JP4174044B2 - 微粒子の舞い上がり防止方法 - Google Patents

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Description

本発明は、室内の軟硬表面に存在する1μm以上の微粒子が、歩行、布団の上げ下ろし、掃除、着替え等の日常の生活行動によって、空中に舞い上がるのを防止する微粒子の舞い上がりを防止する方法に関する。詳細には、絨毯、カーペット、畳、フローリング床や寝具等に存在するハウスダストに対し、アレルゲン不活化剤が含有されている液体を上記軟硬表面にスプレーすることによって、舞い上がりを防止し、さらにはアレルゲンを不活性化(低減化)できる特徴をもつ微粒子の舞い上がり防止方法に関する。
近年、気密化等の住宅環境変化によるハウスダストの増加が問題となっている。ハウスダストは1mm以下の微細塵としてアレルゲン物質を含み、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、喘息等のアレルギー性疾患の原因とされている。厚生労働省の「2003年保健福祉動向調査」では国民の3人に1人がアレルギー疾患のような症状があり、アレルギー性疾患対策への要望は高いものとなっている。
ハウスダストにはヤケヒョウヒダニ(Dermatophagoides pteronyssinus)、コナヒョウヒダニ(D.farinae)等のチリダニの糞や死骸の破片から由来するアレルゲン、クラドスポリウム(クロカビ)やアスペルギルス(コウジカビ)等のカビ由来のアレルゲン、ゴキブリ、チャタテムシ等の糞や死骸の破片から由来するアレルゲン、犬、猫のフケに由来されるアレルゲン等、1μm〜100μm程度の特に微細なアレルゲン物質が含まれている。ハウスダストの存在は絨毯、カーペット、寝具等の繊維物質に多く、これらが、歩行、布団の上げ下ろし、掃除、着替え等の日常生活により室内空気中に浮遊し、落下することによりフローリング床等にも存在することが明らかになってきた。ハウスダスト対策としては、日常の掃除機掛けを頻繁に行ない、さらに1平方メートル当り20秒以上の掃除機かけで丁寧にハウスダストを取り除く等が、厚生労働省、東京都等から提唱されているが、家事等に負われている主婦にとっては面倒なものとなっている。
これらアレルゲンを含む粒子がいったん舞い上がると、微粒子であるため落下するまでにはある程度の時間がかかることから、吸引の可能性が高くなる。ハウスダスト中のアレルゲンは吸入によってアレルギー症状を呈するものが多く、体内のIgE抗体と反応してI型アレルギー反応を引き起こすアレルゲンであり、体内の呼吸器、気管等に届かせないことが重要であり、ハウスダストを舞い上がらせないことが、アレルギー予防の有効な対策であり、舞い上がりを防止するハウスダストの処理方法が望まれている現状である。
これまでに、エタノール等の水との共沸温度が100℃未満の有機化合物と水とを含む液状成分中に、その溶液の乾燥後に固体を生成してアレルゲンを担持する固体源物質を含有する組成物、及び該組成物を対象物に噴霧又は塗布し、ハウスダスト中のアレルゲンを乾燥後の析出物に包含させることにより、掃除機等によって効率よく除去する方法が開示されているが(特許文献1〜4)、掃除前に噴霧するのが面倒くさい、噴霧した後乾くまで待っていなくてはならない等の不便さがある。
また、室内空間のハウスダストやアレルゲンを除去する方法としては特許文献5及び6に示される通り、アレルゲン不活化剤及び除去剤を含有する溶液または分散液を一定の噴霧液滴径で空間にスプレーすることにより浮遊しているハウスダスト及びアレルゲンを不活化及び除去できることが開示されているが、カーペットや絨毯に存在するハウスダスト及びアレルゲンを根本的に減少するものではない。
また、ハウスダスト中のアレルゲンを低減化及び不活化(不活性化)する方法等も提案されている。特許文献7にはセスキテルペンアルコール、特許文献8には硫酸アルミニウム、特許文献9には芳香族ヒドロキシ化合物等のアレルゲン低減化剤が開示されている。また、アレルゲン不活化剤としては、特許文献10及び11にはモクセイ科オリーブ属またはイボダノキ属の植物やザクロの葉の抽出物が開示され、特許文献12にはPVA、水膨潤性粘土鉱物、植物抽出物が開示され、特許文献13にはアンモニウム又はアミン基を有する高分子が開示され、特許文献14〜17にはカルシウム塩、ストロンチウム塩、希土類金属塩、アルミニウム塩、ジルコニウム塩が開示されている。さらに、特許文献18には抗アレルゲン剤としてタンニン酸が開示されている。しかしながら、アレルゲンを完全に不活化(不活性化)するまでには至っていない。また、場合によってはアレルゲンと不活性化物との結合により新たなアレルゲン物質になる可能性もある。
これら参考文献の中には、微粒子が空中に舞い上がるのを防止する微粒子の舞い上がり防止方法に関するものはなく、さらに、微粒子中のアレルゲンの舞い上がりを防止し、かつ、不活化できる微粒子の舞い上がり防止方法に関するものはない。
特開2003−336100号公報 特開2003−336099号公報 特開2003−334504号公報 特開2003−334237号公報 特開2002−128659号公報 特開2000−264837号公報 特開2003−238394号公報 特開2003−334240号公報 特開2003−81727号公報 特開2003−55122号公報 特開2003−370996号公報 特開2002−128680号公報 特開2001−354573号公報 特開2001−328936号公報、 特開2001−322937号公報、 特開2001−247467号公報 特開2001−139479号公報 特開昭61−44821号公報
本発明は、上記従来技術の課題に鑑み、これを解決しようとするものであり、室内の軟硬表面に存在する1μm以上の微粒子、特に、ハウスダストが、空中に舞い上がるのを防止する微粒子の舞い上がり防止方法を提供することを目的とする。
本発明者らは上記の課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、噴霧した液滴の平均粒径を特定することにより、微粒子の舞い上がりを防止することを見出すと共に、さらに、微粒子中のアレルゲンを不活性化する化合物を含有することで、絨毯、カーペット、寝具等に奥深く存在するアレルゲンの舞い上がり防止及び不活性化ができることを見出し、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明は微粒子の舞い上がり防止方法であって、
(a)液体を収納してなる、スプレー式噴射容器を準備する工程;及び
(b)室内の軟硬表面に存在する1μm以上200μm未満の微粒子に対して、該噴射容器の噴射口から噴射方向延長上に10cm離れた地点へ噴射された液滴の平均粒径が150μm以下となるよう該噴射容器の内容物を噴霧し、該微粒子が濡れるようにすることにより、微粒子の舞い上がりを防止する工程;
を含む、前記微粒子の舞い上がり防止方法を提供する。
本発明はまた、スプレー式噴射容器と、該容器に充填された液体とからなることを特徴とする微粒子の舞い上がりを防止するための噴射容器入り液体であって、該噴射容器の噴射口から噴射方向延長上に10cm離れた地点へ噴射された液滴の平均粒径が150μm以下となるよう該噴射容器の内容物を噴霧し、該微粒子が濡れるようにすることにより、微粒子の舞い上がりを防止するための前記噴射容器入り液体を提供する。
本発明により、床やクッション等の室内の軟硬表面に存在するアレルゲン等のハウスダスト等の微粒子が舞い上がるのを効果的に防止することができる。本発明によればまた、微粒子中のアレルゲンを不活性化することもできる。本発明によればまた、繊維製品に対しての残存感が少なく、繊維製品等の変色を生じることなく、ハウスダスト等の微粒子の舞い上がりを防止することができる。
<微粒子>
本発明により舞い上がりを防止する対象とする微粒子は、絨毯、カーペット、畳、フローリング床や寝具、ソファ、クッション等の室内の軟硬表面に存在する微粒子であって、その粒子径が1μm以上200未満以下、好ましくは吸引の可能性が高い1μm以上50μm未満の微粒子である。該微粒子としては、特にアレルゲンを含む微粒子、とりわけ、花粉、ダニの死骸又は糞、又はカビ胞子であり、それらを含む微粒子の舞い上がりを防止するのが好ましい。
ここで、対象とする微粒子の粒子径の設定は次のようにして行った。すなわち、日常の生活行動である掃除機がけにおける微粒子の舞い上がり挙動を測定した。パーティクルカウンター(柴田科学(株)製GT-521、(株)大和製作所製PC-120)を床から高さ1mの位置に設置し、掃除機がけの前後で粒子数がどれだけ変化するのかを1分間隔で測定した。測定は、一般家庭の6畳カーペット敷きの部屋で行った。掃除機がけは、パーティクルカウンターを作動させ、15分以上静置させた状態で部屋内の粒子数が安定したことを確認した後開始した。
粒子数は、GT-521の測定レンジを粒子径0.3〜1.0μmと、1.0μm以上とに設定し、PC-120の測定レンジを粒子径10μm以上と、50μm以上とに設定した。GT-521による測定結果から0.3μm以上1.0μm未満の粒子数を決定した。また、GT-521による測定により得られた1.0μm以上の粒子数からPC-120を用いて得られた10μm以上の粒子数を減じることにより、1.0μm以上10μm未満の粒子数を決定した。さらに、PC-120による測定により得られた10μm以上の粒子数から50μm以上の粒子数を減じることにより10μm以上50μm未満の粒子数とした。このようにして、0.3μm以上1.0μm未満の粒子の数と、1.0μm以上10μm未満の粒子の数と、10μm以上50μm未満の粒子の数とを決定した。なお、結果は1L当たりの個数で示した。
その結果、粒子径が0.3μm以上1.0μm未満の粒子ではほとんど変化はなかったが、1.0μm以上10μm未満の粒子は約2倍に、10μm以上50μm未満の粒子では、約7倍に増加することがわかった。増加率では、10μm以上50μm未満の粒子が高かったが、増加数では、1.0μm以上10μm未満の粒子が多いこともわかった(図1、図2、図3)。同様の結果は、布団の上げ下ろしや着替え等のごく一般的な日常生活行動の前後で観察された。さらに、室内の軟硬表面に存在するアレルゲン微粒子が、掃除掛け後にどの程度舞い上がっているのかを5家庭において、ダニ、花粉についてはアレルゲン量をELISAサンドイッチ法で、真菌については培養後コロニー数をカウントし測定したところ、ダニ、花粉、真菌全てにおいて、微粒子の舞い上がりを確認した(図4、図5、図6)。特に、粒子径の小さい真菌については、舞い上がった微粒子数が多いことがわかった。これらの結果より、微粒子の粒子径が上記範囲にある場合に舞い上がりが特に問題となると考えられるため、舞い上がりを防止する対象とする微粒子の粒子径の範囲とした。
<噴射容器>
本発明で用いることのできる噴霧容器としては、どのような形態でも良く、具体的には、トリガー式噴霧容器、ディスペンサー式噴霧容器または噴射剤と共に充填されるエアゾール噴射容器、詰め替え可能な蓄圧式エアゾール噴射容器などの噴射容器があげられる。このうち、トリガー式噴霧容器及びエアゾール噴射容器が好ましい。
好ましくは1回あたりの噴霧量が0.2g〜1.5gであることが好ましい。立体角αは、40°以上であるのが好ましく、60°〜100°であるのがより好ましい。本発明で使用できる噴霧容器としては、例えば図7に記載したトリガー式噴霧容器130を使用することができる。
<液体>
本発明で用いることのできる液体としては、精製水、イオン交換水、脱塩海洋深層水、天然ミネラル水などの水;低級アルコール;グリコール系溶剤等の溶剤が挙げられる。低級アルコールとしてはメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノールがあげられる。この中でも好ましくはエタノールが好適であり、エタノールは発酵、合成のエタノールが用られる。また、変性アルコールを用いても良い。変性アルコールにはメタノール変性、ベンゾール変性、トリオール変性、メチルエチルケトン変性、安息香酸デナトニウム変性、香料変性等の一般変性アルコール、エチレングリコールモノエチルエーテル、クロロホルム、炭酸ジエチル、酢酸エチル、プロピオン酸エチル、酪酸エチル、ヘキサン、工業用エチルエーテル、ゲラニオール、8アセチル化ショ糖、フェニルエチルエーテル、ジエチルフタレート、ブルシン、リナリールアセテート、フレーバーH−NO.4、フレーバーH−NO.6、フレーバーH−NO.9、フレーバーH−NO.11、フレーバーH−NO.1、フレーバーH−NO.3、フレーバーH−NO.10、フレーバーH−NO.12、フレーバーH−NO.13、フレーバーT−NO.100、フレーバーT−NO.101、フレーバーT−NO.102、フレーバーT−NO.103、フレーバーT−NO.107、フレーバーS−NO.201、ヘキサン、リナロール、アルキルベンゼンスルホン酸塩水溶液、酢酸ビニル単量体、ヘプタン、イソプロピルアルコール、ブタノール変性等の選択変性アルコール、アクリル酸エチル、ベンジルアセテート、メタノール/10%安息香酸デナトニウムアルコール溶液、フレーバーH−NO.14、種酢及び水(酸量10%以上、アルコール分15%以下)、高酸度醸造酢(酸量10%以上)、フレーバーT−NO.3、フレーバーT−NO.4、フレーバーH−NO.2、フレーバーT−NO.104、フレーバーT−NO.105、フレーバーT−NO.106、メタノール/ホルマリン/ローダミンB、メチルエチルケトン/8アセチル化ショ糖/イソプロピルアルコール、パラオキシ安息香酸ブチル、白ラック又は精製セラック又はセラック等の特別変性アルコールが挙げられる。グリコール系溶剤の具体例としては、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、トリエチレングリコールモノフェニルエーテル等を挙げることができる。これらの溶剤は、単独で用いても又2種以上併用しても良い。このうち、好ましくは3〜50%、より好ましくは5〜20%のエタノール水溶液を配合することが好ましい。
本発明において、液体は、スプレー噴射口から噴射方向延長上に10cm離れた地点へ噴射したときの液滴の平均粒径が150μm以下である。平均粒径が150μmを超えると、噴射液滴が軟硬表面に均一に噴射されないことがあり、舞い上がり防止効果が劣るので好ましくない。より好ましくは100μm以下である。10μm以上であるのもまた好ましい。平均粒径が10μm未満であると、噴射液滴が小さいため液体によっては噴射時にムセを生じたり、軟硬表面の粒子が小さいためすぐに乾燥して舞い立ち防止効果が瞬時に損なわれる等の不具合点を生じる可能性があるので好ましくない。
本発明で用いることのできる液体は、JIS P 8141クレム法に準拠した方法で測定される、10分間に繊維製品に浸透する距離が45mm以上である。45mm以上であると繊維製品に対する浸透力があるため、繊維内部の微粒子まで舞い上がりを防止できるので好ましい。より好ましくは60mm以上である。ここで、JIS P 8141クレム法とは、吸取紙のような無サイズ紙や比較的吸水性の高い紙の吸水度の試験方法である。本発明においては、該方法で用いる紙及び板紙の代わりに繊維製品を用いて該方法に従って吸水度を測定し、該液体の浸透力とした。より詳細には、繊維の横方向に平行な辺を長辺とし、繊維の縦方向に平行な辺を短辺とする、短冊状に切断した綿布(JIS L 0803に準拠した染色堅ろう度試験用布かなきん3号)を短辺から5mmのところにそれと平行に鉛筆で標線を引き、支持具にCD方向(繊維の横方向)を垂直にセットし、標線まで手早く液体の中に入れ、10分間に液体が該綿布に浸透して到達した最長距離により浸透力を評価した。
<アレルゲン不活化剤>
本発明で用いることのできる液体は、アレルゲン不活化剤を含有することができる。アレルゲン不活化剤を含有することにより、ハウスダストの舞い上がりを防止すると同時にアレルゲンを不活性化できるので好ましい。具体的には、銀系化合物、水膨潤性粘土鉱物、コロイダルシリカ、カチオン性界面活性剤、植物精油、ヒドロキシ安息香酸及び重合度が200〜30000のポリビニルアルコールからなる群から選ばれる少なくとも1種類があげられる。このうち、銀系化合物、水膨潤性粘土鉱物又はこれらの混合物が好ましい。これらのアレルゲン不活化剤としては、商業的に入手できるものを使用することができる。
具体的には、一般的に銀系抗菌剤として使用されているものであれば、広く使用することができる。
銀化合物としては、酸化銀、フィチン酸等との銀錯体、及び硝酸銀等の銀塩が好ましいものとしてあげられる。このうち、特に酸化銀、銀錯体が好ましい。
このような銀系化合物としては商業的に入手可能なものを使用することができる。例えば、ATOMYBALL-S、ATOMYBALL-L、ATOMYBALL-UAの商品名で触媒化成工業(株)から販売されているもの、バスシルビー、ルナシルビーの商品名で近畿パイプ技研(株)から販売されているものを使用することができる。
特に、酸化銀については、性能向上助剤として担体に担持された形で構成され、担体としては、ゼオライト(結晶性アルミノケイ酸塩)、粘土鉱物、シリカゲル等のケイ酸塩、リン酸ジリコニウム、リン酸カルシウム等のリン酸塩類、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ジリコニウム等の酸化物、溶解性ガラス、活性炭、金属担体、有機金属等などがあげられる。このうち、特に、酸化物が好ましい。
また、酸化物に担持された酸化銀をコロイド分散液として使用する場合、そのコロイド粒子の平均粒子径が、1〜500nmであることが好ましく、1〜100nmであることがより好ましい。銀系化合物の平均粒子径がこのような範囲内にあると、粒子が安定な分散状態で存在することが可能で、また、粒子径が小さいのでアレルゲンとの接触の観点からも有利に働く。なお、本発明において、平均粒子径は、超遠心式自動粒度分布測定装置(CAPA-700)により測定することができる。
銀系化合物の配合量は、銀元素濃度に換算して、好ましくは0.001ppm以上、より好ましくは0.1ppm以上であって、好ましくは100ppm以下、より好ましくは10ppm以下である。このように、本発明のハウスダスト処理剤は、有効成分量が極少量で所望の効果を発揮することができる。0.001ppm以上であればアレルゲンを十分に不活化できる。100ppmより配合量が高くなると、高温(例えば50℃)、日光暴露等の条件下で保存した場合に液変色や被洗物に適応した場合の材質変色が発生することがある。
水膨潤性粘土鉱物としては、天然または合成スメクタイト粘土が好ましく、ベントナイト、モンモリロナイト、パイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、ソーコナイト、スチーブンサイトなどが挙げられる。商業的に入手可能なものとしては、例えば、イオナイトの商品名で水澤化学工業(株)から販売されているスメクタイトがあげられる。
コロイダルシリカとしては、コロイダルシリカの分散液中にナトリウムイオン、リチウムイオン、カリウムイオン、アンモニウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオンなどの陽イオンを配合して分散安定性を向上させたもの、コロイダルシリカ表面または内部にアルミニウムなどの金属原子を有するものが特に好ましい。これらの条件を充足する本発明に用いることが出来るアレルゲン不活化剤としては、例えば、スノーテックスC、スノーテックスO、スノーテックスOS、スノーテックスS、スノーテックスAK、スノーテックスCM(日産化学工業)、シリカドール20A、シリカドール20P(日本化学工業)、カタロイドSI-550、カタロイドSN、カタロイドSA(触媒化成工業)、KLEBOSOL 30R25、KLEBOSOL 30CAL25(クラリアント)などが挙げられる。これらは透明性が高く、かつ、溶液中での分散安定性や流動性が良好で、液体組成物への配合に好都合である。
水膨潤性粘土鉱物およびコロイダルシリカの配合量は、好ましくは、0.001%以上10%以下、その効果を十分に発揮させる点から、0.01%以上1%以下が更に好ましい。この配合量が10%を超えると、分散安定性が悪くなりやすく、0.001%未満では、十分なアレルゲン不活性化効果が得られない可能性がある。
カチオン性界面活性剤としては、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩等が挙げられる。これらカチオン性界面活性剤の対イオンとしての陰イオンは、ハロゲンイオン等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤の配合量は、好ましくは、0.005%以上1.0%以下、より好ましくは、0.05%以上0.5%以下である。カチオン性界面活性剤の配合量が0.005%未満であると、アレルゲン不活性化の効果が不十分であり、また、1.0%を超えると、繊維製品等の風合いを損なうことがある。
植物精油としては、通常水蒸気蒸留から採油されるクローブ、ジユ、カルダモン、ピメンタ、ユーカリ油などをあげることができる。これらは単独で用いることもできるが、カチオン性界面活性剤と併用して用いると相乗効果があるため使用量が少量であっても効果を発揮する。その組み合わせの例としては、クローブ精油と塩化ベンザルコニウムや塩化ジデシルジメチルアンモニウムである。
植物精油の配合量は、好ましくは、0.005%以上1.0%以下、より好ましくは、0.05%以上0.5%以下である。植物精油の配合量が0.005%未満であると、十分な効果が期待できず、また、1.0%を超えると、噴霧後の対象物の変色や風合いに影響を及ぼすことが懸念される。
ポリビニルアルコール(以下、「PVA」と略す)の重合度は特に限定されないが、好ましくは、200〜30000であり、300〜4000であればさらに好適である。重合度が200未満であると、十分なアレルゲン不活性化効果を発揮できないことがあり、また、重合度が30000を越えるものでは、溶液の粘度上昇や、配合が難しくなることがある。また、本発明で用いるPVAのけん化度は、特に限定されないが、好ましくは60〜99.9モル%であり、更に好ましくは70〜99.5モル%であることが望ましい。けん化度が60モル%未満の場合、水への溶解性が低下することが懸念される。
PVAの配合量は特に限定されないが、好ましくは0.0001〜20質量%(以下、単に「%」と表記する)、より好ましくは0.001〜10%であれば好適である。濃度が0.0001%未満である場合、十分な効果が期待できず、また、20%を越えると、噴霧後の対象物の風合いに影響を及ぼすことが懸念される。
本発明で用いることのできる液体は、更に消臭基剤、芳香基剤、pH調整剤、スリップ防止剤、噴霧対象表面の変質ないし変色防止剤等を含有することができる。
消臭・芳香基剤の具体例としては、一般的に用いられる消臭方法(感覚的方法、化学的方法、物理的方法、生物的方法)から使用用途により選択された芳香・消臭成分を使用することができる。
感覚的方法は、香料や精油等の芳香作用、マスキング作用、中和作用などを利用して、感覚的に臭気を軽減・緩和する方法のことで、香料、植物精油などが使用される。香料は、以下の基剤を使用することができる:脂肪族炭化水素、テルペン炭化水素、芳香族炭化水素等の炭化水素類、脂肪族アルコール、テルペンアルコール、芳香族アルコール等のアルコール類、脂肪族エーテル、芳香族エーテル等のエーテル類、脂肪族オキサイド、テルペン類のオキサイド等のオキサイド類、脂肪族アルデヒド、テルペン系アルデヒド、水素化芳香族アルデヒド、チオアルデヒド、芳香族アルデヒド等のアルデヒド類、脂肪族ケトン、テルペンケトン、水素化芳香族ケトン、脂肪族環状ケトン、非ベンゼン系芳香族ケトン、芳香族ケトン等のケトン類、アセタール類、ケタール類、フェノール類、フェノールエーテル類、脂肪酸、テルペン系カルボン酸、水素化芳香族カルボン酸、芳香族カルボン酸等の酸類、酸アマイド類、脂肪族ラクトン、大環状ラクトン、テルペン系ラクトン、水素化芳香族ラクトン、芳香族ラクトン等のラクトン類、脂肪族エステル、フラン系カルボン酸エステル、脂肪族環状カルボン酸エステル、シクロヘキシルカルボン酸族エステル、テルペン系カルボン酸エステル、芳香族カルボン酸エステル等のエステル類、ニトロムスク類、ニトリル、アミン、ピリジン類、キノリン類、ピロール、インドール等の含窒素化合物等々の合成香料及び植物からの天然香料を挙げることができる。消臭効果を有する香料として好ましくは、特に限定はされないが、l−メント−ル、メントン、シンナミックアルデヒド、1,8−シネオール、α−ピネン、シトロネロール、ゲラニオール、リナロール、リモネン、カンファー、ラバンジュロールなどの香気成分や、シトロネラ油、シダーウッド油、スイートオレンジ油、ベルガモット油、ラベンダー油、ローズ油、シンナモン油、ペパーミント油、レモン油、ライム油、ひのき油、又はこれらの混合物が好ましい。配合量は、これらの中の1種または2種以上の成分を組み合わせ、組成中に0.005重量%〜0.7重量%が最適である。
化学的方法は、中和反応や酸化還元反応などの各種化学反応を利用して、化学的に臭気を除去・緩和する方法のことで、植物抽出物、有機酸、界面活性剤、安定化二酸化塩素などが使用される。植物から抽出された消臭有効成分を得るための植物の種類としては、例えば、シソ、甘蔗、イチョウ、カキ、マツ、モクセイ科植物などが挙げられ、消臭基材として具体的には、植物抽出物消臭剤として市販されている「シライマツFS−500M」(白井松新薬(株))、「ピュリエール」(松下電工化研(株))、「スメラル」(環境科学開発(株))、「さとうきび抽出物MSX−245」(三井製糖(株))、「パンシル」(リリース科学工業(株))などが使用できる。
物理的方法は、多孔質物質や溶剤などによる吸着、吸収、被覆作用などを利用して、物理的に臭気を除去・緩和する方法であるが、シクロデキストリン及びその誘導体のように異臭物質を包接することで消臭効果を示すものや、水、エタノール等の有機溶剤、界面活性剤等のように表面を被覆して消臭効果を示すものがある。
生物的方法は、微生物で有機物を分解したり、薬剤の防腐・殺菌作用を使い細菌による腐敗を防ぐことなどを利用して、生物的に臭気を除去・緩和する方法のことで、殺菌剤、抗菌剤、活性汚泥などが使用される。
pH調整剤としては特に限定されるものではなく、アルカリ、酸等を適宜配合することもできるが、アルカリ金属塩等、塩の状態で配合することもできる。アルカリとしては、アルカリ金属、アルカリ土類金属の水酸化物、アルカリ金属炭酸塩やアンモニア、アミン等水溶液で塩基性を示すものであれば特に限定されることはない。酸としては、有機酸や無機酸があげられ、無機酸としては、塩酸、硫酸、リン酸、炭酸、メタ珪酸などをあげることができる。
本発明で用いることのできる液体は、その25℃におけるpHが4〜10であるのが好ましく、7〜9であるのがより好ましい。pHがこのような範囲内にあると、アレルゲン不活化剤の分散安定性が良好で、また肌に対しても刺激が少ないので好ましい。
噴霧対象表面の変質ないし変色防止剤としては、キレート剤等をあげることができる。
キレート剤の具体例としては、ギ酸、酢酸等のモノカルボン酸類、シュウ酸、マロン酸、コハク酸等のジカルボン酸類、トリカルバリル酸、プロパン-1,1,2,3,テトラカルボン酸等のポリカルボン酸類、グルコール酸、酒石酸、クエン酸、オキサル酢酸、グルコン酸等のオキシまたはケトカルボン酸類、フタル酸等の芳香族カルボン酸類、エチレンジアミン、N−メチルエチレンジアミン等のアミン及びその誘導体、イミノジ酢酸、イミノジプロピオン酸、フェニルイミノジ酢酸、ヒドロキシエチルイミノジ酢酸、メルカプトエチルイミノジ酢酸等のイミノジ酢酸、ニトリロトリ酢酸、カルボキシエチルイミノジ酢酸等のニトリロ酢酸、N,N−エチレンジアミンジ酢酸等の誘導体類、エチレンジアミンテトラ酢酸、ジエチレントリアミンペンタ酢酸、トリメチレンテトラアミンヘキサ酢酸等のアミノポリ酢酸類、グルシン、アラニン、グルタミン酸、アスパラギン酸等のアミノ酸類等、トリポリリン酸、フチン酸、1,1ヒドロキシエタン1、2ジホスホン酸等のリン酸類が挙げられる。これらの内、特に好ましくは、ポリカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸、ジホスホン酸、窒素が2以上であるアミノカルボン酸またはその塩から選ばれる1種以上の酸が挙げられる。対イオンとしては特に限定するものではないが、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩等の塩等が挙げられるが、ナトリウム塩、カリウム塩が好ましい。
本発明で用いることのできる液体は、更に、カチオン性界面活性剤以外の界面活性剤、除菌剤、殺菌剤、防腐剤、防カビ剤、着色剤(色素)、酸化防止剤、紫外線防止剤、分散液の場合は分散安定化剤(各種高分子化合物等)等を含有することができる。
カチオン性界面活性剤以外の界面活性剤の具体例としては、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤が挙げられ、これらの1種または2種以上を混合して使用することができる。
アニオン性界面活性剤としては、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルフェノキシフェニルジスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、α−オレフインスルホン酸塩、脂肪酸塩、α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩、アルキルエーテルカルボン酸塩、アルキルリン酸エステル塩等が挙げられ、これらの対イオンとしての陽イオンは、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、アルカノールアミンイオン、アンモニウムイオン等が挙げられる。両性界面活性剤としては、ベタイン型両性界面活性剤、イミダゾリン型両性界面活性剤、アミノ酸型両性界面活性剤等が挙げられる。非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンフェニルエーテル、脂肪酸アルカノールアミド、アルキルジメチルアミンオキシド、グリセリン脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類、ショ糖脂肪酸エステル類等が挙げられる。
防腐剤の具体例としては、限定されるものではないが、安息香酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸イソンブチル、パラオキシ安息香酸イソプロピル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸プロピル等の安息香酸系防腐剤類、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム等のソルビン酸系防腐剤類、デヒドロ酢酸類、プロピオン酸類、ジフェニル、オルトフェニルフェノール及びナトリウム等のジフェニル類、チアベンゾール、イマザリル等が挙げられる。
本発明品は、掃除機がけの前、布団の上げ下ろしの前などに床や布団などにスプレーすることにより、軟硬表面に存在する微粒子の舞い上がりを防止することができる。掃除機がけの前に使用した場合は、舞い上がりを抑えられた微粒子をそのまま掃除機で吸引することが可能である。また、花粉等が付着した衣類についても、スプレーすると舞い上がりを抑えることができる。スプレーは、ハウスダストが存在する床等の表面からの高さが10cm以上40cm以下で行うのが好ましい。10cm以下であると、噴射液体の広がり性が悪く、40cm以上になると広がりすぎて単位面積当たりの噴射液体量が少なくなり微粒子の舞い上がりを抑えにくくなる。
本発明において、特定粒子の微粒子に対して特定粒径の液体を噴霧して、該微粒子を覆う層を形成することにより、微粒子の舞い上がりを防止する。このとき、粒子表面積の少なくとも25%が濡れるように噴霧するのが好ましい。特に、微粒子の粒径が1〜100μmのときに、粒子表面積の25〜50%が濡れるような量の液体を噴霧するのが好ましい。
噴霧するとき、微粒子に対して垂直方向から噴霧してもよいし、斜め方向から噴霧してもよく、微粒子に対する角度は特に限定されない。
次に、実施例及び比較例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。
以下の表1〜表3に記載の成分を用い、各成分を所定量量りとり、攪拌混合することにより、実施例及び比較例で用いた液体を調製した。
このようにして調製した液体について、噴射粒子径、布浸透性測定方法、微粒子舞い上がり防止効果及び実ダニアレルゲン低減化効果を、以下に記載の方法に従って評価した。結果を表1〜表3に併記する。






















Figure 0004174044




















Figure 0004174044















Figure 0004174044
<噴射平均粒子径測定方法>
図7を参照することにより、噴射平均粒子径測定方法を説明する。実施例及び比較例の組成物を1回当たりの噴射量が0.3gで、立体角αが80°のトリガー式噴霧容器130に収納し水平方向に噴霧した。噴射口から噴射方向延長上10cm離れた地点で、スプレーした直後の粒子径をLDSA−1300A粒度分布測定装置(東日コンピュータアプリケーションズ(株))を用いて測定した。なお、上記測定装置は、He−Neレーザーを用いた、レーザー散乱法による粒度分布測定装置である。本装置を用いた粒子の分布関数としては、ロージンラムラー関数を選択して測定した。
<布浸透性測定方法>
JIS P 8141クレム法に準拠した方法で行った。具体的には、繊維の横方向に平行な辺を長辺とし、繊維の縦方向に平行な辺を短辺とする、短冊状に切断した綿布(JIS L 0803に準拠した染色堅ろう度試験用布かなきん3号)を、短辺から5mmのところにそれと平行に鉛筆で標線を引き、支持具にCD方向(繊維の横方向)を垂直にセットし、標線まで手早く液体の中に入れ、10分間に液体が該綿布に浸透して到達した最長距離により浸透力を評価した
<微粒子舞い上がり防止効果測定方法>
図7及び図8を参照することにより舞い立ち防止効果測定方法を説明する。
(1) 縦40cm×横50cm×高さ50cmのステンレス製容器100(内容積0.1m3)を準備した。なお、該容器の頂面100aには開口部100cが設けられている。
(2) 家庭で使用した布団中のパンヤを均一にほぐし、綿100%の布25cm×25cm2枚を縫い合わせたものの中にほぐしたパンヤ30gを入れ袋縫いを行い、クッション110を準備した。
(3) 直径50mmの円形の底面を持ち、高さ70mmの円柱形の550gの重り120を準備した。
(4) 1回当たりの噴射量が0.3gで、立体角αが80°のトリガー式噴霧容器130を準備した。該噴霧容器に、実施例及び比較例の組成物を充填した。
(5) パーテイクルカウンター140を準備した。既述のように、GT−521(柴田科学製)及びPC−120(大和製作所製)を用いて、0.3μm以上1.0μm未満の粒子の数と、1.0μm以上10μm未満の粒子の数と、10μm以上50μm未満の粒子の数とを決定した。
(6) トリガー式噴霧容器130に充填した実施例及び比較例の組成物0.6gを、クッション110上表面に、クッション110の上表面から噴霧容器130の噴霧口までの距離が10cmの地点から噴霧した。
(7) 噴霧後直ぐにクッション110をステンレス製容器100の中に置き、クッション表面に液体を噴霧してから10分経過後、該容器100の頂面100aの開口部100c(容器底面100bから高さ50cmの距離)から、重り120の円形底面を水平にした状態で円形の底面がクッションの上表面に水平になるようにしてクッションの上に自然落下させた。
(8) ステンレス製容器100の底面100bから30cmの高さにおける舞い上り粒子数をパーテイクルカウンターを用いて粒子数を測定した。
(9) 得られた粒子数から、下記(式1)に従って舞い上がり防止率Pを計算した。
P = (1−a / b)×100 (%) (式1)
ここで、aは、クッションに実施例又は比較例の組成物を噴霧し、重りを落下させてから3分後の粒子数の増加数(個/L)、bは、クッションに実施例又は比較例の組成物を噴霧せずに重りを落下させてから3分後の粒子の増加数(個/L)を示す。
(10) 実施例及び比較例の各組成物について、(6)〜(9)を3回繰り返した。
(11) 得られた3回のPの平均を求めた。
<実ダニアレルゲン低減化効果測定方法(ダニスキャン)>
上記測定後のクッションに対し、屋内塵性ダニ簡易検査キット ダニスキャン(アサヒフードアンドヘルスケア(株))を使用し、ダニアレルゲン低減化効果の測定を行なった。各サンプルについて試験は3回行い、平均値をダニアレルゲン低減化効果として表わした。
<ダニスキャン測定方法>
(1) 「ちり採取器」を取り出し、採取部を下にしてクッションの表面を約1分間ジグザグにこすった。
(2) 採取面を上にして平らな場所に置き、採取部に「現像液」を5滴たらした。
(3) 10分後、窓の部分に現れた赤い線の濃さによりダニアレルゲン量を判定した。
(4) 同時にテストサンプルを使用しない場合のカーペット上のダニアレルゲン量(イニシャル値)を粗測定した。
(ダニスキャンの判定基準)
1:ダニアレルゲンの汚染はない(T=0)
2:ややダニアレルゲンの汚染されている(T<C)
3:ダニアレルゲンで汚染されている(T=C)
4:非常に汚染されている(T>C)
ここで、Tはテストラインを示し、Cはコントロールラインを示す。
図1は、粒径0.3μm以上1.0μm未満の微粒子について、掃除機掛け前後における舞い上がり粒子数の経時変化を示すグラフである。 図2は、粒径1.0μm以上10μm未満の微粒子について、掃除機掛け前後における舞い上がり粒子数の経時変化を示すグラフである。 図3は、粒径10μm以上50μm未満の微粒子について、掃除機掛け前後における舞い上がり粒子数の経時変化を示すグラフである。 図4は、5家庭における室内の軟硬表面に存在するダニ(Der f II)について、掃除掛け前後における舞い上がり量の変化を示すグラフである。 図5は、5家庭における室内の軟硬表面に存在する花粉(CryjI)微粒子について、掃除掛け前後における舞い上がり量の変化を示すグラフである。 図6は、5家庭における室内の軟硬表面に存在する真菌微粒子について、掃除掛け前後における舞い上がり数の変化を示すグラフである。 図7は、噴霧容器130から液体を噴霧し、噴霧した液滴の粒子径を測定する方法を示す図である。 図8は、ステンレス製容器100の内部底面に設置されたクッション110から生じる微粒子の舞い上がり数をパーティクルカウンター140で測定する方法を示す模式図である。
符号の説明
100 ステンレス製容器
100a 容器の頂面
100b 容器の底面
100c 開口部
110 クッション
120 重り
130 噴射容器

Claims (11)

  1. 微粒子の舞い上がり防止方法であって、
    (a)液体を収納してなる、スプレー式噴射容器を準備する工程;及び
    (b)室内の軟硬表面に存在する1μm以上200μm未満の微粒子に対して、該噴射容器の噴射口から噴射方向延長上に10cm離れた地点へ噴射された液滴の平均粒径が150μm以下となるよう該噴射容器の内容物を噴霧し、該微粒子が濡れるようにすることにより、微粒子の舞い上がりを防止する工程;
    を含み、
    前記液体が、JIS P 8141クレム法に準拠した方法で測定される、10分間に繊維製品に浸透する距離が45mm以上である、繊維製品に対する浸透力を有する前記微粒子の舞い上がり防止方法。
  2. 前記液体が、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール及びイソブタノールからなる群から選ばれる低級アルコールと水との混合物であることを特徴とする請求項記載の微粒子舞い上がり防止方法。
  3. 前記微粒子が、アレルゲンを含む微粒子であることを特徴とする請求項1又は2記載の微粒子の舞い上がり防止方法。
  4. 前記アレルゲンを含む微粒子が、花粉、ダニの死骸又は糞、又はカビ胞子であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項記載の微粒子の舞い上がり防止方法。
  5. 前記液体が、アレルゲン不活化剤として、銀系化合物、水膨潤性粘土鉱物、コロイダルシリカ、カチオン性界面活性剤、植物精油、ヒドロキシ安息香酸及び重合度が200〜30000のポリビニルアルコールからなる群から選ばれる少なくとも1種類を含有することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項記載の微粒子の舞い上がり防止方法。
  6. 前記アレルゲン不活化剤が、銀系化合物、水膨潤性粘土鉱物又はこれらの混合物である請求項記載の微粒子の舞い上がり防止方法。
  7. 前記液体が、消臭基剤及び芳香基剤からなる群から選ばれる少なくとも1種類を含有することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項記載の微粒子の舞い上がり防止方法。
  8. 前記液体が、pH調整剤を含有することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項記載の微粒子の舞い上がり防止方法。
  9. 前記液体が、アレルゲン不活化剤として銀系化合物及び水膨潤性粘土鉱物を含有するエタノール溶液であり、JIS P 8141クレム法に準拠した方法で測定される、10分間に繊維製品に浸透する距離が45mm以上である浸透力を有することを特徴とする請求項1記載の微粒子舞い上がり防止方法。
  10. 1回あたりの噴霧量が0.2〜1.5gであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項記載の微粒子の舞い上がり防止方法。
  11. スプレー式噴射容器と、該容器に充填された液体とからなることを特徴とする微粒子の舞い上がりを防止するための噴射容器入り液体であって、前記液体が、JIS P 8141クレム法に準拠した方法で測定される、10分間に繊維製品に浸透する距離が45mm以上である、繊維製品に対する浸透力を有し、該噴射容器の噴射口から噴射方向延長上に10cm離れた地点へ噴射された液滴の平均粒径が150μm以下となるよう該噴射容器の内容物を噴霧し、該微粒子が濡れるようにすることにより、微粒子の舞い上がりを防止するための前記噴射容器入り液体。
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