JP6713188B2 - 天ぷら用バッターミックス、天ぷら用バッター、天ぷらの製造方法、及び天ぷら - Google Patents
天ぷら用バッターミックス、天ぷら用バッター、天ぷらの製造方法、及び天ぷら Download PDFInfo
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本発明のバッターミックスは、天ぷらの製造に用いるバッターを調製するためのバッターミックスである。そして、バッターミックスの質量を基準として、おから粉末を1〜6質量%、及び食用油脂を1〜5質量%含有し、前記おから粉末の前記食用油脂に対する含有量の比(おから粉末/食用油脂)が、0.4〜2.5であり、且つこのバッターミックスを用いて、粘度V12rpmが、750〜1600mPa・sとなるように調製したバッターについて、チキソ係数Tが、0.5〜0.59であることを特徴とする。後述する実施例で示す通り、上記の含有量及び比の範囲でおから粉末及び食用油脂を含有し、且つ上記の物性特性を有するバッターミックスから調製したバッターを用いることで、容易に追いダネを行うことができ、追いダネにより適度な花チリが付いた良好な外観を有し、且つサクサクとした口溶けの良い良好な食感が長時間維持される天ぷらを安定して製造することができる。
本発明の天ぷら用バッターは、本発明のバッターミックスを、粘度V12rpmが、700〜2100mPa・sとなるように水と混合して調製したバッターである。また、本発明のバッターは、本発明のバッターミックスを使用しなくても、同様な特性を有するバッターであれば、例えば、上述のバッター材料が別々に水に混合されて調製されたバッターであっても良い。すなわち、本発明のバッターは、天ぷらの製造に用いる、水及び水以外のバッター材料からなるバッターであって、粘度V12rpmが、700〜2100mPa・sであり、前記水以外のバッター材料の質量を基準として、おから粉末を1〜6質量%、及び食用油脂を1〜5質量%含有し、前記おから粉末の前記食用油脂に対する含有量の比(おから粉末/食用油脂)が、0.4〜2.5であり、且つチキソ係数T(ただし、T=V30rpm/V6rpm)が、0.5〜0.59であるバッターである。上述の本発明のバッターミックスにおける説明の通り、本発明のバッターを用いることで、容易に追いダネを行うことができ、追いダネにより適度な花チリが付いた良好な外観を有し、且つサクサクとした口溶けの良い良好な食感が長時間維持される天ぷらを安定して製造することができる。本発明のバッターは、調製が容易な点で、本発明のバッターミックスから調製されたものが好ましい。
本発明の天ぷらの製造方法は、本発明の天ぷら用バッターを、具材に付着させた後、油ちょうする天ぷらの製造方法である。天ぷらの油ちょうは、常法に従って実施することができる。例えば、本発明のバッターに、野菜類、魚介類、畜肉類等を必要に応じて加工成形した具材を浸漬する、又はバッターを具材に塗布する等によりバッターを具材に付着させた後、適当な温度(通常160〜200℃)の油に投入し、適当な時間(通常1〜5分)油ちょうすることができる。また、本発明の天ぷら用バッターは、上述の通り、追いダネ工程が容易に安定して実施できるという効果を発揮するため、本発明の天ぷらの製造方法は、前記バッターを具材に付着させたものを油中に投入した後、前記バッターを、油中に追加して投入する工程(追いダネ工程)を行うことが好ましい。追いダネ工程は、常法に従って実施することができる。例えば、バッターを具材に付着させた「本体」を油中に投入して油面から約1cmの深さに沈め、少量のバッターを本体に向けて、油中に投入して、花チリを本体の周りに付けることができる。本発明の天ぷらの製造方法によれば、熟練した技量がなくても、容易に追いダネ工程を実施でき、したがって低コストで、適度な花チリが付いた良好な外観を有し、且つサクサクとした口溶けの良い良好な食感が長時間維持される天ぷらを安定して製造することができる。
本発明の天ぷらは、本発明の製造方法によって製造された天ぷらである。したがって、本発明の天ぷらは、低コストで製造され、適度な花チリが付いた良好な外観を有し、且つサクサクとした口溶けの良い良好な食感が長時間維持される天ぷらである。
1.バッターミックスの調製
表に示した各実施例、比較例及び参考例(コントロール)の配合で、各材料を混合してバッターミックスを作製した。
2.バッターの調製、バッター粘度の測定、及びチキソ係数の算出
表に示した各実施例、比較例及び参考例(おから粉末、食用油脂を含まないコントロール)の加水率になるように、水を入れたボールに、上記1.で作製したバッターミックスを投入し(例えば、加水率160質量%の場合は、水160gに対して100gのバッターミックスを投入した)、ホイッパーで15回叩き混ぜ、さらに左右20回ずつ撹拌した。バッター温度は20℃に設定した。撹拌後、すぐにB型粘度計(ブルックフィールド社製)を用い、ローターNO.2、回転数6rpm、12rpm、及び30rpmで、回転時間各1分で、粘度V6rpm、V12rpm、及びV30rpmを測定した。さらにチキソ係数T(V30rpm/V6rpm)を算出した。
2Lサイズのえびに、薄力粉の打粉を付着させた後、各実施例、比較例及び参考例のバッターに浸漬したもの(本体)を、170℃の油中に投入し、本体を油面から1cm沈めて追いダネを本体に向けて小さじ2杯(約20g)投入し、2分30秒間油ちょうした。
4.バッターの評価
(1)追いダネ時の作業性
上記3.の天ぷらの調製を10名のパネラーで実施し、以下の評価基準で、追いダネ時の作業性を評価した。パネラーの評価点の平均値を評価結果として表に示す。なお、評価点は小数点2位を四捨五入して示した。
1:参考例と比較して、バッターの滑らかさが非常に劣り、均一に油中に投入できなかった。
2:参考例と比較して、バッターの滑らかさが劣り、均一に油中に投入しにくかった。
3:参考例と同程度のバッターの滑らかさであった。
4:参考例と比較して、バッターが滑らかに流動し、均一に油中に投入しやすかった。
5:参考例と比較して、バッターが非常に滑らかに流動し、容易に均一に油中に投入できた。
(2)追いダネによる衣の付き易さ
上記3.の天ぷらの調製を10名のパネラーで実施し、以下の評価基準で、追いダネによる衣の付き易さを評価した。パネラーの評価点の平均値を評価結果として表に示す。なお、評価点は小数点2位を四捨五入して示した。
1:参考例と比較して非常に衣が付き難い。
2:参考例と比較して衣が付き難い。
3:参考例と同程度の衣の付き易さである。
4:参考例と比較して衣が付き易い。
5:参考例と比較して非常に衣が付き易い。
(3)3時間放置後の食感
上記3.で調製した天ぷらを25℃で3時間放置した後、10名のパネラーで、以下の評価基準で、食感を評価した。パネラーの評価点の平均値を評価結果として表に示す。なお、評価点は小数点2位を四捨五入して示した。
1:参考例と比較してサクミと口溶けが非常に劣っている。
2:参考例と比較してサクミと口溶けが劣っている。
3:参考例と同程度のサクミと口溶けである。
4:参考例と比較してサクミと口溶けが良好である。
5:参考例と比較してサクミと口溶けが非常に良好である。
Claims (5)
- 追いダネ工程を含む天ぷらの製造方法に用いるバッターを調製するためのバッターミックスであって、
前記バッターミックスの質量を基準として、おから粉末を1〜6質量%、及び食用油脂を1〜5質量%含有し、
前記おから粉末の前記食用油脂に対する含有量の比(おから粉末/食用油脂)が、0.4〜2.5であり、且つ
粘度V12rpmが、750〜1600mPa・sとなるように調製したバッターについて、チキソ係数T(ただし、T=V30rpm/V6rpm)が、0.5〜0.59であることを特徴とするバッターミックス。 - 請求項1に記載のバッターミックスを、粘度V12rpmが、700〜2100mPa・sとなるように水と混合して調製した天ぷら用バッター。
- 追いダネ工程を含む天ぷらの製造方法に用いる、水及び水以外のバッター材料からなるバッターであって、
粘度V12rpmが、700〜2100mPa・sであり、
前記水以外のバッター材料の質量を基準として、おから粉末を1〜6質量%、及び食用油脂を1〜5質量%含有し、
前記おから粉末の前記食用油脂に対する含有量の比(おから粉末/食用油脂)が、0.4〜2.5であり、且つ
チキソ係数T(ただし、T=V30rpm/V6rpm)が、0.5〜0.59であることを特徴とするバッター。 - 前記水以外のバッター材料の質量に対して、加水率が140〜180質量%である請求項2又は3に記載のバッター。
- 請求項2〜4のいずれか1項に記載のバッターを、具材に付着させたものを油中に投入した後、前記バッターを、油中に追加して投入する追いダネ工程を行う天ぷらの製造方法。
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