JP6719974B2 - 横型ブラインド - Google Patents

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本発明は、昇降コードの移動を手引き操作する横型ブラインドに関し、特に、昇降コードの移動速度を制限してスラットの下降時の移動速度を一定値以下に制動する速度調整装置を備える横型ブラインドに関する。
横型ブラインドは、ヘッドボックスから吊り下げられるラダーコードに支持された多数段のスラットを昇降させたり、チルトさせたりすることによって、室内に取り込む日射量の調整が可能となっている。
例えば、ラダーコードの下端にボトムレールが配置され、ボトムレールに取着された昇降コードをヘッドボックス内への引き込み及びヘッドボックスからの引き出しを行うことによって、ボトムレールを昇降させることによりスラットを昇降させることができる。
一般的な横型ブラインドにおいては、昇降コードを各スラットの前後方向の中央に設けた昇降コード用挿通孔に挿通させて、ボトムレールに接続するものが知られているが、スラットに昇降コード用挿通孔を設けることなく構成する横型ブラインドも知られている。例えば、各スラットの前後方向の一端に切欠きを設け、2本の縦糸からなるラダーコード間で交差する2本の横糸間にスラットを挿通し、当該切欠きに当該横糸の交差部を係合させ、この切欠きと当該交差する2本の横糸を利用して昇降コードを係合させつつヘッドボックスからボトムレールまで昇降コードを垂下させるようになっている。
このような横型ブラインドの一種として、昇降コードの移動を手引き操作するものがある。この横型ブラインドでは、ボトムレールに一端部を取着した複数の昇降コードの各々の他端部はヘッドボックス内の操作部へと案内され、この操作部を介してヘッドボックスの外部へ導出される。
操作部には、ヘッドボックス内にギヤ機構が配設される。そのギヤ機構の入力軸は、ヘッドボックスに設けられた開口部からヘッドボックス1外へ突出され、その入力軸の先端に操作棒が連結される。この操作棒の回転操作により、スラットの角度調節を可能としている。
操作部を介してヘッドボックスの外部へ導出される昇降コードの末端は、コードイコライザーを介して操作コードの一端部に連結し、その操作コードの他端部をボトムレールに接続する構成や、当該操作棒内に案内されて操作棒の下端部において、つまみに接続する構成がある。
そして、当該操作コードや昇降コード、或いは当該つまみを操作して、昇降コードをヘッドボックスから引き出せば、ボトムレールが引き上げられて、スラットが上昇する。
尚、このような昇降コードの移動を手引き操作する横型ブラインドでは、ボトムレール及びスラットの自重によりスラットを下降させることになる。このため、ヘッドボックス内には昇降コードの移動をロックするストッパー装置が設けられる。
従って、昇降コードの引き出し操作を停止すれば、ストッパー装置が作動して、スラット及びボトムレールの自重降下が防止される。また、ストッパー装置の作動を解除すれば、スラット及びボトムレールはその自重に基づいて下降する。
ところで、このようなストッパー装置の作動解除でボトムレール及びスラットの自重によりスラットを自重降下させ、昇降コードの移動を操作することでスラットを上昇させる横型ブラインドに対し、そのスラットの下降を適当な速度で行い得るようブレーキ装置を設ける技法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
このようなブレーキ装置は、昇降コードの移動速度を制限してスラットの下降時の移動速度を一定値以下に制動する速度調整装置として機能するものであり、速度調整装置を設けることで、下降時のみ減速してブレーキ力を働かせ減速してボトムレール及びスラットを降下させることができる。
この速度調整装置の設置により、ストッパー装置の作動解除でボトムレール及びスラットがその自重による下降する際に、その下降音やボトムレールの床面との衝突音を軽減させることができる。
ところで、横型ブラインドの美観を低下させることなく、重量の調整を容易に行い得るボトムレールが開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2005−30084号公報 特開2000−8745号公報
上述したように、昇降コードの移動を手引き操作する横型ブラインドでは、昇降コードの移動速度を制限してスラットの下降時の移動速度を一定値以下に制動する速度調整装置が設けられることがある。
しかしながら、ボトムレールの下限位置付近(下限位置を含む)で速度調整装置による残留張力が各昇降コードに生じているときには、スラット及びボトムレールを所定の最大傾斜角度まで角度調節しようとしても、その残留張力の影響で十分に回動できず、このため遮蔽性の問題が生じることがあった。特に、この問題は、スラットの前後方向に複数の昇降コードを振り分けてボトムレールを吊下支持する横型ブラインドの場合に顕著になる。
ここで、特許文献2には、横型ブラインドの美観を低下させることなく、重量の調整を容易に行い得るボトムレールが開示されているが、単に重量の調整を行うのみでは上記のような問題を解決することができない。
従って、速度調整装置を備える横型ブラインドにおいて、少なくともボトムレールの下限位置付近(下限位置を含む)でスラット及びボトムレールを所定の最大傾斜角度まで角度調節可能とする技法が望まれる。
本発明の目的は、上述の問題に鑑みて、速度調整装置を備え、少なくともボトムレールの下限位置付近(下限位置を含む)でスラット及びボトムレールを所定の最大傾斜角度まで角度調節可能とする横型ブライドを提供することにある。
本発明による第1態様の横型ブラインドは、昇降コードの移動速度を制限してスラットの下降時の移動速度を一定値以下に制動する速度調整装置を備える横型ブラインドにおいて、前後方向における重心位置が物理的な中心位置からずれた位置となるよう構成されているボトムレールを備え、前記ボトムレールは、前記昇降コードの移動により昇降可能とし、前記ボトムレールの当該重心位置は、前記速度調整装置による残留張力が前記昇降コードに生じている状態で、前記スラットの角度調節に伴って水平状態から所定の最大傾斜角度まで角度調節可能とするように設定されていることを特徴とする。
更に、本発明による第2態様の横型ブラインドは、昇降コードの移動速度を制限してスラットの下降時の移動速度を一定値以下に制動する速度調整装置を備える横型ブラインドにおいて、前記昇降コードの移動により昇降するボトムレールが下限位置付近に到達した際に、少なくとも前記スラットの前後方向における室外側に垂下する昇降コードが低摩擦領域を有し、前記速度調整装置におけるローラーとの摩擦抵抗を減らすよう、前記低摩擦領域の部分の当該昇降コードの表面処理が低摩擦係数である構成とするか、又は前記低摩擦領域の部分だけ当該昇降コードの直径が細い構成としたことを特徴とする。
更に、本発明による第3態様の横型ブラインドは、昇降コードの移動速度を制限してスラットの下降時の移動速度を一定値以下に制動する速度調整装置を備える横型ブラインドにおいて、前記昇降コードの移動により昇降するボトムレールの前後方向の少なくとも一端部、前記スラットの角度調節に伴う前記ボトムレールの回動時に床面に対し磁力で吸着されるよう構成されていることを特徴とする。

また、本発明による第1乃至第3態様の横型ブラインドにおいて、昇降コードの移動速度を制限してスラットの下降時の移動速度を一定値以下に制動する速度前記スラットの前後方向に昇降コードを振り分けて前記ボトムレールを吊下支持していることを特徴とする。
また、本発明による第1乃至第3態様の横型ブラインドにおいて、前記スラットの前後方向に振り分けられた複数の昇降コードが、前記速度調整装置における当該昇降コードの移動速度を制限するローラーに対し均等に制動力を受けるよう構成されていることを特徴とする。
また、本発明による第1態様の横型ブラインドにおいて、前記ボトムレール自体の当該重心位置が、当該中心位置から室外側となるよう構成されていることを特徴とする。
また、本発明による第1態様の横型ブラインドにおいて、前記ボトムレールが、前記ボトムレール自体の当該重心位置が当該中心位置からずれた位置となるよう内部に挿入された錘部材により偏心ウェイトを持つよう構成されていることを特徴とする。
また、本発明による第1態様の横型ブラインドにおいて、前記錘部材は、前記ボトムレール内の所定の係止部により固定されていることを特徴とする。
また、本発明による第1態様の横型ブラインドにおいて、前記昇降コードを少なくとも取着するボトムキャップの突起部が前記係止部として構成されていることを特徴とする。
また、本発明による第1態様の横型ブラインドにおいて、前記ボトムレールに取着可能とするボトムキャップに錘部材が取着されていることを特徴とする。
また、本発明による第1態様の横型ブラインドにおいて、前記錘部材は、前記ボトムレールの左右方向の重量バランスが保たれるよう挿入されていることを特徴とする。
本発明によれば、昇降コードの移動を手引き操作する横型ブラインドにおいて、ボトムレールの下限位置付近(下限位置を含む)で速度調整装置による残留張力が各昇降コードに生じている場合でも、スラット及びボトムレールを所定の最大傾斜角度まで角度調節可能となる。
本発明による第1実施形態の横型ブラインドの概略構成を示す正面図である。 本発明による第1実施形態の横型ブラインドの概略構成を示す側面図である。 (a),(b),(c)は、それぞれ本発明による第1実施形態の横型ブラインドに適用可能なスラットに対する昇降コードの係合方法を例示する部分的な斜視図である。 (a),(b),(c),(d)は、それぞれ本発明による第1実施形態の横型ブラインドに適用可能なスラットの前後方向に振り分けて昇降コードを垂下する垂下方法を例示する平面図である。 本発明による第1実施形態の横型ブラインドにおける一実施例のボトムレールの構成を示す斜視図である。 (a),(b)は、それぞれ本発明による第1実施形態の横型ブラインドにおける一実施例のボトムレールに対して設置可能な錘部材の例を概略的に示す斜視図である。 (a),(b)は、それぞれ本発明による第1実施形態の横型ブラインドにおける偏芯ウェイトを構成する各実施例のボトムレールの例を概略的に示す斜視図である。 (a),(b),(c),(d)は、それぞれ本発明による第1実施形態の横型ブラインドにおける錘部材により偏芯ウェイトを構成する各実施例のボトムレールの例を概略的に示す斜視図である。 (a),(b)は、それぞれ本発明による第1実施形態の横型ブラインドにおける錘部材により偏芯ウェイトを構成する一実施例のボトムレールのチルト動作に関する作用・効果を説明する側面図である。 (a),(b)は、それぞれ本発明による第1実施形態の横型ブラインドに対する比較例のボトムレールのチルト動作を説明する側面図である。 (a),(b)は、それぞれ本発明による第1実施形態の横型ブラインドに対する変形例の偏芯ウェイトを構成するボトムレールの例を概略的に示す部分平面図及び側面図である。 本発明による第2実施形態の横型ブラインドにおける速度調整装置に係る昇降コードの概略構成を示す斜視図である。 (a),(b)は、それぞれ本発明による第3実施形態の横型ブラインドにおける他の実施例のボトムレールの構成とその作用・効果を説明する側面図である。
以下、図面を参照して、本発明による各実施形態の横型ブラインドを説明する。尚、本願明細書中、図1に示す横型ブラインドの正面図に対して、図示上方及び図示下方をスラット4の吊り下げ方向に準じてそれぞれ上方向(又は上側)及び下方向(又は下側)と定義し、図示左方向を横型ブラインドの左側、及び、図示右方向を横型ブラインドの右側と定義して説明する。また、以下に説明する例では、図1に示す横型ブラインドの正面図に対して、視認する側を前側(又は室内側)、その反対側を後側(又は室外側)とする。
〔第1実施形態〕
(全体構成)
図1は、本発明による第1実施形態の横型ブラインドの概略構成を示す正面図である。また、図2は、本発明による第1実施形態の横型ブラインドの概略構成を示す側面図である。本実施形態の横型ブラインドは、ヘッドボックス1の左右両側及びその中央から吊下支持するラダーコード9を介して多数段のスラット4が吊下支持され、そのラダーコード9の下端にボトムキャップ16を介してボトムレール5が吊下支持されている。ヘッドボックス1は、複数のブラケット6を介して天井面等の取付面へ固定される。
また、ヘッドボックス1の左右両側における室外側のラダーコード9に併設して昇降コード10L,10Rが垂下されるとともに、ヘッドボックス1の中央側における室内側のラダーコード9に併設して昇降コード10Mが垂下され、各昇降コード10L,10R,10Mの下端にボトムキャップ16を介してボトムレール5が取着されている。尚、昇降コード10L,10R,10Mについて区別なく言及するときは、単に、昇降コード10と称する。
ヘッドボックス1内にはラダーコード9及び昇降コード10L,10R,10Mを支持する支持部材13が配設され、この支持部材13には六角棒状の駆動軸12が挿通されている。
支持部材13にはラダーコード9の上端を取着するチルトドラム13aが回転可能に支持され、このチルトドラム13aに駆動軸12が相対回転不能に挿通されている。従って、駆動軸12が回転されると、当該チルトドラム13aが回転し、ラダーコード9により吊下支持された多数段のスラット4の角度が同位相で調節されるようになっている。尚、支持部材13には、ボトムレール5に一端を取着する昇降コード10L,10R,10Mの各他端をヘッドボックス1内の長手方向へ案内するよう転向させる転向滑車13bを設けるのが好適である。
ヘッドボックス1内の右端側には操作部3が設けられている。ボトムレール5に一端部を取着した複数の昇降コード10L,10R,10Mの各々の他端部は、支持部材13を介してヘッドボックス1内の右端側に案内され、ストッパー装置14及び速度調整装置15を介した後、操作部3へと案内され、この操作部3を介してヘッドボックス1の外部へ導出される。
操作部3には、ヘッドボックス1内にギヤ機構(図示せず)が配設される。当該ギヤ機構の入力軸3aは、ヘッドボックス1に設けられた開口部からヘッドボックス1外へ突出され、その入力軸3aの先端に操作棒2が連結される。
操作棒2の末端には操作棒2の回転を操作するためのチルト操作グリップ7が取着され、操作棒2の回転が駆動軸12の回転へと伝達するよう構成されている。従って、チルト操作グリップ7を回転操作することで、駆動軸12にその回転を伝達し、支持部材13を介してラダーコード9により吊下支持された多数段のスラット4の角度を調節することができる。
当該ヘッドボックス1内で案内された複数の昇降コード10L,10R,10Mは、当該操作部3内に形成されたコード案内経路(図示せず)を経てその入力軸3aから導出され、操作棒2及びチルト操作グリップ7内に挿通された後、チルト操作グリップ7の下端部において、つまみ8に接続される。
そして、当該つまみ8を操作して、昇降コード10L,10R,10Mをヘッドボックス1から引き出せば、ボトムレール5が引き上げられて、スラット4が上昇する。操作棒2にはコードフック11が設けられており、引き出された昇降コード10L,10R,10Mをコードフック11に引掛けることで、その取扱いの利便性を高めている。
尚、このような昇降コードの移動を手引き操作する横型ブラインドでは、ボトムレール5及びスラット4の自重によりスラット4を下降させることになる。このため、ヘッドボックス1内には昇降コード10L,10R,10Mの移動をロックするストッパー装置14が設けられる。尚、本例では、ストッパー装置14がヘッドボックス1内の操作部3と昇降コード10Rを支持する支持部材13との間に配置されているが、昇降コード10L,10R,10Mの配回しによっては、ヘッドボックス1内の操作部3と昇降コード10Rを支持する支持部材13との間でなくともよく、昇降コード10R,10Mをそれぞれ支持する支持部材13間や、操作部13の入力軸13a側に設けることもできる。
従って、昇降コード10L,10R,10Mの引き出し操作を停止すれば、ストッパー装置14が作動して、スラット4及びボトムレール5の自重降下が防止される。また、ストッパー装置14の作動を解除すれば、スラット4及びボトムレール5はその自重に基づいて下降する。
このようなストッパー装置14の作動解除でボトムレール5及びスラット4の自重によりスラット4を自重降下させ、昇降コード10L,10R,10Mの移動を操作することでスラット4を上昇させることができる。本実施形態における横型ブラインドでは、そのスラット4の下降を適当な速度で行い得るよう、ヘッドボックス1内の操作部3と昇降コード10Rを支持する支持部材13との間に、昇降コード10L,10R,10Mの移動速度を制限してスラット4の下降時の移動速度を一定値以下に制動する速度調整装置15が設けられる。この速度調整装置15を設けることで、下降時のみ減速してブレーキ力を働かせ減速してボトムレール5及びスラット4を降下させることができる。
この速度調整装置15の設置により、ストッパー装置14の作動解除でボトムレール5及びスラット4がその自重による下降する際に、その下降音やボトムレール5の床面との衝突音を軽減させることができる。
ところで、本実施形態の横型ブラインドのように、昇降コード10L,10R,10Mの移動を手引き操作する構成では、ボトムレール5の下限位置付近(下限位置を含む)で速度調整装置15による残留張力が各昇降コード10L,10R,10Mに生じることがあり、スラット4及びボトムレール5を所定の最大傾斜角度まで角度調節しようとしても、その残留張力の影響で十分に回動できず、このため遮蔽性の問題が生じることがある。
この問題を解決するため、本実施形態の横型ブラインドでは、その詳細に後述するが、この速度調整装置15による残留張力の影響を軽減し、前後方向にて力学的な質量中心となる重心位置が物理的な中心位置からずれた位置となる偏心ウェイトを持つようボトムレール5を構成している。代表的には、図1及び図2に示すように、ボトムレール5内に、ボトムレール5自体の当該重心位置が当該中心位置からずれた位置となるよう挿入された錘部材20により当該偏心ウェイトが構成されている。後述するように、当該錘部材20の大きさ・形状は任意である。錘部材20がボトムレール5の左右両端部から内部に挿入された後、図1に示すように、その左右両端部にサイドキャップ17が蓋着される。
また、速度調整装置15による残留張力の影響でボトムレール5が十分に回動できないことに起因して生じる遮蔽性の問題は、スラット4の前後方向に複数の昇降コード10L,10R,10Mを振り分けてボトムレール5を吊下支持する構成とする場合に顕著になる。
図3(a),(b),(c)は、それぞれ本発明による第1実施形態の横型ブラインドに適用可能なスラット4に対する昇降コード10(10L,10R,10M)の係合方法を例示する部分的な斜視図である。
図3(a)に示すように、例えば、各スラット4の前後方向の端部に切欠き4aを設け、前後方向のラダーコード9における交差する2本の横糸9a,9b間にスラット4を挿通し(又は横糸9a,9bの上部に載置し)、その横糸9a,9bの交差部を切欠き4bに係合させ、尚且つ横糸9a,9bの交差部に昇降コード10を挿通することができる。
また、図3(b)に示すように、各スラット4の前後方向の中央付近(或いは、その端部付近)にて、切欠き4aを設ける代わりに挿通孔4bを設け、この挿通孔4bに昇降コード10を挿通することができる。
また、図3(c)に示すように、各スラット4にて切欠き4aや挿通孔4bを設ける代わりに、前後方向のラダーコード9における交差する2本の横糸9a,9bの近傍位置で前後方向のラダーコード9のいずれか一方にリング状の係止部9cを設け、この係止部9cに昇降コード10を挿通することができる。
また、図3(a),(b)における昇降コード10(10L,10R,10M)の係合方法のように各スラット4にて切欠き4aや挿通孔4bを設ける係合方法に加えて、或いは、各スラット4にて切欠き4aや挿通孔4bを設けることなく、1つおきや2つおきなどの所定段ごとのスラット4について、前後方向のラダーコード9間で交差する2本の横糸9a,9bに対し左右交互に編み込むよう昇降コード10(10L,10R,10M)を挿通してもよい。
ただし、本実施形態の横型ブラインドでは、図4(a),(b),(c),(d)に例示するように、スラット4の前後方向に複数の昇降コード10(10L,10R,10M)を振り分けてボトムレール5を吊下支持するよう構成されている。
図4(a),(b),(c),(d)は、それぞれ本発明による第1実施形態の横型ブラインドに適用可能なスラット4の前後方向に振り分けて昇降コード10L,10R,10Mを垂下する垂下方法を例示する平面図である。
図4(a)に示す例では、スラット4の左右方向の各端部側の昇降コード10L,10Rは、スラット4の室外側に設けられた切欠き4aに係合し、前後方向のラダーコード9間で交差する2本の横糸9a,9bの間に挿通している。一方、スラット4の左右方向の中央部側の昇降コード10Mは、各スラット4にて切欠き4aや挿通孔4bを設けることなく、前後方向のラダーコード9間で交差する2本の横糸9a,9bの間に昇降コード10Mを挿通している。尚、昇降コード10Mについては、1つおきや2つおきなどの所定段ごとのスラット4について、前後方向における前側(室内側)のラダーコード9間で交差する2本の横糸9a,9bに対し左右交互に編み込むよう昇降コード10Mを挿通してもよい。
図4(b)に示す例では、スラット4の左右方向の各端部側の昇降コード10L,10Rは、スラット4の室外側に設けられた切欠き4aに係合し、前後方向のラダーコード9間で交差する2本の横糸9a,9bの間に挿通している。また、スラット4の左右方向の中央部側の昇降コード10Mについては、スラット4の室内側に設けられた切欠き4aに係合し、前後方向のラダーコード9間で交差する2本の横糸9a,9bの間に挿通している。
図4(c)に示す例では、スラット4の左右方向の各端部側の昇降コード10L,10Rは、各スラット4の前後方向の中央付近(或いは、その端部付近)に設けられている挿通孔4bに挿通している。一方、スラット4の左右方向の中央部側の昇降コード10Mは、各スラット4にて切欠き4aや挿通孔4bを設けることなく、前後方向のラダーコード9間で交差する2本の横糸9a,9bの間に昇降コード10Mを挿通している。尚、昇降コード10Mについては、1つおきや2つおきなどの所定段ごとのスラット4について、前後方向における前側(室内側)のラダーコード9間で交差する2本の横糸9a,9bに対し左右交互に編み込むよう昇降コード10Mを挿通してもよい。
図4(d)に示す例では、スラット4の左右方向の各端部側の昇降コード10L,10Rは、前後方向のラダーコード9における交差する2本の横糸9a,9bの近傍位置で、室外側のラダーコード9に設けられたリング状の係止部9cに挿通している。一方、スラット4の左右方向の中央部側の昇降コード10Mは、各スラット4にて切欠き4aや挿通孔4bを設けることなく、前後方向のラダーコード9間で交差する2本の横糸9a,9bの間に昇降コード10Mを挿通している。
図4に示す例は、スラット4の前後方向に複数の昇降コード10(10L,10R,10M)を振り分けてボトムレール5を吊下支持するよう構成する際の典型例であり、これらの技法を組み合わせて更に別の構成とすることができる。例えば、スラット4の左右方向の中央部側の昇降コード10Mは、前後方向のラダーコード9における交差する2本の横糸9a,9bの近傍位置で、室内側のラダーコード9に設けられたリング状の係止部9cに挿通してもよい。
また、スラット4の前後方向に3本を超える多数の昇降コード10を振り分けてボトムレール5を吊下支持するよう構成する場合も、図4に示す例を適宜組み合わせて構成することができる。
(偏心ウェイトのボトムレール)
図1及び図2に示す本実施形態の横型ブラインドの例では、図4(a)に示すように複数の昇降コード10L,10R,10Mを振り分けてボトムレール5を吊下支持するよう構成され、このときの一実施例のボトムレール5の構成を図5に示している。
図5に示すように、本実施形態の横型ブラインドにおけるボトムレール5は、その内部51における2箇所に錘部材20が挿入されて、ボトムレール5自体の重心位置が物理的な中心位置からずれた位置となる偏心ウェイトを持つよう構成されている。複数の昇降コード10L,10R,10M及び各ラダーコード9は、ボトムキャップ16によってボトムレール5の前後側面から底部へと回り込ませて取着している。ボトムキャップ16は、ボトムレール5を前後方向から掴持する形状を有しており、その中央に突起部16aが形成されている。ボトムキャップ16の突起部16aは、ボトムレール5の底部に設けられた丸孔52と係合し、ボトムキャップ16のボトムレール5に対する相対的な横ずれを抑制している。
そして、偏心ウェイトを持つボトムレール5を構成するための錘部材20は、ボトムレール5の左右方向のバランスを保つよう配設され、特に本例では、昇降コード10L,10Rを取着するボトムキャップ16の位置に配設されている。
尚、本例の錘部材20は、図6(a)に例示するように、比較的短尺な棒状錘部材21と、比較的長尺な棒状錘部材22とを適宜組み合わせてテープ材23により一体化したものや、図6(b)に例示するように、予め一体成形したものとすることができる。そして、本例の錘部材20には凹部20aが形成され、この凹部20aが図5に示すボトムキャップ16の突起部16aと係合するように配設される。これにより、本例の錘部材20がボトムレール5の内部51に挿入された時の横ずれが抑制される。また、本例の錘部材20は、図6(a),(b)に例示するように、前後方向の長さの異なる領域を持ち(長さa>長さb)、長さaはボトムレール5の内部51における前後方向幅とほぼ合致するようになっており、これにより本例の錘部材20がボトムレール5の内部51に挿入された時のガタツキが抑制される。また、長さbの領域を持つ錘部材20とすることで、ボトムレール5の重心位置を室外側へとずらすよう作用する。
このように、錘部材20をボトムレール5の大きさに対し比較的小さいサイズとすることで、その重量調整も容易となる。特に、図6(a)に例示するように、比較的短尺な棒状錘部材21と、比較的長尺な棒状錘部材22とを適宜組み合わせた構成とすることで、偏心ウェイトを構成する際の重量に関する微調整も容易になる。
このようにボトムレール5の重心位置を室外側へとずらすよう作用する偏心ウェイトを持つボトムレール5を構成するためには、図7(a)に示すように必ずしもボトムレール5の内部51に錘部材20を偏心位置へ挿入する場合に限らず、図7(b)に示すようにボトムレール5の内部51の室外側の肉厚を厚くするなどして偏心錘部5aを形成してもよい。
また、ボトムレール5の内部51に錘部材20を挿入する場合には、ボトムレール5の左右方向のバランスを保ちつつ、ボトムレール5の重心位置を室外側へとずらすよう作用し、尚且つ錘部材20がボトムレール5の内部51に挿入された時の横ずれ及びガタツキが抑制されるようになっていればよく、例えば図8(a)乃至(d)に例示する形態とすることができる。
図8(a)は、図5に対応する例であり、ボトムレール5の内部51に、図6に例示する錘部材20が2箇所に挿入される例である。このように、ボトムレール5の底部に設けられた丸孔52と係合する昇降コード10L,10R用のボトムキャップ16の突起部16aとボトムレール5の内部51の形状に対し、それぞれ係合する形状の錘部材20とすることで、ボトムレール5の左右方向のバランスを保ちつつ、ボトムレール5の重心位置を室外側へとずらすよう作用し、尚且つ錘部材20がボトムレール5の内部51に挿入された時の横ずれ及びガタツキが抑制される。
一方、図8(b)に示すように、ボトムレール5の左右方向のほぼ全長に亘って、ボトムレール5の重心位置を室外側へとずらすよう作用する錘部材20とし、ボトムレール5のサイドキャップ17(図1参照)で保持する形態とすることもできる。これにより、ボトムレール5の左右方向のバランスを保ちつつ、ボトムレール5の重心位置を室外側へとずらすよう作用し、尚且つ錘部材20がボトムレール5の内部51に挿入された時の横ずれ及びガタツキが抑制される。
また、図8(c)に示すように、ボトムレール5の内部51に、錘部材20を3箇所に挿入した構成としてもよい。ボトムレール5の底部に設けられた丸孔52と係合する昇降コード10L,10R,10M用のボトムキャップ16の突起部16aとボトムレール5の内部51の形状に対し、それぞれ係合する形状の錘部材20とすることで、ボトムレール5の左右方向のバランスを保ちつつ、ボトムレール5の重心位置を室外側へとずらすよう作用し、尚且つ錘部材20がボトムレール5の内部51に挿入された時の横ずれ及びガタツキが抑制される。
また、図8(d)に示すように、ボトムレール5の内部51に、錘部材20を2箇所に挿入する際に、ボトムレール5の重心位置を室外側へとずらすよう作用する錘部材20とし、スポンジやゴム材等の保持部材やボトムレール5の内部51に設けられる突起部などにより形成される保持部25で、各錘部材20を保持する形態とすることもできる。この場合にも、図8(c)に示すようにボトムレール5の左右方向の中央部に錘部材20を設け、保持部25で保持する形態とすることもできる。また、ボトムレール5の左右方向のほぼ全長に亘って、ボトムレール5の重心位置を室外側へとずらすよう作用する錘部材20とし、保持部25で保持する形態とすることもできる。従って、このような保持部25やボトムキャップ16の突起部16aは、錘部材20をボトムレール5の内部51における所定箇所に固定するための係止部として機能する。これにより、ボトムレール5の左右方向のバランスを保ちつつ、ボトムレール5の重心位置を室外側へとずらすよう作用し、尚且つ錘部材20がボトムレール5の内部51に挿入された時の横ずれ及びガタツキが抑制される。また、このような保持部25やボトムキャップ16の突起部16aによる係止部は、運搬時の安定保持を可能とする。
以上のように偏心ウェイトを持つボトムレール5を構成することで、スラット4の前後方向に複数の昇降コード10L,10R,10Mを振り分けてボトムレール5を吊下支持する構成とした横型ブラインドにて速度調整装置15による残留張力の影響でボトムレール5が十分に回動できないことに起因して生じる遮蔽性の問題を解決することができる。
即ち、図9(a)に示すように、本発明に係る偏心ウェイトを持つボトムレール5は、例えば図7(a)に示すようにボトムレール5の内部51に錘部材20を偏心位置へ挿入する例を代表して説明するが、水平状態で、前後方向にて力学的な質量中心となる重心位置Opが物理的な中心位置Ocから室外側へとずれた位置となる偏心ウェイトを持つようボトムレール5を構成している。
そして、図9(b)に示すように、速度調整装置15を持つ横型ブラインドの場合で、ボトムレール5の下限位置付近(下限位置を含む)で速度調整装置15による残留張力が各昇降コード10L,10R,10Mに生じている場合でも、スラット4及びボトムレール5を所定の最大傾斜角度R1まで角度調節することができる。特に、本実施形態のように、各昇降コード10L,10Rに加わる速度調整装置15による総合的な残留張力Trが昇降コード10Mに加わる残留張力Tfよりも大きい場合でも、高遮蔽性(最大傾斜角度R1)を維持できる。
一方、図10(a)に示すように、偏心ウェイトを持たない通常のボトムレール5の場合を比較例とすると、水平状態で、前後方向にて力学的な質量中心となる重心位置Opと物理的な中心位置Ocとが一致するボトムレール5となる。
このような通常のボトムレール5のとき、図10(b)に示すように、速度調整装置15を持つ横型ブラインドの場合で、ボトムレール5の下限位置付近(下限位置を含む)で速度調整装置15による残留張力が各昇降コード10L,10R,10Mに生じている場合に、スラット4及びボトムレール5を所定の最大傾斜角度R1まで角度調節することができず最大傾斜角度R1より小さい傾斜角度R2となり、低遮蔽となる問題が生じることがある。特に、各昇降コード10L,10Rに加わる速度調整装置15による総合的な残留張力Trが昇降コード10Mに加わる残留張力Tfよりも大きい場合には、この問題が顕著になる。
ところで、偏心ウェイトを持たない通常のボトムレール5の場合でも、速度調整装置15を持たない横型ブラインドの場合では通常、このボトムレール5が下限位置付近(下限位置を含む)に位置しているとき、複数の昇降コード10L,10R,10Mの張力が失われ、ラダーコード9のみによってボトムレール5が吊下支持されるため、スラット4及びボトムレール5を所定の最大傾斜角度R1まで角度調節可能である。
従って、本発明に係る偏心ウェイトを持つボトムレール5は、速度調整装置15を持つ横型ブラインドの場合に有効であり、特に、スラット4の前後方向に複数の昇降コード10L,10R,10Mを振り分けてボトムレール5を吊下支持する構成とした横型ブラインドに有効である。更には、ボトムレール5に一端を取着する複数の昇降コード10によるボトムレール5に対する前後方向の荷重バランスが均等でない場合に特に有効である。
以上のように、本実施形態の横型ブラインドによれば、昇降コード10の移動を手引き操作する構成として、ボトムレール5の下限位置付近(下限位置を含む)で速度調整装置15による残留張力が各昇降コード10に生じている場合でも、スラット4及びボトムレール5を所定の最大傾斜角度まで角度調節可能となる。
尚、上述した実施形態の横型ブラインドにおいて、図4に例示したように、スラット4の前後方向に複数の昇降コード10(10L,10R,10M)を振り分けてボトムレール5を吊下支持するよう構成する際に、適宜、スラット4の前後一対のラダーコード9にそれぞれ沿うよう前後一対の昇降コード10を垂下する支持部材13を配設してもよい。
また、上述した図5乃至図9に示す例では、偏芯ウェイトを持つボトムレール5を構成するために、ボトムレール5の内部51に錘部材20を適所に挿入する例を説明したが、ボトムレール5の前後方向の側面(本例では、室外側の側面)における適所に錘部材20を取着する構成とすることもできる。
例えば、ボトムキャップ16を利用して、ボトムレール5の前後方向の側面(本例では、室外側の側面)における適所に錘部材20を取着する例を図11に示している。図11(a)は、本実施形態の横型ブラインドに対する変形例の偏芯ウェイトを構成するボトムレール5の例を概略的に示す部分平面図であり、図11(b)は、その側面図である。
ボトムキャップ16は、前後方向に設けられた一対のコード導入口16bを利用して、図5を参照して説明したようにボトムレール5に対しラダーコード9や昇降コード10を取着するようボトムレール5の底部から取り付けられる。そして、図11に示す変形例の偏芯ウェイトを持つボトムレール5は、このボトムキャップ16の形状を変形し、その前後方向の側面(本例では、室外側の側面)にて、左右方向(図示上下方向)で一対の錘支持部16cが設けられている。即ち、図11に示す変形例の偏芯ウェイトを持つボトムレール5は、この錘支持部16cに、任意形状(本例では丸軸状)の錘部材20を支持可能とする構成としている。
この図11に示すボトムキャップ16の配置は、例えば図5に示す例では、ボトムレール5に対し昇降コード10L,10Rを取着するボトムキャップ16のみ(左右方向の両端側のみ)とするか、昇降コード10Mを取着するボトムキャップ16のみ(左右方向の中央側のみ)とするか、或いは昇降コード10L,10R、10Mを取着するボトムキャップ16のみ(左右方向の両端側及び中央側のみ)とするのが、ボトムレール5の左右方向の重量バランスが保たれるため好適である。
尚、当該錘部材20を支持するための錘支持部16cを持つボトムキャップ16は、ラダーコード9や昇降コード10を取着する位置以外の箇所で、或いはラダーコード9や昇降コード10を取着する位置とは別に、ボトムレール5に対し適所に取り付けることができる。
この図11に示すボトムキャップ16を利用して偏芯ウェイトを持つボトムレール5を構成することで、上述したように、ボトムレール5の下限位置付近(下限位置を含む)で速度調整装置15による残留張力が各昇降コード10に生じている場合でも、スラット4及びボトムレール5を所定の最大傾斜角度まで角度調節可能となる。
〔第2実施形態〕
図12は、本発明による第2実施形態の横型ブラインドにおける速度調整装置15に係る昇降コード10(10L,10R,10M)の概略構成を示す斜視図である。尚、第2実施形態の横型ブラインドの全体構成は、図1及び図2に示す第1実施形態の横型ブラインドと比較して、偏心ウェイトを持たない通常のボトムレール5としている点、及び、速度調整装置15に係る昇降コード10(10L,10R,10M)の形態を変更している点を除き、同様に構成されるため、速度調整装置15に係る昇降コード10(10L,10R,10M)の形態についてのみ説明する。
図10を参照して上述したように、偏心ウェイトを持たない通常のボトムレール5としたとき、速度調整装置15を持つ横型ブラインドの場合では、ボトムレール5の下限位置付近(下限位置を含む)で速度調整装置15による残留張力が各昇降コード10L,10R,10Mに生じていると、スラット4及びボトムレール5を所定の最大傾斜角度R1まで角度調節することができず最大傾斜角度R1より小さい傾斜角度R2となり、低遮蔽となる問題が生じる。
そこで、第2実施形態の横型ブラインドでは、速度調整装置15に係る昇降コード10(10L,10R,10M)の形態を工夫して、スラット4及びボトムレール5を所定の最大傾斜角度R1まで角度調節可能とする。
より具体的には、図12に示すように、速度調整装置15は、昇降コード10(10L,10R,10M)は、その移動方向に応じてブレーキ力を変化させる一対のローラー15a,15b間に狭圧されている。このような速度調整装置15の一種として、一対のローラー15a,15bにより昇降コード10(10L,10R,10M)の移動を検知して回転運動に変換して自重降下中制動させるものとすることができる。
より具体的には、速度調整装置15は、ボトムレール5の自重降下方向となる移動方向M1へ昇降コード10(10L,10R,10M)が移動するとき、その速度を一定値以下とするよう制動するように一対のローラー15a,15bにはブレーキ力が発生する(図示する実線矢印)。一方、速度調整装置15は、ボトムレール5の引き上げ方向となる移動方向M2へ昇降コード10(10L,10R,10M)が移動するとき、その移動を滑らかとするよう一対のローラー15a,15bにはブレーキ力がほぼ発生しない状態まで緩和する(図示する破線矢印)。
ところで、本実施形態の昇降コード10L,10R,10Mの各々は、この速度調整装置15の左右方向の両側に設けられるコード挿入部15cを経て挿通され、一対のローラー15a,15bにより狭圧される際に、少なくともボトムレール5が下限位置付近(下限位置を含む)となる時に均等の制動力を受けるよう一対のローラー15a,15bの前後で案内されるコード配置となっており、尚且つボトムレール5が下限位置付近(下限位置を含む)となる時に低摩擦となるよう表面処理又は細径化した低摩擦領域10aを持つように構成される。ただし、低摩擦領域10aは、少なくともスラット4の前後方向における室外側に垂下する昇降コード10L,10Rが、速度調整装置15におけるローラー15a,15bとの摩擦抵抗を減らすよう、低摩擦領域10aの部分の昇降コード10L,10Rの表面処理が低摩擦係数である構成とするか、又はその低摩擦領域10aの部分だけ昇降コード10L,10Rの直径が細い構成とすればよい。
このように低摩擦領域10aを持つ昇降コード10L,10R,10Mを構成することで、偏心ウェイトを持たない通常のボトムレール5としたときでも、スラット4及びボトムレール5を所定の最大傾斜角度R1まで角度調節可能となる。
〔第3実施形態〕
図13(a),(b)は、それぞれ本発明による第3実施形態の横型ブラインドにおける他の実施例のボトムレール5の構成とその作用・効果を説明する側面図である。尚、第3実施形態の横型ブラインドの全体構成は、図1及び図2に示す第1実施形態の横型ブラインドと比較して、偏心ウェイトを持たないが、金属片30a,30bを持つボトムレール5としている点、及び、床面に永久磁石40が設置されている点を除き、同様に構成されるため、金属片30a,30bを持つボトムレール5の形態についてのみ説明する。
図13(a)に示すように、本実施形態のボトムレール5は、取り付けられるボトムキャップ16の前後方向に金属片30a,30bが設けられている。このとき、本実施形態のボトムレール5は、水平状態で、前後方向にて力学的な質量中心となる重心位置Opが物理的な中心位置Ocが一致する。
そして、図13(b)に示すように、床面に永久磁石40が設置されており、速度調整装置15を持つ横型ブラインドの場合で、ボトムレール5の下限位置付近(下限位置を含む)で速度調整装置15による残留張力が各昇降コード10L,10R,10Mに生じている場合でも、金属片30aと永久磁石40との間で磁力による吸着力が発生し、スラット4及びボトムレール5を所定の最大傾斜角度R1まで角度調節することができる。特に、本実施形態のように、各昇降コード10L,10Rに加わる速度調整装置15による総合的な残留張力Trが昇降コード10Mに加わる残留張力Tfよりも大きい場合でも、その残留張力Trの影響を打ち消すのに十分な吸着力が発生するようボトムキャップ16の前後方向に金属片30aを設けることで、高遮蔽性(最大傾斜角度R1)を維持できる。
尚、図13に示す例では、図9(b)に示す遮蔽状態から逆方向へ反転させる場合でも、金属片30bと永久磁石40との間で磁力による吸着力が発生するよう構成しているが、総合的な残留張力Trが大きい図9(b)に示す遮蔽状態のみを対象とする場合では、金属片30bを設ける必要はない。尚、金属片30a,30bをボトムキャップ16に設ける代わりにボトムレール5の本体に対し部分的、又はほぼ全長に亘って設ける形態としてもよい。金属片30a,30bと永久磁石40との間の距離は実際に接触する位置関係であってもよいし、所定の隙間分は確保する位置関係であってもよい。また、金属片30a,30bと永久磁石40との関係を入れ替えた構成としてもよい。
以上、特定の実施形態の例を挙げて本発明を説明したが、本発明は前述の実施形態の例に限定されるものではなく、その技術思想を逸脱しない範囲で種々変形可能である。例えば、第1乃至第3実施形態の構成を適宜組み合わせた実施形態とすることもできる。
本発明によれば、ボトムレールの下限位置付近(下限位置を含む)で速度調整装置による残留張力が各昇降コードに生じている場合でも、スラット及びボトムレールを所定の最大傾斜角度まで角度調節可能となるので、昇降コードの移動を手引き操作する横型ブラインドに有用である。
1 ヘッドボックス
2 操作棒
3 操作部
4 スラット
5 ボトムレール
5a 偏心錘部
6 ブラケット
7 チルト操作グリップ
8 つまみ
9 ラダーコード
10,10L,10R,10M 昇降コード
10a 低摩擦領域
14 ストッパー装置
15 速度調整装置
16 ボトムキャップ
16c 錘支持部
20 錘部材
20a 凹部
30a,30b 金属片
40 永久磁石

Claims (11)

  1. 昇降コードの移動速度を制限してスラットの下降時の移動速度を一定値以下に制動する速度調整装置を備える横型ブラインドにおいて、
    前後方向における重心位置が物理的な中心位置からずれた位置となるよう構成されているボトムレールを備え
    前記ボトムレールは、前記昇降コードの移動により昇降可能とし、
    前記ボトムレールの当該重心位置は、前記速度調整装置による残留張力が前記昇降コードに生じている状態で、前記スラットの角度調節に伴って水平状態から所定の最大傾斜角度まで角度調節可能とするように設定されていることを特徴とする横型ブラインド。
  2. 昇降コードの移動速度を制限してスラットの下降時の移動速度を一定値以下に制動する速度調整装置を備える横型ブラインドにおいて、
    前記昇降コードの移動により昇降するボトムレールが下限位置付近に到達した際に、少なくとも前記スラットの前後方向における室外側に垂下する昇降コードが低摩擦領域を有し、前記速度調整装置におけるローラーとの摩擦抵抗を減らすよう、前記低摩擦領域の部分の当該昇降コードの表面処理が低摩擦係数である構成とするか、又は前記低摩擦領域の部分だけ当該昇降コードの直径が細い構成としたことを特徴とする横型ブラインド。
  3. 昇降コードの移動速度を制限してスラットの下降時の移動速度を一定値以下に制動する速度調整装置を備える横型ブラインドにおいて、
    前記昇降コードの移動により昇降するボトムレールの前後方向の少なくとも一端部、前記スラットの角度調節に伴う前記ボトムレールの回動時に床面に対し磁力で吸着されるよう構成されていることを特徴とする横型ブラインド。
  4. 前記スラットの前後方向に昇降コードを振り分けて前記ボトムレールを吊下支持していることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の横型ブラインド。
  5. 前記スラットの前後方向に振り分けられた複数の昇降コードが、前記速度調整装置における当該昇降コードの移動速度を制限するローラーに対し均等に制動力を受けるよう構成されていることを特徴とする、請求項4に記載の横型ブラインド。
  6. 前記ボトムレール自体の当該重心位置が、当該中心位置から室外側となるよう構成されていることを特徴とする、請求項1、或いは請求項1を引用する請求項4又は5に記載の横型ブラインド。
  7. 前記ボトムレールが、前記ボトムレール自体の当該重心位置が当該中心位置からずれた位置となるよう内部に挿入された錘部材により偏心ウェイトを持つよう構成されていることを特徴とする、請求項1、或いは請求項1を引用する請求項4から6のいずれか一項に記載の横型ブラインド。
  8. 前記錘部材は、前記ボトムレール内の所定の係止部により固定されていることを特徴とする、請求項7に記載の横型ブラインド。
  9. 前記昇降コードを少なくとも取着するボトムキャップの突起部が前記係止部として構成されていることを特徴とする、請求項8に記載の横型ブラインド。
  10. 前記ボトムレールに取着可能とするボトムキャップに錘部材が取着されていることを特徴とする、請求項1、或いは請求項1を引用する請求項4又は5に記載の横型ブラインド。
  11. 前記錘部材は、前記ボトムレールの左右方向の重量バランスが保たれるよう挿入されていることを特徴とする、請求項7から10のいずれか一項に記載の横型ブラインド。
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