JP6724314B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ Download PDF

Info

Publication number
JP6724314B2
JP6724314B2 JP2015174824A JP2015174824A JP6724314B2 JP 6724314 B2 JP6724314 B2 JP 6724314B2 JP 2015174824 A JP2015174824 A JP 2015174824A JP 2015174824 A JP2015174824 A JP 2015174824A JP 6724314 B2 JP6724314 B2 JP 6724314B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
groove
land portion
narrow groove
center
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015174824A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017047853A (ja
Inventor
崇司 木出嵜
崇司 木出嵜
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yokohama Rubber Co Ltd filed Critical Yokohama Rubber Co Ltd
Priority to JP2015174824A priority Critical patent/JP6724314B2/ja
Priority to DE112016004006.7T priority patent/DE112016004006T5/de
Priority to CN201680050173.1A priority patent/CN107949490B/zh
Priority to US15/756,044 priority patent/US10994574B2/en
Priority to PCT/JP2016/053715 priority patent/WO2017038109A1/ja
Publication of JP2017047853A publication Critical patent/JP2017047853A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6724314B2 publication Critical patent/JP6724314B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C11/00Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
    • B60C11/03Tread patterns
    • B60C11/12Tread patterns characterised by the use of narrow slits or incisions, e.g. sipes
    • B60C11/1236Tread patterns characterised by the use of narrow slits or incisions, e.g. sipes with special arrangements in the tread pattern
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C11/00Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
    • B60C11/03Tread patterns
    • B60C11/0304Asymmetric patterns
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C11/00Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
    • B60C11/03Tread patterns
    • B60C11/0306Patterns comprising block rows or discontinuous ribs
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C11/00Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
    • B60C11/03Tread patterns
    • B60C11/04Tread patterns in which the raised area of the pattern consists only of continuous circumferential ribs, e.g. zig-zag
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C11/00Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
    • B60C11/03Tread patterns
    • B60C2011/0337Tread patterns characterised by particular design features of the pattern
    • B60C2011/0339Grooves
    • B60C2011/0341Circumferential grooves
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C11/00Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
    • B60C11/03Tread patterns
    • B60C2011/0337Tread patterns characterised by particular design features of the pattern
    • B60C2011/0339Grooves
    • B60C2011/0358Lateral grooves, i.e. having an angle of 45 to 90 degees to the equatorial plane
    • B60C2011/036Narrow grooves, i.e. having a width of less than 3 mm
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C11/00Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
    • B60C11/03Tread patterns
    • B60C2011/0337Tread patterns characterised by particular design features of the pattern
    • B60C2011/0339Grooves
    • B60C2011/0358Lateral grooves, i.e. having an angle of 45 to 90 degees to the equatorial plane
    • B60C2011/0372Lateral grooves, i.e. having an angle of 45 to 90 degees to the equatorial plane with particular inclination angles

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Tires In General (AREA)

Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。
従来の空気入りタイヤでは、トレッド面に、溝や細溝を形成し、耐摩耗性等の性能の向上を実現しているものがある。例えば、特許文献1に記載された重荷重用ラジアルタイヤでは、トレッド面に、周方向に延びる4本の主溝を形成し、主溝間に位置するリブに、タイヤ幅方向に延びる細溝を形成することにより、耐偏摩耗性と耐発熱性との向上を図っている。
また、特許文献2に記載された空気入りタイヤでは、タイヤ幅方向に延びる複数のラグ溝と複数の主溝とにより画成されるブロック陸部に、当該ブロック陸部のタイヤ幅方向における両端の各主溝に開口すると共にタイヤ周方向に振幅する細溝を形成することにより、ヒールアンドトゥ摩耗の抑制を図っている。また、特許文献3に記載された空気入りタイヤでは、周方向に延びる3本の主溝によって画成される複数のリブのうち、主溝間に形成されるリブには細溝のみを形成し、かつ、タイヤ幅方向において赤道面よりも車幅方向の内側に位置するリブと外側に位置するリブとでサイプの形状を異ならせることにより、操縦安定性と乗り心地性の向上とを図っている。
特開平2−77306号公報 特開2011−225020号公報 特開2014−184828号公報
ここで、トレッド面に形成される溝は、排水性に大きく寄与する。トレッド面に形成される溝が少なすぎると排水性が低下するため、濡れた路面での走行性であるウェット性が低下してしまう。ウェット性については、トレッド面にラグ溝等を設けることによってより多くの溝を形成し、トレッド面の接地領域における溝面積比を大きくすることにより性能を確保することができるが、溝面積比を大きくすると陸部の剛性が低下し易くなってしまう。陸部の剛性の低下は、操縦安定性や耐摩耗性の低下の原因にもなるため、ウェット性能と、操縦安定性や耐摩耗性を両立させるのは大変困難なものとなっていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、操縦安定性及び耐摩耗性と、ウェット性能とを両立することのできる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る空気入りタイヤは、車両に対する装着方向が規定された空気入りタイヤであって、タイヤ周方向に延びる車両センター主溝と、前記車両センター主溝よりも車幅方向内側に設けられた車両内側主溝と、前記車両センター主溝よりも車幅方向外側に設けられた車両外側主溝と、で複数の陸部に分離されたトレッド部を有し、前記トレッド部は、前記車両センター主溝と前記車両内側主溝で挟まれた車両内側センター陸部と、前記車両センター主溝と前記車両外側主溝で挟まれた車両外側センター陸部と、前記車両内側主溝よりも車幅方向内側の陸部となる車両内側ショルダー陸部と、前記車両外側主溝よりも車幅方向外側の陸部となる車両外側ショルダー陸部と、を有し、前記車両内側センター陸部と前記車両外側センター陸部とは、形成される溝が全て細溝であり、前記車両内側センター陸部は、前記細溝として、前記車両センター主溝に一端が開口し、前記車両内側主溝に他端が開口し、かつ、タイヤ周方向に屈曲している車両内側センター陸部細溝を有し、前記車両外側センター陸部は、前記細溝として、前記車両外側主溝に一端が開口し、前記車両外側センター陸部で他端が終端する車両外側センター陸部外側細溝と、前記車両センター主溝に一端が開口し、前記車両外側センター陸部で他端が終端する車両外側センター陸部内側細溝と、を有し、前記車両外側センター陸部外側細溝と前記車両外側センター陸部内側細溝とがタイヤ周方向に交互に配設されていることを特徴とする。
また、上記空気入りタイヤにおいて、前記車両外側ショルダー陸部は、一端が前記車両外側主溝に開口する細溝である車両外側ショルダー陸部細溝を有し、前記車両内側ショルダー陸部は、一端が前記車両内側主溝に開口する細溝である車両内側ショルダー陸部細溝を有し、前記車両外側センター陸部外側細溝は、前記車両外側主溝を挟んで前記車両外側ショルダー陸部細溝と連通し、前記車両内側センター陸部細溝は、前記車両内側主溝を挟んで前記車両内側ショルダー陸部細溝と連通し、かつ、前記車両センター主溝を挟んで前記車両外側センター陸部内側細溝と連通することが好ましい。
また、上記空気入りタイヤにおいて、タイヤ周方向に対する前記車両内側ショルダー陸部細溝の角度をα1とし、タイヤ周方向に対する前記車両外側センター陸部内側細溝の角度をα2とし、前記車両内側センター陸部細溝における屈曲の劣角の角度をα3とした場合に、前記車両内側ショルダー陸部細溝と前記車両外側センター陸部内側細溝と前記車両内側センター陸部細溝とは、α3=α1+α2の関係を満たすことが好ましい。
また、上記空気入りタイヤにおいて、前記車両内側ショルダー陸部細溝の角度α1と前記車両外側センター陸部内側細溝の角度α2は、α1=α2であることが好ましい。
また、上記空気入りタイヤにおいて、前記車両内側ショルダー陸部細溝は、50°≦α1≦80°の範囲内で形成され、前記車両外側センター陸部内側細溝は、50°≦α2≦80°の範囲内で形成されることが好ましい。
また、上記空気入りタイヤにおいて、タイヤ周方向に対する前記車両外側ショルダー陸部細溝の角度をβ1とし、タイヤ周方向に対する前記車両外側センター陸部外側細溝の角度をβ2とした場合に、前記車両外側ショルダー陸部細溝の角度β1と前記車両外側センター陸部外側細溝の角度β2は、β1=β2であることが好ましい。
また、上記空気入りタイヤにおいて、前記車両外側ショルダー陸部細溝と前記車両外側センター陸部外側細溝とは、50°≦β1、β2≦80°の範囲内で形成されることが好ましい。
また、上記空気入りタイヤにおいて、前記トレッド部の接地面に対する前記主溝の面積比S1が15%≦S1≦20%の範囲内であり、前記接地面に対する前記主溝以外の溝の面積比S2が5%≦S2≦10%の範囲内であることが好ましい。
本発明に係る空気入りタイヤは、操縦安定性及び耐摩耗性と、ウェット性能とを両立することができる、という効果を奏する。
図1は、実施形態に係る空気入りタイヤの要部を示す子午断面図である。 図2は、図1のA−A矢視図である。 図3は、図2のB部詳細図である。 図4は、図2のC部詳細図である。 図5は、接地面についての説明図である。 図6Aは、実施形態に係る空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。 図6Bは、実施形態に係る空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。
以下に、本発明に係る空気入りタイヤの実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能、かつ、容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
以下の説明において、タイヤ幅方向とは、空気入りタイヤの回転軸と平行な方向をいい、タイヤ幅方向内方とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面に向かう方向、タイヤ幅方向外方とは、タイヤ幅方向においてタイヤ赤道面に向かう方向の反対方向をいう。また、タイヤ径方向とは、タイヤ回転軸と直交する方向をいい、タイヤ径方向内方とはタイヤ径方向においてタイヤ回転軸に向かう方向、タイヤ径方向外方とは、タイヤ径方向においてタイヤ回転軸から離れる方向をいう。また、タイヤ周方向とは、タイヤ回転軸を中心として回転する方向をいう。
図1は、実施形態に係る空気入りタイヤの要部を示す子午断面図である。ここで、図1に示す空気入りタイヤ1は、車両に対する装着方向、つまり車両装着時の方向が規定されている。また、空気入りタイヤ1は、車両に対する装着方向を示す装着方向表示部(図示省略)を有する。装着方向表示部は、例えば、タイヤのサイドウォール部に付されたマークや凹凸によって構成される。例えば、ECER30(欧州経済委員会規則第30条)が、車両装着状態にて車幅方向外側となるサイドウォール部に装着方向表示部を設けることを義務付けている。空気入りタイヤ1は、子午面断面で見た場合、タイヤ径方向の最も外側となる部分にトレッド部2が配設されており、トレッド部2の表面、即ち、当該空気入りタイヤ1を装着する車両(図示省略)の走行時に路面と接触する部分は、トレッド面3として形成されている。また、タイヤ幅方向におけるトレッド部2の端部から、タイヤ径方向内方側の所定の位置までは、サイドウォール部16が配設されている。つまり、サイドウォール部16は、タイヤ幅方向における空気入りタイヤ1の両側2ヶ所に配設されている。
さらに、それぞれのサイドウォール部16のタイヤ径方向内方側には、ビード部10が位置しており、ビード部10は、サイドウォール部16と同様に、タイヤ赤道面5の両側2ヶ所に配設されている。各ビード部10にはビードコア11が設けられており、ビードコア11のタイヤ径方向外方にはビードフィラー12が設けられている。
また、トレッド部2のタイヤ径方向内方には、複数のベルト層14が設けられている。ベルト層14は、複数の交差ベルト141、142とベルトカバー143とが積層されることによって設けられている。このうち、交差ベルト141、142は、スチール或いは有機繊維材から成る複数のベルトコードをコートゴムで被覆して圧延加工して構成され、絶対値で20°以上55°以下のベルト角度を有して構成される。また、複数の交差ベルト141、142は、タイヤ周方向に対するベルトコードの繊維方向の傾斜角として定義されるベルトコードが互いに異なっており、ベルトコードの繊維方向を相互に交差させて積層される、いわゆるクロスプライ構造として構成される。また、ベルトカバー143は、コートゴムで被覆されたスチール、或いは有機繊維材から成る複数のコードを圧延加工して構成され、絶対値で0°以上10°以下のベルト角度を有する。このベルトカバー143は、交差ベルト141、142のタイヤ径方向外側に積層されて配置される。
このベルト層14のタイヤ径方向内方、及びサイドウォール部16のタイヤ赤道面5側には、ラジアルプライのテキスタイルコードを内包するカーカス層13が連続して設けられている。このカーカス層13は、1枚のカーカスプライから成る単層構造、或いは複数のカーカスプライを積層して成る多層構造を有し、タイヤ幅方向の両側に配設されるビードコア11間にトロイダル状に架け渡されてタイヤの骨格を構成する。詳しくは、カーカス層13は、タイヤ幅方向における両側に位置するビード部10のうち、一方のビード部10から他方のビード部10にかけて配設されており、ビードコア11及びビードフィラー12を包み込むようにビード部10でビードコア11に沿ってタイヤ幅方向外方に巻き返されている。また、カーカス層13のカーカスプライは、スチール、或いはアラミド、ナイロン、ポリエステル、レーヨン等の有機繊維材から成る複数のカーカスコードをコートゴムで被覆して圧延加工して構成されており、タイヤ周方向に対するカーカスコードの繊維方向の傾斜角であるカーカス角度が、絶対値で80°以上95°以下となって形成されている。
ビード部10における、ビードコア11及びカーカス層13の巻き返し部のタイヤ径方向内側やタイヤ幅方向外側には、リムフランジに対するビード部10の接触面を構成するリムクッションゴム17が配設されている。また、カーカス層13の内側、或いは、当該カーカス層13の、空気入りタイヤ1における内部側には、インナーライナ15がカーカス層13に沿って形成されている。
図2は、図1のA−A矢視図である。トレッド部2が有するトレッド面3には、タイヤ周方向に延びる3本の主溝30が形成されており、この主溝30により、トレッド面3には複数の陸部20が画成されている。詳しくは、本実施形態に係る空気入りタイヤ1は、車両に装着する際におけるタイヤ幅方向の向きが定められている。このため、3本の主溝30は、車両への装着状態における車幅方向において最も内側に位置する車両内側主溝32と、車幅方向において最も外側に位置する車両外側主溝33と、車両内側主溝32と車両外側主溝33との間に位置する車両センター主溝31と、を有している。このうち、車両センター主溝31は、タイヤ幅方向における中央に位置しており、タイヤ赤道面5上に形成されている。
また、トレッド部2は、複数の主溝30によって分離された複数の陸部20を有している。複数の陸部20としては、主溝30同士の間に位置する陸部20と、タイヤ幅方向において主溝30の外側に位置する陸部20とを有している。主溝30同士の間に位置する複数の陸部20のうち、車両装着時における車幅方向内側に位置して車両センター主溝31と車両内側主溝32で挟まれた陸部20は車両内側センター陸部21として設けられている。主溝30同士の間に位置する複数の陸部20のうち、車両装着時における車幅方向外側に位置して車両センター主溝31と車両外側主溝33で挟まれた陸部20は車両外側センター陸部22として設けられている。また、3本の主溝30よりもタイヤ幅方向における外側に位置する複数の陸部20のうち、車両内側主溝32よりも車幅方向内側の陸部20は車両内側ショルダー陸部25として設けられており、車両外側主溝33よりも車幅方向外側の陸部20は車両外側ショルダー陸部26として設けられている。
車両内側センター陸部21と車両外側センター陸部22とは、溝として細溝40のみが形成されている。即ち、車両内側センター陸部21と車両外側センター陸部22とは、ラグ溝50が形成されておらず、形成される溝が全て細溝40である。また、車両内側ショルダー陸部25と、車両外側ショルダー陸部26とは、細溝40とラグ溝50が形成されている。本実施形態において、細溝40は、溝幅が0.1mm以上1.0mm以下で、溝深さが1.0mm以上8.0mm以下の溝である。また、ラグ溝50は、溝幅が1.0mm以上4.0mm以下で、溝深さが1.0mm以上8.0mm以下の溝である。また、主溝30は、周方向に延びた溝で、溝幅が4.0mm以上8.0mm以下で、溝深さが1.0mm以上8.0mm以下の溝である。本実施形態には設けていないが、周方向細溝は、周方向に延びた溝で、溝幅が0.1mm以上1.0mm以下で、溝深さが1.0mm以上8.0mm以下の溝である。
車両内側センター陸部21は、細溝40である車両内側センター陸部細溝41が形成されている。車両内側センター陸部21は、複数の車両内側センター陸部細溝41を有する。車両内側センター陸部細溝41は、車両センター主溝31に一端が開口し、車両内側主溝32に他端が開口し、かつ、タイヤ周方向に屈曲している。具体的には、車両内側センター陸部細溝41は、車両センター主溝31と車両内側主溝32との間に亘って形成される。車両内側センター陸部細溝41は、タイヤ幅方向に対してタイヤ周方向に傾斜して形成されており、タイヤ周方向への傾斜の向きが、タイヤ幅方向における所定の位置で変化している。例えば、車両内側センター陸部細溝41は、タイヤ幅方向における車両内側センター陸部21の中央付近の位置で、タイヤ幅方向に対するタイヤ周方向への傾斜の向きが変化している。車両内側センター陸部細溝41は、タイヤ周方向への傾斜の向きが変化している部分が、タイヤ周方向に屈曲した屈曲部41aとなる。屈曲部41aは、車両内側センター陸部21における車両センター主溝31側の端部から、タイヤ幅方向における車両内側センター陸部21の幅の35%の位置に形成されているのが好ましい。
車両外側センター陸部22は、細溝40として、車両外側センター陸部外側細溝43と、車両外側センター陸部内側細溝42と、を有している。つまり、車両外側センター陸部22は、車両外側センター陸部外側細溝43と、車両外側センター陸部内側細溝42と、が形成されている。車両外側センター陸部外側細溝43は、車両外側主溝33に一端が開口し、他端が車両外側センター陸部22で終端する細溝40になっており、車両外側センター陸部内側細溝42は、車両センター主溝31に一端が開口し、他端が車両外側センター陸部22で終端する細溝40になっている。これらの車両外側センター陸部外側細溝43と車両外側センター陸部内側細溝42とは、タイヤ周方向に交互に車両外側センター陸部22に配設されている。
また、これらの車両外側センター陸部外側細溝43と車両外側センター陸部内側細溝42とは、共にタイヤ幅方向に対してタイヤ周方向に傾斜して形成されている。その傾斜の向きは、車両外側センター陸部外側細溝43が、車両外側主溝33側から車両センター主溝31側に向かう際におけるタイヤ周方向への傾斜の向きと、車両外側センター陸部内側細溝42が車両センター主溝31側から車両外側主溝33側に向かう際におけるタイヤ周方向への傾斜の向きとが同じ向きになっている。
また、車両内側ショルダー陸部25には、一端が車両内側主溝32に開口する細溝40である車両内側ショルダー陸部細溝45が形成されている。車両内側センター陸部21に形成される車両内側センター陸部細溝41は、車両内側主溝32を挟んで、この車両内側ショルダー陸部細溝45と連通している。
詳しくは、車両内側ショルダー陸部細溝45は、タイヤ幅方向に対してタイヤ周方向へ傾斜して形成されている。また、車両内側センター陸部細溝41は、タイヤ幅方向における屈曲部41aの両側で、タイヤ幅方向に対するタイヤ周方向への傾斜の向きが異なっている。このように形成される車両内側センター陸部細溝41は、タイヤ幅方向において屈曲部41aよりも車両内側主溝32寄りの部分のタイヤ幅方向に対するタイヤ周方向への傾斜の向きと傾斜角度が、車両内側ショルダー陸部細溝45の傾斜の向き及び傾斜角度と同じ大きさになっている。
さらに、車両内側ショルダー陸部細溝45は、タイヤ幅方向に対して傾斜する車両内側センター陸部細溝41を車両内側ショルダー陸部25の方向へ延長した延長線上に配設されている。即ち、車両内側ショルダー陸部細溝45は、車両内側センター陸部細溝41において車両内側主溝32に開口している部分を車両内側ショルダー陸部25の方向へ延長した延長線上に配設されており、これにより、車両内側センター陸部細溝41と車両内側ショルダー陸部細溝45とは、車両内側主溝32を挟んで連通している。
また、車両内側センター陸部細溝41は、車両センター主溝31を挟んで、車両外側センター陸部内側細溝42と連通している。詳しくは、車両内側センター陸部細溝41は、タイヤ幅方向において屈曲部41aよりも車両センター主溝31寄りの部分のタイヤ幅方向に対するタイヤ周方向への傾斜の向きと傾斜角度が、車両外側センター陸部内側細溝42の傾斜の向き及び傾斜角度と同じ大きさになっている。
さらに、車両外側センター陸部内側細溝42は、タイヤ幅方向に対して傾斜する車両内側センター陸部細溝41を車両外側センター陸部22の方向へ延長した延長線上に配設されている。即ち、車両外側センター陸部内側細溝42は、車両内側センター陸部細溝41において車両センター主溝31に開口している部分を車両外側センター陸部22の方向へ延長した延長線上に配設されており、これにより、車両内側センター陸部細溝41と車両外側センター陸部内側細溝42とは、車両センター主溝31を挟んで連通している。
図3は、図2のB部詳細図である。車両内側ショルダー陸部細溝45と車両外側センター陸部内側細溝42と車両内側センター陸部細溝41とは、タイヤ周方向に対する車両内側ショルダー陸部細溝45の角度及び車両外側センター陸部内側細溝42の角度を合わせたものと、車両内側センター陸部細溝41の屈曲部41aの角度が同じ大きさになっている。つまり、タイヤ周方向に対する車両内側ショルダー陸部細溝45の角度をα1とし、タイヤ周方向に対する車両外側センター陸部内側細溝42の角度をα2とし、車両内側センター陸部細溝41における屈曲部41aの劣角の角度をα3とした場合に、α3=α1+α2の関係を満たしている。
また、車両内側ショルダー陸部細溝45の角度α1と車両外側センター陸部内側細溝42の角度α2は、α1=α2になっており、車両内側ショルダー陸部細溝45と車両外側センター陸部内側細溝42とは、タイヤ周方向に対する傾斜角度が同じ大きさで、異なる方向に傾斜している。また、これらの車両内側ショルダー陸部細溝45と車両外側センター陸部内側細溝42とのタイヤ周方向に対する角度は、共に50°以上80°以下の大きさになっている。つまり、車両内側ショルダー陸部細溝45は、50°≦α1≦80°の範囲内で形成され、車両外側センター陸部内側細溝42は、50°≦α2≦80°の範囲内で形成されている。即ち、車両内側ショルダー陸部細溝45と車両外側センター陸部内側細溝42とは、タイヤ周方向に対する角度が共に50°以上80°以下の範囲内の同じ大きさの傾斜角度で形成され、車両内側主溝32及び車両センター主溝31を介して車両内側センター陸部細溝41に連通している。
また、車両外側ショルダー陸部26には、一端が車両外側主溝33に開口する細溝40である車両外側ショルダー陸部細溝46が形成されている。車両外側センター陸部22に形成される車両外側センター陸部外側細溝43は、車両外側主溝33を挟んで、この車両外側ショルダー陸部細溝46と連通している。
詳しくは、車両外側ショルダー陸部細溝46は、タイヤ幅方向に対してタイヤ周方向へ傾斜して形成されており、車両外側センター陸部外側細溝43も同様に、タイヤ幅方向に対してタイヤ周方向へ傾斜して形成されている。これらのように形成される車両外側ショルダー陸部細溝46と車両外側センター陸部外側細溝43とは、タイヤ幅方向に対するタイヤ周方向への傾斜の向きと傾斜角度が同じ大きさになっている。
さらに、車両外側ショルダー陸部細溝46は、タイヤ幅方向に対して傾斜する車両外側センター陸部外側細溝43を車両外側ショルダー陸部26の方向へ延長した延長線上に配設されている。即ち、車両外側ショルダー陸部細溝46は、車両外側センター陸部外側細溝43において車両外側主溝33に開口している部分を車両外側ショルダー陸部26の方向へ延長した延長線上に配設されており、これにより、車両外側センター陸部外側細溝43と車両外側ショルダー陸部細溝46とは、車両外側主溝33を挟んで連通している。
図4は、図2のC部詳細図である。詳しくは、車両外側ショルダー陸部細溝46と車両外側センター陸部外側細溝43とは、タイヤ周方向に対する車両外側ショルダー陸部細溝46の角度をβ1とし、タイヤ周方向に対する車両外側センター陸部外側細溝43の角度をβ2とした場合に、β1=β2の関係を満たしている。これにより、車両外側ショルダー陸部細溝46と車両外側センター陸部外側細溝43とは、タイヤ幅方向に対するタイヤ周方向への傾斜の向きと傾斜角度が同じ大きさになっている。
また、これらの車両外側ショルダー陸部細溝46と車両外側センター陸部外側細溝43とのタイヤ周方向に対する角度は、共に50°以上80°以下の大きさになっている。つまり、車両外側ショルダー陸部細溝46は、50°≦β1≦80°の範囲内で形成され、車両外側センター陸部外側細溝43は、50°≦β2≦80°の範囲内で形成されている。即ち、車両外側ショルダー陸部細溝46と車両外側センター陸部外側細溝43とは、タイヤ周方向に対する角度が共に50°以上80°以下の範囲内の同じ大きさの傾斜角度で形成され、車両外側主溝33を介して互いに連通している。
また、車両内側ショルダー陸部25には、両端が車両内側ショルダー陸部25内で終端して車両内側ショルダー陸部25内で閉塞される細溝40である車両内側ショルダー陸部内細溝47が形成されている。車両内側ショルダー陸部内細溝47は、車両内側ショルダー陸部細溝45がタイヤ幅方向に対してタイヤ周方向に傾斜する方向とは反対方向に、タイヤ幅方向に対してタイヤ周方向に傾斜している。車両内側ショルダー陸部25には、この車両内側ショルダー陸部内細溝47がタイヤ周方向に複数並んで形成されている。また、車両内側ショルダー陸部25には、タイヤ周方向における各車両内側ショルダー陸部内細溝47同士の間に、溝幅が細溝40よりも広く、主溝30よりも狭い幅で略タイヤ幅方向に形成されるラグ溝である車両内側ショルダー陸部ラグ溝51が形成されている。
車両内側ショルダー陸部25と同様に車両外側ショルダー陸部26には、両端が車両外側ショルダー陸部26内で終端して車両外側ショルダー陸部26内で閉塞される細溝40である車両外側ショルダー陸部内細溝48が形成されている。車両外側ショルダー陸部内細溝48は、車両外側ショルダー陸部細溝46がタイヤ幅方向に対してタイヤ周方向に傾斜する方向とは反対方向に、タイヤ幅方向に対してタイヤ周方向に傾斜している。車両外側ショルダー陸部26には、この車両外側ショルダー陸部内細溝48がタイヤ周方向に複数並んで形成されている。また、車両外側ショルダー陸部26には、タイヤ周方向における各車両外側ショルダー陸部内細溝48同士の間に車両外側ショルダー陸部ラグ溝52が形成されている。さらに、車両外側ショルダー陸部26には、車幅方向における外側端部付近には、略円形の形状で形成された凹みである凹部55が複数形成されている。この凹部55は、タイヤ周方向における各車両外側ショルダー陸部ラグ溝52同士のそれぞれの間に複数が形成されており、車輪の回転時に空気に乱流を発生させることによってタイヤ表面からの空気の剥離を抑え、空気抵抗の抑制を図っている。
また、本実施形態に係る空気入りタイヤ1は、トレッド部2の接地面に対する主溝30の面積比S1が15%≦S1≦20%の範囲内であり、接地面に対する主溝30以外の溝の面積比S2が5%≦S2≦10%の範囲内で形成されている。図5は、接地面についての説明図である。ここで接地面は、トレッド部2における接地幅W内の領域に位置する面をいい、空気入りタイヤ1は、トレッド面3に形成される溝のうち、この接地面に対する主溝30の面積比S1、及び主溝30以外の溝の面積比S2が、15%≦S1≦20%、及び5%≦S2≦10%の範囲内になっている。この場合における接地幅Wは、空気入りタイヤ1を規定リムに装着して、規定内圧、例えば230kPaの内圧条件、及び規定荷重の80%の条件で平板上に垂直方向に負荷させたときの平板上に形成される接地面におけるタイヤ幅方向の接地端E間の最長直線距離をいう。
なお、規定リムとは、JATMAに規定される「適用リム」、TRAに規定される「Design Rim」、或いはETRTOに規定される「Measuring Rim」をいう。また、規定内圧とは、JATMAに規定される「最高空気圧」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値、或いはETRTOで規定される「INFLATION PRESSURES」をいう。また、規定荷重とは、JATMAに規定される「最大負荷能力」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値、或いはETRTOに規定される「LOAD CAPACITY」をいう。
これらのように構成される空気入りタイヤ1を車両に装着して走行すると、トレッド面3のうち下方に位置するトレッド面3が路面に接触しながら当該空気入りタイヤ1は回転する。このため、車両走行時には、トレッド面3に形成される陸部20が順次接地しながら走行するが、トレッド面3には主溝30と交差するラグ溝が設けられることなく、3本の主溝30が形成されている。即ち、陸部20は、ブロック状に形成されることなく、全てタイヤ周方向に延びるリブ状に形成されている。これにより、陸部20は剛性が高くなっており、トレッド面3の接地時に陸部20は変形し難くなっているため、操縦安定性が高くなる、また、陸部20の剛性が高いことにより、陸部20は偏摩耗し難くなっている。
また、車両内側センター陸部21には、タイヤ周方向に屈曲すると共に車両センター主溝31と車両内側主溝32とに開口する車両内側センター陸部細溝41が形成されている。また、車両外側センター陸部22には、車両センター主溝31に開口する車両外側センター陸部内側細溝42と、車両外側主溝33に開口する車両外側センター陸部外側細溝43とが、タイヤ周方向に交互に形成されている。このため、濡れた路面の走行時には、トレッド面3における接地面と路面との間に位置する水を、これらの細溝40によって主溝30に向けて排水することができる。これらの結果、操縦安定性及び耐摩耗性と、ウェット性能とを両立することができる。
また、車両内側センター陸部21と車両外側センター陸部22に形成される細溝40は、それぞれ主溝30を挟んで隣り合う陸部20に形成される細溝40と連通しているため、陸部20における細溝40付近に応力が発生した際に、主溝30を挟んで当該細溝40と連通する細溝40の周囲の陸部20で応力を分散することができる。これにより、陸部20の応力集中を軽減することができるため、より確実に耐摩耗性を向上させることができる。また、主溝30を挟んで隣り合う陸部20に形成される細溝40同士が連通しており、細溝40の実質的な長さが長くなっているため、トレッド面3と路面との間の水を、細溝40によってより確実に主溝30に向けて排水することができる。これにより、細溝40を用いた排水能力を高めることができ、ウェット性能を向上させることができる。
また、タイヤ周方向に屈曲している車両内側センター陸部細溝41の屈曲部41aの角度α3は、タイヤ周方向に対する車両内側ショルダー陸部細溝45の角度α1と車両外側センター陸部内側細溝42の角度α2とを合わせた角度で形成されているため、車両内側センター陸部細溝41と、車両内側ショルダー陸部細溝45及び車両外側センター陸部内側細溝42は、直線的に連通した状態になっている。これにより、トレッド面3と路面との間の水を、これらの細溝40によってより確実に主溝30に向けて排水することができ、ウェット性能をより確実に向上させることができる。
また、車両内側ショルダー陸部細溝45の角度α1と車両外側センター陸部内側細溝42の角度α2とは同じ角度で形成されているため、車両内側センター陸部21付近の水を車両内側主溝32と車両センター主溝31に対して均等に流すことができる。これにより、車両内側センター陸部21付近の水をより確実に排水することができ、ウェット性能をより確実に向上させることができる。
また、車両内側ショルダー陸部細溝45の角度α1と車両外側センター陸部内側細溝42の角度α2とを、共に50°以上にしているため、車両内側ショルダー陸部25や車両外側センター陸部22における、車両内側ショルダー陸部細溝45や車両外側センター陸部内側細溝42が主溝30に開口している部分付近の形状が鋭角になり過ぎることを抑えることができる。これにより、車両内側ショルダー陸部25や車両外側センター陸部22における、これらの細溝40が主溝30に開口している部分付近の剛性を確保することができ、操縦安定性や耐摩耗性をより確実に向上させることができる。
また、車両内側ショルダー陸部細溝45の角度α1と車両外側センター陸部内側細溝42の角度α2とを、共に80°以下にしているため、車両内側ショルダー陸部細溝45や車両外側センター陸部内側細溝42をタイヤ幅方向に対して適切に傾斜させることができ、これらの細溝40の長さを確保することができる。これにより、車両内側ショルダー陸部25付近や車両外側センター陸部22付近の水をより確実に排水することができ、ウェット性能を向上させることができる。従って、車両内側ショルダー陸部細溝45の角度α1と車両外側センター陸部内側細溝42の角度α2とを、50°≦α1≦80°、50°≦α2≦80°の範囲内にすることにより、より確実に操縦安定性及び耐摩耗性と、ウェット性能とを両立させることができる。
また、車両外側ショルダー陸部細溝46の角度β1と、車両外側センター陸部外側細溝43の角度β2とは同じ角度で形成されているため、車両外側ショルダー陸部細溝46と車両外側センター陸部外側細溝43とをより確実に直線状にすることができ、車両外側ショルダー陸部細溝46と車両外側センター陸部外側細溝43とを、より確実に連通させることができる。これにより、車両外側主溝33の周囲の水を、車両外側ショルダー陸部細溝46と車両外側センター陸部外側細溝43とによって車両外側主溝33に対してより確実に排水することができ、ウェット性能をより確実に向上させることができる。
また、車両外側ショルダー陸部細溝46の角度β1と車両外側センター陸部外側細溝43の角度β2とを、共に50°以上にしているため、車両外側ショルダー陸部26や車両外側センター陸部22における、車両外側ショルダー陸部細溝46や車両外側センター陸部外側細溝43が車両外側主溝33に開口している部分付近の形状が鋭角になり過ぎることを抑えることができる。これにより、車両外側ショルダー陸部26や車両外側センター陸部22における、これらの細溝40が主溝30に開口している部分付近の剛性を確保することができ、操縦安定性や耐摩耗性をより確実に向上させることができる。
また、車両外側ショルダー陸部細溝46の角度β1と車両外側センター陸部外側細溝43の角度β2とを、共に80°以下にしているため、車両外側ショルダー陸部細溝46や車両外側センター陸部外側細溝43をタイヤ幅方向に対して適切に傾斜させることができ、これらの細溝40の長さを確保することができる。これにより、車両外側ショルダー陸部26付近や車両外側センター陸部22付近の水をより確実に排水することができ、ウェット性能を向上させることができる。従って、車両外側ショルダー陸部細溝46の角度β1と車両外側センター陸部外側細溝43の角度β2とを、50°≦β1、β2≦80°の範囲内にすることにより、より確実にウェット性能を低下させることなく、操縦安定性と耐摩耗性とを向上させることができる。
また、トレッド部2に形成される溝は、接地面に対する主溝30の面積比S1が15%≦S1≦20%の範囲内であり、接地面に対する主溝30以外の溝の面積比S2が5%≦S2≦10%の範囲内であるため、排水性を確保しつつ陸部20の剛性を確保することができる。この結果、より確実にウェット性能を低下させることなく、操縦安定性と耐摩耗性とを向上させることができる。
〔実施例〕
図6A、図6Bは、実施形態に係る空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。以下、上記の空気入りタイヤ1について、従来例の空気入りタイヤ1と本発明に係る空気入りタイヤ1とについて行なった性能の評価試験について説明する。性能評価試験は、乾燥した路面での操縦安定性であるドライ操縦安定性と、濡れた路面での走行性能であるウェット性能と、走行時の摩耗に対する性能である耐摩耗性について行った。
これらの評価試験は、155/65R14・75Sサイズの空気入りタイヤ1を14×4.5JサイズのJATMA標準リムのリムホイールにリム組みして空気圧を前輪、後輪共に240kPaに調整し、軽自動車に装着してテスト走行することにより行った。各試験項目の評価方法は、ドライ操縦安定性についてはパネラーによる官能評価を実施して評価点を指数化することにより行い、指数が大きいほどドライ操縦安定性が優れていることを示している。また、ウェット性能については速度100km/hでの制動距離を測定して制動距離を指数化することにより行い、指数が大きいほどウェット性能が優れていることを示している。また、耐摩耗性については、パターン走行にて10,000km走行し、走行後の空気入りタイヤ1の車両内側センター陸部21と車両外側センター陸部22、及び車両内側ショルダー陸部25と車両外側ショルダー陸部26の摩耗量を測定して摩耗量を算出し、摩耗量を指数化することにより行った。指数が大きいほど耐摩耗性が優れていることを示している。なお、各評価試験の指数は、従来例の空気入りタイヤ1の性能を100とする指数で示している。
評価試験を行う空気入りタイヤ1は、全て3本の主溝30を有すると共に、主溝30間には車両内側センター陸部21と車両外側センター陸部22とが形成されており、車両内側センター陸部21と車両外側センター陸部22とには細溝40が形成されている。このうち、従来例の空気入りタイヤ1は、主溝30間の陸部20にラグ溝が形成され、車両内側センター陸部21の細溝40と車両外側センター陸部22の細溝40とは共に主溝30に対して非開口であり、車両内側センター陸部21の細溝40は屈曲せずに設けられており、車両外側センター陸部22の細溝40はタイヤ幅方向における片側にのみ設けられている。
一方、本発明に係る空気入りタイヤ1の一例である実施例1〜8は、全て主溝30間の陸部20には細溝40のみが形成されており、車両内側センター陸部21の細溝40は主溝30に開口し、タイヤ周方向に屈曲している。また、車両外側センター陸部22の細溝40は、一端のみが主溝30に開口し、タイヤ幅方向における車両外側センター陸部22の両端側にタイヤ周方向における位置によって交互に配置されている。さらに、実施例1〜8に係る空気入りタイヤ1は、主溝30を介して細溝40が連通しているか否かや、細溝40の傾斜角度α1、α2、β1、β2、接地面に対する主溝面積比S1及び主溝以外の面積比S2が、それぞれ異なっている。
これらの空気入りタイヤ1を用いて評価試験を行った結果、図6A及び図6Bに示すように、実施例1〜8に係る空気入りタイヤ1は、従来の空気入りタイヤ1に対して少なくともウェット性能は維持しつつ、ドライ操縦安定性と耐摩耗性とが向上しているのが分かった。即ち、実施例1〜8に係る空気入りタイヤ1では、ウェット性能を低下させることなく、操縦安定性と耐摩耗性の向上を図ることができる。
1 空気入りタイヤ
2 トレッド部
3 トレッド面
5 タイヤ赤道面
10 ビード部
11 ビードコア
12 ビードフィラー
13 カーカス層
14 ベルト層
141、142 交差ベルト
143 ベルトカバー
15 インナーライナ
16 サイドウォール部
17 リムクッションゴム
20 陸部
21 車両内側センター陸部
22 車両外側センター陸部
25 車両内側ショルダー陸部
26 車両外側ショルダー陸部
30 主溝
31 車両センター主溝
32 車両内側主溝
33 車両外側主溝
40 細溝
41 車両内側センター陸部細溝
41a 屈曲部
42 車両外側センター陸部内側細溝
43 車両外側センター陸部外側細溝
45 車両内側ショルダー陸部細溝
46 車両外側ショルダー陸部細溝
47 車両内側ショルダー陸部内細溝
48 車両外側ショルダー陸部内細溝
51 車両内側ショルダー陸部ラグ溝
52 車両外側ショルダー陸部ラグ溝
55 凹部

Claims (8)

  1. 車両に対する装着方向が規定された空気入りタイヤであって、
    タイヤ周方向に延びる車両センター主溝と、前記車両センター主溝よりも車幅方向内側に設けられた車両内側主溝と、前記車両センター主溝よりも車幅方向外側に設けられた車両外側主溝と、で複数の陸部に分離されたトレッド部を有し、
    前記トレッド部は、前記車両センター主溝と前記車両内側主溝で挟まれた車両内側センター陸部と、前記車両センター主溝と前記車両外側主溝で挟まれた車両外側センター陸部と、前記車両内側主溝よりも車幅方向内側の陸部となる車両内側ショルダー陸部と、前記車両外側主溝よりも車幅方向外側の陸部となる車両外側ショルダー陸部と、を有し、
    前記車両内側センター陸部と前記車両外側センター陸部とは、形成される溝が全て細溝であり、
    前記車両内側センター陸部は、前記細溝として、前記車両センター主溝に一端が開口し、前記車両内側主溝に他端が開口し、かつ、タイヤ周方向に屈曲している車両内側センター陸部細溝を有し、
    前記車両外側センター陸部は、前記細溝として、前記車両外側主溝に一端が開口し、前記車両外側センター陸部で他端が終端する車両外側センター陸部外側細溝と、前記車両センター主溝に一端が開口し、前記車両外側センター陸部で他端が終端する車両外側センター陸部内側細溝と、を有し、前記車両外側センター陸部外側細溝と前記車両外側センター陸部内側細溝とがタイヤ周方向に交互に配設されており、
    前記車両内側ショルダー陸部は、一端が前記車両内側主溝に開口する細溝である車両内側ショルダー陸部細溝と、両端が前記車両内側ショルダー陸部内で終端して前記車両内側ショルダー陸部内で閉塞する細溝である車両内側ショルダー陸部内細溝とを有し、
    前記車両内側ショルダー陸部内細溝は、前記車両内側ショルダー陸部細溝がタイヤ幅方向に対してタイヤ周方向に傾斜する方向とは反対方向に、タイヤ幅方向に対してタイヤ周方向に傾斜することを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記車両外側ショルダー陸部は、一端が前記車両外側主溝に開口する細溝である車両外側ショルダー陸部細溝を有し
    記車両外側センター陸部外側細溝は、前記車両外側主溝を挟んで前記車両外側ショルダー陸部細溝と連通し、
    前記車両内側センター陸部細溝は、前記車両内側主溝を挟んで前記車両内側ショルダー陸部細溝と連通し、かつ、前記車両センター主溝を挟んで前記車両外側センター陸部内側細溝と連通する請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. タイヤ周方向に対する前記車両内側ショルダー陸部細溝の角度をα1とし、
    タイヤ周方向に対する前記車両外側センター陸部内側細溝の角度をα2とし、
    前記車両内側センター陸部細溝における屈曲の劣角の角度をα3とした場合に、
    前記車両内側ショルダー陸部細溝と前記車両外側センター陸部内側細溝と前記車両内側センター陸部細溝とは、α3=α1+α2の関係を満たす請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記車両内側ショルダー陸部細溝の角度α1と前記車両外側センター陸部内側細溝の角度α2は、α1=α2である請求項3に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記車両内側ショルダー陸部細溝は、50°≦α1≦80°の範囲内で形成され、
    前記車両外側センター陸部内側細溝は、50°≦α2≦80°の範囲内で形成される請求項3または4に記載の空気入りタイヤ。
  6. タイヤ周方向に対する前記車両外側ショルダー陸部細溝の角度をβ1とし、
    タイヤ周方向に対する前記車両外側センター陸部外側細溝の角度をβ2とした場合に、
    前記車両外側ショルダー陸部細溝の角度β1と前記車両外側センター陸部外側細溝の角度β2は、β1=β2である請求項2〜5のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記車両外側ショルダー陸部細溝と前記車両外側センター陸部外側細溝とは、50°≦β1、β2≦80°の範囲内で形成される請求項6に記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記トレッド部の接地面に対する主溝の面積比S1が15%≦S1≦20%の範囲内であり、前記接地面に対する前記主溝以外の溝の面積比S2が5%≦S2≦10%の範囲内である請求項1〜7のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
JP2015174824A 2015-09-04 2015-09-04 空気入りタイヤ Active JP6724314B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015174824A JP6724314B2 (ja) 2015-09-04 2015-09-04 空気入りタイヤ
DE112016004006.7T DE112016004006T5 (de) 2015-09-04 2016-02-08 Luftreifen
CN201680050173.1A CN107949490B (zh) 2015-09-04 2016-02-08 充气轮胎
US15/756,044 US10994574B2 (en) 2015-09-04 2016-02-08 Pneumatic tire
PCT/JP2016/053715 WO2017038109A1 (ja) 2015-09-04 2016-02-08 空気入りタイヤ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015174824A JP6724314B2 (ja) 2015-09-04 2015-09-04 空気入りタイヤ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017047853A JP2017047853A (ja) 2017-03-09
JP6724314B2 true JP6724314B2 (ja) 2020-07-15

Family

ID=58186966

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015174824A Active JP6724314B2 (ja) 2015-09-04 2015-09-04 空気入りタイヤ

Country Status (5)

Country Link
US (1) US10994574B2 (ja)
JP (1) JP6724314B2 (ja)
CN (1) CN107949490B (ja)
DE (1) DE112016004006T5 (ja)
WO (1) WO2017038109A1 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6891559B2 (ja) * 2017-03-15 2021-06-18 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
JP7125283B2 (ja) * 2018-06-06 2022-08-24 Toyo Tire株式会社 空気入りタイヤ
JP7183850B2 (ja) * 2019-02-13 2022-12-06 住友ゴム工業株式会社 タイヤ
JP7205307B2 (ja) * 2019-03-01 2023-01-17 横浜ゴム株式会社 空気入りタイヤ
DE102019217819A1 (de) * 2019-11-19 2021-05-20 Continental Reifen Deutschland Gmbh Fahrzeugluftreifen
CN110978894A (zh) * 2019-12-19 2020-04-10 安徽佳通乘用子午线轮胎有限公司 一种耐磨降噪的纯电动运营类轮胎

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0277306A (ja) 1988-09-12 1990-03-16 Sumitomo Rubber Ind Ltd 重荷重用ラジアルタイヤ
JP2899200B2 (ja) * 1993-12-22 1999-06-02 住友ゴム工業株式会社 空気入りラジアルタイヤ
JP4388281B2 (ja) * 2003-01-16 2009-12-24 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
JP2007176287A (ja) * 2005-12-27 2007-07-12 Bridgestone Corp 空気入りタイヤ
JP2011225020A (ja) 2010-04-15 2011-11-10 Bridgestone Corp 空気入りタイヤ
JP5503622B2 (ja) 2011-11-08 2014-05-28 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
JP5715655B2 (ja) * 2013-03-22 2015-05-13 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ

Also Published As

Publication number Publication date
DE112016004006T5 (de) 2018-05-17
JP2017047853A (ja) 2017-03-09
WO2017038109A1 (ja) 2017-03-09
CN107949490A (zh) 2018-04-20
US20180257438A1 (en) 2018-09-13
US10994574B2 (en) 2021-05-04
CN107949490B (zh) 2019-09-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6724314B2 (ja) 空気入りタイヤ
WO2018016302A1 (ja) 空気入りタイヤ
US11548321B2 (en) Pneumatic tire
JP2016074256A (ja) 空気入りタイヤ
JP6032240B2 (ja) 空気入りタイヤ
US10906355B2 (en) Pneumatic tire
WO2017169214A1 (ja) 空気入りタイヤ
WO2018235400A1 (ja) 空気入りタイヤ
JP2018065429A (ja) 空気入りタイヤ
JP2013189137A (ja) 空気入りタイヤ
JP2017088114A (ja) 空気入りタイヤ
WO2020196903A1 (ja) 空気入りタイヤ
JP7135331B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2017052327A (ja) 空気入りタイヤ
JP6805782B2 (ja) 空気入りタイヤ
WO2020209114A1 (ja) 空気入りタイヤ
JP2017088125A (ja) 空気入りタイヤ
JP6521115B1 (ja) 空気入りタイヤ
JP6248374B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2021075220A (ja) 空気入りタイヤ
JP2020006728A (ja) 空気入りタイヤ
JP6825252B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2017030564A (ja) 自動二輪車用空気入りタイヤ
JP2017007641A (ja) 空気入りタイヤ
JP2016159852A (ja) 空気入りタイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180829

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191001

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191106

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200526

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200608

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6724314

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350