JP5016369B2 - ジョイントカバー - Google Patents
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Description
さらに、ジョイントカバーは、凸状部と凹状部とが形成されたことによって、肉厚が一定になるので、ジョイントカバーを樹脂成形した際に、ガイドの周辺にヒケが発生することを防止ができるため、ジョイントカバーの強度を確保することができる。
請求項2に記載のジョイントカバーの発明によれば、周壁は、固定孔にボルトを嵌合させる際に、周壁内の裏側底面がボルトの先端に接触する位置にあるときに、ジョイントカバーの移動可能な範囲をこの周壁内に規制させて、周壁内にある固定孔がボルトに嵌合し易くなるようにするための囲いの役目をする。
請求項3に記載のジョイントカバーの発明は、請求項2に記載のジョイントカバーであって、前記周壁は、前記裏側底面に対して垂直に形成されていることを特徴とする。
請求項3に記載のジョイントカバーの発明によれば、周壁は、裏側底面に対して垂直に形成されていることによって、固定孔の周囲に形成された土手状の塀の機能を果たす。
請求項4に記載のジョイントカバーの発明は、請求項2に記載のジョイントカバーであって、前記ガイド部において、前記周壁のない部分は、前記周壁よりも低く形成された凸部を有していることを特徴とする。
請求項4に記載のジョイントカバーの発明によれば、周壁のない部分は、周壁よりも低く形成された凸部を有していることによって、凸部が、固定孔11にボルト600を嵌合させる際に、裏側底面34内にボルト600の先端が入り込むときの入口となる箇所とすることができる。
請求項5に記載のジョイントカバーの発明は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のジョイントカバーであって、前記ステアリングシャフトを通す開口部と、前記ステアリングシャフトを前記開口部に挿通可能にさせる切込と、を備え、前記開口部に対する前記切込の方向と、前記凸状部に対する前記傾斜面に方向とが、同一方向であることを特徴とする。
請求項5に記載のジョイントカバーの発明によれば、ジョイントカバーは、ステアリングシャフトを通す開口部と、ステアリングシャフトを開口部に挿通可能にさせる切込と、を備え、開口部に対する切込の方向と、凸状部に対する傾斜面に方向とが、同一方向であることによって、切込が、この切込を左右方向に広げることによって、ステアリングシャフトおよびジョイント部材等をジョイントカバーの側面から筒部内に挿通可能にする。
請求項6に記載のジョイントカバーの発明によれば、ジョイントカバーの車室面側には、ジョイント部材を覆う筒部の周辺部位に、車室内方向に突出した押圧部が形成されたことによって、ジョイントカバーを車体から突出している固定部材に嵌合させる際に、その押圧部を手で押圧しながらジョイントカバーを車体に取り付けることができるため、取付作業が行い易くなる。その押圧部は、突出して車室内方向に突出して略山形状に形成されていることによって、凹み難く、変形し難く形成されて、指で押圧するための箇所として適している。
なお、前記図7で説明した従来のものと同じ部材については、同じ符号と付して説明する。ジョイントカバー1を説明する前に、図3(a)および図7を参照して、ジョイントカバー1が取り付けられる車体500およびステアリング装置700について説明する。
図3(a)、(b)に示すように、車体500は、乗員が乗車する車室と、エンジン等が収納されるエンジンルームとを備えて、車室とエンジンとをトーボード(隔壁)510で仕切っている。
図7に示すように、トーボード510には、挿通孔511が穿設されており、その挿通孔511にステアリング装置700のピニオン軸310が車室側からエンジンルーム側に挿通されて配置されている。トーボード510には、スタッドボルト等のボルト(固定部材)600が溶接されて、エンジンルーム側から車室側に向けて突出した状態に固定されている。エンジンルーム側からトーボード510の挿通孔511を挿通して車室側に突出したピニオン軸310と、ステアリングシャフト200とが車室側でジョイント部材400によって接続されて、その接続部分と挿通孔511とがジョイントカバー1(図1参照)で覆い被せられている。そのジョイントカバー1は、ボルト600のねじ部に固定孔11(図3(b)参照)を押し込むことによって固定される。
図7に示すように、ステアリング装置700は、例えば、運転者がステアリングホイール(図示せず)を回転操作した際に、そのステアリングホイールの回転をステアリングシャフト200と、ステアリングギヤボックス300のラックアンドピニオン機構(図示せず)を介在して、ステアリングシャフト200の回転がラック軸(図示せず)の軸方向(左右の直線方向)の変位に変換されて、車輪を転舵するように構成されている。
ジョイント部材400の上側には、上端が車室側のステアリングホイールに連結されたステアリングシャフト200に接続され、ジョイント部材400の下側には、エンジンルーム側のステアリングギヤボックス300からトーボード510の挿通孔511を挿通して車室側に突出したピニオン軸310に接続されている。
そのステアリングシャフト200側とステアリングギヤボックス300側のピニオン軸310とを屈曲可能な状態に接続するジョイント部材400が設置される連結部位には、その連結部位を車室側から覆うジョイントカバー1(図1参照)が設置されている。
図1に示すように、ジョイントカバー1は、ゴムや合成樹脂等の軟質な弾性部材によって略半分円筒形状に形成された保護部材であり、図3(a)、(b)に示すように、車体500にボルト(固定部材)600によって固定される。ジョイントカバー1は、ステアリングギヤボックス300の上端に設けられたゴム製のグロメット(図示せず)がこのジョイント1内に装着されることによって、後記するC字状開口部19の内縁面に当接することで、エンジンルーム内のダスト、泥水、騒音等が車室内側に入り込むのを防止している。
図1に示すように、そのジョイントカバー1には、それぞれ後記する固定孔11と、筒部15と、C字状開口部19と、切込16と、鍔部14と、押圧部17と、車室面12側に形成されたボルトガイド(ガイドG)2と、車体面13(図4参照)側に形成されたボルトガイド(ガイドG)3(図4参照)と、弾性係止片18,18(図4参照)とが形成されている。
筒部15は、ジョイント部材400を覆う部分であり、円筒部材を中心線に対して斜めに切断したような形状に形成されている。
図3(a)、(b)に示すように、ボルトガイド(ガイドG)2,3は、作業者がジョイントカバー1に穿設された固定孔11をボルト600のねじ部の先端に嵌合させる際に、固定孔11がボルト600に嵌合し易くなるように、ジョイントカバー1の固定孔11をボルト600のある方向に案内するためのものである。ジョイントカバー1において、ボルトガイド(ガイドG)2,3は、ジョイントカバー1の車室面12側の凹状部21と、その反対側の同じ位置の車体面13側の凸状部31とで形成されて、裏表凹凸形状に、対の状態に形成されていることにより、全体が均一な肉厚Tで形成されている。ボルトガイド(ガイドG)2,3は、ジョイントカバー1の少なくとも2箇所(2箇所以上の位置)に同じ方向に向けて形成され、断面視して凹凸形状に形成されている。
これに対して、車室面12の凹状部21によって形成された表面側のボルトガイド(ガイドG)2は、固定孔11をボルト600に嵌合させる際に、作業者から視認できない車体面13側のボルトガイド3が設置されてある位置および形状を車室面12側から判るように形成した間接的なガイドである。つまり、車室面12側のボルトガイド2は、ボルトガイド3および固定孔11をボルト600に向かって移動させて固定孔11をボルト600に嵌合させる際に、ジョイントカバー1を移動させる方向が作業者に判るように、車体面13側のボルトガイド3に合致させて形成した目印である。
以下、ボルトガイド2,3の各部についてさらに詳細に説明する。
図2および図3に示すように、車室面12側(表側)に形成されたボルトガイド2には、裏面側(車体面13(図5参照)側)に形成された凸状のボルトガイド3(図5参照)と略対称に、車室面12から凹んだ形状に形成されている。ボルトガイド2は、作業者がこのボルトガイド2を見て、この反対の車体面13(図5参照)側に形成されたボルトガイド3(図5参照)の位置および形状が判るように形成されている。図2に示すように、このボルトガイド2は、凹状部21と、下り傾斜面22と、内壁23と、表側底面24と、凹部25とが形成されている。
図2および図3(a)に示すように、凹状部21は、ジョイントカバー1の凸状部31の反対の車室面12側の位置に、ボルトガイド2全体を形成する部分であり、図2に示すように、全体がジョイントカバー1の車室面12から窪んだ状態に形成されて、平面視してU字状に形成されている。
図3(a)に示すように、下り傾斜面22は、車室面12側の上り傾斜面32を均一な肉厚Tで形成したことによって形成された部分である。この下り傾斜面22は、作業者が車室面12側からジョイントカバー1を見たときに、その反対側の位置に上り傾斜面32があることが判るように形成されている。図2に示すように、下り傾斜面22は、車室面12から表側底面24に向けて下がるように傾斜して形成されている。
図3(a)に示すように、内壁23は、車室面12から突出して凸状部31を均一な肉厚Tで形成したことによって形成された部分であって、図2に示すように、平面視してU字形状に形成されている。内壁23は、作業者が車室面12側からジョイントカバー1を見たときに、その反対側の位置に周壁33(図5参照)があることが判るように形成されている。
図3(a)に示すように、表側底面24は、車室面12側の裏側底面34を均一な肉厚Tで形成したことによって形成された部分である。この表側底面24は、作業者が車室面12側からジョイントカバー1を見たときに、その反対側の位置に裏側底面34があることが判るように形成されている。平面視してU字状に形成された表側底面24(図2参照)の奥寄りの中央には、ボルト600が圧入される固定孔11が形成されている。
図3(a)に示すように、凹部25は、車室面12側の同じ位置に凸部36を均一な肉厚Tで形成したことによって溝状に形成された部分である。この凹部25は、作業者が車室面12側からジョイントカバー1を見たときに、その反対側の位置に凸部35があることが判るように形成されている。
図5に示すように、車体面13側(裏面側)に形成されたボルトガイド3には、ボルト600(図3(a)参照)が差し込まれる前記固定孔11の周囲を囲むように、全体がジョイントカバー1の車体面13から膨らんだ状態に凸状部31が形成されている。そのボルトガイド3は、作業者がボルト600(図3(a)参照)の先端に固定孔11を嵌合させる際に、嵌合させ易くするために、ボルト600(図3(a)参照)の先端が周壁33内の裏側底面34に当接する範囲内を移動するように抑制させるためのガイドである。このボルトガイド3は、凹状部21と、周壁33と、裏側底面34と、固定孔11と、凸部35と、上り傾斜面32と、を有している。
図5に示すように、凸状部31は、ジョイントカバー1の車体面13から膨らんだ状態に形成されたボルトガイド3の全体を形成する部分であり、図3(a)に示すように、車室面12側(裏面側)に形成されたボルトガイド2とは対称的な形状となっている。その凸状部31は、ジョイントカバー1の肉厚Tが均一であるため、表面が断面視して凹状部21と表裏の関係に形成されている。
図5に示すように、周壁33は、固定孔11の周囲に形成された土手状の塀であり、平面視してU字状に形成されている。この周壁33は、固定孔11にボルト600を嵌合させる際に、周壁33内の裏側底面34がボルト600の先端に接触する位置にあるときに、ジョイントカバー1の移動可能な範囲をこの周壁33内に規制させて、周壁33内にある固定孔11がボルト600に嵌合し易くなるようにするための囲いである。
図5に示すように、裏側底面34は、周壁33内にその周壁33および凸部35より低く形成された内底面であり、中央に固定孔11が穿設されている。この裏側底面34は、図3(a)に示すように、固定孔11にボルト600を嵌合させる際に、裏側底面34がボルト600の先端に接触した状態を保ってジョイントカバー1を滑動させれば、ジョイントカバー1の移動範囲をU字状の裏側底面34内に規制されるようになっている。
固定孔11は、ボルト600が押し込まれて圧入される孔であり、裏側底面34の略中央部に形成されている。固定孔11は、例えば、内縁に3つの切欠部(図5参照)が形成されて、ボルト600が圧入された際に、僅かに弾性変形するようになっている。なお、固定孔11の形状は、押し込まれるボルト(固定部材)600の形状に合わせて適宜に変更してもよい。
図3(a)に示すように、凸部35は、固定孔11にボルト600を嵌合させる際に、上り傾斜面32に当接していたボルト600の先端がこの凸部35を越えて裏側底面34と接触するときに、作業者にクリック感を付与して、ボルト600の先端が周壁33内に入り込んだことを触感的に判るようにするために形成されている。凸部35は、固定孔11にボルト600を嵌合させる際に、裏側底面34内にボルト600の先端が入り込むときの入口となる箇所であり、その周壁33の高さより低く形成されている。また、この凸部35の車室面12側には、凹部25が形成されて、この部分も肉厚Tが他の部分と同じに形成されている。
図3(a)に示すように、上り傾斜面32は、車体面13から凸部35に向かって上り坂状に傾斜して形成された部分あり、ジョイントカバー1の車体面13をボルト600の先端に当接させて周壁33と当接させるように移動させた際に、ボルト600の先端がこの上り傾斜面32と接触することで、接触部分が平らな面から膨らんだ斜面に変化するため、触感的に周壁33(ボルトガイド3)内への入口が判るように形成されている。
次に、図1〜図7を参照しながら本発明の実施形態に係るジョイントカバーの作用を取り付け順に説明する。
このため、ボルトガイド2,3が形成された部分の肉厚Tを一定にさせて形成することができるので、ジョイントカバー1を樹脂成形した際に、ボルトガイド2,3の周辺にヒケが発生することを防止ができるため、ジョイントカバー1の強度を確保することができる。
2,3 ボルトガイド(ガイド)
11 固定孔
12 車室面
13 車体面
15 筒部
17 押圧部
21 凹状部
31 凸状部
200 ステアリングシャフト
300 ステアリングギヤボックス
400 ジョイント部材
500 車体
600 ボルト(固定部材)
700 ステアリング装置
G ガイド
Claims (6)
- ステアリングシャフト側とステアリングギヤボックス側とを接続するジョイント部材を覆うと共に、車体に固定部材によって固定されるジョイントカバーにおいて、
前記車体から突出した前記固定部材に嵌合される固定孔と、
前記車体に固定する車体面側の前記固定孔の周辺に配置されたガイドと、を備え、
前記ガイドは、前記車体面から膨らんだ状態に形成された凸状部と、
この凸状部の車室面側の位置に当該車室面から窪んだ状態に形成された凹状部と、
前記凸状部に前記固定孔が形成された裏側底面と、
前記車体面と前記裏側底面とをつなぐ傾斜面と、を有し
前記車体面の所定の位置から前記裏側底面を経て前記車体面の表面上を直線的に見たとき、前記所定の位置から前記固定孔までの間にのみ、所定方向に前記傾斜面が存在することを特徴とするジョイントカバー。 - 前記裏側底面の周囲の一部に該裏側底面よりも高く形成された周壁を有していることを特徴とする請求項1に記載のジョイントカバー。
- 前記周壁は、前記裏側底面に対して垂直に形成されていることを特徴とする請求項2に記載のジョイントカバー。
- 前記ガイド部において、前記周壁のない部分は、前記周壁よりも低く形成された凸部を有していることを特徴とする請求項2に記載のジョイントカバー。
- 前記ステアリングシャフトを通す開口部と、
前記ステアリングシャフトを前記開口部に挿通可能にさせる切込と、を備え、
前記開口部に対する前記切込の方向と、前記凸状部に対する前記傾斜面に方向とが、同一方向であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のジョイントカバー。 - 前記車室面側には、前記ジョイント部材を覆う筒部の周辺部位に、車室内方向に突出して形成され、前記ジョイントカバーを前記固定部材に嵌合させる際に、押圧する押圧部が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のジョイントカバー。
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