JP6721040B2 - アレルゲン活性低減化剤組成物 - Google Patents

アレルゲン活性低減化剤組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP6721040B2
JP6721040B2 JP2018514165A JP2018514165A JP6721040B2 JP 6721040 B2 JP6721040 B2 JP 6721040B2 JP 2018514165 A JP2018514165 A JP 2018514165A JP 2018514165 A JP2018514165 A JP 2018514165A JP 6721040 B2 JP6721040 B2 JP 6721040B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reducing agent
allergen
agent composition
allergen activity
tannin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018514165A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2017187782A1 (ja
Inventor
真澄 鳥居
真澄 鳥居
譲 安島
譲 安島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sunstar Inc
Original Assignee
Sunstar Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sunstar Inc filed Critical Sunstar Inc
Publication of JPWO2017187782A1 publication Critical patent/JPWO2017187782A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6721040B2 publication Critical patent/JP6721040B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K3/00Materials not provided for elsewhere

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

本発明は、ダニや花粉等のアレルゲンの活性を低減化することができる、アレルゲン活性低減化剤組成物に関する。
近年、アトピー性皮膚炎、気管支喘息、アレルギー性鼻炎など多くのアレルギー疾患が問題となってきている。その主な原因は、住居内性ダニ類、特に室内塵中に多いチリダニのアレルゲン(Der1、Der2)や、おもに春季に猛威を振るうスギ花粉アレルゲン(Cryj1,Cryj2)等の多くのアレルゲンが生活空間内に増えてきているためである。
これらのアレルギー疾患の症状軽減あるいは新たな感作を防ぐためには、生活空間から完全にアレルゲンを取り除くか、アレルゲンを変性させるなどして不活性化させることが必要となる。
ここで、前記アレルゲンは蛋白質であるため熱や強酸/強アルカリ等によって変成しアレルゲン活性を失うと考えられる。しかし、このような方法で無理にアレルゲンを変成させようとすると、アレルゲンの汚染場所である生活用品、例えば、畳、絨毯、床(フローリング)、家具(ソファー、布ばり椅子、テーブル)、寝具(ベッド、布団、シーツ)、車内用品(シート、チャイルドシート)、キッチン用品、赤ちゃん用品、カーテン、壁紙、タオル、衣類、ぬいぐるみ、繊維製品、空気清浄機・空気洗浄機(本体及びフィルター)等を熱や強酸/強アルカリ等にさらすことになり、条件によっては前記生活用品が破損してしまう可能性がある。
このため、アレルゲンの分子表面を比較的温和な条件で化学的に変成させる方法が考えられてきた。例えば、生皮などのなめし(タンニング)などに用いられているタンニン酸を用いる方法(特許文献1)、茶抽出物などを用いる方法(特許文献2)、ヒドロキシ安息香酸系化合物、またはその塩を用いる方法(特許文献3)が知られている。しかしながら、これらの有効成分のほとんどはポリフェノールの1種であり、アレルゲン活性低減効果はある程度見られるものの着色しているため、前述したような生活用品を着色により汚染してしまうという問題があった。
一方、ポリビニルフェノールなどの芳香族ヒドロキシ化合物、アルカリ金属の炭酸塩、ミョウバン、ラウリルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル硫酸塩、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸塩からなる群より選ばれる少なくとも1つを有効成分とするアレルゲン低減化剤が知られている(特許文献4)。しかしながら、ポリビニルフェノールなどの芳香族ヒドロキシ化合物は、水への溶解性が低いため、液状で使用するには有機溶剤や分散剤が必要であるが、分散剤を添加することによる発泡現象が製造工程で見られ、それによる作業効率や収率の低下、製品品質の劣化などが生じるという問題があった。
特開昭61−44821号公報 特開平6−279273号公報 特開平11−292714号公報 特開2003−81727号公報
本発明は、前記問題点に鑑み、アレルゲンが付着した生活用品表面を着色して汚染したり破損したりすることがなく、アレルゲンを効果的に低減化することができるアレルゲン活性低減化剤組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意検討した結果、芳香族ヒドロキシ化合物およびタンニンを併用することで、両成分の含有量を顕著に抑えながら、前記課題を解決できることを見出して、本発明を完成させた。
本発明の要旨は、以下のとおりである。
〔1〕芳香族ヒドロキシ化合物0.04〜0.2重量%、および
タンニン0.005〜0.02重量%を含有し、
前記芳香族ヒドロキシ化合物が重量平均分子量300〜40000のポリビニルフェノールであり、
前記タンニンが加水分解性タンニンであり、
pHが2〜6であるアレルゲン活性低減化剤組成物
〔2〕前記加水分解性タンニンが、ガロタンニンまたはエラジタンニンである前記〔〕に記載のアレルゲン活性低減化剤組成物。
〕溶媒として水系溶媒を含む前記〔1〕または〔2〕に記載のアレルゲン活性低減化剤組成物。
〕さらに分散剤を0.1重量%以下含有する前記〔1〕〜〔〕のいずれかに記載のアレルゲン活性低減化剤組成物。
本発明のアレルゲン活性低減化剤組成物は、アレルゲン活性低減化成分である芳香族ヒドロキシ化合物およびタンニンをそれぞれ併用することで、アレルゲンが付着した生活用品表面を汚染したり破損することなく、アレルゲン活性を効果的に低減化することができる。また、芳香族ヒドロキシ化合物の含有量が0.04〜0.2重量%と微量であるため、芳香族ヒドロキシ化合物を分散させるのに使用する分散剤の含有量を顕著に抑えることができ、製造工程における発泡を抑えることができる。さらに、タンニンの含有量も0.005〜0.02重量%と微量であるため、本発明のアレルゲン活性低減化剤組成物を適用した生活用品表面での着色も抑えることができる。
本発明のアレルゲン活性低減化剤組成物は、芳香族ヒドロキシ化合物0.04〜0.2重量%、およびタンニン0.005〜0.02重量%を含有し、pHが2〜6に調整されている。
前記芳香族ヒドロキシ化合物としては、生活用品表面への着色の心配が少ないという点から、線状高分子の側鎖に下記一般式1〜6に示される少なくとも一つの官能基を有する化合物であることが好ましい。
Figure 0006721040
(Rは水素原子又は水酸基であり、複数あるRのうち少なくとも1つは水酸基を示し、nは0〜5を示す)
前記一般式1〜6で示される官能基を線状高分子の側鎖に有する化合物において、nの数は0〜5である。nが6以上となるとアレルゲン活性低減効果が充分発揮できないからである。また、一般式1〜6に示される官能基において、複数あるRのうち少なくとも1つは水酸基である。一般式1〜6に示される官能基中、複数あるRがすべて水酸基でない場合、アレルゲン活性低減化効果を十分発揮できないことがある。一方、一般式1〜6に示される官能基中、複数あるRのうち水酸基が多すぎると着色性が強くなることがあるため、水酸基は一つが好ましい。また、水酸基の位置は、特に限定はないが、芳香族ヒドロキシ化合物の作用効果を効率よく発揮させる観点から、立体障害が最も少ない箇所に結合していることが好ましく、例えば一般式1ではパラ位にあるのが好ましい。
前記線状高分子とは、例えば、合成高分子ではビニル重合体、ポリエステル、ポリアミドなどのことをいう。また、前記一般式1〜6で示される官能基と線状高分子との化学結合の種類については、特に限定されず、炭素−炭素結合、エステル結合、エーテル結合、アミド結合等が挙げられる。前記一般式1〜6で示される官能基を線状高分子の側鎖に有する化合物としては、安全性や入手しやすさから、例えば、ポリビニルフェノール、ポリ3,4,5−ヒドロキシ安息香酸ビニル、ポリチロシン、ポリ(1−ビニル−5−ヒドロキシナフタレン)、ポリ(1−ビニル−6−ヒドロキシナフタレン)、ポリ(1−ビニル−5−ヒドロキシアントラセン)などが好ましい。
中でも、アレルゲン活性低減効果の観点から、前記芳香族ヒドロキシ化合物が重量平均分子量300〜40000のポリビニルフェノールであることがより好ましい。
本発明で用いるタンニンとしては、加水分解性タンニンまたは縮合型タンニンが挙げられる。
加水分解性タンニンとは酸、アルカリ、酵素で多価フェノール酸と多価アルコール(糖など)に加水分解されるもので、分布は双子葉離弁花植物に局在する。多価フェノールとしては主に没食子酸およびその二量体(遊離状態では脱水環化して4環性のエラグ酸となる)の二つのタイプがあり、それぞれをガロタンニン、エラジタンニンと総称する。ガロタンニンとは、ポリフェノールモノマーの没食子酸がエステル化し、グルコースのようなポリオール炭水化物の水酸基と結合したものであり、キナ酸骨格を有するものと、グルコース骨格を有するものなどが挙げられる。ガロタンニンの例としてウコギ科ヌルデの葉にヌルデノミミフシアブラムシが寄生してできる虫こぶ(五倍子と称する)に含まれるタンニン酸がある。また、エラジタンニンとは、酸分解でエラグ酸を生じるものであり、その例としてフウロソウ科ゲンノショウコに含まれるゲラニインが挙げられる。
一方、縮合型タンニンは複数分子のカテキンが炭素−炭素結合で縮合したもので、双子葉植物のみならずシダ植物、単子葉植物に広く分布する。縮合型タンニンとしては、エピガロカテキン、プロシアニジン、シンナムタンニンなどが挙げられる。
中でも、前記タンニンとしては、取扱い性および水への溶解性がよく、アレルゲン活性低減効果に優れるという観点から、ガロタンニンまたはエラジタンニンなどの加水分解性タンニンが好ましい。
本発明のアレルゲン活性低減化剤組成物中における芳香族ヒドロキシ化合物の含有量は0.04〜0.2重量%、およびタンニンの含有量は0.005〜0.02重量%に調整される。前記範囲に調整されることで、アレルゲン活性低減化作用を発揮しながら、着色を抑え、かつ製造時の発泡も抑えることが可能になる。
なお、前記芳香族ヒドロキシ化合物の含有量が前記範囲よりも低いと、アレルゲン活性低減化作用が得られなくなり、また、前記範囲よりも多いと、芳香族ヒドロキシ化合物を併用するために分散剤の含有量を多くする必要があり、その結果、製造時の発泡を抑えることが難しくなる。また、前記タンニンの含有量が前記範囲よりも低いと、アレルゲン活性低減化作用が得られなくなり、また、前記範囲よりも多いと、着色が発生し易くなる。
本発明のアレルゲン活性低減化剤組成物では、芳香族ヒドロキシ化合物およびタンニンを適当な溶媒に溶解あるいは分散して液状成分として用いられることが好ましい。前記溶媒としては、環境への安全性の観点から、水系溶媒であればよい。前記水系溶媒としては、例えば水、水と有機溶剤との混合溶液が挙げられる。前記有機溶剤としては、アルコール類(メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール等)、炭化水素類(トルエン、キシレン、メチルナフタレン、ケロセン、シクロヘキサン等)、エーテル類(ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン等)、アミド類(N,N-ジメチルホルムアミド等)等が挙げられる。なお、前記溶媒が水と有機溶剤との混合溶液である場合、有機溶剤の含有量としては、環境への安全性の観点から、20重量%以下が好ましい。
本発明のアレルゲン活性低減化剤組成物中において前記溶媒の含有量としては、前記芳香族ヒドロキシ化合物およびタンニン、必要であれば、後述の分散剤、製剤用補助剤の残部であればよく、特に限定はないが、スプレーなどを行いやすい観点から、
80〜99.9重量%が好ましい。
本発明のアレルゲン活性低減化剤組成物は、pHが2〜6に調整されている。pHが前記範囲よりも高く調整されていると、着色などが発生し、前記範囲よりも低く調整されていると生活用品を損傷したり、皮膚や粘膜など人体に対する刺激性が高くなる。なお、pHは、指示薬法、金属電極法、ガラス電極法、半導体センサ法などにより測定すればよい。
本発明のアレルゲン活性低減化剤組成物中には、溶媒中における芳香族ヒドロキシ化合物の分散性を高める観点から、分散剤を含有することが好ましい。前記分散剤としては、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩(LAS)、α−スルホ脂肪酸メチルエステル塩、α−オレフィンスルホン酸塩などのアニオン界面活性剤、第4級アンモニウム塩類やアミン塩類などのカチオン界面活性剤等が挙げられるが、特に限定はない。
なお、本発明のアレルゲン活性低減化剤組成物中における前記分散剤の含有量としては、0.1重量%以下であることが好ましく、0.01重量%以下であることがより好ましい。
本発明のアレルゲン活性低減化剤組成物には、アレルゲン活性低減化効果を阻害しない範囲において、湿潤剤、増粘剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の製剤用補助剤が配合されていてもよく、また、殺ダニ剤、殺菌剤、防黴剤、消臭剤等が配合されていてもよい。
本発明のアレルゲン活性低減化剤組成物は、前記の各成分を溶媒中に添加・混合することで調製することができる。前記芳香族ヒドロキシ化合物および前記タンニンの添加の順番については、特に限定はない。
本発明のアレルゲン活性低減化剤組成物の使用形態としては、スプレー型、エアゾール型、燻煙型、加熱蒸散型等が挙げられる。前記スプレー型の配合材料に、タルク、ベントナイト、クレー、カオリン、珪藻土、シリカ、バーミュライト、パーライト等の固体担体を使用することで、前記エアゾール型、燻煙型、加熱蒸散型としてもよい。前記エアゾール型としては、窒素、炭酸ガス、ジメチルエーテル、LPG等の噴射剤等が配合される。
中でも、本発明のアレルゲン活性低減化剤組成物は、発泡しにくいものであるため、例えば、ポンプスプレー、エアゾール、投込式超音波霧化装置、オリフィス式超音波霧化装置、加圧液噴霧スプレー、加圧空気霧化装置、スチームなどを用いても液垂れなどなく好適に使用することができる。
本発明のアレルゲン活性低減化剤組成物が対象とするアレルゲンとしては、ハウスダスト、動物性アレルゲン(ダニ類、ペット、家畜、昆虫等)、植物性アレルゲン(樹木花粉、イネ科植物花粉、雑草花粉等)、真菌アレルゲン、細菌アレルゲンが挙げられる。本発明のアレルゲン活性低減化剤組成物で使用する芳香族ヒドロキシ化合物およびタンニンは、これらのアレルゲンの特異抗体との反応を抑えることにより、本発明のアレルゲン活性低減化剤組成物を使用した場所のアレルゲン活性を低減化することができる。
本発明のアレルゲン活性低減化剤組成物が使用される対象、場所としては、生活空間においてアレルゲンの温床となる生活用品等が挙げられる。前記生活用品としては、例えば、畳、絨毯、床(フローリング)、家具(ソファー、布ばり椅子、テーブル)、寝具(ベッド、布団、シーツ)、車内用品(シート、チャイルドシート)、キッチン用品、赤ちゃん用品、カーテン、壁紙、タオル、衣類、ぬいぐるみ、繊維製品、空気清浄機・空気洗浄機(本体及びフィルター)等が挙げられる。また、前記使用方法としては、前記生活用品、及び前記生活用品に使用されるマットの中綿、カーペットの繊維及びその他原材料(樹脂・繊維)等にあらかじめ処理してもよい。また、繊維集合体(織布・不織布) 等の基材に含浸し、清拭シートのように使用してもよい。さらに、洗濯時に使用する洗剤や柔軟仕上げ剤等に添加してもよい。
以下の実施例で使用した試験方法は、以下のとおり。
(アレルゲン不活性化評価方法)
アレルゲンであるDer1、Der2をそれぞれ20ng/mlになるように含むダニ培地抽出液(ITEA社製)をPBSで調製する。
このダニ培地抽出液と試料(アレルゲン活性低減化剤)を4:1(容量比)で混合し、撹拌後、得られた試料混合液を一晩室温で静置する。前記試料のかわりに水を用いたものをブランクとする。
前記試料混合液およびブランク中のDer1濃度およびDer2濃度をサンドウィッチELISA法(酵素免疫測定法、Indoor Biotechnologies 社 ELISA Kit)を用いて測定する。なお、試料混合液中のDer1濃度(Der1濃度sample)、Der2濃度(Der2濃度sample)、ブランク中のDer1濃度(Der1濃度blank)、Der2濃度(Der2濃度blank)とする。
次いで、得られた試料混合液およびブランク中Der1濃度およびDer2濃度から、アレルゲン不活性化率を以下の式を用いて算出する。
Der1アレルゲン不活性化率=
((Der1濃度blank)−(Der1濃度sample))/(Der1濃度blank)×100
Der2アレルゲン不活性化率=
((Der2濃度blank)−(Der2濃度sample))/(Der2濃度blank)×100
アレルゲン不活性化率が80%以上のものを合格品(「○」)とし、80%未満を不合格品(「×」)と評価する。
(着色評価方法)
白色綿布(試験用添付白布 綿、カナキン3号)45cm×45cmの全面にわたって、市販トリガースプレー(スプレー1回あたり0.3ccを噴霧可能)で試料を100回噴霧し、室温で乾燥後、オープンフレームカーボンアーク灯式耐候性試験機(SWOM)にて48時間照射する。また、何も噴霧しないものをブランクとし、SWOMにて48時間照射する。
そして、試料を散布したものおよびブランクの色差(光沢変化)を色差計(日本電色工業社製;ハンディ型色彩計「NR−11A」)で測定する。
色差が4以下のものを合格品(「○」)、色差が4を超えるものを不合格品(「×」)と評価する。
(泡立ち評価方法)
30ml容のガラス瓶に、試料10mlを入れ、ボルテックスミキサーにて10秒振とうさせた後、静置して、ガラス瓶に付着した泡の高さを判定する。
泡の高さが10mm以下のものを合格品(「○」)、泡の高さが10mmを超えるものを不合格品(「×」)と評価する。
なお、本発明では、アレルゲン不活性化率、着色および泡立ちの評価がすべて「○」のものは、総合評価を「○」とし、アレルゲン不活性化率、着色および泡立ちの評価のうち一つでも評価が「×」のものは、総合評価を「×」とする。
(実施例1〜18)
表1に示す組成となるように、ポリビニルフェノール、タンニンおよび分散剤を水に添加・混合し、pHを調整するのにリン酸および水酸化カリウムを適宜用いてアレルゲン活性低減化剤組成物を調製した。
なお、使用したポリビニルフェノールの重量平均分子量は、約500であった。
また、使用したタンニンは、以下のとおり。
「ALSOK01」:Ajinomoto OmniChem社製、五倍子由来、グルコース骨格
「ALSOK02」:Ajinomoto OmniChem社製、Aleppo nuts由来、グルコース骨格
「ALSOK04」:Ajinomoto OmniChem社製、Tara Pods由来、キナ酸骨格
次いで、実施例1〜18で得られたアレルゲン活性低減化剤組成物について、アレルゲン不活性化率、着色、泡立ちをそれぞれ評価した。その結果を表1に示す。
Figure 0006721040
(比較例1〜15)
表2に示す組成となるように、水にポリビニルフェノール、タンニン、分散剤などを適宜添加・混合し、pHを調整するのにリン酸および水酸化カリウムを用いてアレルゲン活性低減化剤組成物を調製した。
比較例1〜15で得られたアレルゲン活性低減化剤組成物について、アレルゲン不活性化率、着色、泡立ちをそれぞれ評価した。その結果を表2に示す。
Figure 0006721040
実施例1〜18で得られたアレルゲン活性低減化剤組成物は、いずれもアレルゲン不活性化率、着色、泡立ちの評価が「○」となり、総合評価が「○」となった。
一方、比較例1〜15で得られたアレルゲン活性低減化剤組成物は、いずれも総合評価が「×」となった。
特に、ポリビニルフェノールを単独で使用している比較例1〜3では、いずれもDer1に対する不活性化作用はあったものの、Der2に対するアレルゲン不活性化作用はなく、ポリビニルフェノールを増量した比較例4では、泡立ちが生じた。
また、タンニンを単独で使用している比較例5、6、8、9、11、12では、Der1、Der2に対するアレルゲン不活性化作用は見られず、タンニンを増量した比較例7、10、13ではいずれもDer1などに対する効果は見られたものの、着色が生じた。
また、pHが7に調整された比較例14、15では、いずれも着色が生じた。

Claims (4)

  1. 芳香族ヒドロキシ化合物0.04〜0.2重量%、および
    タンニン0.005〜0.02重量%を含有し、
    前記芳香族ヒドロキシ化合物が重量平均分子量300〜40000のポリビニルフェノールであり、
    前記タンニンが加水分解性タンニンであり、
    pHが2〜6であるアレルゲン活性低減化剤組成物
  2. 前記加水分解性タンニンが、ガロタンニンまたはエラジタンニンである請求項に記載のアレルゲン活性低減化剤組成物。
  3. 溶媒として水系溶媒を含む請求項1または2に記載のアレルゲン活性低減化剤組成物。
  4. さらに分散剤を0.1重量%以下含有する請求項1〜のいずれかに記載のアレルゲン活性低減化剤組成物。
JP2018514165A 2016-04-30 2017-03-02 アレルゲン活性低減化剤組成物 Active JP6721040B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016092195 2016-04-30
JP2016092195 2016-04-30
PCT/JP2017/008319 WO2017187782A1 (ja) 2016-04-30 2017-03-02 アレルゲン活性低減化剤組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2017187782A1 JPWO2017187782A1 (ja) 2019-03-14
JP6721040B2 true JP6721040B2 (ja) 2020-07-08

Family

ID=60161390

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018514165A Active JP6721040B2 (ja) 2016-04-30 2017-03-02 アレルゲン活性低減化剤組成物

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP6721040B2 (ja)
CN (1) CN109072043B (ja)
WO (1) WO2017187782A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7350939B1 (ja) 2022-05-26 2023-09-26 サンスター株式会社 卵アレルゲン活性低減用組成物

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09194493A (ja) * 1996-01-11 1997-07-29 Ajinomoto Takara Corp:Kk タンニン組成物
CA2425068A1 (en) * 2000-09-29 2002-04-11 The Procter & Gamble Company Allergen neutralization compositions
US20040171511A1 (en) * 2001-06-08 2004-09-02 Satoshi Nagai Allergen removing agent
JP2005053820A (ja) * 2003-08-01 2005-03-03 Sekisui Chem Co Ltd 水系アレルゲン低減化剤およびその製造方法
JP4656930B2 (ja) * 2004-07-28 2011-03-23 積水化学工業株式会社 懸濁液の製造方法
JP4928093B2 (ja) * 2005-02-16 2012-05-09 積水化学工業株式会社 水系アレルゲン抑制化剤及びアレルゲン抑制化繊維製品
JP4834807B2 (ja) * 2005-10-17 2011-12-14 ヤマセイ株式会社 防ダニ繊維製品
US20100209530A1 (en) * 2007-10-01 2010-08-19 Yoshinao Yamada Anti-allergen agent
JP5574409B2 (ja) * 2010-02-26 2014-08-20 住化エンバイロメンタルサイエンス株式会社 抗アレルゲン組成物
CN104532559B (zh) * 2014-11-13 2016-12-28 李准 一种基于茶多酚的丝棉织物的后整理方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2017187782A1 (ja) 2019-03-14
CN109072043A (zh) 2018-12-21
WO2017187782A1 (ja) 2017-11-02
CN109072043B (zh) 2021-07-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5482845B2 (ja) 抗アレルゲン剤
JP5434192B2 (ja) 抗アレルゲン性組成物および抗アレルゲン性製品
JP6906257B2 (ja) アレルゲン低減化組成物およびアレルゲン低減化方法
JP4157692B2 (ja) アレルゲン低減化剤
JPWO2011062259A1 (ja) 組成物、抗菌性処理剤及び抗菌性成形品
JP2013067901A (ja) アレルゲン低減化機能を付与する方法
JP6721040B2 (ja) アレルゲン活性低減化剤組成物
JP6764783B2 (ja) アレルゲン低減化組成物、それを含む噴霧剤と表面加工剤、アレルゲン低減化方法
JP7007540B2 (ja) アレルゲン低減化および抗菌組成物
JP2014500337A (ja) アレルゲン不活性化剤組成物、物品、及び方法
JP2006183045A (ja) 銀系化合物含有ハウスダスト処理剤
JP2003081842A (ja) 清拭シート
WO2021210025A1 (en) Compositions and methods for coatings, antimicrobial textiles, sanitization and disinfection
JP4516286B2 (ja) アレルゲン低減化剤
JP2020164604A (ja) アレルゲン低減化組成物
JP3984520B2 (ja) アレルゲン低減化剤
JP5467636B2 (ja) 抗アレルゲン組成物
US20190090482A1 (en) Compositions and methods for treating and preventing dust mite infestation
JP4174044B2 (ja) 微粒子の舞い上がり防止方法
JP6904521B2 (ja) アレルゲン低減化組成物
JP7224022B2 (ja) 抗ウイルス組成物
JP2012107253A (ja) アレルゲン失活剤
JP4825070B2 (ja) アレルゲン低減化剤
JP6717772B2 (ja) 抗アレルゲン組成物及び該組成物によって処理された繊維・不織布又は繊維・不織布製品
TW201836620A (zh) 降低過敏原之組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181024

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191112

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191223

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200519

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200601

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6721040

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250