JP6714018B2 - オゾン発生方法 - Google Patents

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Description

この発明は、互いに対向した第1及び第2の電極と、第1の電極上に形成された誘電体とを有し、誘電体と第2の電極との間に放電空間を有するオゾン発生器を用いて高濃度のオゾンを発生させるオゾン発生方法に関する。
そもそも、オゾン発生技術は、1930年にチャップマンが宇宙から来た宇宙線や太陽光の光エネルギーの内で、242nm以下の波長のものが酸素分子にエネルギーを与えることで酸素原子になり、この酸素原子と酸素分子が結びついてオゾンが生成されることが言われ、また、生成したオゾンは320nm以下の波長を持つ光を吸収して酸素分子と酸素原子に分解反応も同時に進行し、酸素の分解反応とオゾンの分解反応のバランスによりオゾンが生成されると言われて来た。
また、地球上の成層圏の一部のオゾン層に存在する濃度2〜8ppm程度のオゾンは、宇宙線や太陽光の光エネルギーのみによるオゾン生成は、宇宙線や太陽光の光エネルギーから十分に説明できず、成層圏における電離層のプラズマ密度(105個/cm)と密接に関連していると言われている。つまり、242nm以下の波長の宇宙線や太陽光の光エネルギーを酸素ガスが吸収して酸素原子に解離するだけでなく、電離層のプラズマの高速電子密度が地球上空の酸素分子と衝突することで、酸素原子に解離する。つまり、オゾン層においては、酸素原子の解離は、宇宙線や太陽光の光吸収と電離層のプラズマ中の電子衝突による2つの効果で解離していると言われている。
この2つの方式で解離した酸素原子と酸素分子との三体衝突で、2〜8ppm程度のオゾン濃度が生成されていることは、理論的に証明されている。オゾン層の2〜8ppm程度のオゾン濃度をオゾンの個数で示すと、約1立方センチメートル当たりは4x1012個/cmであり、電離層のプラズマ密度(105個/cm)の10倍に相当するが、地球上空のガス密度は、地球面(大気中)の1/100で、壁との衝突でオゾンの分解率も非常に少ないことを考慮すれば、妥当な値と言われている。
1940年代頃から放電によるオゾン発生器の研究が盛んに行われ、オゾン層のオゾン濃度を超えるオゾン濃度が得られるようになって来た。特に誘電体を介した無声放電(誘電体バリア放電)方式において、高電界で、かつ高電力が注入できるプラズマとして特に注目され、高濃度、大容量のオゾン発生器が発展して来た。
1990年代に入り、オゾン発生器から得られるオゾンの酸化力を利用して、半導体の絶縁膜の成膜技術に注目が集まり、高純度のオゾンガスが求められるようになり、高純度のオゾンガスを得るために、原料ガスとして高純度酸素ガスによるオゾン発生器が求められるようになって来たが、従来のオゾン発生器においては、原料ガスを高純度酸素ガスにすると、数十g/m3(数千ppm)以下のオゾン濃度しか得られないことが明らかになり、従来のオゾン発生器でのオゾン発生メカニズムを根本的に見直しする研究が始められ、「放電プラズマ密度(電子密度)と発生するオゾン濃度の関係」、「原料ガスと発生するオゾン濃度の関係」、「放電面材料と発生するオゾン濃度の関係」、「放電プラズマでのオゾン分解度について」などの様々な現象について実証的なさまざまな解明が始められた。
ここで、注目されることは、従来放電プラズマ密度(つまり電子密度)で、200(g/m)(93,333ppm)を超える高濃度のオゾンが生成されると信じられて来たが、オゾン発生器での放電電子密度(1010個/cm)は、電離層の電子密度(105個/cm)より非常に高密度な電子密度であり、ガス密度も非常に大きいことやオゾン発生器の放電空間の両放電面には、壁が存在する事から、電子の衝突でオゾンが生成できるだけでなく、生成したオゾンが電子や分子との衝突や放電面の壁との衝突で、電子で生成したオゾンは分解される量が多くなり、放電プラズマの電子で生成されるオゾン量としては、数十(g/m)(4000ppm)未満程度と想定され、従来オゾン発生器で得られているオゾンが酸素分子と高速電子の衝突による酸素原子解離のみでは、十分説明できず、高濃度オゾンが発生できるメカニズムが不明のままであった。
2003年に、従来の高濃度オゾン発生技術としては、原料ガスと放電による酸素原子の触媒生成に関する発明として、特許文献1に開示の先行技術文献があり、放電面の材料と放電による酸素原子の光触媒生成に関する発明として特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5及び特許文献6等の先行技術文献がある。
また、従来オゾン発生器で高濃度オゾンが発生されているが、原料ガスを高純度酸素ガスにすると、生成したオゾンが酸素ガスで分解が促進され、高濃度オゾンガスが取り出せないと言う定説が論じられ、このオゾン分解説を抑制する手段として、放電面の不導体膜が注目され、さらに発展してオゾン発生器内での放電面の材料による生成したオゾンの分解抑制に関する発明として特許文献7、特許文献8及び特許文献9等の先行技術文献がある。
特許文献1に開示された技術においては、濃度200(g/m)(93,333ppm)以上の高濃度オゾンを発生できるオゾン発生器としては、供給する原料ガスとして酸素ガスに窒素ガスを0.1%(1000ppm)〜数%(数万ppm)添加したものを用いている。特許文献1では、上述した原料ガスを用いて、微量添加した窒素ガスが、放電によって窒素酸化物ガスになり、この微量な窒素酸化物ガスが、触媒作用をして多量の酸素分子を解離させ、高濃度の酸素原子を生成させる能力を有することにより、この窒素酸化物を介して生成された高濃度の酸素原子と酸素分子との三体衝突反応で、高濃度のオゾンを発生させ取り出せるようになることが記載されている。
また、特許文献2〜特許文献6には、放電面に光触媒物質を塗布することで、高濃度のオゾンを生成させることが示されている。
特許文献7〜特許文献8に開示された技術においては、いずれもオゾン発生器内で、生成したオゾンを分解せずに取り出す発明であり、特許文献1〜特許文献6と全く異なる発明になっている。
特許文献7においては、オゾン発生器の放電面に「ペロブスカイト構造のA位置に原子が存在しない結晶構造を持つ遷移金属酸化物のA位置にアルカリ金属、アルカリ土類金属又は希土類元素が入った遷移金属を存在させること」で、オゾン発生器内で、生成したオゾンを分解させないで、高濃度オゾンが取り出せると示されている。
しかしながら、特許文献7の明細書内の記載では、現状理論的に不明な説を根拠に展開され生成したオゾンが分解されたと仮定した場合オゾン濃度特性がどうあるべきか?示した記述はなく、放電面に塗布したものが取り出したオゾン濃度が高かったことしか記述されていない。また、ペロブスカイト構造とオゾン分解抑制の効果に対して化学的根拠が乏しい記述となっている。さらに、ペロブスカイト構造と言われている代表的な金属化合物質であるCaTiOでオゾン発生の実証試験を実施したが、高濃度オゾンは全く実証されず、特許文献7の効果の再現性は不可であった。
なお、特許文献7明細書の段落[0041]〜[0045]において「高純度酸素ガスに0.5vol%の窒素ガス添加して、ほとんど窒素ガスの添加による効果は発現しなかった」と記述されているが、特許文献1に示されたような試験データを示さず、根拠の乏しい結果を記述しているのみである。この試験に対しても、再現試験をすれば、窒素ガスの添加効果は十分あり、特許文献1の正確さが実証され、オゾン発生器分野では、一般的に認められた事実である。
特許文献8においては、「オゾン濃度の低下を阻止する機能物質が、誘電体表面に焼き付け固定(つまりセラミック内に機能物質を内在)させるオゾン発生装置となっているが、本願発明方法については、特許文献1、特許文献2〜特許文献4および特許文献6に記載されている事実であり、上記特許文献2等と特許文献8との違いは、オゾン生成能力を有する機能物質とオゾン濃度の低下を阻止する機能物質の差にしかあらず、製作的な技術の違いは認められないものである。また記載された機能物質がオゾン濃度の低下を阻止する機能物質(触媒物質)であると断定されているが、明細書では、高濃度オゾンが得られた実証データを記述しているのみであって、高濃度オゾンが得られる要因がオゾン濃度の低下を阻止する要因によるものか不明な記述になっている。
一般的に触媒反応では、オゾンや酸素を分解させる反応を加速的に行うことで定義されているが、特許文献8に示されたような、オゾン濃度の低下を阻止する機能をしている根拠が、特許文献8の明細内容には十分記載されていない。
特許文献9においては、オゾン発生器面に限定した機能膜を示したものになっている。
特許第3642572号公報(米国特許第7402289号明細書) 特許第4953814号公報(米国特許第7382087号明細書) 特許第5069800号公報(米国特許第7382087号明細書) 特許第4825314号公報(米国特許第7382087号明細書) 特許第4932037号公報(米国特許第7382087号明細書) 特許第5121944号公報(米国特許第7382087号明細書) 特許第4948007号公報(米国特許第8911675号明細書) 特許第5052304号公報(米国特許出願公開第2008/01282269号明細書) 特許第5369189号公報(国際公開第2011−039971号)
特許文献1で開示された技術においては、主原料ガスである酸素ガスと微量の窒素酸化物ガスとの誘電体バリア放電中のガス化学触媒反応によって、高濃度のオゾンガスを生成することができるが、生成したオゾンガスに微量の窒素酸化物ガスも含まれることから、金属との化学反応性が高い硝酸蒸気(HNO)ガスも生成される。この窒素酸化物である硝酸蒸気(HNO)ガスによって、金属コンタミが発生し、クリーンなオゾンガス処理が出来ない等の問題点があった。また、酸素ガスに微量の窒素ガスを添加してオゾンガスを生成させると、オゾンガス以外に、約数千ppmのNOxガスも生成することになり、オゾン処理した後の排ガスにも、高濃度のNOxガスが含まれ、NOxガス除去装置を備え大気に排出する必要があり、NOxガスの大気汚染に対する問題点もあった。
また、特許文献2〜特許文献6で開示された技術においては、画期的な発明として注目されるが、放電面に塗布する金属化合物質が光触媒物質効果であることを示していたが、高濃度オゾンを得るための光触媒物質の特定が限定され、光触媒物質の範囲が明確でなかった。すなわち、特許文献2〜特許文献6で開示された技術範囲では、放電面に塗布する金属化合物質の光触媒物質においてオゾンを生成させる効果を十分に発揮する条件を詳細に規定していると言えず、必ずしも高濃度オゾンを発生させる方法を十分に明示しているとは言えない問題点があった。
さらに、特許文献7〜特許文献9で開示された技術においては、放電面に塗布する金属化合物質を示した発明ではあるが、オゾン発生器の放電面において、オゾンを生成させる発明でなく、生成しているオゾンの分解を抑制することが開示されており、明細書には十分な発明に関する技術を十分示されておらず、オゾンの分解抑制する技術のみでは、高濃度オゾンを得る技術展開としては、非常に問題点があった。それに加え、特許文献7の開示事項は、再現試験を実施したが十分再現できなく、高濃度オゾン発生方法として問題点を呈するものであった。特許文献8、9には、誘電体表面に焼き付け固定(つまりセラミック内に機能物質を内在)が記載されているが、この技術は、既に、先行技術(特許文献9)で明示されている技術であり、問題と指摘される。特許文献9は、オゾン発生器面に限定した機能膜を示しただけで、十分に高濃度オゾンを発生させる方法を明示しているとは言えない問題点があった。
本発明では、上記のような問題点を解決し、より高濃度なオゾンを発生することができるオゾン発生方法を提供することを目的とする。
この発明に係るオゾン発生方法は、互いに対向した第1及び第2の電極と、前記第1の電極上に形成された誘電体とを有し、前記誘電体と前記第2の電極との間に放電空間を有するオゾン発生器を用いてオゾンを発生させるオゾン発生方法であって、前記オゾン発生器は、前記第2の電極及び前記誘電体の少なくとも一つの表面に設けられる金属化合物質層をさらに有し、前記金属化合物質層は以下の条件(1)〜(4)を満足し、(1) Mn、Co、Ni、Cu、及びAgの何れも含まない、(2) 導電体ではない、(3) 前記金属化合物質層のバンドギャップが2.0〜4.0[eV]の範囲である、(4) 前記金属化合物質層の励起状態において形成される価電子帯部のホール電位が酸素分子の結合電位1.25eVより大きい、前記オゾン発生方法は、(a) 前記放電空間に酸素ガスを主体にした原料ガスを供給するステップと、(b) 外部エネルギーを与え、前記放電空間において誘電体バリア放電を発生させ、その放電光によって、前記金属化合物質層を光触媒状態にすることにより、前記ステップ(a) で供給した前記原料ガスから酸素原子を生成させるステップと、(c) 前記ステップ(b) で生成された酸素原子と前記原料ガスに含まれる酸素ガスとの衝突化学反応でオゾンを発生させるステップと、(d) オゾンの分解量を抑制させるオゾン分解抑制要件を前記オゾン発生器に課した環境下で前記ステップ(a) 〜(c) を実行させるステップとを備え、前記金属化合物質層を構成する金属化合物の粒子径を0.1〜50(μm)の粉末にし、前記金属化合物質層に含まれる主要金属元素は、V、Cr、Nb、Mo、Ta、W、Biのうち、少なくとも一つであり、前記金属化合物質層は金属酸化層を含み、前記ステップ(d)にて前記オゾン発生器に課した前記オゾン分解抑制要件は、以下の要件(d1)〜(d3)を満足することを特徴とする、(d1) 「前記原料ガスとして酸素ガス純度を99.99(%)とした高純度酸素ガスを用いる、」(d2) 「前記原料ガスの供給時のガス流量は3(L/min)以上とする、」及び(d3) 「前記誘電体バリア放電における放電電力密度を1〜5(W/cm)の範囲内で、かつ、比電力W/Q値を300〜500(W・min/L) の範囲内にする」。

この発明におけるオゾン発生方法で用いるオゾン発生器は、上述した条件(1)〜(4)を満足した金属化合物質層を有しているため、上記放電空間を通過する原料ガス中の酸素ガスを選択的にかつ触媒的に解離させ高濃度の酸素原子を生成することができる結果、上記オゾン発生器内でオゾン生成効率を例えば0.01mg/J(36g/kWh)以上にして、高濃度のオゾンを発生させることができる。
さらに、ステップ(d)にてオゾン分解抑制要件が課された環境下にオゾン発生器を設定することにより、ステップ(c) で発生されたオゾンが分解される現象を抑制して、より高濃度なオゾンガスを外部に取り出することができる。
この発明の目的、特徴、局面、および利点は、以下の詳細な説明と添付図面とによって、より明白となる。
この発明の実施の形態であるオゾン発生方法に用いるオゾン発生器の構成を示すブロック図である。 元素周期律表を示す説明図である。 無声放電中での光触媒の固体電子論の固体中の電子配位構造と酸素分子の解離メカニズムを模式的に示した説明図である。 オゾン発生器によって生じる酸素原子と酸素分子との三体衝突によるオゾンの生成メカニズムを模式的に説明する説明図である。 物質が光吸収波長に対する励起状態を示す説明図である。 金属化合物質の材料の違いによる注入放電エネルギーに対する取り出せるオゾン濃度特性を示す説明図である。 特定金属元素の金属化合物質の単位体積当たりの注入放電エネルギーに対するオゾン生成量を対数表示した説明図である。 本実施の形態で用いるオゾン発生器での酸化物金属材料の物性特性及びオゾン生成効率ηと最大オゾン生成濃度Cmaxとの関係を表形式でまとめた説明図である。 本実施の形態で用いるオゾン発生器に所定の放電電力を投入した装置でのオゾン生成効率ηに対する取り出せる最大オゾン濃度値Cmax値を示した説明図である。 本実施の形態で用いるオゾン発生器における取り出せるオゾン濃度特性を示す説明図である。 本実施の形態で用いるオゾン発生器における放電ギャップ長とオゾン分解率との関係を示すグラフである。
<実施の形態>
(全体概要)
この発明による実施の形態の全体概要を図1〜図11を参照して説明する。
図1はこの発明の実施の形態であるオゾン発生方法に用いる窒素添加レス・オゾンガス発生器(以下、単に「オゾン発生器」と称する場合有り)の構成を示すブロック図である。すなわち、図1はオゾン発生器を中心としたガス系統の構成を示すブロック図である。
図2はこの発明で有効と判断した金属元素範囲を含む元素周期律表を示す説明図である。図2では、元素周期律表に特に半導体の性質を有した金属化合物質によって高濃度のオゾンガスが得ることのできる金属元素が属する範囲を第1の金属化合物質種201として示し、高濃度のオゾンガスが得られなかった半導体の性質を有した金属化合物質の金属元素を併せて示している。
図2において、各元素の分類項目T1〜T5として、族T1、原子番号T2、原子元素T3、金属化合物質T4及びバンドギャップT5(金属化合物質T4のバンドギャップ)が示されている。以下、原子番号T2で指示される原子番号に沿って金属元素の特徴を説明する。
特に、原子番号25のマンガンMn、原子番号27のコバルトCo、原子番号28のニッケルNi、原子番号29のカッパーCu、原子番号47のシルバーAgの金属(元素)化合物材はオゾンと接触することでオゾン分解触媒物質として一般的に知られた元素である。
原子番号30の亜鉛Zn、原子番号31のガリウムGa、原子番号32のゲルマニウムGe、原子番号48のカドニウムCd、原子番号49のインジウムIn、原子番号50のスズSnの金属化合物材は、可視光の光波長を透過する伝導性を有する元素であり、可視光エネルギーで、物質自身を励起させることが困難な物質である。
また、原子番号13のアルミAl、原子番号14のシリコンSi、原子番号21のスカンジウムSc、原子番号39のイットリウムY、原子番号40のジルコニウムZr、原子番号72のハウニウムHfの金属化合物材は、バンドギャップが5eV以上あり、バンドギャップが5eV以上ある金属化合物材は通常、絶縁体物質と定義され、誘電体バリア放電等の放電光エネルギーで、物質自身を励起(活性化)させることが困難な物質である。
一方、バンドギャップが5eV以下の金属化合物材は、通常、半導体の性質を有する半導体物質と定義される。その半導体物質においても、バンドギャップが4eV以下ならば、誘電体バリア放電の放電光エネルギーよって、物質自身を励起させ、活性化状態にさせることが可能な物質である。
図3は、無声放電中での光触媒の固体電子論(バンドギャップ理論)の固体中の電子配位構造と酸素分子の解離メカニズムを模式的に示した説明図である。図4はオゾン発生器1によって生じる酸素原子と酸素分子との三体衝突によるオゾンの生成メカニズムを模式的に説明する説明図である。
図3と図4では、オゾン発生器1内において、金属(元素)化合物質層1dを介した誘電体1c,接地電極1b間に形成される放電空間において、供給した原料ガスと放電面物質との化学反応で、酸素原子へ解離を促進させる化学反応と酸素原子と酸素とによるオゾン生成反応を示した模式図を示している。外部エネルギーを与えることにより上記放電空間において誘電体バリア放電を発生させることができる。
特に、図3は本発明の実施の形態における酸素ガス(酸素分子)と半導体物質の励起状態(光触媒状態)とによる酸素分子の酸素原子への解離反応メカニズムを示した酸素原子生成化学反応を示している。また、図4は本発明の実施の形態における酸素分子と生成した酸素原子との三体衝突反応によるオゾン発生のメカニズムを示したオゾン生成化学反応を示している。
図5は物質が光吸収波長に対する励起状態を示す説明図である。301g〜310g及び313gは、金属化合物質層1dにおいて放電面材料に用いる半導体から絶縁体の性質を有した金属化合物質のバンドギャップと励起状態(光触媒状態)を示している。
具体的には、301g〜310g及び313gにより、クロムBG(バンドギャップ)301g、タングステンBG302g、バナジウムBG303g、モリブデンBG304g、ニオブBG305g、タンタルBG306g、ニッケルBG307g、亜鉛BG308g、イットリウムBG309g、ジルコニウムBG310g及びビスマスBG313gを示している。例えば、バナジウムBG303gはパナジウムを主要金属元素とした金属化合物質(V)のバンドギャップを示している。
同図において、特性線AL−Vは、各物質の励起状態における価電子帯での電子の電位を包絡線で示しており、特性線BL−Vは、物質の励起状態における伝導帯での+ホールの電位を包絡線で示している。
破線枠で囲った高濃度オゾン生成可能範囲3001は、高濃度オゾンが生成でき、かつ、高濃度オゾンが取り出せる物質の励起状態における+ホールの電位幅と光吸収波長幅範囲を示している。高濃度オゾン生成可能範囲3001は、放電空間において発生する誘電体バリア放電の放電光エネルギーで活性化状態になり、かつ活性化した物質表面で、酸素ガスを触媒的に酸素原子に解離反応ができる範囲を示している。
図6は主要金属元素に関し、半導体の性質を有した金属化合物質の材料の違いによる注入放電エネルギーに対する取り出せるオゾン濃度特性を示す説明図である。図6内に、クロム勾配特性301a、タングステン勾配特性302a、バナジウム勾配特性303a、モリブデン勾配特性304a、ニオブ勾配特性305a、タンタル勾配特性306a、ニッケル濃度勾配特性307a、亜鉛勾配特性308a、イットリウム勾配特性309a、及びジルコニウム勾配特性310aを示している。但し、バナジウム勾配特性303aは、ビスマス濃度特性313cとほとんど重なる特性を示し、タンタル勾配特性306aは、ニオブ勾配特性305aと重なる特性であったため、図6では、記載を一部省略した。例えば、モリブデン勾配特性304aは、モリブデンを主要金属元素とした金属化合物質(MoO)の勾配特性を示している。
さらに、図6内にクロム濃度特性301b、タングステン濃度特性302b、バナジウム濃度特性303b、モリブデン濃度特性304b、ニオブ濃度特性305b、タンタル濃度特性306b、ニッケル濃度特性307b、亜鉛濃度特性308b、イットリウム濃度特性309b及びジルコニウム濃度特性310bを示している。例えば、モリブデン濃度特性304bは、モリブデンを主要金属元素とした金属化合物質(MoO)の濃度特性を示している。
図6において、本発明で定義した高濃度オゾン閾値HCTを併せて示している。高濃度オゾン閾値HCTとしては、例えば、200g/m程度が考えられる。高濃度オゾン生成可能範囲2001は、高濃度オゾンガスが取り出せる範囲を示している。
上述した勾配特性301a〜310aは、オゾン濃度特性301b〜310bの低濃度域でのオゾン特性の接線を示している。すなわち、勾配特性301a〜310aの傾きが金属化合物質の材料の違いによる放電エネルギーに対する単位体積当たりのオゾンの生成量、つまり、オゾン生成効率ηを示している。
図7は特定金属元素の金属化合物質の単位体積当たりの注入放電エネルギー(W/Q:比電力)に対するオゾン生成量(g)を対数表示した説明図である(図6の接線勾配特性301a〜301cの対数表示を示す)。この図において、元素濃度特性301c〜310c及び313cに示すように、同一放電エネルギーを注入しても、金属化合物質の材料の違いによって、生成できるオゾン量が大幅に異なる特性を示していることが明白になった。また、後で説明する図10のオゾン発生器におけるオゾン分解特性に依存で決まるオゾン分解率σの増加度合(Lc)は、金属化合物質の材料の違いによって、ほとんど変わらない事実が突き止められ、金属化合物質の材料による生成したオゾン分解度は変化しないことが実験的に確認出来た。
なお、図7において、元素濃度特性301c〜310c及び313cとして、クロム濃度特性301c、タングステン濃度特性302c、バナジウム濃度特性303c、モリブデン濃度特性304c、ニオブ濃度特性305c、タンタル濃度特性306c、ニッケル濃度特性307c、亜鉛濃度特性308c、イットリウム濃度特性309c、ジルコニウム濃度特性310c及びビスマス濃度特性313cを示している。
特性群GAにおいては、比電力W/Qに対し、ガス1立方メートル体積あたり0.1g以上のオゾンを生成できる能力を有した金属(元素)化合物質を示し、この特性群GAの金属化合物質材料からなる金属化合物質層1dを接地電極1b及び誘電体1cの放電面に塗布することにより、高濃度オゾンガスが取り出せるオゾン発生器1が実現できることが特性図から確認出来た。
また、特性群GBにおいては、特性群GAに比べ、2桁低い0.001g程度のオゾンを生成できる能力を有した金属化合物質群を示しており、この低いオゾン生成能力のため、高濃度のオゾンが生成されていなく、結果として高濃度のオゾンも取り出せないことが実証試験で証明された。
さらに、特性群GCにおいては、特性群GAに比べ、さらに4桁低い0.00001gしかオゾン生成できない金属化合物質群を示しており、この低いオゾン生成能力のため、高濃度のオゾンが生成されていなく、結果として高濃度のオゾンも取り出せないことを示すとともに、特性群GBのオゾン生成能力よりもさらに低濃度のオゾンしか生成出来ていない驚く事実が明らかになった。
図8は本実施の形態における特定の半導体の性質を有した金属化合物質からなる金属化合物質層1dを接地電極1b及び誘電体1cの放電面に固着させたオゾン発生器1での酸化物金属材料の物性特性及びオゾン生成効率ηと最大オゾン生成濃度Cmaxとの関係を表形式でまとめた説明図である。
図8において、図6及び図7で示した金属化合物質材料の特性番号と品番号に対応づけており、材料品番号301〜306(クロム、タングステン、バナジウム、モリブデン、ニオブ及びタンタル)は高濃度オゾンが生成できる金属化合物質の元素金属材料を示し、元素周期律表で、5族、6族の元素金属に相当する酸化金属化合物であり、それぞれにおいて、高濃度オゾンが取り出せるオゾン生成効率ηと取出しオゾン濃度値を示している。また、材料品番号313のビスマスも高濃度オゾンが生成できる金属化合物質の元素金属材料を示し、この物質の励起状態は、図5に示すように、高濃度オゾン生成可能範囲3001に属しているが、元素周期律表で、5族、6族の金属元素ではない元素による酸化金属化合物である。
また、ニッケル307はオゾンと接触することで、オゾンガス自身を触媒反応で、分解解離反応が顕著な金属化合物質の代表例として、ニッケル酸化物NiOにおけるオゾン生成効率ηと取出しオゾン濃度値を示した。オゾン生成効率ηは測定では、2.78E−6(mg/J)(0.01g/kWh)しか得られなく、取り出せる最大オゾン濃度Cmaxも0.2(g/m)しかなく、オゾン生成能力が全くない物質であるだけでなく、放電プラズマの高速電子と酸素との衝突で解離した酸素原子から生成された低濃度のオゾンさえもオゾン発生器内で分解してしまう物質であることが明らかになった。
また、亜鉛308は、金属化合物質のバンドギャップ値、ホール電位は、オゾン生成能力を高めるのに有望な条件を満たした金属化合物質であったが、オゾン生成効率ηは測定では、9.49E−5(mg/J)(0.34g/kWh)しか得られなく、取り出せる最大オゾン濃度Cmaxも数(g/m)しか得られない。この材料品番号308の亜鉛BG308においても、高濃度オゾンを生成させる能力はない物質であることが明らかになった。
亜鉛308の金属化合物質(亜鉛酸化物ZnO)について詳細に調べると、この金属化合物質は、可視光の放電光を特に透過させる透明導電膜物質に相当しており、可視の放電光エネルギーに対し、透過と反射して逃げる材料であり、放電光エネルギーを有効に吸収せず、金属化合物質を光触媒状態に励起できない物質であることが分かった。つまり、この物質は、半導体に相当する物性を有しているが、特性的には、絶縁材料の性質を持った特殊な金属化合物質であることが分かった。そのため、発生器から取出せた数(g/m)のオゾンは、放電プラズマの高速電子と酸素との衝突で解離した酸素原子から生成された低濃度のオゾンに相当すると判断される。
さらに、材料品番号309〜311に該当するイットリウム309、ジルコニウム310、アルミニウム311は、金属化合物質のバンドギャップ値が5eV以上の金属化合物質を示しており、イットリウム309及びジルコニウム310において、オゾン生成効率ηは測定では、1.59E-4(mg/J)(0.57g/kWh)及び9.49E−5(mg/J)(0.34g/kWh)しか得られず、取り出せる最大オゾン濃度Cmaxも数(g/m)しか得られず、高濃度オゾンを生成させる能力はない物質であることが明らかになった。この物質においても、前述したように、発生器から取出せた数(g/m)のオゾンは、放電プラズマの高速電子と酸素との衝突で解離した酸素原子から生成された低濃度のオゾンに相当すると判断される。
アルミニウム311及びシリコン312においても、金属化合物質のバンドギャップ値が7eV以上あり、この物質においても、高純度酸素ガスでの取出しオゾン濃度値を数(g/m)しか得られないことは、先行技術の特許文献1等から明らかである。
これらの金属化合物質は、誘電体バリア放電の発光する光波長に対しては、全く吸収出来ない金属化合物質に相当しており、この物質は、絶縁体に相当する。
図9は、本実施の形態で用いるオゾン発生器1に所定の放電電力Wを投入した装置でのオゾン生成効率ηに対する取り出せる最大オゾン濃度値Cmax値を示した説明図である。濃度Coは高濃度オゾン濃度の閾値を示す。また、ηoは閾値以上の高濃度オゾンを得るための最低限のオゾン生成効率を示す。
最大オゾン濃度特性601〜604は、図1で示したオゾン発生器1において、オゾン生成効率ηに対する取り出せる最大オゾン濃度特性を示したもので、最大オゾン濃度特性601、602、603及び604は、オゾン発生器1の放電面の温度を40℃、20℃、0℃、及び−20℃に冷却して一定にした場合の特性を示す。
図9に示すように、オゾン生成効率ηが一定の金属化合物質を放電面に固着しても、オゾン発生器の(電極1a及び1bの)温度を20℃からそれ以下に冷却すれば、オゾン発生器1から取り出せるオゾン濃度がアップし、より高濃度なオゾンが取り出せる。これは、オゾン発生器1内で生成したオゾン量が、ガスを冷却することで、オゾン分解率を抑制することにより、高濃度オゾンが取り出せることを示している。つまり、放電面温度が20℃を超える状態にすると、放電空間のガス温度が高まることにより、オゾン発生器1内で生成したオゾン量のほとんどがガス温度で、オゾン分解反応を促進させ、結果として高濃度オゾンが取り出せないことになる。
ここで、驚くべき事実は、オゾン発生器で生成した高密度の放電プラズマは、電極面等でのオゾン生成触媒機能が発揮できなければ、生成したオゾンは、放電プラズマによってオゾンガスを分解させる機能として働くことであり、今までに通説されて来たオゾン発生技術とは異なることである。
高濃度オゾン生成可能範囲3001は、高濃度オゾンが取り出せる範囲を示しており、この高濃度オゾン生成可能範囲3001から高濃度オゾンが得られるオゾン生成効率範囲とオゾン分解率の抑制範囲が規定されることが分かる。
つまり、オゾン生成効率の高い金属化合物質によりなる金属化合物質層1dを放電面に固着しても、オゾン分解率が大きくなれば、結果的に高濃度オゾンが取り出せなくなり、本実施の形態では、放電面の冷却温度、すなわち、電極1a及び1bの電極冷却温度を20℃超える高温に設定すれば、オゾン分解量が増し、最大オゾン濃度特性601のように高濃度オゾン生成不能範囲3002となるため、高濃度オゾンが取り出ない。このように、電極1a及び1bの温度設定はオゾン分解抑制要件に大きく関連する。
図9では、オゾン発生器1内でのガス温度によるオゾン分解量について実測データを示したが、オゾン発生器1内で生成したオゾン量を取り出すまでにオゾン分解させる要因としては、ガス温度(電極1a及び1bの設定温度)以外に放電空間に注入する比電力量W/Q値、放電ガス空間のガス圧力P及び放電空間の放電ギャップ長dが考えられる。
つまり、オゾン発生器1に注入する比電力量W/Q値(W・min/L)、ガス圧力P値(MPa)及び放電ギャップ長d値(mm)からなるオゾン発生器1の構造もしくは設定条件によってオゾン分解量が多くなり、高濃度オゾンが取り出せなくなる。したがって、オゾン分解抑制要件にこれらの要素(比電力量W/Q値(W・min/L)、ガス圧力P値(MPa)及び放電ギャップ長d値(mm))は大きく関連する。
注入する比電力W/Q値は、オゾン生成能力を高める性質を有しているが、比電力W/Q値を大きくなり過ぎると、ガス温度を高める要因にもなることから、高濃度オゾンを取り出すにはW/Q値を最適範囲(Wm/Qm)内に設定する必要がある。最適比電力Wm/Qmとしては、実測値から300(W・min/L)〜500(W・min/L)に設定することで、高濃度のオゾンガスが取り出せることが分かった。
ガス圧力P値(MPa)及び放電ギャップ長d値(mm)は、放電空間体積Vに依存しており、この放電空間体積Vが大き過ぎると、放電空間を通過する時間t(sec)(tはV/Qに比例する)が長くなることで、発生器で生成したオゾンガスが放電プラズマに晒される時間が長くなり、結果として、生成したオゾン量のオゾン分解量も多くなり、高濃度オゾンが取り出せなくなる。そのため、高濃度オゾンを取り出すには最適ガス圧力範囲Pm値(MPa)と最適ギャップ長範囲dm値(mm)内に設定する必要がある。
オゾン発生器の放電空間のギャップ長は、0.4mm以下の短ギャップにするほど、放プラズマの電界強度が高くなり、放電面に塗布した金属化合物質に強い励起光(放電光)を照射できる効果が生じるとともに、放電空間を放電面から冷却しているため、通過するガス温度も下げる効果と上述した放電空間体積Vが小さくなることで、放電空間を通過する時間tも短くする効果が相乗することで、取出せるオゾン濃度は高められる。しかしながら、0.02mm未満まで放電ギャップを下げると放電面の壁によって、生成したオゾンを分解させる要素が高くなるため、実証試験結果では、本発明のオゾン発生器においては、放電空間のギャップ長の最適範囲は0.02〜0.12(mm)範囲内であることが実証された。
なお、放電空間のガス圧力に対しても、上述のギャップ長の効果と同様の効果があり、実証試験結果では、本発明のオゾン発生器においては、絶対圧で、0.2〜0.4(MPa)の範囲内に設定することが望ましい。ガス圧力の場合は、圧力が低くなるほど、ガスの冷却効果が悪くなり、壁への分解損失も大きくなる傾向にある。
つまり、この最適ガス圧力範囲Pm値(MPa)は、0.2MPa〜0.4MPaの範囲内であり、最適ギャップ長範囲dm値(mm)は、0.02mm〜0.12mm範囲内に設定すれば、生成したオゾン量に対し、オゾン発生器1内でオゾン分解率が抑制され、その結果として、高濃度のオゾンガスが取り出せることが分かった。
図10は、図1で示したオゾン発生器1における取り出せるオゾン濃度特性(b)を示す説明図である。
図10は、オゾン発生器の一般的なオゾン濃度特性からオゾン発生器内で生じているオゾン発生現象と生成したオゾンの分解現象を論理的に解明した図を示している。
つまり、図10の特性において、接線Laは、オゾン濃度特性線Lbの比電力量W/Q値が小さい値時における接線を示す。この接線Laは、比電力量W/Q値に比例して生成するオゾン量がアップすることを示しており、オゾン濃度特性線Lbを有する金属化合物質自身のオゾン生成特性を示し、接線Laの傾きがオゾン生成効率η値を示す。
また、接線Lcは、オゾン濃度特性線Lbの比電力量W/Q値に対するオゾン濃度の減衰の漸近線(オゾン分解特性)を示しており、比電力量W/Q値に対するオゾン分解率σ(%)は、以下の式(1)で示される。なお、式(1)において、取出オゾン量TWQは比電力W/Qでの取り出しオゾン量、生成オゾン量GWQは比電力W/Qでの生成オゾン量を示している。
Figure 0006714018
この漸近線である接線Lcの傾きがオゾン発生器1自身の生成したオゾンのオゾン分解率σの増加で、取り出せるオゾン濃度の低下度合を示している。
この取り出せるオゾン濃度特性線Lbは、オゾン生成効率ηを規定する接線Laと取り出せるオゾン濃度の低下度合特性を示す接線Lcとの合成によって決定される。つまり、取り出せる最大オゾン濃度Cmax値は、接線Laの傾き(オゾン生成効率η)が大きい程、高濃度オゾンが取り出せ、逆に、接線Lcの傾きが小さい程、高濃度オゾンが取り出せる。
したがって、図10で示す特性図から高濃度のオゾンガスをオゾン発生器1から取り出すためには、オゾン生成効率ηが高いことが必要であることと、それに加え、オゾン発生器1で生成したオゾンガスのオゾン分解率を出来るだけ抑制できるためのオゾン分解抑制要件を満足すべく、オゾン発生器1の構造もしくは設定手段を設けることが必要になる。
図11は、図1で示した実施の形態のオゾン発生器1における、放電ギャップ長dとオゾン分解率との関係を示すグラフである。図11は、オゾン発生器1内のガス圧力を所定圧力に設定し、所定のガス流量Qと所定の注入電力Wを投入した場合に決まる比電力値(W/Q値)でオゾンを発生させた場合、オゾン発生器1の放電ギャップ長d(対向する金属化合物質層1d,1d間の距離)及び電極1a及び1bの電極冷却温度Tを変化させて、オゾン発生器1内で生成したオゾン量から概算したオゾン発生器1自身での放電ギャップ長dに対するオゾン分解率σの特性を示している。
図11において、特性曲線701〜704それぞれ、電極冷却温度Tを一定にした場合のオゾン分解率σの放電ギャップ長dに対する依存性を示しています。
特性曲線701は、電極冷却温度Tを40℃に一定した場合、特性曲線702は、電極冷却温度Tを20℃に一定した場合、特性曲線703は、電極冷却温度Tを0℃に一定した場合、特性曲線704は電極冷却温度Tを−20℃に一定した場合のオゾン分解率σの放電ギャップ長dに対する依存性を示している。
オゾン分解率σの閾値(一点鎖線)としては、80%程度になり、この閾値より、オゾン分解率が高くなれば、オゾン発生器1内で多くのオゾンを生成しても、オゾン分解率が高いため取り出せるオゾン濃度が高濃度にできなくなる限界値を示している。
したがって、図11に示すように、オゾン発生器1内で、高濃度オゾンが取出しやすくなる条件範囲は高濃度オゾン抽出範囲4001となる。つまり、放電ギャップ長dとしては、特に20μm〜120μm(0.02〜0.12(mm))内、電極冷却温度Tとしては、20℃以下にすることが望ましい。
(オゾン発生器)
以下、図1を参照して、(窒素添加レス・)オゾン発生器1の作用、動作、放電のエネルギー注入の説明し、オゾン発生器1内におけるオゾン生成効率とオゾン分解率の説明をし、オゾン発生器1から取り出せるオゾン濃度について理論的に説明する。
図1において、純度99.99(%)以上の酸素(原料ガス)を供給する原料供給系99は、高純度酸素ボンベ991、減圧弁992、及び開閉弁993で構成され、酸素ガス994を外部に供給する。そして、酸素ガス994は、MFC3を介して原料ガス995としてオゾン発生器1に供給される。
オゾン発生器1は内部に高圧電極1a(第1の電極),接地電極1b(第2の電極)、誘電体1c及び金属化合物質層1dを有している。一対の電極1a、1bは互いに対向し、高圧電極1aの対向面(放電面)上に誘電体1cが設けられる。そして、誘電体1c及び接地電極1b間で互いに対向する対向面(放電面)にそれぞれ金属(元素)化合物質層1dを塗布した構成になっている。すなわち、誘電体1c及び接地電極1bそれぞれの表面上に金属化合物質層1dが設けられる。
したがって、金属化合物質層1dを介して誘電体1c,接地電極1b間に形成される空間が放電空間となり、対向する金属化合物質層1d,1d間の距離が放電ギャップ長dとなる。この放電空間で、誘電体バリア放電を誘起することで、放電空間を通過する酸素ガスの1部をオゾンガスに変換して、外部にオゾン化酸素ガスとして取り出せる構成になっている。
図1は、オゾン発生器1の構成を示した模式的に示しており、実際のオゾン発生器では、オゾン発生器に供給するガスの流れは、オゾン発生器1の容器空間とは密閉された構成をしている。そして、前述したように、誘電体1c及び接地電極1b間の対向面(放電面)にそれぞれ金属化合物質層1dを固着した構成となっており、原料ガス995は、図上の左から誘電体1c及び接地電極1b間の対向面(放電面)に沿って流れ込み、右側の出口からオゾン化した酸素ガス996としてAPC(自動圧力調整器)4を介して取り出せ、オゾンガス(オゾン化した酸素ガス996)は、被オゾン処理チャンバー12へ供給される構成になっている。
また、交流高電圧電源であるオゾン電源2は、主に整流回路2a、インバータ回路2b、高圧トランス2cで構成される。このオゾン電源2の出力電圧は、図1のオゾン発生器1の高圧電極1aと接地電極1b間に交流高電圧が印加される。
高圧電極1aと接地電極1bとの間に交流高電圧を印加すると、誘電体1c面の全面に電荷がチャージされ、一定以上の電荷がチャージされると、放電空間が部分絶縁破壊してチャージした電荷を放出する誘電体バリア放電を引き起こす。この誘電体バリア放電は、寿命が非常に短くナノ秒程度で、高電界な放電で、誘電体1c面の全面に、均一で無数のナノ秒程度の間欠した放電となる。そのため、この誘電体バリア放電は、酸素ガスに均一に高エネルギーを与える放電となり、放電電子エネルギーとしては、2eV〜4eV程度を有する放電となり、この高エネルギーの電子とガスとの衝突で、発光する放電光としては、紫外光(300nm)〜可視光(600nm)程度を有する放電となる。
この放電面に均一に広がった誘電体バリア放電のエネルギーを受け、オゾン発生器1内でオゾンガスが発生し、生成したオゾン量から放電ガス温度に起因したオゾン分解率σを掛けたオゾン分解量を差し引いたオゾン量がオゾンガス取出し濃度として、オゾン発生器1からオゾン化した酸素ガス996として取り出せる。
オゾン発生器1から取り出せるオゾン濃度として、200(g/m(93333ppm))以上の高濃度オゾンについて考察すると、200(g/m)以上の高濃度オゾンとしては、1モル(22.4L)当たりのオゾン分子の個数は0.562×1023個/mol(2.51×1018個/cm)以上に相当し、これだけの量のオゾン分子を生成するには、酸素原子の寿命が短いことでオゾン発生器内での酸素原子の消滅量が大きいことを考慮して、酸素原子の個数も0.562×1023個/mol(2.51×1018個/cm)以上(少なくともオゾン分子の個数の数十倍程度)の酸素原子の個数を生成する必要がある。
通常放電プラズマでは、電離した高速電子の衝突によって酸素が原子に解離することでオゾンが生成されるが、通常放電プラズマの電子密度は1010個/cm程度であるため、プラズマ中の電子衝突のみで生成される酸素原子の個数を概算すると、プラズマ中の電子密度を持った電子自身が、プラズマ中でなだれ的に電子が加速しながら衝突を数百万から数千万回繰り返しても、1015〜1016個/cm程度となる。
オゾン発生器内での放電プラズマは、地球上のオゾン層の電子密度やガス密度に比べ非常に大きく、ガスの平均自由工程距離が非常に短く、オゾンと他の電子やガス粒子と衝突しやすく、これらの衝突で、オゾン層よりも格段に生成したオゾンを電子との衝突で分解させる状態でもある。なお、オゾン層では、オゾン発生器のように、放電面と言う壁も存在せず、生成したオゾンが壁との衝突による分解要素は全く考慮することが必要ないが、オゾン発生器では、放電空間は短ギャップの放電壁であるため、この壁部分との衝突でのオゾン分解量も非常に大きくなる。
したがって、得られた酸素原子から生成されるオゾン分子の個数も1015〜1016個/cm程度であり、そのオゾン濃度は、1(g/m)〜10(g/m(数百ppm〜数千ppm))程度である。よって、放電プラズマ中の電子密度によってのみ生成されるオゾン濃度は、200(g/m(93333ppm))以上の高濃度オゾンを得るのには到底及ばない濃度であることが分かる。
実際の実験で、放電面に特定の金属化合物を付着させてないオゾン発生器で、高純度酸素をオゾン発生器に供給して、誘電体バリア放電を誘起させて、オゾンを発生させると、ほとんどオゾンが発生せず、せいぜい数十g/m(数千ppm)程度である。上述した放電プラズマの電子密度の電子衝突で生成できるオゾン濃度の考察については、実際の実験結果で得られたオゾン濃度と上記電子衝突によるオゾン生成メカニズムによって放電プラズマ中の電子自身のみで生成されるオゾン量の考察とは、一致している。
次に、オゾン発生器1に注入するプラズマエネルギーに対する取り出せるオゾン濃度特性について考察する。ここで述べるオゾン濃度は、放電プラズマの電子密度の電子なだれ衝突で生成できる数十g/m(数千ppm)程度のオゾン濃度ではなく、200g/m以上の高濃度のオゾン生成できる。その生成したオゾンを取り出せる高濃度オゾンとして取り出せるオゾン発生方法の考察について述べる。
オゾン濃度特性は、図10のような特性を示す。図10は、図1のオゾン発生器1における取り出せるオゾン濃度特性を示した標準オゾン特性を示しており、単位ガス流量Q当たりの比放電電力量である比電力W/Q(W・min/L)(横軸)に対して取り出せるオゾン濃度特性線Lbを示している。オゾン発生器1において、取り出せるオゾン濃度特性線Lbは、一般的に、最適比電力Wm/Qmで最大濃度Cmaxに達し、最適比電力Wm/Qmを超えると、取り出せるオゾン濃度が低下する特性を示す。
このオゾン濃度特性線Lbを分析すると、接線Laと接線Lc(取り出せるオゾン濃度の低下度合)の合成特性になっている。接線Laで示す特性は、単位ガス流量当たりの放電電力量W/Qに比例したオゾン生成量を示し、この接線Laの傾きがオゾン生成効率η(mg/J)を示している。
接線Lcは、オゾン発生器1内で生成したオゾンが分解して取り出せるオゾン濃度が減衰する量を示している。このオゾン減衰量は、オゾン発生器1自身の構造、ガス条件によって決まるものであり、接線Lcの値はオゾン分解率σ(mg/J)の増加度合を示している。つまり、接線Lcの値が低いほど、オゾン発生器内でのオゾン分解量が大きい事を示している。オゾン分解率σの増加度合(接線Lcで示す減衰接線特性)は、オゾン発生器1自身の構造、ガス条件によって一義的に決まることから、取り出せるオゾン濃度として高濃度を得るためには、オゾン生成効率η(mg/J)が高い(接線Laで示す特性の傾きが大きい)ものが望ましく、逆に、オゾン減衰率σが小さくなるオゾン発生器1の条件にすることが必要である。
図10において、特性値Coは、本実施の形態においてオゾン濃度の高濃度を定義する一例として、200g/m(93333ppm)の臨界濃度値を示している。
本発明においては、第1の特徴は、金属化合物質層1dの構成材料として、オゾン生成効率η(mg/J)が高い放電面材料物質の金属元素範囲を特定することである。
本発明における第2の特徴は、金属化合物質層1dとして塗布する放電面材料物質の結晶構造や付着材料の粒子径範囲を規定することで、より大流量で、200g/m(93333ppm)以上の高濃度オゾンガスを取り出せるようにすることである。
さらに、第3の特徴として、オゾン発生器1自身の設定条件や構造を規定することで、オゾン発生器1で生成したオゾンのオゾン分解率σを抑制することで、オゾン発生器1から取り出せるオゾン量が増やせ、高濃度化できるようにオゾン発生器1の構造もしくは設定手段を規定することである。すなわち、本願発明では、オゾン生成効率ηを高める第1及び第2の特徴とともに、オゾン減衰率σを抑制するために、種々のオゾン分解抑制要件をオゾン発生器1に課すことを第3の特徴としている。
(金属化合物質層1dとして用いる放電面材料について)
まず、3L/min以上の大流量で、純度99.99(%)以上の高純度の酸素ガス994を供給したオゾン発生器1の放電面(接地電極1b及び誘電体1cの表面)の全面に周期率表に示された数々の金属元素材料を金属化合物質層1dとして塗布し、取り出せるオゾン濃度を測定した。その結果、放電面の全面に塗布した金属化合物質層1dの材料が金属のような導電体物質の状態では、いずれの金属元素の材料においても、取り出せる最大オゾン濃度は、100g/m以下であり、200g/m以上の高濃度オゾンを取り出すことはできなかった。
しかしながら、金属化合物質層1dとして塗布した金属元素材料によっては、誘電体バリア放電を連続的に継続させると、塗布した金属元素材料の放電面の全表面が誘電体(金属化合物質である酸化化合物質)に改質し、改質した金属化合物質の金属元素材料によって、触媒的な酸素解離されることで、非常に高濃度のオゾンがオゾン発生器1で生成でき、結果として取り出せる最大オゾン濃度が200g/m以上の高濃度オゾンを取り出せることが明らかになった。
この放電面の全表面に改質した金属化合物質を調べるといずれも、静電容量を有する誘電体になっており、この誘電体をさらに詳しく調べると、半導体の性質を有した金属化合物質の誘電体であることが判明した。
本発明では、大流量で、高純度酸素ガスであっても、オゾン発生器1で高濃度のオゾンが生成でき、かつ、生成したオゾン量に対しオゾン分解率を出来るだけ低く抑えるようにオゾン発生器1の構造もしくは設定手段を規定してオゾン分解抑制要件を課すことで、高濃度オゾンが取り出すことのできるオゾン発生方法について説明する。
図2は、金属元素及びその金属化合物質となる酸化金属化合物質を記載した元素周期律表である。この図2で示す元素周期律表において、図1で示したオゾン発生器1で、200g/m以上の高濃度のオゾンガスを生成し、かつ取り出せる半導体の性質を有した金属化合物質が実現可能な金属元素範囲は、第1の金属化合物質種201に属する金属元素であることが実験から確かめられた。
第1の金属化合物質種201は、周期率表では5族、6族の金属元素V(バナジウム),Cr(クロム),Nb(ニオブ),Mo(モリブデン),Ta(タンタル),W(タングステン)を含む半導体の性質を有した金属化合物質(V、CrO、NbO、MoO、Ta、WO)であることが試験から確かめられた。
また、周期率表では5族、6族以外のビスマス元素の金属化合物質(BiO3)で、200g/m以上の高濃度のオゾンガスが取り出せることも確認された。
また、Ni、Zn、Y、Zr、Al,Siを含む半導体の性質を有した金属化合物質を金属化合物質層1dとして塗布したオゾン発生器1では、いずれも、20g/m以下のオゾン濃度しか取り出せないことが試験で確認できた。Ni、Zn、Y、Zrを含む半導体の性質を有した金属化合物質としては、NiO、ZnO、Y、ZrO、Al(アルミナ)、SiO(石英ガラス)材料を採用した。
Ni元素は、一般的に知られているオゾンを触媒分解作用のある金属化合物質材料に属し、Ni元素以外のオゾンを触媒分解作用のある金属化合物質材料として、Mn系、Co系、Cu系、Ag金属化合物質材料がある。
これらのオゾンを触媒分解作用のある金属化合物質は、外部からの比較的低温の熱エネルギーを受けるだけで、容易に活性である励起状態になりやすく、この励起状態になった物質表面にオゾンが接触することで、オゾンガスに対し非常に触媒分解反応の高いオゾン触媒分解物質となる。したがって、オゾンを触媒分解作用のあるこれら金属化合物質は、オゾンガスと接触させるとオゾン分解で発熱反応するため、この発熱により金属化合物質は、活性化状態(励起状態)がさらに促進され、オゾンガスを触媒的に分解させる。
したがって、これらのオゾンを触媒分解作用のある金属化合物質を金属化合物質層1dとして放電面に固着させたオゾン発生器1においては、オゾン発生器1内で生成したオゾンは、このオゾンを触媒的に分解するため、この金属化合物質に接触することで、ほとんどオゾンが分解され酸素ガスに戻り、オゾン発生器1から高濃度のオゾンを取り出すことができない。
オゾンの触媒分解作用のある半導体の性質を有した金属化合物質NiOを金属化合物質層1dとして塗布したオゾン発生器1では、実際に取り出せるオゾン濃度は約5g/m(2300ppm)以下であった。このことから、オゾン発生器1から高濃度のオゾンガスは取り出せないだけでなく、放電プラズマで生成した数十g/mのオゾン濃度さえもオゾン分解させ、取り出せたオゾン濃度は、約5g/m(2300ppm)以下になったと解釈される。
さらに、この半導体の性質を有した金属化合物質Y、ZrO、Al、SiOを金属化合物質層1dとして塗布したものも、取り出せるオゾン濃度は約2g/m(933ppm)〜20g/m以下(9333ppm以下)であり、高濃度のオゾンガスは取り出せない。この半導体の性質を有した金属化合物質Al、SiO、Y、ZrOは、アルミナ(Al)や石英ガラス(SiO)等で知られた誘電体絶縁体であり、これらの半導体の性質を有した金属化合物質は、バンドギャップがそれぞれ7.8eV、7.0eV、6.0eV、5.0eV程度と非常に大きな値であることから、この材質を励起するためには、光波長が250nm以下の真空紫外光が必要であるが、誘電体バリア放電による光波長波長範囲は300nm〜600nmであり、この放電光の光エネルギーを放電面に照射しても、塗布した金属化合物質を光触媒状態に励起することは難しい材質である。
上記バンドギャップが大きい半導体の性質を有した金属化合物質として、ScやHfO、Bの物質やアルミナ(Al)や石英ガラス(SiO)等の物質があるが、いずれも、バンドギャップも6eV以上と言われており、オゾン発生器1内で発生している誘電体バリア放電による光エネルギーでは到底光触媒状態まで励起することは困難な物質であるため、光触媒による高いオゾン生成効率を得ることが期待できない物質である。
そのため、半導体の性質を有した金属化合物質Al、SiO、Y、ZrOでは、本発明の光励起状態での酸素原子への触媒的な解離反応がほとんど行われず、放電プラズマによる電子の衝突によってのみオゾンが生成されるため、非常に低いオゾン濃度しか得られない。
さらに、Zn元素を含む金属化合物質材料は、一般的に透明電極材料に属し、この半導体の性質を有した金属化合物質ZnOを塗布したものでは、可視光の放電光エネルギーは透過するため、塗布した金属化合物質材料を光触媒状態に励起することは難しい。そのため、オゾン生成効率も低く、取り出せるオゾン濃度は約6g/m(2800ppm)程度で高濃度のオゾンガスを取り出せないことが分かった。Zn元素以外の透明電極材料としての金属化合物質材料として、Ga系、Ge系、Cd系、In系、Sn系の金属化合物質がある。これらの金属化合物質材料は、バンドギャップ的には、5eV以下で半導体のバンドギャップ帯に属するが、放電光エネルギーを有効に吸収して有効に活性化できない化学的に安定物質である。そのため、これらの金属化合物質材料も半導体ではなく、絶縁体と言える物質である。
図2で示す周期律表において、第1の金属化合物質種201は、本発明における高濃度のオゾンガスが得られる半導体の性質を有した金属化合物質の金属元素範囲を示す。すなわち、第1の金属化合物質種201に属する金属元素を主要元素とした金属化合物質を金属化合物質層1dとしてオゾン発生器1に用いることにより高濃度なオゾンを発生させることができる。
また、第2の金属化合物質種202は、オゾン生成能力よりも、生成したオゾンを分解させる能力が大きいオゾン分解触媒を有した半導体の性質を有した金属化合物質の材料範囲を示し、結果として高濃度のオゾンが取り出せない金属元素を示している。
オゾンの触媒分解作用の大きい金属化合物質は、最外殻の電子軌道のN軌道付近の金属元素に集中しており、特に、高濃度オゾンが得られる第1の金属化合物質種201の金属元素のグループとオゾンを分解させる能力が大きい第2の金属化合物質種202とが重なったV,Cr元素については、オゾン分解能力と放電によるオゾン生成能力(酸素分離能力)の両方の作用が共存しており、どちらの能力が大きいかによって取り出せるオゾン濃度が決定される。高濃度オゾンが得られる第1の金属化合物質種201の金属元素グループの元素であっても、金属元素の最外殻の電子軌道が大きい物質ほど、オゾン生成効率が高くなり、取り出せるオゾン濃度が高くなる傾向を示す。
また、第3の金属化合物質種203は、バンドギャップが4eVを超える金属化合物質の材料範囲を示し、第3の金属化合物質種203に属する金属元素の金属化合物質においても、高濃度のオゾンが取り出せない。
なお、第4の金属化合物質種204は、透明電極材料の性質を有する金属化合物質の材料範囲を示し、第4の金属化合物質種204に属する金属化合物質においても、高濃度のオゾンが取り出せない金属元素を示す。
なお、第5の金属化合物質種205は、白金族の物質と特定されており、これらの酸化金属化合物は、半導体性質を有した誘電体の性質よりも、導電性の性質を持ったユニークな金属化合物質に属すると言われており、これらの物質は、放電面に塗布しても、放電光エネルギーを受けて物質自身を活性化させる能力が低い物質であり、放電によるオゾン生成能力(酸素分離能力)が極めて低い物質の範囲になる。
(放電光エネルギーと放電面材料との光化学反応について)
誘電体バリア放電は、オゾン発生器1における放電電極1a,1b間に誘電体1cを介した放電空間に交流高電圧を印加させる放電であるため、放電は、誘電体1c面に均一に帯電した電荷を放電空間に放電させる火花放電である。この火花放電は、誘電体1c面の微小部に帯電電荷した空間に限定的を放出させる放電であるため、放電自身は、微小放電径で微小時間の継続放電の間欠放電となる。そのため、1つの放電は数十ナノ径の放電柱でナノ秒の短寿命放電が印加した放電面全面に均一に無数発生する間欠放電になっているのが特徴で、この放電は、非常に高電界な放電であるため、高エネルギーな放電光を放電面全面に発光できる特殊な放電形態を有するものとなっている。
その誘電体バリア放電は、放電面を低温や放電ギャップ長dを短くするほど高電界放電が実現でき、高エネルギーの放電光を発するようになり、より紫外光側へシフトした放電光となる。この誘電体バリア放電の光エネルギーとしては、他の放電形態よりも高エネルギーを有するものとなるが、約4eV以上の光エネルギーは有せず、発光する光波長幅としては、可視光の600nm〜紫外光の300nmとなる。
図2の周期率表で示した遷移金属元素や金属元素及び半金属元素は、酸化や窒化をさせることで、ユニークな性質を有した金属化合物質になり、金属のような導電性を有した物質や磁気を有した物質や半導体性を有した誘電体物質になり得る。
特に、誘電体の性質を有した金属化合物質においては、さまざまな、バンドギャップを有し、光や熱エネルギーを吸収して活性状態に励起され、励起した価電子やホールの振る舞いによって、半導体の性質を有するものや光や熱エネルギーを遮断して絶縁材料として機能する金属化合物質等がある。
(励起した放電面材料と酸素ガス解離メカニズム)
つぎに、放電プラズマによって光触媒状態に励起した、金属化合物質層1dにおける放電面材料と酸素ガス解離メカニズムについて説明する。図3は、励起状態(光触媒状態)になった放電面とオゾン発生器1に供給した酸素ガスとの接触による化学反応を模式図で示している。
誘電体バリア放電は、ナノ秒オーダの間欠放電であるため、ガス温度が低く、高電界放電の放電になるため、プラズマ中の電子は、高エネルギーに加速されるため、電子と衝突して発光する酸素ガスの放電光波長は、可視光の600nm〜紫外光波長の300nm程度の放電光を発光する能力(放電)を有している。
図3は、誘電体バリア放電中での半導体物質の励起状態(光触媒状態)の固体電子論(バンドギャップ理論)の固体中の電子配位構造及び励起状態を示している。図3において、伝導帯にポンピングした電子(価電子)の価電子電位と価電子帯に誘起された(+ホール)のホール電位の模式図を示す。この価電子と+ホールのそれぞれの電位及び価電子と+ホール間の電位差(バンドギャップ値)は、金属化合物材質によって決まる特有値である。この特有値によって、励起状態になった金属化合物材質と通過する酸素ガスとの化学反応で酸素原子への解離反応を示す。特にこの解離反応は価電子帯における誘起した+ホールの電位と酸素分子との化学反応が密接に関連している。その酸素ガスを酸素原子に解離させる解離メカニズムを図3は、模式的に示している。
図3に基づいて、半導体物質が放電光により励起状態(光触媒状態)となる機能の動作と酸素原子への解離反応作用について説明する。誘電体バリア放電空間中の電極等の壁面(放電面)に図2に示した第1の金属化合物質種201に属する金属元素を主体とした半導体の性質を有した金属化合物質を金属化合物質層1dとして固着すると、金属化合物質層1dにおいて半導体の性質を有した金属化合物質のバンドギャップは2eV〜4eV範囲となる。このように、半導体の性質を有した金属化合物質のバンドギャップを有した電子配位構造を放電面とすると、図3に示すように、半導体の性質を有した金属化合物質は、バンドギャップ以上のエネルギーを有する誘電体バリア放電光(放電光エネルギー)を有効に光吸収する。そうすると、放電光の照射により2eV〜4eV範囲となる半導体の性質を有した金属化合物質は励起状態(光触媒状態)となり価電子帯から電子が飛び出し伝導帯へ移動(ポンピング)する。また、同時に電子が移動した価電子帯では正孔(ホール)が誘起しホール電位が形成される。伝導帯に移動した電子は周囲に移動するか、放電領域に電子放出をするかで寿命が終わる。つまり、伝導帯に移動した電子は非常に寿命が短く数十(psec)である。価電子帯の正孔は伝導帯に移動した電子が再結合で戻ってこない限り、所定電位を有した位置に存在し続けるため、正孔の寿命は200〜300(nsec)と比較的長い。この所定電位以上の正孔が存在する励起状態(光触媒状態)の放電面と酸素分子が量子的に接触すると、酸素分子の最外郭の共有電子を奪いとり、酸素分子を物理的に酸素原子に解離させ、励起状態の半導体物質は基底状態に戻る反応が促進される(光触媒による酸素の吸着解離現象(酸化反応))。この光触媒による酸素の吸着解離現象(酸化反応)の促進には、酸素分子の最外郭の共有電子の結合電位と放電面の光触媒状態に励起して誘起したホール電位との関係が大きく寄与している。つまり、酸素分子の最外郭の共有電子の結合電位は、1.25eV程度と言われており、光触媒状態のホール電位が1.25eVを超える状態の物質であれば、励起した金属化合物質のホールが酸素分子の最外郭の共有電子を奪いとる能力を有して、容易に酸素ガスを解離させる作用をしている。
この半導体物質の放電光による励起状態にする反応と、酸素分子を物理的に酸素原子に解離し、励起状態の半導体物質は基底状態に戻る解離反応とを連続的に繰り返せば、結果として触媒的に高濃度の酸素原子の生成ができる。上記物質の励起(活性化)状態と酸素の解離反応を一連で達成させるためには、所定のバンドギャップ範囲だけでなく、励起状態となった半導体物質のホール電位が酸素解離電位以上なければ、酸素原子への解離反応ができないことが分かった。
つまり、放電面に接触している酸素ガスを酸素原子に解離させる解離触媒機能を有した金属化合物質として、光触媒状態のホール電位が1.25eVを超える金属化合物質が高濃度オゾンガスを生成するオゾン発生器1として有効に作用することになる。酸素ガスを容易に酸素原子に解離できる光触媒状態には、このオゾン発生器1の放電面に直接この金属化合物質を金属化合物質層1dとして塗布すれば、ナノ秒で微細な放電柱を有する無数個の誘電体バリア放電の光を有効に塗布した金属化合物質に照射でき、有効に金属化合物質を光触媒状態に励起できる。そうすると、放電空間の酸素ガスが解離反応で、高濃度の酸素原子に変換され、放電光を金属化合物質の放電面に連続的に照射することで、金属化合物質の放電面は常に励起状態になり、触媒的に高濃度の酸素原子が生産され、高効率で酸素原子が生成されている状態になる。この高濃度の酸素原子を生成することで、オゾン発生器1内では、オゾン生成能率も高められ、結果として、オゾン発生器1のオゾン生成効率が高くなり、高濃度のオゾンガスが取り出せる能力を有するように作用する。
このように、高濃度のオゾンガスを得るためには、放電の電子衝突による酸素原子への解離以上の高濃度の酸素原子を生産することが不可欠で、発生器内でのオゾン分解は、ガス圧力等のガス条件や発生器の構造で一義的に決まるもので、放電物質材料の性質で分解を抑制させる効果はほとんどない。
(解離した酸素原子と酸素との結合でオゾンガス生成のメカニズムについて)
次に生成した高濃度の酸素原子からオゾン発生器1内で、オゾンガスの生成までのメカニズムについて説明する。
窒素を含まない酸素又は高純度の酸素ガスの場合でも、その誘電体バリア放電で発光した放電光の光波長は、可視光の600nm〜紫外光の300nm程度を有している。
このオゾン発生器の放電面(壁面)の全表面にバンドギャップ2.0(eV)〜4.0(eV)の金属化合物質を金属化合物質層1dとして固着させると、半導体の性質を有した金属化合物質は、バンドギャップ以上のエネルギーを有する放電エネルギー光を吸収して、半導体の性質を有した金属化合物質が励起され、光触媒状態となる。この光触媒状態の金属化合物質と酸素ガスとの接触した界面での化学触媒反応で、金属化合物質は光触媒状態から基底状態に戻る際に酸素ガスを原子に解離させる化学触媒反応が生じる。放電中は、放電光が連続的に照射されているため、放電全表面に固着させた金属化合物質は、すぐに光触媒状態になり、酸素解離反応が継続され、酸素原子への解離が促進し、高濃度の酸素原子が生成される。
さらに、図4の模式図で示したように、放電面の金属化合物質の連続的な励起状態で、触媒的に生成された高濃度の酸素原子と供給される酸素分子(残原料酸素ガス)と第三物質との三体衝突で結合作用が、金属化合物質層1d(壁M)上で促進される働きで高濃度のオゾンが生成される。この放電電力Wと単位ガス量当たりに対するオゾンガスの発生できる効率をオゾン発生効率η(mg/J)として評価される。オゾン発生効率ηが高い金属化合物質ほど、取り出せるオゾン濃度が高くなることになる。
光触媒状態になった金属化合物質とガスとの接触した界面での化学触媒反応は、一般的には、比較的高温下で、オゾンガスと接触させることで、オゾンガスを酸素ガスと酸素原子に分解するオゾン分解の熱触媒反応は良く知られている。
このオゾン分解の熱触媒材料のうち、特に、Mn、Co、Ni、Cu、Agの金属元素を有する金属化合物質及びNOxの酸化物系物質は、他の金属化合物質に比べ低い温度下においても、これらの物質とオゾンガスが接触するだけで、下記の熱触媒反応式である式(2)及び式(3)が促進され、低い温度下で容易にオゾンが触媒的に分解されると言われている。なお、式(2)及び式(3)においてQはオゾン分解の熱触媒材料の金属元素またはNOxガスを示しており、Eは低温熱エネルギーを示している。
Figure 0006714018
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ただし、NOxによるオゾン分解の触媒ガスについては、酸素ガス中に含まれるNOx量を数ppm以下にして、低温のNOxガスを誘電体バリア放電の光エネルギーで、励起させれば、オゾンガスを酸素に解離させる分解触媒反応よりも、酸素ガスを酸素原子への分解触媒反応が促進される状態が作り出せ、結果として、選択的な酸素ガスの分解触媒反応状態が実現でき、この解離した酸素原子と酸素ガスとの三体衝突反応でオゾンを生成し、結果として、高濃度のオゾンが取り出せるということが、例えば特許文献1から明らかにされている。
この事が特許文献1で示されたように、原料ガスに微量の窒素ガスを添加することで、高濃度オゾンが得られる所以である。
このように、酸素ガス中に微量のNOxガスを含んだガスに、誘電体バリア放電をさせると、微量のNOxガスで触媒的な高濃度の酸素解離からオゾン生成させる反応が生じ、このオゾン生成させる反応作用に比べ、NOxガスで生成したオゾンガスを分解させるオゾン分解反応作用を非常に小さく抑制できる条件下にNOx量を設定すれば、オゾン分解触媒材と言われているNOxガスにおいても、オゾン生成効率の高い触媒性ガスとなる。
本発明では、低温の高純度酸素ガス中で、誘電体バリア放電を発生させ、放電面の全表面で、半導体の性質を有した金属化合物質を金属化合物質層1dとして塗布して、誘電体バリア放電の光エネルギーで、光触媒状態に励起すれば、酸素ガスと光触媒状態になった金属元素化合物質との接触した界面で、化学触媒反応式である以下の式(4)〜式(6)が促進され、触媒的に高濃度の酸素原子が生成し、生成した酸素原子と酸素ガスとの三体衝突反応式である式(7)によってオゾンが生成される。このオゾン生成量が、上記で示した金属化合物質面に接したオゾンを触媒的に分解させるオゾン量より多くなる条件下においては、オゾン発生器1内で、高濃度のオゾンが生成されることになる。
Figure 0006714018
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上記した式(2)及び式(3)の反応でオゾンガスを分解促進する触媒反応量よりも、上述した式(4)〜式(6)の反応で、酸素ガスを酸素原子に解離させる触媒的な反応量が大きくなる金属化合物質材料の選定、もしくは式(7)の三体衝突反応が促進できるオゾン発生の環境状態をオゾン発生器1内で作り出せれば、オゾン生成効率η(g/J)が高められ、高濃度のオゾンガスを生成することができる。上述した条件を満足する金属化合物質の金属元素を周期律表で選択すると、図2の第1の金属化合物質種201に属する元素に当たり、V、Cr、Nb、Mo、Ta、W等及びBiに相当する。
また、周期率表で示されたY、Zr、Al、Si元素を含む半導体の性質を有した金属化合物質では取り出せるオゾン濃度は約2g/m(933ppm)〜20g/m以下(9333ppm以下)になり、この半導体の性質を有した金属化合物質は、バンドギャップが5eV以上を有しており、誘電体バリア放電光では、ほとんど上記の光触媒状態に励起させることが不可能な物質であるため、上記物質の励起反応式である式(4)の反応が行えず、そのため、酸素を解離させる反応式である式(5)及び式(6)の反応も行えない物質となっていることが分かる。つまり、バンドギャップが5eV以上の金属化合物質を塗布しても、放電面材料による触媒的な酸素原子の生成ができないため、高濃度のオゾン生成能力作用は全くなく、誘電体バリア放電の電子自身のみの衝突で、酸素が解離し、オゾンが生成できる能力しか持っていないことになる。また、この種の金属化合物質は、生成したオゾンガスを触媒的に分解させる式(2)及び式(3)も弱いため、放電の電子で生成できるオゾン濃度である20g/m以下(9333ppm以下)と低いオゾン濃度となる。
図4は半導体の性質を有した金属化合物質で解離した酸素原子と酸素分子との結合作用でオゾンが生成されるメカニズムを示す。酸素原子と酸素分子とが結合するには単に酸素原子と酸素分子との衝突では、有効にエネルギーを授受できないため、有効に結合作用を促進させることができない。有効に結合作用を促進させるためには、図4に示すように酸素原子と酸素分子との衝突と同時にエネルギー授受をするための壁等の第3物質(M)(金属化合物質層1d)との三体衝突が必要になる。
上記のような三体衝突を有効に促進するには、ガスの圧力を高め、ガス分子密度を高い状態にすることが有効である。実験からガスの圧力を絶対圧0.2(MPa)以上にすると、急激に三体衝突が促進され、オゾン生成効率が高められる働きをすることが分かった。さらに、ガス圧力を絶対圧0.5(MPa)以上にアップすると、放電電圧が上昇することで、放電電力を十分注入することが困難になるとともに、ガス粒子間衝突も多くなり、結果としてオゾン分解量が増し高濃度オゾンが得られなくなり、不適となる。反応空間のガス圧力は好ましくは絶対圧約0.3(MPa)〜0.4(MPa)の範囲となる。
(放電面材料によるオゾン生成効率との関係)
図5は、本発明に用いる金属化合物質層1dの構成材料に用いる半導体の性質を有した金属化合物質の励起状態(光触媒状態)を示す説明図である。同図において、横軸は、半導体の性質を有した金属化合物質が光を吸収して励起状態になる得る光吸収波長を示し、この光吸収波長は、半導体の性質を有した金属化合物質のバンドギャップの電位幅と相関関係になっている。また、縦軸は、半導体の性質を有した金属化合物質が励起状態での伝導帯へのポンピングした価電子の励起電位と価電子帯で誘起したホールの励起電位を示す。この価電子の励起電位とホールの励起電位の電位差がバンドギャップ電位に相当する。図5において、半導体の性質を有した各金属化合物質で示したバンドギャップ電位幅の特性線BL−Vで示す下の電位が価電子帯に形成されるホール電位を示し、特性線AL−Vで示す上の電位が伝導帯にポンピングした価電子の電子電位を示す。
このバンドギャップ電位幅が、放電光によって金属元素化合物質を励起させる能力の重要なファクターである。またこの励起した物質でのホール電位BL−Vおよび電子電位AL−Vが化学反応に影響をおよぼす重要なファクターである。
各金属元素化合物のバンドギャップ電位幅は、金属元素として、クロム(Cr)BG(バンドギャップ)301gで2.2(eV)、タングステン(W)BG302gで2.5(eV)、バナジウム(V)BG303gで2.41(eV)、モリブデン(Mo)BG304gで3.0(eV)、ニオブ(Nb)BG305gで3.4(eV)、タンタル(Ta)BG306gで4.0(eV)、ニッケル(Ni)BG307gで3.5V、亜鉛(Zn)BG308gで3.3(eV)、イットリウム(Y)BG309gで6.0(eV)、ジルコニウム(Zr)BG310gで5.0(eV)、ビスマス(Bi)BG313gで2.6Vとなっている。
図5において、特性線AL−Vは、各金属化合物である酸化金属化合物の励起状態になった価電子電位を包絡線で結んだもので、特性線BL−Vは、各金属化合物である酸化金属化合物の励起状態になった誘起した+ホール電位の包絡線で結んだものである。これらのそれぞれの電位は、金属化合物質の特有の電位で形成されている。
本実施の形態の酸素ガスを供給したオゾン発生器1は、数十〜数百μmの短ギャップでの誘電体バリア放電を形成しており、この放電面は、水冷等の冷却構造をすることで、放電面の温度を20℃以下にできるように工夫されたものになっている。
このオゾン発生器1で発生させた誘電体バリア放電は、通常のオゾン発生器1での放電の電界強度よりも、電界強度が高くなるようにしている。そのため放電光エネルギーも高くなり、放電光は、紫外光である300nm〜可視光の600nmまで波長幅となる。
図5の電位1.25Vの破線で示す電位位置は、酸素分子の最外殻電子による電子の結合電位を示しており、この電子の結合電位以上のエネルギーを有した外部エネルギーが酸素分子の結合電子に与えなければ、酸素ガスを解離できない閾値に相当する。
また、高濃度オゾン生成可能範囲3001は、オゾン発生器1に塗布した金属化合物質層1dにおいて、誘電体バリア放電の光エネルギーを吸収して光触媒状態に励起可能な光吸収波長幅を有したもので、かつ、この金属化合物質の励起状態において、価電子帯に形成されるホール電位により酸素分子の解離反応が促進できる範囲を示す。つまり、この高濃度オゾン生成可能範囲3001で示した半導体の性質を有した金属化合物質は、励起で誘起したホール電位が酸素分子の結合電位(1.25(eV))より大きい電位を有しているものである。そのため、この高濃度オゾン生成可能範囲3001は誘起したホールと界面で接触する酸素分子との化学反応で、酸素ガスを解離させる化学反応が促進される金属化合物質領域に相当している。また、高濃度オゾン生成可能範囲3001の光波長範囲の領域は、光吸収波長300(nm)〜600(nm)を有する領域であり、短ギャップの誘電体バリア放電によって、発光する放電光の波長範囲に相当しており、この高濃度オゾン生成可能範囲3001で示した放電光の波長幅に相当する光吸収波長と酸素ガスの解離反応を示す電位以上のホール電位を有する金属化合物質が本発明の高濃度オゾンが得られる金属化合物質とは良く一致していることが実験から確かめられた。
このことから放電面に金属化合物質層1dとして塗布した金属化合物質がオゾン生成作用に大きく寄与する原因は、放電光による励起した金属化合物質による触媒的に高濃度の酸素ガスの解離で酸素原子濃度が高められた現象と断言できる。
但し、ここで、亜鉛(Zn)を元素とした半導体物質の亜鉛BG308gは、高濃度オゾン生成可能範囲3001のバンドギャップ(光吸収波長)範囲となり、酸素解離促進電位範囲内で高濃度オゾンが取り出せる範囲内と一致しているが、Zn元素を含む金属化合物質材料は、一般的に透明電極材料に属し、この半導体の性質を有した金属化合物質ZnOを塗布したものでは、可視光の放電光エネルギーは透過するため、塗布した金属化合物質材料を光触媒状態に励起することが難しい物質でもある。そのため、オゾン生成効率も低く、取り出せるオゾン濃度は約6g/m(2800ppm)程度で高濃度のオゾンガスを取り出せない。Zn元素以外の透明電極材料としての金属化合物質材料として、Ga系、Ge系、Cd系、In系、Sn系の金属化合物質がある。
ニッケル(Ni)自身の金属化合物質は、低温度の熱エネルギーを得ることで、オゾンガスを分解させる触媒物質の元素の1つであるため、オゾン発生器1でオゾンガスが生成しても、生成したオゾンは、NiO(金属化合物質)のオゾン触媒作用(触媒的にオゾン分解反応式である式(2)及び式(3))によってオゾン分解され、結果として取り出せるオゾン濃度は非常に低くなる。
また、ニッケル(Ni)元素以外の低温でのオゾンの分解触媒作用として知られている金属化合物質材料としては、Mn、Co、Cu、Agの金属化合物質材料があるが、いずれにおいても、同条件でのオゾン発生実験を行い取り出せるオゾン濃度の測定を行ったが、オゾン濃度は数(g/m)程度しか得られないことが確かめられている。
半導体の性質を有した金属化合物質自身は、いずれも、熱エネルギーを得ることで、オゾンガスを触媒的にオゾン分解反応式ある式(2)及び式(3)で分解させる能力を有しているが、Mn、Co、Cu、Agの金属化合物質材料以外では、オゾン分解反応作用が弱く、特に、低温状態でのオゾン発生器においては、熱によるオゾンガスの触媒分解作用を低く抑制できる。
図6は本発明の実施の形態における半導体の性質を有した金属化合物質の材料の違いによる注入放電エネルギーに対する取り出せるオゾン濃度特性(301b〜310b)を示している。
図6において、横軸は、オゾン発生器1に注入する放電電力Wとオゾン発生器1に供給する酸素ガス流量Qから単位ガス流量当たりの注入電力値W/Q値(比電力量)とし、縦軸にオゾン濃度値を示す。
それぞれの金属化合物質の材料による取り出せるオゾン濃度特性は、実線で示したオゾン濃度特性301b〜310bのようになっている。この特性から取り出せる最大オゾン濃度Cmaxは、最大オゾン濃度Cmax1〜Cmax6となり、金属化合物質の材料によって大幅に異なる結果となった。
良好濃度特性グループ301b〜305bでは、注入する比電力値W/Q値が約100(W・min/L)以上で約200(g/m)以上の高濃度オゾンが取り出せることが分かる。最大オゾン濃度Cmaxが得られる比電力値W/Q値としては、300(W・min/L)〜500(W・min/L)の範囲内であることが分かった。なお、比電力値W/Q値の最適範囲値が300(W・min/L)〜500(W・min/L)であるが、この比電力値W/Q値の最適範囲内で、ガス流量Qを一定にした条件下において放電電力W範囲においても、最適範囲があることが分かった。つまり、放電電力Wが小さいと、放電光によって、十分に放電面の金属化合物質面を励起状態にできず、酸素解離量が不十分になって、高濃度オゾンが取り出せないことが分り、逆に、放電電力Wが大き過ぎると、放電空間のガス温度が高くなり、生成したオゾンがガス温度でオゾン分解が促進され、結果として高濃度のオゾンが取り出せなくなる。放電電力Wの最適範囲は、オゾン発生器の放電面の放電面積Sと関係しており、詳しくは、放電電力密度W/Sの値として、最適な範囲があることが分かった。この最適な放電電力密度W/Sの範囲は、1〜5(W/cm)の範囲内であることが実験から分かった。
さらに、最適な比電力値W/Q範囲や放電電力密度W/S範囲に設定しても、濃度特性307b〜310bでは、約2g/m(933ppm)〜20g/m以下(9333ppm以下)であり、高濃度が得られない結果になった。
各オゾン濃度特性の低W/Q値での接線特性の勾配(勾配特性301a〜311a)が注入する比電力W/Q値に比例して濃度がアップしており、この接線特性の勾配が放電面に塗布した半導体の性質を有した金属化合物質材料で生成できるオゾン生成能力(オゾン生成量)を示し、オゾン生成効率η(mg/J)として示される。
半導体の性質を有した金属化合物質材料によって、オゾン濃度特性をオゾン生成効率η(mg/J)で評価すると、オゾン生成効率ηは、クロム勾配特性301aで0.0307(mg/J)、タングステン勾配特性302aで0.05(mg/J)、モリブデン勾配特性304aで0.0377(mg/J)、ニオブ勾配特性305aで0.0406(mg/J)、ビスマス勾配特性313aで0.0155(mg/J)と高い値を示し、取り出せたオゾン濃度は、高濃度オゾン生成可能範囲2001内にあり、200g/m以上の高濃度オゾンガスが取り出せることを示している。
一方、勾配特性307a〜310aにおいて、オゾン生成効率ηは、ニッケル濃度勾配特性307aで2.78E−6(mg/J)、亜鉛勾配特性308aで9.49E−5(mg/J)、イットリウム勾配特性309aで1.59E−4(mg/J)、ジルコニウム勾配特性310aで9.49E−5(mg/J)しかなく、これらのオゾン生成効率ηは低い結果となり、その結果として、取り出せるオゾン濃度は非常に低くなることになった。
図7は、図6のオゾン濃度特性から得られた各金属化合物質を塗布したオゾン発生器1での低W/Q値での接線特性の勾配(勾配特性301a〜310a及び313c)を対数表示した図である。つまり、供給する酸素ガスの単位体積当たりに誘電体バリア放電によって注入する電力(比電力W/Q(W・min/L))に対するオゾン生成量(g/m)を対数表示したグラフにしたものである。
この図において、元素濃度特性301c〜310c及び313cは、同一放電エネルギーを注入しても、金属化合物質の材料の違いによって、生成できるオゾン量が大幅に異なる特性を示している。特性群GAにおいては、比電力W/Qに対し、ガス1立方メートル体積あたり0.1g以上のオゾンを生成できる能力を有した金属化合物質を示し、この特性群GAの金属化合物質材料を金属化合物質層1dとして放電面に塗布したオゾン発生器1を用いれば、高濃度オゾンガスが取り出せるオゾン発生器1が実現できる。
また、特性群GBにおいては、特性群GAに比べ、2桁低い0.001g以上のオゾンを生成できる能力を有した金属化合物質群を示す。
さらに、特性群GCにおいては、特性群GAに比べ、さらに4桁低い0.00001gしかオゾン生成できない金属化合物質群を示す。301c〜310c及び313cの3桁の数字部分は、図6で示したと3桁の数字部分に対応した金属化合物質材料になっている。
特性群GA、GB及びGCの材質に関わらず、誘電体バリア放電の電子の加速となだれ的な電子衝突で、この放電プラズマ自身で少なくとも約20g/m未満程度のオゾン生成能力を有している。
したがって、特性群GAのものでは、200g/m以上の高濃度オゾンが得られることから、放電面に塗布した金属化合物質の効果によって飛躍的な高濃度が得られていることを示唆している。
図7で分かるように、特性群GAで示した金属化合物質では、誘電体バリア放電によって、放電面自身が活性化することで、この活性化した金属化合物質の働き(力)で、酸素ガスを触媒的に酸素原子に解離させ、多量のオゾン生成量まで至らしめることのできる物質群を示している。
また、特性群GBのものでは、得られる濃度は20g/m未満程度であり、この取り出せる濃度は、ほぼ放電プラズマ自身の電子と酸素との衝突のみで生成して得られるオゾン濃度に相当していることから放電面に塗布した金属化合物質による効果はほとんどないと判断される。
特性群GBで示した金属化合物質(ZnO,Y,ZrO)では、透明導電性酸化金属の性質を有した物質やバンドギャップが4eVを超えるいわゆる絶縁体に属する物質であるため、誘電体バリア放電の放電光エネルギーによって、放電面自身が活性化するなどの影響がほとんどない物質である。そのため、誘電体バリア放電の電子の衝突で酸素解離し、オゾンを生成することはあるが、この金属化合物質自身で、酸素ガスを解離させ、オゾン生成量させる能力は有していない物質群を示している。これらの他の物質として、透明導電性を示す物質は、ZnO以外に、CdOやInやSnOなどがある。バンドギャップが4eVを超えるいわゆる絶縁体に属する物質は、BやアルミナAlや石英SiOがあり、いずれの物質も20g/m以下のオゾン濃度しか取り出せないと言われている。ただし、上記アルミナや石英ガラスに特性群GAなどの物質を焼結手段等で、混合した絶縁物質にすると、先行技術の特許文献3により高濃度オゾンが得られることは言われて来た。
さらに、特性群GCのものでは、得られる濃度は数g/m程度であり、この取り出せる濃度は、ほぼ放電プラズマ自身で得られる濃度の約1/10に低下していることから放電面に塗布した金属化合物質によって、オゾン生成する能力はなく、逆に放電プラズマで生成したオゾンを、これらの金属化合物質面での触媒分解反応で分解させる効果を増したものと判断される。
この特性群GCで示した金属化合物質(NiO)では、低温の熱エネルギーで持ってオゾンガスを触媒的に分解反応させる物質であるため、誘電体バリア放電の放電光エネルギーによって、放電面自身が活性化したりするなどの影響がほとんどない物質であるとともに、誘電体バリア放電の電子の衝突で酸素解離し、オゾンを生成したオゾンガス自体も、この金属化合物質に接触することで、触媒的にオゾン分解させてしまう能力を有した物質群を示している。そのため、図7で示すように、特性群GCのオゾン生成量は、特性群GBのオゾン生成量に比べ、2桁低い0.00001g/mになる。
これらの低温の熱エネルギーでオゾンガスを触媒的に分解させる物質として、MnOやCoやCuOやAgOなどの物質がある。
図6、図7から200g/m以上の高濃度オゾンを取り出せるオゾン発生器としては、少なくともオゾン生成効率ηが0.01 (mg/J)以上必要であり、そのための放電面に塗布した半導体の性質を有した金属化合物質材料としては、V、Cr、Nb、Mo、Ta、W元素及びBi元素を含むものが必要であることが分かった。
図8は図7、図6の金属化合物質材料の特性番号と品番号と対応しており、本発明における特定の半導体の性質を有した金属化合物質を金属化合物質層1dとして放電面に固着させたオゾン発生器1での酸化物金属材料の物性特性及び本発明でのオゾン生成効率ηと最大オゾン生成濃度Cmaxを表形式の一覧表にまとめたものである。
材料品番号301〜306及び313は本発明の高濃度オゾンが取り出せる金属化合物質の第1の金属化合物質種201を示し、元素周期律表で、5族、6族の元素金属に相当する材料と、バンドギャップが2.0〜4.0(eV)の範囲であり、かつ、励起状態において形成される価電子帯部のホール電位が酸素分子の結合電位(1.25(eV))より大きい電位を有した材料とから構成される。
図8の主金属元素材料における実施の形態の一覧表より、バナジウム303の金属化合物(V25)、ビスマス313の金属化合物(Bi23)のオゾン生成効率ηの0.0138(mg/J)、0.0155(mg/J)からタングステン302の金属化合物質(WO)、モリブデン304の金属化合物質(MoO)、ニオブ305の金属化合物質(NbO5)のオゾン生成効率ηは、0.05(mg/J)、0.0406(mg/J)、0.0377(mg/J)に対してオゾン発生器1において取り出せる最大オゾン濃度は、200(g/m)を超え、500(g/m)程度までの濃度が得られ、オゾン生成効率の値に対応して取り出せる最大オゾン濃度Cmaxが高くなっている。
また、ニッケル307の金属化合物質(NiO)は、2.78E−6(mg/J)のオゾン生成効率ηしか得られなく、取り出せる最大オゾン濃度Cmaxも0.2(g/m)しかなく、オゾン生成能力が全くない物質である。このニッケル307の金属化合物質は、オゾン生成能力が無いだけでなく、誘電体バリア放電の電子衝突で生成される数十g/m程度のオゾンガスも接触することで、触媒的に分解解離をしてしまい、取り出せる最大オゾン濃度Cmaxが、1割程度の0.2(g/m)のオゾン濃度まで低下される物質であることを示している。
また、亜鉛308の金属化合物質(ZnO)は、9.49E−5(mg/J)のオゾン生成効率ηしかなく、この物質においては、触媒的なオゾン生成能力はないが、誘電体バリア放電の電子衝突で生成されるオゾン濃度が数十g/m程度に対して取り出せる最大オゾン濃度Cmaxも6(g/m)程度であることから、生成したオゾンガスを触媒的に分解解離能力もあまり大きくない物質である。
さらに、材料品番号309〜312の金属化合物質(Y、ZrO、Al、SiO)は、9.49E−5〜1.59E−4(mg/J)のオゾン生成効率ηしかなく、この物質においては、触媒的なオゾン生成能力はないとともに、誘電体バリア放電の電子衝突で生成されるオゾン濃度が数十g/m程度に対して取り出せる最大オゾン濃度Cmaxも6〜20(g/m)以下であることから、生成したオゾンガスを触媒的に分解解離能力も全くない物質で、化学反応を示さない安定した物質であると言える。
このように、材料品番号301〜306及び313の金属化合物質は、放電面材料によって触媒的なオゾン生成能力を有して、本発明の高濃度オゾン発生可能な物質が属する第1の金属化合物質種201に該当している。一方、ニッケル307の金属化合物質は、放電面材料によって触媒的にオゾンを分解させる物質である第2の金属化合物質種202に該当している。
また、亜鉛308の金属化合物質は、放電光に対して、透過して光を吸収しなく、放電面材料によってオゾンを触媒的に生成や分解させる作用を持たない物質である第3の金属化合物質種203に該当している。さらに、材料品番号309〜312の金属化合物質は、バンドギャップが4eVを超える物質であり、放電光に対して、光を吸収させる能力がなく、放電面材料によってオゾンを触媒的に生成や分解させる作用を持たない物質であり第4の金属化合物質種204に該当している。このように、材料品番号301〜313の金属化合物質を4つの金属化合物質種201〜204に分類分けすることができる。
本発明の高濃度オゾン発生可能な物質(第1の金属化合物質種201)は、導電体でなく、バンドギャップ範囲2.0〜4.0(eV)の範囲内であり、誘電体バリア放電及び光エネルギーを吸収して、光触媒状態に活性化でき、光触媒状態になった物質は価電子帯部に誘起したホールの電位が酸素分子の結合電位(1.25(eV))より大きい電位を有する半導体の性質を有した金属化合物質である。そのため、物質内で誘起したホールは、外部から電子を引っ張り込む力を有しており、このホールの力で、酸素ガスの外郭軌道の共有電子を奪い酸素を解離させる作用をする。
この作用によって、主金属元素として、クロム(Cr)、バナジウム(V)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)及びビスマス(Bi)においては、いずれも、酸素原子が多く生成され、その結果として、オゾン発生器1から高濃度のオゾンガスが生成され、高濃度のオゾンガスが取り出せる。これらの物質でのオゾン濃度特性から算出されるオゾン生成効率ηは、約0.01(mg/J)を超えることが分かった。これらの金属元素を有した金属化合物を金属化合物質層1dとして固着したオゾン発生器1においては、触媒的に酸素ガスを分解させる能力が高く、かつオゾンの分解させる能力は低く抑制された状態となる。したがって、第1の金属化合物質種201に属する金属化合物質はオゾン分解を促進させる物質ではない。
上述したように、主要金属元素として、クロム(Cr)、バナジウム(V)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)及びビスマス(Bi)を含む金属化合物質は以下の4つの条件を満足する。
(1) オゾン分解を促進させる物質ではない、具体的には、Mn、Co、Ni、Cu、及びAgの金属化合物材でなく、
(2) 導電体ではなく、
(3) 金属化合物質層1dのバンドギャップが2.0〜4.0[eV]の範囲であり、
(4) 金属化合物質層1dの励起状態において形成される価電子帯部のホール電位が酸素分子の結合電位(1.25(eV))より大きい。
(放電面材料の金属元素の最外郭電子数と放電面材料の放電光による励起状態の優位性)
周期率表の第5族、第6族に属する電子配置のオゾン生成の有効性について説明する。
高濃度のオゾンガスが得られる酸化金属化合物質の元素金属は、周期率表で5族、6族に相当する元素が最も高かった。この周期率表の5族、6族の金属元素を主とする半導体の性質を有した金属化合物質は、金属元素の電子の配置を示すと、いずれも、最外郭軌道の電子数が2個〜3個であるため、放電光等の外部エネルギーを吸収すると最外郭軌道の電子が、半導体物質の伝導帯へ容易にポンピング(励起)することができる。
図2の金属元素の周期率表において、一般的に、3族〜4族や14族〜15族の金属元素または半金属元素においては、最外殻軌道の電子数が1,2個入っているか、もしくは1,2個足らないかのどちらかであり、この最外殻軌道の電子で2種の元素(例えば、金属元素と酸素元素)を電子結合して金属化合物質を形成することになる。そうすると、1,2個入っているか、もしくは1,2個足らない金属元素と他の元素で電子結合をしてしまうと比較的に最外殻軌道の電子で余った電子がなく、完全結合に近い電子結合した金属化合物質になりやすくなり、結果として、3族〜4族や14族〜15族の金属元素の金属化合物質は、化学的に安定したバンドギャップの大きい絶縁体になり、オゾン生成に不向きな金属化合物質になりやすい傾向にある。
3族〜4族や14属〜15族以外の金属元素においては、余った電子を有した電子結合した金属化合物質になるため、外部エネルギーによって、励起状態になったり、非励起状態となる半導体の性質を持った金属化合物質や常に励起状態化する導体の性質を持った金属化合物質になったりする傾向にある。
高濃度のオゾンを発生するオゾン発生器1においては、酸素ガスを触媒的に解離する能力が必要なため、特に半導体の性質を有する金属化合物質が有効となる。さらに、半導体の性質を有する金属化合物質において、特に、放電光エネルギーで、容易に光触媒状態に活性化できるものであって、かつ光触媒状態で、誘起されるホールの電位が通過する酸素の電子結合電位より大きな金属化合物質であれば、誘起されたホールが酸素ガスの電子を奪い酸素解離の化学反応を促進させるに適した物質と言える。
(励起した放電面材料のホール電位と酸素ガスとの化学反応性度合についての説明)
同時に価電子帯部にも1.25eV以上の+ホールが形成される酸化金属物質となり、光触媒状態になったバンドギャップの電位範囲とオゾン発生器1の誘電体バリア放電の光エネルギーと良く合っており、効率良く放電光を吸収することができる。このバンドギャップ範囲に加え、励起した半導体物質のホールの電位が放電空間に放電面と接触している酸素ガスの分解させる電位より高くなっていることで、化学反応が促進でき、酸素を触媒的に分解することで、高濃度の酸素原子が生成し、高濃度のオゾンガスを生成でき、結果として、高濃度のオゾンガスを取り出せることができる。
(放電面材料の表面積の効果)
放電面に塗布する金属化合物質層1dの粒子径の優位性について説明する。
同一の金属元素化合物で、光触媒物質の粒子の平均径が50μmのものと10μm以下のものを放電面に固着させ、オゾン発生器1のオゾン濃度特性を測定するとともに、オゾン生成効率ηを測定すると、オゾン生成効率が約5%アップし、取り出せるオゾン濃度も5%程度アップできることを確認した。このことから同一の金属元素化合物であっても、放電している酸素ガスの通過する放電面に、固着した光触媒物質の粒子径や放電光照射面を最良状態にすれば、固着した物質への放電光エネルギーの吸収力が増し、酸素ガスの解離効率が増してオゾン発生効率ηも高められ、高濃度のオゾンが取り出せる。
そのため、本実施の形態のオゾン発生器1では、放電面に光触媒物質となる金属化合物質を金属化合物質層1dとして固着し、光触媒効果を能力アップして高濃度オゾンを生成させるため、固着した金属化合物質の結晶構造や粒径を小さくすることで、固着した金属化合物質の表面積を高めることが有効な手段となる。
(放電面材料の結晶体構造と表面凹凸構造効果)
オゾン発生器1に金属化合物質層1dとして固着させる金属化合物質の表面積を高める手段としては、金属化合物質自身の粒径を小さいものにするだけでなく、放電面を微細な凹凸構造にして放電面の表面積を高めることも、オゾン発生効率ηを高めることになり、取り出せるオゾン濃度をアップさせる。
また、固着させる金属化合物質特有の結晶構造が放電面の表面積を高める効果を有し、オゾン発生効率ηを高めることになり、取り出せるオゾン濃度をアップさせる。例えば、金属化合物質特有の結晶構造が体心立方構造を有した結晶構造のものであれば、放電面に成長した金属化合物質面の結晶がテクスチャ構造面になる。このテクスチャ構造面になると、放電光の照射を受けた放電面は表面反射損失の低減や光の閉じ込め効果で光吸収を有効に行えると言われており、オゾン発生効率ηを高める手段となる。
(生成したオゾンと放電面材料の金属元素材料によるオゾン分解度合)
以上、放電面材料として、触媒的に酸素ガスを解離できる光触媒状態になり得る物質について述べてきたが、放電面に固着させる金属化合物質は、オゾンガスを触媒的に解離分解できる物質でもある。そのため、放電面に固着させる金属化合物質は、オゾン生成させる能力とオゾンガスを分解させる能力の2つの作用を共存している物質と言える。
したがって、2つの作用を共存しているため、放電面に金属化合物質層1dとして固着させる金属化合物質におけるオゾン生成効率ηは、塗布した物質の光触媒状態で、酸素ガスを解離してオゾンを生成する能力とオゾンガスを触媒的に解離分解させる能力との差で決まる値である。
2つの作用を共存しているが、図2の周期律表で示した第1の金属化合物質種201に属する物質は、特にオゾン生成させる能力がオゾン分解能力よりも大きい物質と言える。また、Mn,Co,Ni,Cu,Ag系の金属化合物質は、低温の熱エネルギーで容易に活性化(熱励起)し、この熱励起した物質は、酸素を解離させる能力よりも、特に、オゾンガスを触媒的に分解させる能力が高い物質と言える。
また、図2の周期律表で、最外殻の電子軌道がN軌道にある元素(第2の金属化合物質種202に属する元素)は、高温の熱エネルギーを与えることで活性化(熱励起)しやすくなり、この熱励起した物質になると、酸素を解離させる能力よりも、オゾンガスを触媒的に分解させる能力を高めてしまう物質である。図2の周期律表で、最外殻の電子軌道がN軌道からO軌道,P軌道と大きくなる元素ほど、高温の熱エネルギーによる熱励起は起こりにくくなり、オゾンガスを分解させる能力が弱められる。
(オゾン生成効率とオゾン発生器1から取り出せるオゾン濃度との関連性)
オゾン生成効率ηは、塗布した物質の光触媒状態で、酸素ガスを解離してオゾンを生成する能力とオゾンガスを触媒的に解離分解させる能力との差で決まる値であると述べた。オゾン発生器1から取り出せるオゾン濃度は、図10で示すように、このオゾン生成効率ηと単位体積当たりの放電によって注入される比電力W/Qできまるオゾン生成量(接線La)とオゾン発生器1自身の構造(ガス速度(流量)、放電ギャップ長d等)やガス条件(ガス温度、ガス圧力等)によって決まる生成したオゾン量を分解する割合(オゾン分解率σ)の増加で、取り出せるオゾン濃度の低下度合(接線Lc)の合成で決まる。
したがって、オゾン発生器1から取り出せるオゾン濃度を高めるには、第1要素(第1及び第2の特徴)としては、オゾン生成効率ηを高めた金属化合物の材質の選択、放電面の表面積を大きくし、注入する比電力W/Qによるオゾン生成量を高める必要がある。第2要素(第3の特徴)としては、オゾン発生器1自身の構造やガス条件で決まる生成したオゾン量の分解量を少なくするオゾン分解抑制要件をオゾン発生器1に課すことが必要である。第2要素で、オゾン発生器1自身の構造については、オゾン発生器1の構造設計で決まってしまうため、規定はできないが、ガス条件であるガス温度については、注入する比電力W/Qによってガス温度が高まり生成したオゾンガスを分解させる要素が非常に大きい。
以上、本実施の形態では、金属化合物質として、金属元素を含め2種類の元素の電子結合した酸化金属化合物において、高濃度のオゾンガスを生成し、高濃度のオゾンを取り出せる放電面に固着する金属化合物質について説明したが、主要金属元素を含め3種元素の電子結合した金属化合物または酸化以外の金属化合物質であって、上述した4条件を満足すれば良い。すなわち、(1) オゾン分解を促進させる物質ではなく、(2) かつ導電体ではなく、(3) 半導体の性質を有した金属化合物質のバンドギャップが2.0〜4.0(eV)の範囲の誘電体であり、かつ、(4) 外部からエネルギー(外部エネルギー)を与えることにより、上記半導体の性質を有した金属化合物質(以下、「半導体化物質」と略する場合有り)を励起状態(光触媒状態)にさせ、励起状態において形成される価電子帯部のホール電位が酸素分子の結合電位(1.25(eV))より大きい電位を有した上記半導体化物質であれば、励起して誘起したホールによって酸素ガスを触媒的に解離させ、高濃度のオゾンガスを生成することができ、高濃度のオゾンを取り出せることが可能になる。
(放電空間のガス温度と放電面を形成する電極1a及び1bの電極冷却温度)
オゾン発生器1から取り出せるオゾン濃度を高めるには、オゾン発生器1内で、オゾン生成効率ηを高め、生成するオゾン量を高めるとともに、生成したオゾン量に対して、オゾン分解率σを抑制するオゾン分解抑制要件をオゾン発生器1に課すべく、放電中のガス温度等のオゾン発生器1の構造もしくは設定手段を最適条件範囲にすることが必要である。
本実施の形態のオゾン発生器1おいて、放電面に金属化合物質層1dとして塗布した金属化合物質の活性化に起因するオゾン生成反応として、以下の反応(1)及び反応(2)がある。
反応(1)は「放電光で放電面を励起する反応+酸素ガスと励起金属との接触による酸素触媒解離反応」であり、反応(2)は「酸素原子と酸素分子との三体衝突でのオゾン生成反応」である。
反応(1)及び反応(2)の一連の反応で、オゾン生成まで至る。オゾン発生器1内での反応時間に関し、反応(1)の反応時間は、放電光の発光(放電開始)から〜10μsオーダの時間内と非常に短い時間で完了し、反応(2)のオゾン生成反応時間についても、反応(1)の反応で、酸素原子が生成されてからせいぜい100μs程度の時間を要すれば、オゾンガスが生成される。つまり、反応(1)及び反応(2)による一連のオゾン生成反応は、所定電力を投入した放電発生から数百μs程度あれば、オゾン発生器1内でオゾンガスは生成される。
それに対し、生成したオゾンガスを取り出すには、ガス流量Qと放電空間体積Vで決まるガス通過時間を有する。このガス通過時間は、通常10ms〜200msかかり、この時間はオゾン生成反応時間に比べ、1000倍〜20000倍と非常に長い時間を要する。そのため、このガス通過時間において生成したオゾンは、放電で加熱されたガス温度Tgに晒され、生成したオゾンを分解させるのに費やされることになる。
そのため、生成したオゾンは、オゾン発生器1でガスが通過する時間とガス温度Tgによってオゾン分解率σが決定され、オゾン分解率σに従い生成したオゾンがオゾン分解され、取り出せるオゾン濃度は、発生器自身のオゾン取出し時のオゾン分解率σに依存する。
オゾン取出し時のオゾン分解率σを左右するオゾン発生器1内でのガス温度Tgは、投入する比電力W/Qが大きい程高くなり、オゾン発生器1を外部から冷却する電極1a及び1bに対する電極冷却温度Tが低い程、低くすることができる。つまり、投入する比電力W/Qが一定であれば、電極冷却温度Tが低い程、オゾン分解率σを抑制させる効果が大きくなり、取り出せるオゾン量(オゾン濃度)が高められることになる。
また、もう一つのオゾン取出し時のオゾン分解率σを左右するガス通過時間は、ガス流量Qと放電空間体積V、ガス圧力Pに依存しており、ガス流量Qが大きい程、オゾン分解率σは抑制され、取り出せるオゾン量が増えるが、取り出せるオゾン濃度は流量アップに対応して下がる。放電空間体積Vが大きくなるほど、ガス通過時間が長くなり、オゾン分解率σは大きくなり、取り出せるオゾン濃度は低くなる傾向を示す。この放電空間体積Vは、発生器の放電ギャップ長dに依存しており、一般的に放電ギャップ長dが大きくなるほど、オゾン分解率σは大きくなり取り出せるオゾン濃度は低くなる傾向を示す。
放電ギャップ長dについては、放電体積により、比電力W/Qによるガス温度アップや電極面の冷却能力にも起因していることから、放電ギャップ長dを極端に短くし過ぎると逆にオゾン分解率σを高め取り出せるオゾン濃度が低くなるため、放電ギャップ長dには、最適な範囲がある。
ガス圧力Pについては、一般的にガス圧力が高くなるほど、ガス通過時間が長くなりオゾン分解率σは大きくなり取り出せるオゾン濃度は低くなる傾向を示す。ガス圧力Pについても、放電状態にも起因することから、ガス圧力Pも最適な範囲がある。
図11は、一実施の形態におけるオゾン発生器での放電ギャップ長d及び電極冷却温度Tに対するオゾン分解率を評価した特性図である。
オゾン分解率を抑制する観点から最適な電極冷却温度T、放電ギャップ長dに対して評価すると、放電ギャップ長dに対しては、70μmの放電ギャップ長dで最もオゾン分解率が低く抑えられる傾向にあり、70μmの放電ギャップ長dより長くなると、生成したオゾンガスが放電空間を通過する時間が長くなり、通過する時間が長くなることで、オゾン分解率が高くなる。70μmの放電ギャップ長dより短くなると、放電空間を通過する時間は短くなるが放電空間の壁が狭くなるので、生成したオゾンガスが壁との接触で分解する要素も増えオゾン分解率が高くなる傾向になる。
電極冷却温度Tに対しては、電極冷却温度Tが低いほど、単純に比例的なオゾン分解率が低くなる傾向を示す。
本実施の形態のオゾン発生器1において、高濃度のオゾンガスを取り出すためにオゾン発生器でオゾン分解率を評価すると、オゾン分解率は少なくとも、80%以下に抑制しなければ、オゾン発生器1内で生成したオゾンが放電空間を通過する時間において、ガス温度でほとんどオゾン分解に費やされ、高濃度のオゾンガスが取り出せなくなる。
以上の結果から、オゾン分解率を80%以下に抑制するには、オゾン発生器1の放電ギャップ長dは、0.02mm〜0.12mm範囲内に設定することが必要である。また、オゾン発生器1の電極1a及び1bの電極冷却温度Tは、図11から40℃以下にする必要があるが、より高濃度のオゾンガスを安定的に取り出せるようにするには、20℃以下にすることが望ましい。
オゾン発生器1内のガス圧力Pについても、上限圧は放電ギャップ長dと同様に、放電空間を通過する時間で決まる。
ガス圧力Pの下限圧は、オゾン生成に寄与する三体衝突反応を高める圧力で決まる。したがって、上記放電空間のガス圧力を絶対圧で、0.2MPa〜0.4MPaの範囲内設定する必要がある。
オゾン発生器1から取り出せるオゾン濃度は、図10で示すように、オゾン生成効率ηと単位体積当たりの放電によって注入される比電力W/Qできまるオゾン生成量(接線Laで示す特性)と、オゾン発生器1自身の構造(ガス速度(流量Q)、放電ギャップ長d等)やガス条件(ガス温度、ガス圧力P等)によって決まる生成したオゾン量を分解する割合(オゾン分解率σ)の増加で、取り出せるオゾン濃度の低下度合(接線Lcで示す特性)の合成で決まる。
したがって、オゾン発生器1から取り出せるオゾン濃度を高めるには、第1要素としては、オゾン生成効率ηを高めた金属化合物の材質の選択、放電面の表面積を大きくし、注入する比電力W/Qによるオゾン生成量を高める必要がある。第2要素としては、オゾン発生器1にオゾン分解抑制要件を課し、オゾン発生器1自身の構造やガス条件で決まる生成したオゾン量の分解量を少なくすることが必要である。第2要素で、オゾン発生器1自身の構造については、オゾン発生器1の構造設計で決まってしまうため、規定はできないが、ガス条件であるガス温度については、注入する比電力W/Qによってガス温度が高まり生成したオゾンガスを分解させる要素が非常に大きい。
オゾンガスを分解させる要素として、放電空間(オゾン生成ガス空間)のガス温度が非常に大きいことを述べたが、ガス温度が20℃以上になると、非常にオゾン分解率が大きくなり、高濃度のオゾンガスが取り出せなくなることも実験から明らかになった。
放電空間のガス温度を低く抑える手段として、放電面を構成する電極1a及び1bを通じて、ガス温度を冷却するようにすれば、オゾン分解率を抑制することができる。つまり、放電面の電極に冷媒を流せる構造にし、電極1a及び1bの放電面を常に20℃以下に冷やせれば、熱伝達で放電空間のガス温度を低く抑えられ、オゾン分解率の改善が見られ取出しオゾン濃度が高められる傾向にある。
図9は、図8の各物質におけるオゾン生成効率ηと取り出せるオゾン濃度の一覧表からオゾン生成効率ηに対する取り出せる最大オゾン濃度値Cmax値を示した特性図である。濃度Coは、この発明で定義した高濃度オゾン濃度の閾値を示す。また、ηoは、閾値以上の高濃度オゾンを得るための最低限のオゾン生成効率ηを示し、これ以上のオゾン生成効率ηでなければ、取り出せるオゾンとして高濃度が得られない限界値を示している。この値は、約0.01(mg/J)となった。
また、特性601〜特性604は、本実施の形態のオゾン発生器1で、オゾン生成効率ηに対する取り出せる最大オゾン濃度特性を示したもので、最大オゾン濃度特性601〜604それぞれは、オゾン発生器1の放電面温度を40℃、20℃、0℃、−20℃に冷却して一定にした場合の特性を示し、同じオゾン生成効率ηであっても、放電面温度を低温にするほど、取り出せるオゾン濃度が高められていることを示している。つまり、これは、放電面を冷やすことで、ガス温度が下がりオゾン分解率を小さくなったことによるものである。
したがって、高濃度オゾン生成可能範囲3001は、高濃度オゾンが取り出せる範囲を示しており、この高濃度オゾン生成可能範囲3001から高濃度オゾンが得られるオゾン生成効率ηの範囲とオゾン分解率の抑制範囲が規定されることが分かる。
つまり、この最大オゾン濃度特性601から分かるように、オゾン生成効率ηの高い金属化合物質を放電面に固着しても、オゾン分解率が大きくなれば、高濃度オゾンが取り出せなくなり、本実施の形態では、放電面の冷却温度(電極1a及び1bの電極冷却温度T)を20℃超える温度に設定すれば、オゾン分解量が増し、高濃度オゾンが取り出せなくなることを示している。
なお、高濃度オゾン生成不能範囲3002は、高濃度オゾンが取り出ない範囲を示している。
本願発明のオゾン発生方法を前提にして、大流量で、かつ高濃度・高純度のオゾンガスを得るためには、酸素純度が99.99(%)以上の高純度であって、かつ3(L/min)以上の大流量である原料ガスをオゾン発生器1に供給し、このオゾン発生器1としては、ガスが通過する空間に外部から酸素ガスに与えるエネルギーとして、誘電体バリア放電空間(放電空間)を形成することで、所定の放電エネルギーWをオゾン発生器1に供給する。
そして、このオゾン発生器1ガスが通過する空間(放電空間)の放電ギャップ長dとし、通過する放電面を所定放電面積S以上にする必要がある。また、発生した高濃度・高純度のオゾンガスを分解させずに取り出すには、オゾン分解抑制要件として、放電ギャップ長dは、0.02mm〜0.12mm範囲内、放電空間のガス圧力を絶対圧で、0.2MPa〜0.4MPaの範囲内設定にして、かつ、オゾン発生器1で発生させたオゾンガスを冷やすため電極冷却温度Tを20℃以下になる要件をオゾン発生器1に課す必要がある。
(本実施の形態の効果)
本実施の形態では、互いに対向した電極1a及び1b(第1及び第2の電極)と、高圧電極1a上に形成された誘電体1cとを有し、誘電体1cと接地電極1bとの間に放電空間を有するオゾン発生器1を用いてオゾンを発生させるオゾン発生方法を述べている。オゾン発生器1において、接地電極1b及び誘電体1cそれぞれの表面(放電面)に金属(元素)化合物質層1dをさらに有している。
そして、金属化合物質層1dにおける金属化合物質は、条件(1)「オゾン分解を促進させる物質ではない」、条件(2) 「導電体ではない」,条件(3)「金属化合物質層1dのバンドギャップが2.0〜4.0(eV)の範囲である」及び条件(4)「金属化合物質層1dの励起状態において形成される価電子帯部のホール電位が酸素分子の結合電位(1.25(eV))より大きい」を満足している。
そして、オゾン発生器1を用いた本実施の形態のオゾン発生方法は、以下のステップ(a) 〜(c) を実行する。
ステップ(a) は、上記放電空間に酸素ガスを主体にした原料ガスを供給するステップである。
ステップ(b)は、オゾン電源2よって外部エネルギーを与え、オゾン発生器1の上記放電空間において誘電体バリア放電を発生させ、その放電光によって、金属化合物質層1dを光触媒状態にすることにより、上記ステップ(a) で供給した原料ガスから酸素原子を生成させるステップである。
ステップ(c) は、上記ステップ(b) で生成された酸素原子と上記原料ガスに含まれる酸素ガスとの衝突化学反応でオゾンを発生させるステップである。
さらに、ステップ(d) として、オゾンの分解量を抑制させる種々のオゾン分解抑制要件をオゾン発生器1に課した環境下で上記ステップ(a) 〜(c) を実行させている。
本実施の形態のオゾン発生方法は、上述したようにステップ(a) 〜(c) を実行することにより、オゾン発生器1内でオゾン生成効率ηを所定値0.01mg/J以上にする効果があり、オゾン発生器1から高濃度のオゾンガスを取り出せる効果を奏する。
また、本実施の形態のオゾン発生方法は、上記ステップ(d)にてオゾン分解抑制要件が課された環境下にオゾン発生器1を設定することにより、ステップ(c) で発生されたオゾンが分解される現象を抑制して、高濃度のオゾンガスを外部に取り出すことができる。
なお、元素としてビスマスを用い金属酸化層(BiO3)を金属化合物質層1dとして採用しても、3元素が結合した金属化合物質層1dを構成しても、当該金属化合物質層1dが上記した条件(1)〜条件(4)を満足する場合、濃度のオゾンガスを取り出せる効果を奏する。
また、本実施の形態において、金属化合物質層1dを構成する金属化合物の粒子径を0.1〜50(μm)の粉末にしたことを特徴としている。
本実施の形態は上記特徴を有することにより、金属化合物質層1dにおいて励起した金属化合物の表面積を大きくすることができ、よりオゾン生成効率ηを高められ、取り出せるオゾンの高濃度化が容易になる。その結果、オゾン発生器1に注入する電力をより小さくでき、かつオゾン発生器1を小さく構成することができる効果を奏する。
さらに、本実施の形態において、金属化合物質層1dに含まれる主要金属元素は、図2で示すように、周期律表で第5族、第6族に属する電子配置を有した金属元素を含み、金属化合物は金属酸化層(CrO、WO、V、MoO、NbO、Ta)を含むことを特徴としている。
本実施の形態は上記特徴を有することにより、金属化合物質層1dの主要金属元素の最外殻の電子軌道の電子が誘電体バリア放電による光エネルギーを受けて、容易に価電子帯へ移行しやすく、金属化合物質層1dを光触媒状態に励起しやすくなり、放電空間を通過する酸素ガスを選択的にかつ触媒的に解離させる効果を奏する。
本実施の形態のオゾン発生方法は、金属化合物質層1dは、その結晶構造として体心立方構造を有することを特徴としている。
本実施の形態は上記特徴を有することにより、放電空間側の金属化合物質層1dの表面が規則正しいテクスチャ構造面になることにより、放電空間で生じる誘電体バリア放電の放電光の照射を受けた金属化合物質層1dの表面反射損失の低減や光の閉じ込め効果により光吸収を有効に行える結果、オゾン発生効率ηを高める効果を奏する。
なお、金属化合物質層1dは、塗布、吹付、焼き付け、面接合により接地電極1b及び誘電体1cの放電面(少なくとも一つの表面)である固着対象部に固着することができる。
上述した固着方法を用いて金属化合物質層1dを固着対象部に固着することによりオゾン発生効率ηを高める効果をもたらすことができる。
さらに、本実施の形態のオゾン発生方法は、上記ステップ(d)にてオゾン発生器1に課した上記オゾン分解抑制要件として、以下の要件(d1)〜(d3)を満足させることを特徴としている。
要件(d1) は、「原料ガスとして酸素ガス純度を99.99(%)とした高純度酸素ガスを用いる」ことであり、要件(d2) は「原料ガスの供給時のガス流量は3(L/min)以上とする」ことであり、要件(d3) は、「誘電体バリア放電における放電電力密度を1〜5(W/cm)の範囲内で、かつ、比電力W/Q値を300〜500(W・min/L) の範囲内にする」ことである。
本実施の形態は上記特徴を有することにより、オゾン発生器1内で高濃度のオゾンが生成でき、かつ、放電による単位体積当たりの注入エネルギーで発熱するガス温度も抑制でき、オゾン発生器1内でのオゾン分解率を80%以下に抑えて、取り出せるオゾン濃度が200(g/m)以上の高濃度オゾンの生成を可能にすることができる。
加えて、本実施の形態のオゾン発生方法は、上記ステップ(d)にてオゾン発生器1に課した上記オゾン分解抑制要件として、要件(d4)である「オゾン発生器1における電極1a及び1bの温度(電極冷却温度T)を20(℃)以下に設定する」を満足することを特徴としている。
本実施の形態は、上記特徴を有することにより、放電空間(放電面上)を通過する原料ガスを比較的低温に冷却でき、生成するオゾンの熱分解率を抑制する効果が生じ、取り出せるオゾン濃度が高められる結果、オゾン生成量を高められ、オゾン発生器1に注入する電力をより小さくでき、かつオゾン発生器1を小さく構成できる効果を奏する。
加えて、本実施の形態のオゾン発生方法は、上記ステップ(d)にてオゾン発生器1に課した上記オゾン分解抑制要件として、以下の要件(d5)及び(d6)を満足させることを特徴としている。
要件(d5)は、「オゾン発生器1の放電空間の放電ギャップ長dを0.02〜0.12(mm)範囲内に設定する」ことであり、要件(d6)は、「上記放電空間のガス圧力を絶対圧で、0.2〜0.4(MPa)の範囲内に設定する」ことである。
本実施の形態は、上記特徴を有することにより、上記放電空間で発生したオゾンガスの取出し時間の短縮化を図ることができるため、生成するオゾンの熱分解率を抑制する効果が生じ、取り出せるオゾン濃度が高められ結果、オゾン生成量を高められ、オゾン発生器1に注入する電力をより小さくでき、かつオゾン発生器1を小さく構成できる効果を奏する。
<その他>
なお、本実施の形態では、高圧電極1a上に誘電体1cを設けたが、接地電極1b上に誘電体1cを設けるように構成しても良い。
また、オゾン発生器1として、純度99.99(%)以上の酸素(原料ガス)を供給する、窒素添加レス・オゾン発生器を例に挙げたが、これに限定されず、窒素を含んだ酸素ガスを原料ガスとして供給するオゾン発生器においても、本発明は適用可能である。
この発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
1 オゾン発生器
1a 高圧電極
1b 接地電極
1c 誘電体
1d 金属化合物質層
2 オゾン電源
99 原料供給系

Claims (7)

  1. 互いに対向した第1及び第2の電極(1a及び1b)と、前記第1の電極上に形成された誘電体(1c)とを有し、前記誘電体と前記第2の電極との間に放電空間を有するオゾン発生器を用いてオゾンを発生させるオゾン発生方法であって、
    前記オゾン発生器は、前記第2の電極及び前記誘電体の少なくとも一つの表面に設けられる金属化合物質層(1d)をさらに有し、
    前記金属化合物質層は以下の条件(1)〜(4)を満足し、
    (1) Mn、Co、Ni、Cu、及びAgの何れも含まない
    (2) 導電体ではない
    (3) 前記金属化合物質層のバンドギャップが2.0〜4.0[eV]の範囲である
    (4) 前記金属化合物質層の励起状態において形成される価電子帯部のホール電位が酸素分子の結合電位1.25eVより大きい
    前記オゾン発生方法は、
    (a) 前記放電空間に酸素ガスを主体にした原料ガスを供給するステップと、
    (b) 外部エネルギーを与え、前記放電空間において誘電体バリア放電を発生させ、その放電光によって、前記金属化合物質層を光触媒状態にすることにより、前記ステップ(a) で供給した前記原料ガスから酸素原子を生成させるステップと、
    (c) 前記ステップ(b) で生成された酸素原子と前記原料ガスに含まれる酸素ガスとの衝突化学反応でオゾンを発生させるステップと、
    (d) オゾンの分解量を抑制させるオゾン分解抑制要件を前記オゾン発生器に課した環境下で前記ステップ(a) 〜(c) を実行させるステップとを備え、
    前記金属化合物質層を構成する金属化合物の粒子径を0.1〜50(μm)の粉末にし、
    前記金属化合物質層に含まれる主要金属元素は、V、Cr、Nb、Mo、Ta、W、Biのうち、少なくとも一つであり、前記金属化合物質層は金属酸化層を含み、
    前記ステップ(d)にて前記オゾン発生器に課した前記オゾン分解抑制要件は、以下の要件(d1)〜(d3)を満足することを特徴とする、
    (d1) 前記原料ガスとして酸素ガス純度を99.99(%)とした高純度酸素ガスを用いる
    (d2) 前記原料ガスの供給時のガス流量は3(L/min)以上とする
    (d3) 前記誘電体バリア放電における放電電力密度を1〜5(W/cm)の範囲内で、かつ、比電力W/Q値を300〜500(W・min/L) の範囲内にする、
    オゾン発生方法。
  2. 請求項1記載のオゾン発生方法であって、
    前記金属化合物質層に含まれる主要金属元素は、ビスマス元素を含むことを特徴とする、
    オゾン発生方法。
  3. 請求項1記載のオゾン発生方法であって、
    前記金属化合物質層は、3元素が結合した金属化合物質層を含むことを特徴とする、
    オゾン発生方法。
  4. 請求項1記載のオゾン発生方法であって、
    前記金属化合物質層は、その結晶構造として体心立方構造を有することを特徴とする、
    オゾン発生方法。
  5. 請求項1記載のオゾン発生方法であって、
    前記金属化合物質層は、塗布、吹付、焼き付け、面接合により、前記第2の電極及び前記誘電体の少なくとも一つの表面に固着されることを特徴とする、
    オゾン発生方法。
  6. 請求項1から請求項5のうち、いずれか1項に記載のオゾン発生方法であって、
    前記ステップ(d)にて前記オゾン発生器に課した前記オゾン分解抑制要件は、以下の要件(d4)を満足することを特徴とする、
    (d4) 前記オゾン発生器における前記第1及び第2の電極の温度を20(℃)以下に設定する、
    オゾン発生方法。
  7. 請求項1から請求項6のうち、いずれか1項に記載のオゾン発生方法であって、
    前記ステップ(d)にて前記オゾン発生器に課した前記オゾン分解抑制要件は、以下の要件(d5)及び(d6)を満足することを特徴とする、
    (d5) 前記オゾン発生器の放電空間のギャップ長を0.02〜0.12(mm)範囲内に設定する、
    (d6) 前記放電空間のガス圧力を絶対圧で、0.2〜0.4(MPa)の範囲内に設定する、
    オゾン発生方法。
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