JP6795476B2 - スライド装置 - Google Patents

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Description

本願は、乗物用シートのシート本体をスライド可能に支持するスライド装置に関する。
例えば、特許文献1には、アッパレールと連動してスライドする内側カバー本体及び外側カバー本体を備えるスライド装置が記載されている。内側カバー本体及び外側カバー本体は、ロアレールの内部を覆うための部材である。
アッパレールの長手方向端部と外側カバー本体とはコイルばねにより連結されている。アッパレールに設けられた突出部は、内側カバー本体に設けられた長穴にスライド可能に嵌め込まれている。
これにより、アッパレールがロアレールに対してスライドすると、内側カバー本体はアッパレールのスライドに連動してスライドし、外側カバー本体は、内側カバー本体のスライドに連動してスライドする。
実開平6−27296号公報
特許文献1に記載のスライド装置では、外側カバー本体は、内側カバー本体のスライドに連動してスライドするので、外側カバー本体をアッパレールのスライドと連動させて確実にスライドさせることが難しい。
本願は、上記点に鑑み、カバー本体に類する部材を確実にスライドさせることが可能なスライド装置の一例を開示する。
スライド装置(10)は、固定レール(11)に対してスライド可能、かつ、開口部(11A)を閉塞可能な閉塞部材(22)であって、可動レール(12)から力を受けてスライドする閉塞部材(22)と、閉塞部材(22)に設けられ、可動レール(12)に設けられた第1被係合部(122E)と着脱可能に係合する第1係合部(22G)と、閉塞部材(22)に設けられ、固定レール(11)に設けられた第2被係合部(112A)と着脱可能に係合する第2係合部(22H)とを備えることが望ましい。
これにより、可動レール(12)が固定レール(11)内に位置するときには、第2被係合部(112A)と第2係合部(22H)とが係合することにより、閉塞部材(22)の位置が保持される。可動レール(12)の一部が固定レール(11)外に位置するときには、第1被係合部(122E)と第1係合部(22G)とが係合するとともに、第2被係合部(112A)と第2係合部(22H)との係合が解除されて閉塞部材(22)が可動レール(12)と共に一体的にスライドし得る。したがって、閉塞部材(22)は、可動レール(12)と共に確実にスライドし得る。
スライド装置は、以下の構成であってもよい。
可動レール(12)の前進時には、第1係合部(22G)が係合状態となった後に第2係合部(22H)の係合状態が解除され、さらに、可動レール(12)の後退時には、第2係合部(22H)が係合状態となった後に第1係合部(22G)の係合状態が解除されることが望ましい。
これにより、可動レール(12)が前進する際に、確実に閉塞部材(22)が可動レール(12)と共に一体的にスライドし得る。
なお、前進とは、可動レール(12)の長手方向端部が固定レール(11)内の位置から当該固定レール(11)外にスライドすることをいう。可動レール(12)の長手方向端部が固定レール(11)内の位置から当該固定レール(11)外にスライドするとは、例えば、可動レール(12)がシート前方にスライドする場合、及び可動レール(12)がシート後方にスライドする場合のいずれであってもよい。
後退とは、当該前進と反対向きに可動レール(12)がスライドすることをいう。したがって、可動レール(12)がシート後方に後退する場合、及び可動レール(12)がシート前方に後退する場合のいずれでもよい。
第1係合部(22G)は弾性変位可能であり、さらに、非係合時の第1係合部(22G)は、第2係合部(22H)の係合状態を維持するための弾性力を当該第2係合部(22H)又は第2被係合部(112A)に作用させることが望ましい。
これにより、可動レール(12)が固定レール(11)内でスライドする際に、当該スライドに連動して閉塞部材(22)がスライドしてしまうことを確実に抑制でき得る。
第1係合部(22G)は、屈曲した金属製の帯板材により構成された弾性変位可能な部位であることが望ましい。これにより、樹脂製の第1係合部(22G)に比べて、第1係合部(22G)の耐久性が向上し得る。
可動レール(12)は、シート本体(2)が固定される金属製のレール本体(121)、及びレール本体(121)の長手方向端部に装着され、第1被係合部(122E)を有する樹脂製のエンドキャップ(122)を有して構成されている。これにより、当該スライド装置を製造する者は、第1被係合部(122E)を容易に製造でき得る。
固定レール(11)に対してスライド可能、かつ、閉塞部材(22)と協働して開口部(11A)を閉塞可能な第2の閉塞部材(23)であって、閉塞部材(22)の外壁面に滑り接触するとともに、可動レール(12)と接触する被押圧部(23G)を有し、当該可動レール(12)から押圧力を受けてスライドする第2の閉塞部材(23)と、第1係合部(22G)が第1被係合部(122E)と係合した状態では、被押圧部(23G)は、可動レール(12)と閉塞部材(22)とによりスライド方向において挟まれた状態となることが望ましい。
これにより、可動レール(12)の一部が固定レール(11)外に位置するときには、閉塞部材(22)と第2の閉塞部材(23)とが一体的に可動レール(12)と共にスライドし得る。したがって、閉塞部材(22)及び第2の閉塞部材(23)は、可動レール(12)と共に確実にスライドし得る。
固定レール(11)内には、当該固定レール(11)の長手方向に沿って延びるネジ棒(111)、及び当該ネジ棒(111)を保持する保持ブラケット(112)が設けられ、ネジ棒(111)と噛み合うナット(123A)が可動レール(12)に保持されており、さらに、第2被係合部(112A)は、保持ブラケット(112)に設けられていることが望ましい。これにより、スライド装置を提供する者は、第2被係合部(112A)用の専用部品を廃止でき得る。
因みに、上記各括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的構成等との対応関係を示す一例であり、本発明は上記括弧内の符号に示された具体的構成等に限定されるものではない。
本発明の実施形態に係る乗物用シートを示す図である。 本発明の実施形態に係るスライド装置を示す図である。 本発明の実施形態に係るスライド装置を示す図である。 本発明の実施形態に係るスライド装置の分解図である。 本発明の実施形態に係るスライド装置の分解図である。 本発明の実施形態に係るスライド装置を示す図である。 本発明の実施形態に係る内側閉塞部材を示す図である。 本発明の実施形態に係る内側閉塞部材を示す図である。 本発明の実施形態に係る外側閉塞部材を示す図である。 本発明の実施形態に係る外側閉塞部材を示す図である。 本発明の実施形態に係るスライド装置の断面構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る内側閉塞部材を示す図である。 本発明の実施形態に係るエンドキャップを示す図である。 本発明の実施形態に係るエンドキャップの正面図である。 図14のA−A断面図である。 本発明の実施形態に係るスライド装置の作動説明図である。 本発明の実施形態に係るスライド装置の作動説明図である。 本発明の実施形態に係るスライド装置の作動説明図である。 本発明の実施形態に係るスライド装置の作動説明図である。 本発明の実施形態に係るスライド装置の第1支持部及び第2支持部を示す図である。
以下に説明する「発明の実施形態」は、本願発明の技術的範囲に属する実施形態の一例を示すものである。つまり、特許請求の範囲に記載された発明特定事項等は、下記の実施形態に示された具体的構成や構造等に限定されるものではない。
以下は、本発明の実施形態の説明である。少なくとも符号を付して説明した部材又は部位は、「1つの」等の断りをした場合を除き、少なくとも1つ設けられている。つまり、「1つの」等の断りがない場合には、当該部材は2以上設けられていてもよい。
各図に付された方向を示す矢印等は、各図相互の関係を理解し易くするために記載したものであって、本発明は、各図に付された方向に限定されるものではない。各方向は、本実施形態に係る乗物用シートを車両に組み付けた状態における方向を意味する。
なお、本明細書に係る「着席者」とは、乗物の乗員や乗物用シートを利用する者をいう。したがって、着席者には、現実に着席していない者も含まれる。
(第1実施形態)
1.乗物用シートの概要
本実施形態は、図1に示す車両用シートに本発明に係る乗物用シート1を適用したものである。乗物用シート1は、シート本体2及びスライド装置10等を少なくとも備える。シート本体2は、シートクッション3及びシートバック5等を有する。
シートクッション3は着席者の臀部を支持するための部位である。シートバック5は着席者の背部を支持するための部位である。スライド装置10は、シート本体2をスライド可能に支持するための装置である。
2.スライド装置
2.1 スライド装置の概要
<基本構成>
シート本体2は、2つのスライド装置10により支持される。2つのスライド装置10のうち第1のスライド装置10は、シート幅方向一端側に配置される。2つのスライド装置10のうち第2のスライド装置10は、シート幅方向他端側に配置される。
第1のスライド装置10の構成と第2のスライド装置10の構成とは同じである。以下の説明は、第1のスライド装置10(以下、スライド装置10と略す。)に関する説明である。
スライド装置10は、図2及び図3に示すように、固定レール11、可動レール12、第1シャッタ部20及び第2シャッタ部21等を少なくとも備える。固定レール11は、乗物に直接的又は間接的に固定される金属製の部材である。
本実施形態に係る固定レール11の長手方向は、乗物(車両)の前後方向に一致している。当該固定レール11には、図4に示すように、上方に向けて開いた開口部11Aが長手方向に沿って設けられている。
可動レール12はシート本体2が固定される部材である。当該可動レール12は、図2に示すように、少なくとも一部が開口部11Aから露出した状態で固定レール11に対してスライド可能である。
なお、「可動レール12の少なくとも一部が開口部11Aから露出した状態」とは、着席者がスライド装置10を上から目視したとき、可動レール12の少なくとも一部を目視可能な場合をいう。
このため、上記の「露出した状態」は、可動レール12の上端が固定レール11の上端から突出した状態に限定されるものでない。つまり、可動レール12の上端が固定レール11の上端より低い場合であっても「可動レール12の少なくとも一部が開口部11Aから露出した状態」に該当し得る。
可動レール12は、図4に示すように、レール本体121及びエンドキャップ122等を少なくとも有する。レール本体121は、シート本体2が固定される金属製の部材である。エンドキャップ122は、シート本体2の長手方向端部に装着され、かつ、当該端部を覆う樹脂製の部材である。
本実施形態に係る可動レール12は、2つのエンドキャップ122を有する。2つのエンドキャップ122のうち第1のエンドキャップ122は、レール本体121の長手方向一端に装着されている。
2つのエンドキャップ122のうち第2のエンドキャップ122は、レール本体121の長手方向他端に装着されている。なお、2つのエンドキャップ122は、同一形状であって、スナップフィット等の弾性係止部122A(図13参照)によりレール本体121に固定されている。
<スライド機構>
スライド機構は、シート本体2を固定レール11に対して移動させるための機構である。当該スライド機構は、図4に示すように、ネジ棒111及びナット部123等を有して構成されている。
固定レール11内には、図5に示すように、ネジ棒111及び保持ブラケット112等が配置されている。ネジ棒111は、固定レール11の長手方向に沿って延びる雄ねじである。保持ブラケット112はネジ棒111を保持する部材である。
本実施形態に係る保持ブラケット112は、ネジ棒111の延び方向一端側(本実施形態では、シート前端側)を保持する。なお、ネジ棒111の延び方向他端側は、図示しない保持ブラケットにより保持されている。
図4に示すナット部123は可動レール12に保持されている。当該ナット部123は、図6に示すように、ネジ棒111と噛み合う雌ねじが形成されたナット123Aを有する。ナット123Aは、電動モータ(図示せず。)から回転力を受けて回転する。
ネジ棒111は、2つの保持ブラケット112により回転不可状態で固定レール11に保持されている。このため、ナット123Aが回転すると、「ねじの原理」により可動レール12、つまりシート本体2が固定レール11に対して移動する。
<シャッタ機構>
シャッタ機構は、開口部11Aから固定レール11内(特に、ネジ棒111)が視認可能な状態になることを抑制するための機構である。当該シャッタ機構は、図2に示すように、第1シャッタ部20及び第2シャッタ部21等を有して構成されている。
第1シャッタ部20は、固定レール11の長手方向一端側(本実施形態では、前端側)の開口部11Aを閉塞する。第2シャッタ部21は、固定レール11の長手方向他端側(本実施形態では、後端側)の開口部11Aを閉塞する。
これにより、固定レール11内が視認可能となることが抑制される。なお、第1シャッタ部20と第2シャッタ部21との間の開口部11Aは、可動レール12に閉塞された状態となる。したがって、開口部11Aは、長手方向全域に亘って閉塞された状態となる。
2.2 シャッタ機構
<シャッタ機構の概要>
第1シャッタ部20と第2シャッタ部21とは同一構造である。以下の説明は、第1シャッタ部20の説明である。第1シャッタ部20は、図4に示すように、内側閉塞部材22及び外側閉塞部材23等を少なくとも有して構成されている。
内側閉塞部材22及び外側閉塞部材23は、図2に示すように、互いに協働して固定レール11の長手方向一端側に位置する開口部11Aを閉塞する。内側閉塞部材22及び外側閉塞部材23は、可動レール12から押圧力又は引張り力を受けて、可動レール12のスライドと連動して固定レール11に対してスライドする。
つまり、可動レール12がシート前方側にスライドすると、内側閉塞部材22及び外側閉塞部材23のうち少なくとも一方の閉塞部材がシート前方側にスライドする。可動レール12がシート後方側にスライドすると、内側閉塞部材22及び外側閉塞部材23のうち少なくとも一方の閉塞部材がシート後方側にスライドする。
<内側閉塞部材の概要>
内側閉塞部材22のうちスライド方向と直交する断面は、図7及び図8に示すように、下方側が開いた略U字又は略コの字状に構成されている。これにより、内側閉塞部材22は、ネジ棒111を上方側から覆うことができる。
具体的には、当該内側閉塞部材22は、第1壁部22A、第2壁部22B及び天板部22C等を少なくとも備える。第1壁部22Aと第2壁部22Bとは、略水平方向において互いに対向した状態で、固定レール11の長手方向と平行な方向に延びている。天板部22Cは、第1壁部22Aの上端側と第2壁部22Bの上端側を連結している。
内側閉塞部材22の延び方向一端(本実施形態では、シート前方端)は、端部壁22D(図7参照)により閉塞されている。なお、第1壁部22A、第2壁部22B、天板部22C及び端部壁22Dは、樹脂にて一体成形された一体成形品である。
<外側閉塞部材の概要>
外側閉塞部材23のうちスライド方向と直交する断面は、図9及び図10に示すように、下方側が開いた略U字状又は略コの字状に構成されている。これにより、外側閉塞部材23は、ネジ棒111を上方側から覆うことができる。
具体的には、外側閉塞部材23は、第1壁部23A、第2壁部23B及び天板部23C等を少なくとも備える。第1壁部23Aと第2壁部23Bとは、略水平方向において互いに対向した状態で、固定レール11の長手方向と平行な方向に延びている。天板部23Cは、第1壁部23Aの上端側と第2壁部23Bの上端側を連結している。
外側閉塞部材23は、図11に示すように、内側閉塞部材22の外壁面に滑り接触しながらスライド可能である。換言すれば、内側閉塞部材22は、外側閉塞部材23の内壁面に滑り接触しながらスライド可能である。
図12に示すように、内側閉塞部材22の第1壁部22A及び第2壁部22Bそれぞれの外壁面には溝部22Eが設けられている。各溝部22Eは、スライド方向と平行な方向に延びている。
図10に示すように、外側閉塞部材23の第1壁部23A及び第2壁部23Bそれぞれの内壁面には、突条23Dが設けられている。各突条23Dは、図9に示すように、外側閉塞部材23の延び方向一端(本実施形態では、シート前方端)からスライド方向と平行な方向に延びている。
各突条23Dは、各溝部22Eに嵌り込んだ状態で当該溝部22Eと滑り接触可能である。つまり、各突条23D及び各溝部22Eは、内側閉塞部材22に対する外側閉塞部材23の相対変位を案内する案内部として機能する。
なお、外側閉塞部材23は、エンドキャップ122によりスライド可能に支持されている。図14に示すように、エンドキャップ122には案内部122Bが設けられている。案内部122Bは、外側閉塞部材23の第1壁部23A及び第2壁部23Bと滑り接触して当該外側閉塞部材23のスライドを案内する。
2.3 シャッタ機構の詳細構造
<内側閉塞部材及び外側閉塞部材を前進させるための構成>
「前進」とは、内側閉塞部材22及び外側閉塞部材23が可動レール12から押圧力を受けてスライドすることをいう。「後退」とは、当該「前進」と反対向きにスライドすることをいう。
第1シャッタ部20では、可動レール12が、シート後方からシート前方に向かう向きスライドしたときに、当該第1シャッタ部20に押圧力が作用する。つまり、可動レール12がシート前方に向けてスライドする際に、当該可動レール12は、内側閉塞部材22及び外側閉塞部材23の少なくとも一方に押圧力を作用させる。
なお、第2シャッタ部21では、可動レール12が、シート前方からシート後方に向かう向きスライドしたときに、当該第2シャッタ部21に押圧力が作用する。つまり、押圧力の向きがシート後方に向かう向きの場合において、前進とは、内側閉塞部材22及び外側閉塞部材23がシート後方にスライドすることをいう。
本実施形態に係る可動レール12では、レール本体121の延び方向一端(本実施形態では、シート前方端)にエンドキャップ122が装着されている。このため、内側閉塞部材22及び外側閉塞部材23は、エンドキャップ122に接触したときに押圧力を受ける。
すなわち、エンドキャップ122には、図14及び図15に示すように、第1押圧部122C及び第2押圧部122Dが設けられている。内側閉塞部材22には第1被押圧部22F(図8参照)が設けられている。外側閉塞部材23には第2被押圧部23E(図9参照)が設けられている。
内側閉塞部材22は、図19に示すように、第1被押圧部22Fに第1押圧部122Cが接触したとき、つまり第1被押圧部22Fに可動レール12が接触したときに、当該可動レール12から直接的に押圧力を受けてスライドする。
外側閉塞部材23は、図16に示すように、第2被押圧部23Eに第2押圧部122Dが接触したとき、つまり第2被押圧部23Eに可動レール12が接触したときに、当該可動レール12から直接的に押圧力を受けてスライドする。
つまり、可動レール12が前進する際には、先ず、外側閉塞部材23の第2被押圧部23Eに第2押圧部122Dが接触する(図16参照)。これにより、外側閉塞部材23は、図16→図17の順に示されるように、可動レール12から押圧力を受けながら当該可動レール12と共に前進する。
図17に示す状態から可動レール12が更に前進すると、図18に示すように、内側閉塞部材22の第1被押圧部22Fに第1押圧部122Cが接触する。第1被押圧部22Fに第1押圧部122Cが接触した状態においても、外側閉塞部材23の前端23Fと内側閉塞部材22の端部壁22Dとの間に隙間Gが存在する。
つまり、外側閉塞部材23は可動レール12から押圧力を直接的に受けて前進向きにスライドする。内側閉塞部材22は、外側閉塞部材23を介して間接的に可動レール12から押圧力を受けることなく、当該押圧力を直接的に受けて前進向きにスライドする。
第1被押圧部22F及び第2被押圧部23Eが可動レール12から押圧力を受けている状態で可動レール12が更に前進向きにスライドすると、図3に示すように、内側閉塞部材22及び外側閉塞部材23は、可動レール12内に収納された状態で可動レール12と共に前進向きスライドする。
可動レール12が後退向きにスライドし、内側閉塞部材22及び外側閉塞部材23が固定レール11内に収納された状態(図2参照)では、第1被押圧部22F及び第2被押圧部23Eは、図16に示すように、固定レール11内に位置する。
つまり、内側閉塞部材22及び外側閉塞部材23は、固定レール11内に収納された位置(図6参照)と、可動レール12と共に固定レール11から突出した位置(図3)との間でスライド可能である。
本実施形態に係る第1被押圧部22Fは、図19に示すように、内側閉塞部材22の前進端側に設けられている。具体的には、第1被押圧部22Fは、内側閉塞部材22の端部壁22Dに設けられている。
本実施形態に係る第2被押圧部23Eは、図9に示すように、外側閉塞部材23の前進端側に設けられている。具体的には、第2被押圧部23Eは、外側閉塞部材23の第1壁部23A及び第2壁部23Bの下端のうち、延び方向前端側に設けられている。
このため、内側閉塞部材22が可動レール12から押圧力を受けてスライドする際には、内側閉塞部材22全体は、当該内側閉塞部材22の前端側によって引っ張られるようにスライドする。
同様に、外側閉塞部材23が可動レール12から押圧力を受けてスライドする際には、外側閉塞部材23全体は、当該外側閉塞部材23の前端側によって引っ張られるようにスライドする。
<内側閉塞部材及び外側閉塞部材を後退させるための構成>
図18に示すように、内側閉塞部材22には第1係合部22Gが設けられている。可動レール12(本実施形態では、エンドキャップ122)には、第1係合部22Gが着脱可能に引っ掛かって係合する第1被係合部122Eが設けられている。
第1係合部22Gは弾性変位可能である。具体的には、当該第1係合部22Gは、屈曲した金属製の帯板材(板バネ)により構成された弾性変位可能な部位である。第1係合部22Gを構成する板バネは、端部壁22Dに装着されている。
第1係合部22Gを構成する板バネのうち当該第1係合部22Gより後退側には、傾斜面22Kが設けられている。傾斜面22Kは、第1被係合部122Eが当該傾斜面22Kに滑り接触した状態で前進向きに変位したときに、第1係合部22Gが変位するような傾斜面である。
第1係合部22Gに第1被係合部122Eが係合した状態では、第1被係合部122Eが第1係合部22Gより前進側に位置する。このため、可動レール12が後退向きにスライドすると、内側閉塞部材22は、第1被係合部122E及び天板部22Cを介して後退向きの力(引っ張り力)を受ける。
内側閉塞部材22には第2係合部22Hが設けられている。固定レール11には、第2係合部22Hが着脱可能に引っ掛かって係合する第2被係合部112Aが設けられている。第2被係合部112Aは、保持ブラケット112の上端部に設けられている。
第2係合部22Hは、図12に示すように、第1壁部22Aの下端及び第2壁部22Bの下端から上方側に窪んだ凹部により構成されている。第1壁部22Aの下端及び第2壁部22Bの下端のうち第2係合部22Hより後退側の部位には傾斜部22Jが設けられている。
傾斜部22Jは、後退側に向かうほど天板部22Cから下端までの寸法が小さくなるように、天板部22Cの上面に対して傾斜している。当該傾斜部22Jは、概ね内側閉塞部材22の長方向寸法の約1/3程度の範囲に設けられている。
非係合状態の第1係合部22G(図16参照)は、係合状態の第1係合部22G(図19参照)に比べて、第2係合部22H側に位置する。つまり、非係合状態の第1係合部22Gは、係合状態の第1係合部22Gに比べて上方側に位置する。
第1係合部22Gが非係合状態にあり、かつ、第2係合部22Hが第2被係合部112Aと係合している状態では、図16に示すように、当該第1係合部22G、つまり第1係合部22Gを構成する板バネは、保持ブラケット112と接触した状態となる。
したがって、図16に示す状態の第1係合部22Gは、保持ブラケット112を上方側に向けて押圧する。このため、内側閉塞部材22は、保持ブラケット112から反作用を受けて下方向き押圧される。
延いては、非係合時の第1係合部22Gは、第2係合部22Hの係合状態を維持するための弾性力を当該第2係合部22H又は第2被係合部112Aに作用させる。つまり、非係合時に第1係合部22Gが発生する弾性力は、凹部である第2被係合部112Aに保持ブラケット112を押し付ける力として内側閉塞部材22に作用する。
第1係合部22Gが第1被係合部122Eと係合した状態では、図19に示すように、第2被押圧部23Eが設けられた部位23Gは、エンドキャップ122(可動レール12)と内側閉塞部材22(端部壁22D)とによりスライド方向において挟まれた状態となる。
このため、可動レール12が固定レール11かた突出した状態において、当該可動レール12が後退向きにスライドする際には、外側閉塞部材23は、内側閉塞部材22(端部壁22D)から押圧されて後退向きにスライドする。
<内側閉塞部材及び外側閉塞部材のスライド作動>
可動レール12が前進向きにスライドするときには、図16→図17→図18→図19の順に示されるように、第1係合部22Gが係合状態となった後に第2係合部(22H)の係合状態が解除される。なお、この状態では、内側閉塞部材22及び外側閉塞部材23は可動レール12内に収納されている。
つまり、可動レール12が前進向きにスライドするときであって、エンドキャップ122の第2押圧部122Dが外側閉塞部材23の第2被押圧部23Eに接触する前においては、可動レール12のみが前進向きにスライドする。
この状態においては、第2係合部22Hと第2被係合部112Aとが係合しているため、内側閉塞部材22は固定レール11に対してスライドしない。外側閉塞部材23は、内側閉塞部材22との接触部位で発生する摩擦力により殆どスライドしない。
第2押圧部122Dが第2被押圧部23Eに接触すると、外側閉塞部材23が可動レール12内に収納された状態で、当該外側閉塞部材23と可動レール12とが一体となって前進向きにスライドする。
第1被係合部122Eが傾斜面22Kに滑り接触した状態で可動レール12が前進向きに変位すると、第1係合部22Gが変位して(図17参照)、第1係合部22Gと第1被係合部122Eとが係合する(図18参照)。
更に、可動レール12が前進向きにスライドすると、第1被押圧部22F及び第2被押圧部23Eに可動レール12が接触した状態で、内側閉塞部材22と外側閉塞部材23とが一体的に可動レール12と共に前進向きにスライドする(図3参照)。
可動レール12が後退向きにスライドするときには、図19→図18→図17の順に示されるように、第2係合部22Hが係合状態となった後に第1係合部22Gの係合状態が解除される。第2係合部22Hが係合状態するまで、つまり第1係合部22Gの係合状態が解除するまでは、内側閉塞部材22と外側閉塞部材23とは、可動レール12と一体的に後退向きにスライドする。
第2被係合部112Aは、傾斜部22Jに滑り接触しながら第2係合部22Hに導かれた後、当該第2係合部22Hと係合する(図19参照)。なお、可動レール12が固定レール11内に収納された状態では、第2係合部22Hが係合状態であるので、当該可動レール12が更に後退しても内側閉塞部材22はスライドしない。
可動レール12が固定レール11内に収納された状態で当該可動レール12が更に後退向きにスライドすると、可動レール12(エンドキャップ122)が外側閉塞部材23の係止突起23H(図9)に接触するまで可動レール12のみが後退向きにスライドする。
エンドキャップ122が係止突起23Hに接触した状態で可動レール12が更に後退すると、外側閉塞部材23が係止突起23Hを介してエンドキャップ122に係止された状態となるため、外側閉塞部材23と可動レール12とが一体として後退向きにスライドする(図3参照)。
<エンドキャップと外側閉塞部材等と関係構造>
可動レール12の上端部分、外側閉塞部材23の上端部分、内側閉塞部材22の上端部分、及び保持ブラケット112の上端部分は、図19に示すように、上下方向において、可動レール12、外側閉塞部材23、内側閉塞部材22、保持ブラケット112の順に上から並んでいる。
なお、内側閉塞部材22を構成する樹脂はエンドキャップ122と同等の硬度を有する樹脂である。外側閉塞部材23を構成する樹脂は内側閉塞部材22より硬度が小さい樹脂である。本実施形態では、エンドキャップ122と内側閉塞部材22とは同一樹脂製である。
つまり、外側閉塞部材23の上端部分、及び内側閉塞部材22の上端部分は、外側閉塞部材23及び内側閉塞部材22に比べて硬度の高い可動レール12と保持ブラケット112とにより挟まれた構成となっている。
図11に示すように、外側閉塞部材23の天板部23Cの上面23J(以下、対向面23Jという。)は、可動レール12(本実施形態では、エンドキャップ122)の内壁面と空隙部122Fを介して離間している。
エンドキャップ122には、外側閉塞部材23をスライド可能に支持する支持部124、125が設けられている。支持部124(以下、第1支持部124という。)は第1壁部23Aを支持する部位である。支持部125(以下、第2支持部125という。)は第2壁部23Bを支持する部位である。
図20に示すように、第1支持部124は第1摺接面124Aを有する。第2支持部125は第2摺接面125Aを有する。第1摺接面124Aは、第1壁部23Aの下端と滑り接触する。第2摺接面125Aは、第2壁部23Bの下端と滑り接触する。
第1摺接面124A及び第2摺接面125Aは水平方向に対して傾いた面である。具体的には、第1摺接面124Aは、端部124Bが端部124Cより高くなるように傾斜している。端部124Bは、第1摺接面124Aのうち第2壁部23B側の端部である。端部124Cは、第1摺接面124Aのうち第1壁部23A側の端部である。
第2摺接面125Aは、端部125Bが端部124Bより高くなるように傾斜している。端部125Bは、第2摺接面125Aのうち第1壁部23A側の端部である。端部125Cは、第2摺接面125Aのうち第2壁部23B側の端部である。
そして、第1壁部23Aの下端と第2壁部23Bの下端とは、互いが近接する向きに弾性変位した状態で第1支持部124及び第2支持部125に支持されている。つまり、第1壁部23A及び第2壁部23Bは、撓み変形した状態でエンドキャップ122に装着されている。
具体的には、外側閉塞部材23がエンドキャップ122から取り外された状態における第1壁部23Aの下端と第2壁部23Bの下端との距離は、外側閉塞部材23がエンドキャップ122に装着された状態における第1壁部23Aの下端と第2壁部23Bの下端との距離より大きい。
エンドキャップ122は、図15に示すように、弾性部126を有する。弾性部126は、対向面23Jを可動レール12から離間させる向きの弾性力を発揮する。当該弾性部126は、エンドキャップ122からレール本体121内に延びる板バネ状である。
このため、エンドキャップ122がレール本体121に装着された状態では、弾性部126は当該レール本体121内に収納された状態となる。エンドキャップ122と弾性部126とは樹脂にて一体成形された一体成形品である。
3.本実施形態に係る乗物用シート(特に、スライド装置)の特徴
3.1 内側閉塞部材及び外側閉塞部材を前進させるための構成の特徴
内側閉塞部材22は、第1被押圧部22Fに可動レール12が接触することにより、当該可動レール12から直接的に押圧力を受けてスライドする。同様に、外側閉塞部材23は、第2被押圧部23Eに可動レール12が接触することにより、当該可動レール12から直接的に押圧力を受けてスライドする。
つまり、内側閉塞部材22及び外側閉塞部材23は、共に可動レール12から押圧力を受けてスライドするので、内側閉塞部材22及び外側閉塞部材23は確実にスライドし得る。
第1被押圧部22F及び第2被押圧部23Eは、エンドキャップ122の第1押圧部122C及び第2押圧部122Dに接触する。これにより、スライド装置を製造する者(以下、製造者という。)は、第1押圧部122C及び第2押圧部122Dを容易に成形でき得る。
つまり、樹脂成形は、金属成形に比べて成形性が高い。したがって、製造者は、金属製のレール本体121に第1押圧部122C及び第2押圧部122Dを構成する場合に比べて、第1押圧部122C及び第2押圧部122Dを容易に成形でき得る。
内側閉塞部材22及び外側閉塞部材23は、固定レール11内に収納された位置と可動レール12と共に固定レール11から突出した位置との間でスライド可能である。これにより、内側閉塞部材22及び外側閉塞部材23が固定レール11内に収納されるので、内側閉塞部材22及び外側閉塞部材23が常に固定レール11が位置する場合に比べて、スライド装置が小型になり得る。
第1被押圧部22Fは内側閉塞部材22の前進端側に設けられ、かつ、第2被押圧部23Eは外側閉塞部材23の前進端側に設けられている。これにより、可動レール12による押圧力は、内側閉塞部材22及び外側閉塞部材23をスライドさせる引張力として内側閉塞部材22及び外側閉塞部材23に作用する。
したがって、内側閉塞部材22の後進端及び外側閉塞部材23の後進端に押圧力が作用した状態で内側閉塞部材22及び外側閉塞部材23が前進向きにスライドする場合に比べて、内側閉塞部材22及び外側閉塞部材23は安定してスライドする。
第1被押圧部22F及び第2被押圧部23Eは、内側閉塞部材22及び外側閉塞部材23が固定レール11内に収納された状態では、固定レール11内に位置する。これにより、第1被押圧部22F及び第2被押圧部23Eは、固定レール11により覆われて保護された状態とあるので、第1被押圧部22F及び第2被押圧部23Eが損傷してしまうこことが抑制される。
3.2 内側閉塞部材及び外側閉塞部材を後退させるための構成の特徴
可動レール12が固定レール11内に位置するときには、第2被係合部112Aと第2係合部22Hとが係合することにより、内側閉塞部材22の位置が保持される。可動レール12の一部が固定レール11外に位置するときには、第1被係合部122Eと第1係合部22Gとが係合するとともに、第2被係合部112Aと第2係合部22Hとの係合が解除されて内側閉塞部材22が可動レール12と共に一体的にスライドし得る。したがって、内側閉塞部材22は、可動レール12と共に確実にスライドし得る。
可動レール12が前進向きにスライドするときには、第1係合部22Gが係合状態となった後に第2係合部22Hの係合状態が解除される。可動レール12が後退向きにスライドするときには、第2係合部22Hが係合状態となった後に第1係合部22Gの係合状態が解除される。これにより、可動レール12が前進向きにスライドするときに、確実に内側閉塞部材22が可動レール12と共に一体的にスライドし得る。
非係合時の第1係合部22Gは、第2係合部22Hの係合状態を維持するための弾性力を当該第2係合部22H又は第2被係合部112Aに作用させる。これにより、可動レール12が固定レール11内でスライドする際に、当該スライドに連動して内側閉塞部材22がスライドしてしまうことを確実に抑制でき得る。
第1係合部22Gは、屈曲した金属製の帯板材により構成された弾性変位可能な部位である。これにより、樹脂製の第1係合部22Gに比べて、第1係合部22Gの耐久性が向上し得る。
樹脂製のエンドキャップ122に第1被係合部122Eが設けられている。これにより、当該スライド装置を製造する者は、第1被係合部122Eを容易に製造でき得る。
第1係合部22Gが第1被係合部122Eと係合した状態では、外側閉塞部材23の部位23Gは、可動レール12と内側閉塞部材22とによりスライド方向において挟まれた状態となる。
これにより、可動レール12の一部が固定レール11外に位置するときには、内側閉塞部材22と外側閉塞部材23とが一体的に可動レール12と共にスライドし得る。したがって、内側閉塞部材22及び外側閉塞部材23は、可動レール12と共に確実にスライドし得る。
第2被係合部112Aは、ネジ棒111を保持する保持ブラケット112に設けられている。これにより、スライド装置10を提供する者は、第2被係合部112A用の専用部品を廃止でき得る。
3.3 エンドキャップと外側閉塞部材等と関係構造の特徴
可動レール12(エンドキャップ122)と対向した対向面23Jが空隙部122Fを介して当該可動レール12と離間している。これにより、仮に可動レール12に荷重が作用しても外側閉塞部材23が損傷してしまうことが抑制される。
すなわち、仮に可動レール12に荷重が作用してエンドキャップ122が外側閉塞部材23の対向面23J側に撓み変形した場合であっても、(a)エンドキャップ122が外側閉塞部材23に接触することが抑制される。
同様に、エンドキャップ122が外側閉塞部材23の対向面23J側に撓み変形した場合であっても、(b)エンドキャップ122が外側閉塞部材23に接触して当該外側閉塞部材23に大きな荷重を作用させることが抑制される。したがって、外側閉塞部材23が損傷してしまうことが抑制される。
対向面23Jを可動レール12から離間させる向きの弾性力を発揮する弾性部126を備える。これにより、空隙部122Fが確実に確保され得る。したがって、外側閉塞部材23が損傷してしまうことが抑制される。
弾性部126は、エンドキャップ122からレール本体121内に延びる板バネ状である。これにより、弾性部126がレール本体121により覆われた構成となる。つまり、弾性部126がレール本体121により保護された構成となる。延いては、可動レール12がスライドする際に、弾性部126と滑り接触する部位にて発生する摺動音が着席者に伝わることを抑制することが抑制される。
第1支持部124の第1摺接面124Aは、当該第1摺接面124Aのうち第2壁部23B側の端部124Bが第1摺接面124Aのうち第1壁部23A側の端部124Cより高くなるように傾斜している(図20参照)。
第2摺接面125Aは、当該第2摺接面125Aのうち第1壁部23A側の端部125Bが当該第2摺接面125Aのうち第2壁部23B側の端部125Cより高くなるように傾斜している(図20参照)。これにより、外側閉塞部材23が第1支持部124及び第2支持部125から脱落してしまうことが抑制される。
第1壁部23Aの下端と第2壁部23Bの下端とは、互いが近接する向きに弾性変位した状態で第1支持部124、第2支持部125に支持されている。これにより、外側閉塞部材23が第1支持部124及び第2支持部125から脱落してしまうことが抑制される。
スライド装置10では、可動レール12の上端部分、外側閉塞部材23の上端部分、内側閉塞部材22の上端部分、及び保持ブラケット112の上端部分が、可動レール12、外側閉塞部材23、内側閉塞部材22、保持ブラケット112の順に上から並んでいる。
このため、可動レール12が大きく対向面23J側に撓み変形すると、内側閉塞部材22が損傷する可能性がある。しかし、本実施形態に係るスライド装置10であれば、当該損傷の発生が抑制され得る。
(その他の実施形態)
上述の実施形態に係るスライド装置10は、内側閉塞部材22及び外側閉塞部材23が可動レール12(エンドキャップ122)から直接的に押圧力を受ける構成であった。しかし、本願明細書に開示された発明はこれに限定されるものではない。すなわち、例えば、内側閉塞部材22が外側閉塞部材23を介して押圧力を受ける構成であってもよい。
上述の実施形態に係るスライド装置10は、レール本体121及びエンドキャップ122により可動レール12が構成され、かつ、エンドキャップ122に設けられた第1押圧部122C及び第2押圧部122Dにより内側閉塞部材22及び外側閉塞部材23が押圧される構成であった。
しかし、本願明細書に開示された発明はこれに限定されるものではない。すなわち、例えば、スライド装置10は、レール本体121により内側閉塞部材22及び外側閉塞部材23が押圧される構成でもよい。
上述の実施形態では、第1被押圧部22Fが内側閉塞部材22の前進端側に設けられ、かつ、第2被押圧部23Eは外側閉塞部材23の前進端側に設けられていた。しかし、本願明細書に開示された発明はこれに限定されるものではない。
上述の実施形態では、第1被押圧部22F及び第2被押圧部23Eは、内側閉塞部材22及び外側閉塞部材23が固定レール11内に収納された状態では、固定レール11内に位置する構成であった。しかし、本願明細書に開示された発明はこれに限定されるものではない。
上述の実施形態では、第1被押圧部22Fは内側閉塞部材22の下方側に設けられ、かつ、第2被押圧部23Eは外側閉塞部材23の下方側に設けられた構成であった。しかし、本願明細書に開示された発明はこれに限定されるものではない。
上述の実施形態では、第1被押圧部22Fに第1押圧部122Cが接触した状態においても、外側閉塞部材23の前端23Fと内側閉塞部材22の端部壁22Dとの間に隙間Gが存在した。しかし、本願明細書に開示された発明はこれに限定されるものではない。例えば、前端23Fと端部壁22Dとが接触面圧が略0の状態で接触してもよい。
上述の実施形態に係る内側閉塞部材22は、可動レール12の第2被係合部112Aと係合する第2係合部22H、及び固定レール11の第2被係合部112Aと係合する第2係合部22Hを有していた。しかし、本願明細書に開示された発明はこれに限定されるものではない。
上述の実施形態では、非係合時の第1係合部22Gは、第2係合部22Hの係合状態を維持するための弾性力を当該第2係合部22H又は第2被係合部112Aに作用させていた。しかし、本願明細書に開示された発明はこれに限定されるものではない。
上述の実施形態に係る第1係合部22Gは、屈曲した金属製の帯板材により構成された弾性変位可能な部位であった。しかし、本願明細書に開示された発明はこれに限定されるものではない。すなわち、例えば、第1係合部22Gは、弾性変形可能な樹脂材にて構成されたものであってよい。
上述の実施形態に係る第1被係合部122Eは、エンドキャップ122に設けられていた。しかし、本願明細書に開示された発明はこれに限定されるものではない。すなわち、例えば、第1被係合部122Eは、レール本体121に設けられていてもよい。
上述の実施形態では、外側閉塞部材23の第1係合部22Gが第1被係合部122Eと係合した状態では、被押圧部23Gは、可動レール12と内側閉塞部材22とによりスライド方向において挟まれた状態となった。しかし、本願明細書に開示された発明はこれに限定されるものではない。
上述の実施形態に係る第2被係合部112Aは、保持ブラケット112に設けられていた。しかし、本願明細書に開示された発明はこれに限定されるものではない。スライド装置10は、第2被係合部112A専用の部材を有していてもよい。
上述の実施形態に係るスライド装置10は、内側閉塞部材22及び外側閉塞部材23を有していた。しかし、本願明細書に開示された発明はこれに限定されるものではない。すなわち、例えば、スライド装置10は、内側閉塞部材22又は外側閉塞部材23を有する構成であってもよい。
上述の実施形態では、可動レール12(エンドキャップ122)と対向した対向面23Jが空隙部122Fを介して当該可動レール12と離間した構成であった。しかし、本願明細書に開示された発明はこれに限定されるものではない。すなわち、例えば、スライド装置10は、可動レール12(エンドキャップ122)と対向面23Jとが滑り接触する構成であってもよい。
上述の実施形態では、対向面23Jを可動レール12から離間させる向きの弾性力を発揮する弾性部126を備えていた。しかし、本願明細書に開示された発明はこれに限定されるものではない。すなわち、スライド装置10は、弾性部126が廃止された構成であってもよい。
上述の実施形態に係る弾性部126は、エンドキャップ122に設けられた板バネ状であった。しかし、本願明細書に開示された発明はこれに限定されるものではない。すなわち、例えば、弾性部126は、対向面23Jに設けられたバネ、又はその他形状のバネであってもよい。
上述の実施形態に係る第1支持部124の第1摺接面124A及び第2支持部125の第2摺接面125Aは水平方向に傾いた構成であった。しかし、本願明細書に開示された発明はこれに限定されるものではない。すなわち、例えば、第1支持部124の第1摺接面124A及び第2支持部125の第2摺接面125Aが水平方向であってもよい。
上述の実施形態では、第1壁部23Aの下端と第2壁部23Bの下端とは、互いが近接する向きに弾性変位した状態で第1支持部124及び第2支持部125に支持されていた。しかし、本願明細書に開示された発明はこれに限定されるものではない。
上述の実施形態に係るスライド装置10は、ネジ棒111及びナット123Aを有し、ナット123Aが回転駆動される電動式であった。しかし、本願明細書に開示された発明はこれに限定されるものではない。
すなわち、 例えば、スライド装置10は、(a)ネジ棒111及びナット123Aを有していない手動式のスライド装置、(b)ネジ棒111が回転駆動されるスライド装置、又は(c)ナット123Aが固定レール11に設けられ、ネジ棒111が可動レール12に設けられたスライド装置等であってもよい。
上述の実施形態では、普通乗用車に本発明に係る乗物用シートを適用した。しかし、本発明の適用はこれに限定されるものではなく、鉄道車両、船舶及び航空機等の乗物に用いられるシート、並びに劇場や家庭用等に用いられる据え置き型シートにも適用できる。
さらに、本発明は、特許請求の範囲に記載された発明の趣旨に合致するものであればよく、上述の実施形態に限定されるものではない。したがって、上述した複数の実施形態のうち少なくとも2つの実施形態を組み合わせてもよい。
1… 乗物用シート 2… シート本体 3… シートクッション
5… シートバック 10… スライド装置 11… 固定レール
11A… 開口部 12… 可動レール 20… 第1シャッタ部
21… 第2シャッタ部 22… 内側閉塞部材 22F… 第1被押圧部
22G… 第1係合部 22H… 第2係合部
23… 外側閉塞部材 23E… 第2被押圧部 23J… 対向面
112A… 第2被係合部 121… レール本体 122… エンドキャップ
122C… 第1押圧部 122D… 第2押圧部 122E… 第1被係合部
124… 第1支持部 124A… 第1摺接面 125… 第2支持部
125A… 第2摺接面 126… 弾性部

Claims (6)

  1. 乗物用シートのシート本体をスライド可能に支持するスライド装置において、
    乗物に固定される固定レールであって、上方に向けて開いた開口部が長手方向に沿って設けられた固定レールと、
    前記シート本体が固定される可動レールであって、少なくとも一部が前記開口部から露出した状態で前記固定レールに対してスライド可能な可動レールと、
    前記固定レールに対してスライド可能、かつ、前記開口部を閉塞可能な閉塞部材であって、前記可動レールから力を受けてスライドする閉塞部材と、
    前記閉塞部材に設けられ、前記可動レールに設けられた第1被係合部と着脱可能に係合する第1係合部と、
    前記閉塞部材に設けられ、前記固定レールに設けられた第2被係合部と着脱可能に係合する第2係合部とを備え
    前記可動レールの長手方向端部が前記固定レール内の位置から当該固定レール外にスライドすることを前進とし、当該前進と反対向きに前記可動レールがスライドすることを後退としたとき、前記可動レールの前進時には、前記第1係合部が係合状態となった後に前記第2係合部の係合状態が解除され、前記可動レールの後退時には、前記第2係合部が係合状態となった後に前記第1係合部の係合状態が解除され
    前記第1係合部は弾性変位可能であり、
    さらに、非係合時の前記第1係合部は、前記第2係合部の係合状態を維持するための弾性力を当該第2係合部又は前記第2被係合部に作用させるスライド装置。
  2. 前記第1係合部は、屈曲した金属製の帯板材により構成された弾性変位可能な部位である請求項1に記載のスライド装置。
  3. 前記可動レールは、
    前記シート本体が固定される金属製のレール本体、及び
    前記レール本体の長手方向端部に装着され、樹脂製のエンドキャップを有して構成され、
    前記第1被係合部は、前記エンドキャップに設けられている請求項1又は2に記載のスライド装置。
  4. 前記固定レールに対してスライド可能、かつ、前記閉塞部材と協働して前記開口部を閉塞可能な第2の閉塞部材であって、前記閉塞部材の外壁面に滑り接触するとともに、前記可動レールと接触する被押圧部を有し、当該可動レールから押圧力を受けてスライドする第2の閉塞部材と、
    前記第1係合部が前記第1被係合部と係合した状態では、前記被押圧部は、前記可動レールと前記閉塞部材とによりスライド方向において挟まれた状態となる請求項1ないしのいずれか1項に記載のスライド装置。
  5. 前記固定レール内には、当該固定レールの長手方向に沿って延びるネジ棒、及び当該ネジ棒を保持する保持ブラケットが設けられ、
    前記ネジ棒と噛み合うナットが前記可動レールに保持されており、
    さらに、前記第2被係合部は、前記保持ブラケットに設けられている請求項1ないしのいずれか1項に記載のスライド装置。
  6. 乗物に搭載される乗物用シートにおいて、
    少なくともシートクッションを有するシート本体と、
    前記シート本体をスライド可能に支持する請求項1ないしのいずれか1項に記載のスライド装置と
    を備える乗物用シート。
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