JP4507157B2 - ウエーハ製造工程の管理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウエーハ、例えばシリコンウエーハ等のウエーハに対してウエーハ製造工程で導入される加工起因の異常や不純物混入等の異常に起因して発生する欠陥を好適に区別して検査・管理することができるウエーハの評価方法用いウエーハの製造工程で発生しうる異常を管理するウエーハ製造工程の管理方法に関する。
【0002】
【関連技術】
一般にシリコンウエーハ等の半導体ウエーハの製造方法は、チョクラルスキー(CZ)法等を使用して単結晶インゴットを育成する単結晶製造工程と、この単結晶インゴットをスライスし少なくとも一主面が鏡面状に加工されるウエーハ加工工程からなる。
【0003】
更にウエーハ加工工程は、図8に示すように、単結晶インゴットをスライスして薄円板状のウエーハを得るスライス工程(ステップ300)と、該スライス工程によって得られたウエーハの割れ、欠けを防止するためにその外周部を面取りする面取り工程(ステップ302)と、このウエーハを平坦化するラッピング工程(ステップ304)と、面取り及びラッピングされたウエーハに残留する加工歪みを除去するエッチング工程(ステップ306)と、そのウエーハ表面を鏡面化する研磨(ポリッシング)工程(ステップ308)と、研磨されたウエーハを洗浄して、これに付着した研磨剤や異物を除去する洗浄工程(ステップ310)を有している。上記工程は、主な工程を示したもので、他に熱処理工程等の工程が加わったり、工程順が入れ換えられたり、多段で行われたりする。
【0004】
このように製造されたシリコンウエーハは、最終的に品質検査が行われ、その後ウエーハを収納する容器に入れられ包装後、この製造された鏡面研磨ウエーハ(PWともいう)を用いてデバイスを形成するためデバイス製造会社(デバイス工程)に送られる。
【0005】
また、デバイスを形成する前に鏡面研磨ウエーハに付加価値をつけるために、さらに鏡面研磨ウエーハを熱処理するアニール工程やウエーハ上にエピタキシャル層を形成するエピタキシャル成長工程を含む場合もある。この他にも鏡面研磨ウエーハに酸化膜を介してウエーハを貼り合わせることで貼り合わせSOIウエーハ等を製造することがある。
【0006】
このようなウエーハ製造工程の中で、デバイスの微細化に伴い、達成すべきデバイス特性がますます厳しくなり、シリコンウエーハに対しても更なる結晶品質の完全性と表面の清浄化が要求されている。
【0007】
従って、シリコンウエーハの品質を精密に評価し、シリコンウエーハの作製及びデバイス作製プロセスの改善を図っていく必要がある。つまり半導体ウエーハの製造においては、ウエーハに存在する欠陥やウエーハ上に付着する異物が歩留り低下の要因となり、これらウエーハに付着した欠陥や異物を検査して、欠陥や異物の発生量を管理したり、ウエーハに存在する欠陥や付着した異物を分析して欠陥や異物の発生源(発生工程)を解析したりすることがある。
【0008】
半導体ウエーハに検出される欠陥や異物としては、上記単結晶製造工程で導入される結晶起因の欠陥と、ウエーハ加工工程で導入される加工起因の欠陥、または不純物(パーティクルや重金属等)などの異物によるものに大別される。
【0009】
従来、このようなシリコンウエーハ表面の検査には、パーティクルカウンタと呼ばれる光散乱を原理とした検査装置が主に使われていた。
【0010】
この装置は散乱強度を検出しウエーハ上のパーティクルを検出するものであるがパーティクル等の他にも一定の大きさ以上であれば種々の欠陥を検出してしまい、これらの区別が困難なことから、この方法で検出される欠陥や異物を区別せずにまとめてカウントし、LPD(Light Point Defect)という名称で欠陥の発生量を管理している。
【0011】
これまでにデバイス工程で問題となる欠陥としては、ウエーハの表層近くに現れるCOP(Crystal Originated Particle)が知られている。これらは、結晶を引き上げる際に導入されてしまう結晶起因の欠陥である。このような欠陥を評価する方法としては、各欠陥を評価する前に、シリコンウエーハ自体に前処理を行い、特定の欠陥について感度を向上させ(欠陥を顕在化させ)、その後目視や電子顕微鏡などで欠陥を直接観察している。
【0012】
例えば、上記COPの検査では、COPは0.1μm以下の欠陥であるが、アンモニア−過酸化水素水の溶液(SC1溶液ともいわれる)で処理することによって顕在化しウエーハ表面にピットとして現れこれを検出している。なお、近年結晶引上げ技術の向上によりCOPのような欠陥が著しく少ないウエーハが製造できるようになっている。
【0013】
また、パーティクルカウンタにより検出したウエーハ上の輝点の位置を特定し、他の測定装置により前記輝点と同一点を測定するなどし、欠陥の識別等が行われていた。
【0014】
シリコンウエーハ表面の評価方法としては、パーティクルカウンタの他にも近年コンフォーカル光学系のレーザー顕微鏡が用いられてきている。コンフォーカル光学系とは、サンプル上にレーザー光を集束させて微小スポットで照射し、その反射光を受光器の全面に配置したピンホールに再び集束させ、ピンホールを通過した光量を検出するものである。この方法では従来のパーティクルカウンタに比べ、高感度にウエーハ表面の欠陥や異物が評価されている。
【0015】
このようなコンフォーカル光学系のレーザー顕微鏡でも、その装置で検出された欠陥を通常は区別せずにまとめてカウントしその総量や分布を観察していた。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
コンフォーカル光学系のレーザー顕微鏡では高感度で評価できることから、特に様々な形態の欠陥や異物を検出してしまう。この検出された欠陥や異物の総数をカウントしてウエーハの品質を管理しても有効ではあるものの、評価結果を製造工程にフィードバックしたりするには問題がある。
【0017】
せめて結晶起因の欠陥と、ウエーハ加工工程で導入される加工起因の欠陥、または重金属などによる金属汚染による欠陥などを区別する必要がある。
【0018】
つまり、従来の光散乱方式のパーティクルカウンタやコンフォーカル光学系のレーザー顕微鏡を単独で用いていたのでは、欠陥の数や面内の分布はある程度確認できるものの、その欠陥の種類又は発生工程等については明確に把握されていなかった。
【0019】
最近では、コンフォーカル光学系のレーザー顕微鏡で、どんな種類の欠陥や異物がウエーハ上に存在し、各欠陥や異物がどのように分布しているか、欠陥の形状等により自動的に識別する装置も開発されている。このような装置では、欠陥や異物のウエーハ付着状況が一目瞭然に判るので、欠陥や異物の発生原因を解明することがより容易になる。
【0020】
しかし、上記自動識別機能をもったコンフォーカル光学系のレーザー顕微鏡では検査時間がかかり過ぎ、処理能力に問題があることが分かった。
【0021】
そこで、簡便にウエーハ加工工程で導入される加工起因の欠陥、または不純物(重金属等)などに起因する欠陥を区別する技術が要望されていた。
【0022】
本発明は、ウエーハ加工工程で導入される加工起因の欠陥、または汚染(重金属等)などに起因する欠陥を簡便に区別することができるようにしたウエーハの評価方法利用したウエーハ製造工程の管理方法を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、従来の光散乱方式のパーティクルカウンタやコンフォーカル光学系のレーザー顕微鏡を、それぞれ単独に用いただけではその欠陥の種類又は発生工程等については明確に把握されないものの、これらの評価装置で得られた欠陥数を比較することで、その欠陥の種類や発生工程を特定できることを見出し本発明を完成させた。
【0024】
つまり、本発明のウエーハ製造工程の管理方法に用いられるウエーハの評価方法は、被評価ウエーハの表面に存在する欠陥の数をコンフォーカル方式の検査装置を用いて評価する第1の評価工程と、該被評価ウエーハの表面に存在するLPDの数を光散乱方式のパーティクルカウンタを用いて評価する第2の評価工程と、該被評価ウエーハをアンモニア−過酸化水素水からなるエッチング液に長時間浸漬した後、再度、該被評価ウエーハの表面に存在するLPDの数を光散乱方式のパーティクルカウンタを用いて評価する第3の評価工程とからなり、第2の評価工程で得られたLPD数と第3の評価工程で得られたLPD数の差からLPDの増加数を算出し、このLPDの増加数と第1の評価工程で得られた欠陥数とを比較して、該被評価ウエーハに対する加工起因の欠陥や金属汚染起因の欠陥を評価するものである
【0025】
前記第1の評価工程で評価される欠陥が0.06μm以上の欠陥であり、前記第2及び第3の評価工程で評価されるLPDが0.12μm以上のLPDであるようにするのが好ましい。
【0026】
従来のパーティクルカウンタなどの単独のデータ、特に欠陥総数をカウントするだけでは、欠陥を区別することが困難であり、加工起因の欠陥や金属汚染起因の欠陥を区別することができなかった。
【0027】
そこで、欠陥を正確に識別するにはパーティクルカウンタで測定した欠陥部分を別な高感度測定装置、例えば走査型電子顕微鏡(SEM)や原子間力顕微鏡(AFM)、透過型電子顕微鏡(TEM)、オージエ電子分光分析装置(AES)などの分析装置で測定し直すなどの手法がとられていた。
【0028】
これらの装置は、ひとつひとつの欠陥を詳しく調査することができ好ましいが、その半面検査時間もかかり、ウエーハ表面に複数欠陥がある場合などその一部しか評価できない。詳細な解析には有効であるものの、製造工程への早急なフィードバックや品質保証の面では問題である。
【0029】
上記したウエーハの評価方法では光散乱方式で得られるようなLPDの増加数と、コンフォーカル方式で得られるような欠陥の総数(コンフォーカル方式では、個別の欠陥分類も可能であるがこのような識別をしない単なる総数でカウントしたもの)を比較することで、個別の欠陥の種類を細かく識別することなくウエーハに対する品質上の問題を推測し、主に加工起因の欠陥であるのか金属汚染起因の欠陥であるのかを区別して評価することができる。
【0030】
このような評価を行うことによって、ウエーハ製造工程の工程管理を容易に行うことができる。つまり、本発明のウエーハ製造工程の管理方法は、上記したウエーハの評価方法で得られた被評価ウエーハについての評価情報をもとにウエーハ製造工程における工程管理を行うことを特徴とする。
【0031】
前記被評価ウエーハについての評価情報が前記欠陥数及びLPDの増加数であり、該欠陥数及びLPDの増加数のそれぞれに対して所定の規格値を予め設定し、該欠陥数及びLPDの増加数がどちらも所定の規格値以内である場合は、該被評価ウエーハを合格と判定し、該欠陥数及びLPDの増加数の少なくともいずれか一方が所定の規格値を超える場合は、該被評価ウエーハを不合格と判定することによって良好な工程管理を行うことができる。
【0032】
これは、欠陥数及びLPDの増加数のいずれか一方の欠陥情報のみでは、例えば、加工起因の欠陥があるのに気付かず(または汚染起因の欠陥があるのに気付かず)良品と判断して、デバイス工程等の次工程に送ってしまう可能性があるためである。本発明のウエーハ製造工程の管理方法におけるように2つの評価情報(欠陥数及びLPDの増加数)を比較し管理することで、良品のみを次工程に送ることができる。
【0033】
また、前記被評価ウエーハを不合格と判定するに際し、前記欠陥数が前記所定の規格値以内で、前記LPDの増加数が前記所定の規格値を超える場合は、汚染起因による欠陥と判断し、該欠陥数が前記所定の規格値を超え、該LPDの増加数が所定の規格値以内である場合は、加工起因による欠陥と判断し、該欠陥数及びLPDの増加数がいずれも規格値を超える場合は、汚染起因による欠陥、加工起因による欠陥及びその他の欠陥と判断し、ウエーハ製造工程の改善(ウエーハ製造工程へのフィードバック)を行うようにすれば、さらに良好な工程管理を行うことができる。
【0034】
このように本発明のウエーハ製造工程の管理方法によって管理すれば、ウエーハ製造工程の改善が容易になり、安定したウエーハの製造を行うことができる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明するが、図示例は例示的に示されるもので、本発明の技術思想から逸脱しない限り種々の変形が可能なことはいうまでもない。図1は本発明のウエーハ製造工程の管理方法に用いられるウエーハの評価方法の工程順の1例を示すフローチャートである。
【0036】
ウエーハ加工が終了したシリコン半導体などの鏡面研磨ウエーハを被評価ウエーハとし、先ず初めに被評価ウエーハの表面をコンフォーカル方式の検査装置、例えばコンフォーカル光学系のレーザー顕微鏡を用い、該被評価ウエーハ表面に存在する、例えば0.06μm以上の欠陥の総数を評価する(第一の評価工程、図1のステップ100)。欠陥のサイズは特に限定するものでもなく、要望される品質等により任意に設定すれば良いが、なるべく小さい欠陥まで検出するほうが好ましい。
【0037】
コンフォーカル光学系によるレーザー顕微鏡について図5を用いて説明する。図5はコンフォーカル光学系によるレーザー顕微鏡の基本構造を示す概略説明図である。図5において、10はコンフォーカル光学系によるレーザー顕微鏡で、顕微鏡本体12に対応してアルゴンレーザー等のレーザー光源14が設けられている。
【0038】
該顕微鏡本体12はレーザー光源14、ビームスプリッタ16、被評価ウエーハWの表面にレーザービームBを収束させる対物レンズ18、ウエーハWの表面から反射したレーザービームBをピンホール部材20のピンホール20aに収束する集光レンズ22及び該ピンホール20aを通過したレーザービームBを受光する光検出器24から構成されている。
【0039】
このような構成により、その動作原理を以下に説明する。対物レンズ18によってレーザービームBはウエーハWの表面上に収束し、例えば0.5μm程度のスポットでウエーハ表面を照射する。ウエーハWの表面から反射されたレーザービームBは光学系を戻り、集光レンズ22によって収束されてピンホール部材20のピンホール20aを通って光検出器24に入射する。
【0040】
ウエーハWの表面に欠陥がある場合には、その欠陥部分からの反射光の波面は乱れており、光検出器24においてレーザービームBのスポットが拡がってしまい光検出信号が低下する。不図示の欠陥検出回路は、光検出器24における信号の差を検出することにより、設定された値以上の信号強度差が発生する部分を欠陥部とし、その大きさと座標を記録する。検査は等速スピードで移動しながら行われ、それぞれのビームスポットはウエーハWの全体を緻密にスキャンする。
【0041】
コンフォーカル光学系のレーザー顕微鏡は、このような原理による欠陥の識別により0.06μm以上の欠陥がカウントできる市販の装置を用いれば良い。
【0042】
次に、第一の評価工程(コンフォーカル方式の検査装置、即ちコンフォーカル光学系によるレーザー顕微鏡)で評価された被評価ウエーハを、光散乱式のパーティクルカウンタを用い評価する(第二の評価工程、図1のステップ102)。これは該被評価ウエーハをアンモニア−過酸化水素水からなるエッチング液に長時間浸漬することで変化するLPD数を調べる為に、初期LPD数を確認する為である。該被評価ウエーハの表面を光散乱方式のパーティクルカウンタを用い、例えば、被評価ウエーハ表面に存在する0.12μm以上のLPD数を評価する。このLPDのサイズも特に限定するものでもなく、要望される品質等により任意に設定すれば良いが、0.12μm程度以上で検出すると安定した評価及び管理を行うことができる。
【0043】
光散乱方式のパーティクルカウンタは、ウエーハ表面をレーザー光により走査し、パーティクル(ウエーハ表面)からの光散乱の強度を測定することにより、パーティクルの位置と(光学的な)大きさを識別するものである。光散乱方式のパーティクルカウンタについて図6を用いてさらに説明する。図6は光散乱方式のパーティクルカウンタの基本構造を示す一部断面側面的概略説明図である。図6において、30は光散乱方式のパーティクルカウンタで、試料ウエーハWが載置されかつ回転可能な試料台32を有している。一側方から入射されるレーザー光Lは第1反射板34によって下方に反射され、回転する被評価ウエーハWの面によって再度反射される。反射光の一部は、該第1反射板34の周囲に立設された集光板36によって集光されて上方に設けられた第1検出器38に誘導される。反射光の残りは、該第1反射板34の上方に設けられた集光レンズ40によって集光され、次いで第2反射板42によって他側方に反射され、他側方に設けられた第2検出器44に誘導される。
【0044】
なお、図6の構成をわかり易くするため、図7(a)に第1検出モードを、図7(b)に第2検出モードをそれぞれ別々に図示した。第1検出モードは図7(a)に示すようにウエーハに対し垂直にレーザーを照射し、欠陥による乱反射の状況をウエーハに近い位置で集光し観察するモードであり、特にパーティクル、COP等の検出に有効なモードである。また、第2検出モードは図7(b)に示すようにウエーハに対し垂直にレーザーを照射し、欠陥による乱反射の状況を正反射に近い部分で集光し観察するモードであり、特に窪み等の検出に有効なモードである。また、この光散乱方式のパーティクルカウンタとしては、上記の構成の他にレーザーを斜めから入射する光学系等もある。
【0045】
エーハの評価方法ではこのような光学系(図7(a)(b)単独の光学系またはこれらの2つの光学系から得られる情報を足し合わせた光学系)により識別される欠陥を評価する。本発明で用いる光散乱方式のパーティクルカウンタは、このような原理(光学系)で例えば0.12μm以上の欠陥がカウントできる(市販の)装置を用いれば良い。
【0046】
次に、該被評価ウエーハをアンモニア−過酸化水素水からなるエッチング液に長時間浸漬処理する(図1のステップ104)。長時間のエッチングは、一回で任意の設定時間処理してもよく、また浸漬を繰返し行い、トータルの時間が(任意の)設定時間となるようにしても良い。通常この長時間の浸漬処理は30〜100分程度、好ましくは40〜60分程度で行う。浸漬時間が30分未満であるとエッチング時間が短く欠陥が顕在化しないため好ましくなく、また、100分を超えるとウエーハ表面が粗れるため、ヘイズが増えてしまうため好ましくない。なお、エッチング時間により処理後に得られるLPD数は変化してしまうため、品質の保証や工程の管理を行う場合、一定の時間に固定してこのような処理を行う。
【0047】
アンモニア−過酸化水素水からなるエッチング液は、特に限定するものではないが、例えば28重量%アンモニア水、30重量%の過酸化水素水、純水を10:2:100程度で調整した溶液でエッチング処理すると良い。また液温は80℃程度に調整し実施すると良い。
【0048】
次に、このような処理をした該被評価ウエーハの表面を、再度光散乱方式のパーティクルカウンタを用い、被評価ウエーハ表面に存在する0.12μm以上のLPD数を再度評価する(第三の評価工程、図1のステップ106)。この時用いる検査装置及び検査条件は第二の評価工程と同様に実施する。
【0049】
このようにして、第二の評価工程で得られた初期のLPDの数と第三の評価工程で得られたアンモニア−過酸化水素水(SC−1液)による処理を行った後のLPDの数との差をカウントする。なお、このような処理を実施すると通常LPD数は増加する。
【0050】
このような、第一の評価工程で得られたコンフォーカル方式による検査によって得られる欠陥数と、SC−1液の処理により増加するLPD数(LPDの増加数)とを比較することで、ウエーハ表面に存在する欠陥を評価する。特に加工起因の欠陥か、または金属汚染起因の欠陥を効果的に識別することができる。
【0051】
エーハの評価方法における欠陥の識別手法について図4を用いて説明する。図4はコンフォーカル光学系のレーザー顕微鏡で評価した欠陥数及び光散乱方式によるパーティクルカウンタで測定したSC−1処理後のLPDの増加数と各種欠陥起因との相関関係を示すグラフである。図4に示すようにコンフォーカル光学系のレーザー顕微鏡によって得られる欠陥数が少なく、またSC−1液の処理により増加するLPD数も少ないウエーハ(図4の(1)の範囲)であれば、加工起因及び金属汚染起因の欠陥もないか又は少ないということがわかる。つまり、この図1の(1)の範囲のウエーハは品質保証上問題でないレベルのウエーハである。逆にコンフォーカル光学系のレーザー顕微鏡によって得られる欠陥数が多く、またSC−1液の処理により増加するLPD数も多いウエーハ(図4の(2)の範囲)の場合、加工起因及び金属汚染起因の欠陥及びその他の原因による欠陥が多いということがわかる。その他の欠陥の例としては、例えばCOP等の結晶欠陥などが考えられる。この図4の(2)の範囲のウエーハは品質上問題となる可能性があるというレベルである。
【0052】
上記のように欠陥数及びLPDの増加数のどちらを評価しても、同じように欠陥が多いか又は少ないという結果が得られるのであれば、欠陥数及びLPDの増加数のどちらか一方の評価を行えば十分であるが、欠陥数及びLPDの増加数の評価によって得られる欠陥の情報は完全には一致していないことがある。特に欠陥数及びLPDの増加数のいずれか一方だけを評価し、その一つの評価で欠陥が多く検出されるのであれば、品質保証上、一応問題は無いが、逆に欠陥が少なく検出された場合問題となることがある。
【0053】
つまり、コンフォーカル光学系のレーザー顕微鏡によって得られる欠陥数が少なく、SC−1液の処理により増加するLPD数が多いウエーハ(図4の(3)の範囲)や、その逆にコンフォーカル光学系のレーザー顕微鏡によって得られる欠陥数が多く、SC−1液の処理により増加するLPD数が少ないウエーハ(図4の(4)の範囲)などが存在することが明らかになった。このようなウエーハの場合、一方の評価のみ、例えば、コンフォーカル光学系のレーザー顕微鏡による評価を行っただけの場合、得られる欠陥数が少なければその時点でウエーハは合格と判断される。しかし、実際には、他の種類の欠陥が存在し、後工程で問題が生じることがある。本エーハの評価方法を採用することによってこのような誤判定が著しく低下する。
【0054】
また、本エーハの評価方法では、特にコンフォーカル光学系のレーザー顕微鏡によって得られる欠陥数が少なく、SC−1液の処理により増加するLPD数が多い場合(図4の(3)の範囲)、またはコンフォーカル光学系によって得られる欠陥数が多く、SC−1液の処理により増加するLPD数が少ない場合(図4の(4)の範囲)に、加工起因の欠陥か、または金属汚染起因の欠陥かを効果的に区別できる。
【0055】
具体的には、コンフォーカル光学系のレーザー顕微鏡によって得られる欠陥数が少なく、SC−1液の処理により増加するLPD数が多い傾向にあるウエーハ(図4の(3)の範囲)では、汚染起因による欠陥が主に生じていることがわかった。一方、コンフォーカル光学系のレーザー顕微鏡によって得られる欠陥数が多く、SC−1液の処理により増加するLPD数が少ない傾向のウエーハ(図4の(4)の範囲)では、主に加工起因による欠陥が多く生じていることがわかり、詳細な欠陥種類の特定はできないものの、欠陥の生じる原因を区別することができる。
【0056】
このように、本エーハの評価方法では光散乱方式のパーティクルカウンタで得られるようなLPDの増加数と、コンフォーカル光学系のレーザー顕微鏡で得られるような欠陥数を比較することで、個別の欠陥の種類を識別することなくウエーハに対する加工起因の欠陥や金属汚染起因の欠陥を区別して評価することができる。どちらの装置(光散乱方式のパーティクルカウンタ及びコンフォーカル光学系のレーザー顕微鏡)も比較的簡単に操作でき、自動化等も容易なためウエーハの評価が行いやすい。
【0057】
このような本エーハの評価方法を用いることにより、ウエーハの品質保証及びウエーハ加工の製造条件を見直すことなど、製造現場へのフィードバックが容易にできる。次に、本発明のウエーハ製造工程の管理方法について図2を用いて説明する。図2は本発明のウエーハ製造工程の管理方法の工程順の1例を示すフローチャートである。
【0058】
図2に示すように、ウエーハ加工(ステップ200)の終了したウエーハから被評価ウエーハを抜き取る。被評価ウエーハは、先ずは初めに上記した本エーハの評価方法により、コンフォーカル光学系のレーザー顕微鏡により得られる被評価ウエーハ上に存在する0.06μm以上の欠陥数の評価を行い(ステップ202)、次いでSC−1液の処理により増加するLPD数を評価する(ステップ204)。
【0059】
コンフォーカル光学系のレーザー顕微鏡により得られる被評価ウエーハ上に存在する0.06μm以上の欠陥の総数とSC−1液の処理により増加する0.12μm以上のLPD数には、それぞれに、所定の規格値(管理値)を任意に設けておく。この所定の規格値は、デバイス工程等の後工程でのウエーハの扱いにより適宜設定すれば良い。例えば、後工程でウエーハ表面を更に研磨する工程がある場合、加工起因の欠陥は後工程で除去される可能性が大きい為、この段階での基準値は緩く設定しても問題ない。しかしウエーハとしてはこれらの欠陥はできるだけ少ないほうが好ましい。今のところ多くの後工程でコンフォーカル光学系のレーザー顕微鏡により得られる被評価ウエーハ上に存在する0.06μm以上の欠陥の総数が500個以下(直径300mmのウエーハ)及びSC−1液の処理により増加するLPD数も500個以下(直径300mmのウエーハ)であればほとんど問題が無いことがわかった。
【0060】
従って、このような2つの評価項目(欠陥数及びLPDの増加数)を評価し、どちらの評価項目も規格値以内であるか否かを判断する(ステップ206)。被評価ウエーハについて、2つの評価項目(欠陥数及びLPDの増加数)がいずれも規格値以内である場合は、ウエーハは合格と判定される(ステップ208)。この場合は、被評価ウエーハは品質上の問題はなく、次工程へ搬送される。これらの評価項目がいずれも規格値以内でない場合は、次いで欠陥数が規格値を超えているか否かを判断する(ステップ210)。欠陥数が規格値を超えていない場合は、被評価ウエーハは不合格1と判定される(ステップ212)。この場合は、その欠陥は汚染起因による欠陥と判断され(ステップ214)、汚染の可能性のある工程へフィードバックされる(ステップ216)。
【0061】
ステップ210において欠陥数が規格値を超えている場合は、次いでLPDの増加数が規格値を超えているか否かを判断する(ステップ218)。LPDの増加数が規格値を超えていない場合は、被評価ウエーハは不合格2と判定される(ステップ220)。この場合は、その欠陥は加工起因による欠陥と判断され(ステップ222)、加工(研磨)工程へフィードバックされる(ステップ224)。
【0062】
ステップ218においてLPDの増加数が規格値を超えている場合は、被評価ウエーハは不合格3と判定される(ステップ226)。この場合は、その欠陥は汚染起因による欠陥、加工起因による欠陥及びその他の原因による欠陥と判断され(ステップ228)、汚染原因か、加工(研磨)原因か、その他の原因によるのかについての追求がなされる(ステップ230)。なお、ウエーハの合否を判定する規格値と、製造工程にフィードバックするかどうかを判断する規格値は別に設置しても良い。
【0063】
本発明のウエーハ製造工程の管理方法によれば、このような不合格となったウエーハの不良原因を調査、製造工程にフィードバックすることが比較的容易に実施できる。つまり、このような2つの評価項目により評価した結果を比較し、各評価項目の(任意の)規格値に対し、コンフォーカル光学系によって得られる欠陥数が規格値より少なく、アンモニア−過酸化水素水からなるエッチング液による処理により増加するLPD数が規格値より多い場合は、汚染起因による欠陥と判断し、コンフォーカル光学系によって得られる欠陥数が規格値より多く、アンモニア−過酸化水素水からなるエッチング液による処理により増加するLPD数が規格値より少ない場合に、加工起因による欠陥と判断し、ウエーハ製造工程の改善(ウエーハ製造工程へのフィードバック)を行うことができる。
【0064】
ウエーハの製造工程では、汚染の発生しやすい工程や加工起因の欠陥が生じやすい工程などはある程度経験的に把握されている。1例を示すと汚染の発生しやすい工程としては、例えば研磨工程と洗浄工程の間にウエーハを一時的に保管する工程などで生じやすいことが知られており、また加工起因の欠陥は研磨工程、特に研磨剤の管理の不備によって生じることなどがある。従って、上記のように評価して得られた結果をもとに、汚染起因の欠陥か加工起因の欠陥は迅速に把握し、考えられる工程へフィードバックし、その工程の改善を行うようにする。
【0065】
なお、どちらの評価項目も規格外の場合は、上記汚染起因の欠陥か加工起因の欠陥も含め、さらに他の原因もあることがある。例えば結晶起因の欠陥の可能性もあるので結晶の引上げ工程へのフィードバックを行うこともある。
【0066】
このようなウエーハ製造工程の管理をすることで、問題となる工程の把握が容易にでき、生産性の向上及び品質の向上につながる。
【0067】
【実施例】
以下に実施例をあげて本発明をさらに具体的に説明するが、これらの実施例は例示的に示されるもので限定的に解釈されるべきでないことはいうまでもない。
【0068】
(実例1)
直径300mm(12インチ)のシリコンウエーハについて本発明のウエーハの評価方法による評価を行った。被評価ウエーハとしては、例えば図8に示すようなウエーハ製造工程によって鏡面研磨されたウエーハを用いた。具体的には、ワイヤーソーを用い切断し、面取り後、#1500以上の遊離砥粒でラッピングし、濃度50%NaOHを用いアルカリエッチングし、その後研磨工程では両面研磨、片面研磨、片面研磨の3段の研磨を行い、高平坦度で鏡面化されたウエーハを得、その後洗浄を行い直径300mmのシリコン鏡面ウエーハを得た。ウエーハ製造工程では、少なくともウエーハの一主面が鏡面化され、高平坦度なウエーハが得られればその工程は特に限定するものではない。実際には複数の製造ライン及び製造条件によって得られたウエーハを評価している。
【0069】
この鏡面研磨されたウエーハの一部を抜き取り、初めにコンフォーカル光学系のレーザー顕微鏡を用い欠陥の評価を行った。コンフォーカル光学系のレーザー顕微鏡として市販のレーザーテック社製商品名MAGICSを用いておこなった。この装置は図5に示すような光学系の装置である。この装置によりウエーハ表面に存在する0.06μm以上の欠陥の総数を確認した。
【0070】
次に、光散乱方式のパーティクルカウンタを用い初期のLPD数を確認した。光散乱方式のパーティクルカウンタは市販のKLA-Tencor社製SP1を用い評価した。図6及び図7(a)(b)に示すような2つの光学系を有する装置である。評価条件は垂直照射で入射し、図7(a)(b)の2つの検出器で検出される欠陥情報を足し合わせ、0.12μm以上のLPD数として評価した。
【0071】
次にアンモニア−過酸化水素水(SC−1液)による処理を行った。アンモニア−過酸化水素水(SC−1液)の薬液の濃度は、28重量%アンモニア水、30重量%の過酸化水素水、純水を10:2:100程度で調整した溶液である。この薬液を水槽に入れ、液温80℃で調整し、被評価ウエーハをこの薬液中に40分間、浸漬することでウエーハをエッチング処理した。
【0072】
次に、先と同じ光散乱方式のパーティクルカウンタを用いSC−1処理後のLPD数を確認した。評価条件等も同じに行っている。これにより、アンモニア−過酸化水素水(SC−1液)による処理前後のLPD数の差を評価した。
【0073】
以上により評価したコンフォーカル光学系のレーザー顕微鏡で得られた欠陥数(コンフォーカル光学系のレーザー顕微鏡による欠陥総数(個/300mmウエーハ))と、アンモニア−過酸化水素水(SC−1液)による処理により増えたLPDの増加数(光散乱方式によるパーティクルカウンタで測定したSC−1洗浄後のLPDの増加数(個/300mmウエーハ)を図3にプロットした。図3に示すように、ウエーハ(製造工程)の違いにより様々な傾向が評価できる。
【0074】
なお、欠陥の種類を識別する為に、AFM等を用いて具体的に各欠陥について細かく観察してみるとコンフォーカル光学系のレーザー顕微鏡によって得られる欠陥数が少なく、SC−1液の処理により増加するLPD数が多いウエーハを評価すると、これらの欠陥の多くはピット状の欠陥が多いことがわかった。これらのピット状欠陥は主にCu汚染に起因して生じ、デバイスプロセスが進むに従いより深いピットを形成し、歩留りに重大な悪影響を及ぼすことが知られている。
【0075】
一方、コンフォーカル光学系のレーザー顕微鏡によって得られる欠陥数が多く、SC−1液の処理により増加するLPD数が少ない場合には、線状の付着物が多く観察された。これらは研磨工程での加工起因による欠陥であることが知られている。この欠陥は洗浄で除去できない付着物であるため、特にフラッシュメモリーの酸化膜耐圧不良を引き起こすことが知られている。
【0076】
(実施例
ウエーハ製造工程の管理方法の実施例について説明する。例えば、あるデバイス工程ではコンフォーカル光学で得られるような欠陥の総数が500個以下(直径300mmのウエーハ表面で)、及び光散乱方式で得られるようなLPD数の増加量が500個以下(直径300mmのウエーハ表面で)であれば、ウエーハの品質上問題ないことがわかっている。なお、この数値は後工程により好ましい数値が異なる。従って工程毎に適宜設定する。但し、基本的にはどちらも500個以下(直径300mmのウエーハ表面で)で管理すれば、現状たいていの仕様のウエーハで問題の無いウエーハとして保証できる。
【0077】
実施例としてはウエーハの製造工程の異なる2種類のウエーハ(直径300mmのシリコンウエーハ)を評価した。
【0078】
評価した結果、一方のウエーハは、コンフォーカル光学系のレーザー顕微鏡で得られるような欠陥の総数が120個、及び光散乱方式で得られたSC−1処理後のLPD数の増加量が210個であり、どちらの評価方法でも500個以下であった。本発明のウエーハ製造工程の管理方法では、これを良品と判断し合格とする。
【0079】
もう一方のウエーハでは、コンフォーカル光学で得られるような欠陥の総数が1000個、及び光散乱方式で得られたSC−1処理後のLPD数の増加量が250個であった。本発明のウエーハ製造工程の管理方法では、これを不良品と判断し不合格にし、更にこの不良になった原因を調査する。本実施例では、コンフォーカル光学系によって得られる欠陥数が規格値より非常に多く、アンモニア−過酸化水素水からなるエッチング液による処理により増加するLPD数が規格内であたため、加工起因による欠陥と判断し、加工起因の発生する可能性がある工程へフィードバックした。
【0080】
本実施例のウエーハでは、研磨工程の研磨剤の影響、具体的にはpH管理に問題があり、欠陥が生じていることがわかった。この研磨剤のpH管理を改善することで、欠陥の発生が低下し、どちらの評価項目でも規格内となるウエーハが製造できるようになった。
【0081】
このように、同じウエーハ表面の欠陥を評価する装置でも、コンフォーカル光学系のレーザー顕微鏡と光散乱方式のパーティクルカウンタでは得られる欠陥の情報が若干異なっていることがわかり、これら2つの装置から得られる評価情報を比較することで、それぞれの欠点を補足しあい、有効な欠陥情報が得られることがわかる。
【0082】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術範囲に包含される
【0083】
例えば、本発明のウエーハ製造方法の管理方法において管理される規格値は、測定装置や測定条件によって、また後工程で許容される範囲により適宜設定すれば良い。
【0084】
【発明の効果】
以上述べたごとく、本エーハの評価方法によれば、簡便にウエーハ加工工程で導入される加工起因の欠陥、または汚染(重金属等)などに起因する欠陥を区別することができる。
【0085】
また、本発明のウエーハ製造工程の管理方法によれば、デバイスの歩留まりに影響するようなウエーハを出荷しないで済む上、2つの評価項目(欠陥数及びLPDの増加数)についての評価情報を比較することにより、ウエーハの製造工程の管理を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のウエーハ製造工程の管理方法に用いられるウエーハの評価方法の工程順の1例を示すフローチャートである。
【図2】 本発明のウエーハ製造工程の管理方法の工程順の1例を示すフローチャートである。
【図3】 実例1における欠陥数とLPDの増加数との相関関係を示すグラフである。
【図4】 欠陥数及びLPDの増加数と各種欠陥との相関関係を示すグラフである。
【図5】 コンフォーカル光学系によるレーザー顕微鏡の基本構造を示す概略説明図である。
【図6】 光散乱方式のパーティクルカウンタの基本構造を示す一部断面側面的概略説明図である。
【図7】 図6と同様の図面で、(a)は第1検出モード、(b)は第2検出モードによる測定機構を示す摘示図である。
【図8】 従来のウエーハ加工工程の工程順の1例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10:コンフォーカル光学系によるレーザー顕微鏡、12:顕微鏡本体、14:レーザー光源、16:ビームスプリッタ、18:対物レンズ、20:ピンホール部材、20a:ピンホール、22:集光レンズ、24:光検出器、30:光散乱方式のパーティクルカウンタ、32:試料台、34,42:反射板、36:集光板、38,44:検出器、40:集光レンズ、B:レーザービーム、L:レーザー光、W:ウエーハ。

Claims (2)

  1. 被評価ウエーハの表面に存在する欠陥の数をコンフォーカル方式の検査装置を用いて評価する第1の評価工程と、該被評価ウエーハの表面に存在するLPDの数を光散乱方式のパーティクルカウンタを用いて評価する第2の評価工程と、該被評価ウエーハをアンモニア−過酸化水素水からなるエッチング液に長時間浸漬した後、再度、該被評価ウエーハの表面に存在するLPDの数を光散乱方式のパーティクルカウンタを用いて評価する第3の評価工程とからなり、第2の評価工程で得られたLPD数と第3の評価工程で得られたLPD数の差からLPDの増加数を算出し、このLPDの増加数と第1の評価工程で得られた欠陥数とを比較して、該被評価ウエーハに対する加工起因の欠陥や金属汚染起因の欠陥を評価するウエーハの評価方法を用い、前記ウエーハの評価方法で得られた被評価ウエーハについての評価情報をもとにウエーハ製造工程における工程管理を行うウエーハ製造工程の管理方法であって、前記被評価ウエーハについての評価情報が前記欠陥数及びLPDの増加数であり、該欠陥数及びLPDの増加数のそれぞれに対して所定の規格値を予め設定し、該欠陥数及びLPDの増加数がどちらも所定の規格値以内である場合は、該被評価ウエーハを合格と判定し、該欠陥数及びLPDの増加数の少なくともいずれか一方が所定の規格値を超える場合は、該被評価ウエーハを不合格と判定し、前記被評価ウエーハを不合格と判定するに際し、前記欠陥数が前記所定の規格値以内で、前記LPDの増加数が前記所定の規格値を超える場合は、汚染起因による欠陥と判断し、該欠陥数が前記所定の規格値を超え、該LPDの増加数が前記所定の規格値以内である場合は、加工起因による欠陥と判断し、該欠陥数及びLPDの増加数がいずれも前記所定の規格値を超える場合は、汚染起因による欠陥、加工起因による欠陥及びその他の欠陥と判断し、ウエーハ製造工程の改善を行うことを特徴とするウエーハ製造工程の管理方法
  2. 前記第1の評価工程で評価される欠陥が0.06μm以上の欠陥であり、前記第2及び第3の評価工程で評価されるLPDが0.12μm以上のLPDであることを特徴とする請求項1記載のウエーハ製造工程の管理方法
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