JP2019065930A - 伝動ベルト - Google Patents

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啓輔 二宮
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    • F16G5/16V-belts, i.e. belts of tapered cross-section consisting of several parts
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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Abstract

【課題】エレメントの中央の開口部分にフープを組み付けて構成する伝動ベルトを対象にして、エレメントとフープとの組み付けを容易にし、かつ、フープからのエレメントの脱落を確実に防止する。【解決手段】多数のエレメント3を帯状のフープ2によって環状に結束して構成される伝動ベルト1において、エレメント3の第1フック部8と第2フック部9との間の開口幅W0が、フープ2の幅WFよりも狭く、中心部3aから第1ピラー部6までの第1寸法W1が、中央部3aから第2ピラー部7までの第2寸法W2よりも大きく、サドル面5と第1フック部8の下面8bとの間の第1間隔D1が、サドル面5と第2フック部9の下面9bとの間の第2間隔D2よりも大きく、第2間隔D2が、フープ2の厚さDFよりも大きくなるように形成する。【選択図】図2

Description

この発明は、多数の板片状のエレメントを姿勢をそろえて配列し、帯状のフープで環状に結束することにより構成される伝動ベルトに関するものである。
特許文献1には、無段変速機用の伝動ベルトが記載されている。この特許文献1に記載された伝動ベルトは、無端キャリヤ(帯状のフープ)、および、複数の横断部材(板片状のエレメント)を備えている。エレメントは、ベース部、および、二つのピラー部を有している。二つのピラー部は、それぞれ、ベース部の軸方向(幅方向)の両端に形成されている。二つのピラー部の間には、フープを組み付けて配置するための開口部およびサドル面が形成されている。エレメントは、フープの周方向に沿って一列に配置されている。さらに、エレメントは、少なくとも二つのタイプ(タイプI,タイプII)を備えている。タイプIのエレメントは、二つのピラー部のうちの一方の第1ピラー部に、第1フック部が形成されている。第1フック部は、第1ピラー部からエレメントの幅方向における中央部分に向かって延びており、サドル面に配置されたフープを係止して、エレメントのフープからの脱落を防止する。他方の第2ピラー部には、第1フック部と比較してかなり小さな第2フック部が形成されている。タイプIIのエレメントは、二つのピラー部のうちの他方の第2ピラー部に、第1フック部が形成されている。一方の第1ピラー部には、第1フック部と比較してかなり小さな第2フック部が形成されている。すなわち、タイプIIのエレメントは、タイプIのエレメントと比較して、第1ピラー部と第2ピラー部との位置関係が反対になっている。タイプIのエレメントとタイプIIのエレメントとは、交互に、または、ランダムな順序で配列されている。エレメントの第1ピラー部および第2ピラー部には、それぞれ、互いにはまり合う凸部(ボス部)と凹部(ディンプル部)とが形成されている。それらボス部とディンプル部とがはまり合うことにより、隣接するエレメント同士を位置決めし、相対移動を規制している。そして、上記のような各タイプのエレメントにおける各フック部とベース部との間に、フープが配置され、多数のエレメントを環状に結束している。それにより、伝動ベルトが構成されている。
特表2017−516966号公報
上記のように、特許文献1に記載された伝動ベルトのエレメントは、片方のピラー部だけに大きな第1フック部が形成されている。他方のピラー部に形成される第2フック部は、第1フック部と比較して相当に小さい。例えば、第2フック部の突出長さは、エレメントの幅方向における開口部とフープとの間の遊びの半分以下に設定されている。そのため、エレメントが単体の状態では、エレメント中央の開口部分にフープをはめ込む際に第2フック部が妨げになることはなく、したがって、エレメントとフープとを容易に組み付けることができる。そして、第1フック部の位置が対称な二種類のエレメントを組み合わせて配列することにより、各エレメントの第1フック部でフープの幅方向における両端部分を係止し、エレメントのフープからの脱落を防止している。しかしながら、例えば伝動ベルトの経時変化により、フープの伸び、あるいは、エレメントの係合部分の摩耗や座屈などが発生すると、隣接するエレメント間の隙間が大きくなり、その結果、エレメントのボス部とディンプル部とのはめ合いが外れてしまう可能性がある。ボス部とディンプル部とのはめ合いが外れると、エレメントは、単体で自由に移動可能な状態になってしまう。そのような状態で、例えばエレメントが幅方向に移動すると、上記のように第2フック部が相当に小さいことから、第2フック部とフープの端部との係合が容易に外れてしまう。そのため、例えば自重によってエレメントが重力方向に落下してしまう可能性がある。したがって、フープからエレメントが脱落してしまうおそれがある。
この発明は上記の技術的課題に着目して考え出されたものであり、エレメントの幅方向における中央の開口部分にフープを組み付けて構成する伝動ベルトを対象にして、エレメントとフープとを容易に組み付けることができ、かつ、フープからのエレメントの脱落を確実に防止することが可能な伝動ベルトを提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、この発明は、多数の板片状のエレメントを配列し、帯状のフープによって環状に結束することにより構成される伝動ベルトにおいて、前記エレメントは、本体部分を形成するベース部と、前記ベース部の上端に形成されて前記フープの内周面に接触するサドル面と、前記エレメントの幅方向における前記ベース部の一方の第1端部で前記ベース部の上端から立ち上がった状態に形成された第1ピラー部と、前記幅方向における前記ベース部の他方の第2端部で前記ベース部の上端から立ち上がった状態に形成された第2ピラー部と、前記第1ピラー部から前記幅方向における前記エレメントの中心部に向けて延び出ている第1フック部と、前記第2ピラー部から前記中心部に向けて延び出ている第2フック部と、を有し、前記第1フック部の先端部と前記第2フック部の先端部との間の開口幅が、前記フープの幅よりも狭く、前記中心部から前記第1ピラー部の根元部までの第1寸法が、前記中心部から前記第2ピラー部の根元部までの第2寸法よりも大きく、前記サドル面と前記サドル面に対向する前記第1フック部の下面との間の第1間隔が、前記サドル面と前記サドル面に対向する前記第2フック部の下面との間の第2間隔よりも大きく、前記第2間隔は、前記フープの厚さよりも大きいことを特徴とするものである。
また、この発明は、前記エレメントは、前記第1ピラー部の根元部から前記第2フック部の先端部までの第3寸法が前記フープの幅よりも大きいことを特徴としている。
また、この発明は、前記第1フック部の下面、または、前記第2フック部の下面と対向する部分の前記サドル面の少なくともいずれかに、前記フープのエッジ部をはめ込んで係止する係止部が形成されていることを特徴としている。
また、この発明は、前記エレメントは、前記エレメントの板厚方向における前記第1ピラー部の一方の前面から外部に突出する第1ボス部と、前記板厚方向における前記第1ピラー部の他方の後面から内部にくぼむ第1ディンプル部と、前記板厚方向における前記第2ピラー部の一方の前面から外部に突出する第2ボス部と、前記板厚方向における前記第2ピラー部の他方の後面から内部にくぼむ第2ディンプル部と、を有し、前記フープの周方向に隣接する前記エレメント同士で、前記第1ボス部と前記第1ディンプル部とがはまり合い、かつ、前記第2ボス部と前記第2ディンプル部とがはまり合っていることを特徴としている。
また、この発明は、前記エレメントは、前記エレメントの板厚方向における前記ベース部の一方の前面の中央部分から外部に突出するボス部と、前記板厚方向における前記第ベース部の他方の後面の中央部分から内部にくぼむディンプル部と、を有し、前記フープの周方向に隣接する前記エレメント同士で、前記ボス部と前記ディンプル部とがはまり合っていることを特徴としている。
また、この発明は、前記エレメントは、前記第1寸法が、前記第2寸法よりも大きく、かつ、前記第1間隔が、前記第2間隔よりも大きい第1エレメントと、前記第2寸法が、前記第1寸法よりも大きく、かつ、前記第2間隔が、前記第1間隔よりも大きい第2エレメントと、から構成され、前記第1エレメントと前記第2エレメントとが、前記フープの周方向に、所定の規則で交互に、または、不規則に配列されていることを特徴としている。
そして、この発明は、前記第1エレメントは、前記第1ピラー部の根元部から前記第2フック部の先端部までの第3寸法が前記フープの幅よりも大きく、前記第2エレメントは、前記第2ピラー部の根元部から前記第1フック部の先端部までの第4寸法が前記フープの幅よりも大きいことを特徴としている。
この発明の伝動ベルトは、エレメントの幅方向におけるベース部の中心部からのピラー部の根元部までの寸法が左右で異なっている。その寸法が大きい一方のピラー部側に、エレメントとフープとを組み付ける際に、フープの端部をエレメントのフック部の付け根近くまではめ込むことが可能な組み付け用の空間が形成される。そのため、この発明によれば、エレメントとフープとを容易に組み付けることができる。なお、この発明の伝動ベルトでは、上記のような組み付け用の空間が形成される一方のピラー部の根元部から、他方のピラー部側のフック部の先端部までの寸法(すなわち、第3寸法または第4寸法)を、フープの幅よりも大きくしてもよい。そうすることにより、エレメントとフープとをより一層容易に組み付けることができる。
そして、この発明の伝動ベルトは、エレメントのサドル面に配置したフープを係止するフック部とサドル面との間の間隔が左右で異なっている。上記の組み付け用の空間が形成される一方のピラー部側の間隔が広いのに対して、他方のピラー部側のフック部とサドル面との間の間隔が狭くなっている。そのため、伝動ベルトに対してエレメントがフープから脱落する方向に重力が作用する場合は、間隔が狭い方のフック部とサドル面との間にフープの端部がこじた状態になる。その結果、フープの端部がこじた部分が抵抗となり、エレメントの幅方向におけるエレメントとフープとの相対移動が規制される。したがって、この発明によれば、例えば、経年変化による変形や摩耗などによって、隣接するエレメント間の隙間が大きくなるような場合であっても、上記のようにエレメントとフープとの相対移動が規制されることにより、フープからのエレメントの脱落を確実に防止もしくは抑制することができる。
この発明の伝動ベルトの一例を説明するための図であって、この発明の伝動ベルトをベルト伝動装置(ベルト式無段変速機)のプーリに巻き掛けた状態を示す図である。 この発明の伝動ベルトの構成を説明するための図であって、エレメントの構成を示す正面図およびフープの構成を示す断面図である。 この発明の伝動ベルトの構成を説明するための図であって、エレメントおよびフープの構成を示す側面図(一部断面図)である。 この発明の伝動ベルトの構成を説明するための図であって、フープの構成を示す図である。 この発明の伝動ベルトの組み付け状態を説明するための図であって、エレメントに形成した組み付け用空間にフープを組み込む状態を示す図である。 この発明の伝動ベルトの機能を説明するための図であって、エレメントがフープから脱落する方向に重力が作用する状態を示す図である。 この発明の伝動ベルトの他の例を説明するための図であって、第1エレメントおよび第2エレメントの二種類のエレメントとフープとから伝動ベルトを構成する場合の、第2エレメントの構成を示す図である。 この発明の伝動ベルトの他の例を説明するための図であって、第1エレメントおよび第2エレメントの二種類のエレメントとフープとから伝動ベルトを構成する場合に、第1エレメントおよび第2エレメントの配列状態を示す図である。 この発明の伝動ベルトの他の例を説明するための図であって、エレメントのベース部の中央部分に、ボス部およびディンプル部を設けた構成を示す図である。 図9に示す伝動ベルトにおけるエレメントおよびフープの構成を示す側面図(一部断面図)である。
この発明の実施形態を、図を参照して説明する。なお、以下に示す実施形態は、この発明を具体化した場合の一例に過ぎず、この発明を限定するものではない。
この発明の実施形態で対象にする伝動ベルトは、二つのプーリの間で動力伝達を行うベルト伝動装置のVベルトとして用いられる。例えば、車両に搭載されるベルト式無段変速機に用いられる。図1に示す例では、伝動ベルト1は、ベルト式無段変速機CVTの駆動プーリP1および従動プーリP2のそれぞれのプーリ溝Pvに巻き掛けられている。そして、伝動ベルト1は、伝動ベルト1とプーリP1,P2との間で生じる摩擦力によってトルクを伝達する。
伝動ベルト1は、例えば、図2,図3に示すように、帯状のフープ2と、多数(例えば、数百個)の板片状のエレメント3とを備えている。そして、伝動ベルト1は、多数のエレメント3を姿勢をそろえて配列し、フープ2によって環状に結束することにより構成されている。
フープ2は、上記のように、多数のエレメントを環状に結束して保持するための部材である。したがって、フープ2には、伝動ベルト1がプーリP1,P2に巻き掛かる際に、その巻き掛かり径を自在に変更可能にするための十分な可撓性と、動力伝達時にプーリP1,P2から受ける伝達トルクや挟圧力に対抗するための十分な抗張力とを兼ね備えていることが要求される。そのため、フープ2は、例えば、図4に示すように、スチールバンドなどの可撓性のある金属製の帯状部材を、その厚さ方向に複数枚重ね合わせることによって構成されている。
エレメント3は、例えば、金属製の板片状の部材によって形成されている。エレメント3は、主要な構成要素として、ベース部4、サドル面5、第1ピラー部6、第2ピラー部7、第1フック部8、第2フック部9、第1ボス部10、第1ディンプル部11、第2ボス部12、および、第2ディンプル部13を有している。
ベース部4は、エレメント3の本体部分を形成している。エレメント3の幅方向(図2の左右方向)におけるベース部4の一方の端部が第1端部4aとなっており、エレメント3の幅方向におけるベース部4の他方の端部が第2端部4bとなっている。図2に示す例では、ベース部4の右側の端部が第1端部4aとなっており、ベース部4の左側の端部が第2端部4bとなっている。第1端部4aの端面4c、および、第2端部4bの端面4dが、それぞれ、プーリ溝Pvのテーパ面に対応して傾斜した傾斜面として形成されている。これら左右の端面4c,4dが、エレメント3のいわゆるフランク面であって、プーリ溝Pvに摩擦接触してプーリP1,P2と伝動ベルト1との間でトルクを伝達する。
サドル面5は、エレメント3とフープ2とを組み付けた状態で、フープ2の内周面2aと接触する面であり、エレメント3の高さ方向(図2,図3の上下方向)におけるベース部4の上端側の端面4eに形成されている。具体的には、後述するようにベース部4の両端部4a,4bにそれぞれ形成される第1ピラー部6と第2ピラー部7との間の端面4eに、サドル面5が形成されている。
第1ピラー部6は、ベース部4の第1端部4aに、サドル面5上に立ち上がった状態に形成されている。図2に示す例では、第1ピラー部6は、ベース部4の幅方向における右側の第1端部4aから、ベース部4の高さ方向における上方へ延び出ている。第1ピラー部6は、ベース部4と一体に形成されている。
第2ピラー部7は、ベース部4の第2端部4bに、サドル面5上に立ち上がった状態に形成されている。図2に示す例では、第2ピラー部7は、ベース部4の幅方向における左側の第2端部4bから、ベース部4の高さ方向における上方へ延び出ている。第2ピラー部7は、ベース部4と一体に形成されている。
なお、上記の第1端部4aは、エレメント3の幅方向におけるベース部4の一方(図2の右側)の端部の周辺部分(端面4cを含む)を示している。したがって、第1ピラー部6は、端面4cを含む第1端部4aから、高さ方向における上方へ延び出るように形成されていてもよい。すなわち、第1ピラー部6は、端面4cから連続的に、端面4cと同様の傾斜角度の傾斜面を持って、上方へ延び出るように形成されていてもよい。一方で、第1ピラー部6は、必ずしも端面4cを含まなくともよい。例えば、第1ピラー部6は、端面4cを含まずに、第1端部4aから、高さ方向における上方へ延び出るように形成されていてよい。すなわち、第1ピラー部6は、端面4cと連続せずに、上方へ延び出るように形成されていてもよい。例えば、第1ピラー部6は、端面4cから中心部3a側にずれた位置から、上方へ延び出るように形成されていてもよい。図2に示す例では、第1ピラー部6は、端面4cと連続せずに、サドル面5と垂直もしくはほぼ垂直に、上方へ立ち上がっている。
同様に、上記の第2端部4bは、エレメント3の幅方向におけるベース部4の他方(図2の左側)の端部の周辺部分(端面4dを含む)を示している。したがって、第2ピラー部7は、端面4dを含む第2端部4bから、高さ方向における上方へ延び出るように形成されていてもよい。すなわち、第2ピラー部7は、端面4dから連続的に、端面4dと同様の傾斜角度の傾斜面を持って、上方へ延び出るように形成されていてもよい。一方で、第2ピラー部7は、必ずしも端面4dを含まなくともよい。例えば、第2ピラー部7は、端面4dを含まずに、第2端部4bから、高さ方向における上方へ延び出るように形成されていてよい。すなわち、第2ピラー部7は、端面4dと連続せずに、上方へ延び出るように形成されていてもよい。例えば、第2ピラー部7は、端面4dから中心部3a側にずれた位置から、上方へ延び出るように形成されていてもよい。図2に示す例では、第2ピラー部7は、端面4dと連続せずに、サドル面5と垂直もしくはほぼ垂直に、上方へ立ち上がっている。
したがって、図2に示す例では、第1ピラー部6および第2ピラー部7は、いずれも、プーリP1,P2と接触することがなく、プーリP1,P2から荷重を受けない。すなわち、第1ピラー部6および第2ピラー部7には、プーリP1,P2からエレメント3の幅方向を向いた力は作用しない。そのため、第1ピラー部6および第2ピラー部7の耐久性や信頼性が向上する。
第1フック部8は、第1ピラー部6からエレメント3の幅方向におけるベース部4の中心部3aに向けて延び出るように形成されている。具体的には、第1フック部8は、ベース部4の高さ方向における第1ピラー部6の上端部6aから、中心部3aに向けて突出している。第1フック部8は、第1ピラー部6およびベース部4と一体に形成されている。
ここで、中心部3aは、エレメント3の幅方向におけるベース部4の形状上の中心、あるいは、エレメント3の幅方向におけるベース部4の寸法上の中心である。すなわち、中心部3aは、エレメント3の幅方向における中心位置を示す中心線であり、第1端部4aの端面4cと第2端部4bの端面4dとの間の距離を等分する位置を示す部分である。
第2フック部9は、第2ピラー部7からエレメント3の幅方向におけるベース部4の中心部3aに向けて延び出るように形成されている。具体的には、第2フック部9は、ベース部4の高さ方向における第2ピラー部7の上端部7aから、中心部3aに向けて突出している。第2フック部9は、第2ピラー部7およびベース部4と一体に形成されている。
第1ボス部10は、第1ピラー部6の上端部6aに形成されている。具体的には、第1ボス部10は、上端部6aの板厚方向(図3の左右方向)における第1ピラー部6の一方の前面6bから外部に突出している。第1ボス部10は、エレメント3とフープ2とを組み付けた状態で隣接する他のエレメント3の第1ディンプル部11と緩くはまり合うように形成されている。
第1ディンプル部11は、第1ピラー部6の上端部6aに形成されている。具体的には、第1ディンプル部11は、上端部6aの板厚方向における第1ピラー部6の他方の後面6cから内部にくぼんでいる。第1ディンプル部11は、エレメント3とフープ2とを組み付けた状態で隣接する他のエレメント3の第1ボス部10と緩くはまり合うように形成されている。したがって、伝動ベルト1は、フープ2の周方向に隣接するエレメント3同士で、第1ボス部10と第1ディンプル部11とがはまり合っている。
同様に、第2ボス部12は、第2ピラー部7の上端部7aに形成されている。具体的には、第2ボス部12は、上端部7aの板厚方向(図3の左右方向)における第2ピラー部7の一方の前面7bから外部に突出している。第2ボス部12は、エレメント3とフープ2とを組み付けた状態で隣接する他のエレメント3の第2ディンプル部13と緩くはまり合うように形成されている。
第2ディンプル部13は、第2ピラー部7の上端部7aに形成されている。具体的には、第2ディンプル部13は、上端部7aの板厚方向における第2ピラー部7の他方の後面7cから内部にくぼんでいる。第2ディンプル部13は、エレメント3とフープ2とを組み付けた状態で隣接する他のエレメント3の第2ボス部12と緩くはまり合うように形成されている。したがって、伝動ベルト1は、フープ2の周方向に隣接するエレメント3同士で、第2ボス部12と第2ディンプル部13とがはまり合っている。
上記のように、第1ボス部10と第1ディンプル部11、および、第2ボス部12と第2ディンプル部13とが、それぞれ、互いにはまり合うことにより、隣接するエレメント3同士を位置決めし、それら隣接するエレメント3同士の相対移動が規制される。
また、エレメント3は、姿勢をそろえて環状に配列された状態でフープ2によって結束され、その状態でプーリP1,P2に巻き掛けられる。したがって、伝動ベルト1がプーリP1,P2に巻き掛けられた状態では、多数のエレメント3の列が、プーリP1,P2の中心に対して扇状に広がり、かつ、互いに密着している必要がある。そのため、エレメント3の高さ方向におけるベース部4の下側の部分が薄肉に形成されている。具体的には、板厚方向におけるベース部4の一方の前面4fで、サドル面5よりも下側の所定の位置に、ロッキングエッジ14が形成されている。ベース部4は、このロッキングエッジ14を起点にして、ロッキングエッジ14よりも下側の部分の板厚が薄くなっている。そのため、伝動ベルト1がプーリP1,P2に巻き掛けられ、多数のエレメント3の列が扇状に広がる状態では、ロッキングエッジ14が、隣接する他のエレメント3の板厚方向におけるベース部4の他方の後面4gと接触する。
図2に示すように、この発明の実施形態における伝動ベルト1は、第1フック部8の先端部8aと第2フック部9の先端部9aとの間の開口幅Wが、フープ2の幅Wよりも狭くなるように形成されている。先端部8aと先端部9aとは、エレメント3の幅方向で互いに対向している。開口幅Wは、先端部8aと先端部9aとの間の寸法であり、エレメント3の幅方向における先端部8aと先端部9aとの間が最も狭くなる部分の距離である。このように、エレメント3の開口幅Wがフープ2の幅Wよりも狭いことにより、後述するように、エレメント3とフープ2とを組み付けた状態で、エレメント3のフープ2からの脱落が防止される。
また、この発明の実施形態における伝動ベルト1は、エレメント3の中心部3aから第1ピラー部6の根元部6dまでの第1寸法Wが、中心部3aから第2ピラー部7の根元部7dまでの第2寸法Wよりも大きく、かつ、第1ピラー部6の根元部6dから第2フック部9の先端部9aまでの第3寸法Wが、フープ2の幅Wよりも大きくなるように形成されている。根元部6dは、第1ピラー部6の内壁面6eとサドル面5とが交差する部分であり、根元部7dは、第2ピラー部7の内壁面7eとサドル面5とが交差する部分である。内壁面6eと内壁面7eとは、エレメント3の幅方向で互いに対向している。第1寸法Wは、中心部3aと根元部6dとの間の寸法であり、エレメント3の幅方向における中心部3aと根元部6dとの間の距離である。第2寸法Wは、中心部3aと根元部7dとの間の寸法であり、エレメント3の幅方向における中心部3aと根元部7dとの間の距離である。第3寸法Wは、根元部6dと先端部9aとの間の寸法であり、エレメント3の幅方向における根元部6dと先端部9aとの間が最も狭くなる部分の距離である。幅Wは、フープ2の幅方向における両側面の間の寸法である。
なお、この発明の実施形態における伝動ベルト1では、上記の第3寸法Wがフープ2の幅Wよりも小さくなるように、エレメント3が形成されていてもよい。前述したように、フープ2は、例えばスチールバンドなどの可撓性を有する帯状部材によって形成されている。そのため、例えば、フープ2の幅方向における両端部分を互いに近付けるように、フープ2を変形させる(撓ませる、あるいは、反らせる)ことも可能である。したがって、そのようにフープ2を変形させることにより、フープ2の幅Wを一時的に第3寸法Wよりも狭くすることができる。そのため、第3寸法Wがフープ2の幅Wよりも小さい場合であっても、エレメント3とフープ2とを組み付けることが可能である。
上記のように、エレメント3は、第1寸法Wが第2寸法Wよりも大きい。すなわち、エレメント3は、フープ2を配置するサドル面5上の形状が幅方向における左右で非対称になっている。具体的には、第1フック部8と第1ピラー部6とサドル面5とで囲まれる空間が、第2フック部9と第2ピラー部7とサドル面5とで囲まれる空間よりも広くなっている。この第1フック部8と第1ピラー部6とサドル面5とで囲まれる広い空間が、エレメント3とフープ2とを組み付ける際に、当初にフープ2の端部をはめ込む組み付け用空間15になっている。
したがって、エレメント3とフープ2とを組み付ける際には、組み付けの初期段階で、図5に示すように、フープ2の幅方向における一方の端部を、エレメント3の組み付け用空間15に向けて斜めに挿入する。または、フープ2に対してエレメント3を傾けて、フープ2の幅方向における一方の端部に、エレメント3の組み付け用空間15をはめ込む。その場合、上記のように第3寸法Wがフープ2の幅Wよりも大きいことにより、フープ2を変形させることなく、フープ2をエレメント3のサドル面5に容易に配置することができる。したがって、エレメント3とフープ2とを容易に組み付けることができる。また、フープ2を変形させなくともよいことから、組み付け時にフープ2に掛かる力を軽減することができる。そのため、フープ2の耐久性や信頼性が向上する。そして、サドル面5にフープ2を配置した後は、上記のように、エレメント3の開口幅Wがフープ2の幅Wよりも狭いため、フープ2からエレメント3が脱落してしまうことを防止することができる。
なお、サドル面5には、中心部3aで高さ方向の上方に凸となるクラウン(図示せず)を形成することができる。そのようなクラウンもしくはクラウン状の形状をサドル面5に設けることにより、伝動ベルト1の走行時に、エレメント3の幅方向におけるフープ2の位置を調芯することができる。そのため、フープ2を、フープ2の幅方向における中央とエレメント3の中心部3aとが一致する規定の位置またはそれに近い位置に配置させることができる。
そして、この発明の実施形態における伝動ベルト1は、サドル面5と第1フック部8の下面8bとの間の第1間隔Dが、サドル面5と第2フック部9の下面9bとの間の第2間隔Dよりも大きくなるように形成されている。第2間隔Dは、フープ2の厚さDよりも大きい。下面8bは、第1フック部8のサドル面5に対向する面であり、エレメント3とフープ2とを組み付けた状態で、フープ2の外周面2bに対向し、エレメント3のフープ2からの脱落を防止する。下面9bは、第2フック部9のサドル面5に対向する面であり、エレメント3とフープ2とを組み付けた状態で、フープ2の外周面2bに対向し、エレメント3のフープ2からの脱落を防止する。第1間隔Dは、サドル面5と下面8bとの間の寸法であり、エレメント3の高さ方向におけるサドル面5と下面8bとの間が最も狭くなる部分の距離である。第2間隔Dは、サドル面5と下面9bとの間の寸法であり、エレメント3の高さ方向におけるサドル面5と下面9bとの間が最も狭くなる部分の距離である。厚さDは、フープ2の内周面2aと外周面2bとの間の寸法であり、フープ2の厚さ方向における内周面2aと外周面2bとの間が最も厚くなる部分の距離である。エレメント3とフープ2とを組み付ける際に、また、エレメント3とフープ2とを組み付けた後の通常の状態で、第2フック部9がフープ2の移動を規制しない程度に、第2間隔Dが厚さDよりも若干大きくなっている。
上記のように、この発明の実施形態における伝動ベルト1では、第1間隔Dが第2間隔Dよりも大きくなっている。そのため、エレメント3に対して、エレメント3がフープ2から脱落する方向に重力が作用する状態では、図6に示すように、相対的に第1間隔Dが大きいエレメント3の第1フック部8側が、重力方向(図6の下向き)に移動する。すなわち、エレメント3の第1フック部8側に、エレメント3の自重によるモーメントが作用する。その場合、相対的に第2間隔Dが小さいエレメント3の第2フック部9側は、第1フック部8側よりもフープ2を挟み込む部分の隙間が少ない。そのため、図6に示すように、フープ2端部の内周面2a側のエッジ部2cとサドル面5、および、フープ2端部の外周面2bと第2フック部9の下面9bとが係合する。すなわち、エレメント3の第2フック部9側では、第2フック部9とサドル面5との間でフープ2をこじた状態になる。したがって、エレメント3の幅方向におけるフープ2の移動が規制される。
伝動ベルト1は、エレメント3とフープ2との組み付けを容易にするために、前述したように、中心部3aから第1ピラー部6側の第1寸法Wが、中心部3aから第2ピラー部7側の第2寸法Wよりも大きくなっている。すなわち、第1フック部8側に、組み付け用空間15が形成されている。そして、第3寸法Wがフープ2の幅Wよりも大きくなっている。したがって、上記のようにエレメント3がフープ2から脱落する方向に重力が作用する状態では、仮に、エレメント3の幅方向でフープ2が第1フック部8側の組み付け用空間15内に移動すると、エレメント3の自重によってエレメント3がフープ2から脱落してしまう可能性がある。それに対して、この発明の実施形態における伝動ベルト1では、上記のように第1間隔Dが第2間隔Dよりも大きくなるように形成されている。そのため、エレメント3がフープ2から脱落する方向に重力が作用する状態であっても、上記のようにエレメント3の幅方向におけるフープ2の移動が規制される。したがって、フープ2からエレメント3が脱落してしまうことを確実に防止することができる。
また、上記のように第1間隔Dが第2間隔Dよりも大きいことにより、前述の図5で示した状態のように、エレメント3とフープ2とを組み付ける際に、エレメント3の組み付け用空間15へのフープ2の端部の挿入が容易になる、または、フープ2の端部に対するエレメント3の組み付け用空間15のはめ込みが容易になる。そのため、エレメント3とフープ2との組み付け性が向上する。
この発明の実施形態における伝動ベルト1は、上記の図2、図3で示した構成に限定されるものではない。例えば、この発明の実施形態における伝動ベルト1は、前述の図6に示すように、エレメント3に、フープ2の移動を規制するための凹部を設けることもできる。なお、図6に示す伝動ベルト1において、上記の図2、図3で示した伝動ベルト1と構成や機能が同じ構成要素については、図2、図3と同じ参照符号を付けてある。
図6に示す伝動ベルト1は、フープ2およびエレメント21から構成されている。エレメント21は、基本的に、上述したエレメント3と同様の構成であり、エレメント3に対して、フープ2を係止する係止部22が加えられている。
係止部22は、図6で示したように、エレメント3がフープ2から脱落する方向に重力が作用する状態で、フープ2に対してエレメント21が傾く際に、フープ2のエッジ部2cをはめ込んで係止する凹部である。係止部22は、第1フック部8の下面8b、または、第2フック部9の下面9bと対向する部分のサドル面5の、少なくともいずれかに形成される。図6に示す例では、第1フック部8の下面8b、および、第2フック部9の下面9bと対向する部分のサドル面5の両方に、係止部22が形成されている。なお、エッジ部2cは、フープ2の幅方向における端面とフープ2の内周面2aとが成すコーナー部分、および、フープ2の幅方向における端面とフープ2の外周面2bとが成すコーナー部分である。
上記のように、この発明の実施形態における伝動ベルト1では、前述したように、第1間隔Dが第2間隔Dよりも大きく、第2間隔Dの部分でフープ2の端面がこじるように形成されている。そのため、エレメント3の幅方向におけるフープ2の移動が規制される。それに加えて、エレメント21に上記のような係止部22を設けることにより、エレメント3の幅方向におけるフープ2の移動を一層確実に規制することができる。そのため、エレメント3がフープ2から脱落する方向に重力が作用する状態であっても、フープ2からエレメント3が脱落してしまうことを、より確実に防止することができる。
この発明の実施形態における伝動ベルト1は、例えば、図7、図8に示すように、第1エレメント31および第2エレメント32の二種類のエレメント3と、フープ2とから構成することができる。なお、図7、図8に示す伝動ベルト1において、上記の図2、図3で示した伝動ベルト1と構成や機能が同じ構成要素については、図2、図3と同じ参照符号を付けてある。
第1エレメント31は、前述の図2、図3で示したエレメント3である。すなわち、第1エレメント31は、第1寸法Wが、第2寸法Wよりも大きく、かつ、第3寸法Wがフープ2の幅Wよりも大きく、かつ、第1間隔Dが、第2間隔Dよりも大きいエレメント3である。
一方、第2エレメント32は、図7に示すように、第2寸法Wが、第1寸法Wよりも大きく、かつ、第2ピラー部7の根元部7dから第1フック部8の先端部8aまでの第4寸法Wがフープ2の幅Wよりも大きく、かつ、第2間隔Dが、第1間隔Dよりも大きいエレメント3である。すなわち、第2エレメント32は、第1ピラー部6および第1フック部8の形状と、第2ピラー部7および第2フック部9の形状とが、第1エレメント31と反対になっている。したがって、この第2エレメント32では、第2フック部9と第2ピラー部7とサドル面5とで囲まれる空間が、組み付け用空間15になっている。
第1エレメント31および第2エレメント32は、図8に示すように、フープ2の周方向(図8の左右方向)に、所定の規則で交互に、または、不規則に配列されている。図8に示す例では、第1エレメント31と第2エレメント32とは、フープ2の周方向に、一個毎交互に、配列されている。この他にも、第1エレメント31と第2エレメント32とは、例えば、所定の個数毎交互に配列されてもよい。あるいは、ランダムに配列されてもよい。要は、この発明の実施形態における伝動ベルト1は、第1エレメント31および第2エレメント32の二種類のエレメント3を用いる場合に、いずれか一方のエレメント31(または32)に偏ることなく、第1エレメント31と第2エレメント32とが混在して配列されていればよい。
上記のような第1エレメント31および第2エレメント32の二種類のエレメント3を用いて伝動ベルト1を構成することにより、前述したようなエレメント3がフープ2から脱落する方向に重力が作用する状態で、エレメント3の幅方向におけるフープ2とエレメント3とを相対移動させる力が作用した場合に、いずれの方向の力に対しても上記のような相対移動を規制することができる。そのため、フープ2からエレメント3(第1エレメント31および第2エレメント32)が脱落してしまうことを、確実に防止することができる。なお、図7、図8に示す第1エレメント31および第2エレメント32に対して、前述の図6で示したエレメント21における係止部22を形成してもよい。そうすることにより、上記のような脱落を一層確実に防止することができる。
なお、この発明の実施形態における伝動ベルト1では、上記の第1エレメント31においても、第3寸法Wがフープ2の幅Wよりも小さくなるように、第1エレメント31が形成されていてもよい。また、上記の第2エレメント32においても、第4寸法Wがフープ2の幅Wよりも小さくなるように、第2エレメント32が形成されていてもよい。その場合、前述したように、フープ2を変形させることにより、フープ2の幅Wを一時的に第3寸法Wまたは第4寸法Wよりも狭くすることができる。そのため、第3寸法Wまたは第4寸法Wがフープ2の幅Wよりも小さい場合であっても、第1エレメント31および第2エレメント32とフープ2とを組み付けることが可能である。
一方、図7に示す例では、上記のように第3寸法Wおよび第4寸法Wがフープ2の幅Wよりも大きいことにより、フープ2を変形させることなく、フープ2を第1エレメント31および第2エレメント32のサドル面に容易に配置することができる。したがって、第1エレメント31および第2エレメント32とフープ2とを容易に組み付けることができる。また、フープ2を変形させなくともよいことから、組み付け時にフープ2に掛かる力を軽減することができる。そのため、フープ2の耐久性や信頼性が向上する。
この発明の実施形態における伝動ベルト1は、例えば、図9、図10に示すように、エレメント41の中央部分に、一組のボス部42およびディンプル部43を設けることもできる。なお、図9、図10に示す伝動ベルト1において、前述の図2、図3で示した伝動ベルト1と構成や機能が同じ構成要素については、図2、図3と同じ参照符号を付けてある。
図9、図10に示す伝動ベルト1は、フープ2およびエレメント41から構成されている。エレメント41は、基本的に、前述したエレメント3と同様の構成であり、エレメント3における第1ボス部10、第1ディンプル部11、第2ボス部12、および、第2ディンプル部13に替えて、ボス部42およびディンプル部43が設けられている。
ボス部42は、エレメント41のベース部4の中央部分(中心部3aの近傍)に形成されている。具体的には、ボス部42は、ベース部4の板厚方向(図10の左右方向)における一方の前面4fから外部に突出している。ボス部42は、エレメント41とフープ2とを組み付けた状態で隣接する他のエレメント41のディンプル部43と緩くはまり合うように形成されている。
ディンプル部43は、エレメント41のベース部4の中央部分(中心部3aの近傍)に形成されている。具体的には、ディンプル部43は、ベース部4の板厚方向における他方の後面4gから内部にくぼんでいる。ディンプル部43は、エレメント41とフープ2とを組み付けた状態で隣接する他のエレメント41のボス部42と緩くはまり合うように形成されている。したがって、伝動ベルト1は、フープ2の周方向に隣接するエレメント41同士で、ボス部42とディンプル部43とがはまり合っている。
上記のように、ボス部42とディンプル部43とが互いにはまり合うことにより、隣接するエレメント41同士を位置決めし、それら隣接するエレメント41同士の、エレメント41の幅方向(図9の左右方向)および高さ方向(図9の上下方向)における相対移動が規制される。また、この図9、図10に示す例では、エレメント41の中心部3a付近の一箇所で、ボス部42とディンプル部43とがはまり合う。したがって、隣接するエレメント41同士は、上記のような幅方向および高さ方向の相対移動は規制されるが、ボス部42とディンプル部43とのはめ合い部を中心とする相対回転が可能である。そのため、例えば、エレメント41とフープ2とを組み付ける際に、エレメント41同士を相対回転させて、前述の図5に示したようなフープ2に対してエレメント41を傾けた状態を容易に実現することができる。よって、エレメント41とフープ2との組み付け性が向上する。
なお、前述の図2、図3、図7、図8で示した第1エレメント31および第2エレメント32における第1ボス部10、第1ディンプル部11、第2ボス部12、および、第2ディンプル部13に替えて、この図9、図10に示すエレメント41のボス部42およびディンプル部43を設けることもできる。また、この図9、図10に示すエレメント41に対して、前述の図6で示したエレメント21における係止部22を形成してもよい。そうすることにより、エレメント41のフープ2からの脱落を確実に防止することができる。
1…伝動ベルト、 2…フープ、 2a…(フープの)内周面、 2b…(フープの)外周面、 2c…(フープの)エッジ部、 3,21,41…エレメント、 3a…(エレメントの幅方向における)中心部、 4…ベース部、 4a…第1端部、 4b…第2端部、 4c…(ベース部・右側の)端面、 4d…(ベース部・左側の)端面、 4e…(ベース部・上端の)端面、 4f…(ベース部の)前面、 4g…(ベース部の)後面、 5…サドル面、 6…第1ピラー部、 6a…(第1ピラー部の)上端部、 6b…(第1ピラー部の)前面、 6c…(第1ピラー部の)後面、 6d…(第1ピラー部の)根元部、 6e…(第1ピラー部の)内壁面、 7…第2ピラー部、 7a…(第2ピラー部の)上端部、 7b…(第2ピラー部の)前面、 7c…(第2ピラー部の)後面、 7d…(第2ピラー部の)根元部、 7e…(第2ピラー部の)内壁面、 8…第1フック部、 8a…(第1フック部の)先端部、 8b…(第1フック部の)下面、 9…第2フック部、 9a…(第2フック部の)先端部、 9b…(第2フック部の)下面、 10…第1ボス部、 11…第1ディンプル部、 12…第2ボス部、 13…第2ディンプル部、 14…ロッキングエッジ、 15…組み付け用空間、 22…係止部、 31…第1エレメント、 32…第2エレメント、 42…ボス部、 43…ディンプル部、 CVT…ベルト式無段変速機、 D…第1間隔、 D…第2間隔、 D…(フープの)厚さ、 P1…駆動プーリ、 P2…従動プーリ、 Pv…プーリ溝、 W…第1寸法、 W…第2寸法、 W…第3寸法、 W…第4寸法、 W…(フープの)幅、 W…開口幅。

Claims (7)

  1. 多数の板片状のエレメントを配列し、帯状のフープによって環状に結束することにより構成される伝動ベルトにおいて、
    前記エレメントは、
    本体部分を形成するベース部と、
    前記ベース部の上端に形成されて前記フープの内周面に接触するサドル面と、
    前記エレメントの幅方向における前記ベース部の一方の第1端部で前記ベース部の上端から立ち上がった状態に形成された第1ピラー部と、
    前記幅方向における前記ベース部の他方の第2端部で前記ベース部の上端から立ち上がった状態に形成された第2ピラー部と、
    前記第1ピラー部から前記幅方向における前記エレメントの中心部に向けて延び出ている第1フック部と、
    前記第2ピラー部から前記中心部に向けて延び出ている第2フック部と、
    を有し、
    前記第1フック部の先端部と前記第2フック部の先端部との間の開口幅が、前記フープの幅よりも狭く、
    前記中心部から前記第1ピラー部の根元部までの第1寸法が、前記中心部から前記第2ピラー部の根元部までの第2寸法よりも大きく、
    前記サドル面と前記サドル面に対向する前記第1フック部の下面との間の第1間隔が、前記サドル面と前記サドル面に対向する前記第2フック部の下面との間の第2間隔よりも大きく、
    前記第2間隔は、前記フープの厚さよりも大きい
    ことを特徴とする伝動ベルト。
  2. 請求項1に記載の伝動ベルトにおいて、
    前記エレメントは、前記第1ピラー部の根元部から前記第2フック部の先端部までの第3寸法が前記フープの幅よりも大きい
    ことを特徴とする伝動ベルト。
  3. 請求項1または2に記載の伝動ベルトにおいて、
    前記第1フック部の下面、または、前記第2フック部の下面と対向する部分の前記サドル面の少なくともいずれかに、前記フープのエッジ部をはめ込んで係止する係止部が形成されている
    ことを特徴とする伝動ベルト。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の伝動ベルトにおいて、
    前記エレメントは、
    前記エレメントの板厚方向における前記第1ピラー部の一方の前面から外部に突出する第1ボス部と、
    前記板厚方向における前記第1ピラー部の他方の後面から内部にくぼむ第1ディンプル部と、
    前記板厚方向における前記第2ピラー部の一方の前面から外部に突出する第2ボス部と、
    前記板厚方向における前記第2ピラー部の他方の後面から内部にくぼむ第2ディンプル部と、
    を有し、
    前記フープの周方向に隣接する前記エレメント同士で、前記第1ボス部と前記第1ディンプル部とがはまり合い、かつ、前記第2ボス部と前記第2ディンプル部とがはまり合っている
    ことを特徴とする伝動ベルト。
  5. 請求項1から3のいずれか一項に記載の伝動ベルトにおいて、
    前記エレメントは、
    前記エレメントの板厚方向における前記ベース部の一方の前面の中央部分から外部に突出するボス部と、
    前記板厚方向における前記ベース部の他方の後面の中央部分から内部にくぼむディンプル部と、
    を有し、
    前記フープの周方向に隣接する前記エレメント同士で、前記ボス部と前記ディンプル部とがはまり合っている
    ことを特徴とする伝動ベルト。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の伝動ベルトにおいて、
    前記エレメントは、
    前記第1寸法が、前記第2寸法よりも大きく、かつ、前記第1間隔が、前記第2間隔よりも大きい第1エレメントと、
    前記第2寸法が、前記第1寸法よりも大きく、かつ、前記第2間隔が、前記第1間隔よりも大きい第2エレメントと、
    から構成され、
    前記第1エレメントと前記第2エレメントとが、前記フープの周方向に、所定の規則で交互に、または、不規則に配列されている
    ことを特徴とする伝動ベルト。
  7. 請求項6に記載の伝動ベルトにおいて、
    前記第1エレメントは、前記第1ピラー部の根元部から前記第2フック部の先端部までの第3寸法が前記フープの幅よりも大きく、
    前記第2エレメントは、前記第2ピラー部の根元部から前記第1フック部の先端部までの第4寸法が前記フープの幅よりも大きい
    ことを特徴とする伝動ベルト。
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