JP6711327B2 - シリコンウェーハ製造工程の評価方法およびシリコンウェーハの製造方法 - Google Patents

シリコンウェーハ製造工程の評価方法およびシリコンウェーハの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、シリコンウェーハ製造工程の評価方法およびシリコンウェーハの製造方法に関する。
シリコンウェーハの評価方法としては、ライフタイム測定が広く用いられている。ライフタイム測定によれば、シリコンウェーハの金属汚染(例えば特許文献1参照)、結晶欠陥等の各種不良を評価することができる。
特開2014−143325号公報
シリコンウェーハの金属汚染や結晶欠陥等の不良は、シリコンウェーハの製造工程に起因して発生し得る。例えば、製造工程で用いられる装置に含まれる部材に金属が付着していると、この部材と接触することにより、シリコンウェーハに金属汚染が発生する。ウェーハに付着した金属は、その後の熱履歴によって結晶中に拡散してしまう。また、単結晶シリコンインゴットの育成工程においてインゴットに結晶欠陥が導入されてしまうと、このインゴットから切り出されたシリコンウェーハは結晶欠陥を含むものとなってしまう。このような製造工程に起因して発生する不良は、その製造工程で製造されたシリコンウェーハ中の少数キャリアライフタイム(以下、単に「ライフタイム」とも記載する。)の測定を行うことにより検出することができる。詳しくは、金属汚染や結晶欠陥等の不良はライフタイムの測定値を小さくするため、ライフタイム測定により得られた測定値が、製品に許容されないレベルの不良を含まないと見込まれる値より小さいならば、製造工程に起因して不良が発生したと判定することができる。更に、判定結果に基づき、製造工程の工程保守作業をすべきであると判定することもできる。そして、そのように判定された場合に工程保守作業を行うことにより、不良の発生が抑制された良品シリコンウェーハを、安定的に量産することが可能となる。
以上を鑑み、本発明の目的は、ライフタイム測定を用いて、不良の発生が抑制された良品シリコンウェーハを安定的に量産することを可能とするための手段を提供することにある。
本発明の一態様は、
複数のシリコンウェーハを量産するシリコンウェーハ製造工程の評価方法であって、
上記製造工程において量産されたシリコンウェーハのライフタイム測定を、各シリコンウェーハについて面内の異なる箇所において行い、各シリコンウェーハについて複数の測定値を得ること(以下、「複数測定値取得工程」と記載する。)、
各シリコンウェーハについて、上記複数の測定値から、このシリコンウェーハの代表値を求めること(以下、「代表値決定工程」と記載する。)、
上記量産されたシリコンウェーハについて、複数のシリコンウェーハから構成されるウェーハ群ごとに、ウェーハ群に含まれる各シリコンウェーハの代表値を用いて判定閾値を求めること(以下、「判定閾値決定工程」と記載する。)、
上記ウェーハ群に、上記各シリコンウェーハについて得られた複数の測定値の中に、上記判定閾値に基づき決定されるライフタイム異常値を含むシリコンウェーハが含まれるか否かを判定し、
上記ライフタイム異常値を含むシリコンウェーハが含まれない場合、上記製造工程は良品を製造可能な製造工程であると判定し、
上記ライフタイム異常値を含むシリコンウェーハが含まれる場合、上記製造工程は不良品が発生する可能性がある製造工程であると判定すること(以下、「判定工程」と記載する。)、
を含む、上記評価方法(以下、「シリコンウェーハ製造工程の評価方法」または単に「評価方法」とも記載する。)、
に関する。
上記評価方法では、評価対象の製造工程において実際に量産されたシリコンウェーハについて、複数のシリコンウェーハから構成されるウェーハ群ごとに判定閾値を求める。これにより、予め判定閾値を定めておくことを不要にすることができる。このことは、予め判定閾値を定めるための各種予備実験を行う工程および多数の判定閾値の管理を不要にすることによって判定を効率化することに寄与し、更には、信頼性の高い判定を行うことにも寄与し得る。詳しくは、以下の通りである。
ライフタイムは、金属汚染や結晶欠陥等の不良の影響に加えて抵抗値(即ちドーパント濃度)の影響も受ける。そのため、予め判定閾値を定めておく場合には、抵抗値の異なるウェーハ品種ごとに判定閾値を定めておかなければ、信頼性の高い判定を行うことは困難である。これに対し、上記評価方法では、評価対象の製造工程において実際に量産されたシリコンウェーハを用いて判定閾値を定めるため、予め判定閾値を定めておくことなく、信頼性の高い判定を行うことができる。
また、同一品種に属するシリコンウェーハであっても、わずかな抵抗値の違いが生じ得るため、実際に量産されたシリコンウェーハを用いて判定閾値を決定することは、より一層信頼性の高い判定を行うことに寄与し得る。
本発明の一態様にかかる上記評価方法によれば、以上の判定閾値を用いて製造工程の工程保守作業をすべきか否か判定することができる。
一態様では、上記評価方法は、上記製造工程が不良品が発生する可能性がある製造工程であると判定された場合、上記製造工程において上記ライフタイム異常値を含むシリコンウェーハに行われた処理に、不良品発生原因があると判定することを含むことができる。
一態様では、上記評価方法は、上記ライフタイム異常値を含むシリコンウェーハについて、ライフタイム異常値が発生した箇所を特定することを含むことができる。かかる一態様において、上記評価方法は、上記ライフタイム異常値を含むシリコンウェーハに行われた処理に用いられた装置に含まれ、かつ上記特定された箇所と接触したと見込まれる部材を、不良品発生原因であると判定することを更に含むことができる。
一態様では、上記不良品発生原因があると判定された処理装置は、シリコンウェーハ研磨装置を用いる研磨処理であることができる。
一態様では、上記代表値は、各シリコンウェーハについて上記複数の測定値から求められる中央値であることができる。
一態様では、上記判定閾値は、ウェーハ群に含まれる各シリコンウェーハの中央値の中の最大値に基づき求められる値であることができる。
本発明の更なる態様は、
複数のシリコンウェーハを量産するシリコンウェーハ製造工程においてシリコンウェーハを量産すること、
上記製造工程を、上記評価方法によって評価すること、
上記評価の結果、良品を製造可能な製造工程であると判定された場合、上記製造工程においてシリコンウェーハの量産を更に行うことを含み、
上記評価の結果、不良品が発生する可能性がある製造工程であると判定された場合、工程保守作業を行った後に、上記製造工程においてシリコンウェーハの量産を更に行うことを含む、シリコンウェーハの製造方法(以下、「シリコンウェーハの製造方法または単に「製造方法」とも記載する。)、
に関する。
本発明の一態様によれば、不良の発生が抑制された良品シリコンウェーハの安定的な量産を可能にすることができる。
本発明の一態様にかかるシリコンウェーハの製造方法において使用可能な判定フローの一例を示す。 ライフタイムのマッピング測定結果の具体例を示す。
[シリコンウェーハ製造工程の評価方法]
本発明の一態様は、複数のシリコンウェーハを量産するシリコンウェーハ製造工程の評価方法であって、上記製造工程において量産されたシリコンウェーハのライフタイム測定を、各シリコンウェーハについて面内の異なる箇所において行い、各シリコンウェーハについて複数の測定値を得ること、各シリコンウェーハについて、上記複数の測定値から、このシリコンウェーハの代表値を求めること、上記量産されたシリコンウェーハについて、複数のシリコンウェーハから構成されるウェーハ群ごとに、ウェーハ群に含まれる各シリコンウェーハの代表値を用いて判定閾値を求めること、上記ウェーハ群に、上記各シリコンウェーハについて得られた複数の測定値の中に、上記判定閾値に基づき決定されるライフタイム異常値を含むシリコンウェーハが含まれるか否かを判定し、上記ライフタイム異常値を含むシリコンウェーハが含まれない場合、上記製造工程は良品を製造可能な製造工程であると判定し、上記ライフタイム異常値を含むシリコンウェーハが含まれる場合、上記製造工程は不良品が発生する可能性がある製造工程であると判定することを含む、上記評価方法に関する。
以下、上記評価方法について、更に詳細に説明する。本発明および本明細書において、シリコンウェーハを、単に「ウェーハ」とも呼ぶ。
<評価対象の製造工程>
上記評価方法の評価対象の製造工程は、複数のシリコンウェーハを量産するシリコンウェーハ製造工程である。かかるシリコンウェーハ製造工程には、例えば、チョクラルスキー(CZ)法により育成された単結晶シリコンインゴットからのウェーハの切断(スライシング)工程が含まれ、切断したウェーハに対して、通常、少なくとも研磨工程および洗浄工程が行われる。更に、シリコンウェーハ製造工程には、量産されるシリコンウェーハの用途に応じて、熱処理等の各種処理が含まれ得る。例えば熱処理の具体例としては、気相成長(エピタキシャル成長)、熱酸化膜形成、アニール等を挙げることができる。ただし、評価対象の製造工程に含まれる処理は、上記例示した処理に限定されるものではなく、シリコンウェーハの製造工程に関して公知の各種処理が含まれ得る。また、本発明および本明細書において、「量産」とは、複数(2枚以上)のシリコンウェーハを製造することをいい、量産されるシリコンウェーハの枚数は、例えば25枚以上であることができるが、特に限定されるものではない。
<複数測定値取得工程>
上記評価方法では、評価対象の製造工程において量産されたシリコンウェーハのライフタイム測定を、各シリコンウェーハについて面内の異なる箇所において行う。したがって、1枚のシリコンウェーハについて、ライフタイムの測定値が複数(即ち2つ以上)得られる(複数測定値の取得)。例えば、研磨処理では、シリコンウェーハの研磨対象表面の裏面を保持部材によって保持して研磨が行われることがある。一例として、真空チャック方式によりウェーハの一方の表面をチャックにより保持して研磨処理を行う場合、研磨装置のチャックにより保持されたウェーハ表面において、チャックとの接触により金属汚染が生じる場合がある。例えば、そのような金属汚染に起因する不良の発生が抑制された良品シリコンウェーハを安定的に量産するためには、少なくとも、面内の異なる箇所でライフタイム測定を行うことが好ましい。また一例としては、シリコンウェーハを、サセプタ、ウェーハボート等のウェーハ載置部材上に載置して熱処理を行う場合には、ウェーハ載置部材との接触面であったウェーハ表面において、面内の異なる箇所でライフタイム測定を行うことが好ましい。ウェーハ載置部材との接触(一例として、リフトピンとの接触)により生じた金属汚染に起因する不良の発生が抑制された良品シリコンウェーハを、安定的に量産するためである。
ライフタイム測定装置には、通常、マッピング測定の機能が備えられている。マッピング測定によれば、測定対象表面の面内の一定ピッチで測定を行い、測定箇所の位置情報(例えば位置座標)と測定値とを関連付けた測定結果を得ることができる。上記評価方法におけるライフタイム測定は、そのようなマッピング測定により行うことが好ましい。これにより、各シリコンウェーハについて面内の異なる箇所において複数の測定値を得ることができる。ライフタイム測定により得る測定値の数は、複数(即ち2つ以上)であり、ウェーハ径等を考慮して設定することができる。直径200mm〜450mmのシリコンウェーハについては、例えば、ウェーハの一方の表面の面内の50〜200箇所程度について、ライフタイムの測定値を得ることができる。測定値は、一態様では、ライフタイム測定装置によって得られる再結合ライフタイム値として求めることができる。また、他の一態様として、測定結果が画像ファイルとして得られる場合には、ライフタイム測定の測定値は、画像の色強度を変換して得られる数値として求めることもできる。ライフタイム測定は、公知の方法で行うことができ、ライフタイム測定装置としては、市販の測定装置、または公知の測定原理による測定装置を用いることができる。マッピング測定の容易性の観点からは、ライフタイム測定装置は、μ−PCD法(Microwave Photo Conductivity Decay;マイクロ波光導電減衰法)による測定装置であることが好ましい。また、必要に応じて、測定前に公知の方法により熱処理を行ってもよい。熱処理を行うことにより、ウェーハに付着した金属をウェーハ中に拡散させることができる。また、熱処理を酸化性雰囲気中で行うことによってウェーハ表面に酸化膜を形成することもできる。酸化膜を形成することにより、ウェーハ表面をパッシベーション(表面からの拡散成分がライフタイム値に与える影響を低減)する効果を得ることもできる。
<代表値決定工程>
上記の複数測定値取得工程において行われたライフタイム測定により、各シリコンウェーハについて複数の測定値が得られる。こうして得られた複数の測定値から、各シリコンウェーハについて、そのウェーハの代表値を求める。この代表値は、この後に行われる判定閾値決定工程で用いられる。
上記代表値は、例えば、複数の測定値の中央値(「メジアン値」とも呼ばれる。)、最大値、最小値または平均値(例えば算術平均)であることができる。一態様では、各シリコンウェーハについて得られた複数の測定値のすべてを、そのシリコンウェーハの代表値の決定のために用いることもできる。また、他の一態様では、各シリコンウェーハについて得られた複数の測定値の一部を除いて、その他の測定値を用いて代表値を決定することができる。例えば、各シリコンウェーハの面内全域においてマッピング測定を行い得られた測定値の中から、外周の一定幅の領域(外周領域)で得られた測定値を除いて、その他の測定値を用いて代表値を決定することができる。上記一定幅とは、例えば3〜10mm幅程度であることができる。または、各シリコンウェーハのウェーハ中央領域で得られた測定値を除いて、その他の測定値を用いて代表値を決定することができる。上記ウェーハ中央領域とは、例えばウェーハ中心から半径147〜140mm程度の領域であることができる。また、外周領域および中央領域で得られた測定値を除いて、その他の測定値を用いて代表値を決定することもできる。また、一態様では、上記の複数測定値取得工程において、各シリコンウェーハの一部領域(例えば、外周領域および/またはウェーハ中央領域)をライフタイム測定の測定対象から除外して、ライフタイム測定を行い、上記一部領域以外の複数箇所において、ライフタイム測定の測定値を得てもよい。このように、一部領域における測定値を除外し、または一部領域をライフタイム測定の対象領域から除外することは、評価の効率化および/または信頼性向上に寄与し得る。詳しくは、次の通りである。
例えば、ウェーハの一方の表面を保持して研磨処理を行う場合、保持部材に金属汚染が生じていると、金属汚染されている保持部材との接触箇所で金属汚染が生じる場合がある。他方、シリコンウェーハの外周領域は、各種工程において部材との接触確率が高い等の理由から、研磨処理における保持部材との接触以外の要因による金属汚染が生じやすい。そこで、研磨処理の工程保守作業をすべきか否かを特に判定したい場合には、研磨処理起因の金属汚染を選択的に検出するために、外周領域における測定値を除外し、または外周領域をライフタイム測定の対象領域から除外することにより、評価を効率的に行うことができる。更には、保持部材との接触に起因する金属汚染の有無の評価の信頼性を高めることができる。
また、ウェーハ中央領域は、多くの場合、保持部材との接触箇所を含まず、かつ保持部材との接触箇所から離れている。このような保持部材との接触に起因する金属汚染が生じる可能性が低い領域における測定値を除外し、またはかかる領域をライフタイム測定の対象領域から除外することによっても、評価を効率的に行うことができる。
以上は例示であって、研磨処理に限らず、工程保守作業をすべきか否かを特に判定したい処理に応じて、一部領域における測定値を除外し、または一部領域をライフタイム測定の対象領域から除外することにより、評価を効率的に行うことができ、および/または、信頼性を高めることができる。
<判定閾値決定工程>
上記の代表値決定工程では、評価対象のシリコンウェーハ製造工程において量産された複数のシリコンウェーハについて、各シリコンウェーハの代表値が決定される。
次に、判定閾値決定工程では、複数のシリコンウェーハから構成されるウェーハ群ごとに、このウェーハ群に含まれる各シリコンウェーハの代表値を用いて、後述の判定工程での判定のための判定閾値を求める。ここで判定閾値を求めるためのウェーハ群は、同一品種に属する複数のシリコンウェーハから構成されていてもよく、異なる品種に属する複数のシリコンウェーハから構成されていてもよく、評価の信頼性をより高める観点からは、同一品種に属する複数のシリコンウェーハから構成されることが好ましい。1つのウェーハ群を構成するシリコンウェーハの数は、例えば2〜25枚程度とすることができるが、特に限定されるものではない。本発明および本明細書において、「同一品種に属する複数のシリコンウェーハ」とは、同じ製造条件および同じ製造設備において製造された複数のシリコンウェーハをいう。ただし、同じ製造設備において、同じ処理を行うために異なる部材が含まれる場合もある。例えば一例として、研磨装置は複数の研磨ヘッドを含む場合がある。この場合、同じ研磨装置において異なる研磨ヘッドで処理されたシリコンウェーハも、同じ製造条件および同じ製造設備において製造されたものである限り、同一品種に属する複数のシリコンウェーハという。また、同じ製造条件との語について、意図せず生じる製造条件の変動は許容されるものとする。例えば一例として、同じ組成を有する処理液として調合された処理液が、調合時の不作為の誤差によりわずかに組成が異なる場合や、経時変化により組成が変化する場合があり得る。
判定閾値を求めるウェーハ群には、複数のシリコンウェーハが含まれ、これらシリコンウェーハには、それぞれ、代表値決定工程において代表値が決定されている。これら代表値を用いて、このウェーハ群について判定閾値を定める。判定閾値は、例えば、判定閾値を定めるウェーハ群に含まれる複数のシリコンウェーハの代表値の最大値、最小値、平均値(例えば算術平均)等に基づき定めることができる。以下において、判定閾値を定めるウェーハ群に含まれるシリコンウェーハの代表値の最大値、最小値または平均値を、「基準値」と呼ぶ。判定閾値は、基準値そのものであってもよく、基準値を用いて算出される値であってもよい。例えば判定基準値は、「基準値−a」または「基準値+a」として求めることができる。ここで、“a”は任意の数値を取り、製品として許容されないレベルの不良(金属汚染、結晶欠陥等)を含む不良品の発生を防ぐことができるように、経験によって定めてもよく、予備実験を行い定めてもよい。不良品に含まれる不良のレベルは、特に限定されるものではなく、製品(良品)に求められる品質に応じて定めることができる。
以上のように、評価対象の製造工程において実際に量産されたシリコンウェーハのウェーハ群ごとに判定閾値を定めることにより、予め判定閾値を定めておくことを不要にすることができる。したがって、判定閾値のデータ管理も不要にすることができる。また、同一品種に属する複数のシリコンウェーハであっても、それらウェーハを切り出したインゴットの違いにより、または同じインゴットから切り出したウェーハであっても切り出し位置の違いにより、わずかな抵抗値の違いが生じ得る。先に記載したようにライフタイムには抵抗値も影響を及ぼすため、このような同一品種内で起こり得る抵抗値のわずかな違いを考慮せずに各品種について1つの判定閾値を定めるよりも、実際に量産されたシリコンウェーハのウェーハ群ごとに判定閾値を定めることは、ライフタイム測定に基づく判定の信頼性をより一層高めることに寄与し得る。
<判定工程>
上記の判定閾値決定工程において、評価対象の製造工程において量産された複数のシリコンウェーハから構成されるウェーハ群について、判定閾値が決定される。
次に、判定工程では、この判定閾値を用いて、判定閾値を定めたウェーハ群に含まれる各シリコンウェーハについて、上記の複数測定値取得工程で得られた複数の測定値の中に、ライフタイム異常値が含まれるか否かを判定する。例えば、判定閾値以下の測定値または判定閾値を下回る測定値を、ライフタイム異常値として検出することができる。そして、判定閾値を定めたウェーハ群の中に、複数の測定値の中にライフタイム異常値を1つ以上含むシリコンウェーハが1枚も含まれない場合、このウェーハ群に含まれるシリコンウェーハを量産した製造工程は、良品を製造可能な製造工程であると判定することができる。他方、判定閾値を定めたウェーハ群の中に、複数の測定値の中に1つ以上のライフタイム異常値を含むシリコンウェーハが1枚以上含まれる場合、このウェーハ群に含まれるシリコンウェーハを量産した製造工程は、不良品が発生する可能性がある製造工程であると判定することができる。
以上により、評価対象のシリコンウェーハ製造工程が、不良品、即ち、製品に許容されないレベルの不良(金属汚染、結晶欠陥等)を含むシリコンウェーハが発生する可能性があるか否かを判定することができる。
<不良品発生原因の判定>
上記評価方法の一態様では、評価対象のシリコンウェーハ製造工程が不良品が発生する可能性がある製造工程と判定された場合、複数測定値取得工程において取得された複数の測定値の中にライフタイム異常値を含んでいたシリコンウェーハに行われた処理に、不良品発生原因があると判定することができる。例えば一例として、評価対象の製造工程に複数の研磨ヘッドを含む研磨装置を用いる研磨処理が含まれていた場合、ライフタイム異常値を含むシリコンウェーハを研磨するために使用された研磨ヘッドによる研磨時にシリコンウェーハを保持していた保持部材を、不良品発生原因(例えば金属汚染発生原因)と判定することができる。
更なる一態様では、複数測定値取得工程において取得された複数の測定値の中にライフタイム異常値を含んでいたシリコンウェーハについて、ライフタイム異常値が発生した箇所を特定することができる。ライフタイム異常値の発生箇所の特定は、例えば、複数測定値取得工程においてライフタイム測定をマッピング測定により行った場合には、測定箇所の位置情報と測定値とを関連付けた測定結果が得られているため、この測定結果を用いて、ライフタイム異常値を得た測定箇所の位置を特定することができる。このようにライフタイム異常値の発生箇所を特定すると、特定された箇所と接触したと見込まれる部材を、不良品発生原因であると判定することが可能となる。例えば、研磨装置における研磨時には、シリコンウェーハの一方の表面(研磨対象表面の裏面)を、2つ以上の保持部材を用いて、2か所以上を保持部材により保持する場合がある。そのような場合、2つ以上の保持部材の中で、ライフタイム異常値の発生箇所と特定された箇所を保持していた保持部材を、不良品発生原因と判定することができる。または、ライフタイム異常値の発生箇所がシリコンウェーハの面内全域に存在している場合には、洗浄工程においてシリコンウェーハの表面全域の洗浄に用いられた洗浄液、または熱処理炉の雰囲気を、不良品発生原因と判定することができる。
以上説明した本発明の一態様にかかる評価方法によれば、評価対象のシリコンウェーハ製造工程が不良品が発生する可能性があるか否かを判定することができる。更には、不良品が発生する可能性があると判定された場合には、製造工程中のいずれの工程、装置または部材が不良品発生原因であるかを判定することもできる。こうして得られる判定結果は、シリコンウェーハ製造工程の工程保守作業を行うべきか否かを決定するために用いることができる。
[シリコンウェーハの製造方法]
本発明の更なる態様は、複数のシリコンウェーハを量産するシリコンウェーハ製造工程においてシリコンウェーハを量産すること、上記製造工程を、本発明の一態様にかかる評価方法によって評価すること、上記評価の結果、良品を製造可能な製造工程であると判定された場合、上記製造工程においてシリコンウェーハの量産を更に行うことを含み、上記評価の結果、不良品が発生する可能性がある製造工程であると判定された場合、工程保守作業を行った後に、上記製造工程においてシリコンウェーハの量産を更に行うことを含む、シリコンウェーハの製造方法に関する。
複数のシリコンウェーハの量産から判定までの各種工程については、先に記載した通りである。本発明の一態様にかかる評価方法による評価の結果、良品を製造可能な製造工程であると判定された場合には、工程保守作業を行うことなく、同じ製造工程において引き続きシリコンウェーハの量産を行うことができる。他方、評価の結果、不良品が発生する可能性がある製造工程であると判定された場合には、不良品の発生原因を排除するために、または不良の程度を軽減するために、工程保守作業を行った後に、その製造工程においてシリコンウェーハの量産を行うことができる。以上により、良品シリコンウェーハを安定的に量産することが可能となり、不良品の発生率を低減することも可能となる。
工程保守作業とは、製造工程における装置の部材の交換、部材の補修、部材の洗浄および薬液の交換からなる群から選ばれる少なくとも1つを行うことを意味するものとする。例えば、部材や薬液の劣化等は、シリコンウェーハ製造工程において製造されるシリコンウェーハに、ライフタイム異常値をもたらす不良が発生する原因となる。これに対し、上記のような工程保守作業を行うことにより、シリコンウェーハ製造工程において製造されるシリコンウェーハ表面に不良が発生することを抑制することができる。ただし、工程保守作業の要否を何ら指標なく判定することは容易ではなく、また非効率的である。これに対し、本発明の一態様にかかるシリコンウェーハ製造方法では、本発明の一態様にかかる評価方法を用いて、シリコンウェーハ製造工程の工程保守作業の要否を判定することができる。即ち、本発明の一態様にかかる評価方法により評価して得られた結果を指標として、工程保守作業の要否を判定することができる。
上記評価の結果、不良品が発生する可能性がある製造工程であると判定された場合には、シリコンウェーハ製造工程の工程保守作業を行う。工程保守作業とは、先に記載した通りである。一例として、ポリッシュドウェーハの製造工程において、研磨処理の工程保守作業を行う場合、工程保守作業の具体的態様としては、研磨装置の保持部材の交換、保持部材の洗浄、研磨布の交換、研磨砥粒を含むスラリーの交換等を挙げることができる。また、熱処理を含む製造工程に関して、工程保守作業の具体的態様としては、例えば、サセプタ、ウェーハボート等のウェーハ載置部材を構成する部材(例えばリフトピン等)の交換、洗浄、ウェーハ載置面の洗浄等を挙げることができる。また、洗浄処理を含む製造工程に関して、工程保守作業の具体的態様としては、洗浄液の交換等を挙げることができる。
シリコンウェーハのライフタイム測定は、製品出荷前の品質検査として行うことができる。上記製造方法では、例えば、そのような品質検査の結果を利用して、製造工程の工程保守管理の要否を判定するために別途測定を行うことなく、製造工程の工程保守作業をすべきか否かを判定することができる。
<シリコンウェーハの製造方法の具体例>
以下に、図面に基づきシリコンウェーハ製造方法の具体例について説明する。ただし下記具体例は例示であって、本発明は例示される具体例に何ら限定されるものではない。
図1は、判定フローの概要を示すフローチャートである。
本具体例では、判定フローがプログラミングされたソフトウェアを用いる。このソフトウェアには、判定閾値を求めるためのウェーハ群を構成するシリコンウェーハ数(以下、「設定数」と記載する。)が設定されている。また、本具体例において、評価対象のシリコンウェーハ製造工程は、単結晶シリコンインゴットから切り出されたシリコンウェーハ(直径300mm)を研磨装置により研磨する研磨処理および洗浄処理を少なくとも含む。研磨装置は複数の研磨ヘッドを含み、各研磨ヘッドにより研磨されるシリコンウェーハは、研磨対象表面の裏面が複数のチャックにより保持される。
評価対象のシリコンウェーハ製造工程では、ある一定期間、同一品種(以下、「品種A」と記載する。)に属する複数のシリコンウェーハの量産が行われ、その後の一定期間、他の同一品種(以下、「品種B」と記載する。)に属する複数のシリコンウェーハの量産が行われる。量産されるシリコンウェーハは、製造工程が終了した後にライフタイム測定に付される。ここで行われるライフタイム測定は、研磨工程においてチャックにより保持されていた表面におけるマッピング測定である。マッピング測定により得られた評価結果は、1つのシリコンウェーハについて1つの電子ファイルとして保存される。したがって、シリコンウェーハの量産とライフタイム測定を続けると、複数の電子ファイルが保存される。本具体例において、測定値は、熱酸化によって表面に酸化膜を形成させた後にμ−PCD法により測定された再結合ライフタイム値である。また、電子ファイルには、シリコンウェーハの工程履歴情報も含まれる。例えば、そのシリコンウェーハの研磨において、研磨装置の複数の研磨ヘッドの中のいずれの研磨ヘッドが使用されたかの情報も含まれる。
ソフトウェアは、電子ファイルが保存されるフォルダを常時監視し、電子ファイルが保存されたことを検知する。複数の電子ファイルが保存されたことを検知したソフトウェアは、例えば、各品種(品種Aまたは品種B)に属するシリコンウェーハの評価結果の電子ファイルを検索する(S1)。
対象ファイル検索の結果、例えば品種Aに属するシリコンウェーハの評価結果の電子ファイルが設定数以上あることが確認された場合(S2)、設定数の全ファイルの測定値をソフトウェアに読み込む(S3)。
一態様では、全ファイルのすべての測定値を用いて基準値を算出することができる。また、他の一態様では、全ファイルの中から一部の測定値を除いて代表値を算出することができる。後者の態様は、例えば、以下のように実施することができる。
全ファイルのすべての測定値をソフトウェアに読み込み、マッピング測定で得られた測定箇所の位置情報と測定値とを関連付けた測定結果を用いて、1つのシリコンウェーハについて電子ファイルに保存されている全測定値をメモリ上(画面上)にウェーハ形状に配置する。ウェーハ形状(円形領域)の中心から半径145mmの領域の測定値を、代表値を求めるために用いる。即ち、ライフタイム測定を行ったシリコンウェーハの直径は300mmであるため、ウェーハ形状の外周の幅5mmの領域(外周領域)に配置されている測定値は、代表値を求めるためには使用しない。代表値として、本具体例では中央値(メジアン値)を求める。ソフトウェアに読み込んだ全ファイルについて、上記と同様に中央値を求めることにより、各シリコンウェーハの中央値が決定される。
次いで、ソフトウェアに読み込んだ全ファイルについてそれぞれ求めた中央値の中から基準値を決定する。基準値は、先に記載したように最大値、最小値または平均値であることができる。本具体例では、中央値の最大値を基準値として決定する。こうして設定された基準値を用いて、「基準値−a」を、判定閾値として決定する。本具体例では、基準値は再結合ライフタイム値から決定された値であり、aは、経験に基づき200〜400μsの範囲で設定する。
以上により、判定閾値が決定される(S4)。
次いで、ソフトウェアに読み込んだ全電子ファイルを検索し、判定閾値から条件に合致するライフタイム異常値を走査する(S5)。条件に合致するライフタイム異常値とは、例えば、判定閾値以下の値または判定閾値を下回る値である。本具体例では、ライフタイム異常値の走査は、上記外周領域に配置された測定値は除外して行う。即ち、設定走査範囲内でライフタイム異常値を走査する。ライフタイム異常値の有無を確認し(S6)、ライフタイム異常値が検出された場合、ライフタイム異常値を持つ電子ファイル中の測定箇所の位置情報と測定値とを関連付けた測定結果を用いて各種情報を得る。ここで、ライフタイム異常値を持つ電子ファイルに保存されている全測定値をメモリ上(画面上)にウェーハ形状に配置することもできる(S7)。各種情報としては、例えば、ライフタイム異常値が発生した箇所の位置(例えば位置座標)、発生箇所数、ライフタイム異常値が1つの電子ファイルから複数検出された場合にはライフタイム異常値の最小値、最大値、平均値等を挙げることができる。これらの情報を、判定結果として、例えば記憶装置に記録する(S9)。代表値の決定に用いた電子ファイルは、不要ファイルとして削除してもよい(S10)。また、ライフタイム異常値が検出された場合、検出されたことをソフトウェアから信号として出力して信号受信部で受信し、受信部から製造工程において用いられている装置に停止指令の信号を送信することもできる。例えば、研磨装置に停止指令の信号を送信して、研磨装置を停止することができる。そして停止させた後、装置の工程保守管理を行うことができる。
以上の判定フローは、品種Aに属する他の1つ以上のウェーハ群について行うこともでき、品種Bに属する1つ以上のウェーハ群について行うこともできる。
図2は、ライフタイム異常値有りと判定された電子ファイルの全測定値をメモリ上にウェーハ形状に配置したマッピング図の具体例(ライフタイムのマッピング測定結果の具体例)であり、太枠線内の8箇所に示されている値が、ライフタイム異常値である。本具体例では、図2に示すライフタイム異常値の発生箇所は、研磨時にチャックに保持されていた位置およびその周辺にあるため、このシリコンウェーハの研磨に使用された研磨ヘッドと対向して配置されているチャックを、不良品発生原因と判定することができる。例えば、それらチャックを、シリコンウェーハの金属汚染の発生原因と判定することができる。かかる判定後、不良品発生原因と判定されたチャックの交換、洗浄等の工程保守作業を行うことができる。また、ライフタイム異常値の発生箇所数、複数のライフタイム異常値の最小値、最大値、平均値等の各種情報に基づき不良発生のレベルを評価し、その評価結果に基づき工程保守作業の詳細を決定することもできる。例えば発生箇所数が多いほど、また最小値、最大値、平均値等の値が大きいほど、重度の不良が発生していると評価することができる。例えば、不良発生のレベルが重度と評価されたならばチャックを交換し、不良発生のレベルが軽度と評価されたならばチャックの交換までは要さずにチャックを洗浄することを工程保守管理として行うことができる。そして工程保守作業後の製造工程においてシリコンウェーハの量産を再開することにより、チャックとの接触に起因する不良(例えば金属汚染)の発生が抑制されたシリコンウェーハを安定的に量産することができる。
以上の説明では、主に不良品発生原因が研磨処理、具体的には研磨処理において使用される研磨装置にある態様を例としたが、本発明はかかる態様に限定されるものではない。
本発明は、シリコンウェーハの製造分野において有用である。

Claims (7)

  1. 複数のシリコンウェーハを量産するシリコンウェーハ製造工程の評価方法であって、
    前記製造工程において量産されたシリコンウェーハのライフタイム測定を、各シリコンウェーハについて面内の異なる箇所において行い、各シリコンウェーハについて複数の測定値を得ること、
    各シリコンウェーハについて、前記複数の測定値から該シリコンウェーハの代表値を求めること、
    前記量産されたシリコンウェーハについて、複数のシリコンウェーハから構成されるウェーハ群ごとに、ウェーハ群に含まれる各シリコンウェーハの代表値を用いて判定閾値を求めること、
    前記ウェーハ群に、前記各シリコンウェーハについて得られた複数の測定値の中に、前記判定閾値に基づき決定されるライフタイム異常値を含むシリコンウェーハが含まれるか否かを判定し、
    前記ライフタイム異常値を含むシリコンウェーハが含まれない場合、前記製造工程は良品を製造可能な製造工程であると判定し、
    前記ライフタイム異常値を含むシリコンウェーハが含まれる場合、前記製造工程は不良品が発生する可能性がある製造工程であると判定すること、
    を含む、前記評価方法。
  2. 前記製造工程が不良品が発生する可能性がある製造工程であると判定された場合、前記製造工程において前記ライフタイム異常値を含むシリコンウェーハに行われた処理に、不良品発生原因があると判定することを含む、請求項1に記載の評価方法。
  3. 前記ライフタイム異常値を含むシリコンウェーハについて、ライフタイム異常値が発生した箇所を特定することを含み、
    前記ライフタイム異常値を含むシリコンウェーハに行われた処理に用いられた装置に含まれ、かつ前記特定された箇所と接触したと見込まれる部材を、不良品発生原因であると判定することを更に含む、請求項2に記載の評価方法。
  4. 前記不良品発生原因があると判定された処理は、シリコンウェーハ研磨装置を用いる研磨処理である、請求項2または3に記載の評価方法。
  5. 前記代表値は、各シリコンウェーハについて前記複数の測定値から求められる中央値である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の評価方法。
  6. 前記判定閾値は、ウェーハ群に含まれる各シリコンウェーハの中央値の中の最大値に基づき求められる値である、請求項5に記載の評価方法。
  7. 複数のシリコンウェーハを量産するシリコンウェーハ製造工程においてシリコンウェーハを量産すること、
    前記製造工程を、請求項1〜6のいずれか1項に記載の評価方法によって評価すること、
    前記評価の結果、良品を製造可能な製造工程であると判定された場合、前記製造工程においてシリコンウェーハの量産を更に行うことを含み、
    前記評価の結果、不良品が発生する可能性がある製造工程であると判定された場合、工程保守作業を行った後に、前記製造工程においてシリコンウェーハの量産を更に行うことを含む、シリコンウェーハの製造方法。
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