JP5638299B2 - クッション体及び該クッション体を用いた座席シート - Google Patents
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そして、表層が硬く成形された非荷重受面において、座席シートの高さ方向に沿って第1の溝を設けることにより、第1の溝を起点としてクッション体が撓みやすくなる。したがって、乗員の身体の動きにより追従しやすくなり、着座感の良いクッション体を提供することができる。
座席シートの高さ方向に沿って形成された第1の溝を備えたクッション体は、座席シートのシートバックに特に好適に用いられ、乗員の身体を側方から包み込むように撓ませることができる。
また、このように、座席シートの幅方向に沿って、略水平な第2の溝をクッション体の一部に備えることにより、第1の溝によって撓ませる方向とは異なる方向にクッション体を撓ませることが容易となる。例えば、クッション体をシートバックに用いた場合はシートバックを上下に折り畳むように撓ませることが容易となる。また、クッション体を着座部に用いた場合は、着座部の前方及び後方が上方へ、中央部分が下方へ移動するように撓ませることが容易となる。
座席シートの前後方向に沿って形成された第1の溝を備えたクッション体は、座席シートの着座部に特に好適に用いられ、乗員の身体を下方から包み込むように撓ませることができる。
このように、座席シートの上下方向、又は前後方向に対して傾斜して延設された第3の溝をクッション体の一部に備えることにより、本発明のクッション体をより複雑な方向に撓ませることができる。したがって、乗員の動きに対してより高い追従性を得ることができ、着座感の良好なクッション体を提供することができる。
このように、座席シートのシート幅方向に延設された第2の溝の間隔を調整し、クッション体の略中央部において特にその間隔を狭く配設することにより、中央部分の可撓性を最も高くすることができる。中央部分の可撓性を最も高くすることにより、中央部分を起点としてクッション体を折り曲げやすくなるため、乗員の身体に沿ってクッション体が屈曲しやすくなり、着座感を向上させることができる。
このように、部分ごとに成形型の蒸気孔の開口率を変化させて形成されることにより、表層の硬さが制御されている。
また、座席シートの幅方向に延設された第2の溝により、クッション体を上下方向に撓ませることができ、撓む方向がより細かく制御されたクッション体を提供することができる。
請求項2の発明によれば、座席シートの前後方向に延設された第1の溝により、乗員の身体を下方から包み込むように撓ませることが容易なクッション体となるため、座席シートの着座部に特に好適に用いられるクッション体を提供することができる。
請求項3の発明によれば、第1の溝及び第2の溝に対して傾斜した第3の溝を設けることにより、水平方向、鉛直方向以外の方向でも可撓性を付与することができるため、追従性の高いクッション体を提供することができる。
請求項4の発明によれば、中央部分において特に可撓性を高めることができるため、乗員の身体に沿ってクッション体を撓ませることができ、その結果、着座感の良いクッション体を提供することができる。
請求項5の発明によれば、クッション体の部分ごとに成形型の蒸気孔の開口率を変化させて形成されることにより、表層の硬さが制御されている。
請求項6の発明によれば、外観を損ねることがなく、且つ乗員の着座感が良好な座席シートを提供することができる。
なお、クッション体10,20を支持するシートフレームは、フレーム状のものに限られるものではなく、例えば、板状等であってもよい。
非弾性ポリエステル系捲縮短繊維は、通常のポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリヘキサメチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリ−1,4−ジメチルシクロヘキサンテレフタレート、ポリピバロラクトンまたはこれらの共重合エステルからなる短繊維ないしそれら繊維の混綿体、または上記のポリマー成分のうちの2種以上からなる複合繊維等を用いることができる。これら短繊維のうち好ましいのはポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレートまたはポリブチレンテレフタレートの短繊維である。さらに、固有粘度において互いに異なる2種のポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、またはその組み合わせからなり、熱処理等により捲縮がミクロクリンプを有する潜在捲縮繊維を用いることもできる。
本実施形態のウェブでは、バインダ繊維としての熱接着性複合短繊維と、主体繊維としての非弾性捲縮短繊維が、60:40の重量比率で混綿されている。
また、シート状繊維構造体13,14,15を構成する繊維の向きについても、シート状繊維構造体13,14,15の厚さ方向、および厚さ方向に垂直な方向に沿う方向とは、これらの方向に対して±45°の範囲にあるものを意味する。
なお、ウェブの厚みは5mm以上、好ましくは10mm以上、更に好ましくは20mm以上である。通常5〜150mm程度の厚みである。
シート状繊維構造体13,14,15の密度は、0.015〜0.20g/cm3の範囲が、クッション性、通気性、弾力性の発現のために適当である。
なお、シート状繊維構造体13,14,15は、それぞれ略矩形状の例を示したが、その他の形状としても良い。さらに、シート状繊維構造体13,14,15を上記の順に積層するのではなく、他の順で積層しても良い。
また、シート状繊維構造体13,14,15が互いに当接する部分には、必要に応じホットメルトフィルム、ホットメルト不織布、ホットメルト接着剤等が配設される。
このように、蒸気によってシート状繊維構造体13,14,15内の繊維同士が熱融着されると共に、ホットメルトフィルム、ホットメルト不織布、ホットメルト接着剤等がシート状繊維構造体13,14,15同士を固着することによって、所定形状のクッション体10が形成される。なお、必要に応じ表面に布帛を入れても良いし、シート状繊維構造体13,14,15間にスチール等のワイヤを入れても良い。
また、クッション体10を形成する際、シート状繊維構造体13,14,15を3層重ねて形成した例を示したが、所望のクッション体の厚さ、弾力性に応じて異なる層数としても良いのは勿論である。
各溝17,18,19は、クッション体10の各部位によって異なるパターンで形成されており、各部位に適した可撓性を付与している。
なお、本実施形態では、第3の溝19が略菱形となるように設けられているが、中心溝17aを軸として左右対称となる構成であれば、これに限定されない。
このように、クッション体10の裏面を形成する第2型40において凸部42を設けることにより、各溝17,18,19が転写されるため、各溝17,18,19を別途形成する必要がないため、作業工程が煩雑となることがなく好適である。
乗員が着座する着座部S2を構成するクッション体20の裏面(非荷重受面側)は、座席シートSの前後方向において、クッション体10と同様に第1の溝が所定間隔で離間して略平行に複数配設されている。
乗員が着座する座席シートSに配設され、乗員の荷重を受ける荷重受面11と、該荷重受面11に対向する位置に配設される非荷重受面12と、を備え、シート状繊維構造体13,14,15を成形してなるクッション体10であって、所定形状のキャビティHを有すると共に型面に形成された蒸気孔31,41の開口率が前記型面の部位に応じて異なるように設定された成形型30,40内に、所定形状に裁断した前記シート状繊維構造体13,14,15を圧縮した状態で配置し、前記成形型30,40に対して蒸気を吹き付けることによって、前記蒸気孔31,41の開口率に応じて表層の硬度が部位によって異なるように形成され、前記非荷重受面12側の表層16dは、他の部位よりも前記表層16dの硬度が高く形成され、上下方向に連続して区画される第1領域Eと、第2領域Fと、第3領域Gと、を備え、上方に区画される前記第1領域Eは、中央に区画される前記第2領域F及び下方に区画される前記第3領域Gと比較して可撓性が最も低く、前記第2領域Fは、前記第1領域E及び前記第3領域Gと比較して可撓性が最も高く形成されてなることを特徴とするクッション体。
S1 シートバック
S2 着座部
A,B,C,D 部位
E 第1領域
F 第2領域
G 第3領域
H キャビティ
10,20 クッション体
10a,20a 表皮材
11 荷重受面
12 非荷重受面
13,14,15 シート状繊維構造体
15a 着座部
15b 土手部
16a,16b,16c,16d 表層
17 第1の溝(溝)
17a 中心溝
18 第2の溝(溝)
19 第3の溝(溝)
30 第1型(成形型)
31,41 蒸気孔
40 第2型(成形型)
42 凸部
Claims (6)
- 乗員が着座する座席シートに配設され、乗員の荷重を受ける荷重受面と、該荷重受面に対向する位置に配設される非荷重受面と、を備え、シート状繊維構造体を成形してなるクッション体であって、
該クッション体の表層の硬度が部位によって異なるように形成され、
前記非荷重受面側の表層は、他の部位よりも前記表層の硬度が高く形成され、
前記非荷重受面側の表層には、前記座席シートの高さ方向に沿って延設され、前記シート状繊維構造体の厚さ方向に凹状となる第1の溝と、前記座席シートの幅方向に沿って延設された第2の溝と、が設けられていることを特徴とするクッション体。 - 乗員が着座する座席シートに配設され、乗員の荷重を受ける荷重受面と、該荷重受面に対向する位置に配設される非荷重受面と、を備え、シート状繊維構造体を成形してなるクッション体であって、
該クッション体の表層の硬度が部位によって異なるように形成され、
前記非荷重受面側の表層は、他の部位よりも前記表層の硬度が高く形成され、
前記非荷重受面側の表層には、前記座席シートの前後方向に沿って延設され、前記シート状繊維構造体の厚さ方向に凹状となる第1の溝と、前記座席シートの幅方向に沿って延設された第2の溝と、が設けられていることを特徴とするクッション体。 - 前記非荷重受面側の表層の一部分に、前記第1の溝及び前記第2の溝の延設方向に対して傾斜して延設された第3の溝をさらに備えてなることを特徴とする請求項1又は2に記載のクッション体。
- 前記非荷重受面側の表層の略中央部は、複数の前記第2の溝の間隔が、他の部分よりも狭く形成されてなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のクッション体。
- 所定形状のキャビティを有すると共に型面に形成された蒸気孔の開口率が前記型面の部位に応じて異なるように設定された成形型内に、所定形状に裁断した前記シート状繊維構造体を圧縮した状態で配置し、前記成形型に対して蒸気を吹き付けることによって、前記蒸気孔の開口率に応じて表層の硬度が部位によって異なるように形成されてなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のクッション体。
- 請求項1乃至5のいずれか一項に記載のクッション体と、該クッション体を前記非荷重受面側から支持するシートフレームと、前記クッション体を覆う表皮材とを備えたことを特徴とする座席シート。
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