JP7280745B2 - スライド装置用シャッター装置 - Google Patents
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Description
本開示は、上記点に鑑み、外部からシャッターに加振力が作用した場合であっても、当該シャッターが大きく振動してしまうことを抑制可能なシャッター装置の一例を開示する。
すなわち、被接部(21E)は、当接部(22M、22N)の接触方向に対して傾斜した傾斜面にて構成されていることが望ましい。これにより、被当接部(21E)及び当接部(22M、22N)において、寸法バラツキが発生した場合であっても、被当接部(21E)と当接部(22M、22N)とが確実に圧接し得る。なお、当接部(22M]、22N)の接触方向は、略鉛直方向と一致していることが望ましい。
1.乗物用シートの概要
本実施形態は、図1に示される乗物用シート1に本開示に係るスライド装置10を適用したものである。乗物用シート1は、シート本体2及びスライド装置10等を少なくとも備える。シート本体2は、シートクッション3及びシートバック5等を有する。
2.1 スライド装置の概要
<基本構成>
シート本体2は、2つのスライド装置10によりスライド可能に支持される。2つのスライド装置10のうち第1のスライド装置10は、シート幅方向一端側(例えば、右端側)に配置される。2つのスライド装置10のうち第2のスライド装置10は、シート幅方向他端側(例えば左端側)に配置される。
スライド機構13は、シート本体2を固定レール11に対して移動させるための機構である。当該スライド機構13は、ネジ棒131(図3参照)及びギアボックス132(図2参照)等を少なくとも有して構成されている。
シャッター装置20は、図2に示されるように、可動レール12のスライド変位に連動して開口部11Aの少なくとも一部を覆う。具体的には、当該シャッター装置20は、スライド装置10の長手方向後端側に装着されて、開口部11Aから固定レール11内(特に、ネジ棒131)が視認可能な状態になることを抑制する。
<シャッター装置の概要>
シャッター装置20は、図4に示されるように、固定ブロック21、第1シャッター22及び第2シャッター23等を少なくとも有して構成されている。固定ブロック21、第1シャッター22及び第2シャッター23は、樹脂製である。
固定ブロック21には、図5に示されるように、少なくとも1つ(本実施形態では、複数)の摺接部21A、21Bが設けられている。摺接部21A、21Bは、第1シャッター22と滑り接触することにより、摺動抵抗を発生させる部位である。
第2シャッター23は、図7に示されるように、第1シャッター23の上端側を覆うように当該第1シャッター23に摺動可能に装着されている。当該第2シャッター23は、屋根部23A、側壁部23C、23D及び支持部23E、23F等を有している。なお、本実施形態では、屋根部23A、側壁部23C、23D及び支持部23E、23Fは樹脂製の一体成形品である。
第1シャッター22のスライド方向一端(本実施形態では、前端)が第2シャッター23のスライド方向一端(本実施形態では、前端)に対して最も離間したとき、つまり第1シャッター22と第2シャッター23との重なり量が最も小さくなったとき(以下、最大離間時という。)には、第1シャッター22と第2シャッター23とは、係止状態となる。
以下、第1シャッター22がスライド方向一端側に向けてスライドすることを「第1シャッター22が前進する」という。第1シャッター22がスライド方向他端側に向けてスライドすることを「第1シャッター22が後進する」という。
図10及び図11に示されるように、第2シャッター23には、可動レール12(本実施形態では、レール本体121)に接触する圧接部23K、23Lが設けられている。圧接部23K、23Lは、可動レール12と摺動可能に接触可能な部位である。
図5に示されるように、本実施形態に係るシャッター装置20にはスクレーパ部14が設けられている。スクレーパ部14は、第1シャッター22のうちネジ棒131に面する部位(本実施形態では、屋根部22Aの下面)に付着したグリースを刮げ取るための部位である。
<可動レールが後進する場合>
図2に示される状態は、可動レール12が最もスライド方向前方側に位置している状態を示している。当該状態では、第1シャッター22は、固定ブロック21に対して最も前進した位置にあり、かつ、第2シャッター23は、第1シャッター22に対して最も前進した位置にある。
例えば、第1シャッター22が最も後進した位置にある場合から可動レール12が前進し始めると、第1抵抗値Fr1>第3抵抗値Fr3>第2抵抗値Fr2であるので、第1シャッター22は固定ブロック21に対してスライドすることなく、第2シャッター23が可動レール12と共に前進する(図12参照)。
3.1 シャッター装置の作動に関して
上述のように、第2抵抗値Fr2が第1抵抗値Fr1より小さいシャッター装置20では、シート本体2、つまり可動レール12がスライドすると、第2シャッター23が第1シャッター22に対して優先的にスライドし始める。
本実施形態に係るシャッター装置20は、第1シャッター22のうちネジ棒131に面する部位に付着したグリースを刮げ取るためのスクレーパ部14を備える。これにより、第1シャッター22に付着したグリースがスクレーパ部14により刮げ取られ得る。したがって、第1シャッター22に過度なグリースが付着してしまうことが抑制され得る。
上述の実施形態に係るシャッター装置20では、固定ブロック21に第1シャッター22に付着したグリースを刮げ取るためのスクレーパ部14が設けられていた。
(第3実施形態)
本実施形態に係るシャッター装置20では、図16に示されるように、第1シャッター22に当接部22M、22Nが設けられている。当接部22M、22Nは、被当接部21Eと滑り接触可能な部位であって、第1シャッター22の位置によらず、少なくとも一部が常に被当接部21Eと接触している。
上述の実施形態では、第2抵抗値Fr2が第1抵抗値Fr1より小さいシャッター装置20であった。しかし、本開示はこれに限定されるものではない。すなわち、当該開示は、例えば、第2抵抗値Fr2が第1抵抗値Fr1より大きいシャッター装置、又は第2抵抗値Fr2と第1抵抗値Fr1とが同一であるシャッター装置であってもよい。
上述の実施形態では、車両に本開示に係る乗物用シートを適用した。しかし、本明細書に開示された発明の適用はこれに限定されるものではなく、鉄道車両、船舶及び航空機等の乗物に用いられるシート、並びに劇場や家庭用等に用いられる据え置き型シートにも適用できる。
5… シートバック 10… スライド装置 11… 固定レール
11A… 開口部 11B… レールカバー 12… 可動レール
13… スライド機構 14… スクレーパ部 20… シャッター装置
21… 固定ブロック 22… 第1シャッター 23… 第2シャッター
Claims (3)
- 乗物に対して固定されるとともに、上方に向けて開いた開口部が長手方向に沿って設けられた固定レール、及び乗物用シートのシート本体が固定されるとともに、前記開口部内をスライド可能な可動レールを有し、前記シート本体をスライド可能に支持するスライド装置に適用され、
当該スライド装置に装着された際に、前記可動レールのスライド変位に連動して前記開口部の少なくとも一部を覆うシャッター装置において、
前記開口部内において前記固定レールに固定された固定ブロックと、
前記固定ブロックの少なくとも一部を覆うように前記固定ブロックに装着されたシャッターであって、前記開口部の延び方向と平行な方向にスライド可能なシャッターと、
前記固定ブロックに設けられた被当接部と、
前記シャッターに設けられた当接部であって、前記シャッターの位置によらず、常に、前記被当接部と滑り接触可能な当接部とを備え、
前記被当接部は、前記当接部の接触方向に対して傾斜した傾斜面と、前記傾斜面の一端から折り返して他端側へ延びる対向面と、により構成された溝であって、前記傾斜面が、前記溝の底側ほど前記対向面との間隔が狭くなるように傾斜しており、
前記当接部は、断面略L字状の突条であって、前記傾斜面及び前記対向面に挟まれた状態において前記被当接部と滑り接触可能であり、
前記被当接部と前記当接部との接触圧力は、前記シャッターの位置によらず、常に、0より大きいスライド装置用シャッター装置。 - 前記当接部の接触方向は、略鉛直方向と一致している請求項1に記載のスライド装置用シャッター装置。
- 乗物用シートのシート本体をスライド可能に支持するスライド装置において、
乗物に対して固定され、上方に向けて開いた開口部が長手方向に沿って設けられた固定レールと、
前記シート本体が固定され、前記開口部内をスライド可能な可動レールと、
前記可動レールのスライド変位に連動して前記開口部の少なくとも一部を覆うシャッター装置とを備え、
前記シャッター装置は、
前記開口部内において前記固定レールに固定された固定ブロック、
前記固定ブロックの少なくとも一部を覆うように前記固定ブロックに装着されたシャッターであって、前記開口部の延び方向と平行な方向にスライド可能なシャッター、
前記固定ブロックに設けられた被当接部、及び
前記シャッターに設けられた当接部であって、前記シャッターの位置によらず、常に、前記被当接部と滑り接触可能な当接部を有し、
前記被当接部は、前記当接部の接触方向に対して傾斜した傾斜面と、前記傾斜面の一端から折り返して他端側へ延びる対向面と、により構成された溝であって、前記傾斜面が、前記溝の底側ほど前記対向面との間隔が狭くなるように傾斜しており、
前記当接部は、断面略L字状の突条であって、前記傾斜面及び前記対向面に挟まれた状態において前記被当接部と滑り接触可能であり、
前記被当接部と前記当接部との接触圧力は、前記シャッターの位置によらず、常に、0より大きいスライド装置。
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