JP6711956B2 - エレメントの設計方法および伝動ベルト - Google Patents

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Description

本開示は、複無段変速機のプライマリプーリおよびセカンダリプーリに巻き掛けられてトルクを伝達する伝動ベルトのリングにより環状に結束させられるエレメントの設計方法、および伝動ベルトに関する。
従来、無段変速機の伝動ベルトとして、凸曲面状のロッキングエッジ部(接触領域)を有するエレメントを複数含むものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この伝動ベルトでは、リングに接触する各エレメントのサドル面が、当該伝動ベルトの外周側におけるロッキングエッジ部の端部と伝動ベルトの内周側におけるロッキングエッジ部の端部との間、より詳細には、巻き掛け半径が最大となるときのエレメント同士の接触線と巻き掛け半径が最小となるときの当該接触線との間に配置されている。
国際公開第2016/102073号
上記特許文献1に記載された伝動ベルトは、サドル面とロッキングエッジ部に含まれるエレメント同士の接触線との距離を短くしてエレメントとリングとの角速度差を小さくすることで、エレメントとリングとの相対すべりによる摩擦損失を低減化しようとしている。しかしながら、本発明者らの解析によれば、単にサドル面とエレメント同士の接触線との距離を短くしても、動力の伝達効率や耐久性の改善を図る上でなお改善の余地があることが判明した。
そこで、本開示の発明は、無段変速機のプライマリプーリおよびセカンダリプーリに巻き掛けられる伝動ベルトによる動力の伝達効率や耐久性をより向上させることを主目的とする。
本開示のエレメントの設計方法は、無段変速機のプライマリプーリおよびセカンダリプーリに巻き掛けられてトルクを伝達する伝動ベルトのエレメントであって、複数の前記エレメントを環状に結束させるリングと接触するサドル面と、前記エレメントの正面および背面の一方に形成され、隣り合うエレメント同士を接触させて両者の回動の支点となる接触線を含むロッキングエッジ部とを有するエレメントの設計方法において、前記ロッキングエッジ部よりも前記伝動ベルトの外周側に位置する面と該ロッキングエッジ部との境界線から前記サドル面までの距離を、前記プライマリプーリが前記伝動ベルトを前記セカンダリプーリ側に押し出す際に生じる前記エレメントと前記プライマリプーリとの相対すべりであるマイクロスリップによるスリップ量と、前記伝動ベルトが前記セカンダリプーリに巻き掛かっている範囲内での前記エレメントの角速度および前記リングの角速度とから定めるものである。
複数のエレメントとリングとを含む伝動ベルトのエレメントでは、プライマリプーリのアクティブアークで、1個のエレメントが当該プライマリプーリからセカンダリプーリ側に押し出された際に、エレメント1個分の押圧力が無くなることでエレメントとプライマリプーリとの間に相対すべりを生じ、アクティブアークのエレメントがプライマリプーリと共に移動し得なくなるマイクロスリップという現象が発生する。これを踏まえて、本開示の方法では、接触線を含むロッキングエッジ部よりも伝動ベルトの外周側に位置する面と当該ロッキングエッジ部との境界線からサドル面までの距離が、マイクロスリップによるスリップ量と、伝動ベルトがセカンダリプーリに巻き掛かっている範囲内でのエレメントの角速度およびリングの角速度とから定められる。これにより、マイクロスリップが発生しても、エレメントとリングとの角速度差をより小さくしてエレメントとリングとの相対すべりによる摩擦損失をより低減化することができる。この結果、伝動ベルトによる動力の伝達効率をより向上させることが可能となる。更に、エレメントとリングとの相対すべりによる摩擦が低減化されることで、伝動ベルトの耐久性を向上させることもできる。
本開示の伝動ベルトを含む無段変速機を示す概略構成図である。 本開示の伝動ベルトを示す概略構成図である。 本開示の伝動ベルトを示す模式図である。 本開示の伝動ベルトのエレメントを示す拡大図である。 本開示の他の伝動ベルトを示す概略構成図である。
次に、図面を参照しながら、本開示の発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本開示の伝動ベルト10を含む無段変速機(CVT)1を示す概略構成図である。同図に示す無段変速機1は、車両に搭載されるものであり、駆動側回転軸としてのプライマリシャフト2と、当該プライマリシャフト2に設けられたプライマリプーリ(駆動側プーリ)3と、プライマリシャフト2と平行に配置される従動側回転軸としてのセカンダリシャフト4と、当該セカンダリシャフト4に設けられたセカンダリプーリ(従動側プーリ)5とを含む。図示するように、伝動ベルト10は、プライマリプーリ3のプーリ溝(V字状溝)とセカンダリプーリ5のプーリ溝(V字状溝)とに巻き掛けられる。
プライマリシャフト2は、車両のエンジン(内燃機関)といった動力発生源に連結されたインプットシャフト(図示省略)に図示しない前後進切換機構を介して連結される。プライマリプーリ3は、プライマリシャフト2と一体に形成された固定シーブ3aと、ボールスプライン等を介してプライマリシャフト2により軸方向に摺動自在に支持される可動シーブ3bとを含む。また、セカンダリプーリ5は、セカンダリシャフト4と一体に形成された固定シーブ5aと、ボールスプライン等を介してセカンダリシャフト4により軸方向に摺動自在に支持されると共にリターンスプリング8により軸方向に付勢される可動シーブ5bとを含む。
更に、無段変速機1は、プライマリプーリ3の溝幅を変更するための油圧式アクチュエータであるプライマリシリンダ6と、セカンダリプーリ5の溝幅を変更するための油圧式アクチュエータであるセカンダリシリンダ7とを含む。プライマリシリンダ6は、プライマリプーリ3の可動シーブ3bの背後に形成され、セカンダリシリンダ7は、セカンダリプーリ5の可動シーブ5bの背後に形成される。プライマリシリンダ6とセカンダリシリンダ7とには、プライマリプーリ3とセカンダリプーリ5との溝幅を変化させるべく図示しない油圧制御装置から作動油が供給され、それにより、エンジン等からインプットシャフトや前後進切換機構を介してプライマリシャフト2に伝達されたトルクを無段階に変速してセカンダリシャフト4に出力することができる。セカンダリシャフト4に出力されたトルクは、ギヤ機構、デファレンシャルギヤおよびドライブシャフトを介して車両の駆動輪(何れも図示省略)に伝達される。
図2は、本開示の伝動ベルト10を示す概略構成図である。同図に示す伝動ベルト10は、弾性変形可能な複数(本実施形態では、例えば9個)のリング材11を厚み方向(リング径方向)に積層することにより構成された1個の積層リング12と、1個のリテーナリング15と、積層リング12の内周面に沿って環状に配列(結束)される複数(例えば、数百個)のエレメント20とを含む。
積層リング12を構成する複数のリング材11は、それぞれ鋼板製のドラムから切り出された弾性変形可能なものであって、概ね同一の厚みおよびそれぞれについて予め定められた異なる周長を有するように加工されている。リテーナリング15は、例えば鋼板製のドラムから切り出された弾性変形可能なものであり、リング材11と概ね同一若しくはそれよりも薄い厚みを有する。また、リテーナリング15は、積層リング12の最外層のリング材11の外周長よりも長い内周長を有する。これにより、積層リング12とリテーナリング15とが同心円状に配置された状態(張力が作用しない無負荷状態)では、図2に示すように、最外層のリング材11の外周面とリテーナリング15の内周面との間に、環状のクリアランスが形成される。
各エレメント20は、例えばプレス加工により鋼板から打ち抜かれたものであり、図2に示すように、図中水平に延びる胴部21と、当該胴部21の両端部から同方向に延出された一対のピラー部22と、各ピラー部22の遊端側に開口するように一対のピラー部22の間に画成された単一のリング収容部(凹部)23とを有する。一対のピラー部22は、リング収容部23の底面であるサドル面23aの幅方向における両側から伝動ベルト10の径方向における外側(伝動ベルト10の内周側から外周側に向かう方向、すなわち図中上方)に延出されており、各ピラー部22の遊端部には、サドル面23aの幅方向に突出するフック部22fが形成されている。一対のフック部22fは、積層リング12(リング材11)の幅よりも若干長く、かつリテーナリング15の幅よりも短い間隔をおいて互いに対向する。
リング収容部23内には、図2に示すように、積層リング12が配置され、当該リング収容部23のサドル面23aは、積層リング12を構成する最内層リング材11iの内周面に接触する。サドル面23aは、幅方向における中央部を頂部Tとして幅方向外側に向かうにつれて図中下方に緩やかに傾斜した左右対称の凸曲面形状(クラウニング形状)を有する。これにより、サドル面23aとの摩擦により積層リング12に頂部Tに向かう求心力を付与して、当該積層リング12をセンタリングすることが可能となる。ただし、サドル面23aは、積層リング12の径方向における外側に湾曲する凸曲面を複数含むものであってもよい。また、リテーナリング15は、弾性変形させられて各エレメント20の一対のフック部22fの間を介してリング収容部23に嵌め込まれる。そして、リテーナリング15は、積層リング12の最外層のリング材11の外周面と各エレメント20のフック部22fとの間に配置されて積層リング12を包囲し、各エレメント20が積層リング12から脱落するのを規制する。これにより、複数のエレメント20は、積層リング12の内周面に沿って環状に結束(配列)される。
更に、エレメント20の正面(一方の表面)は、隣り合うエレメント20同士を接触させて両者の回動の支点となる接触線を含むロッキングエッジ部(接触領域)25を含む。本実施形態において、ロッキングエッジ部25は、胴部21のベルト外周側(図2における上側)の部分に設けられた帯状の凸曲面であり、接触線の位置は、無段変速機1の変速比γに応じてロッキングエッジ部25の範囲内で変動する。本実施形態において、ロッキングエッジ部25は、予め定められた曲率半径rREを有する円柱面である。また、本実施形態において、ロッキングエッジ部25よりもベルト外周側に位置するエレメント20の正面(主にピラー部22の正面)と、エレメント20の背面(他方の表面)とは、それぞれ平坦に形成されており、エレメント20のピラー部22は、一定の厚みteを有する。更に、ロッキングエッジ部25よりもベルト内周側(図2における下側)に位置するエレメント20の正面(主に胴部21の正面)は、ベルト内周側に向かうにつれて背面に近接するように形成されている。なお、ロッキングエッジ部25は、エレメント20の背面(他方の表面)に形成されてもよい。
また、胴部21の正面の幅方向における中央部には、1個の突起(ディンプル)21pが形成されており、胴部21の背面には、突起21pの裏側に位置するように窪み21rが形成されている。更に、エレメント20の胴部21は、伝動ベルト10等の内周側から外周側(伝動ベルト10等の径方向における外側)に向かうにつれて互いに離間するように形成されてフランク面(トルク伝達面)として機能する一対の側面21fを有する。各側面21fの表面には、各エレメント20とプライマリプーリ3やセカンダリプーリ5との接触部を潤滑・冷却するための作動油を保持するための図示しない凹凸(複数の溝)が形成されている。
次に、上述のエレメント20の設計手順について説明する。
図3に示すように、複数のエレメント20を含む伝動ベルト10(図3では、最内層リング材11iのみを示す)では、セカンダリプーリ5の出口(セカンダリプーリ5との巻き掛かりが解除される位置、図中、白抜矢印参照)よりもプライマリプーリ3側で、隣り合うエレメント20間で僅かな隙間が形成される。このため、プライマリプーリ3の周囲には、隙間の存在によりエレメント20間で押圧力が発生しなくなってトルクが伝達されなくなるアイドルアークAiと呼ばれる領域と、エレメント20間の隙間が詰まることにより当該エレメント20間で押圧力が発生してトルクが伝達されるアクティブアークAaと呼ばれる領域とが形成される。
アイドルアークAiでは、エレメント20および積層リング12がプライマリプーリ3と一体になって回転し、エレメント20の角速度と積層リング12の角速度とが一致する。これに対して、アクティブアークAaでは、1個のエレメント20がプライマリプーリ3からセカンダリプーリ5側に押し出された際に(プライマリプーリとの巻き掛かりが解除された際)に、エレメント1個分の押圧力が無くなることでエレメント20とプライマリプーリ3との間に相対すべりを生じ、アクティブアークAaのエレメント20がプライマリプーリ3と共に移動し得なくなる(プライマリプーリ3に対して遅れる)マイクロスリップと呼ばれる現象が発生する。そして、アクティブアークAaにおけるエレメント20の角速度は、アイドルアークAiにおけるエレメント20および積層リング12の角速度に対してマイクロスリップによるスリップ量分だけ小さくなる。
すなわち、アイドルアークAi(プライマリプーリ3)における積層リング12の最内層リング材11iの角速度を“ωrp”とし、アイドルアークAiにおけるエレメント20の角速度を“ωei”とすれば、アイドルアークAiでは、ωrp=ωeiという関係が成立する。更に、マイクロスリップによるスリップ量を“Δx”とし、エレメント20の厚みを上述の“te”とし、アクティブアークAaにおけるエレメント20の角速度を“ωea”とすれば、角速度ωeaは、次式(1)のように表すことができる。
Figure 0006711956
また、式(1)におけるマイクロスリップによるスリップ量Δxとしては、隣り合うエレメント20同士の隙間の合計値(エンドプレー)を上述のセカンダリプーリ5の出口からアイドルアークAiの終端までの間(図3において一点鎖線で示す範囲)に位置するエレメント20の数で除した値(Δx>0)を用いることができる。従って、式(1)から、プライマリプーリ3において、エレメント20の角速度ωeaが積層リング12(最内層リング材11i)の角速度ωrpよりも小さくなることが理解されよう。なお、プライマリプーリ3およびセカンダリプーリ5の回転数が高いときや、無段変速機1の変速比γ(プライマリプーリ3およびセカンダリプーリ5間の巻き掛け半径比)が小さいときには、セカンダリプーリ5の出口からプライマリプーリ3の入口までのスラック領域で隣り合うエレメント20同士の隙間が詰まることがある。従って、スリップ量Δxは、隣り合うエレメント20同士の隙間の合計値をセカンダリプーリ5の出口からアイドルアークAiの終端までの間に位置するエレメント20の数で除した値に、更に回転数や変速比γに応じた係数を乗じた値とされてもよい。
一方、図4に示すように、セカンダリプーリ5における積層リング12の最内層リング材11iの角速度を“ωrs”とし、プライマリプーリ3の巻き掛け半径を“Rpri”とし、セカンダリプーリ5の巻き掛け半径を“Rsec”とし、プライマリプーリ3に巻き掛けられているエレメント20のロッキングエッジ部25内の接触線25cからサドル面23aまでの距離を“REpri”とし、セカンダリプーリ5に巻き掛けられているエレメント20のロッキングエッジ部25内の接触線25cからサドル面23aまでの距離を“REsec”とし、エレメント20のロッキングエッジ部25よりもベルト外周側に位置する面(主にピラー部22の正面)と当該ロッキングエッジ部25との境界線25bl(図2および図4参照)からサドル面23aまでの距離を“RE0”とし、プライマリプーリ3に巻き掛けられている互いに隣り合うエレメント20同士のなす角度を“αpri”とし、セカンダリプーリ5に巻き掛けられている互いに隣り合うエレメント20同士のなす角度を“αsec”とすれば、セカンダリプーリ5における最内層リング材11iの角速度ωrsは、次式(2)のように表すことができる。
Figure 0006711956
式(2)において、(Rpri+REpri)/(Rsec+REsec)は、最内層リング材11iのプライマリプーリ3およびセカンダリプーリ5間の巻き掛け半径比の逆数である。また、プライマリプーリ3の巻き掛け半径Rpriは、プライマリプーリ3の中心(軸心)から当該プライマリプーリ3に巻き掛けられたエレメント20の上記境界線25blまでの距離と、無段変速機1の変速比γとに基づいて算出されるプライマリプーリ3における中心から接触線25cまでの距離である。更に、セカンダリプーリ5の巻き掛け半径Rsecは、セカンダリプーリ5の中心(軸心)から当該セカンダリプーリ5に巻き掛けられたエレメント20の上記境界線25blまでの距離と、無段変速機1の変速比γとに基づいて算出されるセカンダリプーリ5における中心から接触線25cまでの距離である。また、距離REpri,REsecおよびRE0としては、図4に示すように、エレメント20の平坦な背面やピラー部22の正面の延在方向における距離を用いることができる。更に、角度αpri,αsecとしては、プライマリプーリ3またはセカンダリプーリ5に巻き掛けられている互いに隣り合うエレメント20の背面同士のなす角度を用いることができる。
また、セカンダリプーリ5に巻き掛かっているエレメント20の角速度を“ωes”とすれば、角速度ωesは、次式(3)のように表すことができる。かかる式(3)および上記式(2)からわかるように、セカンダリプーリ5においても、境界線25blからサドル面23aまでの距離RE0の値によっては、エレメント20の角速度ωesが最内層リング材11i(積層リング12)の角速度ωrsよりも小さくなるおそれがある。また、式(3)における“Rpri/Rsec”は、無段変速機1の変速比γに一致するプライマリプーリ3の巻き掛け半径Rpriとセカンダリプーリ5の巻き掛け半径Rsecとの巻き掛け比(=Rsec/Rpri)の逆数であり、無段変速機1の変速比γが値1未満であるとき(Rsec<Rpri)には、アクティブアークAaにおけるマイクロスリップに起因したエレメント20と最内層リング材11iとの間の角速度差がセカンダリプーリ5側で増幅されてしまうおそれがある。
Figure 0006711956
上述のように、アクティブアークAaにおけるマイクロスリップは、エレメント20と最内層リング材11i(積層リング12)との間に角速度差を生じさせる要因となり、エレメント20と最内層リング材11i(積層リング12)との相対すべりによる摩擦損失の更なる低減化の妨げとなる。また、積層リング12を形成するリング材11のうち、最内層リング材11iに径方向外側で接触するリング材11の角速度(周速)は、当該最内層リング材11iの角速度(周速)よりも小さくなる。更に、マイクロスリップに起因してアクティブアークAaにおけるエレメント20の角速度ωeaが最内層リング材11iの角速度ωrpよりも小さくなると、アクティブアークAa(プライマリプーリ3)の出口からアイドルアークAi(プライマリプーリ3)の入口までの範囲でエレメント20の角速度(周速)が最内層リング材11iの角速度(周速)より小さくなる。このため、マイクロスリップによるスリップ量Δxを考慮せずにエレメント20を設計した場合、積層リング12の最内層リング材11iとエレメント20との間で発生する摩擦力の向きと、最内層リング材11iとそれに径方向外側で接触するリング材11との間で発生する摩擦力の向きとが同一になってしまうおそれがある。これらを踏まえて、伝動ベルト10では、接触線を含むロッキングエッジ部25よりもベルト外周側に位置する面と当該ロッキングエッジ部25との境界線25blからサドル面23a(頂部T)までの距離RE0が、上記マイクロスリップによるスリップ量Δxを考慮して定められる。
より詳細には、伝動ベルト10では、無段変速機1の変速比γが例えば値1未満の狙いの変速比であるときのマイクロスリップによるスリップ量Δxや巻き掛け半径Rpri,Rsecを算出した上で、次式(4)を満たすように、境界線25blからサドル面23aまでの距離RE0が定められる。すなわち、伝動ベルト10では、伝動ベルト10がセカンダリプーリ5に巻き掛かかる範囲を含むアクティブアークAa(プライマリプーリ3)の出口からアイドルアークAi(プライマリプーリ3)の入口までの範囲で、無段変速機1の変速比γが値1未満であるときのマイクロスリップによるスリップ量Δxを考慮したエレメント20の角速度ωes(式(3)参照)が積層リング12の最内層リング材11iの角速度ωrs(式(2)参照)よりも小さくならないように、より好ましくは、角速度ωesが角速度ωrsに一致するか、僅かに大きくなるように定められる。これにより、アクティブアークAaでマイクロスリップが発生しても、エレメント20と最内層リング材11iとの角速度差をより小さくして、エレメント20と積層リング12との相対すべりによる摩擦損失をより低減化することができる。更に、エレメント20の角速度ωes(式(3)参照)を最内層リング材11iの角速度ωrs(式(2)参照)に一致するか、角速度ωrsよりも僅かに大きくなるように定めることで、積層リング12の最内層リング材11iとエレメント20との間で発生する摩擦力を実質的にゼロにするか、最内層リング材11iとエレメント20との間で発生する摩擦力と、最内層リング材11iとそれに径方向外側で接触するリング材11との間で発生する摩擦力とを逆向きにすることが可能となる。これにより、伝動ベルト10による動力の伝達効率を良好に確保しつつ、当該伝動ベルト10の耐久性をより向上させることができる。なお、特許文献1に記載された伝動ベルトでは、エレメント20の角速度についてアクティブアークにおけるマイクロスリップが考慮されていないため、距離RE0を小さくすると(例えば、RE=0とすると)、セカンダリプーリに巻き掛かっている範囲内におけるエレメントの角速度が積層リングの最内層リング材の角速度よりも小さくなってしまうことがある。従って、特許文献1に記載された伝動ベルトでは、動力の伝達効率を確保しつつ、伝動ベルトの耐久性をより向上させる、という本開示における作用効果を得ることができない。
Figure 0006711956
ここで、REpri=RE0+rRE・sinαpriあるいは、REsec=RE0+rRE・sinαsecを満たす上記(2)式における距離REpri,REsecは、上記式(4)と共に次式(5)を満たすように算出される。式(5)は、最内層リング材11iの周長Lと、全エレメント20のサドル面23aの頂部を通る円弧および弦の周長とが一致することを示す関係式である。そして、式(4)の左辺の値と右辺の値が等しくなり、かつ式(5)を満たす場合、伝動ベルト10による動力の伝達効率が最適化される。また、式(5)における角度θpriは、プライマリプーリ3の中心(軸心)とセカンダリプーリ5の中心(軸心)との距離を“D”とすれば(図3参照)、θ=2・cos-1(Rsec−Rpri)/D)=2・cos-1(Rpri・(γ−1))/D)と表され、角度θsecは、θ=2π−2・cos-1(Rsec−Rpri)/D)=2π−2・cos-1(Rpri・(γ−1))/D)と表される。更に、式(4)における“sinαpri”は、sinαpri=te/Rpriと近似されてもよく、“sinαsec”は、sinαsec=te/Rsec=te/(γ・Rpri)と近似されてもよい。
Figure 0006711956
そして、上述の値1よりも小さい狙いの変速比は、無段変速機1の最小変速比であってもよい。これにより、無段変速機1を搭載した車両の燃費をより向上させることが可能となる。更に、当該狙いの変速比は、無段変速機1を搭載した車両の車速が最高車速となるときの変速比であってもよい。これにより、無段変速機1を搭載した車両が高速走行する際の効率や耐久性をより向上させることが可能となる。このように、境界線25blからサドル面23aまでの距離RE0を無段変速機1の変速比γが値1未満になるときのマイクロスリップによるスリップ量を考慮して定めることで、伝動ベルト10による動力の伝達効率や耐久性をより一層向上させることが可能となる。ただし、上記狙いの変速比が無段変速機1において設定可能な範囲内で任意に定められることはいうまでもない。すなわち、境界線25blからサドル面23aまでの距離RE0は、無段変速機1の変速比γが値1以上の狙いの変速比であるときのマイクロスリップによるスリップ量を考慮して定められてもよい。
また、ここまで、胴部21から一対のピラー部22が延出されたエレメント20を含む伝動ベルト10を例にとって本開示の発明を説明したが、本開示の発明は、図5に示す伝動ベルト10Bに適用されてもよい。
図5に示す伝動ベルト10Bは、弾性変形可能な複数(例えば9個)のリング材11Bを厚み方向(リング径方向)に積層することにより構成された2個の積層リング12Bと、積層リング12Bの内周面に沿って環状に配列(結束)される複数(例えば、数百個)のエレメント20Bとを含む。積層リング12Bを構成する複数のリング材11Bは、それぞれ鋼板製のドラムから切り出された弾性変形可能なものであって、概ね同一の厚みおよびそれぞれについて予め定められた異なる周長を有するように加工されている。また、各リング材11Bは、軸方向の中央部が径方向外側に僅かに突出するように緩やかに湾曲させられている。
各エレメント20Bは、例えばプレス加工により鋼板から打ち抜かれたものであり、図5に示すように、図中水平に延びると共にフランク面として機能する一対の側面21fを有する胴部21Bと、当該胴部21Bの幅方向における中央部から伝動ベルト10Bの外周側に延出されたネック部26と、胴部21Bから離間するようにネック部26から当該胴部21Bの幅方向における両側に延出された一対のイヤー部27aを有するヘッド部27とを含む。図示するように、胴部21Bの幅は、ヘッド部27の幅と同一若しくはそれよりも大きく、胴部21B、ネック部26およびヘッド部27の各イヤー部27aにより2つのリング収容部(凹部)23Bが画成される。また、ヘッド部27の正面の幅方向における中央部には、1個の突起(ディンプル)27pが形成されており、ヘッド部27の背面には、突起27pの裏側に位置するように窪み27rが形成されている。
各エレメント20Bのリング収容部23Bには、当該エレメント20B(ネック部26)を両側から挟み付けるように積層リング12Bが嵌め込まれ、各エレメント20Bの突起27pは、隣り合うエレメント20Bの窪み23rに遊嵌される。これにより、2個の積層リング12Bにより多数のエレメント20Bが環状に配列された状態で結束される。また、リング収容部23Bを画成する胴部21Bの表面(図2における上面)は、積層リング12B(最内層リング材11i)の内周面に接触するサドル面23aとなる。すなわち、サドル面23aは、ネック部26の幅方向における両側に配置される。
各サドル面23aは、幅方向における中央部付近を頂部Tとして当該頂部Tから幅方向における外側およびネック部26側に向かうにつれて図中下方に緩やかに傾斜した左右対称の凸曲面形状(クラウニング形状)を有する。これにより、サドル面23aとの摩擦により積層リング12Bに頂部Tに向かう求心力を付与し、当該積層リング12Bをセンタリングすることが可能となる。ただし、サドル面23aは、伝動ベルト10等の径方向における外側に湾曲する凸曲面を複数含むものであってもよい。また、図5の例では、サドル面23a(凸曲面)の曲率半径は、最内層リング材11i(積層リング12B)の軸方向に沿った湾曲の曲率半径よりも小さく定められている。
更に、エレメント20Bの正面(一方の表面)には、隣り合うエレメント20B同士を接触させて両者の回動の支点となる接触線を含むロッキングエッジ部25Bが形成されている。ロッキングエッジ部25Bは、胴部21Bのベルト外周側(図5における上側)の部分に設けられた帯状の凸曲面である。また、ロッキングエッジ部25Bよりもベルト外周側に位置するエレメント20Bの正面(胴部21Bの一部、ネック部26およびヘッド部27の正面)と、エレメント20Bの背面(他方の表面)とは、それぞれ平坦に形成されており、エレメント20Bのネック部26やヘッド部27等は、一定の厚みteを有する。更に、ロッキングエッジ部25Bよりもベルト内周側(図5における下側)に位置する胴部21Bの正面は、ベルト内周側に向かうにつれて背面に近接するように形成されている。
かかるエレメント20Bにおいても、接触線を含むロッキングエッジ部25Bよりもベルト外周側に位置する面と当該ロッキングエッジ部25Bとの境界線25blからサドル面23a(頂部T)までの距離RE0が、上記エレメント20と同様に、無段変速機の変速比γが予め定められた狙いの値であるときのマイクロスリップによるスリップ量Δxを考慮して定められる。これにより、エレメント20Bを含む伝動ベルト10Bにおいても、上記伝動ベルト10と同様の作用効果を得ることが可能となる。
以上説明したように、本開示のエレメントの設計方法は、無段変速機(1)のプライマリプーリ(3)およびセカンダリプーリ(5)に巻き掛けられてトルクを伝達する伝動ベルト(10,10B)のエレメント(20,20B)であって、複数の前記エレメント(20,20B)を環状に結束させるリング(12,12B)に接触するサドル面(23a)と、前記エレメント(20,20B)の正面および背面の一方に形成され、隣り合うエレメント(20,20B)同士を接触させて両者の回動の支点となる接触線(25c)を含むロッキングエッジ部(25)とを含むエレメントの設計方法において、前記ロッキングエッジ部(25)よりも前記伝動ベルト(10,10B)の外周側に位置する面と該ロッキングエッジ部(25)との境界線(25bl)から前記サドル面(23a)までの距離(RE0)を、前記プライマリプーリ(3)が前記伝動ベルト(10,10B)を前記セカンダリプーリ(5)側に押し出す際に生じる前記エレメント(20,20B)と前記プライマリプーリ(3)との相対すべりであるマイクロスリップによる前記スリップ量(Δx)と、前記伝動ベルト(10,10B)が前記セカンダリプーリ(5)に巻き掛かっている範囲内での前記エレメント(20,20B)の角速度(ωes)および前記リング(12,12B)の角速度(ωrs)とから定めるものである。
複数のエレメントを含む伝動ベルトでは、セカンダリプーリの出口よりもプライマリプーリ側で、隣り合うエレメント間で僅かな隙間が形成される。このため、プライマリプーリの周囲には、隙間の存在によりエレメント間で押圧力が発生しなくなってトルクが伝達されなくなるアイドルアークと呼ばれる領域と、エレメント間の隙間が詰まることにより当該エレメント間で押圧力が発生してトルクが伝達されるアクティブアークと呼ばれる領域とが形成される。アイドルアークでは、エレメントおよびリングがプライマリプーリと一体になって回転し、エレメントの角速度とリングの角速度とが一致する。これに対して、アクティブアークでは、1個のエレメントがプライマリプーリからセカンダリプーリ側に押し出された際に、エレメント1個分の押圧力が無くなることでエレメントとプライマリプーリとの間に相対すべりを生じ、アクティブアークのエレメントがプライマリプーリと共に移動し得なくなるマイクロスリップと呼ばれる現象が発生する。
そして、アクティブアークにおけるエレメントの角速度は、アイドルアークにおけるエレメントおよびリングの角速度に対してマイクロスリップによるスリップ量分だけ小さくなる。従って、アクティブアークにおけるマイクロスリップは、エレメントとリングとの間に角速度差を生じさせる要因となり、エレメントとリングとの相対すべりによる摩擦損失の更なる低減化の妨げとなる。これを踏まえて、本開示の方法では、接触線を含むロッキングエッジ部よりも伝動ベルトの外周側に位置する面と当該ロッキングエッジ部との境界線からサドル面までの距離が、マイクロスリップによるスリップ量と、伝動ベルトがセカンダリプーリに巻き掛かっている範囲内でのエレメントの角速度およびリングの角速度とから定められる。これにより、マイクロスリップが発生しても、エレメントとリングとの角速度差をより小さくして、エレメントとリングとの相対すべりによる摩擦損失をより低減化することができる。この結果、この伝動ベルトでは、当該伝動ベルトによる動力の伝達効率をより向上させることが可能となる。更に、エレメントとリングとの相対すべりによる摩擦が低減化されることで、伝動ベルトの耐久性を向上させることもできる。
また、前記リング(12,12B)は、厚み方向に積層された複数のリング材(11,11B,11i)を含んでもよく、前記境界線(25bl)から前記サドル面(23a)までの距離(RE0)を、前記伝動ベルト(10,10B)が前記セカンダリプーリ(5)に巻き掛かっている範囲内で、前記マイクロスリップによる前記スリップ量(Δx)を考慮した前記エレメント(20,20B)の角速度(ωes)が前記リング(12,12B)の最内層リング材(11i)の角速度ωrsよりも小さくならないように定めてもよい。これにより、マイクロスリップが発生しても、エレメントとリングとの角速度差をより小さくして、エレメントとリングとの相対すべりによる摩擦損失をより低減化することが可能となる。
更に、前記プライマリプーリ(3)の巻き掛け半径を“Rpri”とし、前記セカンダリプーリ(5)の巻き掛け半径を“Rsec”とし、前記エレメント(20,20B)の厚みを“te”とし、前記マイクロスリップによる前記スリップ量を“Δx”とし、前記境界線(25bl)から前記サドル面(23s)までの距離を“RE0”とし、前記ロッキングエッジ部(25)を形成する曲面の曲率半径を“rRE”とし、前記プライマリプーリ(3)に巻き掛けられている互いに隣り合うエレメント(20,20B)同士のなす角度を“αpri”とし、前記セカンダリプーリ(5)に巻き掛けられている互いに隣り合うエレメント(20,20B)同士のなす角度を“αsec”としたときに、上記式(4)を満たすように前記エレメント(20,20B)を設計してもよい。これにより、伝動ベルトがセカンダリプーリに巻き掛かっている範囲内でのエレメントの角速度にマイクロスリップによるスリップ量を適正に反映させながら上記境界線からサドル面までの距離を定めることが可能となる。
また、前記マイクロスリップによる前記スリップ量(Δx)は、前記無段変速機(1)の変速比(γ)が値1未満であるときのスリップ量であってもよい。すなわち、無段変速機の変速比が値1未満であるときには、アクティブアークにおけるマイクロスリップに起因したエレメントとリングとの間の角速度差がセカンダリプーリ側で増幅されてしまうおそれがある。従って、境界線からサドル面までの距離を無段変速機の変速比が値1未満であるときのマイクロスリップによるスリップ量を考慮して定めることで、伝動ベルトによる動力の伝達効率や耐久性をより一層向上させることが可能となる。
更に、前記マイクロスリップによる前記スリップ量(Δx)は、前記無段変速機(1)の変速比(γ)が最小であるときスリップ量であってもよい。これにより、無段変速機を搭載した車両の燃費をより向上させることが可能となる。
また、前記マイクロスリップによる前記スリップ量(Δx)は、前記無段変速機(1)を搭載した車両の車速が最高車速であるときの前記スリップ量であってもよい。これにより、無段変速機を搭載した車両が高速走行する際の効率をより向上させることが可能となる。
更に、前記マイクロスリップによる前記スリップ量(Δx)を、隣り合う前記エレメント(20,20B)同士の隙間の合計値と、前記セカンダリプーリ(3)の出口からアイドルアーク(Ai)の終端までの間に位置する前記エレメント(20,20B)の数とに基づいて定めてもよい。
また、前記エレメント(20)は、前記サドル面(23a)を有する胴部(21)と、前記サドル面(23a)の幅方向における両側に位置するように前記胴部(21)から前記伝動ベルト(10)の外周側に延出された一対のピラー部(22)とを含むものであってもよい。
更に、前記エレメント(20B)は、胴部(21B)と、該胴部(21B)の幅方向における中央部から前記伝動ベルト(10B)の外周側に延出されたネック部(26)と、前記胴部(21B)から離間するように前記ネック部(26)から前記幅方向における両側に延出されたヘッド部(27)とを含むものであってもよく、前記サドル面(23a)は、前記ネック部(26)の前記幅方向における両側に位置するように前記胴部(21B)に形成されてもよい。
本開示の伝動ベルトは、複数のエレメント(20,20B)と、該複数のエレメント(20,20B)を環状に結束させるリング(12,12B)とを含み、無段変速機(1)のプライマリプーリ(3)およびセカンダリプーリ(5)に巻き掛けられてトルクを伝達する伝動ベルト(10,10B)において、前記エレメント(20,20B)が、前記リング(12,12B)に接触するサドル面(23a)と、前記エレメント(20,20B)の正面および背面の一方に形成され、隣り合うエレメント(20,20B)同士を接触させて両者の回動の支点となる接触線(25c)を含むロッキングエッジ部(25,25B)とを備え、前記ロッキングエッジ部(25,25B)の前記伝動ベルト(10,10B)の外周側に位置する面と該ロッキングエッジ部(25,25B)との境界線(25bl)から前記サドル面(23a)までの距離(RE0)は、前記プライマリプーリ(3)が前記伝動ベルト(10,10B)を前記セカンダリプーリ(5)側に押し出す際に生じる前記エレメント(20,20b)と前記プライマリプーリ(3)との相対すべりであるマイクロスリップによるスリップ量(Δx)と、前記伝動ベルト(10,10B)が前記セカンダリプーリ(5)に巻き掛かっている範囲内での前記エレメントの角速度(ωes)および前記リング(12,12B)の角速度(ωrs)とから定められるものである。
本開示の伝動ベルトでは、接触線を含むロッキングエッジ部よりも伝動ベルトの外周側に位置する面と当該ロッキングエッジ部との境界線からサドル面までの距離が、マイクロスリップによるスリップ量と、伝動ベルトがセカンダリプーリに巻き掛かっている範囲内でのエレメントの角速度およびリングの角速度とから定められる。これにより、マイクロスリップが発生しても、エレメントとリングとの角速度差をより小さくしてエレメントとリングとの相対すべりによる摩擦損失をより低減化することができる。この結果、伝動ベルトによる動力の伝達効率をより向上させることが可能となる。更に、エレメントとリングとの相対すべりによる摩擦が低減化されることで、伝動ベルトの耐久性を向上させることもできる。
また、前記リング(12)は、厚み方向に積層された複数のリング材(11,11B,11i)を含んでもよく、前記境界線(25bl)から前記サドル面(23a)までの距離(RE0)は、前記伝動ベルト(10,10B)が前記セカンダリプーリ(5)に巻き掛かっている範囲内で、前記マイクロスリップによる前記スリップ量(Δx)を考慮した前記エレメント(20,20B)の角速度(ωes)が前記リング(12)の最内層リング材(11i)の角速度ωrsよりも小さくならないように定められてもよい。これにより、マイクロスリップが発生しても、エレメントとリングとの角速度差をより小さくして、エレメントとリングとの相対すべりによる摩擦損失をより低減化することが可能となる。
更に、本開示の伝動ベルト(10,10B)は、前記プライマリプーリ(3)の巻き掛け半径を“Rpri”とし、前記セカンダリプーリ(5)の巻き掛け半径を“Rsec”とし、前記エレメント(20,20B)の厚みを“te”とし、前記マイクロスリップによる前記スリップ量を“Δx”とし、前記境界線(25bl)から前記サドル面(23a)までの距離を“RE0”とし、前記ロッキングエッジ部(25)を形成する曲面の曲率半径を“rRE”とし、前記プライマリプーリ(3)に巻き掛けられている互いに隣り合うエレメント(20,20B)同士のなす角度を“αpri”とし、前記セカンダリプーリ(5)に巻き掛けられている互いに隣り合うエレメント(20,20B)同士のなす角度を“αsec”としたときに、上記式(4)を満たすものであってもよい。これにより、マイクロスリップによるスリップ量を適正に反映させながら上記境界線からサドル面までの距離を定めることが可能となる。
また、前記マイクロスリップによる前記スリップ量(Δx)は、前記無段変速機(1)の変速比(γ)が値1未満であるときのスリップ量であってもよい。すなわち、無段変速機の変速比が値1未満であるときには、アクティブアークにおけるマイクロスリップに起因したエレメントとリングとの間の角速度差がセカンダリプーリ側で増幅されてしまうおそれがある。従って、境界線からサドル面までの距離を無段変速機の変速比が値1未満であるときのマイクロスリップによるスリップ量を考慮して定めることで、伝動ベルトによる動力の伝達効率や耐久性をより一層向上させることが可能となる。
更に、前記マイクロスリップによる前記スリップ量(Δx)は、前記無段変速機(1)の変速比(γ)が最小であるときスリップ量であってもよい。これにより、無段変速機を搭載した車両の燃費をより向上させることが可能となる。
また、前記マイクロスリップによる前記スリップ量(Δx)は、前記無段変速機(1)を搭載した車両の車速が最高車速であるときの前記スリップ量であってもよい。これにより、無段変速機を搭載した車両が高速走行する際の効率をより向上させることが可能となる。
更に、前記マイクロスリップによる前記スリップ量(Δx)は、隣り合う前記エレメント(20,20B)同士の隙間の合計値と、前記セカンダリプーリ(5)の出口からアイドルアーク(Ai)の終端までの間に位置する前記エレメント(20,20B)の数とに基づいて定められてもよい。
また、前記エレメント(20)は、前記サドル面(23a)を有する胴部(21)と、前記サドル面(23a)の幅方向における両側に位置するように前記胴部(21)から前記伝動ベルト(10)の外周側に延出された一対のピラー部(22)とを含むものであってもよい。
更に、前記エレメント(20B)は、胴部(21B)と、該胴部(21B)の幅方向における中央部から前記伝動ベルト(10B)の外周側に延出されたネック部(26)と、前記胴部(21B)から離間するように前記ネック部(26)から前記幅方向における両側に延出されたヘッド部(27)とを含むものであってもよく、前記サドル面(23a)は、前記ネック部(26)の前記幅方向における両側に位置するように前記胴部(21B)に形成されてもよい。
そして、本開示の発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本開示の外延の範囲内において様々な変更をなし得ることはいうまでもない。更に、上記実施形態は、あくまで発明の概要の欄に記載された発明の具体的な一形態に過ぎず、発明の概要の欄に記載された発明の要素を限定するものではない。
本開示の発明は、伝動ベルトや無段変速機の製造産業等において利用可能である。

Claims (18)

  1. 無段変速機のプライマリプーリおよびセカンダリプーリに巻き掛けられてトルクを伝達する伝動ベルトのエレメントであって、複数の前記エレメントを環状に結束させるリングと接触するサドル面と、前記エレメントの正面および背面の一方に形成され、隣り合うエレメント同士を接触させて両者の回動の支点となる接触線を含むロッキングエッジ部とを有するエレメントの設計方法において、
    前記ロッキングエッジ部よりも前記伝動ベルトの外周側に位置する面と該ロッキングエッジ部との境界線から前記サドル面までの距離を、前記プライマリプーリが前記伝動ベルトを前記セカンダリプーリ側に押し出す際に生じる前記エレメントと前記プライマリプーリとの相対すべりであるマイクロスリップによるスリップ量と、前記伝動ベルトが前記セカンダリプーリに巻き掛かっている範囲内での前記エレメントの角速度および前記リングの角速度とから定める、エレメントの設計方法。
  2. 請求項1に記載のエレメントの設計方法において、
    前記リングは、厚み方向に積層された複数のリング材を含み、
    前記境界線から前記サドル面までの距離を、前記伝動ベルトが前記セカンダリプーリに巻き掛かっている範囲内で、前記マイクロスリップによる前記スリップ量を考慮した前記エレメントの角速度が前記リングの最内層リング材の角速度よりも小さくならないように定める、エレメントの設計方法。
  3. 請求項1または2に記載のエレメントの設計方法において、
    前記プライマリプーリの巻き掛け半径を“Rpri”とし、
    前記セカンダリプーリの巻き掛け半径を“Rsec”とし、
    前記エレメントの厚みを“te”とし、
    前記マイクロスリップによる前記スリップ量を“Δx”とし、
    前記境界線から前記サドル面までの距離を“RE0”とし、
    前記ロッキングエッジ部を形成する曲面の曲率半径を“rRE”とし、
    前記プライマリプーリに巻き掛けられている互いに隣り合うエレメント同士のなす角度を“αpri”とし、
    前記セカンダリプーリに巻き掛けられている互いに隣り合うエレメント同士のなす角度を“αsec”としたときに、次式(1)を満たすように前記エレメントを設計する、エレメントの設計方法。
    Figure 0006711956
  4. 請求項1から3の何れか一項に記載のエレメントの設計方法において、
    前記マイクロスリップによる前記スリップ量は、前記無段変速機の変速比が値1未満であるときのスリップ量である、エレメントの設計方法。
  5. 請求項4の何れか一項に記載のエレメントの設計方法において、
    前記マイクロスリップによる前記スリップ量は、前記無段変速機の変速比が最小であるときスリップ量である、エレメントの設計方法。
  6. 請求項4に記載のエレメントの設計方法において、
    前記マイクロスリップによる前記スリップ量は、前記無段変速機を搭載した車両の車速が最高車速であるときの前記スリップ量である、エレメントの設計方法。
  7. 請求項1から6の何れか一項に記載のエレメントの設計方法おいて、
    前記マイクロスリップによる前記スリップ量を、隣り合う前記エレメント同士の隙間の合計値と、前記セカンダリプーリの出口からアイドルアークの終端までの間に位置する前記エレメントの数とに基づいて定める、エレメントの設計方法。
  8. 請求項1から7の何れか一項に記載のエレメントの設計方法において、
    前記エレメントは、前記サドル面を有する胴部と、前記サドル面の幅方向における両側に位置するように前記胴部から前記伝動ベルトの外周側に延出された一対のピラー部とを含む、エレメントの設計方法。
  9. 請求項1から7の何れか一項に記載のエレメントの設計方法において、
    前記エレメントは、胴部と、該胴部の幅方向における中央部から前記伝動ベルトの外周側に延出されたネック部と、前記胴部から離間するように前記ネック部から前記幅方向における両側に延出されたヘッド部とを含み、
    前記サドル面は、前記ネック部の前記幅方向における両側に位置するように前記胴部に形成されている、エレメントの設計方法。
  10. 複数のエレメントと、該複数のエレメントを環状に結束させるリングとを含み、無段変速機のプライマリプーリおよびセカンダリプーリに巻き掛けられてトルクを伝達する伝動ベルトにおいて、
    前記エレメントは、
    前記リングに接触するサドル面と、
    前記エレメントの正面および背面の一方に形成され、隣り合うエレメント同士を接触させて両者の回動の支点となる接触線を含むロッキングエッジ部とを備え、
    前記ロッキングエッジ部よりも前記伝動ベルトの外周側に位置する面と該ロッキングエッジ部との境界線から前記サドル面までの距離は、前記プライマリプーリが前記伝動ベルトを前記セカンダリプーリ側に押し出す際に生じる前記エレメントと前記プライマリプーリとの相対すべりであるマイクロスリップによるスリップ量と、前記伝動ベルトが前記セカンダリプーリに巻き掛かっている範囲内での前記エレメントの角速度および前記リングの角速度とから定められる伝動ベルト。
  11. 請求項10に記載の伝動ベルトにおいて、
    前記リングは、厚み方向に積層された複数のリング材を含み、
    前記境界線から前記サドル面までの距離は、前記伝動ベルトが前記セカンダリプーリに巻き掛かっている範囲内で、前記マイクロスリップによる前記スリップ量を考慮した前記エレメントの角速度が前記リングの最内層リング材の角速度よりも小さくならないように定められる伝動ベルト。
  12. 請求項9または10に記載の伝動ベルトにおいて、
    前記プライマリプーリの巻き掛け半径を“Rpri”とし、
    前記セカンダリプーリの巻き掛け半径を“Rsec”とし、
    前記エレメントの厚みを“te”とし、
    前記マイクロスリップによる前記スリップ量を“Δx”とし、
    前記境界線から前記サドル面までの距離を“RE0”とし、
    前記ロッキングエッジ部を形成する曲面の曲率半径を“rRE”とし、
    前記プライマリプーリに巻き掛けられている互いに隣り合うエレメント同士のなす角度を“αpri”とし、
    前記セカンダリプーリに巻き掛けられている互いに隣り合うエレメント同士のなす角度を“αsec”としたときに、次式(2)を満たす伝動ベルト。
    Figure 0006711956
  13. 請求項10から12の何れか一項に記載の伝動ベルトにおいて、
    前記マイクロスリップによる前記スリップ量は、前記無段変速機の変速比が値1未満であるときのスリップ量である伝動ベルト。
  14. 請求項13に記載の伝動ベルトにおいて、
    前記マイクロスリップによる前記スリップ量は、前記無段変速機の変速比が最小であるときスリップ量である伝動ベルト。
  15. 請求項13に記載の伝動ベルトにおいて、
    前記マイクロスリップによる前記スリップ量は、前記無段変速機を搭載した車両の車速が最高車速であるときの前記スリップ量である伝動ベルト。
  16. 請求項10から15の何れか一項に記載の伝動ベルトにおいて、
    前記マイクロスリップによる前記スリップ量は、隣り合う前記エレメント同士の隙間の合計値と、前記セカンダリプーリの出口からアイドルアークの終端までの間に位置する前記エレメントの数とに基づいて定められる伝動ベルト。
  17. 請求項10から16の何れか一項に記載の伝動ベルトにおいて、
    前記エレメントは、前記サドル面を有する胴部と、前記サドル面の幅方向における両側に位置するように前記胴部から前記伝動ベルトの外周側に延出された一対のピラー部とを含む伝動ベルト。
  18. 請求項10から16の何れか一項に記載の伝動ベルトにおいて、
    前記エレメントは、胴部と、該胴部の幅方向における中央部から前記伝動ベルトの外周側に延出されたネック部と、前記胴部から離間するように前記ネック部から前記幅方向における両側に延出されたヘッド部とを含み、
    前記サドル面は、前記ネック部の前記幅方向における両側に位置するように前記胴部に形成されている伝動ベルト。
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