合部又は前記第2被係合部に作用させるスライド装置。 - 前記第1係合部は、屈曲した金属製の帯板材により構成された弾性変位可能な部位である請求項1に記載のスライド装置。
- 前記可動レールは、
前記シート本体が固定される金属製のレール本体、及び
前記レール本体の長手方向端部に装着され、樹脂製のエンドキャップを有して構成され、
前記第1被係合部は、前記エンドキャップに設けられている請求項1又は2に記載のスライド装置。 - 前記固定レールに対してスライド可能、かつ、前記閉塞部材と協働して前記開口部を閉塞可能な第2の閉塞部材であって、前記閉塞部材の外壁面に滑り接触するとともに、前記可動レールと接触する被押圧部を有し、当該可動レールから押圧力を受けてスライドする第2の閉塞部材と、
前記第1係合部が前記第1被係合部と係合した状態では、前記被押圧部は、前記可動レールと前記閉塞部材とによりスライド方向において挟まれた状態となる請求項1ないし3のいずれか1項に記載のスライド装置。 - 前記固定レール内には、当該固定レールの長手方向に沿って延びるネジ棒、及び当該ネジ棒を保持する保持ブラケットが設けられ、
前記ネジ棒と噛み合うナットが前記可動レールに保持されており、
さらに、前記第2被係合部は、前記保持ブラケットに設けられている請求項1ないし4のいずれか1項に記載のスライド装置。 - 乗物に搭載される乗物用シートにおいて、
少なくともシートクッションを有するシート本体と、
前記シート本体をスライド可能に支持する請求項1ないし5のいずれか1項に記載のスライド装置と
を備える乗物用シート。
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