JP6744197B2 - 椅子 - Google Patents

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Description

本発明は、ソファやベンチ等の椅子に関する。
役所、金融機関、病院、駅、空港等の待合室において、複数の利用者が横方向に並んで着座できるベンチ型の椅子が使用されている(例えば特許文献1参照)。
このような椅子は、有効空間内での設置効率を考慮し、複数人が着座できるサイズのものが、椅子の奥行方向(前後方向)に複数並んで設置され、椅子同士の間の空間を通路として運用することが一般的である。このような椅子の運用にあたっては、椅子同士の間を通って着座するまでに、利用者の足等が椅子の脚部材に当たることによる干渉の防止や、施設稼働時間終了後の清掃時に清掃具が当たることによる損耗の防止という課題がある。
この課題を解決するために、例えば特許文献2に開示される構成を採用することが考えられる。すなわち、椅子を構成する座体の側面に、硬質の素材からなるカバーを固定することである。
特許第5483415号公報 実公平05−037799号公報
上記引用文献2のような構成を採用することにより、カバー自体の硬度によって外的衝撃から椅子自体を防護することができる。他方、カバーに当たった利用者は意図せぬ硬さを感じてしまうため、不特定多数の利用者が用いる施設用の椅子の防護手段としては課題がある。また、防護性を高める観点でカバーを大型化した場合、着座者の身体が接触することがあり、着座者の違和感を招来する等、座り心地に影響するという課題がある。
本願発明は、上記の技術的課題に鑑みてなされたもので、施設等に設置される椅子において、座り心地を良好にするとともに椅子および接触物に対する衝撃を緩和することができる椅子を提供する。
上記課題の解決手段として、本発明は、利用者が着座する座体を備え、前記座体は、座フレームおよび座クッションを含む座本体と、前記座本体を被覆する座表皮材と、を備え、前記座表皮材は、前記座体における上方を向く着座面を被覆面として覆い、被覆面と交差する方向の荷重を受けて変形可能な第一の層を有する第一の被覆材と、前記座本体における少なくとも外側面を被覆面として覆い、前記第一の層に比して被覆面と交差する方向の荷重による変形を抑えた第二の層を有する第二の被覆材と、を備えている椅子を提供する。
この構成によれば、着座面においては、第一の被覆材が被覆面と交差する方向の荷重を受けて変形可能な第一の層を有することにより、着座者の身体を適度な柔らかさをもって支持することができる。
また、利用者や清掃具が接触しやすい外側面においては、第二の被覆材が被覆面と交差する方向の荷重による変形を抑えた第二の層を有することで、座体の防護性を高めることができる。特に、座体の外側面は、表皮材の一部で防護性を高められるので、硬質のカバーを用いる場合に比して、利用者の身体が当たったときの違和感を抑え、かつ利用者および椅子に対する衝撃を抑えることができる。したがって、第二の被覆材で座体の防護性を確保し、かつ着座者への影響も軽微な椅子とすることができる。
このように、二種類の被覆材を適所に配置することで、座り心地を良好にするとともに椅子および接触物に対する衝撃を緩和することができる。また、第一の被覆材と第二の被覆材とで色等を変えることで、椅子に外観上の変化を与えることもできる。
特に、不特定多数の利用者により利用される施設に設置される椅子において、椅子自体の外的衝撃による損耗を防止しつつ、利用者や清掃具による衝突に際しての衝撃も小さくすることによって、長期的な利用に堪えうる椅子を提供することができる。
本発明において、前記座体の後部上方に立ち上がる背凭れを備え、前記背凭れは、背フレームおよび背クッションを含む背凭れ本体と、前記背凭れ本体を被覆する背表皮材と、を備え、前記背表皮材は、前記背凭れ本体における前方を向く背凭れ面を被覆面として覆う前記第一の被覆材と、前記背凭れ本体における外側方を向く背凭れ側面を被覆面として覆う前記第二の被覆材と、を備えている構成としてもよい。
この場合、背凭れ面においては、第一の被覆材が被覆面と交差する方向の荷重を受けて変形可能な第一の層を有することにより、着座者の身体を適度な柔らかさをもって支持することができる。
また、背凭れ側面においては、第二の被覆材が被覆面と交差する方向の荷重による変形を抑えた第二の層を有することで、背凭れの防護性を高めることができる。特に、背凭れ側面は、表皮材の一部で防護性を高められるので、硬質のカバーを用いる場合に比して、利用者の身体が当たったときの違和感を抑えることができる。したがって、第二の被覆材で背凭れの防護性を確保し、かつ着座者への影響も軽微な椅子とすることができる。
このように、二種類の被覆材を適所に配置することで、座り心地を良好にするとともに椅子および接触物に対する衝撃を緩和することができる。また、第一の被覆材と第二の被覆材とで色等を変えることで、椅子に外観上の変化を与えることもできる。
本発明において、前記背凭れ本体における後方を向く背凭れ後面は、前記第二の被覆材で覆われている構成としてもよい。
この場合、背凭れ後面においては、第二の被覆材が被覆面と交差する方向の荷重による変形を抑えた第二の層を有することで、背凭れの防護性を高めることができる。特に、背凭れ後面は、表皮材の一部で防護性を高められるので、硬質のカバーを用いる場合に比して、利用者の身体が当たったときの違和感を抑えることができる。したがって、第二の被覆材で背凭れの防護性を確保し、かつ着座者への影響も軽微な椅子とすることができる。
本発明によれば、施設等に設置される椅子において、座り心地を良好にするとともに椅子および接触物に対する衝撃を緩和することができる。
本発明の一実施形態に係る椅子の前上方からの斜視図である。 上記椅子の後上方からの斜視図である。 上記椅子の前面図である。 上記椅子の上面図である。 上記椅子の側面図である。 上記椅子を前後に複数並べた状態の上面図である。 上記椅子を前後に複数並べて互いに接触させた状態の側面図である。 図4のVIII−VIII断面図である。 座フレームおよび背フレームならびに脚部材を示す分解斜視図である。 上記実施形態の第一の変形例を示す斜視図である。 上記実施形態の第二の変形例を示す斜視図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
本実施形態の椅子1は、役所、金融機関、病院、駅、空港等の待合室に設置されるベンチシートである。なお、以下の説明において、前後左右等の向きは、特に記載がなければ、椅子1に正規姿勢で着座した着座者から見た向きと同一とする。本実施形態において、椅子1の幅方向とは椅子1の左右方向を意味し、奥行方向とは椅子1の前後方向を意味する。また、以下の説明に用いる図中適所には、前方を示す矢印FR、上方を示す矢印UP、左方を示す矢印LHが示されている。
図1、図2に示すように、本実施形態の椅子1は、複数の利用者が幅方向に並んで着座可能な座体3を含む椅子本体2と、前記椅子本体2を床面F上に支持する脚体15と、を備えている。
椅子本体2は、幅方向に並ぶ複数の着座位置を形成する座体3と、座体3の後部上方に立ち上がる背凭れ4と、を一体に備えている。
図8、図9を併せて参照し、座体3は、例えば木製または金属製の座フレーム5と、座フレーム5の上面および前端面に被さる座クッション7と、を含む座本体3aを備えている。また、座体3は、座本体3aを被覆する座表皮材11を備えている。座体3(および座フレーム5)は、幅方向に長く前後方向に短い平面視略矩形状をなし、上下厚さを抑えた偏平状に形成されている。
座フレーム5は、床面Fと平行に配置される底板5aと、底板5aの上方に隙間を空けて配置される上板5bと、底板5aと上板5bとの間に設けられる支持材5cと、を一体に備えている。底板5aの下面(座体3の下面3g)には、脚体15における後述する連結板19が固定されている。
座クッション7は、例えばウレタンフォーム材等、適宜のクッション材からなる。
座表皮材11は、皮革、布、ビニール系素材等からなり、座クッション7および座フレーム5の少なくとも上方、前方および幅方向両側方を覆うように設けられている。
図4に示すように、座体3の前端部は、幅方向内側の中間部が幅方向と平行をなすように平面視で直線状に形成されるのに対し、幅方向外側の両側部が外側ほど後側に位置するように平面視で湾曲または傾斜して形成されている。以下、座体3の前端部の幅方向外側の湾曲部を座外側湾曲部3hとする。
図1、図2に示すように、座体3(座本体3a)は、上方を向く着座面3bを形成するとともに、前面3c、幅方向外側の両外側面3dおよび後面3eを含んで、略一定の上下幅を有して平面視の外縁を周回する外周面3fを形成している。なお、座体3の前面3cは、下側ほど後方に位置するように傾斜している。これにより、利用者が着座状態から立ち上がる際に足を座体3下方へ引いても、座体3の前端部が脹脛に干渉し難い。
ここで、座表皮材11は、被覆面と交差する方向の荷重を受けて変形可能な第一の層13aを有する第一の被覆材13と、前記第一の被覆材13に比して前記第一の方向の伸縮を抑えるとともに、第一の層13aに比して被覆面と交差する方向の荷重による変形を抑えた第二の層14aを有する第二の被覆材14と、の二種類に分けられる。第一の層13aおよび第二の層14aは、例えばPVC(塩化ビニル樹脂)製のビニールレザーからなり、第一の層13aは気泡を含む発泡シートで構成され、第二の層14aは気泡を含まない中実シートで構成される。なお、第一の被覆材13は、一部を第一の層13aとする構成に限らず、全体を第一の層13aとする構成でもよい。同様に、第二の被覆材14は、一部を第二の層14aとする構成に限らず、全体を第二の層14aとする構成でもよい。
第一の層13aは、発泡層である第一の層13aがあることによって相対的に密度が小となるため、被覆面に交差する方向の荷重に対しての圧縮変形や被覆面に沿う方向への伸びが容易となる。しかし、物品との衝突等による局所的な衝撃に対しては、前記圧縮変形や伸びが容易であるため、被覆した構造材に対して伸びた状態で圧接するケースが増えて、第一の被覆材13の破損が発生しやすく、被覆物への衝撃伝達もされやすい。
一方、第二の層14aは発泡層が無いので、第一の層13aに比して前記圧縮変形や伸びがし難く、被覆物や接触物の形状に追従して変形するものの、第二の層14aの厚みがそのまま荷重に対して突っ張る層となり、第二の被覆材14の破損が発生し難く、被覆物の防護性も高い。
なお、第一の被覆材13は、一般的な織物や編物からなる張材としてもよい。この場合、繊維や糸自体の伸縮、および編組織や織組織の変形が発生するため、伸縮がし易い。
座フレーム5および座クッション7を含む座本体3aにおいて、座本体3aの上面である着座面3bは第一の被覆材13で覆われ、座本体3aの前面3c、幅方向外側の両外側面3d、後面3eを含む外周面3fは第二の被覆材14で覆われている。なお、座本体3aの下面3gを被覆材で覆う場合、外周面3fと同様に第二の被覆材14を用いると、座本体3aの下面3gを形成する底板5aが、防護性の高い第二の層14aで覆われるため好ましい。
図8、図9を併せて参照し、背凭れ4は、例えば木製または金属製の背フレーム6と、背フレーム6の前面および上端面に被さる背クッション8と、を含む背凭れ本体4aを備えている。また、背凭れ4は、背凭れ本体4aを被覆する背表皮材12を備えている。背凭れ4(および背フレーム6)は、座体3の後部から上方に向かって立ち上がる。背凭れ4は、上側ほど後側に位置するように後傾している。背凭れ4は、幅方向に長く上下方向に短い正面視略矩形状をなし、前後厚さを抑えた偏平状に形成されている。
背フレーム6は、座フレーム5の後端部から上方に向かって延びる背面板6aと、背面板6aの前方に隙間を空けて配置される前面板6bと、背面板6aと前面板6bとの間に設けられる支持材6cと、を一体に備えている。
背クッション8は、例えばウレタンフォーム材等、適宜のクッション材からなる。
背表皮材12は、皮革、布、ビニール系素材等からなり、背クッション8および背フレーム6の少なくとも前方、後方、上方および幅方向両側方を覆うように設けられている。
背フレーム6と座フレーム5とは互いに一体化されている。なお、例えば背フレーム6と座フレーム5とが互いに別体であってもよい。また、背クッション8および座クッション7も互いに一体化されているが、これらが互いに別体であってもよい。さらに、背凭れ4がリクライニング可能な構成であってもよい。
なお、本実施形態では、座体3の後部の上方に背凭れ4が起立するものとして説明するが、座体3の後方に背凭れ4の下部が位置するものとみなすこともできる。すなわち、本実施形態では、座体3と背凭れ4との接続部分は座体3の後部であるが、前記接続部分が背凭れ4の下部とみなすこともできる。
また、図3〜図5に鎖線で示すように、座体3上の着座位置を区画するように肘掛け9を設けてもよい。
図4に示すように、背凭れ4の背面部は、幅方向内側の中間部が幅方向と平行をなすように平面視で直線状に形成されるのに対し、幅方向外側の両側部が外側ほど前側に位置するように平面視で湾曲または傾斜して形成されている。以下、背凭れ4の背面部の幅方向外側の湾曲部を背外側湾曲部4hとする。背外側湾曲部4hの下端は、座体3の下端まで至り、座体3の後面部の幅方向外側も同様に切り欠いている。
図6を併せて参照し、背外側湾曲部4hは、座外側湾曲部3hに対して、幅方向の形成範囲が狭い。椅子1を前後方向に複数並べた際、背外側湾曲部4hおよび座外側湾曲部3hは互いに前後方向で対向し、前後方向に並んだ椅子1の間に形成される通路Tを幅方向外側に向けて広げる。
図1、図2に示すように、背凭れ4(背凭れ本体4a)は、前方を向く背凭れ面4bを形成するとともに、上面4c、幅方向外側の両外側面4dおよび後面4eを形成している。なお、背凭れ4の両外側面4dの上部は、上側ほど幅方向内側に位置するように正面視で傾斜している。
背フレーム6および背クッション8を含む背凭れ本体4aにおいて、背凭れ本体4aの前面である背凭れ面4b、上面4c、幅方向外側の両外側面4dの上半部、後面4eの上半部は、第一の被覆材13で覆われ、両外側面4dの下半部、後面4eの下半部は、第二の被覆材14で覆われている。外側面4dおよび後面4eにおける第一の被覆材13および第二の被覆材14の切り替え位置は、互いに同一高さとされている。
図6に示すように、椅子1は、例えば病院の待合室等で、前後方向に間隔を空けて複数並べられて設置される。このとき、前後方向に整列した複数の椅子1間の空間は、それぞれ利用者が通過可能な通路Tとなる。この通路Tは、前記座外側湾曲部3hおよび前記背外側湾曲部4hによって幅方向外側が開放側に向けて広がるので、利用者が出入りしやすく、幅方向内側の着座位置へのアクセス性を高める。
図3〜図5に示すように、脚体15は、幅方向に並ぶ複数の脚部材16によって椅子本体2を支持する。複数の脚部材16は、座体3の幅方向外側の下方に位置する一対の外側脚部材16aで構成されている。なお、図3に鎖線で示すように、一対の外側脚部材16aの間に別途の脚部材16を有してもよい。
各脚部材16(外側脚部材16a)は、座体3の下面3gの前後中間部(第一の部位3g1)に上端が連結されるとともに下端が前接地部25に至る前脚杆17と、座体3の下面3gの後端部(第一の部位3g1から後方に離間した第二の部位3g2)に上端が連結されるとともに下端が後接地部26に至る後脚杆18と、で構成されている。前後脚杆17,18の各々は、例えば丸鋼管を用いて形成されている。前後脚杆17,18の各下端には、前後接地部25,26を形成する例えば樹脂製の接地パッドが取り付けられている。各脚部材16において、前接地部25および後接地部26は、椅子本体2の下方で互いに奥行方向に離間している。
図9を併せて参照し、前後脚杆17,18の上端は、座体3の下面3gに沿う連結板19を介して互いに一体に連結されている。連結板19は、平面視矩形状をなし、長辺方向を前後方向に対して後側が幅方向内側に位置するように傾斜した方向に沿わせて配置されている。連結板19の前部および後部の下面には、それぞれ前後脚杆17,18の上端が溶接等により結合されている。連結板19は、座フレーム5の下面(座体3の下面3g)に当接し、複数のボルトBにより締結固定されている。連結板19は、後脚杆18が前脚杆17に対して幅方向内側にオフセットしていることに伴い、平面視で傾斜している。
図7に示すように、座体3の着座面3bの前後中央位置C1は、座体3の前端位置P1および後端位置P2の間の前後中央位置C2よりも前方に位置している。
前脚杆17の上端は、着座面3bの前後中央位置C1よりも後方で座体3の前後中央位置C2よりも前方に配置されている。また、後脚杆18の上端は、着座面3bの後端位置P4よりも前方で後端位置P4に近接または一部重なるように配置されている。
なお、前後脚杆17,18の椅子本体2への連結部位としては、例えば座体3の前後面や外側面等も考えられる。また、別途のビーム部材等の中間部材を介して、前後脚杆17,18を椅子本体2に連結する構成も有り得る。
椅子1の収納時等、複数の椅子1を奥行方向で互いに接するように前後に並べたとき、前側の椅子1の後接地部26と後側の椅子1の前接地部25とは、奥行方向で互いに離間する。もっとも、前後接地部25,26は幅方向でオフセットしていれば、複数の椅子1を幅方向の位置を整合させた整列状態で前後に並べたとき、前後接地部25,26同士が干渉することはない。
図1、図2、図5を参照し、前脚杆17は、上端から前下方へ側面視で傾斜して延びる前傾斜部21と、前傾斜部21の下端から屈曲して鉛直下方へ延びる前垂下部23と、を一体に有している。前垂下部23の下端には、前接地部25を形成する前接地パッドが取り付けられている。
後脚杆18は、上端から後下方へ側面視で傾斜して延びる後傾斜部22と、後傾斜部22の下端から屈曲して鉛直下方へ延びる後垂下部24と、を一体に有している。後垂下部24の下端には、後接地部26を形成する後接地パッドが取り付けられている。
前後接地部25,26の周囲には、側面視で前後垂下部23,24と床面Fとで直角に区画された空間が形成される。
仮に、前後傾斜部21,22が直接に前後接地部25,26に至ると、前後接地部25,26の周囲には、側面視で前後傾斜部21,22と床面Fとで鋭角に区画された空間が形成される。この場合、掃除機の吸引ヘッド等が前後接地部25,26に近付き難くなってしまう。
これに対し、本実施形態では、掃除機の吸引ヘッド等が前後接地部25,26に近付きやすく、前後接地部25,26周辺の清掃がしやすい。また、前後傾斜部21,22に対して上下幅は小さいものの、床面Fから高さを有する前後垂下部23,24があること、および前後垂下部23,24が互いに離間することでも、前後接地部25,26周辺の清掃がしやすくなる。
図3〜図5を参照し、前後脚杆17,18は、幅方向に直交する平面に沿うように形成されている。前後脚杆17,18は、椅子本体2の幅方向外側端に対して幅方向内側にオフセットしている。さらに、後脚杆18は、前脚杆17に対して幅方向内側にオフセットしている。
一対の前接地部25および一対の後接地部26は、平面視で椅子本体2の外縁よりも内側に配置されている。
図7を併せて参照し、前接地部25および後接地部26は、奥行方向(前後方向)では椅子本体2の前端位置(座体3の前端位置P1)よりも後方で椅子本体2の後端位置(背凭れ4の後端位置P3)よりも前方に配置されている。また、前接地部25および後接地部26は、幅方向(左右方向)では椅子本体2の外側端(外側面3d,4d)よりも内側に配置されている。これにより、椅子1に利用者等が近づいた際、利用者の足、車椅子のフットレストおよびベビーカーの前輪等、床面F近くの移動体が前後接地部25,26周辺に干渉し難くなる。
前接地部25は、奥行方向で座体3の前端位置P1よりも後方かつ着座面3bの前後中央位置C1よりも前方に配置されている。
一方、後接地部26は、奥行方向で座体3の後端位置P2よりも後方で後端位置P2に近接または一部重なり、かつ背凭れ4の後端位置P4よりも前方に配置されている。後接地部26を座体3の後端位置P2を越えて可及的に後方に配置することで、背凭れ4に入力される後方荷重を支持しやすくしている。
前接地部25は、座体3の着座面3bの前後中央位置C1よりも前方に位置し、後接地部26は着座面3bの前後中央位置C1よりも後方に位置している。
実施形態における一対の前接地部25は、幅方向の最外側に位置する一対の前外側接地部25aに相当し、実施形態における一対の後接地部26は、幅方向の最外側に位置する一対の後外側接地部26aに相当する。一対の前外側接地部25a間の間隔L1と一対の後外側接地部26a間の間隔L2とを比較すると、間隔L1に対して間隔L2は狭くされている。
ここで、椅子1の着座面3bおよび背凭れ面4bは、前記第一の被覆材13で覆われているので、着座面3bおよび背凭れ面4bが着座荷重を受けた際、第一の被覆材13の第一の層13aが、被覆面と交差する方向の荷重を受けて変形しやすく、着座者の身体が適度な柔らかさをもって支持される。
また、座体3の外周面3fおよび背凭れ4の後面4eの下半部においては、前記第二の被覆材14で覆われているので、利用者や清掃具が接触した際、第二の被覆材14の第二の層14aが、被覆面と交差する方向の荷重による変形を抑え、座体3および背凭れ4の防護性が高まる。
さらに、座表皮材11および背表皮材12は、被覆物および接触物の外面形状に追従して変形容易なので、硬質のカバーを用いる場合に比して、利用者の身体が当たったときの違和感が抑えられ、かつ利用者および椅子1に対する衝撃も抑えられる。
このように、二種類の被覆材を適所に切り替えて配置することで、座り心地を良好にするとともに椅子および接触物に対する衝撃を緩和することができる。また、第一の被覆材13と第二の被覆材14とで色等を変えることで、椅子に外観上の変化を与えることもできる。
以上説明したように、上記実施形態における椅子1は、利用者が着座する座体3を備え、前記座体3は、座フレーム5および座クッション7を含む座本体3aと、前記座本体3aを被覆する座表皮材11と、を備え、前記座表皮材11は、前記座体3における上方を向く着座面3bを被覆面として覆い、被覆面と交差する方向の荷重を受けて変形可能な第一の層13aを有する第一の被覆材13と、前記座本体3aにおける平面視の外周側を向く外周面3fを被覆面として覆い、前記第一の層13aに比して被覆面と交差する方向の荷重による変形を抑えた第二の層14aを有する第二の被覆材14と、を備えている。
この構成によれば、着座面3bにおいては、第一の被覆材13が被覆面と交差する方向の荷重を受けて変形可能な第一の層13aを有することにより、着座者の身体を適度な柔らかさをもって支持することができる。
また、利用者や清掃具が接触しやすい外周面3fにおいては、第二の被覆材14が被覆面と交差する方向の荷重による変形を抑えた第二の層14aを有することで、座体3の防護性を高めることができる。特に、座体3の外側面3dは、座表皮材11の一部で防護性を高められるので、硬質のカバーを用いる場合に比して、利用者の身体が当たったときの違和感を抑え、かつ利用者および椅子1に対する衝撃を抑えることができる。したがって、第二の被覆材14で椅子1の防護性を確保し、かつ着座者への影響も軽微な椅子とすることができる。
このように、二種類の被覆材を適所に配置することで、座り心地を良好にするとともに椅子および接触物に対する衝撃を緩和することができる。また、第一の被覆材13と第二の被覆材14とで色等を変えることで、椅子に外観上の変化を与えることもできる。
特に、不特定多数の利用者により利用される施設に設置される椅子1において、椅子1自体の外的衝撃による損耗を防止しつつ、利用者や清掃具による衝突に際しての衝撃も小さくすることによって、長期的な利用に堪えうる椅子1を提供することができる。
上記実施形態における椅子1は、前記座体3の後部上方に立ち上がる背凭れ4を備え、前記背凭れ4は、背フレーム6および背クッション8を含む背凭れ本体4aと、前記背凭れ本体4aを被覆する背表皮材12と、を備え、前記背表皮材12は、前記背凭れ本体4aにおける前方を向く背凭れ面4bを被覆面として覆う前記第一の被覆材13と、前記背凭れ本体4aにおける外側方を向く背凭れ側面4dを被覆面として覆う前記第二の被覆材14と、を備えている。
この構成によれば、背凭れ面4bにおいては、第一の被覆材13が被覆面と交差する方向の荷重を受けて変形可能な第一の層13aを有することにより、着座者の身体を適度な柔らかさをもって支持することができる。
また、背凭れ側面4dにおいては、第二の被覆材14が被覆面と交差する方向の荷重による変形を抑えた第二の層14aを有することで、背凭れ4の防護性を高めることができる。特に、背凭れ側面4dは、背表皮材12の一部で防護性を高められるので、硬質のカバーを用いる場合に比して、利用者の身体が当たったときの違和感を抑えることができる。したがって、第二の被覆材14で背凭れ4の防護性を確保し、かつ着座者への影響も軽微な椅子とすることができる。
このように、二種類の被覆材を適所に配置することで、座り心地を良好にするとともに椅子および接触物に対する衝撃を緩和することができる。また、第一の被覆材13と第二の被覆材14とで色等を変えることで、椅子に外観上の変化を与えることもできる。
上記実施形態における椅子1は、前記背凭れ本体4aにおける後方を向く背凭れ後面4eは、前記第二の被覆材14で覆われている。
この構成によれば、背凭れ後面4eにおいては、第二の被覆材14が被覆面と交差する方向の荷重による変形を抑えた第二の層14aを有することで、背凭れ4の防護性を高めることができる。特に、背凭れ後面4eは、背表皮材12の一部で防護性を高められるので、硬質のカバーを用いる場合に比して、利用者の身体が当たったときの違和感を抑えることができる。したがって、第二の被覆材14で背凭れ4の防護性を確保し、かつ着座者への影響も軽微な椅子とすることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
図10は、実施形態の変形例として、背凭れ4を無くした椅子31を示す。この場合も、椅子31の着座面3bは、前記第一の被覆材13で覆われているので、着座面3bが着座荷重を受けた際、第一の被覆材13が被覆面と交差する方向の荷重を受けて変形可能な第一の層13aを有することにより、着座者の身体を適度な柔らかさをもって支持することができる。
また、利用者や清掃具が接触しやすい外周面3fにおいては、第二の被覆材14が被覆面と交差する方向の荷重による変形を抑えた第二の層14aを有することで、座体3の防護性を高めることができる。
椅子31の前後方向の向きは、座体3の幅方向両側の面取り形状や表皮材の模様、クッションの形状等で認識可能としてもよいが、前後接地部25,26間の間隔の違いで椅子31の前後方向の向きを認識可能としてもよい。
図11は、実施形態の他の変形例として、座本体3aの前面3cを第二の被覆材14ではなく第一の被覆材13で覆った椅子1’を示す。この場合、座体3の前面3cに利用者の脹脛が接触しても柔らかい感触を与えることができる。なお、座体3の後面3eも第一の被覆材13で覆ってもよい。すなわち、座体3における少なくとも他と接触しやすい外側面3dを第二の被覆材14で覆えばよい。しかし、座体3の前面3cが第一の被覆材13で覆われ、座体3の後面3eが第二の被覆材14で覆われる構成であれば、第一の被覆材13と第二の被覆材14とで色等を変えることで、背凭れのない椅子でも前後方向の向きを認識しやすくなる。
1,1’,31 椅子
3 座体
3a 座本体
3b 着座面
3d 外側面
4 背凭れ
4a 背凭れ本体
4b 背凭れ面
4d 外側面(背凭れ側面)
4e 背凭れ後面
5 座フレーム
6 背フレーム
7 座クッション
8 背クッション
11 座表皮材
12 背表皮材
13 第一の被覆材
13a 第一の層
14 第二の被覆材
14a 第二の層

Claims (1)

  1. 利用者が着座する座体と、前記座体の後部上方に立ち上がる背凭れと、前記座体を床面上に支持する脚体と、を備え、
    前記座体は、座フレームおよび座クッションを含む座本体と、前記座本体を被覆する座表皮材と、を備え、
    前記背凭れは、背フレームおよび背クッションを含む背凭れ本体と、前記背凭れ本体を被覆する背表皮材と、を備え、
    前記脚体は、下端が前接地部に至る前脚杆と、下端が前記前接地部と奥行方向に離間した後接地部に至る後脚杆と、を備え、
    前記前接地部および後接地部は、椅子の幅方向で前記座体の外側面よりも内側に配置され、かつ前記前接地部は、前記座体の前端位置よりも後方に配置され、
    前記座表皮材は、前記座体における上方を向く着座面を被覆面として覆い、被覆面と交差する方向の荷重を受けて変形可能な第一の層を有する第一の被覆材と、前記座本体における少なくとも前記外側面を被覆面として覆い、前記第一の層に比して被覆面と交差する方向の荷重による変形を抑えた第二の層を有する第二の被覆材と、を備え
    前記背表皮材は、前記背凭れ本体における前方を向く背凭れ面を被覆面として覆う前記第一の被覆材と、前記背凭れ本体における外側方を向く背凭れ側面を被覆面として覆う前記第二の被覆材と、を備え、
    前記背凭れ本体において、前記背凭れ面、前記背凭れ側面の上半部、および前記背凭れ本体における後方を向く背凭れ後面の上半部は、前記第一の被覆材で覆われ、前記背凭れ側面の下半部、および前記後面の下半部は、前記第二の被覆材で覆われている、椅子。
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