JP2014226628A - エレクトレットフィルター - Google Patents
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Abstract
【課題】オイルミスト耐久性および電荷安定性に優れたエレクトレットフィルターを提供する。【解決手段】平均繊維径100μm以下の繊維からなるスパンボンド不織布、スパンレース不織布、メルトブローン不織布またはフィルムスプリット不織布のいずれかである不織布に、フッ素系樹脂を微粒子化したもの、有機微粒子や無機微粒子や有機無機微粒子にフッ素基を置換したものやフッ素モノマー、フッ素ポリマーをコーティングもしくは結合させたフッ素含有微粒子を、固形成分量0.001g/m2以上付着させたエレクトレットフィルター。【選択図】なし
Description
本発明は、粒子をガスから除去、特にエーロゾルを空気から除去するエレクトレットフィルターに関する。さらに詳しくは、オイルミスト(すなわち、液体エーロゾル)の存在下でのフィルター寿命を向上したエレクトレットフィルターに関する。
エレクトレットフィルターは粉塵の負荷により電気力線の遮蔽や表面電荷の減衰が生じ、特にオイルミストの付着による効率低下が顕著であることが知られている。
このエレクトレットフィルターの効率低下に対処するために多くの方法が開発されている。例えば、エレクトレットフィルターの効率低下を抑制する方法として、フッ素系樹脂やフッ素系添加剤をポリマーに加え、ウェブ状にした物品をエレクトレット化したエレクトレットフィルターが挙げられる。(例えば、特許文献1参照)。
また、フッ素含有化学種を含む雰囲気にポリマー物品を曝露することにより、ポリマー物品の表面が変性されたフッ素原子を含有する物品(例えば、特許文献2参照)や、フッ素含有撥水撥油剤を付着した物品をエレクトレット化したものが挙げられる(例えば、特許文献3参照)。このようなフッ素含有フィルターは繊維の表面張力が小さくなりオイルミストを弾く特徴を有する。そのためオイルミストの液滴の拡がりを最小化し、オイルミスト負荷がかかってもエレクトレット効果の低下を抑制しフッ素を含有しないフィルターよりも長寿命となる。
しかし、かかる従来技術のうち、フッ素含有撥水撥油剤のみを付着したエレクトレットろ材は繊維表面においてフッ素樹脂の分子運動により帯電繊維の電荷を放出し、時間経過とともにフィルター効率が低下してしまう問題があった。
本発明は、かかる従来技術の課題を背景になされたものである。すなわち、本発明の目的は、オイルミスト耐久性および電荷安定性に優れたエレクトレットフィルターを提供することにある。
本発明者は上記課題を解決するため、鋭意研究した結果、遂に本発明を完成するに到った。すなわち、本発明は、以下の通りである。
1.平均繊維径100μm以下の繊維からなる不織布に、ガラス転移温度が40℃以上のフッ素含有微粒子を固形成分量0.001g/m2以上付着させたエレクトレットフィルター。
1.平均繊維径100μm以下の繊維からなる不織布に、ガラス転移温度が40℃以上のフッ素含有微粒子を固形成分量0.001g/m2以上付着させたエレクトレットフィルター。
本発明のエレクトレットフィルターは、フッ素含有微粒子をエレクトレットフィルターを構成する平均繊維径100μm以下の繊維からなる不織布の繊維表面へ付着させることにより、繊維の表面張力値が低下し撥水撥油性が向上する。また、繊維表面において微粒子の付着により凹凸構造が形成され、フラクタル構造による撥水撥油性が向上する。これらの撥水撥油性の向上により、不織布を構成する繊維上におけるオイルミストの接触面積が低下し、エレクトレット効果の減衰が抑制されオイルミストに対する寿命が向上したエレクトレットフィルターが得られる。
さらに、本発明のエレクトレットフィルターは、フッ素含有微粒子を付着させることにより、繊維表面においてフッ素樹脂の分子運動が生じないことから、電荷安定性が向上し、時間経過におけるフィルター効率も低下しないエレクトレットフィルターが得られる。
さらに、本発明のエレクトレットフィルターは、フッ素含有微粒子を付着させることにより、繊維表面においてフッ素樹脂の分子運動が生じないことから、電荷安定性が向上し、時間経過におけるフィルター効率も低下しないエレクトレットフィルターが得られる。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明のエレクトレットフィルターに使用する不織布としては、種々のものを使用できるが、スパンボンド不織布、スパンレース不織布、メルトブローン不織布またはフィルムスプリット不織布のいずれかであることが好ましい。不織布の目付けとしては、1〜200g/m2のものが好ましく使用でき、5〜100g/m2のものがより好ましく、10〜50g/m2のものがさらに好ましい。
本発明のエレクトレットフィルターに使用する不織布は、平均繊維径が100μm以下の繊維より形成され、平均繊維径が0.05〜90μmであることがより好ましく、平均繊維径が0.5〜30μmがさらに好ましい。平均繊維径が100μmより大きいと表面積が小さくなり、目詰まり効果が低減されるため好ましくない。また、平均繊維径が0.05μmより小さいと、自己支持性が乏しくなる。
繊維の断面形状は、円形、多角形、矩形、中空形、Y形、X形などが挙げれる。
繊維の断面形状は、円形、多角形、矩形、中空形、Y形、X形などが挙げれる。
本発明のエレクトレットフィルターに使用する不織布を構成する繊維に使用するポリマーの具体例としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリヘキサメチレンテレフタレート等の芳香族ポリエステル、ポリ乳酸、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネートアジペート、ポリヒドロキシブチレート-ポリヒドロキシバリレート共重合体、ポリカプロラクトン等の脂肪族ポリエステルおよびその共重合体、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン10、ナイロン12、ナイロン612等の脂肪族ポリアミドおよびその共重合体、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィンおよびその共重合体、エチレン単位を25モル%から70モル%含有する水不溶性のエチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリスチレン系、ポリジエン系、塩素系、ポリオレフィン系、ポリウレタン系、芳香族ポリアミド系、フッ素系のエラストマー等の中から少なくとも一種類を選んで用いることができる。もちろん、これらのポリマーは、共重合成分により共重合されていても良い。例えば、上記芳香族ポリエステルでは、テレフタル酸の一部やジオールの一部が他のジカルボン酸やジオールで置換されていてもよい。
本発明のエレクトレットフィルターに使用する不織布を構成する繊維の繊維表面にフッ素含有微粒子を付着させる方法としては、例えばフッ素含有微粒子を不織布に散布し微粒子の自己付着性により付着させる方法や、不織布を構成する繊維の表面にフッ素含有微粒子のエマルジョンや溶解溶液を付与し、これを乾燥させる方法等が挙げられる。これらの方法によって不織布を構成する繊維の表面にフッ素含有微粒子を付着させることができる。 乾燥後に熱処理を施すことで、繊維の表面に付着したフッ素含有微粒子の密着性を高めることができる。フッ素含有微粒子のエマルジョンを繊維の表面に付与するには、例えば該エマルジョンをディッピング(含浸)させたり、該エマルジョンをスプレー噴霧したり、該エマルジョンを泡立て処理したりすればよい。
本発明で使用するフッ素含有微粒子の形状は、球状でも不定形のものでもよく、コロイド状に限らず中空粒子、多孔質粒子、コア/シェル型粒子等であっても構わない。フッ素含有微粒子の平均粒子径は1nm〜3μmが好ましく、1〜30nmがより好ましい。平均粒子径が大きいと繊維表面の凹凸構造による撥油効果が得られにくくなる。
本発明で使用するフッ素含有微粒子としては、フッ素系樹脂を微粒子化したもの、有機微粒子や無機微粒子や有機無機微粒子にフッ素基を置換したものやフッ素モノマー、フッ素ポリマーをコーティングもしくは結合させたものがあげられる。
フッ素系樹脂を微粒子化したものとしては、テトラフルオロエチレン樹脂、テトラフルオロエチレン・パーフルオロプロピルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体、クロロトリフルオロエチレン樹脂、エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン樹脂、フッ化ビニル樹脂、ヘキサフルオロプロピレン・フッ化ビニリデン共重合体、及びポリイミド系変性フッ素樹脂、PPS系変性フッ素樹脂、エポキシ系変性フッ素樹脂、PES系変性フッ素樹脂、フェノール系変性フッ素樹脂、パーフルオロアルキルエチレン基を有するアクリレート重合体やメタクリレート共重合体等があげられる。
前記有機微粒子としてはデンプン、セルロース、金属石鹸などが挙げられ、前記無機微粒子としては炭酸カルシウム、タルク、カオリン、雲母、シリカ、粘土、酸化チタンなどが挙げられ、前記有機無機微粒子には有機高分子と無機化合物を複合化または混合したものがあげられる。
また微粒子をフッ素化する方法として、フッ素系撥水撥油剤でコーティングする方法や、フッ素系シランカップリング剤を用いて加水分解により微粒子と結合させる方法、その他の方法として、希釈フッ素ガス、低温プラズマによるもの、グロー放電によるスパッタリングなどが挙げられる。また、市販の有機微粒子なども用いることができ、例えばフッ素鎖を微粒子中に含む日産化学株式会社製のハイパーテックFA−200、FA−E−50、FX−012などがあげられる。
本発明のエレクトレットフィルターに付着されるフッ素含有微粒子の量は、固形成分量で0.001g/m2以上であり、0.001〜15.0g/m2が好ましく、0.01〜5.0g/m2がより好ましい。付着量が0.001g/m2未満であると撥油性が不十分となる。付着量が15.0g/m2を超えるとフィルタの圧力損失が高くなってしまう。
フッ素含有微粒子を付着させた不織布をエレクトレット化する方法としては、コロナ荷電、電界荷電、熱間電界荷電、電子線照射などを挙げることができるが、これらに限定されるものではなく、高帯電量で電荷が安定的に保持されるのであれば他の荷電方法を用いてもよい。コロナ荷電、電界荷電で行う場合は、10kV/cm以上で電界強度が好ましく、15kV/cm以上の電界強度がより好ましい。電子線照射の場合は、0.1〜1Mrad程度で照射することが好ましい。
以下に実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。本発明で用いた評価方法を以下に示す。
<タバコ負荷試験によるオイルミスト耐久性評価>
オイルミストの負荷として、タバコ煙を用いて評価した。評価手順は下記にタバコ負荷装置図は図1に示す。
(1)通気用フォルダに20cm2のサンプルを装着する。
(2)BOX内でタバコ2本を機械吸引する。
(3)消炎後にダイアフラムポンプを用いて風速10cm/sにて10分間循環濾過する。(4)風速5cm/sにおける大気塵捕集効率を計測する。
(1)〜(4)を繰り返し行う。
(4)記載の大気塵捕集効率評価は下記条件で行った。
評価粒子:大気塵
計測法 :光散乱計数法 (範囲0.3〜0.5μm)
評価風速:5cm/s
なお、フィルターの捕集効率は上流側と下流側の粒子数から下式にて算出した。
フィルター捕集効率(%)=(1-(下流側個数÷上流側個数))×100
オイルミストの負荷として、タバコ煙を用いて評価した。評価手順は下記にタバコ負荷装置図は図1に示す。
(1)通気用フォルダに20cm2のサンプルを装着する。
(2)BOX内でタバコ2本を機械吸引する。
(3)消炎後にダイアフラムポンプを用いて風速10cm/sにて10分間循環濾過する。(4)風速5cm/sにおける大気塵捕集効率を計測する。
(1)〜(4)を繰り返し行う。
(4)記載の大気塵捕集効率評価は下記条件で行った。
評価粒子:大気塵
計測法 :光散乱計数法 (範囲0.3〜0.5μm)
評価風速:5cm/s
なお、フィルターの捕集効率は上流側と下流側の粒子数から下式にて算出した。
フィルター捕集効率(%)=(1-(下流側個数÷上流側個数))×100
<電荷安定性評価>
作製したサンプルを80℃、30分間の高温環境下におき、サンプルの耐熱性および経時劣化の加速試験を行った。電荷安定性は、高温熱処理前後での大気塵捕集効率から下記式にて性能維持率を算出した。これは、本検討で用いているエレクトレット濾材は風速5cm/sにおける0.3〜0.5μmの初期捕集効率に関し、静電引力の寄与する割合が9割程度であるため電荷量の代替指標として利用できるためである。
性能維持率=Ln(劣化処理後透過率)÷Ln(劣化処理前透過率)
(※ただし透過率=1−捕集効率(%)÷100)
作製したサンプルを80℃、30分間の高温環境下におき、サンプルの耐熱性および経時劣化の加速試験を行った。電荷安定性は、高温熱処理前後での大気塵捕集効率から下記式にて性能維持率を算出した。これは、本検討で用いているエレクトレット濾材は風速5cm/sにおける0.3〜0.5μmの初期捕集効率に関し、静電引力の寄与する割合が9割程度であるため電荷量の代替指標として利用できるためである。
性能維持率=Ln(劣化処理後透過率)÷Ln(劣化処理前透過率)
(※ただし透過率=1−捕集効率(%)÷100)
[実施例1]
日産化学株式会社製のハイパーテック(登録商標)FA−200を1wt%、トルエン99wt%の溶液を調整した。次にポリプロピレン不織布(平均繊維径1.5〜3μm、目付30g/m2)に調整した混合液を不織布重量に対し約200wt%付着し、風乾させた後、90℃で10分乾燥処理を行った。このようにして、フッ素含有微粒子を2wt%(対不織布重量)付着させた。エレクトレット化はフッ素含有微粒子を付着させた不織布をアルミ平板の接地電極上に置き、不織布との1cmの距離から針状電極を用いて電圧20kV、10秒間のコロナ荷電処理を実施した。このエレクトレットフィルターにおいて、タバコ負荷試験によるオイルミスト耐久性評価と電荷安定性の評価を行った。
日産化学株式会社製のハイパーテック(登録商標)FA−200を1wt%、トルエン99wt%の溶液を調整した。次にポリプロピレン不織布(平均繊維径1.5〜3μm、目付30g/m2)に調整した混合液を不織布重量に対し約200wt%付着し、風乾させた後、90℃で10分乾燥処理を行った。このようにして、フッ素含有微粒子を2wt%(対不織布重量)付着させた。エレクトレット化はフッ素含有微粒子を付着させた不織布をアルミ平板の接地電極上に置き、不織布との1cmの距離から針状電極を用いて電圧20kV、10秒間のコロナ荷電処理を実施した。このエレクトレットフィルターにおいて、タバコ負荷試験によるオイルミスト耐久性評価と電荷安定性の評価を行った。
[比較例1]
ポリプロピレン不織布(平均繊維径1.5〜3μm、目付30g/m2)をアルミ平板の接地電極上に置き、不織布との1cmの距離から針状電極を用いて電圧20kV、10秒間のコロナ荷電処理を実施し、エレクトレットフィルターを得た。このエレクトレットフィルターにおいて、タバコ負荷試験によるオイルミスト耐久性評価と電荷安定性の評価を行った。
ポリプロピレン不織布(平均繊維径1.5〜3μm、目付30g/m2)をアルミ平板の接地電極上に置き、不織布との1cmの距離から針状電極を用いて電圧20kV、10秒間のコロナ荷電処理を実施し、エレクトレットフィルターを得た。このエレクトレットフィルターにおいて、タバコ負荷試験によるオイルミスト耐久性評価と電荷安定性の評価を行った。
[比較例2]
不織布にフッ素樹脂加工を施し、フッ素含有ろ材を製造した。フッ素樹脂加工は次の方法で行った。旭硝子製のフッ素樹脂エマルジョンであるアサヒガード(登録商標)AG−E092(固形分20wt%)を5wt%、水を75wt%、イソプロピルアルコール(IPA)を20wt%の溶液を混合し、固形分1.0wt%の液とした。次にポリプロピレン不織布(平均繊維径1.5〜3μm、目付30g/m2)に調整した混合液を不織布重量に対し約200wt%付着し、80℃で10分乾燥処理を行った。このようにして、フッ素含有微粒子を2wt%(対不織布重量)付着させた。エレクトレット化はフッ素樹脂を付着させた不織布をアルミ平板の接地電極上に置き、不織布との1cmの距離から針状電極を用いて電圧20kV、10秒間のコロナ荷電処理を実施した。このエレクトレットフィルターにおいて、タバコ負荷試験によるオイルミスト耐久性評価と電荷安定性の評価を行った。
不織布にフッ素樹脂加工を施し、フッ素含有ろ材を製造した。フッ素樹脂加工は次の方法で行った。旭硝子製のフッ素樹脂エマルジョンであるアサヒガード(登録商標)AG−E092(固形分20wt%)を5wt%、水を75wt%、イソプロピルアルコール(IPA)を20wt%の溶液を混合し、固形分1.0wt%の液とした。次にポリプロピレン不織布(平均繊維径1.5〜3μm、目付30g/m2)に調整した混合液を不織布重量に対し約200wt%付着し、80℃で10分乾燥処理を行った。このようにして、フッ素含有微粒子を2wt%(対不織布重量)付着させた。エレクトレット化はフッ素樹脂を付着させた不織布をアルミ平板の接地電極上に置き、不織布との1cmの距離から針状電極を用いて電圧20kV、10秒間のコロナ荷電処理を実施した。このエレクトレットフィルターにおいて、タバコ負荷試験によるオイルミスト耐久性評価と電荷安定性の評価を行った。
実施例1と比較例1を比べることにより、フッ素含有微粒子を付着させることによりタバコ煙のオイルミストに対する寿命向上の効果が得られることがわかる。また、実施例1と比較例2を比べることにより、撥油剤のみで加工するよりもフッ素含有微粒子を付着させることで電荷安定性が向上することがわかる。
本発明により得られるエレクトレットフィルターは、顔面マスクなどのマスク、家庭及び産業用冷房装置、加熱炉、空気クリーナ、真空クリーナ、医用及び送気管フィルター、及び車両中及びコンピュータ及びディスクドライブなどの電子装置における空気浄化系等、多数の濾過用途に使用することができ、産業界への寄与大である。
1:ダイヤフラムポンプ
2:デジタル粉塵計
3:タバコ吸引機
4:タバコ煙拡散用ファン
5:サンプルホルダー
6:1m3密閉ボックス
2:デジタル粉塵計
3:タバコ吸引機
4:タバコ煙拡散用ファン
5:サンプルホルダー
6:1m3密閉ボックス
Claims (1)
- 平均繊維径100μm以下の繊維からなる不織布に、ガラス転移温度が40℃以上のフッ素含有微粒子を固形成分量0.001g/m2以上付着させたエレクトレットフィルター。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013109829A JP2014226628A (ja) | 2013-05-24 | 2013-05-24 | エレクトレットフィルター |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013109829A JP2014226628A (ja) | 2013-05-24 | 2013-05-24 | エレクトレットフィルター |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2014226628A true JP2014226628A (ja) | 2014-12-08 |
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ID=52126961
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- 2013-05-24 JP JP2013109829A patent/JP2014226628A/ja active Pending
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