JP2011225020A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】オープンサイプの形成されたブロックにおいて、ブロックの偏摩耗を抑制しつつ、ブロック自体の損傷も抑制する。
【解決手段】センターブロック24Bには、第1サイプ30が形成されている。第1サイプ30は、タイヤ周方向に振幅を有する山型とされている。センターブロック24Bのタイヤ周方向長さをL、第1サイプ30のタイヤ周方向の振幅の最大値をA1とすると、両者は、A1/L≧0.3 の関係を満たしている。すなわち、第1サイプ30の最大振幅A1は、センターブロック24Bのタイヤ周方向長さLの30%以上とされている。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数のブロックがトレッド部に形成され、当該ブロックにサイプの形成された空気入りタイヤに関する。
従来から、複数のブロックがタイヤトレッドに構成されている空気入りタイヤにおいては、偏摩耗、特に、ヒールアントウ摩耗が問題となることから、種々の対策が試みられている。例えば、特許文献1には、ブロックを区画形成する幅方向溝の一部を浅くする、すなわち、底上げ部を設けることにより、ブロックのタイヤ幅方向への倒れ込み変形に対する応力を高めて、単位面積当たりの入力負担の増大を抑制し、倒れこみ変形に起因した偏摩耗を防止する方法が開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載のタイヤでは、偏摩耗の防止には一定の効果はあるものの、ブロック陸部の剛性が高くなりすぎて、タイヤ負荷転動時に、ブロック陸部のもげやクラックによる破壊を招く恐れがある。
また、タイヤの雪上性能を確保するために、ブロックに周方向溝に開口するオープンサイプを形成する場合がある。このようなオープンサイプを形成した場合にも、ヒールアンドトゥ摩耗を抑制する必要が生じる。
特開平6−171318号公報
本発明は、上記問題を考慮してなされたものであり、ブロックにオープンサイプを構成した場合でも、タイヤの偏摩耗を抑制することの可能な空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであって、請求項1に記載の空気入りタイヤは、トレッドに設けられ、タイヤ周方向に沿って延びる複数本の周方向溝と前記周方向溝と交差する方向に延びる複数本の横溝により区画されたブロック陸部、を有する空気入りタイヤであって、前記ブロック陸部には、タイヤ幅方向の一端と他端において各々1箇所のみで前記周方向溝に開口されるサイプがタイヤ周方向に振幅を有して形成され、前記ブロック陸部の周方向長さの平均をL、前記サイプの最大振幅をWとすると、W/L≧0.3、の条件を満たしていること、を特徴とする。
請求項1に記載の空気入りタイヤによれば、タイヤ幅方向の両側で前記周方向溝に開口するサイプのタイヤ周方向における振幅が、W/L≧0.3となっており、ブロック陸部の踏み込みから蹴り出しまでの間に、30%以上の間でサイプが接地していることになる。また、請求項1のサイプは、ブロックのタイヤ幅方向の一端と他端において、1箇所のみで周方向溝に開口している。したがって、サイプが接地している間には、ブロック陸部の踏み込み側と蹴り出し側の両方が接地されていることになる。
ここで、タイヤの偏摩耗、特に、ヒールアンドトウ摩耗は、タイヤ負荷転動時にブロック陸部が過剰に変形することで、ブロック陸部の踏込端(最初に接地する部分)については摩耗量が少なく、ブロック陸部の蹴出端(最後に接地する部分)については摩耗量が多くなるような摩耗である。蹴出端での過剰な摩耗は、タイヤ接地面内に働く周方向の力により生じる。
本発明によれば、サイプでブロック陸部を分割することにより、ブロック陸部の膨出により発生する周方向の力を減少させて、ヒールアンドトゥ摩耗を抑制することができる。また、1本のサイプが接地している時間が比較的長くなることにより、比較的長時間サイプの開きが抑制され、サイプにより分割された前後のブロック部分の相互押し返し効果が持続する。この押し返しにより生じる力は、ブロックのサイプを挟んで蹴り出し側に生じる力を打ち消す方向に働く。すなわち、ブロックのサイプを挟んで蹴り出し側は踏み込み側から押し返され、蹴り出し側に働くせん断力が低減される。これにより、ヒールアンドトゥ摩耗を抑制することができる。
請求項2に記載の空気入りタイヤは、前記サイプが、タイヤ幅方向の一端から他端にかけて非分岐で連続されていること、を特徴とする。
このように、サイプを非分岐とすることにより、ブロック陸部の剛性を維持することができる。
請求項3に記載の空気入りタイヤは、前記サイプが、振幅を有して深さ方向に延びていること、を特徴とする。
このように、サイプを、振幅を有して深さ方向に延びる形状とすることにより、ブロック陸部の剛性を維持することができる。
以上説明したように、本発明によれば、ブロックにオープンサイプを構成した場合でも、タイヤの偏摩耗を抑制することができる。
第1実施形態に係る空気入りタイヤのトレッドの(A)は平面図であり、(B)はセンターブロックの平面図であり、(C)はセンターブロックの側面図である。 第1実施形態に係る空気入りタイヤの接地状態を説明する図である。 第1実施形態の変形例に係る空気入りタイヤのセンターブロックの変形例(A)(B)の平面図である。 第1実施形態の変形例に係る空気入りタイヤのセンターブロックの変形例(A)(B)の平面図である。 第1実施形態の変形例に係る空気入りタイヤのセンターブロックの変形例の平面図である。 第2実施形態に係る空気入りタイヤのトレッドの(A)は平面図であり、(B)はセンターブロックの平面図であり、(C)はセンターブロックの側面図である。 第3実施形態に係る空気入りタイヤのトレッドの(A)は平面図であり、(B)はセンターブロックの平面図であり、(C)はセンターブロックの側面図である。 実施例1〜3の空気入りタイヤのセンターブロックの(A)は斜視図であり、(B)はサイプの平面図である。 実施例4の空気入りタイヤのセンターブロックの(A)は斜視図であり、(B)はサイプの平面図である。 実施例5の空気入りタイヤのセンターブロックの(A)は斜視図であり、(B)はサイプの平面図である。 実施例6の空気入りタイヤのセンターブロックの(A)は斜視図であり、(B)はサイプの平面図である。 実施例7の空気入りタイヤのセンターブロックの(A)は斜視図であり、(B)はサイプの側面図である。 実施例8の空気入りタイヤのセンターブロックの(A)は斜視図であり、(B)はサイプの側面図である。 実施例9の空気入りタイヤのセンターブロックの斜視図である。 比較例1の空気入りタイヤのセンターブロックの斜視図である。 比較例2、3の空気入りタイヤのセンターブロックの(A)は斜視図であり、(B)はサイプの平面図である。 比較例4の空気入りタイヤのセンターブロックの(A)は斜視図であり、(B)はサイプの平面図である。 比較例5の空気入りタイヤのセンターブロックの(A)は斜視図であり、(B)はサイプの側面図である。
[第1実施形態]
以下、図面にしたがって、本発明の第1実施形態に係る空気入りタイヤ10について説明する。図中の一点鎖線CLは、タイヤ赤道面を示している。
図1(A)には、空気入りタイヤ10のトレッド12が示されている。なお、トレッド12の接地端12Eは、空気入りタイヤ10をJATMA YEAR BOOK(日本自動車タイヤ協会規格、2010年度版)に規定されている標準リムに装着し、JATMA YEAR BOOKでの適用サイズ・プライレーティングにおける最大負荷能力(内圧−負荷能力対応表の太字荷重)に対応する空気圧(最大空気圧)の100%の内圧を充填し、最大負荷能力を負荷したときのものである。使用地又は製造地において、TRA規格、ETRTO規格が適用される場合は各々の規格に従う。
なお、本実施形態の空気入りタイヤ10の内部構造については、一般的な空気入りタイヤと同様であるため(カーカス、ビード等を備えている)、内部構造の詳細な説明は省略する。
本実施形態の空気入りタイヤ10のトレッド12には、タイヤ周方向に沿って延びる複数(本実施形態では4本)の周方向溝である、第1周方向溝14、第2周方向溝15、第3周方向溝16、及び、第4周方向溝17が、形成されている。また、トレッド12には、タイヤ幅方向に延びる複数の横溝20が形成されている。
第1周方向溝14と第2周方向溝15の間には、第1陸部22が構成されている。第1陸部22は、横溝20によって区画されて、複数の第1ブロック22Bが構成されている。第2周方向溝15と第3周方向溝16の間には、センター陸部24が構成されている。センター陸部24は、横溝20によって区画されて、複数のセンターブロック24Bが構成されている。第3周方向溝16と第4周方向溝17の間には、第2陸部26が構成されている。第2陸部26は、横溝20によって区画されて、複数の第2ブロック26Bが構成されている。
第1周方向溝14のショルダー側、及び、第4周方向溝17のショルダー側には、各々、ショルダー陸部28が構成されている。
センターブロック24Bには、第1サイプ30が形成されている。図1(B)にも示すように、第1サイプ30は、タイヤ周方向に振幅を有する山型とされている。センターブロック24Bのタイヤ周方向長さをL、第1サイプ30のタイヤ周方向の振幅の最大値をA1とすると、両者は、A1/L≧0.3 の関係を満たしている。すなわち、第1サイプ30の最大振幅A1は、センターブロック24Bのタイヤ周方向長さLの30%以上とされている。
第1サイプ30は、センターブロック24Bのタイヤ幅方向一端において第2周方向溝15に開口し、他端において第3周方向溝16に開口しており、いわゆるオープンサイプとされている。第1サイプ30により、センターブロック24Bは、踏込側ブロック24BFと蹴出側後ブロック24BKに分割されている。
第1サイプ30は、タイヤ幅方向の一端から他端まで、1本で構成されており非分岐とされている。そして、第1サイプ30は、タイヤ幅方向の一端及び他端の各々一箇所のみで第2周方向溝15、第3周方向溝16へ開口している。また、第1サイプ30は、図1(C)に示すように、タイヤ径方向に直線状とされている。
次に、本実施形態の空気入りタイヤ10の作用を説明する。
図2には、本実施形態の空気入りタイヤ10(回転方向S)のセンターブロック24Bが路面に接地した状態が示されている。センターブロック24Bは、踏み込み端(図2の右側)から接地し、圧縮変形によりタイヤ周方向に膨出しつつ接地位置が蹴り出し側へと移動する。第1サイプ30は、山型の先端から接地し、接地位置を蹴り出し側へと移動させつつ接地し続ける。このとき、図2に示すように、第1サイプ30が接地している間は、接地位置の後端Tよりも後側の踏込側ブロック24BF部分が地面から離れても、接地位置の後端Tよりも前側の踏込側ブロック24BF部分が接地している。
本実施形態では、第1サイプ30によりセンターブロック24Bが分割されているので、センターブロック24Bのタイヤ周方向への膨出により発生する力を減少させることができる。また、第1サイプ30が接地している間は、踏込側ブロック24BFと蹴出側ブロック24BKの両方が接地しているので、第1サイプ30が接地している時間が比較的長くなり、比較的長時間第1サイプ30の開きが抑制され、踏込側ブロック24BFと蹴出側ブロック24BKの相互押し返し効果が比較的長く持続する。この押し返しにより生じる力は、蹴出側ブロック24BKに生じる力を打ち消す方向に働く。すなわち、蹴出側ブロック24BKは踏込側ブロック24BFから押し返され、蹴出側ブロック24BKに働くせん断力が低減される。これにより、ヒールアンドトゥ摩耗を抑制することができる。
なお、本実施形態では、第1サイプ30をタイヤ幅方向に対して傾斜させた状態で、第2周方向溝15及び第3周方向溝16に開口させているが、図3(A)に示すように、両端部をタイヤ幅方向に沿って形成し、第2周方向溝15及び第3周方向溝16に開口させた第1サイプ30Aとしてもよい。
また、第1サイプは、図3(B)に示すように、湾曲した山型形状の第1サイプ30Bとしてもよい。
また、本実施形態では、第1サイプ30を一山のみの山型としたが、図4(A)(B)に示すように、二山の山型形状としてもよいし、三山以上の山型形状としてもよい。二山の山型形状とする場合には、図4(A)に示すように、山の全ての部分の振幅を等しくした第1サイプ30Cとしてもよいし、図4(B)に示すように、中央部分の振幅を小さくした第1サイプ30Dとしてもよい。
また、本実施形態では、第1サイプ30を各々のセンターブロック24Bに1本のみ形成したが、図5に示すように、第1サイプ30をセンターブロック24Bに2本形成してもよいし、3本以上形成してもよい。
また、本実施形態では、センターブロック24Bに第1サイプ30を形成したが、他のブロック、第1ブロック22B、第2ブロック26Bに、同様のサイプを形成してもよい。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
本実施形態では、第1実施形態と同様の部分については同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
本実施形態の空気入りタイヤ40は、センターブロック24Bに形成されるサイプの形状が第1実施形態と異なり、その他の構成については、第1実施形態と同様である。
図6に示すように、空気入りタイヤ40のセンターブロック24Bには、第2サイプ42が形成されている。図6(B)にも示すように、第2サイプ42は、タイヤ周方向に振幅を有する山型とされている。センターブロック24Bのタイヤ周方向長さをL、第2サイプ42のタイヤ周方向の振幅の最大値をA2とすると、両者は、A2/L≧0.3 の関係を満たしている。すなわち、第2サイプ42の最大振幅A2は、センターブロック24Bのタイヤ周方向長さLの30%以上とされている。
第2サイプ42は、センターブロック24Bのタイヤ幅方向一端において第2周方向溝15に開口し、他端において第3周方向溝16に開口しており、いわゆるオープンサイプとされておる。第2サイプ42により、センターブロック24Bは、踏込側ブロック24BFと蹴出側後ブロック24BKに分割されている。
第2サイプ42は、タイヤ幅方向の一端から他端まで、1本で構成されており非分岐とされている。そして、第2サイプ42は、タイヤ幅方向の一端及び他端の各々一箇所のみで第2周方向溝15、第3周方向溝16へ開口している。
第2サイプ42は、図6(C)に示すように、タイヤ径方向にジグザグ状とされており、振幅W2を有してタイヤ深さ方向に延びる形状とされている。
本実施形態の空気入りタイヤ40についても、第2サイプ42によりセンターブロック24Bが分割されているので、センターブロック24Bのタイヤ周方向への膨出により発生する力を減少させることができる。また、第2サイプ42が接地している間は、踏込側ブロック24BFと蹴出側ブロック24BKの両方が接地しているので、第1サイプ30が接地している時間が比較的長くなり、比較的長時間第1サイプ30の開きが抑制され、踏込側ブロック24BFと蹴出側ブロック24BKの相互押し返し効果が比較的長く持続する。この押し返しにより生じる力は、蹴出側ブロック24BKに生じる力を打ち消す方向に働く。すなわち、蹴出側ブロック24BKは踏込側ブロック24BFから押し返され、蹴出側ブロック24BKに働くせん断力が低減される。これにより、ヒールアンドトゥ摩耗を抑制することができる。
さらに、本実施形態では、第2サイプ42が振幅を有してタイヤ深さ方向に延びる形状とされているので、第2サイプ42の互いに対向する傾斜部分が当接して支え合うことにより、センターブロック24Bの倒れ込みを抑制することができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
本実施形態では、第1、第2実施形態と同様の部分については同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
本実施形態の空気入りタイヤ50は、センターブロック24Bに形成されるサイプの形状が第1、第2実施形態と異なり、その他の構成については、第1、第2実施形態と同様である。
図7に示すように、空気入りタイヤ50のセンターブロック24Bには、第3サイプ52が形成されている。図6(B)にも示すように、第3サイプ52は、タイヤ周方向に振幅を有する湾曲した山型形状とされている。センターブロック24Bのタイヤ周方向長さをL、第3サイプ52のタイヤ周方向の振幅の最大値をA3とすると、両者は、A3/L≧0.3 の関係を満たしている。すなわち、第3サイプ52の最大振幅A3は、センターブロック24Bのタイヤ周方向長さLの30%以上とされている。
第3サイプ52は、センターブロック24Bのタイヤ幅方向一端において第2周方向溝15に開口し、他端において第3周方向溝16に開口しており、いわゆるオープンサイプとされておる。第3サイプ52により、センターブロック24Bは、踏込側ブロック24BFと蹴出側後ブロック24BKに分割されている。
第3サイプ52は、タイヤ幅方向の一端から他端まで、1本で構成されており非分岐とされている。そして、第3サイプ52は、タイヤ幅方向の一端及び他端の各々一箇所のみで第2周方向溝15、第3周方向溝16へ開口している。
第3サイプ52は、図7(C)に示すように、タイヤ径方向に弧状とされており、振幅W3を有してタイヤ深さ方向に延びる形状とされている。
本実施形態の空気入りタイヤ50についても、第3サイプ52によりセンターブロック24Bが分割されているので、センターブロック24Bのタイヤ周方向への膨出により発生する力を減少させることができる。また、第3サイプ52が接地している間は、踏込側ブロック24BFと蹴出側ブロック24BKの両方が接地しているので、第1サイプ30が接地している時間が比較的長くなり、比較的長時間第1サイプ30の開きが抑制され、踏込側ブロック24BFと蹴出側ブロック24BKの相互押し返し効果が比較的長く持続する。この押し返しにより生じる力は、蹴出側ブロック24BKに生じる力を打ち消す方向に働く。すなわち、蹴出側ブロック24BKは踏込側ブロック24BFから押し返され、蹴出側ブロック24BKに働くせん断力が低減される。これにより、ヒールアンドトゥ摩耗を抑制することができる。
さらに、本実施形態では、第3サイプ52が振幅を有してタイヤ深さ方向に延びる形状とされているので、第3サイプ52の互いに対向する傾斜部分が当接して支え合うことにより、センターブロック24Bの倒れ込みを抑制することができる。
本発明の効果を確かめるために、前述した本発明の第1〜第3実施形態に係る空気入りタイヤ(実施例1〜9)と、比較例に係る空気入りタイヤ(比較例1〜5)について試験を行った。
実施例1〜3は、図8に示すサイプ形状(第1実施形態の第1サイプ30)を有している。サイプのタイヤ周方向最大振幅A1について、実施例1を15mm、実施例2を20mm、実施例3を25mmとした。サイプの一端から頂点までのタイヤ幅方向の長さは20mmとし、サイプの深さは20mmとした。ブロックのサイズは、タイヤ幅方向W0を40mm、タイヤ周方向Lを50mm、高さHを25mmとした。ブロック内でのサイプの位置については、図8の通りであり、サイプはタイヤ周方向中央に配置した。
実施例4は、図9に示すサイプ形状(第1実施形態の変形例、第1サイプ30B)を有している。サイプのタイヤ周方向最大振幅A1について25mmとした。サイプの一端から湾曲頂点までのタイヤ幅方向の長さは20mmとし、サイプの深さは20mmとした。ブロックのサイズは、実施例1と同一とした。ブロック内でのサイプの位置については、図9の通りであり、サイプはタイヤ周方向中央に配置した。
実施例5は、図10に示すサイプ形状(第1実施形態の変形例、第1サイプ30C)を有している。サイプのタイヤ周方向最大振幅A1について25mmとした。サイプの一辺におけるタイヤ幅方向の長さは10mmとし、サイプの深さは20mmとした。ブロックのサイズは、実施例1と同一とした。ブロック内でのサイプの位置については、図10(A)の通りであり、サイプはタイヤ周方向中央に配置した。
実施例6は、図11に示すサイプ形状(第1実施形態の変形例、第1サイプ30D)を有している。サイプのタイヤ周方向最大振幅A1について25mmとした。サイプの一辺におけるタイヤ幅方向の長さは10mmとし、サイプの中央部から頂点及び端部までタイヤ周方向の長さを12.5mmとした。サイプの深さは20mmとした。ブロックのサイズは、実施例1と同一とした。ブロック内でのサイプの位置については、図11(A)の通りであり、サイプはタイヤ周方向中央に配置した。
実施例7は、図12に示すサイプ形状(第2実施形態の、第2サイプ42)を有している。サイプのタイヤ周方向最大振幅A2について25mmとした。サイプの一端から頂点までのタイヤ幅方向の長さは20mmとした。サイプの深さ方向におけるジグザグ形状の振幅を3.0mmとし、一辺の深さ方向長さは、端部2.5mm、それ以外の部分5.0mmとした。サイプの深さは20mmとした。ブロックのサイズは、実施例1と同一とした。ブロック内でのサイプの位置については、図12(A)の通りであり、サイプはタイヤ周方向中央に配置した。
実施例8は、図13に示すサイプ形状(第3実施形態の、第3サイプ52)を有している。サイプのタイヤ周方向最大振幅A3について25mmとした。サイプの一端から湾曲頂点までのタイヤ幅方向の長さは20mmとした。サイプの深さ方向における弧状の振幅を3.0mmとし、一端から湾曲頂点までの長さを10mmとした。サイプの深さは20mmとした。ブロックのサイズは、実施例1と同一とした。ブロック内でのサイプの位置については、図13(A)の通りであり、サイプはタイヤ周方向中央に配置した。
実施例9は、図14に示すサイプ形状(第1実施形態の変形例、第1サイプ30が2本形成されているもの)を有している。サイプのタイヤ周方向最大振幅A1は25mm、サイプの深さは20mmとした。ブロックのサイズは、実施例1と同一とした。ブロック内でのサイプの位置については、図14の通りである。
比較例1は、図15に示すように、タイヤ幅方向に直線状のサイプを有している。サイプは、ブロックのタイヤ周方向中央に形成した。サイプの深さは20mmとした。ブロックのサイズは、実施例1と同一とした。
比較例2〜3は、図16に示すように、タイヤ周方向に振幅を有する山型形状のサイプSIを有している。サイプのタイヤ周方向最大振幅Bについて、比較例2を5mm、比較例3を10mmとした。サイプの一端から頂点までのタイヤ幅方向の長さは20mmとした。サイプの深さは20mmとした。ブロックのサイズは、実施例1と同一とした。ブロック内でのサイプの位置については、図16の通りであり、サイプはタイヤ周方向中央に配置した。
比較例4は、図17に示すように、タイヤ周方向に振幅を有してタイヤ幅方向に延びるジグザグ形状のサイプを有している。振幅は5.0mmとし、一辺のタイヤ周方向長さは、図17(B)に示すように、WAを等間隔とした。サイプの深さは20mmとした。ブロックのサイズは、実施例1と同一とした。ブロック内でのサイプの位置については、図17(A)の通りであり、サイプはタイヤ周方向中央に配置した。
比較例5は、図18に示すように、タイヤ周方向に振幅を有してタイヤ幅方向に延びるジグザグ形状であると共に、深さ方向にも振幅を有してジグザグ形状とされたサイプを有している。タイヤ周方向の振幅、一辺のタイヤ周方向長さは、比較例4と同一とした。サイプの深さ方向におけるジグザグ形状の振幅を3.0mmとし、一辺の深さ方向長さは、端部2.5mm、それ以外の部分5.0mmとした。ブロックのサイズは、実施例1と同一とした。サイプの深さは20mmとした。ブロック内でのサイプの位置については、図18(A)の通りであり、サイプはタイヤ周方向中央に配置した。
試験として、50,000km走行後において、ヒールアンドトゥ摩耗性能に係わるタイヤブロックの踏み込み端と蹴り出し端の段差量を計測した。試験条件として、走行距離:50,000km、タイヤサイズ:295/75R22.5、内圧650kPaをすべての試験に係る空気入りタイヤについて共通とした。
当該試験の結果は、表1に示されるとおりである。評価については、トレッドの全ブロックの段差量平均値で行い、比較例1の前記段差量平均値を100とした指数で示している。当該指数は、数値が大きいほどヒールアンドトゥ摩耗が少なく良好な結果であることを示している。
Figure 2011225020
表1から明らかなように、本発明の実施例1〜9は、比較例よりも、ヒールアンドトゥ摩耗が少なく、ヒールアンドトゥ摩耗が抑制されている。また、サイプを振幅を有して深さ方向に延びる形状とした、実施例7、8については、特に、ヒールアンドトゥ摩耗が抑制されている。
10 空気入りタイヤ
12 トレッド
24B センターブロック
30 第1サイプ
40 空気入りタイヤ
42 第2サイプ
50 空気入りタイヤ
52 第3サイプ

Claims (3)

  1. トレッドに設けられ、タイヤ周方向に沿って延びる複数本の周方向溝と前記周方向溝と交差する方向に延びる複数本の横溝により区画されたブロック陸部、を有する空気入りタイヤであって、
    前記ブロック陸部には、タイヤ幅方向の一端と他端において各々1箇所のみで前記周方向溝に開口されるサイプがタイヤ周方向に振幅を有して形成され、前記ブロック陸部の周方向長さの平均をL、前記サイプの最大振幅をWとすると、
    W/L≧0.3、の条件を満たしていること、を特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記サイプは、タイヤ幅方向の一端から他端にかけて非分岐で連続されていること、を特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記サイプは、振幅を有して深さ方向に延びていること、を特徴とする請求項1または請求項2に記載の空気入りタイヤ。
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