JP6723349B2 - 永久磁石型モータ - Google Patents

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Description

この発明は、界磁極を構成するための永久磁石を備えた永久磁石型モータ、特に、界磁極を構成するための永久磁石をロータに埋設した永久磁石型モータに関するものである。
周知のように、永久磁石型モータのうち、界磁極を構成する永久磁石をロータに埋設した永久磁石型モータは、IPM(Interior Permanent Magnet)モータと称される。特許文献1に開示された従来のIPMモータに於いて、永久磁石の存在する部分のロータの直径は、永久磁石が存在しないない部分のロータの直径より大きく構成されており、ロータが回転したとき、ステータのティースの先端面とロータの外周面との間隙が変化することにより、トルクリップルを低減するように構成されている。
又、周知のように、永久磁石型モータのうち、界磁極を構成する永久磁石をロータの外周面に露出して配置した永久磁石型モータは、SPM(Surface Permanent Magnet)モータと称される。特許文献2に開示された従来のSPMモータは、実質的に同一構成の2組のステータ巻線を備えており、2組のステータ巻線を位相差制御することにより、トルクリップルのみならずコギングトルクをも低減するように構成されている。
特許第4793249号公報 再公表WO2013/054439号公報
特許文献1や特許文献2に開示された従来の永久磁石型モータは、様々な用途に使用され得るが、その使用されている環境、例えば車両の運転者の操舵をアシストする電動パワーステアリング装置に使用されている環境に於いて、永久磁石型モータの駆動時に於ける動作音と振動が運転者に伝達され、場合によっては運転者に不快感を与える原因となることがあった。従って、従来の永久磁石型モータは、前述のようにトルクリップルやコギングトルクが低減されてはいても、その用途によっては駆動時の動作音や振動の更なる低減が必要であるという課題があった。
この発明は、従来の永久磁石型モータに於ける前述のような課題を解決するためになされたもので、駆動時の動作音や振動を一層低減することができる永久磁石型モータを提供することを目的とする。
この発明による永久磁石型モータは、
複数の電磁鋼板が軸方向に積層され、ティースとスロットが周方向に交互に形成されたステータコアと、
前記スロットに挿入された導体を含み、前記ステータコアに装着された電機子コイルと、
複数の電磁鋼板が軸方向に積層され、外周面が前記ステータコアの内周面に対して所定の空隙を介して対抗するように配置されたロータコアと、
前記ロータコアに埋設され、前記ロータコアに複数の界磁極を形成する複数の永久磁石と、
を備えた永久磁石型モータであって、
前記電機子コイルは、実質的に同一構成の少なくとも2組のコイルにより構成され、
前記ロータコアは、
前記ロータコアの軸心の周りに間隔を介して配置された複数の貫通孔と、
前記複数の貫通孔に夫々連結して設けられた複数の貫通孔拡大部と、
隣接する前記界磁極の境界部に位置し、隣接する前記貫通孔拡大部を包囲して前記ロータコアの前記外周面の一部を構成するブリッジ部と、
を備え、
前記複数の永久磁石は、前記複数の貫通孔に個々に挿入されて前記ロータコアに埋設され、
前記ブリッジ部は、前記ロータコアに於ける前記ブリッジ部以外の部位に対して断面積が小さく形成された薄肉部を備え、
前記ブリッジ部の薄肉部は、
前記ブリッジ部に於ける前記ロータコアの径方向の最小幅をWb、前記ブリッジ部に於ける前記電磁鋼板の板厚をtb、前記電磁鋼板の前記ブリッジ部以外の部位に於ける板厚をtr、隣接する前記貫通孔拡大部が対向する最少間隔をWa、としたとき、
Wb≦tb(=tr)と、Wa≦tbと、のうちの少なくとも何れか一つを満足するように構成されている、
ことを特徴とする。

この発明による永久磁石型モータは、電機子コイルは、実質的に同一構成の少なくとも2組のコイルにより構成され、ロータコアは、ロータコアの軸心の周りに間隔を介して配置された複数の貫通孔と、複数の貫通孔に夫々設けられた貫通孔拡大部と、隣接する界磁極の境界部に位置し、隣接する貫通孔の夫々の貫通孔拡大部を包囲してロータコアの外周面の一部を構成するブリッジ部とを備え、前記複数の永久磁石は、前記複数の貫通孔に個々に挿入されて前記ロータコアに埋設され、前記ブリッジ部は、前記ロータコアに於ける前記ブリッジ部以外の部位に対して薄肉に形成された薄肉部を備えているように構成されているので、駆動時の音の発生や振動の発生を抑制することができる。
この発明の実施の形態1による永久磁石型モータに於ける軸方向の断面図である。 この発明の実施の形態1による永久磁石型モータに於ける制御ユニットの説明図である。 この発明の実施の形態1による永久磁石型モータに於ける軸方向に対して垂直方向の断面図である。 この発明の実施の形態1による永久磁石型モータに於けるロータの説明図である。 この発明の実施の形態1の変形例による永久磁石型モータに於けるロータの説明図である。 この発明の実施の形態2による永久磁石型モータに於けるロータの説明図である。 この発明の実施の形態3による永久磁石型モータに於けるロータの説明図である。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1による永久磁石型モータを図に基づいて詳細に説明する。図1は、この発明の実施の形態1による永久磁石型モータに於ける軸方向の断面図である。図1に示される永久磁石型モータは、例えば車両の電動パワーステアリング装置に使用される。
図1に示される永久磁石型モータ(以下、単に、モータと称する)2は、IPMモータであって、大別すれば、円筒形に形成されたモータケース25と、モータケース25の内周面に固定されたステータ22と、ステータ22の内周面に対して所定の間隙を介して外周面が対向するように配置されたロータ23と、ロータ23を固定した回転子軸40と、モータケース25の軸方向の一端部251の内周面に外周面が当接してモータケース25に固定されたフレーム28と、フレーム28の軸方向の一端面281に当接し、モータケース25の軸方向の一端部251に固定されたブラケット29と、を備えている。
フレーム28は、開口されたモータケース25の軸方向の一端部251を閉塞するように配置され、外周面がモータケース25の内周面に当接してモータケース25に固定されている。第1の軸受51は、フレーム28の径方向の中央部に設けられた貫通孔282に挿入されてフレーム28に保持されている。モータケース25の他端部252を閉塞する壁部253は、モータケース25と一体に形成されている。第2の軸受52は、モータケース25の壁部253の径方向の中央部に設けられた貫通孔254に挿入されて壁部253に保持されている。
回転子軸40の軸方向の一端部401は、第1の軸受51に回動自在に支持され、回転子軸40の軸方向の他端部42は、第2の軸受52により回動自在に支持されている。出力軸21は、回転子軸40の軸方向の他端部42に固定され、例えば減速機構(図示せず)に連結される。
ステータ22は、多数の電磁鋼板が軸方向に積層されて構成されたステータコア22aと、ステータコア22aに後述するように装着された電機子コイル24とを備えている。電機子コイル24は、実質的に同一構成の2組の3相電機子コイルにより構成されている。ロータ23は、多数の電磁鋼板が軸方向に積層されて構成されたロータコア23aと、このロータコア23aに埋設された後述する複数極対の永久磁石を備えている。ロータ23は、径方向中央部が回転子軸40に貫通されて回転子軸40に固定されている。
接続リング27は、絶縁物により環状に構成されたホルダ271と、ホルダ271に形成された凹溝に挿入されてホルダ271に固定された複数の環状の接続導体272とを備えている。接続リング27は、電機子コイル24の直近に配置され、ステータ22の一方の軸方向の端部に固定された支持体60に固定されている。
絶縁物により構成された支持体60は、ステータ22の軸方向の両端部に夫々固定され、電機子コイル24の軸方向の端部を支持している。電機子コイル24を構成する2組の3相電機子コイルは、夫々、接続リング27により3相Δ結線、若しくは3相Y結線されている。
3本の導体からなる第1の巻線端部26aは、接続リング27の接続導体272を介して2組の3相電機子コイルのうちの一方の3相電機子コイルの各相巻線に一端が接続され、他端がフレーム28の第1の貫通孔28a及びブラケット29の貫通孔(図示せず)を介してコネクタ30に接続されている。
3本の導体からなる第2の巻線端部26bは、接続リング27の接続導体272を介して2組の3相電機子コイルのうちの他方の3相電機子コイルの各相巻線に一端が接続され、他端がフレーム28の第2の貫通孔28b及びブラケット29の貫通孔(図示せず)を介してコネクタ30に接続されている。コネクタ30は、ブラケット29に固定されており、第1の巻線端部26aと第2の巻線端部26bとを、ケーブル31を介してインバータ等の電力変換装置(図示せず)に接続する。
次に、以上のように構成された永久磁石型モータを制御する制御ユニットについて説明する。図2は、この発明の実施の形態1による永久磁石型モータに於ける制御ユニットの説明図である。図2に於いて、制御ユニット1は、電源・入力回路5と、制御量を算出するCPU(central processing unit)4と、出力回路3とを備えている。
電源・入力回路5は、車両等に搭載されたバッテリ等の外部電源6に接続され、外部電源6からの電力をCPU4及び出力回路3に供給する電源回路と、車両等に設けられている各種センサ7に接続される入力回路とを備えている。
CPU4は、電源・入力回路5を介して各種センサ類7から入力される各種情報、例えば車速や操舵トルク等の情報に基づいて、出力回路の出力を制御するための制御量を演算して出力回路3に与える。出力回路3は、例えば、複数個のスイッチング素子等により構成された3相ブリッジ回路からなる電力変換回路を備え、電源・入力回路5を介して外部電源6から電力の供給を受け、CPU4により演算された制御量に基づいて制御された3相の出力電流を発生する。
制御ユニット1の出力回路3から出力された出力電流は、ハーネス8を介して図1に示すケーブル31に供給される。ケーブル31に供給された出力回路3からの出力電流は、コネクタ30、及び第1の巻線端部26aを介して電機子コイル24を構成する一方の3相電機子コイルに供給される。同様に、ケーブル31に供給された出力回路3からの出力電流は、コネクタ30、及び第2の巻線端部26bを介して電機子コイル24を構成する他方の3相電機子コイルに供給される。
制御ユニット1は、前述のようにセンサ類7からの各種情報を電源・入力回路5を介してCPU4に伝達し、制御量を算出して出力回路3へ出力し、出力回路3からモータ2の電機子コイル24へ3相電流を供給する。その際、電機子コイル24を構成する一方の3相電機子コイルと他方の3相電機子コイルに於ける各相のコイルには夫々120度の位相差を有する相電流が供給され、更に、一方の3相電機子コイルと他方の3相電機子コイルには互いに位相が例えば電気角30度ずれた3相電流が供給される。制御ユニット1は、CPU4により算出する制御量に基づいて出力回路3を駆動を制御することで、モータ2の出力軸21の回転速度の制御や、出力トルクの制御等、様々なモータの制御を行うことができる。
次にモータ2のステータ22及びロータ23の構成について説明する。図3は、この発明の実施の形態1による永久磁石型モータに於ける軸方向に対して垂直方向の断面図、図4Aは、この発明の実施の形態1による永久磁石型モータに於けるロータの説明図であって、図3に示すロータ23の一部を拡大して示している。図3及び図4Aに於いて、ステータ22のステータコア22aは、48個のスロット22bと、隣接するスロット22b同士の間に位置する48個のティース22cを備えている。夫々のスロット22bには、電機子コイル24を構成する4本のコイル導体24aが挿入されている。
ステータコア22aは、前述のように多数の電磁鋼板が軸方向に積層されて構成されているが、その電磁鋼板の少なくとも一部、例えば半数の電磁鋼板は、隣接するティース22cの先端部が互いに連結されるように構成されている。これにより、特にコギングトルクを低減させることができる。
ロータコア23aは、前述のように多数の電磁鋼板が軸方向に積層されて構成されており、ロータコア23aの軸心Oと交わる径方向の直線Xに対して対称的に所定角度で傾斜して配置された第1の貫通孔23bと第2の貫通孔23cからなる貫通孔対231が、軸心の周りに45度の間隔で8対配置されている。8つの貫通孔対231の夫々は、ロータコア23aの径方向の外側で対向する間隔が、ロータコア23aの径方向の内側で対向する間隔よりも小さくなるようにV字状に配置されている。夫々の貫通孔は、互いに対向する一対の長辺部と互いに対向する一対の短辺部とを有する実質的に長方形の断面形状を備えている。
8つの貫通孔対231に於ける第1の貫通孔23bと第2の貫通孔23cには、夫々、断面が実質的に長方形に形成された第1の永久磁石41aと第2の永久磁石41bが個々に挿入されている。より詳しく説明すると、第1の永久磁石41aと第2の永久磁石41bは、一方の磁極を構成する一方の端面部が貫通孔の一方の長辺部に対向し、他方の磁極を構成する他方の端面部が貫通孔の他方の長辺部に対向するように、前記貫通孔に挿入されている。
隣接する2つの貫通孔対231、231に夫々挿入された第1の永久磁石41aと第2の永久磁石41bは、第1の永久磁石対410と、第2の永久磁石対411を構成する。尚、図3には、隣接する2つの貫通孔対231にのみ、第1の永久磁石41aと第2の永久磁石41bからなる第1の永久磁石対410と、第2の永久磁石対411が挿入されていることを図示しているが、他の6つの貫通孔231にも同様に、第1の永久磁石41aと第2の永久磁石41bからなる第1の永久磁石対410と、第2の永久磁石対411が交互に挿入されている。複数の永久磁石は、異極性の端面部同士が実質的に対向するように配置された複数の永久磁石対を構成し、夫々の永久磁石対は、ロータコア23aの径方向の外側で対向する間隔が、ロータコア23aの径方向の内側で対向する間隔よりも小さくなるようにV字状に配置されている。
図3に示す第1の永久磁石対410に於ける第1の永久磁石41aは、図の左側端面部がS極、右側端面部がN極となるように着磁され、第2の永久磁石41bは、図の左側端面部がS極、右側端面部がN極となるように着磁されている。一方、第2の永久磁石対411に於ける第1の永久磁石41aは、図の左側端面部がN極、右側端面部がS極となるように着磁され、第2の永久磁石41bは、図の左側端面部がN極、右側端面部がS極となるように着磁されている。第1の永久磁石対410と第2の永久磁石対411は、ロータ23の軸心の周りに交互に配置されている。
図3に示すように、第1の永久磁石対410に於いて、第1の永久磁石41aのN極の端面部は、第2の永久磁石41bのS極の端面部と対向している。第2の永久磁石対411に於いて、第1の永久磁石41aのS極の端面部は、第2の永久磁石41bのN極の端面部と対向している。このように、第1の永久磁石対410と第2の永久磁石対411は、いずれも第1の永久磁石41aと第2の永久磁石41bが異極性の端面部同士で対向している。図示していない他の第1の永久磁石対と第2の永久磁石対も同様である。
又、第1の永久磁石対410に於ける第2の永久磁石41bのN極の端面部は、第2の永久磁石対411に於ける第1の永久磁石41aのN極の端面部と対向している。第1の永久磁石対410に於ける第1の永久磁石41aのS極の端面部は、図示していない左隣の第2の永久磁石対に於ける第2の永久磁石のS極の端面部と対向している。第2の永久磁石対411に於ける第2の永久磁石41bのS極の端面部は、図示していない右隣の第1の永久磁石対に於ける第1の永久磁石のS極の端面部と対向している。図示していない他の第1の永久磁石対と第2の永久磁石対も同様である。
ロータコア23aは、第1の永久磁石対410に於ける第1の永久磁石41aと第2の永久磁石41bとがロータコア23aの外周面の近傍で狭い間隔で対向する部分、及び第2の永久磁石対411に於ける第1の永久磁石41aと第2の永久磁石41bとがロータコア23aの外周面の近傍で狭い間隔で対向する部分を、夫々包囲するブリッジ部23eを備えている。又、ロータコア23aは、第1の永久磁石対410と第2の永久磁石対411とがロータコア23aの外周面の近傍で広い間隔で対向する界磁極23dとを備えている。ブリッジ部23eは、隣接する界磁極23dの境界部に位置している。
ロータコア23aは真円ではなく、ブリッジ部23eに於けるロータコア23aの半径は、ブリッジ部23e以外の部位に於けるロータコア23a半径よりも小さく形成されている。又、界磁極23dに於けるロータコア23aは、その中央部の半径が最大であり、ブリッジ部23eに近づくにつれて半径が小さくなるように構成されている。界磁極23dは、同極性の永久磁石の端面部に挟まれており、N極又はS極の界磁極を構成する。
即ち、第1の永久磁石対410に於ける第2の永久磁石41bのN極の端面部と、第2の永久磁石対411に於ける第1の永久磁石41aのN極の端面部とに挟まれた界磁極23dはN極を構成し、第1の永久磁石対410に於ける第1の永久磁石41aのS極の端面部と、左隣の第2の永久磁石対に於ける第2の永久磁石のS極の端面部とに挟まれた界磁極23dはS極を構成する。又、第2の永久磁石対411に於ける第2の永久磁石41bのS極の端面部と、右隣の第1の永久磁石対に於ける第1の永久磁石のS極の端面部とに挟まれた界磁極23dはS極を構成する。従って、ロータ23の周面部に、N極の界磁極23dとS極の界磁極23dとが交互に配置されている。
第1の貫通孔23bと第2の貫通孔23cは、夫々、互いに対向する一対の長辺部と互いに対向する一対の短辺部とを有する実質的に長方形の断面形状を備えており、第1の永久磁石41aと第2の永久磁石41bは、一方の磁極を構成する一方の端面部が第1の貫通孔23b又は第2の貫通孔23cの一方の長辺部に対向し、他方の磁極を構成する他方の端面部が貫通孔の他方の長辺部に対向するように、夫々の貫通孔に挿入されている。
貫通孔拡大部23gは、第1の貫通孔23bと第2の貫通孔23cに夫々連結して設けられている。貫通孔拡大部23gは、対応する第1の永久磁石41aと第2の永久磁石41bに於けるロータコア23aの周面部側の端面部に接した拡大空間を形成する。第1の貫通孔23bと第2の貫通孔23cに於ける夫々の貫通孔拡大部23gと、ロータコア23aに於けるブリッジ部23eは、後述するように、磁束の流通に関して重要な役割を有している。
前述のようにステータコア22aに装着された電機子コイル24は、制御ユニット1からの電流により付勢されてティース22cを流れる磁束を発生し、ステータ22にN極及びS極の回転磁界が生じる。その結果、ロータ23の界磁極23dに形成されたN極及びS極との吸引力及び反発力によりロータ23が回転することになる。
ここで、第1の永久磁石41aと第2の永久磁石41bとが発生する磁束の流れについて述べる。第1の永久磁石対410に於ける第2の永久磁石41bのN極と、第2の永久磁石対411に於ける第1の永久磁石41aのN極とから発生した磁束は、第1の永久磁石対410と第2の永久磁石対411とに挟まれたロータコア23aの界磁極23dからロータ23とステータ22との間の空隙を介して左隣の界磁極23dに至り、第1の永久磁石対410に於ける第1の永久磁石41aのS極に至る磁路に流れると共に、第1の永久磁石対410と第2の永久磁石対411とに挟まれた界磁極23dからロータ23とステータ22との間の空隙を介して右隣の界磁極23dに至り、第2の永久磁石対411に於ける第2の永久磁石41bのS極に至る磁路に流れる。
更に、第1の永久磁石対410に於いては、第1の永久磁石41aのN極から発生した磁束は、ロータコア23aを介して隣接する第2の永久磁石41bのS極に至る磁路に流れると共に、第2の永久磁石41bのN極から発生した磁束は、ロータコア23aの界磁極23dとブリッジ部23eを介して第1の永久磁石41aのS極に至る磁路に流れる。第2の永久磁石対411に於いては、第1の永久磁石41aのN極から発生した磁束は、ロータコア23aの界磁極23d及びブリッジ部23eを介して第2の永久磁石41bのS極に至る磁路に流れると共に、第2の永久磁石41bのN極から発生した磁束は、ロータコア23aを介して隣接する第1の永久磁石41aのS極に至る磁路に磁束が流れる。
つまり、第1の永久磁石41aのN極と第2の永久磁石41bのN極から発生した磁束の流れる磁路には、ロータコア23aの界磁極23dから前述の空隙と隣接する左右の界磁極23dとを介して第1の永久磁石41aのS極及び第2の永久磁石41bのS極に至る第1の磁路と、前述の空隙を介さずにロータコア23aのブリッジ部23eを介して隣接する第1の永久磁石41aのS極及び第2の永久磁石41bのS極に至る第2の磁路とが存在することになる。
従って、ロータ23とステータ22との間の空隙を含む第1の磁路に流れる磁束の量は、空隙を含まずにロータコア23aのブリッジ部23eを含む第2の磁路を流れる磁束の量だけ減少することになる。その結果、ロータ23の界磁極23dから空隙に放出される磁束の量が減少し、ロータ23の回転する回転速度及びトルクが減少することになる。
そこで、この発明の実施の形態1による永久磁石型モータは、空隙を介さずに第2の磁路により第1の永久磁石41aと第2の永久磁石41bのN極からS極へ直接流れる磁束を抑制するように、ロータコア23aのブリッジ部23eに、ロータコア23aの界磁極23dよりも断面積が小さく形成された薄肉部を備えている。
ロータコア23aのブリッジ部23eに薄肉部が形成されることにより、ブリッジ部23eを経由する前述の第2の磁路の磁気抵抗が増大して第2の磁路を流れる磁束の量が減少し、その結果、ロータ23とステータ22との間の空隙に放出される磁束の量、つまり前述の第1の磁路を流れる磁束の量が増大することになる。
次に、ブリッジ部23eに薄肉部を形成する仕方について説明する。今、ブリッジ部23eに於けるロータコア23aの径方向の最小幅をWb、ブリッジ部23eに於ける電磁鋼板の板厚をtb、電磁鋼板のブリッジ部23e以外の部位に於ける板厚をtr、隣接する貫通孔拡大部23gが対向する最少間隔をWa、としたとき、

Wb≦tb(=tr) ・・・(1)

tb≦tr ・・・(2)

Wa≦tb ・・・(3)

により示される上記(1)、(2)、(3)のうちの少なくとも何れか一つを満足するように構成することで、薄肉部が形成される。
ブリッジ部23eとそれ以外の部位とで電磁鋼板が同一の板厚を備えている場合に、上記(1)により薄肉部を形成することにより、前述の第2の磁路の磁気抵抗が増大し、第2の磁路を流れる磁束を抑制することができる。
又、ロータコア23aを構成する電磁鋼板がブリッジ部23eとそれ以外の部位とで電磁鋼板の板厚が異なるように構成し、上記(2)により薄肉部を形成することにより、前述の第2の磁路の磁気抵抗が増大し、第2の磁路を流れる磁束を抑制することができる。
更に、上記(3)により薄肉部を形成することにより、第1の永久磁石41aのN極からブリッジ部23eを介して第1の永久磁石41aのS極へ磁束が直接至ることを抑制すると共に、第2の永久磁石41bのN極からブリッジ部23eを介して第2の永久磁石41bのS極へ磁束が直接至ることを抑制することができる。
次に、第1の貫通孔23b、及び第2の貫通孔23cについて説明する。第1の貫通孔23bと第2の貫通孔23cに於ける一対の対向面部23fの長さをLc、第1の永久磁石41aと第2の永久磁石41bに於ける夫々の端面部の長さLm、としたとき、図4Aに示す実施の形態1では、

Lc≧Lm

を満足するように構成されている。これは、第1の永久磁石41aと第2の永久磁石41bの夫々の端面部とロータコア23aとの間に流れる磁束が、貫通孔拡大部23gの空間部により抑制されることがないようにするためである。
又、図4Aに破線で示すように、第1の永久磁石41aと第2の永久磁石41bとがロータ23の径方向の内側で近接して対向する位置に於けるロータコア23aの部位に、内径側貫通孔23jを形成しても良い。図4Aでは、内径側貫通孔23jは、ステータ22が近くに存在はしていないので、第1の永久磁石41aと第2の永久磁石41bとに跨って共通に一つだけ設けられている場合を示している。内径側貫通孔23jを第1の永久磁石41aと第2の永久磁石41bに個々に対応するように別々に設けても良い。尚、内径側貫通孔23jは、第1の貫通孔23bと第2の貫通孔23cに連結されていても良いし連結されていなくても良い。内径側貫通孔23jは、前述の貫通孔拡大部23gと同様に隣接する第1の永久磁石41aと第2の永久磁石41bとの間に直接磁束が流れることを抑制することができる。
次に、この発明の実施の形態1による永久磁石型モータの変形例について説明する。図4Bは、この発明の実施の形態1の変形例による永久磁石型モータに於けるロータの説明図である。図4Bに示す実施の形態1の変形例に於いては、第1の永久磁石41aを挿入する第1の貫通孔23bと、第2の永久磁石41bを挿入する第2の貫通孔23cと、の形状が異なっている。即ち、第1の貫通孔23bは、図の左側の対向面部23fの長さLcが図の右側の対向面部23fの長さLcよりも小さく形成されているのに対し、第2の貫通孔23cは、図右側の対向面部23fの長さLcが図の左側の対向面部23fの長さLcより小さく形成されている。換言すれば、第1の貫通孔23bに連結された貫通孔拡大部23gは、第1の永久磁石41aの図の左側の端面部の途中まで拡大されており、第2の貫通孔23cに連結された貫通孔拡大部23gは、第2の永久磁石41bの図の右側の端面部の途中まで拡大されている。
従って、第1の貫通孔23bの図の右側の対向端面の長さLcは、第1の永久磁石41aの図の右側の端面部の長さLmと実質的に等しいが、図の左側の端面部の長さLcは、第1の永久磁石41aの図の左側の端面部の長さLmに対して、

Lc≦Lm

となるように形成されている。
一方、第2の貫通孔23cの図の左側の対向面部23fの長さLcは、第1の永久磁石41aの図の左側の端面部の長さLmと実質的に等しいが、図の右側の対向面部23fの長さLcは、第1の永久磁石41aの図の右側の端面部の長さLmに対して、

Lc≦Lm

となるように形成されている。
従って、第1の永久磁石41a及び第2の永久磁石41bに於けるN極の端面部からロータコア23aの界磁極23dに流れる磁束の量が抑制され、ロータコア23aの界磁極23dから第1の永久磁石41a及び第2の永久磁石41bに於けるS極の端面部に流れる磁束の量が抑制される。
尚、図4Bに破線で示すように、第1の永久磁石41aと第2の永久磁石41bとがロータ23の径方向の内側で近接して対向する位置に於けるロータコア23aの部位に、内径側貫通孔23jを形成しても良い。図4Bでは、内径側貫通孔23jは、ステータ22が近くに存在はしていないので、第1の永久磁石41aと第2の永久磁石41bとに跨って共通に一つだけ設けられている場合を示している、内径側貫通孔23jを第1の永久磁石41aと第2の永久磁石41bに個々に対応するように別々に設けても良い。尚、内径側貫通孔23jは、第1の貫通孔23bと第2の貫通孔23cに連結されていても良いし連結されていなくても良い。内径側貫通孔23jは、前述の貫通孔拡大部23gと同様に隣接する第1の永久磁石41aと第2の永久磁石41bとの間に直接磁束が流れることを抑制することができる。
従来の永久磁石型モータでは、夫々の永久磁石によって発生するコギングトルク及びトルクリップルの位相がロータ全体で打ち消されるように構成されているが、一つの永久磁石が、理想位置からずれた場合にトルクリップルが大きくなるという課題がある。
一般に、ステータに設けられたスロットの数をS、ロータに設けられた永久磁石の対数、即ち界磁極の数をP、とすると、

S=6nP

但し、nは任意の整数

とすることで、夫々の永久磁石によって発生するコギングトルク及びトルクリップルの位相を合わせることができる。その結果、永久磁石が理想位置からずれた場合に於いても、コギングトルク及びトルクリップルの増大を抑えることができ、永久磁石の位置精度を緩和させることができる。
この発明の実施の形態1による永久磁石型モータの場合、前述の通り、ロータ23は16個の永久磁石による8極の界磁極を備え、ステータ22は48個のスロットを備えている。従って、前述の[S=6nP(但し、n=1)]に合致し、夫々の永久磁石によって発生するコギングトルク及びトルクリップルの位相を合わせることができる。その結果、永久磁石が理想位置からずれた場合に於いても、コギングトルク及びトルクリップルの増大を抑えることができ、永久磁石の位置精度を緩和させることができる。
以上のように、ロータの外周形状、及び永久磁石を埋設する貫通孔の近傍であるブリッジ部に薄肉部を設けることにより、トルクリップルを低減できるモータを提供することができる。更に、2組の3相巻線による位相差制御、加えてティース先端部の少なくとも一部を連結することにより、さらにコギングトルクを低減することができ、ひいては駆動時のモータの振動や、音の発生を抑制することができる。
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2による永久磁石モータについて説明する。図5は、この発明の実施の形態2による永久磁石型モータに於けるロータの説明図であって、前述の実施の形態1の場合と同一若しくは同等部位には同一符号を付している。実施の形態2による永久磁石型モータは、図5に示すように、複数の永久磁石41は、ロータコア23aの外周面の近傍で多角形状を構成するように配置され、永久磁石41の磁極を構成する端面部は、ロータコア23aの径方向に対して直交する方向に配置されている。
夫々の永久磁石41は、図5に示すように隣接する永久磁石41に対して逆極性に着磁されている。隣接する永久磁石41同士の間に於けるロータコア23aには、ブリッジ部23eが設けられている。又、永久磁石41をロータコア23aに埋設するための貫通孔23b1の長さ方向の両端部には、永久磁石41の長さ方向の両端部に近接して貫通孔拡大部23gが夫々設けられている。
ブリッジ部23eは、前述の実施の形態1の場合と同様に薄肉部を備えており、実施の形態1の場合と同様にブリッジ部23eを介して隣接する永久磁石41間に流れる磁束の流れが抑制され、ロータとステータとの間の間隙に流れるロータの界磁極からの磁束の量を増大させることができる。
ブリッジ部23eに薄肉部を形成する仕方としては、前述の実施の形態1の場合と同様に、前述の(1)、(2)、(3)のうちの少なくとも何れか一つを満足するように構成することで薄肉部が形成される。
又、夫々の貫通孔23b1に於けるロータの径方向の内側に、永久磁石41の幅よりも大きな幅に形成された貫通孔幅拡大部23kを設けている。この貫通孔幅拡大部23kの長さをLk、永久磁石41の端面部の長さをLmとすると、

Lk<Lm

の関係を有している。
その結果、ロータコア23aの径方向の内側の端面部がN極に着磁された永久磁石41にあっては、そのN極の端面部からロータコア23aに流れる磁束の量が抑制され、又、ロータコア23aの径方向の内側の端面部がS極に着磁された永久磁石41にあっては、ロータコア23aからそのSの端面部に流れる磁束の量が抑制される。
尚、この発明の実施の形態2による永久磁石型モータのその他の構成は、前述の実施の形態1による永久磁石型モータと同様である。
以上のように多角形状に永久磁石を埋設したこの発明の実施の形態2による永久磁石型モータは、前述の実施の形態1による永久磁石型モータと同様に、トルクリップルを低減できる効果がある。
実施の形態3.
次に、この発明の実施の形態3による永久磁石モータについて説明する。図6は、この発明の実施の形態3による永久磁石型モータに於けるロータの説明図であって、前述の実施の形態1及び実施の形態2の場合と同一若しくは同等部位には同一符号を付している。実施の形態3による永久磁石型モータは、図6に示すように、8個の永久磁石41がロータコア23aの径方向に所定の角度間隔を介して放射状に配置されている。
前述の8個の永久磁石41は、交互に着磁方向が逆となるように配置されている。夫々の永久磁石41をロータコア23aに埋設するための貫通孔23b2に於けるロータコア23aの径方向の長さは、永久磁石41に於けるロータコア23aの径方向の長さよりも大きく設定されている。夫々の永久磁石41は、貫通孔23b2に於けるロータコア23aの径方向の内側の端面部に当接若しくは近接するように貫通孔23b2に挿入され、貫通孔23b2に於けるロータコア23aの径方向の外側の端面部には永久磁石41は存在しない。貫通孔23b2に於ける永久磁石41が存在していない端面部が貫通孔拡大部23gとなる。
ブリッジ部23eは、前述の実施の形態1、2の場合と同様に薄肉部を備えている。ブリッジ部23eに薄肉部を形成する仕方としては、前述の実施の形態1の場合と同様に、前述の(1)、(2)、(3)のうちの少なくとも何れか一つを満足するように構成することで薄肉部が形成される。ブリッジ部23eに薄肉部を備えることにより、ブリッジ部23eを介して永久磁石41のN極とS極との間に流れる磁束の流れが抑制され、ロータとステータとの間の間隙に流れるロータの界磁極からの磁束の量を増大させることができる。
隣接する永久磁石41同士の間に位置するロータコア23aは、隣接する永久磁石41により磁化されてN極の界磁極、及びS極の界磁極となり、ブリッジ部23eは夫々の界磁極の境界に存在している。ブリッジ部23eに於けるロータコア23aの半径は、ブリッジ部23e以外の部位に於けるロータコア23aの半径より小さく設定されているので、界磁極の境界部に於けるロータコア23aとステータコアのティースとの間の間隙が大きくなり、コギングトルクの低減を図ることができる。
又、実施の形態2の永久磁石型モータの構造と比較して、永久磁石41の両端面がステータのティースに対して対向することとなり、発生トルクは実施の形態2の場合よりもよりも大きくなる。
以上のように、この発明の実施の形態3による永久磁石型モータによれば、放射状に永久磁石をロータコアに埋設し、隣接する界磁極の境界部に存在するブリッジ部に於けるロータコアaの半径が、界磁極を構成するロータコア23aの半径より小さく形成され、更に、ブリッジ部23eは、前述の実施の形態1、2の場合と同様に薄肉部を備えているので、トルクリップル、及びコギングトルクの両方を低減することができる効果がある。
尚、この発明は、前述の実施の形態1、2、及び3による永久磁石型モータに限定されるものではなく、この発明の趣旨を逸脱しない範囲において、実施の形態1、2、及び3の構成を適宜組み合わせたり、その構成に一部変形を加えたり、構成を一部省略することが可能である。
この発明による永久磁石型モータは、例えば自動車等の車両に用いられる電動パワーステアリング装置の分野、ひいては自動車産業の分野に利用することができる。
2 永久磁石型モータ、21 出力軸、22 ステータ、22a ステータコア、22b スロット、22c ティース、23 ロータ、23a ロータコア、23b 第1の貫通孔、23c 第2の貫通孔、23b1、23b2 貫通孔、23d 界磁極、23e ブリッジ部、23f 対向面部、23g 貫通孔拡大部、23j 内径側貫通孔、23k 貫通孔幅拡大部、231 貫通孔対、41 永久磁石、41a 第1の永久磁石、41b 第2の永久磁石、410 第1の永久磁石対、411 第2の永久磁石対、24 電機子コイル、24a コイル導体、25 モータケース、28 フレーム、29 ブラケット、40 回転子軸、51 第1の軸受、52 第2の軸受。

Claims (9)

  1. 複数の電磁鋼板が軸方向に積層され、ティースとスロットが周方向に交互に形成されたステータコアと、
    前記スロットに挿入された導体を含み、前記ステータコアに装着された電機子コイルと、
    複数の電磁鋼板が軸方向に積層され、外周面が前記ステータコアの内周面に対して所定の空隙を介して対抗するように配置されたロータコアと、
    前記ロータコアに埋設され、前記ロータコアに複数の界磁極を形成する複数の永久磁石と、
    を備えた永久磁石型モータであって、
    前記電機子コイルは、実質的に同一構成の少なくとも2組のコイルにより構成され、
    前記ロータコアは、
    前記ロータコアの軸心の周りに間隔を介して配置された複数の貫通孔と、
    前記複数の貫通孔に夫々連結して設けられた複数の貫通孔拡大部と、
    隣接する前記界磁極の境界部に位置し、隣接する前記貫通孔拡大部を包囲して前記ロータコアの前記外周面の一部を構成するブリッジ部と、
    を備え、
    前記複数の永久磁石は、前記複数の貫通孔に個々に挿入されて前記ロータコアに埋設され、
    前記ブリッジ部は、前記ロータコアに於ける前記ブリッジ部以外の部位に対して断面積が小さく形成された薄肉部を備え、
    前記ブリッジ部の薄肉部は、
    前記ブリッジ部に於ける前記ロータコアの径方向の最小幅をWb、前記ブリッジ部に於ける前記電磁鋼板の板厚をtb、前記電磁鋼板の前記ブリッジ部以外の部位に於ける板厚をtr、隣接する前記貫通孔拡大部が対向する最少間隔をWa、としたとき、
    Wb≦tb(=tr)と、Wa≦tbと、のうちの少なくとも何れか一つを満足するように構成されている、
    ことを特徴とする永久磁石型モータ。
  2. 前記スロットの数をS、前記界磁極の数をPとしたとき、
    S=6nP (nは任意の整数)
    を満足するように構成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の永久磁石型モータ。
  3. 前記貫通孔は、互いに対向する一対の長辺部と互いに対向する一対の短辺部とを有する実質的に長方形の断面形状を備え、
    前記永久磁石は、一方の磁極を構成する一方の端面部が前記貫通孔の一方の前記長辺部に対向し、他方の磁極を構成する他方の端面部が前記貫通孔の他方の長辺部に対向するように、前記貫通孔に挿入され、
    前記貫通孔の前記長辺部の長さをLc、前記永久磁石の前記端面部の長さLm、としたとき、
    前記貫通孔に於ける前記一対の長辺部のうちの少なくとも一方の長辺部は、
    Lc≧Lm
    を満足するように構成されている、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の永久磁石型モータ。
  4. 前記貫通孔は、互いに対向する一対の長辺部と互いに対向する一対の短辺部とを有する実質的に長方形の断面形状を備え、
    前記永久磁石は、一方の磁極を構成する一方の端面部が前記貫通孔の一方の前記長辺部に対向し、他方の磁極を構成する他方の端面部が前記貫通孔の他方の長辺部に対向するように、前記貫通孔に挿入され、
    前記貫通孔の前記長辺部の長さをLc、前記永久磁石の前記端面部の長さLm、としたとき、
    前記貫通孔に於ける前記一対の長辺部のうちの一方の長辺部は、
    Lc<Lm
    を満足するように構成されている、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の永久磁石型モータ。
  5. 前記複数の永久磁石は、異極性の端面部同士が実質的に対向するように配置された複数の永久磁石対を構成し、
    前記夫々の永久磁石対は、前記ロータコアの径方向の外側で対向する間隔が前記ロータコアの径方向の内側で対向する間隔よりも小さくなるようにV字状に配置された一対の前記永久磁石により構成されている、
    ことを特徴とする請求項1から4のうちの何れか一項に記載の永久磁石型モータ。
  6. 前記複数の永久磁石は、前記ロータコアの軸心の周りに所定の角度間隔を介して放射線状に配置されている、
    ことを特徴とする請求項1から4のうちの何れか一項に記載の永久磁石型モータ。
  7. 前記複数の永久磁石は、前記ロータコアの外周面の近傍で多角形状を構成するように配置され、
    前記永久磁石の磁極を構成する端面部は、前記ロータコアの径方向に対して直交する方向に配置されている、
    ことを特徴とする請求項1から4のうちの何れか一項に記載の永久磁石型モータ。
  8. 前記ブリッジ部に於ける前記ロータコアの半径は、前記ブリッジ部以外の部位に於ける前記ロータコアの半径よりも小さく形成されている、
    ことを特徴とする請求項1から7のうちの何れか一項に記載の永久磁石型モータ。
  9. 前記複数のティースの内の少なくとも一部分のティースは、隣接するティースの先端部同士が結合するように構成されている、
    ことを特徴とする請求項1から8のうちの何れか一項に記載の永久磁石型モータ。
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