JP6793098B2 - 排気装置および鞍乗り型車両 - Google Patents
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Description
請求項2に記載した発明は、前記排気マフラ(22K)は、前記触媒(52)の外周を覆うとともに前記マフラ本体(22a)よりも小径の円筒部材で形成される触媒保持部(37)を備え、前記触媒保持部(37)は、前記マフラ本体(22a)の上流端に差し込まれ、軸方向中間部が前記マフラ本体(22a)の上流端に結合されている。
請求項3に記載した発明は、前記第一室(26)には、前記排ガスを前記第二室(27)に至らしめる開口(41b,42b)が設けられ、前記触媒保持部(37)は、下流端が前記第一室(26)に臨み、前記触媒保持部(37)の下流側の延長領域(R1)は、前記開口(41b,42b)を避けている。
請求項4に記載した発明は、前記第一隔壁(31)および第二隔壁(32)の少なくとも一方には、前記第一室(26)および第二室(27)を連通させる連通管(41,42)が貫通状態で支持され、前記第一室(26)および第二室(27)の少なくとも一方には、前記連通管(41,42)を支持するステー(33)が配置され、前記ステー(33)は、前記マフラ本体(22a)の内周面に周方向で部分的に結合される結合部(33a)と、前記マフラ本体(22a)の内周面から離間する離間部(33b)と、を備えている。
請求項5に記載した発明は、前記排気管(21K)の内部に上流触媒(51)を備え、前記上流触媒(51)は、複数の単位触媒(51a)を排気経路に沿って直列に並べ、かつ隣接する前記単位触媒(51a)の間に隙間(51b)を設けている。
請求項6に記載した発明は、前記排気管(21K)は、互いに並列に並ぶ複数の並列排気管(21b)を備え、前記複数の並列排気管(21b)の各々に、前記上流触媒(51)が備えられている。
請求項7に記載した発明は、請求項1から6の何れか一項に記載の排気装置(20)と、運転者の足を載せるメインステップ(15a)と、後部同乗者の足を載せるピリオンステップ(15b)と、を備え、前記触媒(52)は、前記メインステップ(15a)の後方で、車両側面視で前記メインステップ(15a)と後輪車軸(7a)とを結んだ線(L1)よりも上方に配置され、かつ前記ピリオンステップ(15b)よりも前下方に配置されている鞍乗り型車両(1)を提供する。
請求項2に記載した発明によれば、マフラ本体の上流端に配置した触媒をマフラ本体内に差し込むことで、排気装置の長さ方向を縮小して車両への搭載性を良好にすることができる。また、触媒を固定する連結バンドなどを不要とし、コスト削減を図ることができる。
請求項3に記載した発明によれば、触媒下流端の排ガスを直接開口に向けず、第二室に至る前に高温の排ガスを第一室で十分に膨張させてから第二室に流すので、排ガスの温度を下げやすく、レゾネータによる排気音の音量低減機能および音質調整機能を良好に維持することができる。
請求項4に記載した発明によれば、連通管を支持するステーを小型化して軽量化および材料費低減を図るとともに、ステーをマフラ本体の内周面に全周に渡って結合する場合に比して組立工数を削減することができる。また、ステーが配置される室内空間は、ステーによって分断されず一体のままなので、十分な容量の室内空間による音量低減作用を維持することができる。
請求項5に記載した発明によれば、排気管内に上流触媒を配置することで、上流触媒を速やかに反応温度まで加熱することができる。また、上流触媒を構成する複数の単位触媒の間に隙間を設けることで、この隙間で排ガスを拡散させてから下流側の単位触媒に流すことができ、排ガスによって単位触媒をムラなく加熱することができる。
請求項6に記載した発明によれば、並列に並ぶ排気管の各々に上流触媒を設けることで、排気浄化機能を高めることができる。
請求項7に記載した発明によれば、触媒がメインステップの後方かつ上方に位置するので、運転者の脚と触媒とを離しやすくなる。また、触媒がピリオンステップの前下方に位置するので、後部同乗者の脚に対しても触媒を離しやすくなる。したがって、乗員の脚周りの快適性を良好に維持することができる。
自動二輪車1の後輪7は、スイングアーム8の後端部に支持されている。スイングアーム8の前端部は、車体フレーム5の前後中間部に位置する左右一対のピボットブラケット9に上下揺動可能に支持されている。
なお、本実施形態で用いる「中間」とは、対象の両端間の中央のみならず、対象の両端間の内側の範囲を含む意とする。
単排気管21は、円形鋼管に曲げ加工等を施して形成されている。単排気管21は、シリンダ17の前方で下方に湾曲し、クランクケース16の前方から下方に渡って湾曲して後方へ延びている。
これら単排気管21、第一接続管21a、第一集合管21b、第二接続管21cおよび第二集合管21dを主に、一体の排気管組立体21Kが構成されている。
これら前端接続管35、テーパ管36、フロントパイプ37およびマフラ本体22aを主に、一体の排気マフラ組立体22Kが構成されている。
図9を併せて参照し、第一隔壁31は、第一膨張室26および第二膨張室27を連通させるべく、第一連通管41および第二連通管42を貫通させる貫通孔31cを有している。各連通管41,42は、円形鋼管を筒体23と平行に配置してなる。第一連通管41は、その前後中間部が第一隔壁31の下部右側の貫通孔31cに嵌入した状態で溶接結合されている。第二連通管42は、第一連通管41よりも前部が短く、その前部が第一隔壁31の下部左側の貫通孔31cに嵌入した状態で溶接結合されている。
上流触媒51は、排気管組立体21Kに設けられることで、反応温度までの加熱がされやすい。触媒52においても、マフラ本体22aの上流端に配置されているので、反応温度までの加熱が早い。
これに対し本実施形態では、触媒52の加熱を容易にしつつ、触媒52とレゾネータ室28とを遠ざけることで、レゾネータ室28が排気温度の影響を受け難くし、レゾネータ室28による排気音の音量低減機能および音質調整機能を良好に維持可能としている。
この構成によれば、触媒52を排気管組立体21Kの近くに配置して反応温度への加熱を促進しつつ、触媒52とレゾネータ室28とを物理的な距離および排気経路の両面で離間させることで、触媒52の熱がレゾネータ室28に伝わるのを防ぎ、レゾネータ室28による排気音の音量低減機能および音質調整機能を良好に維持することができる。
この構成によれば、マフラ本体22aの上流端に配置した触媒52をマフラ本体22a内に差し込むことで、排気装置20の長さ方向を縮小して車両への搭載性を良好にすることができる。また、触媒52を固定する連結バンドなどを不要とし、コスト削減を図ることができる。
この構成によれば、触媒52下流端の排ガスを直接開口41b,42bに向けず、第二膨張室27に至る前に高温の排ガスを第一膨張室26で十分に膨張させてから第二膨張室27に流すので、排ガスの温度を下げやすく、レゾネータ室28による排気音の音量低減機能および音質調整機能を良好に維持することができる。
この構成によれば、連通管41,42を支持するステー33を小型化して軽量化および材料費低減を図るとともに、ステー33をマフラ本体22aの内周面に全周に渡って結合する場合に比して組立工数を削減することができる。また、ステー33が配置される室内空間は、ステー33によって分断されず一体のままなので、十分な容量の室内空間による音量低減作用を維持することができる。
この構成によれば、排気管組立体21K内に上流触媒51を配置することで、上流触媒52を速やかに反応温度まで加熱することができる。また、上流触媒51を構成する複数の単位触媒51aの間に隙間51bを設けることで、この隙間51bで排ガスを拡散させてから下流側の単位触媒51aに流すことができ、排ガスによって単位触媒51aをムラなく加熱することができる。
この構成によれば、並列に並ぶ第一集合管21bの各々に上流触媒51を設けることで、排気浄化機能を高めることができる。
この構成によれば、触媒52がメインステップ15aの後方かつ上方に位置するので、運転者の脚と触媒52とを離しやすくなる。また、触媒52がピリオンステップ15bの前下方に位置するので、後部同乗者の脚に対しても触媒52を離しやすくなる。したがって、乗員の脚周りの快適性を良好に維持することができる。
前記鞍乗り型車両には、運転者が車体を跨いで乗車する車両全般が含まれ、自動二輪車(原動機付自転車及びスクータ型車両を含む)のみならず、三輪(前一輪かつ後二輪の他に、前二輪かつ後一輪の車両も含む)又は四輪の車両も含まれる。
そして、上記実施形態における構成は本発明の一例であり、実施形態の構成要素を周知の構成要素に置き換える等、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
7a 後輪車軸
10 エンジン
15a メインステップ
15b ピリオンステップ
20 排気装置
21 単排気管
21b 第一集合管
21K 排気管組立体(排気管)
22K 排気マフラ組立体(排気マフラ)
22a マフラ本体
26 第一膨張室(第一室)
27 第二膨張室(第二室)
28 レゾネータ室
31 第一隔壁
32 第二隔壁
33 ステー
33a 結合部
33b 離間部
37 フロントパイプ(触媒保持部)
41 第一連通管
42 第二連通管
41b,42b 前端開口
51 上流触媒
51a 単位触媒
51b 隙間
52 触媒
R1 延長領域
L1 直線
Claims (7)
- エンジン(10)の排ガスを導く排気管(21K)と、前記排気管(21K)に接続されて前記排ガスを排出する排気マフラ(22K)と、前記排気管(21K)の下流端と前記排気マフラ(22K)のマフラ本体(22a)の上流端との間に配置されて前記排ガスを浄化する触媒(52)と、を備え、
前記マフラ本体(22a)は、前記触媒(52)に近い上流側から前記触媒(52)と離間した下流側に向けて、第一室(26)と、前記第一室(26)の下流側に第一隔壁(31)を介して隣接する第二室(27)と、前記第二室(27)の下流側に第二隔壁(32)を介して隣接する行き止まりの共鳴室であるレゾネータ室(28)と、を備えている排気装置(20)。 - 前記排気マフラ(22K)は、前記触媒(52)の外周を覆うとともに前記マフラ本体(22a)よりも小径の円筒部材で形成される触媒保持部(37)を備え、
前記触媒保持部(37)は、前記マフラ本体(22a)の上流端に差し込まれ、軸方向中間部が前記マフラ本体(22a)の上流端に結合されている請求項1に記載の排気装置(20)。 - 前記第一室(26)には、前記排ガスを前記第二室(27)に至らしめる開口(41b,42b)が設けられ、
前記触媒保持部(37)は、下流端が前記第一室(26)に臨み、前記触媒保持部(37)の下流側の延長領域(R1)は、前記開口(41b,42b)を避けている請求項2に記載の排気装置(20)。 - 前記第一隔壁(31)および第二隔壁(32)の少なくとも一方には、前記第一室(26)および第二室(27)を連通させる連通管(41,42)が貫通状態で支持され、
前記第一室(26)および第二室(27)の少なくとも一方には、前記連通管(41,42)を支持するステー(33)が配置され、
前記ステー(33)は、前記マフラ本体(22a)の内周面に周方向で部分的に結合される結合部(33a)と、前記マフラ本体(22a)の内周面から離間する離間部(33b)と、を備えている請求項1から3の何れか一項に記載の排気装置(20)。 - 前記排気管(21K)の内部に上流触媒(51)を備え、
前記上流触媒(51)は、複数の単位触媒(51a)を排気経路に沿って直列に並べ、かつ隣接する前記単位触媒(51a)の間に隙間(51b)を設けている請求項1から4の何れか一項に記載の排気装置(20)。 - 前記排気管(21K)は、互いに並列に並ぶ複数の並列排気管(21b)を備え、
前記複数の並列排気管(21b)の各々に、前記上流触媒(51)が備えられている請求項5に記載の排気装置(20)。 - 請求項1から6の何れか一項に記載の排気装置(20)と、運転者の足を載せるメインステップ(15a)と、後部同乗者の足を載せるピリオンステップ(15b)と、を備え、
前記触媒(52)は、前記メインステップ(15a)の後方で、車両側面視で前記メインステップ(15a)と後輪車軸(7a)とを結んだ線(L1)よりも上方に配置され、かつ前記ピリオンステップ(15b)よりも前下方に配置されている鞍乗り型車両(1)。
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