JP6688140B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関を制御する制御装置に関する。
内燃機関(以下、エンジンと呼称)に備わる点火装置は、電源に接続された一次コイルに一次電流を通電して点火コイルに磁気エネルギを蓄える。そして、一次電流を遮断した際に二次コイルに発生した二次電流を点火プラグの中心電極と接地電極との間のギャップに流すことで、点火プラグのギャップ間に火花放電を生じさせている。この火花放電の経路にダイオードを介して高周波電流を流しこむことで高エネルギの火花放電、かつ通常よりも広範囲に広がる放電プラズマを形成するものがある。
このような火花放電の経路に高周波電流を流しこむことで放電プラズマを形成する点火装置において、特に希薄燃焼(リーンバーン)を実施する際、点火プラグ付近を流れる気体の気体流速によって燃料の初期燃焼状態が大きく変化する。したがって、特許文献1では、吸気弁が閉じてから点火プラグによる点火前までの期間に、点火プラグに短パルスの電界を発生させ、点火プラグを構成する中心電極に流れる電流値と接地電極に流れる電流値とを検出する。そして、検出した電流値の差異に基づいて、初期燃焼状態の変動抑制を実現する上で必要とされる、点火プラグの電極間を流れる気体の気体流速を算出している。
特許文献1には、点火プラグ付近を流れる気体の気体流速が速いほど、燃料の燃焼速度が速くなると記載されている。高周波電流を流しこむことで放電プラズマを形成する点火装置では、多くの場合、点火プラグの放電電極間で生じる放電プラズマは、繊維状のストリーマ放電を経た後、全路破壊に至る(アーク放電又はグロー放電が生じる)。全路破壊に至った放電は、点火プラグの放電電極間で流れる流体の流速が高くなることで、放電が伸長する。放電が伸長すると混合気と接触する放電の接触面積が大きくなり、気筒内に存在する混合気の着火性が向上するため、放電の伸長度合いが大きくなることが、気体の気体流速が速いほど燃料の燃焼速度が速くなることの一つの要因であると考えられる。
特開2014−141919号公報
高周波電流を流しこむことで放電プラズマを形成する点火装置では、点火プラグの電極間でストリーマ放電が生じたからといって、放電が必ず全路破壊に至るとは限らず、ストリーマ放電が継続する場合がある(以下、放電不良と呼称)。二次電流の小さいストリーマ放電は全路破壊に至った放電と比較して混合気の着火性に劣り、且つ、放電が全路破壊に至らなければ放電の伸長は生じることはないため、放電不良を生じた場合には、点火プラグ付近を流れる気体の気体流速が速くても燃料の燃焼速度が速くなることはない。したがって、放電不良を生じた場合には、混合気の着火性低下を補うために、放電不良が生じた場合に応じた点火制御、あるいは燃料噴射制御を実施する必要があり、点火プラグで放電不良が生じたか否かを精度高く判定することが可能な技術が望まれている。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、点火プラグが備える電極間にて放電不良が生じたことを精度高く判定することが可能な内燃機関の制御装置を提供することにある。
本発明は、内燃機関の気筒内の可燃混合気に点火するためのプラズマ放電を一対の放電電極の間にて発生させる点火プラグと、一次コイル及び二次コイルを具備し、前記二次コイルにより前記点火プラグの前記一対の放電電極の間に電圧を印加する点火コイルと、前記点火プラグ及び前記二次コイルを含む回路に電圧共振を生じさせる所定周波数の交流電圧を、前記一次コイルに印加する交流電圧印加部と、前記一次コイルに流れる一次電流、前記一次コイルに印加される一次電圧、前記点火プラグに流れる二次電流、前記点火プラグに印加される二次電圧の内、少なくとも一つの測定値を検出する測定値検出部と、を備える前記内燃機関に適用される制御装置であって、測定値検出部により検出された前記測定値のパルスのうち振幅が所定値よりも大きい大パルスをカウントする第一カウント部と、前記第一カウント部によりカウントされた前記大パルスの数が第一所定回数よりも多いことを条件として、又は、前記大パルスをカウントし続けた期間が第一所定期間よりも長いことを条件として、放電不良が生じていると判定する放電不良判定部と、を備えることを特徴とする。
所定周波数の交流電圧が一次コイルに印加されることで、放電が全路破壊に至る(アーク放電ないしグロー放電となる)までは、電圧共振により、一次コイルに印加される電圧が増幅される。しかし、点火プラグで生じる放電が全路破壊状態に至ると、電極間でのインピーダンスが変化し、共振周波数が変化するため、電圧共振が生じない又は弱くなる。つまり、点火プラグの放電電極間で生じた放電が全路破壊に至った場合には、測定値検出部により検出される測定値は小さくなることが想定される。しかし、放電が全路破壊に至らず放電不良が発生した場合には電圧共振が継続するため、測定値は大きい状態が継続されることになる。したがって、本制御装置では、第一カウント部により測定値のパルスのうち振幅が所定値よりも大きい大パルスがカウントされる。そして、カウントされたパルスの数が第一所定回数よりも多いことを条件として、又は、大パルスをカウントし続けた期間が第一所定期間よりも長いことを条件として、放電不良判定部は放電不良が生じていると判定することが可能となる。
本実施形態に係るエンジンシステムの概略構成図である。 図1に記載の点火回路ユニットの概略構成図である。 沿面ストリーマ放電と沿面アーク放電との違いを示す図である。 点火プラグに印加される二次電圧の変遷を示す図である。 放電電極間を流れる流体の流速の高低が二次電圧に与える影響の違いを示す図である。 二次電圧のピーク値に沿う包絡線の作成方法を示す図である。 放電電極間を流れる流体の流速と包絡線の傾きの関係を示す図である。 本実施形態に係る放電不良判定制御の処理手順を示すフローチャートである。 図8に記載のステップS160のサブルーチン処理である。 放電電極間を流れる流体の流速と、二次電圧のパルスのうち一周期あたりの最大ピークと最小ピークの差分と、の関係を示す図である。
図1を参照すると、エンジンシステム10は、火花点火式の内燃機関であるエンジン11を備えている。エンジン11の本体部を構成するエンジンブロック11aの内部には、燃焼室11b及びウォータージャケット11cが形成されている。燃焼室11bは、ピストン12を往復移動可能に収容するように設けられている。ウォータージャケット11cは、冷却液(冷却水ともいう)が通流可能な空間であって、燃焼室11bの周囲を取り囲むように設けられている。
エンジンブロック11aの上部であるシリンダヘッドには、吸気ポート13及び排気ポート14が、燃焼室11bと連通可能に形成されている。また、シリンダヘッドには、吸気ポート13と燃焼室11bとの連通状態を制御するための吸気バルブ15と、排気ポート14と燃焼室11bとの連通状態を制御するための排気バルブ16と、吸気バルブ15及び排気バルブ16を所定のタイミングで開閉動作させるためのバルブ駆動機構17と、が設けられている。
さらに、エンジンブロック11aには、インジェクタ(筒内噴射式燃料噴射弁に該当)18及び点火プラグ19が装着されている。本実施形態においては、インジェクタ18は、点火プラグ19の近傍に配置され、燃焼室11b内に燃料を直接噴射するように設けられている。点火プラグ19は、燃焼室11b内にて燃料混合気を点火するように設けられている。
吸気ポート13には、吸気マニホールド21aが接続されている。また、吸気マニホールド21aよりも吸気通流方向における上流側には、サージタンク21bが配置されている。排気ポート14には、排気管22が接続されている。
EGR通路23は、排気管22とサージタンク21bとを接続することで、排気管22に排出された排気ガスの一部を吸気に導入可能に設けられている(EGRはExhaust Gas Recirculationの略である)。EGR通路23には、EGR制御バルブ24が介装されている。EGR制御バルブ24は、その開度によってEGR率(燃焼室11b内に吸入される燃焼前のガスにおける排気ガスの混入割合)を制御可能に設けられている。
吸気管21における、サージタンク21bよりも吸気通流方向における上流側には、スロットルバルブ25が介装されている。スロットルバルブ25は、その開度が、DCモータ等のスロットルアクチュエータ26の動作によって制御されるようになっている。また、吸気ポート13の近傍には、スワール流やタンブル流を発生させるための気流制御バルブ27が設けられている。
排気管22には、排出ガス中のCO,HC,NOx等を浄化するための三元触媒等の触媒41が設けられ、この触媒41の上流側には排ガスを検出対象として混合気の空燃比を検出するための空燃比センサ40(リニアA/Fセンサ等)が設けられている。
エンジンシステム10は、点火回路ユニット31、電子制御ユニット32等を備えている。
点火回路ユニット31は、燃焼室11b内の燃料混合気に点火するための火花放電を点火プラグ19にて発生させるように構成されている。電子制御ユニット32は、いわゆるエンジンECU(ECUはElectronic Control Unitの略である)であって、クランク角センサ33等の各種センサの出力に基づいて取得したエンジン11の運転状態(以下、エンジンパラメータと呼称する)に応じて、インジェクタ18及び点火回路ユニット31を含む各部の動作を制御するようになっている。したがって、電子制御ユニット32は、第一圧縮行程噴射部に該当する。
点火制御に関しては、電子制御ユニット32は、取得したエンジンパラメータに基づいて、点火信号及びエネルギ投入期間信号を生成及び出力するようになっている。かかる点火信号及びエネルギ投入期間信号は、燃焼室11b内のガスの状態及び必要とされるエンジン11の出力(これらはエンジンパラメータに応じて変化する)に応じた、最適な点火時期及び放電電流(点火放電電流)を規定するものである。
クランク角センサ33は、エンジン11の所定クランク角毎に(例えば30°CA周期で)矩形状のクランク角信号を出力するためのセンサである。このクランク角センサ33は、エンジンブロック11aに装着されている。冷却水温センサ34は、ウォータージャケット11c内を通流する冷却液の温度である冷却水温を検出(取得)するためのセンサであって、エンジンブロック11aに装着されている。
エアフローメータ35は、吸入空気量(吸気管21を通流して燃焼室11b内に導入される吸入空気の質量流量)を検出(取得)するためのセンサである。このエアフローメータ35は、スロットルバルブ25よりも吸気通流方向における上流側にて、吸気管21に装着されている。吸気圧センサ36は、吸気管21内の圧力である吸気圧を検出(取得)するためのセンサであって、サージタンク21bに装着されている。
スロットル開度センサ37は、スロットルバルブ25の開度(スロットル開度)に対応する出力を生じるセンサであって、スロットルアクチュエータ26に内蔵されている。アクセルポジションセンサ38は、アクセル操作量に対応する出力を生じるように設けられている。
<点火回路ユニット周辺の構成>
図2に示す点火回路ユニット31には、点火コイル62と、高周波電源部51と、電源供給部50とが設けられている。点火コイル62は、一次コイル62A、二次コイル62B及び鉄心62Cを備えている。一次コイル62Aの第一端は、高周波電源部51の出力端子に接続されており、高周波電源部51では、電源供給部50より出力された電圧を、一次コイル62Aに印加するための交流電圧に変換している。一方で、二次コイル62Bの第一端は、点火プラグ19の入力端子に接続されている。二次コイル62Bの第二端は、グランド電位に接地されている。即ち、二次コイル62Bは点火プラグ19に接続され、当該点火プラグ19は、二次コイル62Bから高電圧が印加されることとなる。
高周波電源部51は、電源分圧部52と、発振制御部57と、スイッチング部58とを備えている。電源分圧部52は、抵抗体53,54の直列接続体とコンデンサ55,56の直列接続体とを備えている。抵抗体53と抵抗体54とを接続する経路とコンデンサ55とコンデンサ56とを接続する経路とは、一次コイル62Aの第二端と同電位とする経路で接続されている。また、抵抗体53及びコンデンサ55の一端に電源供給部50から所定の電圧Vが印加され、抵抗体54及びコンデンサ56の一端はグランドに接地している。
発振制御部57は、HレベルとLレベルとに変化する矩形波の電圧信号を生成する。本実施形態において、交流電圧の周波数が所定周波数となるように電圧信号が生成される。この所定周波数は、点火プラグ19及び二次コイル62Bを含む回路に生じる電圧共振が最も強くなる周波数(共振周波数)に設定される。生成した電圧信号に基づいて、後述される第一スイッチング素子60及び第二スイッチング素子61が交互に開閉動作を実施するように、第一ドライブ信号及び第二ドライブ信号を生成する。そして、発振制御部57は、点火信号IGtを受信することで、スイッチング部58が備えるドライブ回路59に第一ドライブ信号及び第二ドライブ信号を送信する。このため、発振制御部57は、交流電圧印加部に該当する。また、発振制御部57は、第一カウント部、放電不良判定部、第一放電制御部、流速推定部、及び第二放電制御部に該当する。
スイッチング部58は、ドライブ回路59の他、第一スイッチング素子60及び第二スイッチング素子61を備えている。ドライブ回路59は、発振制御部57から受信した第一ドライブ信号及び第二ドライブ信号に基づいて、それぞれ第一スイッチング素子60及び第二スイッチング素子61を制御する。この制御により、例えば、第一スイッチング素子60がオンに制御され、第二スイッチング素子61がオフに制御される場合には、電源供給部50から+V電圧(正電圧)が一次コイル62Aに印加される。一方で、第一スイッチング素子60がオフに制御され、第二スイッチング素子61がオンに制御される場合には、コンデンサ56により−V電圧(負電圧)が一次コイル62Aに印加される。したがって、第一スイッチング素子60及び第二スイッチング素子61のオン/オフの切替により、一次コイル62Aに正電圧と負電圧が交互に印加されることになる。つまり、一次コイル62Aに交流電圧が印加される。
点火プラグ19について、図3を用いて概略構成を説明する。点火プラグ19は、中心電極191と、碍子192(絶縁体)と、接地電極193と、ハウジング194とを備える。碍子192は、中心電極191の外周を覆い、中心電極191とハウジング194及び接地電極193との電気絶縁性を確保している。碍子192の基端側は、ハウジング194によって加締め固定されている。そして、ハウジング194から露出する碍子192と接地電極193との間に放電するための空間(放電空間)が区画され、その放電空間内で沿面ストリーマ放電が生じる。
沿面ストリーマ放電は、放電空間内において、接地電極193の表面から碍子192に沿って中心電極191に向かって伸びるように発生する。この沿面ストリーマ放電を継続して実行すると、放電が碍子192の表面を這うように伸び、放電の一部が中心電極191の先端に到達する(全路破壊)。放電が全路破壊に至ると、接地電極193と中心電極191との間(以下、放電電極間と呼称)に沿面アーク放電が形成される。
ただし、点火プラグ19の放電電極間で沿面ストリーマ放電が生じたからといって、放電が必ず全路破壊に至るとは限らず、沿面ストリーマ放電が継続する場合がある(以下、放電不良と呼称)。二次電流の小さい沿面ストリーマ放電は沿面アーク放電と比較して混合気の着火性に劣り、且つ、放電が全路破壊に至らなければ放電の伸長は生じることはない。したがって、放電不良が生じた場合には、点火プラグ19付近を流れる流体の流速に関係なく、混合気の着火性は低い。よって、放電不良を生じた場合には、混合気の着火性低下を補うために、放電不良が生じた場合に応じた点火制御、あるいは燃料噴射制御を実施する必要があり、点火プラグ19で放電不良が生じたか否かを精度高く判定することが可能な技術が望まれている。
本実施形態に係る点火回路ユニット31では、発振制御部57が点火信号IGtを受信し、ドライブ回路59に第一ドライブ信号及び第二ドライブ信号を送信することで、所定周波数に設定された交流電圧が一次コイル62Aに印加される。このため、図4に示されるように、点火プラグ19で生じる放電が全路破壊に至るまで、中心電極191及び接地電極193に印加される二次電圧は、電圧共振により増幅される。しかし、点火プラグ19で生じる放電が全路破壊に至ると、放電電極間でのインピーダンスが変化し、それに伴って共振周波数が変化する。したがって、点火プラグ19で生じる放電が全路破壊に至って以降は、所定周波数の交流電圧を一次コイル62Aに印加しても、電圧共振を生じさせることができず又は電圧共振が弱くなる。
本発明者らは、放電が全路破壊に至った場合に電圧共振が弱まることに注目し、点火プラグ19に所定周波数の交流電圧を印加して以降に電圧共振が一向に弱まらない場合に、点火プラグ19で放電不良が生じていると判定することが可能となることを見出した。
放電不良判定を行うため、本実施形態では、二次コイル62Bの第一端と、点火プラグ19の入力端子と、を接続している電流経路に二次電圧センサ(測定値検出部に該当)63を設けることで、点火プラグ19に印加される二次電圧を検出する。そして、検出した二次電圧を放電状態判断部64に送信する。
放電状態判断部64は、比較出力部(第一カウント部に該当)66を備えている。比較出力部66は、点火信号IGtを受信することで、検出された二次電圧のパルスの内、振幅が所定値よりも大きい大パルスをカウントし、カウントされた大パルスの数が第一所定回数よりも多いか否かを判定する。所定値は、電圧共振が生じていることを判定する為に設けられた閾値である。比較出力部66による判定結果は発振制御部57に出力され、発振制御部57は比較出力部66による判定結果に基づいて、点火プラグ19で放電不良が生じているか否かを判定する。
カウントされた大パルスの数が第一所定回数よりも多く、点火プラグ19で放電不良が生じていると判定した場合には、放電電極間ではストリーマ放電が生じている可能性が高い。ストリーマ放電は二次電流の小さい微弱な放電であるため、気筒内に存在する混合気の着火性が低いことが想定される。よって、放電不良が生じたと判定した場合には、発振制御部57は電子制御ユニット32に対して、放電不良が生じたと判定したエンジン11の燃焼サイクルにおける圧縮行程でインジェクタ18に燃料を噴射させる(以下、圧縮行程噴射と呼称)よう指令する。これにより、混合気の空燃比をリッチに傾けることができ、ストリーマ放電でも混合気を着火させることが可能となる。
カウントされた大パルスの数が第一所定回数よりも少なく、点火プラグ19で放電不良が生じなかったと判定した場合には、放電が全路破壊に至った可能性が高い。放電が全路破壊に至ることで形成された沿面アーク放電は、点火プラグ19の放電電極間で流れる流体の流速が高いと伸長することがある。沿面アーク放電が伸長した場合、放電を維持するために必要な二次電圧が上昇する。より具体的には、点火プラグ19の放電電極間で流れる流体の流速が高い場合(図5下図参照)、点火プラグ19の放電電極間で流れる流体の流速が低い場合と比較して(図5上図参照)、沿面アーク放電の伸長速度が高くなるため、点火プラグ19に印加される二次電圧の単位時間あたりの上昇量は大きくなる。
本実施形態に係る点火回路ユニット31では、点火プラグ19の放電電極間で流れる流体の流速を推定するために、放電状態判断部64が備わっている。放電状態判断部64は、比較出力部66の他、波形処理部(包絡線取得部に該当)65を備えている。波形処理部65は、二次電圧センサ63により出力された二次電圧の検出結果から包絡線を作成する。より具体的には、図6に記載されるように、現在よりも以前に検出された全ての二次電圧のパルスの最大ピークよりも大きい二次電圧のパルスの最大ピーク(丸印で示す)を順次記憶し、記憶した最大ピークに沿うように近似曲線として包絡線を作成する。
そして、比較出力部66は、点火信号IGtを受信することで、波形処理部65により作成された包絡線のその時々の傾きを算出し、包絡線の傾きが第一所定範囲内に収まったか否かを判定する。図7に記載されるように、予め定められる判定時期において、比較出力部66による判定結果は発振制御部57に出力され、発振制御部57は比較出力部66による判定結果に基づいて、放電電極間を流れる流体の流速を推定する。本実施形態では、判定時期を、放電が全路破壊に至ってから燃料が着火するまでの期間内に設ける。
具体的には、判定時期において包絡線の傾きが第一所定範囲内に収まっている場合には、放電電極間を流れる流体の流速が適度であることが推定され、点火プラグ19で生じている沿面アーク放電が吹き消えるおそれのない範囲で伸長していると推定する。
一方で、判定時期において包絡線の傾きが第一所定範囲の上限値を超えて高くなった場合には、放電電極間を流れる流体の流速が高すぎることが推定され、沿面アーク放電が大きく伸長している可能性がある。放電が伸長することで、放電を維持するために必要な二次電流を供給できなくなった場合に、点火プラグ19の放電電極間で発生している放電を維持することができず、沿面アーク放電が吹き消えるおそれがある。したがって、発振制御部57は、包絡線の傾きが第一所定範囲の上限値を超えて高くなった場合に、点火プラグ19に印加される二次電圧が増加するように制御する。これにより、伸長した放電を維持することが可能となる。
判定時期において包絡線の傾きが第一所定範囲の下限値を超えて低くなった場合には、放電電極間を流れる流体の流速が低すぎることが推定され、沿面アーク放電が伸長すること無く、放電電極間において最短距離で放電が生じている可能性がある。伸長していない沿面アーク放電は、混合気との接触面積が小さく着火性が低い。このため、発振制御部57では、包絡線の傾きが第一所定範囲の下限値を超えて低くなった場合に、放電時間が延長されるように制御する。これにより、延長した分だけ放電が混合気と接触する時間を延ばすことができ、混合気の着火性を向上させることができる。
本実施形態では、発振制御部57により後述する図8に記載の放電不良判定制御を実施する。図8に示す放電不良判定制御は、発振制御部57が電源オンしている期間中に発振制御部57によって所定周期で繰り返し実施される。
まずステップS100にて、エンジン回転速度とエンジン負荷を算出する。エンジン回転速度は、クランク角センサ33により出力されるクランク角信号を基に算出することができる。エンジン負荷は、例えば、吸気管負圧やアクセル開度に基づいて算出することができる。
ステップS110では、算出されたエンジン負荷に基づいて第一所定回数を設定する。エンジン負荷が高い場合には燃焼室11b内の圧力が高く、放電が絶縁破壊するための電圧が高くなる。このため、エンジン負荷が高いほど、点火プラグ19に印加される二次電圧が所定値を超えて大きくなる期間が延びると想定されるため、第一所定回数を多く設定する。
ステップS120では、算出されたエンジン回転速度とエンジン負荷とから、マップに基づいてエンジン11の運転状態を決定する。具体的には、エンジン回転速度及びエンジン負荷が高回転高負荷領域である場合には、混合気を理論空燃比に設定する一方で、低回転低負荷である場合には、燃焼が不安定にならない程度の限界まで空燃比をリーンに設定する。
ステップS130では、カウントした大パルスの数が第一所定回数よりも多く継続したか否かの判定結果を比較出力部66から取得する。ステップS140では、比較出力部66から取得した判定結果を基に、点火プラグ19で放電不良が生じたか否かを判定する。点火プラグ19で放電不良が生じたと判定した場合には(S140:YES)、ステップS150に進み、電子制御ユニット32に対してインジェクタ18に圧縮行程噴射を実行させるよう指令する。そして、本制御を終了する。点火プラグ19で放電不良が生じなかったと判定した場合には(S140:NO)、ステップS160に進み、後述の放電電極間を流れる流体の流速推定制御を実施する。そして、本制御を終了する。
次に、発振制御部57により後述する図9に記載の放電電極間を流れる流体の流速推定制御を実施する。当該制御は、図8に記載のステップS160に相当するサブルーチン処理である。
まず、ステップS200では、現在が判定時期であるか否かを判定する。現在が判定時期である場合には(S200:YES)、ステップS210に進む。ステップS210では、包絡線の傾きが第一所定範囲内に収まっているか否かの判定結果を比較出力部66から取得する。ステップS220では、比較出力部66から取得した判定結果を基に、放電電極間で流れる流体の流速が適度な速度であるか否かを推定する。放電電極間で流れる流体の流速が適度な速度ではないと推定した場合には(S220:NO)、ステップS230に進む。
ステップS230では、比較出力部66から取得した判定結果を基に、放電電極間で流れる流体の流速が低すぎるか否かを推定する。放電電極間で流れる流体の流速が低すぎると推定した場合には(S230:NO)、ステップS240に進む。ステップS240では、点火プラグ19に印加される二次電圧が増加するように制御し、本制御を終了する。放電電極間で流れる流体の流速が低すぎるのではなく、高すぎるのだと推定した場合には(S230:YES)、ステップS250に進む。ステップS250では、放電時間が延長されるように制御し、本制御を終了する。
現在が判定時期ではないと判定した場合(S200:NO)、又は、放電電極間で流れる流体の流速が適度な速度であると推定した場合には(S220:YES)、ステップS200に戻る。なお、エンジン11の点火期間が終了した場合は、S200〜S250の処理、すなわちS160の処理を終了する。
上記構成により、本実施形態は、以下の効果を奏する。
・二次電圧のパルスのうち振幅が所定値よりも大きい大パルスがカウントされる。そして、カウントされたパルスの数が第一所定回数よりも多いことを条件として、放電不良が生じていると判定することが可能となる。
・包絡線の傾きに基づいて、放電が全路破壊に至って以降の放電電極間を流れる流体の流速を推定することが可能となる。
上記実施形態を、以下のように変更して実施することもできる。
・上記実施形態において、所定周波数は共振周波数に設定されていた。このことについて、共振周波数に限らず、電圧利得が1を超える周波数を電圧共振が生じる周波数とみなし、所定周波数として設定してもよい。
・上記実施形態では、二次電圧センサ63により検出される二次電圧に基づいて、点火プラグ19で放電不良が生じたか否かを判定していた。このことについて、一次コイル62Aに印加される一次電圧を検出する一次電圧センサを設け、検出される一次電圧に基づいて点火プラグ19で放電不良が生じたか否かを判定してもよい。図4に記載されるように、一次コイル62Aに印加される一次電圧も電圧の大きさに違いこそあれ、電圧共振により一次電圧が大きくなり、放電が全路破壊に至ることで一次電圧が小さくなることは同じである。したがって、一次電圧でも上記実施形態と同様の方法で点火プラグ19にて放電不良が生じていると判定することが可能である。
あるいは、点火プラグ19に流れる二次電流を検出する二次電流センサを設けてもよい。又は、一次コイル62Aを流れる一次電流を検出する一次電流センサを設けてもよい。電圧共振が生じると一次電流及び二次電流もまた増幅されるため、この場合でも、上記実施形態に記載の判定方法に準じた判定方法で点火プラグ19で放電不良が生じたか否かを判定することができる。
・上記実施形態において、波形処理部65は、現在よりも以前に検出された全ての二次電圧のパルスの最大ピークよりも大きい二次電圧のパルスの最大ピークを順次記憶し、記憶した最大ピークに沿うように近似曲線として包絡線を作成していた。このことについて、波形処理部65は、現在よりも以前に検出された全ての二次電圧のパルスの最小ピークの絶対値よりも大きい二次電圧のパルスの最小ピークを順次記憶し、記憶した最小ピークに沿うように近似曲線として包絡線を作成してもよい。この場合、包絡線の傾きの絶対値を算出することで、上記実施形態に記載の判定方法と同様の判定方法で判定することができる。
あるいは、交流電圧印加期間中に出現する全ての最大ピークに沿う近似直線を包絡線として作成してもよい。又は、交流電圧印加期間中に出現する全ての最小ピークに沿う近似直線を包絡線として作成してもよい。
又は、二次電圧センサ63により検出される二次電圧の絶対値を算出し、そのすべてのピークに沿う近似直線を包絡線として作成しても良い。この場合、二次電流の最大ピークの絶対値と最小ピークの絶対値とが加算されたピークに沿う包絡線が形成される。したがって、上記実施形態において作成された最大ピークのみに沿う包絡線と比較してピークの大きさが倍となり、包絡線の傾きの演算精度が高くなる。ひいては、より精度の高い流体の流速推定を実施することが可能となる。また、包絡線は直線に限らず、曲線であってもよい。その場合は、包絡線の傾きとして、所定時期における包絡線の接線の傾きを用いればよい。
・上記実施形態では、算出されたエンジン負荷に基づいて第一所定回数を設定していた。このことについて、算出されたエンジン負荷に基づいて所定値を設定してもよい。より具体的には、エンジン負荷が高いほど所定値を高く設定し、高く設定された所定値よりも振幅が大きい二次電圧のパルスを大パルスとしてカウントしてもよい。
・上記実施形態では、二次電圧のパルスの内、振幅が所定値よりも大きい大パルスをカウントし、カウントした大パルスの数が第一所定回数よりも多いことを条件として、点火プラグ19で放電不良が生じていると判定していた。このことについて、大パルスをカウントし続けた期間が第一所定期間よりも長いことを条件として、点火プラグ19で放電不良が生じていると判定してもよい。
・大パルスのカウントを実施する必要はなく、二次電圧のパルスの内、振幅が所定値よりも小さい小パルスをカウントしてもよい。沿面アーク放電が生じた場合には電圧共振が弱まり、二次電圧が小さくなることが想定される。したがって、カウントされた小パルスの数が第二所定回数よりも多いことを条件として、放電不良が生じることなく、放電が全路破壊に至ったと判定することが可能となる。
あるいは、大パルスと小パルスとの両方をカウントしてもよい。具体的には、まず、カウントされた大パルスの数が第一所定回数よりも多いか否かを判定し、カウントされた大パルスの数が第一所定回数よりも少ないと判定した場合に、二次電圧のパルスの内、振幅が所定値よりも小さい小パルスをカウントする。そして、カウントされた小パルスの数が第二所定回数よりも多いか否かを更に判定し、カウントされた小パルスの数が第二所定回数よりも多いと判定したことを条件として、点火プラグ19で放電不良が生じていないと判定する。これにより、二種類の判定方法を用いて、放電不良が生じず放電が全路破壊に至ったと判定することができるので、判定結果の信頼性を高めることが可能となる。
・上記実施形態では、包絡線の傾きが第一所定範囲の下限値を超えて低くなった場合に、放電時間が延長されるように制御していた。このことについて、包絡線の傾きが第一所定範囲の下限値を超えて低くなった場合に、圧縮行程噴射を実施してもよい。これにより、気筒内に存在する混合気の空燃比をリッチに傾けることができ、混合気の着火性を向上させることが可能となる。あるいは、包絡線の傾きが第一所定範囲の下限値を超えて低くなった場合に、点火プラグ19に印加される二次電圧が増加するように制御してもよい。点火プラグ19に印加される電圧を増加させれば、放電が太くなり、混合気と接触する接触面積を増加させることができるため、混合気の着火性を向上させることが可能となる。
包絡線の傾きが第一所定範囲の下限値を超えて低くなった場合の上記各制御は独立して実施する必要はなく、組み合わせて実行してもよい。
包絡線の傾きが第一所定範囲の下限値を超えて低くなった場合でも、包絡線の傾きが第一所定範囲の上限値を超えて高くなった場合でも、点火プラグ19に印加される二次電圧が増加するように制御することで、懸念される問題を解決することができる。したがって、図9に記載のステップS230とステップS250を削除し、包絡線の傾きが第一所定範囲に収まらない場合に(S220:NO)、ステップS240に進み、点火プラグ19に印加される二次電圧が増加するように制御するようにしてもよい。この場合、制御の簡便化を図ることが可能となる。
・上記実施形態では、波形処理部65により包絡線が作成され、作成された包絡線の傾きに基づいて、放電電極間を流れる流体の流速を推定していた。このことについて、二次電圧のパルスの内、一周期あたりの最大ピークと最小ピークの差分(以下、差分値と呼称)を算出してもよい。流体の流速が高い場合、沿面アーク放電の伸長度合が大きい為、図10に記載されるように、差分値は大きくなる。したがって、差分値に基づいて、放電電極間を流れる流体の流速を推定することが可能である。
本別例では、差分値に基づいて、放電電極間を流れる流体の流速を推定していた。このことについて、差分値に基づいて、沿面アーク放電の伸長状態を推定することとすると、より好適である。その理由を以下に述べる。
放電伸長中、二次電圧は際限なく高くなるわけではなく、二次電圧が低くなる場合がある(例えば図5に記載の時間t1,t10,t11参照)。これは、放電電極間で生じている放電のうち、中心電極191側で生じている放電と接地電極193側で生じている放電との距離が近距離となる箇所が存在すると、該箇所で放電同士が接合し、該箇所以降の放電の伸長部分は消失するためである。したがって、放電の伸長度合が小さくなり、それに伴って放電電極間を流れる二次電流が小さくなる。
沿面アーク放電が伸長することで、二次電圧のパルスの内、一周期あたりの最大ピークと最小ピークの差分(以下、差分値と呼称)が第二所定範囲(図10参照)の上限値を超えて高くなり、放電電極間を流れる流体の流速が高すぎると推定されるべき状況を想定する。この状況で、判定時期になる前に上記現象が生じると、一周期あたりの最大ピークと最小ピークの差分が第二所定範囲よりも大きくなり、流体の流速が高すぎると推定されるべきにも関わらず、判定時期において、流体の流速が適度な速度、あるいは低すぎると誤って推定するおそれがある。
よって、一周期あたりの最大ピークと最小ピークの差分に基づいて流体の流速推定をするのではなく、一周期あたりの最大ピークと最小ピークの差分に基づいて沿面アーク放電の伸長状態を推定する。これにより、現在の沿面アーク放電の伸長状態を推定することになるため、上記に記載される誤った推定が実施されることを抑制する事ができる。
また、差分値に基づいて、沿面アーク放電の伸長状態を推定する場合、判定時期を設けず、沿面アーク放電が生じて以降、放電の伸長状態の推定を継続して実施すると更に好適である。このような構成とすれば、沿面アーク放電が大きく伸長したために二次電圧の増加制御をしても、放電が上記現象により短くなることで適度な伸長状態となれば、二次電圧の増加制御は不要であるため、二次電圧の増加制御を終了することができる。このように、放電の伸長状態に合わせた制御を実施することが可能となる。
11…エンジン、19…点火プラグ、57…発振制御部、62…点火コイル、62A…一次コイル、62B…二次コイル、63…二次電圧センサ、66…比較出力部、191…中心電極、193…接地電極。

Claims (10)

  1. 内燃機関(11)の気筒内の可燃混合気に点火するためのプラズマ放電を一対の放電電極(191,193)の間にて発生させる点火プラグ(19)と、
    一次コイル(62A)及び二次コイル(62B)を具備し、前記二次コイルにより前記点火プラグの前記一対の放電電極の間に電圧を印加する点火コイル(62)と、
    前記点火プラグ及び前記二次コイルを含む回路に電圧共振を生じさせる所定周波数の交流電圧を、前記一次コイルに印加させる交流電圧印加部(57)と、
    前記一次コイルに流れる一次電流、前記一次コイルに印加される一次電圧、前記点火プラグに流れる二次電流、前記点火プラグに印加される二次電圧の内、少なくとも一つの測定値を検出する測定値検出部(63)と、
    を備える前記内燃機関に適用され、
    測定値検出部により検出された前記測定値のパルスのうち振幅が所定値よりも大きい大パルスをカウントする第一カウント部(66)と、
    前記第一カウント部によりカウントされた前記大パルスの数が第一所定回数よりも多いことを条件として、又は、前記大パルスをカウントし続けた期間が第一所定期間よりも長いことを条件として、放電不良が生じていると判定する放電不良判定部(57)と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記内燃機関は、気筒内に燃料を直接噴射する筒内噴射式燃料噴射弁(18)を備え、
    前記放電不良判定部により前記放電不良が生じたと判定された場合に、前記放電不良が生じたと判定された前記内燃機関の燃焼サイクルにおける圧縮行程で前記筒内噴射式燃料噴射弁に燃料を噴射させる第一圧縮行程噴射部(32)を備えることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記測定値検出部により検出された前記測定値の前記パルスのうち前記振幅が前記所定値よりも小さい小パルスをカウントする第二カウント部(66)を備え、
    前記放電不良判定部は、前記第一カウント部によりカウントされた前記大パルスの数が第一所定回数よりも多いことを条件として、又は、前記大パルスをカウントし続けた期間が第一所定期間よりも長いことを条件として、放電不良が生じていると判定する構成に換えて、前記第二カウント部によりカウントされた前記小パルスの数が第二所定回数よりも多いことを条件として、又は、前記小パルスをカウントし続けた期間が第二所定期間よりも長いことを条件として、放電不良が生じなかったと判定することを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記測定値検出部により検出された前記測定値の前記パルスのうち前記振幅が前記所定値よりも小さい小パルスをカウントする第二カウント部(66)を備え、
    前記放電不良判定部は、前記第一カウント部によりカウントされた前記大パルスの数が第一所定回数よりも多いことを条件として、又は、前記大パルスをカウントし続けた期間が第一所定期間よりも長いことを条件として、放電不良が生じていると判定する構成に換えて、前記第一カウント部によりカウントされた前記大パルスの数が第一所定回数よりも少ないこと且つ前記第二カウント部によりカウントされた前記小パルスの数が第二所定回数よりも多いことを条件として、放電不良が生じなかったと判定する、又は、前記大パルスをカウントし続けた期間が第一所定期間よりも短いこと且つ前記小パルスをカウントし続けた期間が第二所定期間よりも長いことを条件として、放電不良が生じなかったと判定することを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記放電不良判定部により前記放電不良が生じなかったと判定されてから以降において、前記測定値検出部により検出された前記測定値の前記パルスの包絡線を取得する包絡線取得部(65)と、
    前記包絡線取得部により取得された前記包絡線に基づいて前記一対の放電電極の間を流れる流体の流速を推定する流速推定部(57)と、
    を備えることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の内燃機関の制御装置。
  6. 前記内燃機関は、気筒内に燃料を直接噴射する筒内噴射式燃料噴射弁(18)を備え、
    前記流速推定部により推定された前記流体の流速が第一所定流速よりも低い場合に、前記流速推定部により前記流体の流速を推定した前記内燃機関の燃焼サイクルにおける圧縮行程で、前記筒内噴射式燃料噴射弁に燃料を噴射させる第二圧縮行程噴射部(32)を備えることを特徴とする請求項に記載の内燃機関の制御装置。
  7. 前記流速推定部により推定された前記流体の流速が第二所定流速よりも低い場合に、前記流速推定部により前記流体の流速を推定した前記内燃機関の燃焼サイクルで、前記一対の放電電極の間で放電させる期間としての放電期間の延長、及び、前記点火プラグに印加される前記電圧の増加、の内少なくとも一つを実行させる第一放電制御部(57)を備えることを特徴とする請求項又はに記載の内燃機関の制御装置。
  8. 前記流速推定部により推定された前記流体の流速が第三所定流速よりも高い場合に、前記流速推定部により前記流体の流速を推定した前記内燃機関の燃焼サイクルで、前記点火プラグに印加される前記電圧の増加を実行させる第二放電制御部(57)を備えることを特徴とする請求項乃至のいずれか1項に記載の内燃機関の制御装置。
  9. 前記流速推定部は、前記包絡線の傾きに基づいて前記一対の放電電極の間を流れる流体の流速を推定することを特徴とする請求項乃至のいずれか1項に記載の内燃機関の制御装置。
  10. 前記包絡線取得部は、現在よりも以前に検出された全ての前記測定値のパルスの最大ピークあるいは最小ピークの絶対値よりも大きい前記測定値のパルスの前記最大ピークあるいは前記最小ピークを順次記憶し、記憶した前記最大ピークあるいは前記最小ピークに沿うように近似曲線として前記包絡線を取得することを特徴とする請求項乃至のいずれか1項に記載の内燃機関の制御装置。
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