JP6743706B2 - エレクトレットフィルターの製造方法 - Google Patents

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    • C08J5/04Reinforcing macromolecular compounds with loose or coherent fibrous material

Description

本発明は、エレクトレットフィルターの製造方法に関する。
従来、防塵マスク、各種空調用エレメント、空気清浄機、キャビンフィルターなどにおいて、集塵、保護、通気などを目的として多孔質フィルターが用いられている。
多孔質フィルターのうち、繊維状物からなる繊維層フィルターは高い空隙率を持ち、長寿命、低通気抵抗という利点を有しており幅広く用いられている。上記繊維層フィルターでは、接触付着、拡散、慣性衝突などの機械的捕集機構により繊維上に粒子を捕捉する。これらの機構は粒子の物性、繊維径、粒子の通過風速などにより変動するが、実用的な使用環境においては、空気力学相当径が0.1〜1.0μm程度の粒子の場合にフィルターの粒子捕集効率が最も低くなることが知られている。
空気力学相当径が0.1〜1.0μm程度の粒子に対するフィルターでの粒子の捕集効率を向上させるため、電気的な引力を併用する方法が知られている。例えば、捕集対象となる粒子に電荷を与える方法、フィルターに電荷を与える方法、又は両方法の組み合わせなどが知られている。フィルターに電荷を与える方法としては、電極間にフィルターを配置し通風時に誘電分極させる方法や絶縁材料に長寿命の静電電荷を付与する方法が知られている。特に後者の場合には、外部電源などのエネルギーを必要としないため、このような絶縁材料が含まれたフィルターは、エレクトレットフィルターとして幅広く用いられている。
初期の粒子捕集効率を高め、また、フィルター加工時や保管時における静電電荷の減衰による性能低下を抑制するエレクトレットフィルターとするため、繊維層フィルターには、エレクトレット化が可能で耐湿安定性および耐熱安定性に優れた材料が用いられる。
しかしながら、上述のエレクトレットフィルターは粒子の捕集が進むにつれて静電引力が低下するという欠点があり、とりわけ表面張力の小さなオイルミストを捕集する場合には、オイルミストが繊維表面全体を薄く被覆することで電荷の消失が著しく促進されてしまう。
また、一般的なエレクトレットフィルターの素材としては、電荷安定性に優れたポリオレフィン、ポリエステル、ポリカーボネート、フェノール樹脂等が用いられているが、これらのうちで最も表面張力の小さなポリプロピレン、ポリエチレン、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン樹脂を用いたとしても、ポリ−α−オレフィン(PAO)やフタル酸ジオクチル(DOP)などに代表されるオイルミストに対しては撥液性を示さないため、オイルミストがフィルターに付加した際の粒子捕集効率が低いという問題がある。
かかる問題を解決するため、フィルターを構成する繊維状物の表面張力を下げることで撥油性を向上させ、また、ミスト状粒子の繊維表面での広がりや繊維内部への拡散を抑制して、フィルター上の電荷の消失を低減させることで、オイルミストがフィルターに付加した際の粒子捕集効率を向上させる方法が知られている。具体的には、樹脂にパーフルオロ基を有する添加剤を混合する方法(例えば特許文献1)、熱可塑性フッ素樹脂を溶融紡糸する方法(例えば、特許文献2及び特許文献3)、パーフルオロ基を有するエマルション加工剤で表面をコーティング処理する方法(例えば特許文献4)、フッ素ガス処理やプラズマ処理で構成元素を置換することによりフィルターを構成するポリマーにフッ素原子を導入する方法(例えば特許文献5)等の方法で電荷安定性を維持しながらエレクトレットフィルターの表面張力を低減させ、オイルミスト耐性を高める技術が知られている。
なお、本明細書では、素材の低表面張力化により撥油する効果を「撥油性」、オイルミスト付加時における素材の粒子捕集効率低下を抑制する効果を「耐オイルミスト性」と記載する。本発明における撥油性とは、素材の低表面張力化により液体の素材表面での広がりを抑制する効果を意味するものであり、濡れの原理から鑑みて表面張力値の大きな水に対しての作用(撥水性)も含まれるものとする。
しかしながら、フッ素系樹脂やフッ素系低分子添加剤は、320℃を超える環境下においてはフッ素テロマーの脱離や熱分解物としてフッ化水素やフッ化カルボニルなどの生成がみられるため溶融紡糸には不適である。また、フッ素ガス処理やプラズマ処理によるフッ素原子の導入法ではフッ素ガスの漏洩防止を行う必要があり、また、残存酸素による親水性増加を抑制するために酸素、水分量管理を厳密に行う必要があり、気密性の高い特殊設備が必要となる。
また、テキスタイル用に開発されたフッ素含有アクリレート系加工剤において、パーフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)やパーフルオロオクタン酸(PFOA)に代表される長鎖のパーフルオロアルキル基含有化合物は環境や人体に対しての影響が懸念されているため、その代替品として炭素数が7以下のパーフルオロアルキル基を含むフッ素化合物が加工剤として用いられている。しかし、炭素数が7以下のパーフルオロ基は側鎖として用いられるため、加工剤が結晶性を失っており、加工剤自身がエレクトレット性を有さないばかりか、低付着量であっても基材となる繊維素材のエレクトレット性を著しく阻害するという問題がある。
上記以外に、アモルファス化により可溶性と熱可塑性を付与し、エレクトレット性とコーティング性とを両立したフッ素系樹脂(例えば特許文献6)も知られているが、主骨格として特殊なモノマーを用いる必要があり、製造コストが著しく大きくなるという問題がある。
また、上記の手法においては素材自身の化学的性質(表面張力値)により撥油性を発現させているため、撥水性は得られるものの撥油性は不十分である。そこで、微細な凹凸又はフラクタル表面とフッ素系材料とを組み合わせて素材自身より優れた撥油性を備えた表面を形成する方法(例えば、特許文献7、特許文献8、特許文献9、非特許文献1)が開示されている。しかしながら、本発明者が検討したところ、炭素数が8以下の短鎖パーフルオロ基を有するフッ素系化合物は、輸送、保管時に遭遇する40℃程度での一般環境下で粘性や流動性を有するため、単純に無機担体上に炭素数が8以下の短鎖パーフルオロ基を有するフッ素系化合物を付着させたとしても、電荷安定性を阻害してしまい、エレクトレットと撥油性を両立できないという問題を有している。また、これらの方法は反応性を持たない炭化水素油や純水からなる液滴に対する撥水撥油性を考慮したものであるため、自身が反応性を有したり、水溶解時にpHを変化させたりする官能基(アミノ基・フェノール性水酸基・カルボキシル基など)を有する成分を複数含んでいるタバコ煙やミスト状粒子のような極めて微細な粒子に対しては撥水撥油性の効果が低下するおそれがあり、電荷安定性を阻害するおそれがある。
特開2009−6313号公報 特開2002−266219号公報 特開2007−18995号公報 特開2004−352976号公報 特表2008−540856号公報 国際公開第2009/104699号 特許第4695278号公報 特許第4384898号公報 特許第3688042号公報
Journal of Polymer science:Paxt B:Polymer Physics,46,1984(2008)
従来の耐油性エレクトレットフィルターにおいて、環境規制に対応した短鎖パーフルオロ化合物を用いた場合には撥油性、耐オイルミスト性、及び電荷安定性に優れたエレクトレットフィルターとすることが困難であった。よって、本発明は低コストかつ簡便な手法にて製造可能なエレクトレットフィルターであって、撥油性、耐オイルミスト性、及び電荷安定性を備えたエレクトレットフィルターの提供を課題として掲げた。
本発明者は、フッ素含有多環化合物、又は炭素数7以下のフッ素含有アルキル基若しくはフッ素含有アルキレン基を有するモノマーを含むモノマー成分から得られたフッ素含有重合体を用いて、撥油性、耐オイルミスト性、及び電荷安定性に優れたエレクトレットフィルターを得るための製造方法を見いだした。
具体的には、金属及び金属酸化物を実質的に含有しないフッ素含有粒子を担体に付着させたエレクトレットフィルターの製造方法であって、上記フッ素含有粒子を分散させた液相又は気相を用いて、上記担体に上記フッ素含有粒子を付着させる工程を含む製造方法である。上記フッ素含有粒子は、フッ素含有多環化合物、又はフッ素含有オレフィン若しくはフッ素含有側鎖を有する(メタ)アクリレートを含むモノマー成分から得られたフッ素含有重合体からなり、上記フッ素含有多環化合物及び上記フッ素含有重合体は、加水分解によって、炭素数が8以上で、かつ、全ての水素が炭素に置換されているフッ素テロマーが発生しないことを特徴とする。また、上記フッ素含有粒子の融点又はガラス転移温度が40℃以上である。
上記フッ素含有粒子の粒子径が1nm以上500nm以下であることが好ましい。
上記フッ素含有粒子から界面活性剤を除去及び/又は不活性化する工程を含むことが好ましく、メルトブローン法で上記担体を製造する工程を含むことが好ましい。
また、本発明は、上記製造方法で製造されたエレクトレットフィルターをも含有する。
本発明により、撥油性、耐オイルミスト性、及び電荷安定性に優れたエレクトレットフィルターを得ることができる。
本発明によって製造されるエレクトレットフィルターは、金属及び金属酸化物を実質的に含有しないフッ素含有粒子を担体に付着させたものである。
(担体)
本発明に用いられる担体は、所望の特性を有するものであれば特に制限されないが、形状自由度及びエレクトレットフィルターの電荷安定性の観点から電気抵抗の高い合成樹脂を用いることが好ましい。具体的な素材として、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリオレフィン、環状オレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどが挙げられ、ポリエチレン、ポリブテン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、環状オレフィンなどのポリオレフィン素材やポリスチレン素材が好ましい。これらの素材を用いることで、電気抵抗が高く、かつ、疎水性、成形性などのバランスが良好であり、粒子の捕集効率に優れたエレクトレットフィルター、すなわち、実用性に優れたエレクトレットフィルターを得ることができる。
撥油性をより高めるために担体としてフッ素原子を含有する合成樹脂を用いることも好ましい。フッ素原子を含有する合成樹脂として、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、パーフルオロエチレンプロペンコポリマー(FEP)、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、エチレン・テトラフルオロエチレンコポリマー(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン・ビニリデンフロライドコポリマー(THV)などが挙げられ、撥油性の観点からはPTFE、FEP、PFA、ETFEがより好ましい。
樹脂自体の劣化を抑制し、かつ、担体での電荷安定性を高めるために、樹脂には公知の配合剤を添加してもよい。配合剤としては、例えば、各種金属塩、酸化防止剤、光安定化剤などを挙げることができる。また、樹脂自体の劣化を抑制し、かつ、担体での電荷安定性を高めるために、素材の異なる材料を複数用いて担体を形成してもよく、例えば、異なる2以上の樹脂成分を混合することにより得られる相溶性又は非相溶性のブレンドポリマー、アイオノマー、マレイン酸変性ポリオレフィン、ヒンダードフェノール系樹脂、ヒンダードアミン系樹脂などを用いることができる。エレクトレットフィルターとしての初期電荷量および電荷安定性を考慮した場合、合成樹脂の少なくとも1種がエレクトレット化可能であることが好ましい。
本発明に用いられる担体は、織布状、不織布状、綿状など、公知の手法により得られる繊維状物を用途に応じて適切な形状および厚み、充填状態に成形したものであればよく、粒子除去性能の観点からは、不織布状であることが好ましい。
不織布状の担体を形成する方法は、特に限定されるものではなく、例えば、メルトブローン法、湿式法、乾式法、スパンボンド法、フラッシュ紡糸法、エレクトロスピニング法、フォーススピニング法、超音速延伸法、複合繊維分割法等の公知の方法が挙げられるが、繊維径が小さく粒子捕集効率が良好な不織布を得るためには、本発明ではメルトブローン法、エレクトロスピニング法、フォーススピニング法、又は超音速延伸法を採用するのが好ましい。また、残溶剤の処理を必要としない観点からは、メルトブローン法、溶融エレクトロスピニング法、溶融フォーススピニング法、又は超音速延伸法を採用するのが好ましい。本発明における繊維状物は単独の製法や合成樹脂により作製されたものであっても、樹脂の種類は同じであるが、製法、繊維径などは異なる合成樹脂より作製されたものであってもよく、2種以上の合成樹脂より作製されたものであってもよい。
本発明の担体に用いられる繊維の直径は0.001〜100μmであることが好ましく、より好ましくは0.005〜20μmであり、更に好ましくは0.01〜10μmであり、特に好ましくは0.02〜5μmであり、最も好ましくは0.03〜3μmである。繊維直径が上記範囲内であれば、捕集効率を高めつつ、担体中における空気の通気抵抗を低減させることができる。繊維直径が0.001μmよりも細い場合には担体に電荷を付与することが困難であり、繊維直径が100μmよりも太い場合には捕集効率が低下するおそれがあり、また、電荷減衰時における各種性能の効率低下が大きい。
(フッ素含有粒子)
本発明のエレクトレットフィルターは、担体表面の少なくとも一部に撥水性および撥油性を付与するためにフッ素原子を含んでなるフッ素含有粒子を用いることを特徴とする。フッ素含有粒子は、フッ素含有多環化合物、又はフッ素含有オレフィン若しくはフッ素含有側鎖を有する(メタ)アクリレートを含むモノマー成分から得られたフッ素含有重合体からなる。また、環境や人体に悪影響を及ぼすのを避ける観点から、上記フッ素含有重合体及び上記フッ素含有多環化合物は、加水分解によって、炭素数が8以上で、かつ、全ての水素が炭素に置換されているフッ素テロマーが発生しないことを特徴とする。
フッ素含有多環化合物は、電荷安定性と撥油性の観点から、水素原子のフッ素置換率として80%以上が好ましく、より好ましくは90%以上であり、最も好ましくは95%以上である。また、電荷安定性と撥油性の観点から、フッ素含有多環化合物は、40℃以上の融点を有しており、好ましくは60℃以上であり、より好ましくは80℃以上であり、さらに好ましくは100℃以上である。具体的な物質としては、三次元構造体であれば、フッ素化グラファイト、フッ素化フラーレン、フッ素化カーボンナノチューブなどが好ましく、平面構造体であればフッ素化グラフェンなどが好ましい。
また、フッ素含有重合体は、粒子同士の粘着や流動による電荷安定性の阻害を抑制するため、40℃以上のガラス転移温度を有しており、好ましくは60℃以上であり、より好ましくは80℃以上であり、さらに好ましくは100℃以上である。例えば、PTFE、FEP、PFA、ETFE、PCTFE、PVDF、THV、少なくとも側鎖にC7以下(好ましくはC6以下)のパーフルオロ構造を有する(メタ)アクリル酸系重合体、フッ素溶剤に可溶性を有する変性PTFEなどを例示することができる。
特にフッ素含有(メタ)アクリル酸系重合体においては、ランダム重合の場合にガラス転移温度を上昇させるために、重合体の主鎖にハロゲン原子を導入することや、剛直な短鎖メチルメタクリレート、トリフルオロメチルメタクリレート、立体障害の大きなスチレン含有オレフィン、ジシクロペンテニル基含有オレフィン、ジシクロペンタニル基含有オレフィンなどのモノマーとの共重合体とすること、立体規則性重合の導入により結晶性を発現させることなどが好ましい方法である。
フッ素含有(メタ)アクリル酸系重合体の具体的な例としては、フッ素含有オレフィンを含む(共)重合体などが挙げられ、フッ素含有(メタ)アクリル酸の具体的な例としては、フルオロアルキル基を側鎖に有する(メタ)アクリレートを含む(共)重合体などが挙げられる。
フッ素含有粒子は、電荷安定性ならびに耐オイルミスト性の観点から、金属及び金属酸化物への被覆体ではないことが好ましく、また、フッ素含有粒子は、金属及び金属酸化物との混合物ではないことが好ましい。フッ素含有粒子100質量%中、金属及び金属酸化物の含有量は10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましく、0質量%(金属及び金属酸化物を全く含まない)であることがさらに好ましい。
金属や金属酸化物表面にフッ素系のコート層を用いてフッ素含有粒子を作製すると、(1)金属酸化物表面に均一なコーティングを行うことが困難であり微細液滴に対する撥油性を発揮することが困難であること、(2)金属との反応性を利用する化合物では、C6以下の単一直鎖化合物において常温粘性を有しており、エレクトレットフィルターの電荷安定性や粒子同士の付着分散性を阻害すること、(3)タバコ煙に対する反応性や酸・塩基性を有する物質に対する耐加水分解性が劣ること、などの問題点が生じる。
また、フッ素含有粒子は、界面活性剤を少量含む又は含まないことが好ましい。具体的には、フッ素含有粒子100質量%中、界面活性剤の含有量は25質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましく、0質量%(界面活性剤を全く含まない)であることがさらに好ましい。上記範囲を超える界面活性剤を含有する粒子は、粒子自体や基材の撥水撥油性や電荷安定性を阻害するおそれがある。
撥油性の観点から、フッ素含有オレフィンは、パーフルオロアルキル基及び/又はパーフルオロアルキレン基を有することが好ましい。パーフルオロアルキル基及び/又はパーフルオロアルキレン基の炭素数は1個以上7個以下であることが好ましく、より好ましくは4〜6個の炭素数からなるパーフルオロアルキル基を側鎖の末端に有してなることがより好ましい。また、フッ素含有(メタ)アクリレートは、トリフルオロメチル基が末端に位置する(メタ)アクリロイル基を有してなることが好ましい。
フッ素含有重合体は、連結基として酸素、珪素、窒素原子などを含んでも良いが、より好ましくは水素、フッ素、炭素原子のみからなる構造である。このような構造である場合、不対原子ならびに非対称な極性成分を持たないため、表面張力および吸湿性が低減し、その結果、耐油性及びエレクトレット性が向上する。
フッ素含有重合体は、主鎖とのスペーサーとして、1以上の芳香族炭化水素基、直鎖状・分岐状・環状脂肪族炭化水素基を有してなることも好ましい。また、α−クロロ(メタ)アクリレートを主鎖とした場合には、立体障害の大きな塩素原子を主鎖に組み込むことが可能であるため、フッ素含有モノマーの含有比率を高く維持しつつ、重合体として高いガラス転移温度を得ることができ、電荷安定性及び撥油性を向上させやすい。
本発明のフッ素含有側鎖を有する(メタ)アクリレートでは、炭素数1〜7の短鎖のフッ素含有側鎖を有するモノマーを用いることが好ましい。また、所望のガラス転移温度又は結晶性を得るため、これらのフッ素含有モノマーに共重合させるモノマーとして、炭素数12〜30の直鎖脂肪族炭化水素基を有する(メタ)アクリレートを用いることも好ましく、例えば、ラウリル(メタ)アクリレート、ミリスチル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレートを挙げることができる。長鎖脂肪族炭化水素基を有する(メタ)アクリレートを用いることによって、共重合体における側鎖の結晶性を高め、かつ、共重合体のガラス転移温度の向上にも寄与することに加えて、エステル基を遮蔽し、かつ、分子運動性を低減するため、エレクトレット性の安定度が向上する。
また、フッ素含有モノマーに共重合させるモノマーとして、分岐状脂肪族炭化水素基、環状脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基を有してなる(メタ)アクリレートを用いることもでき、具体的な例としては、シクロヘキシル基などのシクロアルキル基;ノルボルニル基、ボルニル基、イソボルニル基、アダマンチル基などの炭素数7〜20の多環式の脂肪族炭化水素基;フェニル基、ナフチル基、ベンジル基などの芳香族炭化水素基;を有する(メタ)アクリレートである。これらの(メタ)アクリレートは、大きな立体障害を有するため、得られる共重合体の融点又はガラス転移温度が高くなり、さらに、エステル基を遮蔽し、かつ、分子運動性を低減するため、エレクトレット性の安定度が向上する。上記(メタ)アクリレートとして、例えば、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ナフチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−t−ブチルフェニル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
このうち、より好ましくはジシクロペンタニルアクリレート(ホモポリマーTg=120℃)、ジシクロペンタニルメタクリレート(ホモポリマーTg=175℃)、イソボルニルアクリレート(ホモポリマーTg=94℃)、イソボルニルメタクリレート(ホモポリマーTg=180℃)である。直鎖脂肪族炭化水素基を有するホモポリマーよりも環状脂肪族炭化水素基を有するホモポリマーの方が、ガラス転移温度が顕著に高いという特徴があり、フッ素含有モノマーの含有比率を高く維持しつつ、重合体として高いガラス転移温度を得ることができる。
また、フッ素含有モノマーに共重合させるモノマーとして、分岐状脂肪族炭化水素基、環状脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基を有してなるハロゲン非含有オレフィンを用いることもでき、例えば、スチレン(ホモポリマーTg=100℃)などを挙げることができる。芳香環という大きな立体障害基を有し、かつ、極性成分の少ない炭化水素構造のみからなるため、共重合体のガラス転移温度が上昇しつつ、共重合体の吸湿性も低減されるため、エレクトレット性の安定度が向上する。
他のモノマーとして、ハロゲン化オレフィン、架橋性を有する官能基、酸化防止作用および電荷安定性を付与するヒンダードフェノール構造やヒンダードアミン構造を有するモノマーを用いることもできる。ハロゲン化オレフィンとしては、2以上の炭素数を有するものであれば好ましく用いられるが、例えば、塩化ビニル、臭化ビニル、ヨウ化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニリデン、ヨウ化ビニリデンなどを挙げることができ、ガラス転移温度の向上作用の点で塩化ビニル(ホモポリマーTg=87℃)などのハロゲン化ビニルが好ましく用いられる。
フッ素含有モノマーと非フッ素系モノマーとの共重合比は、モル比で100:0〜10:90の範囲であることが好ましく、より好ましくは100:0〜20:80、更に好ましくは100:0〜30:70である。
また、本発明において粒子径0.1nm以上500nm以下のフッ素含有粒子を担体に付着させていることが好ましい。0.5nm以上300nm以下であることがより好ましく、1nm以上200nm以下であることがさらに好ましく、2nm以上100nm以下であることが最も好ましい。粒子径が500nmより大きい場合には分散時における粒子径の均一性を図りにくくなり、コーティングの層厚みが過大となりやすく取り扱いが困難になる。また、捕集対象とする浮遊オイルミストは通常500nm以下であるため凹凸による撥油性付与が困難となる。一方で粒子経が0.1nm未満であると溶解性および融点や蒸気圧の面でコーティング用途として適しておらず、撥油性、耐久安定性、エレクトレットの安定性が劣るおそれがある。
とりわけ、担体が繊維状物であって通気性や濾過特性を求められる用途においては繊維状物と粒子の直径比が重要であり、繊維径を粒子径で除した値(繊維径/粒子径)が1以上であることが好ましく、より好ましくは10以上であり、最も好ましくは100以上である。また、一般的に繊維径が小さいほど濾過特性(単位通気抵抗あたりの捕集効率)が向上することが知られており、コーティング層による繊維径増加を抑制する。
上記粒子径を調整する手法としては、(1)乳化重合や懸濁重合を行うことにより、重合時に粒子径を調整する方法、(2)衝撃、摩擦などの物理的作用によりフッ素含有ポリマーを粉砕する方法、(3)フッ素系溶媒、超臨界二酸化炭素などにフッ素含有ポリマーを溶解後、担体に噴霧することにより粒子化する方法、(4)フッ素系溶媒、超臨界二酸化炭素などにフッ素含有ポリマーを溶解後、貧溶媒と混合することにより再析出により粒子化する方法、(5)融点以上の温度に加熱した後に担体に噴霧する方法、(6)圧力・温度変化による蒸散および凝縮を利用する方法などが挙げられ、目的とする粒子径に応じて好ましい手法を用いることができる。乳化重合、懸濁重合、再析出などにより得られる粒子の場合には、固液混合状態で担体に付着させてもよく、乾燥工程を経て粒子として取り出してもよい。なお、フッ素含有ポリマーは上記のモノマーを用いて公知の方法で作製することができる。
物理的作用により粉砕する方法としては、湿式もしくは乾式の各種粉砕機を用いることが可能であり、具体的にはボールミル、ビーズミル、ジェットミル、ホモジナイザーなどを例示することができ、粉砕と同時に乳化、懸濁させることもできる。
液体に分散して用いる場合には分散媒として、水、炭化水素系有機溶媒、ハロゲン系有機溶媒などを好ましく用いることができ、2種以上の分散媒を混合して用いることもできる。分散媒として有機溶媒を用いる場合には、担体として用いられる合成樹脂との親和性により、浸透性やコーティングの均一性を高めることができる。分散媒として水を用いる場合には、各種界面活性剤を用いることもできる。界面活性剤は撥油性の発現およびエレクトレットの安定性を阻害するため、最終的にはフッ素含有粒子から界面活性剤を除去及び/又は不活性化することが好ましく、その方法として、例えば、担体への付着前もしくは付着後に熱処理により界面活性剤を蒸散させる方法、熱分解や酸化分解によりフッ素含有粒子から界面活性剤を除去する方法、水又は溶媒による洗浄でフッ素含有粒子から界面活性剤を除去する方法、イオン性官能基を遷移金属イオンや反応性有機物で封止する方法などを用いることができる。界面活性剤を用いずフッ素含有粒子を分散させる方法としては、分散媒にもフッ素含有溶媒を用いることが好ましい。
噴霧により粒子化する方法としては、エアレス式又はエア圧式のスプレー、超音波霧化式、ラスキンノズル式、衝突式、静電噴霧式などの方法を例示することが可能である。この場合は溶液もしくは予め粒子化された懸濁液を用いることで、容易に溶液濃度に比例した粒子径を調整することができる。特に0.1nmから500nm以下の単分散粒子を得る手法として溶液や懸濁液を噴霧する方法が好適であり、溶液状態、半蒸散状態、固体化した状態のいずれの状態で付着させてもかまわない。
蒸散により粒子化する方法としては、加熱又は減圧によりフッ素含有材料を気化させた後、冷却又は加圧により直接担体表面に析出させる方法、又は気体中で粒子化させた後に担体表面に付着させる方法を用いることができる。
本発明においては、フッ素含有粒子を分散させた液相又は気相を用いて、担体にフッ素含有粒子を付着させる工程(液相法又は気相法)を含んでいる。担体がフィルター用途の場合に液相法又は気相法によって粒子を担体に付着させると、界面活性剤を用いず加工でき、かつ、担体自身の粒子捕集特性を生かすことができる。
(エレクトレット化)
本発明におけるエレクトレットフィルターは、担体またはフッ素含有粒子の少なくとも一方がエレクトレット化され、すなわち、静電電荷が付与されている。エレクトレット化の方法は使用時に所望の特性が得られるものであれば特に制限されず、フッ素含有粒子の担持前でも担持後でもよい。前者であれば、フッ素含有粉末を静電的な引力にて引き寄せることで付着や加工に利点があり、後者であれば担体の電気力線が遮蔽されないため、エレクトレット効果をより発現させることができる。
エレクトレット化の方法としては、高電圧による分極、荷電イオンの衝突、荷電粒子の注入など電気的作用による方法、摩擦、衝突など固体との相互作用による方法、液体との接触および衝突を利用した方法など、公知の方法を好ましく用いることができる。撥油性および耐オイルミスト性の観点から、より好ましくは液体との接触や摩擦を利用した方法である。この方法を用いると、極性を有した酸化生成物を増加させずにエレクトレット化することが可能となる。
本発明のエレクトレットフィルターの撥油度については、AATCC−118法で用いられる試験液またはJIS K 6768及びで用いられるぬれ張力試験用混合液の液滴を滴下し、30秒間接触させて、液滴の浸透の有無に基づいてフィルター表面の張力を測定し、浸透に必要な表面張力が小さいほど撥油度は高いものとする。本発明のエレクトレットフィルターの撥油度に関しては、必要とされる特性(防水、防汚、撥水、撥油など)に応じて調整することが可能であるが、上記の液を用いて測定した表面張力が少なくとも無加工品(例えば、メルトブローン法により得られたポリプロピレンの表面張力は36mN/m)よりも低ければ好ましく用いることができる。具体的には31mN/m以下であることがより好ましく、29mN/m以下であることがさらに好ましく、27mN/m以下であることが特に好ましく、25mN/m以下であることが最も好ましい。これらは防じんマスクの国家検定規格における液体粒子の基準とされているフタル酸ビス(2−エチルヘキシル)(DOP)の表面張力が31mN/m、ポリ−α−オレフィン(PAO)の一つであるEmery3004の表面張力が29mN/mであり、また、実使用における鉱物および植物性オイルミストへの対応を考慮したものである。本発明者の検討によると、シート形状での撥油性とフィルターとして用いたときの耐油性には相関があり、毛管現象により吸収が生じない程度の撥油性が得られていれば、フィルターとしても十分な耐油性を有し、すなわち、粒子捕集効率の低下を抑制することができる。これは素材表面の耐油性(接触角)と多孔質体への吸収現象に相関があるためであり、十分な撥油性を有する場合には、毛管現象により、繊維全体が液体で被覆されるのを抑制でき、エレクトレット性の低下を抑制することができる。また、撥油度は、ミスト試験時における繊維表面に捕集されたエアロゾルの接触角や捕集状態と相関がある。また、タバコ煙は混合物であるため、その表面張力値は明確ではないが、上記液体の浸透性低下とともに、耐久性が著しく向上する。
(その他の層)
本発明のエレクトレットフィルターは、吸油機能または吸水機能を有した繊維層(以下、吸液層という)をさらに積層して用いることが好ましい。非フッ素系素材を担体として用いた場合には、ポリエチレン、ポリプロピレン等の汎用樹脂を積層した場合であっても吸油機能を有する。吸油や吸水などの吸液機能を有した吸液層を設けることで、撥油性により生じた液滴の滴りを抑制し、エレクトレットフィルター表面から液滴を移行し吸液層に拡散することで、エレクトレット性の消失や通気抵抗の上昇を抑制することができる。
吸液層の素材としては、液滴を吸収するものであれば特に限定されないが、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリアクリロニトリル、ポリエステル、ポリカーボネート、セルロース、レーヨンなどからなる繊維シート素材、活性炭、ゼオライト、パルプなど多孔質材料を間隙に含有または表面に加工したシート素材などが好ましい。より好ましくはポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレンなどのオレフィン系繊維シート素材またはポリエステルからなる繊維シート素材であり、さらに好ましくはポリプロピレンからなる繊維シート素材である。
吸液層を構成する繊維は、直径が0.005〜100μmであることが好ましく、0.01〜20μmであることがより好ましく、0.5〜10μmであることがさらに好ましく、1〜5μmであることが最も好ましい。
吸液層に用いられる繊維は1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、粗大粒子の捕集や通風抵抗などの観点から素材を選択することができる。
吸液層として用いられる素材は非エレクトレット材であってもよく、エレクトレット材であってもよいが、エレクトレット材であることが好ましい。
吸液層の製法は所望の特性が得られるものであれば特に制限されないが、サーマルボンド法、スパンボンド法、スパンレース法、溶融エレクトロスピニング法、溶液エレクトロスピニング法、フォーススピニング法などの方法によりシート化した素材を用いて作製することができる。
本発明のエレクトレットフィルターは、さらに必要に応じて、プレフィルター層、繊維保護層、機能性繊維層、補強層などの層と組み合わせて用いることもできる。これらの層は、本発明で用いられるフッ素含有重合体を付着して構成された層であってもよい。
プレフィルター層および繊維保護層としては、例えば、スパンボンド不織布、サーマルボンド不織布、発泡ウレタンなどが挙げられる。機能性繊維層としては、例えば、抗菌、抗ウイルス、識別や意匠などを目的とした着色繊維層などが挙げられる。補強層としては、例えばサーマルボンド不織布、各種ネットなどが挙げられる。また、吸液層にこれらの機能を持たせることも厚みや通気抵抗を低減する方法として好ましい。
本発明のエレクトレットフィルターは集塵、保護、通気、防汚、防水などの機能により幅広く用いることができる。本発明のフィルターは、例えば、防塵マスク、各種空調用エレメント、空気清浄機、キャビンフィルター、各種装置の保護を目的としたフィルターとして好適に用いることができる。
本願は、2014年12月3日に出願された日本国特許出願第2014−244810号に基づく優先権の利益を主張するものである。2014年12月3日に出願された日本国特許出願第2014−244810号の明細書の全内容が、本願に参考のため援用される。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は、下記実施例によって限定されるものではなく、前・後記の趣旨に適合しうる範囲で適宜変更して実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
(1)ガラス転移温度
粒子のガラス転移温度はJIS K 7121に準拠して測定しており、具体的には、試料10mgを測定用密閉パンに入れ、昇温速度20℃/minの条件で、TAインスツルメント社製示差走査熱量計を用いて測定された中間点ガラス転移温度をガラス転移温度とした。
(2)融点
粒子の融点はJIS K 7121に準拠して測定しており、具体的には、試料5mgを測定用密閉パンに入れ、昇温速度10℃/minの条件で、TAインスツルメント社製示差走査熱量計を用い、気密性を有した密閉パンに測定されたピーク温度を、再結晶ピークの存在確認により融点とした。
(3)JIS K 6768ぬれ張力試験液での撥油度
JIS K 6768に定められた配合にて表面張力40〜25mN/mの範囲にて1mN/m間隔でぬれ張力試験液を16種類調製した。そして、表面張力40mN/mの試験液を用いて微生物試験用マイクロピペッターにてサンプル(エレクトレット化後のフィルター)の表面に50μLずつ静置し10秒後の浸透度合いを観察した。その後、表面張力39mN/mの試験液、表面張力38mN/mの試験液、・・・の順に浸透度合いを同様に観察し、完全吸収されない最も表面張力の小さな試験液の表面張力をJIS K 6768ぬれ張力試験液での撥油度とした。なお、順次測定を行った結果、試験材料の表裏の状態に差異が生じる場合には、より表面張力の小さな方の表面張力を撥油度とした(AATCC118での撥油度についても同様である)。また、25mN/mの試験液が非浸透の場合は、浸透した試験液がないため、試験結果を25mN/mとした。
(4)AATCC118での撥油度
AATCC118に定められた1級から8級までの試験液を準備した。各々を微生物試験用マイクロピペッターにてサンプル(エレクトレット化後のフィルター)の表面に50μLずつ静置し30秒後の浸透度合いを観察した。サンプルに試験液が完全吸収されない最も高い番号の試験液に対応した級数をAATCC118での撥油度とした。なお、1級の試験液が浸透の場合は、非浸透の試験液がないため、試験結果を1級未満とした。また、8級の試験液が非浸透の場合は、浸透した試験液がないため、試験結果を8級とした。
(5)PAOに対する撥油性
Emery3004(PAO(ポリ−α−オレフィン))を試験液として準備し、微生物試験用マイクロピペッターにてサンプル(エレクトレット化後のフィルター)の表面に対し50μL静置し30秒後の浸透度合いを観察した。サンプルに試験液が完全吸収されない場合にはPAOに対して撥油性を有するとした。なお、サンプルに試験液が完全吸収されない場合にはPAOに対して撥油性を有する(非浸透)とした。
(6)撥水性
微生物試験用マイクロピペッターにて水50μLをサンプル(エレクトレット化後のフィルター)の表面上に静置し30秒後の浸透度合いを観察した。サンプルに水が完全吸収されない場合には撥水性を有するとした。
(7)エレクトレット化後のフィルターにおける捕集効率
サンプル(エレクトレット化後のフィルター)について、光散乱式粒子計数装置リオン社製KC−01Eを用いて以下の方法にて、フィルターの粒子捕集効率試験を実施した。
評価粒子:大気塵
通気速度:10cm/sec
効率算出:フィルター通過前後の粒径0.3〜0.5μmの粒子個数を測定して、以下の式より捕集効率を求めた。
捕集効率(%)=(1−(フィルター通過後の粒子個数/フィルター通過前の粒子個数))×100
(8)対オイルミスト耐久性
オイルミストへの負荷耐性(対オイルミスト耐久性)試験は以下の2種の方法にて実施した。低極性の鉱物系粒子としてPAOミストを用いて、試験を行い、また、水および多種多様な極性分子を含有する複合粒子としてタバコ煙を用いて、試験を行った。
(8−1)対オイルミスト耐久性試験(対PAO耐久性)
72mmφに打ち抜いたサンプル(エレクトレット化後のフィルター)を有効通気径50mmφのアダプターに装着し、TSI社製 CERTITEST Model 8130を用い、下記条件にて通風を行った。連続的に粒子負荷を行い、下記算出法における粒子捕集効率が50%(フィルター通過後の粒子濃度がフィルター通過前の粒子濃度の半分)となった時点におけるサンプルの粒子捕集量を耐久値とした。
評価粒子:平衡帯電状態としたEmery3004(PAO)
最頻粒子径0.184μm
通気速度:5cm/sec(6L/min)
濃度 :100mg/m3
効率算出:光散乱濃度法によるフィルター通過前後の濃度評価
なお、光散乱濃度法による粒径0.3〜0.5μmである粒子の捕集効率は、光散乱計数器による粒径0.3〜0.5μmである粒子の捕集効率の値とほぼ一致することを確認している。
(8−2)対オイルミスト耐久性試験(対タバコ煙耐久性)
[タバコ煙負荷]
1mアクリル容器中でJEM1467に準拠した吸煙器と手法を用いて、日本たばこ産業社製メビウス(登録商標)を4本燃焼させた。72mmφに打ち抜いたサンプルを有効通気径50mmφのアダプターに装着し、風量12L/minにて10分間通気を行った。粒子濃度は柴田科学デジタル粉塵計P−2Lにて4000CPMから3000CPMへの減少となり、効率100%を維持した場合には、メビウス(登録商標)を4本燃焼し、風量12L/minにて10分間通気を行うことで、概ねタバコ1本/サイクル程度の負荷量となる。
[タバコ煙負荷時の捕集効率の測定方法]
上記1サイクル(メビウス(登録商標)を4本燃焼し、風量12L/minにて10分間通気を行う)負荷ごとに、72mmφに打ち抜いたサンプル(エレクトレット化後のフィルター)を有効通気径50mmφのアダプターに装着し、TSI社製 CERTITEST Model 8130を用い、下記の方法で効率および質量を計測し、効率50%を割り込むまでサイクルを繰り返し行い、効率が50%を割り込んだ時点を終点とする。縦および横軸を普通軸として捕集効率とタバコ煙の捕集重量をプロットし、効率50%となる時点の数値を読み取り耐久寿命として算出する。
評価粒子:平衡帯電状態とした固体NaCl(2質量%NaCl水から発生)最頻粒子径0.075μm
通気速度:5cm/sec(6L/min)
濃度 :200mg/m3
効率算出:光散乱濃度法によるフィルター通過前後の濃度評価
なお、タバコ煙負荷後のサンプルを用いた場合、光散乱計数器の粒子径計測に干渉を生じるため、光散乱濃度法にて効率評価を行った。また、常法の4秒では粒子濃度が平衡にならないため、上下の検出器が平衡となる時間として20秒の値を設定した状態で、1サイクルのフィルターテスターモード(効率計測モード)の数値を用いた。
<実施例1>
Alfa Aesar社製L16828(n−C2042:融点167℃)が1質量%濃度となるようにパーフルオロヘキサン中にn−C2042を分散させた分散液を作製した。メルトブローン法により得られた目付30g/m、平均繊維直径3μm、厚み0.25mmのポリプロピレン不織布(以下、単にポリプロピレン不織布という)上にラスキンノズルを用いて上記分散液を噴霧したところ、粒子がポリプロピレン不織布に固形分で0.54g/m2付着した。粒子の電気移動度に基づいて分級を行う微分型電気移動度分析器(DMA)と、粒子を凝縮核として液滴を過飽和蒸気中で成長させたあとで検出する凝縮核粒子計数器(CNC)とを組み合わせたDMA−CNC法によって、溶媒揮発後の最頻粒子径を測定したところ83nmであった。最後に、粒子を付着させたポリプロピレン不織布に対してコロナ放電法によりエレクトレット化を行い、エレクトレットフィルターを作製した。得られたエレクトレットフィルターの評価結果を表1に示す。
<実施例2>
Alfa Aesar社製L16828(n−C2042:融点167℃)が0.03質量%濃度となるようにパーフルオロヘキサン中にn−C2042を分散させた分散液を作製した。ポリプロピレン不織布上にラスキンノズルを用いて上記分散液を噴霧したところ、粒子がポリプロピレン不織布に固形分で0.13g/m2付着した。DMA−CNC法によって、溶媒揮発後の最頻粒子径を測定したところ18nmであった。最後に、粒子を付着させたポリプロピレン不織布に対してコロナ放電法によりエレクトレット化を行い、エレクトレットフィルターを作製した。得られたエレクトレットフィルターの評価結果を表1に示す。
<実施例3>
ポリテトラフルオロエチレン(融点330℃)の水性分散体を300℃に加熱して界面活性剤成分を除去したものをパーフルオロヘキサンに1質量%濃度となるように分散させた(溶解度は0.1質量%以下であった)後、ポリプロピレン不織布上にラスキンノズルを用いて上記分散液を噴霧したところ、粒子が固形分で0.96g/m2付着した。DMA−CNC法によって、溶媒揮発後の最頻粒子径を測定したところ210nmであった。最後に、粒子を付着させたポリプロピレン不織布に対してコロナ放電法によりエレクトレット化を行い、エレクトレットフィルターを作製した。得られたエレクトレットフィルターの評価結果を表1に示す。
<実施例4>
懸濁重合によりジシクロペンタニルメタクリレートと2−(パーフルオロヘキシル)エチルメタクリレートとの質量比が1:9であるランダム共重合体(ガラス転移温度(Tg):61℃)を得た。パーフルオロヘキサン中で上記ランダム共重合体の粉砕を行い、分散液のままポリプロピレン不織布に浸透させて、予め分散されたランダム共重合体粒子の非溶解分を不織布に付着させた後に風乾を行った。ランダム共重合体の付着量は固形分で1.19g/m2であり、走査式電子顕微鏡を用いて最頻粒子径を測定したところ260nmであった。最後に、粒子を付着させたポリプロピレン不織布に対してコロナ放電法によりエレクトレット化を行い、エレクトレットフィルターを作製した。得られたエレクトレットフィルターの評価結果を表1に示す。
<実施例5>
懸濁重合によりジシクロペンタニルメタクリレートと2−(パーフルオロヘキシル)エチルメタクリレートとの質量比が3:7であるランダム共重合体(Tg:81℃)を得た。パーフルオロヘキサン中で上記ランダム共重合体の粉砕を行い、分散液のままポリプロピレン不織布に浸透させて、予め分散されたランダム共重合体粒子の非溶解分を不織布に付着させた後に風乾を行った。ランダム共重合体の付着量は固形分で1.08g/m2であり、走査式電子顕微鏡を用いて最頻粒子径を測定したところ240nmであった。最後に、粒子を付着させたポリプロピレン不織布に対してコロナ放電法によりエレクトレット化を行い、エレクトレットフィルターを作製した。得られたエレクトレットフィルターの評価結果を表1に示す。
<比較例1>
ポリプロピレン不織布に対して粒子を不織布に付着させることなくコロナ放電法によりエレクトレット化を行い、エレクトレットフィルターを作製した。得られたエレクトレットフィルターの評価結果を表1に示す。
<比較例2>
日産化学工業社製シリカゾルであるスノーテックス(登録商標)30(粒子径10〜15nm)に対し、スノーテックス(登録商標)30の粒子表面全体を覆うように加水分解させた1H,1H,2H,2H−パーフルオロオクチルトリメトキシシランを過剰量反応させた。スノーテックス(登録商標)30と1H,1H,2H,2H−パーフルオロオクチルトリメトキシシランとの混合液をイソプロピルアルコールで希釈させた後、この希釈液をポリプロピレン不織布に浸透させたところ、粒子がポリプロピレン不織布に固形分で0.87g/m2担持した。最後に、粒子を付着させたポリプロピレン不織布に対してコロナ放電法によりエレクトレット化を行い、エレクトレットフィルターを作製した。得られたエレクトレットフィルターの評価結果を表1に示す。この粒子のTgは40℃未満であり、この粒子は粘性を有していた。
<比較例3>
水性エマルションであり、C6系撥水撥油剤であるダイキン工業社製ユニダイン(登録商標)TG−5502をポリプロピレン不織布に浸透させたところ、粒子が固形分で1.02g/m2担持した。次に、粒子を付着させたポリプロピレン不織布に対してコロナ放電法によりエレクトレット化を行い、エレクトレットフィルターを作製した。得られたエレクトレットフィルターの評価結果を表1に示す。この粒子のTgは30℃以下であり、この粒子は粘性を有していた。
<比較例4>
脱水したイソプロピルアルコールにパーフルオロヘプタン酸及びジルコニウムテトライソプロポキシドを分散させた水分散体をポリプロピレン不織布に付着、乾燥させることで、パーフルオロヘプタン酸ジルコニウム粒子を固形分で0.88g/m2担持させた。パーフルオロヘプタン酸ジルコニウム粒子の融点・Tgは観察されず、熱分解温度は320℃であった。次に、粒子を付着させたポリプロピレン不織布に対してコロナ放電法によりエレクトレット化を行い、エレクトレットフィルターを作製した。得られたエレクトレットフィルターの評価結果を表1に示す。
<比較例5>
スノーテックス(登録商標)30(粒子径10〜15nm)のみをイソプロピルアルコールで希釈させた後、この希釈液をポリプロピレン不織布に浸透させたところ、粒子がポリプロピレン不織布に固形分で0.68g/m2担持した。この粒子のTgは600℃以上である。次に、粒子を付着させたポリプロピレン不織布に対してコロナ放電法によりエレクトレット化を行い、エレクトレットフィルターを作製した。得られたエレクトレットフィルターの評価結果を表1に示す。
Figure 0006743706
環境規制に対応した短鎖パーフルオロ化合物を用いた場合であっても、低コストかつ簡便な手法にて製造可能なエレクトレットフィルターであって、撥油性、耐オイルミスト性、及び電荷安定性を備えたエレクトレットフィルターを得ることができる。本発明のフィルターは、例えば、防塵マスク、各種空調用エレメント、空気清浄機、キャビンフィルター、各種装置の保護を目的としたフィルターとして好適に用いることができる。

Claims (4)

  1. 金属及び金属酸化物を実質的に含有しないフッ素含有粒子を担体に付着させたエレクトレットフィルターの製造方法であって、
    上記フッ素含有粒子が、フッ素含有多環化合物、又はフッ素含有オレフィン若しくはフッ素含有側鎖を有する(メタ)アクリレートを含むモノマー成分から得られたフッ素含有重合体からなり、上記フッ素含有重合体及び上記フッ素含有多環化合物は、加水分解によって、炭素数が8以上で、かつ、全ての水素が炭素に置換されているフッ素テロマーが発生せず、
    上記フッ素含有重合体は、フッ素含有モノマーからなる重合体又はフッ素含有モノマーと非フッ素系モノマーとの共重合体であり、
    上記非フッ素系モノマーは、分岐状脂肪族炭化水素基、環状脂肪族炭化水素基、若しくは芳香族炭化水素基を有してなる(メタ)アクリレート又は分岐状脂肪族炭化水素基、環状脂肪族炭化水素基、若しくは芳香族炭化水素基を有してなるハロゲン非含有オレフィンを含み、
    上記フッ素含有粒子のガラス転移温度が60℃以上又は融点が100℃以上であり、
    上記フッ素含有粒子を分散させた液相又は気相を用いて、上記担体に上記フッ素含有粒子を付着させる工程を含むことを特徴とするエレクトレットフィルターの製造方法。
  2. 上記フッ素含有粒子の粒子径が1nm以上500nm以下である請求項1に記載のエレクトレットフィルターの製造方法。
  3. 上記フッ素含有粒子から界面活性剤を除去及び/又は不活性化する工程を含む請求項1又は2に記載のエレクトレットフィルターの製造方法。
  4. メルトブローン法で上記担体を製造する工程を含む請求項1〜3のいずれか1項に記載のエレクトレットフィルターの製造方法。
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