JP6758860B2 - 有機顔料およびトナーの製造方法 - Google Patents
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前記有機顔料の表面に、ラジカル重合性単量体の重合体が結合している部位を有し、
前記有機顔料(a)と、前記ラジカル重合性単量体の重合体(b)の質量比率(b/a)が、0.05以上0.50以下であり、
前記ラジカル重合性単量体の重合体の数平均分子量が、5000以下であり、
前記ラジカル重合性単量体の重合体の多分散度(重量平均分子量/数平均分子量)が、1.5以上である
ことを特徴とする有機顔料に関する。
前記有機顔料がキナクリドン顔料を有し、
前記製造方法が、
前記キナクリドン顔料、およびラジカル重合性単量体を含む重合性単量体組成物を水系媒体中で造粒する工程、ならびに、
下記式(1)で示される構造を有するパーオキシジカーボネート系化合物:
(式(1)中、R 1 は、水素原子、炭素数1〜18の直鎖、分岐または環状の置換若しくは無置換のアルキル基を示す。前記置換のアルキル基の置換基は、−OX 1 、−COX 1 、−CO−OX 1 、−O−CO−X 1 、−NX 1 X 2 、−NX 1 −CO−X 2 、−CO−NX 1 X 2 、−SO 3 − 、または、−PO 3 − である。X 1 、X 2 は、それぞれ独立に、水素原子、または炭素数1〜18の直鎖、分岐または環状のアルキル基を示す。)
を含む過酸化物を添加して、前記キナクリドン顔料に前記ラジカル重合性単量体の重合体を結合して表面改質し、さらに前記重合性単量体を重合することによってトナー粒子を得る工程、
を有する
ことを特徴とするトナーの製造方法に関する。
図1のスキームAにおいて、窒素原子(具体的にはアミノ基中の窒素原子)を有する有機顔料10、ラジカル重合性単量体11、過酸化物12を含有する混合液体を調製する。
過酸化物は、下記式(1)で示される構造を有する化合物、及び下記式(2)で示される構造を化合物の少なくとも一方であることを特徴とする。
X1、X2は、それぞれ独立に、水素原子、または炭素数1〜18の直鎖、分岐または環状のアルキル基を示す。)
X1、X2は、それぞれ独立に、水素原子、または炭素数1〜18の直鎖、分岐または環状のアルキル基を示す。)
次いで、スキームBにおいて、調製した混合液体中の過酸化物12を分解してラジカル13を発生させる。本発明に用いる過酸化物を分解する方法としては、加熱処理や還元剤添加、等の従来公知の方法を用いることができ、本発明を達成可能な範囲においてこれらに限定されない。また、これらの方法を併用しても良い。
(i)上記有機顔料の製造方法で表面改質した有機顔料を得る工程、
(ii)表面改質した有機顔料、およびラジカル重合性単量体を含有する重合性単量体組成物を水系媒体で造粒する造粒工程、
(iii)造粒された粒子中に含有される前記ラジカル重合性単量体を重合することによってトナー粒子を得る重合工程、
をこの順に有する。
まず、有機顔料、ラジカル性重合単量体、および過酸化物を少なくとも含む混合液体を調製する。
次に、得られた混合液体を攪拌しながら、加熱処理を施し、有機顔料表面を改質させる。加熱処理後、混合液体中にアセトン、テトラヒドロフラン、トルエンなどの有機溶剤を加え遠心分離にかけ、不溶成分を取り除き、乾燥させることで、本発明における表面改質した有機顔料が得られる。あるいは、加熱処理後の表面改質した有機顔料を含む分散液の状態で次の工程に使用してもよい。
トナー粒子の構成成分となるラジカル重合性単量体に、表面改質された有機顔料を加え、ホモジナイザー、ボールミル、コロイドミル、超音波分散機の如き分散機を用いてこれらを均一に溶解あるいは分散させた重合性単量体組成物を調製する。このとき、重合性単量体組成物中には、必要に応じて多官能性単量体や連鎖移動剤、また荷電制御剤や可塑剤、さらに他の添加剤(例えば、顔料分散剤や離型剤分散剤)を適宜加えることが出来る。
次いで、前記重合性単量体組成物を、予め用意しておいた分散安定剤を含有する水系媒体中に投入し、高速攪拌機もしくは超音波分散機などの高速分散機を用いて懸濁させ、造粒を行う。重合開始剤は、重合性単量体組成物を調製する際に他の添加剤とともに混合してもよく、水系媒体中に懸濁させる直前に重合性単量体組成物中に混合してもよい。また、造粒中や造粒完了後、すなわち重合反応を開始する直前に、必要に応じてラジカル重合性単量体や他の溶媒に溶解した状態で加えることも出来る。
造粒後の懸濁液を加熱し、懸濁液中の重合性単量体組成物の粒子が粒子状態を維持し、且つ粒子の浮遊や沈降が生じることがないよう、撹拌しながら行う。重合反応が進行し、表面改質した有機顔料を含むトナー粒子分散液が得られる。重合反応の後半あるいは重合反応終了後に、減圧や昇温の如き公知の方法を用いて蒸留を行ってもよい。蒸留工程を行うことで、残存する未反応のラジカル重合性単量体を除去することが出来る。
有機顔料(キナクリドン顔料)、ラジカル重合性単量体を含み、均一に溶解あるいは分散させた重合性単量体組成物を調製する。必要に応じて、多官能性単量体や連鎖移動剤、また荷電制御剤や可塑剤、さらに他の添加剤(例えば、顔料分散剤や離型剤分散剤)を適宜加えることが出来る。有機顔料の表面に結合させるラジカル性重合単量体は、トナー粒子の結着樹脂を形成し得るラジカル重合性単量体と同じである。さらに過酸化物および重合開始剤(過酸化物の1種である)については、混合液調製工程で加えても良いし、後に記載する造粒工程で加えても良い。適当な過酸化物と溶解温度を選択すれば、重合性単量体組成物調製工程中に有機顔料表面の改質が可能となる。なお、過酸化物には、式(1)で示される構造を有するパーオキシジカーボネート系化合物を含む過酸化物を用いる。上記式(1)で示される構造を有するパーオキシジカーボネート系化合物を含む二種以上の過酸化物を用いることが、より好ましい。これにより、粒度分布がよりシャープになり、転写効率やカブリ抑制の効果がより優れる。
重合性単量体組成物は、分散安定剤を含有する水系媒体中に投入し、高速攪拌機もしくは超音波分散機などの高速分散機を用いて懸濁させ、造粒を行う。造粒中に過酸化物、および重合開始剤を加える場合、これらを同時に添加しても良い。あるいは、過酸化物のみを添加した後、任意の時間経過後に重合開始剤を添加しても良い。適当な過酸化物と造粒温度を選択すれば、造粒工程中に有機顔料表面の改質が可能となる。
造粒後の懸濁液を加熱し、懸濁液中の重合性単量体組成物の粒子が粒子状態を維持し、且つ粒子の浮遊や沈降が生じることがないよう、撹拌しながら反応させトナー粒子の結着樹脂を重合させる。このとき、適当な過酸化物および重合開始剤を選択し、段階的に加熱するなど条件を選ぶことで、有機顔料の表面の改質とトナー粒子の結着樹脂の重合を進めることもできる。重合反応の後半あるいは重合反応終了後に、減圧や昇温の如き公知の方法を用いて蒸留を行ってもよい。蒸留工程を行うことで、残存する未反応のラジカル重合性単量体を除去することが出来る。最終的に、表面改質された有機顔料を含むトナー粒子を得ることができる。
トナーに使用可能な顔料としては、表面改質された有機顔料はいずれも使用できる。
表面改質した有機顔料を添加したジオキサンと水酸化カリウム水溶液の混合液体(質量比:5:1)で70℃に加熱した後、遠心分離(12000rpm;30分間)して固形分を回収する。メタノールで3回洗浄した後、アセトンを加えて遠心分離(12000rpm;30分間)し、上澄みを回収して乾燥させることによって、ラジカル重合性単量体の重合体を得る。このようにして得られたラジカル重合性単量体の重合体をクロロホルムに溶解し、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(装置:東ソー株式会社製 HLC−8120GPC、展開溶媒:クロロホルム、カラム:同社製 TSKgel G2000HXL/G3000HXL/G4000HXL)を用いて、UV検出器の検出波長を400nmに設定した際に得られるクロマトグラムに基づいて数平均分子量(Mn)を測定する。多分散度(重量平均分子量/数平均分子量)は、数平均分子量と同様にして測定した重量平均分子量(Mw)を用いて算出する。
表面改質した有機顔料の赤外吸収スペクトル測定(装置:パーキンエルマー(株)製 Spectrum One)によって、ベースライン補正後の有機顔料由来ピークの透過率(TPig)、ラジカル重合性単量体の重合体由来ピークの透過率(TPoly)、を測定する。有機顔料とラジカル重合性単量体の重合体を各種比率で混合した試料を用いて作成した検量線(横軸:混合比、縦軸:Tpoly/TPig)に基づいて、結合化率(Tpoly/TPigx100[%])を算出する。
微量のグラフト化した有機顔料をトルエン中に分散させ、動的光散乱法(DLS,ゼータサイザーナノ、マルバーン社製)を用いてキュムラント解析による粒径分布の平均粒径を測定する。
本発明におけるトナーの粒度分布は、以下のようにして算出する。測定装置としては、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)を用いる。測定条件の設定及び測定データの解析は、付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いる。尚、測定は実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで行う。
本発明においては、以下の方法により表面改質した有機顔料の分散安定性を評価した。
スチレン39.2質量部、トルエン19.6質量部、C.I.Pigment Red122を1.0質量部、ジーターシャリーブチルサリチル酸のアルミニウム化合物を0.2質量部、ジ(sec−ブチル)パーオキシジカーボネート(10時間半減期温度:51℃)2.0質量部して混合した。これを超音波分散機UH−300((株)エスエムテー製)を用いて、氷浴中で15分間撹拌して混合液体を調製した(顔料の平均粒径:794nm)。
実施例1における、ジ(sec−ブチル)パーオキシジカーボネート2.0質量部をジラウロイルパーオキサイド(10時間半減期温度:61℃)3.3質量部に変更し、重合温度を73℃に変更した以外は同様にして表面改質した有機顔料2を得た。表1に、表面改質した有機顔料2の物性および分散安定性評価について示す。なお、表面改質した有機顔料2の結合化率評価においては、TPigとして710cm−1、Tpolyとして695cm−1の透過率を採用した。ジラウロイルパーオキサイドは、式(2)で示される構造を有する化合物である。
実施例1における、ジ(sec−ブチル)パーオキシジカーボネートの添加量を2.0質量部から4.0質量部へ変更した以外は同様にして表面改質した有機顔料3を得た。表1に、表面改質した有機顔料の物性および分散安定性評価について示す。なお、表面改質有機顔料3の結合化率評価においては、TPigとして710cm−1、Tpolyとして695cm−1の透過率を採用した。
実施例1における、ジ(sec−ブチル)パーオキシジカーボネート2.0質量部をt−ブチルパーオキシピバレート(10時間半減期温度:58℃)1.5質量部に変更し、重合温度を70℃に変更した以外は同様にして表面改質した有機顔料4を得た。なお、表面改質した有機顔料4の結合化率評価においては、TPigとして710cm−1、Tpolyとして695cm−1の透過率を採用した。なお、t−ブチルパーオキシピバレートは、式(1)で示される構造を有する化合物、及び式(2)で示される構造を有する化合物に該当しない。
実施例1における、C.I.Pigment Red122をC.I.Pigment Red150に変更した以外は同様にして表面改質した有機顔料5を得た。なお、表面改質有機顔料5の結合化率評価においては、TPigとして738cm−1、Tpolyとして695cm−1の透過率を採用した。なお、C.I.Pigment Red150は、窒素原子を有さない有機顔料である。
(表面改質有機顔料の作製)
実施例1の製造例と同様にして、表面改質した有機顔料1を調製した。
イオン交換水1000.0部に、リン酸ナトリウム15.3部、及び、10%塩酸4.9部投入し、N2パージしながら65℃で60分保温した。TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、12,000rpmにて攪拌しながら、イオン交換水10.0部に8.5部の塩化カルシウムを溶解した塩化カルシウム水溶液を一括投入し、分散安定剤を含む水系媒体を調製した。
スチレン 48.0部
表面改質有機顔料1 6.8部
を投入し、直径1.7mmのジルコニア粒子を用いて220rpmで5時間分散させて、マスターバッチ分散液を得た。
スチレン 31.0部
n−ブチルアクリレート 20.0部
パラフィンワックス(融点:78℃) 9.0部
を加えた。これを60℃に保温し、TK式ホモミキサーを用いて、500rpmにて均一に溶解、分散し、重合性単量体組成物と調製した。
表2に記載される通りに各原料の種類及び含有量を変更させた以外はトナーAの製造例と同様にして、トナーB〜C及びO、Pを製造した。得られたトナーB〜C及びO、Pの粒度分布を表3に示す。
イオン交換水1000.0部に、リン酸ナトリウム15.3部、及び、10%塩酸4.9部投入し、N2パージしながら65℃で60分保温した。TK式ホモミキサーを用いて、12,000rpmにて攪拌しながら、イオン交換水10.0部に8.5部の塩化カルシウムを溶解した塩化カルシウム水溶液を一括投入し、分散安定剤を含む水系媒体を調製した。
スチレン 48.0部
C.I.Pigment Red122 6.8部
を投入し、直径1.7mmのジルコニア粒子を用いて220rpmで5時間分散させて、マスターバッチ分散液を得た。
スチレン 31.0部
n−ブチルアクリレート 20.0部
パラフィンワックス(融点:78℃) 9.0部
ジ(sec−ブチル)パーオキシジカーボネート 0.8部
t−ブチルパーオキシピバレート 9.0部
を加えた。これを60℃に保温し、TK式ホモミキサーを用いて、500rpmにて均一に溶解、分散し、重合性単量体組成物を調製した。
表2に記載される通りに原料の種類及び含有量を変更させた以外はトナーDの製造例と同様にして、トナーE〜Jを製造した。得られたトナーE〜Jの粒度分布を表3に示す。
イオン交換水1000.0部に、リン酸ナトリウム15.3部、及び、10%塩酸4.9部投入し、N2パージしながら65℃で60分保温した。TK式ホモミキサーを用いて、12,000rpmにて攪拌しながら、イオン交換水10.0部に8.5部の塩化カルシウムを溶解した塩化カルシウム水溶液を一括投入し、分散安定剤を含む水系媒体を調製した。
スチレン 48.0部
C.I.Pigment Red122 6.8部
を投入し、直径1.7mmのジルコニア粒子を用いて220rpmで5時間分散させて、マスターバッチ分散液を得た。
スチレン 31.0部
n−ブチルアクリレート 20.0部
パラフィンワックス(融点:78℃) 9.0部
を加えた。これを60℃に保温し、TK式ホモミキサーを用いて、500rpmにて均一に溶解、分散し、重合性単量体組成物を調製した。
表2に記載される通りに原料の種類及び含有量を変更させた以外はトナーKの製造例と同様にして、外添剤を有するトナーLを製造した。得られたトナーLの粒度分布を表3に示す。
イオン交換水1000.0部に、リン酸ナトリウム15.3部、及び、10%塩酸4.9部投入し、N2パージしながら65℃で60分保温した。TK式ホモミキサーを用いて、12,000rpmにて攪拌しながら、イオン交換水10.0部に8.5部の塩化カルシウムを溶解した塩化カルシウム水溶液を一括投入し、分散安定剤を含む水系媒体を調製した。
スチレン 48.0部
C.I.Pigment Red122 6.8部
を投入し、直径1.7mmのジルコニア粒子を用いて220rpmで5時間分散させて、マスターバッチ分散液を得た。
スチレン 31.0部
n−ブチルアクリレート 20.0部
パラフィンワックス(融点:78℃) 9.0部
ジ(sec−ブチル)パーオキシジカーボネート 10.0部
を加えた。これを60℃に保温し、TK式ホモミキサーを用いて、500rpmにて均一に溶解、分散し、重合性単量体組成物を調製した。
(スチレンアクリル樹脂の作製)
還流冷却管、撹拌機、窒素導入管を備えた反応容器に、窒素雰囲気下、下記材料を入れ
た。
スチレン 78.0部
トルエン 100部
n−ブチルアクリレート 22.0部
アクリル酸 2.0部
メチルメタクリレート 2.4部
メタクリル酸 1.7部
ジ(t−ブチル)パーオキサイド 7.2部
前記容器内を毎分200回転で撹拌し、110℃に加熱して10時間撹拌した。さらに、140℃に加熱して6時間重合した。溶媒を留去させてスチレンアクリル樹脂を得た。
スチレンアクリル樹脂 100.0部
表面改質有機顔料1 5.0部
パラフィンワックス(融点:78℃) 8.0部
酢酸エチル 100.0部
前記材料を容器中で予備混合した後に、それを20℃以下に保ったまま、ビーズミルで4時間分散処理し、トナー組成物混合液を作製した。
イオン交換水240.0部に0.1mol/LのNa3PO4水溶液78部を加え、60℃に加温し、のクレアミックス(エム・テクニック(株)製)を用いて回転数14000rpmの条件で撹拌した。これに1.0mol/L−CaCl2水溶液12.0部を添加し、Ca3(PO4)2を含む分散媒体(水系媒体)を得た。さらに、カルボキシメチルセルロース(商品名:セロゲンBS−H、第一工業製薬(株)製)1.0部を添加し、10分間撹拌した。
<着色力>
カラーレーザープリンタSatera LBP7700C(キヤノン(株)製)用のカートリッジから中に入っているトナーを抜き取り、エアーブローにて内部を清掃した後、試験トナー(150g)を充填した。
A:画像濃度が1.40以上
B:画像濃度が1.35以上1.40未満
C:画像濃度が1.30以上1.35未満
D:画像濃度が1.30未満。
転写性は、常温低湿環境下(25℃,15%)での画像形成試験5000枚時点に、トナー載り量0.65mg/cm2のベタ画像を感光体ドラム上に現像させた後、75g/m2のA4普通紙に転写させ未定着画像を得た。この時の感光体ドラム上のトナー量と転写紙上のトナー量の重量変化から転写効率を求めた(ドラム上のトナーが全量転写紙上に転写された場合を転写効率100%とする。)評価基準は次の通りである。
(評価基準)
A:転写効率が96%以上
B:転写効率が92%以上96%未満
C:転写効率が89%以上92%未満
D:転写効率が89%未満
単色ベタ画像部の反射濃度が、1.4であり、白地部電位が現像バイアスから、画像部に対して反対方向に150Vとなるように、感光体上の電位を調整した。高温高湿(32.5℃、85%RH)下で、印字率が30%の画像チャートを用いて1万枚の画像出力後、ベタ白画像形成中に感光体を止め、転写工程前の感光体上のトナーを、マイラーテープを用いて剥ぎ取り、紙上に貼り付けた。また、マイラーテープをそのまま紙上に、貼り付けリファレンスとした。
測定に関しては、東京電色技術センター製DENSITOMETER TC−6DSを用い、反射率(%)を測定し、レファレンスとの差分をカブリの値とした。
A:反射率の差が1.5%未満
B:反射率の差が1.5%以上2.5%未満
C:反射率の差が2.5%以上4.0%未満
D:反射率の差が4.0%以上
以上の評価結果を表3に示す。
Claims (8)
- 窒素原子を有する有機顔料であって、
前記有機顔料の表面に、ラジカル重合性単量体の重合体が結合している部位を有し、
前記有機顔料(a)と、前記ラジカル重合性単量体の重合体(b)の質量比率(b/a)が、0.05以上0.50以下であり、
前記ラジカル重合性単量体の重合体の数平均分子量が、5000以下であり、
前記ラジカル重合性単量体の重合体の多分散度(重量平均分子量/数平均分子量)が、1.5以上である
ことを特徴とする有機顔料。 - 前記ラジカル重合性単量体の重合体が、前記有機顔料の窒素原子に結合している請求項1に記載の有機顔料。
- 前記有機顔料のキュムラント解析による粒径分布の平均粒径が、50nm以上200nm以下である請求項1または2に記載の有機顔料。
- 前記ラジカル重合性単量体の重合体が、油溶性である請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機顔料。
- 前記有機顔料が、キナクリドン顔料、インジゴ顔料、およびピロロピロール顔料のいずれかである請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機顔料。
- 前記ラジカル重合性単量体が、スチレン誘導体、アクリル酸誘導体、アクリレート誘導体、およびアクリロニトリル誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1つである請求項1〜5のいずれか1項に記載の有機顔料。
- 有機顔料を含有するトナー粒子を有するトナーを製造するトナーの製造方法であって、
前記有機顔料がキナクリドン顔料を有し、
前記製造方法が、
前記キナクリドン顔料、およびラジカル重合性単量体を含む重合性単量体組成物を水系媒体中で造粒する工程、ならびに、
下記式(1)で示される構造を有するパーオキシジカーボネート系化合物:
(式(1)中、R 1 は、水素原子、炭素数1〜18の直鎖、分岐または環状の置換若しくは無置換のアルキル基を示す。前記置換のアルキル基の置換基は、−OX 1 、−COX 1 、−CO−OX 1 、−O−CO−X 1 、−NX 1 X 2 、−NX 1 −CO−X 2 、−CO−NX 1 X 2 、−SO 3 − 、または、−PO 3 − である。X 1 、X 2 は、それぞれ独立に、水素原子、または炭素数1〜18の直鎖、分岐または環状のアルキル基を示す。)
を含む過酸化物を添加して、前記キナクリドン顔料に前記ラジカル重合性単量体の重合体を結合して表面改質し、さらに前記ラジカル重合性単量体を重合することによってトナー粒子を得る工程、
を有する
ことを特徴とするトナーの製造方法。 - 前記過酸化物が、前記式(1)で示される構造を有するパーオキシジカーボネート系化合物を含む二種以上の過酸化物である請求項7に記載のトナーの製造方法。
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