JP6759614B2 - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置における定着装置、および画像形成装置に関するものである。
定着装置では、定着部材と加圧部材によって形成された定着ニップを記録媒体(記録紙、転写紙、用紙とも称され、OHPシート等、印字できる材質のものであれば概念的に記録媒体に含まれる)が通過することによって、記録媒体上に担持されたトナーが溶融・加圧されて、記録媒体上にトナー画像が定着される。この種の定着装置においては、定着ニップを通過した記録媒体がそのまま定着部材に巻き付くことを確実に防止しなければならない。そのための方策の一つとして、分離爪や分離板を備えた用紙分離部材が定着ニップ出口近傍に配置され、記録媒体先端を定着部材から引き離すよう構成されている。したがって、記録媒体上のトナーが定着工程での熱を持ったまま、用紙分離部材に記録媒体が接触し、記録媒体上の半溶融トナーが分離板や分離爪に摺擦して画像不良を発生させることがあった。
従来の用紙分離部材の一般的な構成は、特許文献1に開示されたように、先端が定着部材の軸線と平行に配置された複数の分離板(分離爪)と、これら分離板の左右両側に設けられ、定着部材の通紙領域外で定着部材に突き当てられる位置決め部材とを有する。各分離板は調整機構を有し、その先端と定着部材とのギャップを狭い一定幅に設定保持することができる。
しかしながら、分離板同士の間で隙間が空いているため、紙種によって、記録媒体が変形して分離板に強く当たり、光沢スジやキズ、折り目が発生する等の画像不良が発生する問題がある。このような画像不良を減らすために、分離板の数を増やすとギャップ調整に膨大な時間を要することになる。
一方、記録媒体の搬送方向に直交する長手方向に一枚の平板で分離部材を構成すると、部品の精度の都合上、ギャップを広めに設定しなければならず、先端余白の少ない記録媒体に対して、分離性が悪くなる問題があった。また、定着部材が熱膨張することによって記録媒体が分離部材に均等な力で当たらずに画像不良を発生させることがあった。
特許文献2では、長手方向の幅が画像領域以上の長さを有する一枚板の平板で形成された分離部材が、平板の平面性を保ちつつ、その先端部が定着部材と所定のギャップを保ち、かつ定着部材の軸線と平行あるいは傾きをもって保持される構成が開示されている。
用紙分離のための分離部材を一枚板の平板で形成する場合でも、複数の幅狭の分離爪で形成する場合でも、分離部材先端部は部品の加工ばらつきの範囲において、図16aに示すように、特異的な凸部を有していることがある。特にベタ画像においてはこの凸部に記録媒体が強く接触することで、図16bに示すように、ベタ画像の凸該当部に光沢スジ、擦れ傷等が発生することがある。また分離部材先端部を高精度に加工し分離部材先端表面を平滑にした場合であっても、分離部において記録媒体表面と分離部材との接触抵抗が増大し、分離部材と定着部材との間に記録媒体が巻き込まれていく所謂「定着部でのジャム」を発生させることがある。
本発明の課題は、定着装置から送り出され定着部材から分離される記録媒体、特にそのベタ部が分離部材に貼り付いたり、光沢スジを形成する事態を回避することにある。
上記課題は、定着ニップを形成する2つの回転体と、定着ニップの記録媒体搬送方向下流側に設けられた記録媒体分離部材とを有する定着装置であって、前記記録媒体分離部材は、2つの回転体により形成される定着ニップから送り出される記録媒体をこの記録媒体の画像面に面する回転体から分離するものであり、記録媒体搬送方向に直交する長手方向に延びる単一の平板で形成され、この記録媒体分離部材の通紙側の面の前記定着ニップに向いた先端部から後端部の記録媒体搬送方向での全領域であって、かつ前記記録媒体の幅方向における少なくとも通紙領域に相当する範囲にわたって複数の凹形状が形成され、それら凹形状の延在線が、前記記録媒体搬送方向に対し斜めであり、隣り合う凹形状の互いの延在線は、前記記録媒体搬送方向に直交する向きに関して重なる部分を有しており、記録媒体の画像面に面する前記回転体と前記記録媒体分離部材の先端部とのギャップが、前記記録媒体分離部材の長手方向の中央部から端部にかけて広がるように構成されていることによって、解決される。
本発明によれば、記録媒体搬送方向に直交する長手方向に延びる単一の平板で形成され、記録媒体分離部材の通紙側の面の前記定着ニップに向いた先端部から後端部の記録媒体搬送方向での全領域であって、かつ前記記録媒体の幅方向における少なくとも通紙領域に相当する範囲にわたって、複数の凹形状が形成されているので、分離の際に記録媒体との均等な接触を可能としつつ、記録媒体との接触面積を減らし、搬送における摺擦抵抗を抑制して、記録媒体がジャムしたり、記録媒体上の画像に光沢スジが発生することを防ぐことができる。また、凹形状の延在線が、記録媒体搬送方向に対し斜めであり、隣り合う凹形状の互いの延在線が、記録媒体搬送方向に直交する向きに関して重なる部分を有しているので、記録媒体上の画像に部分的な凹凸跡がつくことを防ぐことができる。
本発明を適用する画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 定着装置とこれに付設される分離板との配置関係を示す概略図である。 分離板がステーに取り付けられる様子を示す斜視図である。 分離板を示す斜視図である。 記録媒体分離装置の構成を示す概略図である。 記録媒体分離装置の位置調整機構を説明する図である。 分離版における凹形状範囲を示す概略断面図で、図7aは分離部材の定着ニップに向いた先端で折り返されたテープ部材全体に凹形状が形成される例であり、図7bはテープ部材の通紙側の面だけに凹形状が形成される例である。 分離板の細長な凹形状を説明する図で、図8aは通紙側の平面図、図8bは図8aの断面B−Bであり、凹形状加工部の詳細を示す部分断面図(比例尺ではない)である。 定着ニップを出る用紙の分離板との接触状態を示す概略図であり、図9aは先端側に接触する場合、図9bは分離板の中ほどに接触する場合、図9cは後端側に接触する場合、図9dは用紙が分離板に全面接触する場合を示している。 微細な凹形状が記録媒体搬送方向に対して斜めに形成されている様子を示す部分図である。 定着ローラの熱膨張が軸線方向において左右均等である場合の分離板とのギャップ状態を示す説明図である。 定着ローラの熱膨張が軸線方向において左右に傾きをもつ場合の分離板とのギャップ状態を示す説明図である。 微細な凹形状を加工する方法の一例を説明するための図である。 専用工具の幅が凹形状の幅と同等、または広い場合の、凹形状の加工を説明する図である。 本発明を適用した分離板の先端部プロファイルを示す図である。 従来の分離板の通紙側の面形状を説明する図であり、図16aは分離板の通紙される用紙の表面に対して垂直方向の通紙側の面プロファイルを示し、図16bは、その特異的な凸部による用紙上の光沢スジを示している。
以下、図面に基づき、本発明を適用した画像形成装置として、電子写真方式のカラープリンタの一実施形態を説明する。なお、本発明に係る画像形成装置には、このようなプリンタに限らず、複写機、ファクシミリ、これらの機能を併せ持った複合機等が含まれる。図1において、符号100はタンデム型中間転写式のプリンタ本体、40はプリンタ本体100を載せる給紙部を夫々示している。プリンタ本体100の内部中央付近に、無端ベルト状の中間転写ベルト10が設けられ、その上には画像形成部20が設けられている。中間転写ベルト10は、複数の支持ローラ14、15、15’、16等に掛け回され図中時計回りに回転搬送可能となっている。複数の支持ローラのうち、支持ローラ14が中間転写ベルト10を回転駆動する駆動ローラである。この図示例では、支持ローラ16の左に、中間転写ベルト用のクリーニング装置17が設けられている。クリーニング装置17は画像転写後に中間転写ベルト10上に残留する残留トナーを除去するものである。支持ローラ14、15間に張り渡された中間転写ベルト10上に、その搬送方向に沿って、4つの作像ユニット1Y、1M、1C、1Kが並配され、タンデム型の画像形成部20を構成する。各符号の添え字Y、M、C、Kは、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色を夫々示し、各作像ユニット1Y、1M、1C、1Kは、各色のトナー画像を担持する像担持体としての感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kを有する。ブラックの単色画像を中間転写ベルト10上に形成する場合には、支持ローラ15、15’が移動して、感光体ドラム2Y、2M、2Cを中間転写ベルト10から離間させることが可能になっている。
画像形成部20の上には、2つの露光装置4が設けられている。各露光装置4は夫々2つの作像ユニット(1Yと1M、1Cと1K)に対応している。例えば2つの光源装置(半導体レーザ、半導体レーザアレイあるいはマルチビーム光源等)とカップリング光学系、共通の光偏向器(ポリゴンミラー等)、2系統の走査結像光学系等で構成される光走査方式の露光装置である。イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の画像情報に応じて各感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kに露光を行い、静電潜像を形成する。
また、各感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの周囲には、露光によって形成された静電潜像を各色のトナーで現像する現像装置等が設けられているが、画像形成プロセス自体は周知であり、詳細な説明は省略する。なお、各感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kから中間転写ベルト10にトナー画像を転写する一次転写位置には、中間転写ベルト10を挟んで各感光体ドラムに対向するように一次転写ローラ6Y、6M、6C、6Kが設けられている。
中間転写ベルト10を挟んで画像形成部20と反対側には、二次転写装置22が備えられている。この二次転写装置22は、図示例では、中間転写ベルト10に対する支持ローラである二次転写対向ローラ16に、二次転写ローラ16’を押し当てて転写電界を印加して、中間転写ベルト10上の画像を記録媒体であるシート状用紙Sに転写する。
また、二次転写装置22の記録媒体搬送方向下流側には、用紙S上の転写画像を定着する定着装置25が設けられている。定着装置25は、無端状ベルトである定着ベルト26に加圧ローラ27を押し当てて構成されている。定着ベルト26は2つの支持ローラに掛け回され、少なくとも一方のローラには加熱手段(ヒータ、ランプあるいは電磁誘導式の加熱装置等)が設けられている。
二次転写装置22で画像が転写された用紙Sは、2つのローラ23に支持された搬送ベルト24により定着装置25へと送り出される。もちろん、搬送ベルト24の部分は、固定されたガイド部材でも良く、また、搬送ローラや搬送コロ等でも良い。
なお、図示例では、このような二次転写装置22や定着装置25の下に、画像形成部20と平行に、両面印刷のために用紙Sの裏面に画像を記録すべく、用紙Sを反転して搬送するシート反転装置28が備えられている。
以上のような構成のカラープリンタにおける定着装置25と、これに付設される記録媒体分離部材を構成する分離板36との配置関係を図2に示す。定着装置25は、加熱ローラ30、定着ローラ32、これらローラに張架され用紙Sの画像面に面する定着ベルト26、該定着ベルト26を介して定着ローラ32を押圧して定着ローラ32との間に定着ニップを形成する加圧ローラ27等を備えている。この場合、定着ローラ32あるいは定着ベルト26が一方の回転体であり、加圧ローラ27が他方の回転体である。定着ベルト26は、例えば、PI(ポリイミド)樹脂からなる層厚90μmのベース層に、シリコーンゴム等の弾性層、離型層が順次積層された多層構造の無端ベルトである。定着ベルト26の弾性層は、層厚が200μm〜500μm程度であって、シリコーンゴム、フッ素ゴム、発泡性シリコーンゴム等の弾性材料で形成されている。定着ベルト26の離型層は、層厚が20μm程度であって、PFA(4フッ化エチレンバーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂)、ポリイミド、ポリエーテルイミド、PES(ポリエーテルサルファイド)等で形成されている。定着ベルト26の表層に離型層を設けることにより、トナー(トナー像)に対する離型性(剥離性)が確保されることになる。加熱ローラ30は例えば金属製の薄肉円筒体であり、定着ローラ32や加圧ローラ27は、金属製の芯金上にフッ素ゴム、シリコーンゴム、発泡性シリコーンゴム等の弾性層が形成された円筒体である。少なくとも加熱ローラ30は、熱源としてのヒータ34を内部に有している。加熱ローラ30によって加熱された定着ベルト26の表面から用紙S上の未定着トナー像に熱が加えられ、トナー像が用紙S上に定着する。
定着ニップの記録媒体搬送方向下流側には、分離板36が定着ローラ32側に配設されており、定着ニップを通過した用紙Sは、分離板36によって、その先端部が定着ベルト26から分離され、機外の排紙トレイあるいはシート反転装置28に送り出される。付加的に加圧ローラ27側にも分離板が配置されていてもよい。
分離板36は、用紙との均等な接触を可能とするため、記録媒体搬送方向に直交する長手方向に一体形状となる単一の平板で形成される。この分離板36は、定着ベルト26の幅方向において通紙領域(最大画像領域)以上の長さを有する。そして、一枚平板による不具合を回避するために、所定の構造を備えている。即ち、一枚板で構成される分離板36は、図3に示すように、支持部材としてのステー62に取り付けられるとともに、図4に示すように、記録媒体搬送方向の下流端に、凸部64を複数個有して、記録媒体分離装置60を構成する。凸部64は、図3、図5から分かるように、記録媒体が通る側(通紙側)に対して遠ざかる方向に凸状に形成されている。
ステー62と分離板36、より厳密には各凸部64との間には、図5、図6に示すように、バネ66とネジ68で構成される位置調整機構が設けられている。そして、図3、図6に示すように、ステー62の長手方向両端にカシメられ形成された位置決めピン70が、定着装置25の装置筐体の穴にはめ込まれることで、記録媒体分離装置60が定着装置25に対して位置決め保持される。また、図3に示すように、ステー62の長手方向で分離板36両側端部の通紙領域外となる位置には、突き当て板72が備えられている。突き当て板72の先端が定着ベルト26に接触することで、分離板36の位置決めがなされる。
分離板36は、耐熱プラスチック板若しくはSUSのような金属板から構成され、定着ニップとの間隔をより詰めることができるように、その先端部は例えば0.4mmのように薄いシートが取り付けられている。この薄いシートの取り付けを実現するために、図7に示すように、分離板36には、通紙側の面から定着ニップに向いた先端で折り返され定着ベルト側に達する状態で、テープ部材38が、被覆される表層部材として貼り付けられている。テープ部材38は、分離板36よりも摺動性の高い良離型性材料として、例えばテフロン(登録商標)のようなフッ素樹脂から構成されるとともに、テープ部材38を含む分離板先端部の厚みは0.6mm程度に抑えられ、定着ニップとの間隔を詰めることが阻害されない。
そして、分離板36の表層部材であるテープ部材38には凹形状となるよう加工が施されている。この凹形状は分離板36の通紙側の面だけに施されていていてもよく(図7b)、また折り返した裏側まであってもよい(図7a)。テープ部材38を分離板36に貼り付け後に加工する場合は、通紙側の面だけに施すほうが加工容易である。
少なくとも通紙側の面に施される凹形状は、図8aに示すように、分離板36の、あるいは分離板36の通紙側の面全体に貼り付けられたテープ部材38の、定着ニップに向いた通紙側先端部から後端部に至る記録媒体搬送方向全領域であって、記録媒体の幅方向における少なくとも通紙領域に相当する範囲に、傾斜した規則的で細長い複数の線状に加工されている。この凹形状は、テープ部材38の通紙側先端縁まで延びており、したがって凹形状は、その定着ニップ側先端が低く開放した窪み領域を形成している。定着ニップ側先端の低い部分は段差を有することもできる。このような複数の細長な凹形状39を分離板36/テープ部材38に施すことで、用紙Sが定着ニップから排出され、分離板36で分離される際に、用紙Sと分離板36の接触抵抗を低減することができ、良好な搬送品質を得ることができる。
用紙Sの特性(厚さ、剛度、すき目、平滑性)、印刷画像、用紙搬送速度、定着温度設定、通紙モード、分離板36の下流側における搬送条件設定等、種々の条件により、用紙Sと分離板36との接触状態は変化する。その結果、分離板36の先端部にのみ接触しながら用紙Sが搬送される場合(図9a)、分離板36の搬送方向の中ほどに接触しながら用紙Sが搬送される場合(図9b)、分離板36の後端部にのみ接触しながら用紙Sが搬送される場合(図9c)、分離板36の搬送方向全幅に接触しながら用紙Sが搬送される場合(図9d)という具合に、分離板36と用紙Sの接触状態も様々である。このように変化する分離板36と用紙Sの接触状態に対応するために分離板36に施す凹形状は、分離板36の記録媒体搬送方向全長に存することで全ての条件において用紙Sと分離板36の接触抵抗を低減することができ、良好な搬送品質を得ることができる。特に分離板36の記録媒体搬送方向全長に接触しながら用紙Sが搬送される場合は最も接触抵抗が大きくなるので、この場合の効果が最も大きい。
分離板36の通紙側の面に貼り付けられたテープ部材38の全面領域に1.2mm以下のピッチで規則的に形成される細長な凹形状39は、面押し加工されることで特異的に凸となる部分がなくなり、部分的な接触による光沢スジの発生を抑制することができる。本例において、隣り合う細長な凹形状のピッチを0.5mmとした。1.2mmを超えるピッチで構成すると1.2mmピッチの画像スジとして顕在化してしまうことがあるが、1.2mm以下であれば分離板の微細凹形状による画像不良は目立つことがない。この凹形状による断面凹凸は、1.2mmピッチの場合、凹部分が0.6mm、凸部分が0.6mmという関係だけでなく、凹部分が0.3mm、凸部分が0.9mm、あるいはその逆のような関係であってもよい。また、微細凹形状の深さは5μm以上で、本例では20μm程度(20±5μm)とした(なお、図8bの描写は左右上下で比例尺ではない)。熱をかけて使用していると凹形状の谷部が熱膨張により盛り上がってくることがあるが、凹深さを5μm以上に設定しておくと、熱膨張時にも十分な凹形状を確保することができる。したがって例えば50μmの深さであってもよい。テープ部材38を分離板36に取り付けずに、微小な凹形状39を分離板自体に直接形成してもよい。
また、図10に示すように、分離板36/テープ部材38の通紙側の面に形成される微細な凹形状39の延在線は、記録媒体搬送方向に対し斜めであるように、即ち、傾斜方向に延び、隣り合う細長な凹形状の互いの延在線は、記録媒体搬送方向に直交する向きに関して重なる部分を有している。なお、延在線とは、記録媒体分離装置に形成される凹形状39によってテープ部材38あるいは分離板36の表面に現れるラインのことである。このように記録媒体搬送方向に対して凹形状の延在線が斜めである形態をとることによって、凹形状の延在線の間の複数の張り出し部分が用紙上の同じ位置に当接し、ピッチ状のスジが発生することを防ぐことができる。記録媒体搬送方向に対する傾き度合は、30度であっても、45度や60度であってもよく、隣り合う凹形状が記録媒体搬送方向に直交する向きに関して重なる部分を有することが重要である。図10の凹形状は、単純な斜線(///)であるが、例えば波形でも、>形でも、XやCのような文字形であってもよい。
また、中央基準搬送の画像形成装置においては、図11に示すように、分離板36の先端部は、定着ベルト26、定着ローラ32とのギャップが分離板長手方向の中央部から端部にかけて広がるように調整されて組み付けられている。定着ローラ32は熱膨張によって外形が変化する。そのため、予め設計評価段階において、レーザ変位計により定着ローラの膨張を確認しておく。中央基準搬送の場合、最も膨張する範囲の軸線方向における中央部が定着ローラ32の中央になるので、これを基準として、分離板の先端縁が定着ローラ32の軸線に対して平行になるよう保持する。端部基準搬送の場合には、確認される膨張が定着ローラ32の軸線方向において左右に傾きをもつことになるので、図12に示すように、分離板36の先端縁が定着ローラの軸線に対して傾いて保持されることになる。
ここで、通紙側の面であって少なくとも通紙幅領域に相当する範囲に細長な凹形状39を加工する方法の一例を説明する。図13に示すように、分離板にテープ部材を貼り付ける前に、予め専用工具80で外側からテープ部材38を面押しして凹形状を転写させておく。このようにすることで、テープ部材38を分離板36に貼り付ける際に特異的に凸となる部分を発生させることができ、且つ加工が最も容易である。専用工具80は、具体的には、円筒体に対して斜歯状に傾斜した凸部を周上に規則的に設けた金属工具であり、例えばローレット形状を加工するための市販されているローレット駒等を用いることができる。
このような専用工具80の幅によって凹形状39の幅は制約を受けない。専用工具80の幅が凹形状39の幅よりも狭い場合は、面押しを複数回実施して所定の範囲に凹形状39を施す。この時、複数の凹形状39の間に多少の隙間が発生しても構わない。専用工具80の幅が凹形状39の幅と同等、または広い場合は1回の加工で凹形状39を生成することが可能である。また、必要なテープ部材幅よりも予め大きな幅で凹形状39を形成し、その後、必要幅にテープ部材を切除加工することも可能である。凹形状39をテープ部材38の記録媒体搬送方向に相当する向きに直交する幅方向全面に施すことで、分離板36に貼り付ける際、凹形状39の開始位置、終了位置の位置精度が問われなくなり、製造が簡素化できるメリットもある(図14)。
このように定着ニップに向いた通紙側先端部から後端部の記録媒体搬送方向での全領域であって、かつ記録媒体の幅方向における少なくとも通紙領域に相当する範囲に細長な凹形状39を加工した記録媒体分離装置60の、通紙される用紙の表面に対して垂直方向の先端部プロファイルを図15に示す。図16aの従来プロファイルに比べて特異的な凸部を有さないことが明らかである。
25 定着装置
26 定着ベルト
27 加圧ローラ
30 加熱ローラ
32 定着ローラ
34 ヒータ
36 分離板
38 テープ部材
39 凹形状
特許第5332310号公報 特開2014−157215号公報

Claims (7)

  1. 定着ニップを形成する2つの回転体と、定着ニップの記録媒体搬送方向下流側に設けられた記録媒体分離部材とを有する定着装置であって、
    前記記録媒体分離部材は、2つの回転体により形成される定着ニップから送り出される記録媒体をこの記録媒体の画像面に面する回転体から分離するものであり、記録媒体搬送方向に直交する長手方向に延びる単一の平板で形成され、この記録媒体分離部材の通紙側の面の前記定着ニップに向いた先端部から後端部の記録媒体搬送方向での全領域であって、かつ前記記録媒体の幅方向における少なくとも通紙領域に相当する範囲にわたって複数の凹形状が形成され、それら凹形状の延在線が、前記記録媒体搬送方向に対し斜めであり、隣り合う凹形状の互いの延在線は、前記記録媒体搬送方向に直交する向きに関して重なる部分を有しており、
    記録媒体の画像面に面する前記回転体と前記記録媒体分離部材の先端部とのギャップが、前記記録媒体分離部材の長手方向の中央部から端部にかけて広がるように構成されている定着装置
  2. 前記記録媒体分離部材の定着ニップに向いた先端部に、前記記録媒体分離部材よりも摺動性の高い表層部材として、薄いシート状部材が取り付けられ、このシート状部材に前記凹形状が形成されている、請求項1に記載の定着装置
  3. 前記凹形状の凹深さが5μm以上50μm以下である、請求項1又は2に記載の定着装置
  4. 隣り合う前記凹形状のピッチが1.2mm以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の定着装置
  5. 前記表層部材がフッ素樹脂のテープ部材である、請求項2に記載の定着装置
  6. 前記凹形状が面押し加工により形成される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の定着装置
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の定着装置を有する、画像形成装置。
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