JP6740962B2 - 伝動ベルトおよび伝動ベルト用エレメント - Google Patents

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Description

本開示は、一対のピラー部を含む複数のエレメントと、当該複数のエレメントの一対のピラー部間に配置されるリングとを有する伝動ベルトおよび伝動ベルト用エレメントに関する。
従来、無段変速機の伝動ベルトとして、胴部(ベース部)および当該胴部の左端または右端から延出された一対のピラー部を含む複数のエレメントと、当該複数のエレメントの一対のピラー部間に配置されるリングとを有するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この伝動ベルトのエレメントでは、一対の凸曲面状のロッキングエッジ部(接触領域)が一方の表面に幅方向に間隔をおいて形成されており、隣り合うエレメント同士は、当該ロッキングエッジ部に含まれる接触線を支点として回動する。
国際公開第2016/102073号
上述のようなエレメントでは、胴部の幅方向における中央部からベルト外周側に延出された頭部の両側にリングが配置される一般的なエレメントに比べて、ピラー部のリングよりもベルト外周側に突出する部分の面積を減らすことができるので、材料費を低減化することが可能となる。しかしながら、一対のピラー部を有する複数のエレメントを含む伝動ベルトでは、ピラー部の面積が減少していることにより、複数のエレメントに対して一対のプーリ側から圧縮力が作用する当該伝動ベルトの弦部(一対のプーリに巻き掛かっていない部分)でピラー部の潰れ量(変形量)が部分的にロッキングエッジ部(胴部)の潰れ量よりも大きくなることがある。このため、一対のピラー部を有する複数のエレメントを含む伝動ベルトでは、トルクの伝達に際して、複数のエレメントに対して圧縮力が作用する弦部で当該複数のエレメントの配列に乱れが生じてしまい、振動やノイズが発生してしまうおそれがある。
そこで、本開示の発明は、一対のピラー部を有する複数のエレメントを含む伝動ベルトにより無段変速機の一対のプーリ間でトルクが伝達される際に振動やノイズが発生するのを抑制することを主目的とする。
本開示の伝動ベルトは、サドル面を有する胴部および前記サドル面の幅方向における両側に位置するように前記胴部から延出された一対のピラー部を含む複数のエレメントと、前記サドル面に接触するように前記複数のエレメントの前記一対のピラー部間に配置されるリングとを有すると共に無段変速機のプライマリプーリおよびセカンダリプーリに巻き掛けられる伝動ベルトにおいて、前記エレメントの各々は、正面および背面の一方に少なくとも一部が前記ピラー部に跨がるように前記幅方向に間隔をおいて形成された一対の凸曲面状のロッキングエッジ部と、前記一対のロッキングエッジ部の間で隣り合うエレメントと接触しないように前記サドル面に沿って前記幅方向に延在する非接触部とを含み、前記一対のロッキングエッジ部の前記伝動ベルトの外周側に位置する端部の幅の和を“A”とし、前記ロッキングエッジ部を含む前記正面または前記背面における前記一対のピラー部の該ロッキングエッジ部よりも前記伝動ベルトの外周側に位置する部分の表面積の和を“S”としたときに、S/A≧3.5を満たすものである。
本発明者らは、一対のピラー部を有する複数のエレメントを含む伝動ベルトにより無段変速機の一対のプーリ間でトルクが伝達される際に振動やノイズが発生するのを抑制すべく鋭意研究を行った。研究に際して、本発明者らは、ロッキングエッジ部の潰れ量と相関を有する当該ロッキングエッジ部の幅と、ピラー部の潰れ量と相関を有する当該ピラー部のロッキングエッジ部よりも伝動ベルトの外周側に位置する部分の表面積と、複数のエレメントに対して圧縮力が作用する伝動ベルトの弦部におけるリングの曲率やロッキングエッジ部を通る近似曲線の曲率との関係について検討を行った。そして、本発明者らは、一対のロッキングエッジ部の伝動ベルトの外周側に位置する端部の幅の和を“A”とし、上記正面または背面における一対のピラー部のロッキングエッジ部よりも伝動ベルトの外周側に位置する部分の表面積の和を“S”としたときに、S/A≧3.5を満たすようにエレメントを形成することで、複数のエレメントに対して圧縮力が作用する伝動ベルトの弦部において、リングの曲率中心と、ロッキングエッジ部を通る近似曲線の曲率中心とが概ね一致することを見出した。これにより、それぞれS/A≧3.5を満たす複数のエレメントを含む本開示の伝動ベルトでは、複数のエレメントに対して圧縮力が作用する伝動ベルトの弦部において、ロッキングエッジ部の潰れ量をピラー部の潰れ量よりも大きくして複数のエレメントの配列に乱れが生じてしまうのを抑制することができる。この結果、一対のピラー部を有する複数のエレメントを含む伝動ベルトにより無段変速機の一対のプーリ間でトルクが伝達される際に振動やノイズが発生するのを良好に抑制することが可能となる。
本開示の伝動ベルトを含む無段変速機の一例を示す概略構成図である。 本開示の伝動ベルトを示す概略構成図である。 伝動ベルトの弦部における複数のエレメントの配列状態を例示する模式図である。 伝動ベルトの弦部における複数のエレメントの配列状態を例示する模式図である。 一対のロッキングエッジ部のベルト外周側に位置する端部の幅の和と、一対のピラー部のロッキングエッジ部よりもベルト外周側に位置する部分の表面積の和と、リングの曲率およびロッキングエッジ部を通る近似曲線の曲率との関係を示す図表である。 変形態様に係る伝動ベルト用エレメントを示す概略構成図である。
次に、図面を参照しながら、本開示の発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本開示の無段変速機(CVT)1を示す概略構成図である。同図に示す無段変速機1は、車両に搭載されるものであり、駆動側回転軸としてのプライマリシャフト(第1シャフト)2と、当該プライマリシャフト2に設けられたプライマリプーリ(第1プーリ)3と、プライマリシャフト2と平行に配置される従動側回転軸としてのセカンダリシャフト(第2シャフト)4と、当該セカンダリシャフト4に設けられたセカンダリプーリ(第2プーリ)5と、伝動ベルト10とを含む。図示するように、伝動ベルト10は、プライマリプーリ3のプーリ溝(V字状溝)とセカンダリプーリ5のプーリ溝(V字状溝)とに巻き掛けられる。
プライマリシャフト2は、車両のエンジン(内燃機関)といった動力発生源に連結されたインプットシャフト(図示省略)に図示しない前後進切換機構を介して連結される。プライマリプーリ3は、プライマリシャフト2と一体に形成された固定シーブ3aと、ボールスプライン等を介してプライマリシャフト2により軸方向に摺動自在に支持される可動シーブ3bとを含む。また、セカンダリプーリ5は、セカンダリシャフト4と一体に形成された固定シーブ5aと、ボールスプライン等を介してセカンダリシャフト4により軸方向に摺動自在に支持されると共にリターンスプリング8により軸方向に付勢される可動シーブ5bとを含む。
更に、無段変速機1は、プライマリプーリ3の溝幅を変更するための油圧式アクチュエータであるプライマリシリンダ6と、セカンダリプーリ5の溝幅を変更するための油圧式アクチュエータであるセカンダリシリンダ7とを含む。プライマリシリンダ6は、プライマリプーリ3の可動シーブ3bの背後に形成され、セカンダリシリンダ7は、セカンダリプーリ5の可動シーブ5bの背後に形成される。プライマリシリンダ6とセカンダリシリンダ7とには、プライマリプーリ3とセカンダリプーリ5との溝幅を変化させるべく図示しない油圧制御装置から作動油が供給される。また、セカンダリシャフト4は、ギヤ機構、デファレンシャルギヤおよびドライブシャフトを介して車両の駆動輪(何れも図示省略)に連結される。
本実施形態において、プライマリシャフト2のエンジン側とは反対側の端部(図1における左側の端部)には、段部が形成されている。そして、当該段部とプライマリシリンダ6のプライマリピストン60との間には、プライマリプーリ3の可動シーブ3bのエンジン側とは反対側の端部(図1における左側の端部)と当接可能となるように、環状のエンドプレート65が介設されている。更に、プライマリシャフト2には、可動シーブ3bの内周面に形成されたスプライン歯3sの固定シーブ3a側の端部と当接可能となるようにストッパ部2sが形成されている。
プライマリプーリ3の可動シーブ3bが固定シーブ3aから離間してエンドプレート65に当接すると、プライマリシャフト2に対する可動シーブ3bの固定シーブ3aから離間する方向への移動が規制される。これにより、プライマリプーリ3のプーリ溝の幅が最大になり、それに伴ってセカンダリプーリ5のプーリ溝の幅が最小に設定されることで、無段変速機1の変速比γが最大になる。また、可動シーブ3bの内周面に形成されたスプライン歯3sがプライマリシャフト2に形成されたストッパ部2sに当接すると、プライマリシャフト2に対する可動シーブ3bの固定シーブ3aに接近する方向への移動が規制される。これにより、プライマリプーリ3のプーリ溝の幅が最小になり、それに伴って伝動ベルト10によりセカンダリプーリ5のプーリ溝の幅が最大に設定されることで、無段変速機1の変速比γが最小になる。
図2は、伝動ベルト10を示す概略構成図である。同図に示すように、伝動ベルト10は、弾性変形可能な複数(本実施形態では、例えば9個)のリング材11を厚み方向(リング径方向)に積層することにより構成された1個の積層リング12と、1個のリテーナリング15と、積層リング12の内周面に沿って環状に配列(結束)される複数(例えば、数百個)のエレメント20とを含む。本実施形態において、エレメント20は、第1のエレメントと、当該第1のエレメントよりも若干(例えば、0.1mm程度)大きい厚み(最大厚み)を有する第2のエレメントとを含み、当該第1および第2エレメントは、それぞれ複数個隣り合わせにして配列される。これにより、伝動ベルト10によってプライマリプーリ3およびセカンダリプーリ5との間でトルク伝達される際に、振動やノイズが発生するのを抑制することが可能となる。第1および第2エレメントの厚み以外の構造は共通であることから、以下、両者を「エレメント20」と総称して説明する。
積層リング12を構成する複数のリング材11は、それぞれ鋼板製のドラムから切り出された弾性変形可能なものであって、概ね同一の厚みおよびそれぞれについて予め定められた異なる周長を有するように加工されている。リテーナリング15は、例えば鋼板製のドラムから切り出された弾性変形可能なものであり、リング材11と概ね同一若しくはそれよりも薄い厚みを有する。また、リテーナリング15は、積層リング12の最外層リング材11oの外周長よりも長い内周長を有する。これにより、積層リング12とリテーナリング15とが同心円状に配置された状態(張力が作用しない無負荷状態)では、図2に示すように、最外層リング材11oの外周面とリテーナリング15の内周面との間に、環状のクリアランスが形成される。
各エレメント20は、例えばプレス加工により鋼板から打ち抜かれた左右対称の外形を有するものであり、図2に示すように、図中水平に延びる胴部21と、当該胴部21の両端部から同方向に延出された一対のピラー部22と、各ピラー部22の遊端側に開口するように一対のピラー部22の間に画成された単一のリング収容部(凹部)23と、伝動ベルト10(積層リング12)の内周側から外周側(積層リング12の径方向における外側)に向かうにつれて互いに離間するように形成された一対の側面20sとを有する。
一対のピラー部22は、リング収容部23の底面であるサドル面23sの幅方向における両側から積層リング12の径方向における外側(伝動ベルト10(積層リング12)の内周側から外周側に向かう方向、すなわち図中上方)に延出されており、各ピラー部22の遊端部には、サドル面23sの幅方向に突出するフック部22fが形成されている。一対のフック部22fは、積層リング12(リング材11)の幅よりも若干長く、かつリテーナリング15の幅よりも短い間隔をおいて互いに対向する。また、エレメント20の各ピラー部22は、積層リング12の径方向における外側に向かうにつれてサドル面23sから離間するように傾斜した平坦な内面22iを有し、サドル面23sと各ピラー部22の内面22iとの間には、両者に滑らかに連続する凹曲面(例えば、凹円柱面)が形成されている。
リング収容部23内には、図2に示すように、積層リング12が配置され、当該リング収容部23のサドル面23sは、積層リング12すなわち最内層リング材11iの内周面に接触する。サドル面23sは、幅方向における中央部を頂部Tとして幅方向外側に向かうにつれて図中下方に緩やかに傾斜した左右対称の凸曲面形状(クラウニング形状)を有する。これにより、サドル面23sとの摩擦により積層リング12に頂部Tに向かう求心力を付与して、当該積層リング12をセンタリングすることが可能となる。ただし、サドル面23sは、積層リング12の径方向における外側に湾曲する凸曲面を複数含むものであってもよい。
更に、リング収容部23内には、弾性変形させられたリテーナリング15が各エレメント20の一対のフック部22fの間から嵌め込まれる。リテーナリング15は、積層リング12の最外層リング材11oの外周面と各エレメント20のフック部22fとの間に配置されて当該積層リング12を包囲し、一対のピラー部22と共に、各エレメント20が積層リング12から脱落したり、エレメント20から積層リング12が脱落したりするのを規制する。これにより、複数のエレメント20は、積層リング12の内周面に沿って環状に結束(配列)される。本実施形態において、リテーナリング15には、図示しない単一または複数の開口(長穴)が形成されており、これにより、リテーナリング15を弾性変形し易くしてエレメント20に対する組付性を確保することができる。
積層リング12の最外層リング材11oの外周面とリテーナリング15の内周面との間には、上述のようにクリアランスが形成され、無段変速機1の作動中、基本的にリテーナリング15に張力等が作用することがない。従って、エレメント20では、剛性等の確保のためにピラー部22やフック部22fを大きくする必要がなくなり、胴部の幅方向における中央部からベルト外周側に延出された頭部の両側に積層リングが配置される一般的なエレメントに比べて、ピラー部22の積層リング12よりもベルト外周側に突出する部分の面積を減らすことができる。従って、エレメント20の材料費の低減化により、伝動ベルト10ひいては無段変速機1の低コスト化を図ることが可能となる。
また、エレメント20の各側面20sは、ピラー部22側すなわち当該ピラー部22の内面22iの反対側(外側)に位置する第1側面20saと、第1側面20saに連続するように形成されて当該第1側面20saよりも積層リング12の径方向における内側に位置する第2側面20sbとを含む。本実施形態において、一対の第1側面20saは、第2側面20sbと同様に、積層リング12の径方向における外側に向かうにつれて互いに離間するように形成される。これにより、各ピラー部22の強度を良好に確保することができる。
一対の第2側面20sbがなす角度は、プライマリプーリ3やセカンダリプーリ5のプーリ溝の開き角度と概ね等しく(本実施形態では、開き角度の設計値よりも僅かに大きく)なるように定められ、かつ一対の第1側面20saがなす角度は、一対の第2側面20sbがなす角度よりも小さく定められている。これにより、エレメント20の第2側面20sbは、プライマリプーリ3のプーリ溝やセカンダリプーリ5のプーリ溝の表面に摩擦接触してプーリ3,5からの挟圧力を受け、摩擦力によりプライマリプーリ3からセカンダリプーリ5へとトルクを伝達するトルク伝達面(フランク面)となる。これに対して、一対の第1側面20saは、伝動ベルト10によってプライマリプーリ3からセカンダリプーリ5へとトルクが伝達される際、基本的に、プーリ溝の表面に接触しないことになる。また、各第2側面20sbの表面には、エレメント20とプライマリプーリ3やセカンダリプーリ5との接触部を潤滑・冷却するための作動油を保持するための図示しない凹凸(複数の溝)が形成されている。
図2に示すように、エレメント20の正面(一方の表面)には、一対のロッキングエッジ部(接触領域)25、非接触部27、テーパ面(傾斜面)21s、および1個の突起(ディンプル)21pが形成されている。一対のロッキングエッジ部25は、それぞれ対応するピラー部22と胴部21とに跨がるようにサドル面23sの幅方向に間隔をおいてエレメント20の正面に形成されている。また、非接触部27は、一対のロッキングエッジ部25の上記幅方向における間に形成されている。本実施形態において、非接触部27のベルト内周側の縁部(図2における下縁部)は、ロッキングエッジ部25のベルト内周側の縁部(図2における下縁部)よりもベルト内周側(図中下側)に位置する。更に、テーパ面21sは、非接触部27および一対のロッキングエッジ部25から各ピラー部22の突出方向と反対側、すなわちベルト内周側(図2における下側)に延在するように胴部21の正面(一方の表面)に形成されている。突起21pは、胴部21の正面の幅方向における中央部でテーパ面21sから突出する。
本実施形態において、各ロッキングエッジ部25および非接触部27よりもベルト外周側に位置するエレメント20の正面(主にピラー部22の正面)と、エレメント20の背面(他方の表面)とは、図3に示すように、それぞれ平坦に形成されており、エレメント20のピラー部22は、略一定の厚みteを有する。ただし、エレメント20がプレス加工により形成されることで、ピラー部22の周縁部には、いわゆるダレが発生し、ピラー部22の表裏面で平坦に形成されるのは、当該周縁部やロッキングエッジ部25によって囲まれた領域(図2における網掛け部参照)となる。
また、各ロッキングエッジ部25および非接触部27よりもベルト内周側(図2および図3における下側)に位置するテーパ面21sは、図3に示すように、ピラー部22から離間するにつれて(ベルト内周側に向かうにつれて)背面(裏面)に近接する。更に、エレメント20(胴部21)の背面には、突起21pの裏側に位置するように窪み部21rが形成されている。伝動ベルト10が組み立てられた際、当該窪み部21rには、隣り合うエレメント20の突起21pが遊嵌される。
各ロッキングエッジ部25は、短尺帯状の凸曲面であり、本実施形態では、予め定められた曲率半径を有すると共に径方向に幅をもった円柱面(曲面)とされている。各ロッキングエッジ部25は、隣り合うエレメント20同士を接触させて両者の回動の支点となる接触線を含むものであり、当該接触線の位置は、無段変速機1の変速比γに応じてロッキングエッジ部25の範囲内で変動する。本実施形態において、ロッキングエッジ部25の伝動ベルト10の外周側(図中上側すなわちピラー部22側)の端部は、サドル面23s(頂部T)よりも伝動ベルト10の径方向における外側に位置し、ロッキングエッジ部25の伝動ベルト10の内周側(図中下側すなわちテーパ面21s側)の端部は、サドル面23s(底部)よりも伝動ベルト10の径方向における内側に位置する。なお、ロッキングエッジ部25は、エレメント20の背面に形成されてもよい。
また、非接触部27は、サドル面23sで開口すると共に当該サドル面23sに沿って幅方向に延在して一対のロッキングエッジ部25を分断するように胴部21の正面(一方の表面)に形成された帯状の凹部である。非接触部27の表面(底面)は、各ロッキングエッジ部25の表面よりも背面側に窪んでおり、これにより、サドル面23sの厚みは、ピラー部22の厚みteよりも小さくなる。更に、非接触部27の隅部や、非接触部27を画成する胴部21のエッジ部には、面取り加工等によりR形状が付与されている。
このような非接触部27を各エレメント20に形成することで、伝動ベルト10では、隣り合うエレメント20とのロッキングエッジ部25以外での接触、すなわち隣り合うエレメント20と非接触部27との接触を良好に抑制することが可能となる。この結果、大きなモーメントが作用するエレメント20の幅方向における中央部からの荷重が隣り合うエレメント20に加えられて当該エレメント20が変形するのを抑制し、各エレメント20の耐久性をより向上させることが可能となる。
上述のような複数のエレメント20を含む伝動ベルト10によりプライマリプーリ3からセカンダリプーリ5にトルクが伝達される際、伝動ベルト10のプーリ3,5に巻き掛かっていない部分である2つの弦部のうち、エレメント20がプライマリプーリ3からセカンダリプーリ5に向けて進行する弦部(以下、「圧縮側弦部」という。)では、複数のエレメント20に対してプーリ3,5側から圧縮力が付与される。かかる圧縮側弦部では、隣り合うエレメント20同士の接触部となるロッキングエッジ部25(胴部21)の潰れ量(変形量)が大きくなると共にピラー部22の潰れ量が小さくなることで、図3からわかるように、積層リング12(最内層リング材11i)の内周面の曲率中心と、一対のロッキングエッジ部25の伝動ベルト10の外周側に位置する端部25aを通る近似曲線(図3における二点鎖線参照)の曲率中心とが概ね一致する。これにより、圧縮側弦部において、図示するように複数のエレメント20を乱れなく整列させ、トルクの伝達に際して振動やノイズの発生を抑制することができる。
ただし、一対のピラー部22を有する複数のエレメント20を含む伝動ベルト10では、ピラー部22の積層リング12よりもベルト外周側に突出する部分の面積が減少していることにより、エレメント20のピラー部22側が伝動ベルト10の回転方向またはそれとは逆方向に倒れやすくなり、図4からわかるように、圧縮側弦部でピラー部22の潰れ量(変形量)が部分的にロッキングエッジ部25(胴部21)の潰れ量よりも大きくなってしまうことがある。この場合、ロッキングエッジ部25の端部25aを通る近似曲線(図4における二点鎖線参照)の曲率中心が複数形成されると共に積層リング12の曲率中心と一致しなくなり、当該近似曲線の複数の曲率半径は、何れも積層リング12(最内層リング材11i)の内周面の曲率半径より小さくなる。この結果、トルクの伝達に際して、圧縮側弦部で複数のエレメント20の配列に乱れが生じてしまい、振動やノイズが発生してしまうおそれがある。
これを踏まえて、本発明者らは、ロッキングエッジ部25の潰れ量と相関を有する当該ロッキングエッジ部25の幅と、ピラー部22の潰れ量と相関を有する当該ピラー部22のロッキングエッジ部25よりも伝動ベルト10の外周側に位置する部分の表面積とに着目し、伝動ベルト10によりプーリ3,5間でトルクが伝達される際に振動やノイズが発生するのを抑制すべく、当該幅および表面積と、圧縮側弦部における積層リング12の曲率やロッキングエッジ部25を通る近似曲線の曲率との関係について検討を行った。具体的には、一対のロッキングエッジ部25のベルト外周側に位置する端部25aの幅aの和を“A”とし(本実施形態では、A=2×aであって、およそ5.7mm)、ロッキングエッジ部25を含むエレメント20の正面における一対のピラー部22の当該ロッキングエッジ部25よりもベルト外周側に位置する平坦部であって隣り合うエレメント20と接触する部分(図2における網掛け部参照)の表面積sの和を“S”とし(本実施形態では、S=2×sであって、およそ20mm2)、値S/Aに対する圧縮側弦部における積層リング12の曲率やロッキングエッジ部25の端部25aを通る近似曲線の曲率の変化を解析により求めた。その結果、図5に示すように、S/A≧3.5を満たす場合、圧縮側弦部において、サドル面23sの頂部Tに接触する最内層リング材11i(積層リング12)の内周面の曲率中心と、ロッキングエッジ部25の端部25aを通る近似曲線の曲率中心とが概ね一致し、かつ両者の曲率半径が概ね一致することを見出した。
かかる研究・解析結果より、本実施形態の伝動ベルト10では、各エレメント20がS/A≧3.5を満たすように形成される。これにより、圧縮側弦部において、ロッキングエッジ部25の潰れ量をピラー部22の潰れ量よりも大きくして複数のエレメント20の配列に乱れが生じてしまうのを抑制することができる(図3参照)。この結果、一対のピラー部22を有する複数のエレメント20を含む伝動ベルト10により無段変速機1の一対のプーリ3,5間でトルクが伝達される際に振動やノイズが発生するのを良好に抑制することが可能となる。
ここで、S/A≧3.5が満たされていれば、圧縮側弦部において複数のエレメント20を乱れなく整列させて振動やノイズの発生を抑制することが可能となるが、エレメント20ではロッキングエッジ部25の幅の拡大に制限があることから、値S/Aが大きいほどピラー部22の表面積(投影面積)が大きくなり、エレメント20の大型化により材料費が嵩んでしまう。従って、エレメント20は、3.5≦S/A≦5.0、より好ましくは、3.5≦S/A≦4.0を満たすように形成されるとよい。これにより、伝動ベルト10により無段変速機1の一対のプーリ3,5間でトルクが伝達される際に振動やノイズが発生するのを良好に抑制しつつ、一対のピラー部22の表面積(投影面積)を小さくしてエレメント20の材料費を低減化することが可能となる。
なお、一対のロッキングエッジ部25の幅の和Aは、エレメント20を平面視した際にサドル面23sの頂部Tを通って幅方向に延在する直線(頂部Tでサドル面23sに接する平面)とロッキングエッジ部25の表面との交線の長さの和であってもよい。すなわち、本発明者らの解析によれば、サドル面23sの頂部Tを通って幅方向に延在する直線とロッキングエッジ部25との交線の長さの和を“A”とした場合も、S/A≧3.5を満たすようにエレメント20を形成することで、圧縮側弦部において、サドル面23sの頂部Tに接触する最内層リング材11i(積層リング12)の内周面の曲率中心と、ロッキングエッジ部25の上記交線を通る近似曲線の曲率中心とが概ね一致し、かつ両者の曲率半径が概ね一致することが判明している。
また、上記実施形態において、ロッキングエッジ部25のベルト外周側の端部は、サドル面23s(頂部T)よりも伝動ベルト10の径方向における外側に位置し、ロッキングエッジ部25のベルト内周側の端部は、サドル面23s(底部)よりも伝動ベルト10の径方向における内側に位置するが、これに限られるものではない。すなわち、ロッキングエッジ部25は、ベルト外周側の端部またはベルト内周側の端部がロッキングエッジ部25とサドル面23sの頂部Tを通って幅方向に延在する直線と重なり合うように形成されてもよい。
更に、上記エレメント20は、左右対称の外形を有するものであるが、これに限られるものではない。すなわち、本開示の伝動ベルト用エレメントは、図6に示すエレメント20Bのように、左右非対称の外形を有するように形成されてもよい。また、図6に示すエレメント20Bのように、突起21p(および窪み部)は、胴部21ではなく、ピラー部22に形成されてもよい。このようにピラー部22に突起21p(および窪み部)が形成される場合には、エレメント20Bの正面または背面における一対のピラー部22のロッキングエッジ部25よりもベルト外周側に位置する部分からダレを生じた周縁部や突起21pの周囲を除いた、隣り合うエレメント20Bと接触する部分の表面積sの和を上記“S”とすればよい。ただし、ピラー部22のロッキングエッジ部25よりもベルト外周側に位置して隣り合うエレメント20Bと接触する部分は、連続した領域に限られものではなく、例えば突起21pにより分断された領域であってもよい。
また、上記伝動ベルト10では、各エレメント20に一対のフック部22fが設けられると共に、積層リング12と複数のエレメント20のフック部22fとの間にリテーナリング15が配置されるが、これに限られるものではない。すなわち、ピラー部22の構成は、上記エレメント20のものには限られず、図6に示すエレメント20Bのように、ピラー部22からフック部22fが省略されてもよい。更に、図6に示す伝動ベルト10Bのように、本開示の伝動ベルトからリテーナリング15が省略されてもよい。また、無段変速機1は、プライマリシャフト2およびセカンダリシャフト4が選択的にインプットシャフトに連結されると共に、プライマリシャフト2およびセカンダリシャフト4が選択的に車両のドライブシャフトに連結されるように構成されてもよい。
以上説明したように、本開示の伝動ベルトは、サドル面(23s)を有する胴部(21)および前記サドル面(23s)の幅方向における両側に位置するように前記胴部(21)から延出された一対のピラー部(22)を含む複数のエレメント(20,20B)と、前記サドル面(23s)に接触するように前記複数のエレメント(20,20B)の前記一対のピラー部(22)間に配置されるリング(12)とを有すると共に無段変速機(1)のプライマリプーリ(3)およびセカンダリプーリ(5)に巻き掛けられる伝動ベルト(10,10B)において、前記エレメント(20,20B)の各々は、正面および背面の一方に少なくとも一部が前記ピラー部(22)に跨がるように前記幅方向に間隔をおいて形成された一対の凸曲面状のロッキングエッジ部(25)と、前記一対のロッキングエッジ(25)部の間で隣り合うエレメント(20,20B)と接触しないように前記サドル面(23s)に沿って前記幅方向に延在する非接触部(27)とを含み、前記一対のロッキングエッジ部(25)の前記伝動ベルト(10,10B)の外周側に位置する端部(25a)の幅(a)の和を“A”とし、前記ロッキングエッジ部(25)を含む前記正面または前記背面における前記一対のピラー部(22)の該ロッキングエッジ部(25)よりも前記伝動ベルト(10B,20B)の外周側に位置する部分の表面積(s)の和を“S”としたときに、S/A≧3.5を満たすものである。
上述のように、本発明者らは、一対のロッキングエッジ部の伝動ベルトの外周側に位置する端部の幅の和を“A”とし、正面または背面における一対のピラー部のロッキングエッジ部よりも伝動ベルトの外周側に位置する部分の表面積の和を“S”としたときに、S/A≧3.5を満たすようにエレメントを形成することで、複数のエレメントに対して圧縮力が作用する伝動ベルトの弦部において、リングの曲率中心と、ロッキングエッジ部を通る近似曲線の曲率中心とが概ね一致することを見出した。これにより、それぞれS/A≧3.5を満たす複数のエレメントを含む本開示の伝動ベルトでは、複数のエレメントに対して圧縮力が作用する伝動ベルトの弦部において、ロッキングエッジ部の潰れ量をピラー部の潰れ量よりも大きくして複数のエレメントの配列に乱れが生じてしまうのを抑制することができる。この結果、一対のピラー部を有する複数のエレメントを含む伝動ベルトにより無段変速機の一対のプーリ間でトルクが伝達される際に振動やノイズが発生するのを良好に抑制することが可能となる。
また、前記伝動ベルト(10,10B)は、3.5≦S/A≦5.0を満たすものであってもよく、3.5≦S/A≦4.0を満たすものであってもよい。これにより、伝動ベルトにより無段変速機の一対のプーリ間でトルクが伝達される際に振動やノイズが発生するのを良好に抑制しつつ、一対のピラー部の表面積(投影面積)を小さくしてエレメントの材料費を低減化することが可能となる。
また、前記ロッキングエッジ部(25)の前記伝動ベルト(10,10B)の外周側の端部は、前記サドル面(23s)よりも前記伝動ベルト(10,10B)の径方向における外側に位置してもよく、前記ロッキングエッジ(25)部の前記伝動ベルト(10,10B)の内周側の端部は、前記サドル面(23s)よりも前記径方向における内側に位置してもよい。
本開示の伝動ベルト用エレメントは、無段変速機(1)のプライマリプーリ(3)およびセカンダリプーリ(5)に巻き掛けられる伝動ベルト(10,10B)のリング(12)と接触するサドル面(23s)を有する胴部(21)と、前記サドル面(23s)の幅方向における両側に位置するように前記胴部(21)から延出された一対のピラー部(22)とを含む伝動ベルト用エレメント(20,20B)において、正面および背面の一方に少なくとも一部が前記ピラー部(22)に跨がるように前記幅方向に間隔をおいて形成された一対の凸曲面状のロッキングエッジ部(25)と、前記一対のロッキングエッジ部(25)の間で隣り合うエレメント(20)と接触しないように前記サドル面(23s)に沿って前記幅方向に延在する非接触部(27)とを備え、前記一対のロッキングエッジ部(25)の前記伝動ベルト(10,10B)の外周側に位置する端部(25a)の幅(a)の和を“A”とし、前記ロッキングエッジ部(25)を含む前記正面または前記背面における前記一対のピラー部(22)の該ロッキングエッジ部(25)よりも前記伝動ベルト(10B,20B)の外周側に位置する部分の表面積(s)の和を“S”としたときに、S/A≧3.5を満たすものである。
かかるエレメントを複数含む伝動ベルトでは、複数のエレメントに対して圧縮力が作用する伝動ベルトの弦部において、ロッキングエッジ部の潰れ量をピラー部の潰れ量よりも大きくして複数のエレメントの配列に乱れが生じてしまうのを抑制することができる。この結果、一対のピラー部を有する複数のエレメントを含む伝動ベルトにより無段変速機の一対のプーリ間でトルクが伝達される際に振動やノイズが発生するのを良好に抑制することが可能となる。
そして、本開示の発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本開示の外延の範囲内において様々な変更をなし得ることはいうまでもない。更に、上記実施形態は、あくまで発明の概要の欄に記載された発明の具体的な一形態に過ぎず、発明の概要の欄に記載された発明の要素を限定するものではない。
本開示の発明は、無段変速機や伝動ベルトの製造産業等において利用可能である。
1 無段変速機、2 プライマリシャフト、2s ストッパ部、3 プライマリプーリ、3a,5a 固定シーブ、3b,5b 可動シーブ、3s スプライン歯、4 セカンダリシャフト、5 セカンダリプーリ、6 プライマリシリンダ、60 プライマリピストン、65 エンドプレート、7 セカンダリシリンダ、8 リターンスプリング、10,10B 伝動ベルト、11 リング材、11i 最内層リング材、11o 最外層リング材、12 積層リング、15 リテーナリング、20,20B エレメント、20s 側面、20sa 第1側面、20sb 第2側面、21 胴部、21p 突起、21r 窪み部、21s テーパ面、22 ピラー部、22f フック部、22i 内面、23 リング収容部、23s サドル面、25 ロッキングエッジ部、25a 端部、27 非接触部、A 端部の幅の和、S 表面積の和、T 頂部。

Claims (5)

  1. サドル面を有する胴部および前記サドル面の幅方向における両側に位置するように前記胴部から延出された一対のピラー部を含む複数のエレメントと、前記サドル面に接触するように前記複数のエレメントの前記一対のピラー部間に配置されるリングとを有すると共に無段変速機のプライマリプーリおよびセカンダリプーリに巻き掛けられる伝動ベルトにおいて、
    前記エレメントの各々は、正面および背面の一方に少なくとも一部が前記ピラー部に跨がるように前記幅方向に間隔をおいて形成された一対の凸曲面状のロッキングエッジ部と、前記一対のロッキングエッジ部の間で隣り合うエレメントと接触しないように前記サドル面に沿って前記幅方向に延在する非接触部とを含み、
    前記一対のロッキングエッジ部の前記伝動ベルトの外周側に位置する端部の幅の和を“A”とし、前記ロッキングエッジ部を含む前記正面または前記背面における前記一対のピラー部の該ロッキングエッジ部よりも前記伝動ベルトの外周側に位置する部分の表面積の和を“S”としたときに、
    S/A≧3.5
    を満たす伝動ベルト。
  2. 請求項1に記載の伝動ベルトにおいて、3.5≦S/A≦5.0を満たす伝動ベルト。
  3. 請求項1または2に記載の伝動ベルトにおいて、3.5≦S/A≦4.0を満たす伝動ベルト。
  4. 請求項1から3の何れか一項に記載の伝動ベルトにおいて、
    前記ロッキングエッジ部の前記伝動ベルトの外周側の端部は、前記サドル面よりも前記伝動ベルトの径方向における外側に位置し、前記ロッキングエッジ部の前記伝動ベルトの内周側の端部は、前記サドル面よりも前記径方向における内側に位置する伝動ベルト。
  5. 無段変速機のプライマリプーリおよびセカンダリプーリに巻き掛けられる伝動ベルトのリングと接触するサドル面を有する胴部と、前記サドル面の幅方向における両側に位置するように前記胴部から延出された一対のピラー部とを含む伝動ベルト用エレメントにおいて、
    正面および背面の一方に少なくとも一部が前記ピラー部に跨がるように前記幅方向に間隔をおいて形成された一対の凸曲面状のロッキングエッジ部と、
    前記一対のロッキングエッジ部の間で隣り合うエレメントと接触しないように前記サドル面に沿って前記幅方向に延在する非接触部とを備え、
    前記一対のロッキングエッジ部の前記伝動ベルトの外周側に位置する端部の幅の和を“A”とし、前記ロッキングエッジ部を含む前記正面または前記背面における前記一対のピラー部の該ロッキングエッジ部よりも前記伝動ベルトの外周側に位置する部分の表面積の和を“S”としたときに、
    S/A≧3.5
    を満たす伝動ベルト用エレメント。
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