JP6926699B2 - エレクトレット材料およびそれを用いたフィルター、並びにエレクトレットフィルターの製造方法 - Google Patents
エレクトレット材料およびそれを用いたフィルター、並びにエレクトレットフィルターの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6926699B2 JP6926699B2 JP2017114228A JP2017114228A JP6926699B2 JP 6926699 B2 JP6926699 B2 JP 6926699B2 JP 2017114228 A JP2017114228 A JP 2017114228A JP 2017114228 A JP2017114228 A JP 2017114228A JP 6926699 B2 JP6926699 B2 JP 6926699B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- carrier
- electret
- filter
- polytetrafluoroethylene
- electret material
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
- Filtering Materials (AREA)
- Electrostatic Separation (AREA)
- Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
Description
2.タバコ煙吸引試験前のガーレー剛軟度が100mN以上であることを特徴とする上記1に記載のエレクトレット材料。
3.前記担体に静電電荷強化剤が添加されていることを特徴とする上記1または2に記載のエレクトレット材料。
4.前記担体は、前記フッ素としてポリテトラフルオロエチレンを0.1〜2.0g/m2担持していることを特徴とする上記1から3のいずれか1つに記載のエレクトレット材料。
5.前記担体は、融点320℃以下の熱可塑性樹脂からなるメルトブローン不織布であることを特徴とする上記1から4のいずれか1つに記載のエレクトレット材料。
6.上記1から5のいずれか1つに記載のエレクトレット材料を用いたフィルター。
7.担体に静電電荷を付与する工程と、担体にフッ素を蒸着により担持させる工程とを含むことを特徴とする上記1から6のいずれか1つに記載のエレクトレット材料の製造方法。
ポリテトラフルオロエチレンの蒸気が存在する雰囲気に凝縮核となる高融点ポリテトラフルオロエチレンや有機、無機粒子を同時に供給する方法も好ましい。
シリコンシートを敷いたアルミ平板の接地電極上にポリプロピレンメルトブローン不織布を置き、ポリプロピレンメルトブローン不織布との1cmの距離から針状電極を用いて電圧20kV、10秒間のコロナ荷電処理を実施後、通気度120cm3/cm2/秒の網状支持体(96メッシュ)に載せ、不織布の上方3cmに位置する直径0.1mmφ、ピッチ0.6mmのノズルから1.0MPaの圧力で水溶液噴射処理を行う。なおベースとなる水は、一般的な水道水を逆浸透膜処理、次いでイオン交換膜処理を施した高純度の水とし、そのベース水に炭酸カリウム(ナカライテスク社製)を100ppm溶解させ、pHが10.6の噴射水溶液を調製した。支持体の搬送速度を4m/分とし、ノズル直下の網状支持体の下方を1500mmAqの減圧状態とする。この処理をシートの表面について2回行った。その後このシートを自然乾燥、または100℃の熱風オーブン中に20秒間滞留させて乾燥させ、エレクトレット化したシートを得る。
実施例における蒸着加工の手法としては、ポリプロピレンメルトブローン不織布を80℃に保った恒温板に張り付け、ステンレス製の反応容器天井に、底部に300℃に加熱した熱板を設置した。容器内を230℃に設定し、主原料がC16F34からなるポリテトラフルオロエチレンを反応容器内部の金属製ボート上から蒸散させることで、任意の担持量の加工シート(エレクトレット材料)を得する。
エレクトレット材料の捕集効率試験は以下の方法にて実施する。
評価粒子:大気塵
風速 :10cm/秒
効率算出:光散乱計数法による0.3〜0.5μm間の粒子個数
捕集効率(%)=(1−(下流側個数÷上流側個数))×100
透過率(−)=下流側粒子個数÷上流側粒子個数
日本電機工業会規格(JEM1467;家庭用空気清浄機)の附属書Bに記載のアクリル製の密封可能な測定ボックス(1m×1m×1m)内に、0.7m3/分の撹拌ファン、タバコ煙発生器(JEM1467附属書B.1.4参照)を用いて、タバコ煙(メビウスオリジナル;日本たばこ産業株式会社製)を5本燃焼させ、15cm×15cmの通風面を有するサンプルホルダーにエレクトレット材料を固定し、風速10cm/秒でタバコ煙を10分間吸引させる。この一連の操作を4回行ない、20本相当のタバコ煙を吸引させる。
ガーレー剛軟度の計測は、JIS L−1096(曲げ反発性A法)に基づいて実施する。タバコ負荷試験前後の試験片(長さ89mm×幅25mm)は採取する角度によっては剛軟度が変化するため、同一方向から採取する。
ヒンダードフェノール系添加剤であるIrganox1010(BASF社製)を0.01重量%含有するポリプロピレンメルトブローン不織布(目付22g/m2、平均繊維直径1.5μm、厚み0.23mm)に対し、荷電処理を実施した。その後、荷電処理したメルトブローン不織布に、ポリテトラフルオロエチレンを蒸着処理にて0.2g/m2担持させ、静電電荷を付与された担体を得た。次いで、補強材としての目付70g/m2のポリエステル製サーマルボンド不織布に合成ゴム系接着剤を2.0g/m2塗布し、上記得られた静電電荷を付与された担体に積層させ、エレクトレット材料を得た。得られたエレクトレット材料にガーレー剛軟度試験を実施した。その後、エレクトレット材料にタバコ煙吸引試験を行い、捕集効率試験並びにガーレー剛軟度試験を実施した。また、タバコ煙吸引試験前後でガーレー剛軟度比を算出した。これらの結果を表1に示す。
実施例1と同様のポリプロピレンメルトブローン不織布に荷電処理した後、ポリテトラフルオロエチレンを蒸着処理にて1.0g/m2担持させ、静電電荷を付与された担体を得た。補強材として、ビニロン/ポリエステル製不織布にスチレン−ブタジエン樹脂を塗布した総目付が45g/m2の不織布を用いた。この補強材に合成ゴム系接着剤を2.0g/m2塗布し、上記得られた静電電荷を付与された担体に積層させ、エレクトレット材料を得た。得られたエレクトレット材料にガーレー剛軟度試験を実施した。その後、エレクトレット材料にタバコ煙吸引試験を行い、捕集効率試験並びにガーレー剛軟度試験を実施した。また、タバコ煙吸引試験前後でガーレー剛軟度比を算出した。これらの結果を表1に示す。
実施例1と同様のポリプロピレンメルトブローン不織布に荷電処理した後、ポリテトラフルオロエチレンを蒸着処理にて0.5g/m2担持させ、静電電荷を付与された担体を得た。補強材として目付が36g/m2のガラス繊維性不織布を用いた。この補強材に合成ゴム系接着剤を2.0g/m2塗布し、上記得られた静電電荷を付与された担体に積層させ、エレクトレット材料を得た。得られたエレクトレット材料にガーレー剛軟度試験を実施した。その後、エレクトレット材料にタバコ煙吸引試験を行い、捕集効率試験並びにガーレー剛軟度試験を実施した。また、タバコ煙吸引試験前後でガーレー剛軟度比を算出した。これらの結果を表1に示す。
実施例1と同様のポリプロピレンメルトブローン不織布に荷電処理した後、補強材として実施例1と同様のサーマルボンド不織布を用いて、合成ゴム系接着剤を2.0g/m2塗布して積層し、エレクトレット材料を得た。実施例と同様に得られたエレクトレット材料にガーレー剛軟度試験を実施した。その後、エレクトレット材料にタバコ煙吸引試験を行い、捕集効率試験並びにガーレー剛軟度試験を実施した。また、タバコ煙吸引試験前後でガーレー剛軟度比を算出した。これらの結果を表1に示す。
実施例1と同様のポリプロピレンメルトブローン不織布に荷電処理した後、蒸着処理にてポリテトラフルオロエチレンを0.2g/m2蒸着させた。これに、補強材として実施例2と同様のビニロン/ポリエステル製不織布にスチレン−ブタジエン樹脂を塗布した総目付が45g/m2の不織布を用い、合成ゴム系接着剤を2.0g/m2塗布し、積層し、エレクトレット材料を得た。このエレクトレット材料に、実施例と得られたエレクトレット材料にガーレー剛軟度試験を実施した。その後、エレクトレット材料にタバコ煙吸引試験を行い、捕集効率試験並びにガーレー剛軟度試験を実施した。また、タバコ煙吸引試験前後でガーレー剛軟度比を算出した。これらの結果を表1に示す。
Claims (7)
- 静電電荷が付与されフッ素を担持している担体に補強材が積層されて成り、20本相当のタバコ煙を吸引させるタバコ煙吸引試験前後のガーレー剛軟度比が70%以上であることを特徴とするエレクトレット材料。
- タバコ煙吸引試験前のガーレー剛軟度が100mN以上であることを特徴とする請求項1に記載のエレクトレット材料。
- 前記担体に静電電荷強化剤が添加されていることを特徴とする請求項1または2に記載のエレクトレット材料。
- 前記担体は、前記フッ素としてポリテトラフルオロエチレンを0.1〜2.0g/m2担持していることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のエレクトレット材料。
- 前記担体は、融点320℃以下の熱可塑性樹脂からなるメルトブローン不織布であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のエレクトレット材料。
- 請求項1から5のいずれか1項に記載のエレクトレット材料を用いたフィルター。
- 担体に静電電荷を付与する工程と、担体にフッ素を蒸着により担持させる工程とを含むことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のエレクトレット材料の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017114228A JP6926699B2 (ja) | 2017-06-09 | 2017-06-09 | エレクトレット材料およびそれを用いたフィルター、並びにエレクトレットフィルターの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017114228A JP6926699B2 (ja) | 2017-06-09 | 2017-06-09 | エレクトレット材料およびそれを用いたフィルター、並びにエレクトレットフィルターの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018202369A JP2018202369A (ja) | 2018-12-27 |
JP6926699B2 true JP6926699B2 (ja) | 2021-08-25 |
Family
ID=64954726
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017114228A Active JP6926699B2 (ja) | 2017-06-09 | 2017-06-09 | エレクトレット材料およびそれを用いたフィルター、並びにエレクトレットフィルターの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6926699B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20220288560A1 (en) | 2019-08-21 | 2022-09-15 | Toyobo Co., Ltd. | Electret and filter using the same |
CN110833724B (zh) * | 2019-11-12 | 2021-10-08 | 东华大学 | 一种具有双重驻极效果的聚四氟乙烯非织造空气过滤材料及其制备方法 |
CN111875885B (zh) * | 2020-08-03 | 2022-10-14 | 徐州海天石化有限公司 | 一种熔喷布专用驻极母料及其制备方法 |
WO2023074758A1 (ja) * | 2021-10-29 | 2023-05-04 | 東洋紡株式会社 | エレクトレット、エレクトレットフィルター、及びエレクトレットの製造方法 |
CN115193160B (zh) * | 2022-07-07 | 2024-03-26 | 江苏氟美斯环保节能新材料有限公司 | 一种除尘脱硝一体化滤料及其制备方法 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5504779B2 (ja) * | 2008-09-17 | 2014-05-28 | 東レ株式会社 | エレクトレット濾材およびその製造方法 |
JP5712598B2 (ja) * | 2010-12-16 | 2015-05-07 | 東レ株式会社 | エアフィルター用濾過材及びエアフィルター |
JP6582840B2 (ja) * | 2015-10-02 | 2019-10-02 | 東洋紡株式会社 | エレクトレット |
-
2017
- 2017-06-09 JP JP2017114228A patent/JP6926699B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2018202369A (ja) | 2018-12-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6926699B2 (ja) | エレクトレット材料およびそれを用いたフィルター、並びにエレクトレットフィルターの製造方法 | |
WO2015152207A1 (ja) | エレクトレット | |
JP6743706B2 (ja) | エレクトレットフィルターの製造方法 | |
US6802315B2 (en) | Vapor deposition treated electret filter media | |
JP6794618B2 (ja) | エレクトレットフィルター | |
JP2013034941A (ja) | 耐油性フィルター | |
WO2018156561A1 (en) | Electret-containing filter media | |
JP4078591B2 (ja) | エレクトレット濾材の製造方法 | |
JP2018062722A (ja) | エレクトレット材料およびそれを用いたフィルター、並びにエレクトレット材料の製造方法 | |
JP2014226628A (ja) | エレクトレットフィルター | |
KR102314307B1 (ko) | 일렉트릿 및 일렉트릿 필터 | |
JP6582840B2 (ja) | エレクトレット | |
JP2016128159A (ja) | エレクトレット | |
US20130052420A1 (en) | High repellency films via microtopography and post treatment | |
JP2015200058A (ja) | エレクトレット | |
KR102207065B1 (ko) | Mb 방식에 의한 마스크 필터 제조방법 및 이를 위한 mb 장치, 그리고 이에 의해 제조된 마스크 필터 | |
JP2015213899A (ja) | エレクトレット | |
JPWO2016147866A1 (ja) | エレクトレット繊維シート | |
US20230226501A1 (en) | Electrostatically charged porous nonwoven web, membrane and mask derived therefrom and methods for manufacture and cleaning | |
WO2016088691A1 (ja) | エレクトレットフィルター | |
KR20140074028A (ko) | 냉각 필터용 여재 및 이를 구비한 냉각 필터 | |
WO2020246550A1 (ja) | 膜蒸留用多孔質膜 | |
JP2018103109A (ja) | エレクトレットフィルターおよびエレクトレットフィルターの製造方法 | |
JP2018103108A (ja) | エレクトレットフィルター | |
JP2021191568A (ja) | エレクトレットフィルター |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20200525 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20210408 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20210511 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20210521 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20210706 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20210719 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 6926699 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |