JP2000315714A - 半導体シリコンウエーハの評価方法および評価装置 - Google Patents

半導体シリコンウエーハの評価方法および評価装置

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JP2000315714A
JP2000315714A JP11124416A JP12441699A JP2000315714A JP 2000315714 A JP2000315714 A JP 2000315714A JP 11124416 A JP11124416 A JP 11124416A JP 12441699 A JP12441699 A JP 12441699A JP 2000315714 A JP2000315714 A JP 2000315714A
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Chisa Yoshida
知佐 吉田
Akihiro Kimura
明浩 木村
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Shin Etsu Handotai Co Ltd
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Shin Etsu Handotai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体シリコンウエーハの表層に存在する、
グローンイン欠陥および加工欠陥を、非破壊で簡単に、
かつ高感度で評価する方法を提供し、これによって製品
の選別、工程改善、簡便な酸化膜耐圧評価等を可能とす
る。 【解決手段】 半導体シリコンウエーハの表層に存在す
る欠陥を検出してそのサイズを測定し、この測定された
欠陥のグローンイン欠陥を基準とした相対的サイズを求
め、欠陥の種類、密度を評価することを特徴とする半導
体シリコンウエーハの評価方法、および、少なくとも、
半導体シリコンウエーハの表層に存在する欠陥を検出し
てそのサイズを測定する手段、測定された欠陥のサイズ
を解析してグローンイン欠陥との相対的サイズを求める
手段を具備し、このグローンイン欠陥との相対的サイズ
から欠陥の種類、密度を評価するものであることを特徴
とする半導体シリコンウエーハの評価装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体シリコンウ
エーハの評価方法に関し、特には半導体シリコンウエー
ハの表層に存在するグローンイン欠陥と加工欠陥を、非
破壊でかつ簡単に評価することが可能な評価方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路等のデバイスを作製する
ための半導体シリコンウエーハとしては、主にチョクラ
ルスキー法(CZ法)によって育成された単結晶棒に、
スライス、面取り、ラッピング、エッチング、研磨等の
加工を施して作製されたウエーハが用いられている。こ
のような半導体シリコンウエーハの表層に結晶欠陥が存
在すると、半導体デバイス作製時にパターン不良などを
引き起こしてしまう。特に、近年の高度に集積化された
デバイスにおけるパターン幅は、0.35ミクロン以下
といった非常に微細となっているため、このようなパタ
ーン形成時には、0.1ミクロンサイズの結晶欠陥の存
在でもパターン不良等の原因になり、デバイスの生産歩
留あるいは品質特性を著しく低下させてしまう。従っ
て、半導体シリコンウエーハの表層に存在する結晶欠陥
は極力減少させなければならない。
【0003】特に最近になって、CZ法により育成され
たシリコン単結晶中には、グローンイン(Grown−
in)欠陥と呼ばれる、結晶成長中に導入された結晶欠
陥がさまざまな測定法で見いだされることが報告されて
いる。例えば、これらの結晶欠陥は商業レベルで生産さ
れている一般的な成長速度(例えば、約1mm/min
以上)で引き上げられた単結晶では、Secco液(K
2 Cr27 と弗酸と水の混合液)で表面を選択的にエ
ッチング(Seccoエッチング)することによりピッ
トとして検出が可能である(特開平4−192345号
公報参照)。
【0004】このピットの主な発生原因は、単結晶製造
中に凝集する原子空孔のクラスタあるいは石英ルツボか
ら混入する酸素原子の凝集体である酸素析出物であると
考えられている。これらの結晶欠陥はデバイスが形成さ
れるウエーハの表層部に存在すると、デバイス特性を劣
化させる有害な欠陥となるので、このような結晶欠陥が
ウエーハの表層に存在するか否かを評価することは重要
である。
【0005】一方、半導体シリコンウエーハの表層に存
在する欠陥としては、上記グローンイン欠陥のみなら
ず、結晶加工時に取り込まれた、極表層に存在する加工
ダメージや重金属汚染起因の加工欠陥が大きな問題にな
ってきている(成岡・片山・山本:第58回応用物理学
会学術講演会 2−p−N2(1997)参照)。
【0006】このような加工に起因する半導体シリコン
ウエーハ表層の欠陥評価方法としては、古くは集光灯下
での目視による検査やSC−1(NHOH:H
:H O=1:1:10の混合液による洗浄)の
繰り返し洗浄を用いた方法、酸化膜耐圧を測定する方法
等が用いられている。
【0007】しかし、集光灯下の目視検査は、人の目に
よる測定のため検査ばらつきが多く、熟練も必要であ
る。また、加工欠陥のうち特に微小な重金属起因の加工
欠陥に対してはほとんど感度がなく、評価することが出
来なかった。また、SC−1の繰り返し洗浄を用いた方
法は、欠陥部の選択エッチングを利用した方法であるた
め基本的に破壊検査である。このため、生産性の低下、
コストの上昇につながる。さらに、SC−1廃液の増大
に伴う環境問題も発生しうる。酸化膜耐圧を測定する方
法は、試験用のテストパターン形成のためのリソグラフ
ィ工程、酸化膜形成のための熱処理工程、ポリシリコン
またはアルミなどによる電極形成工程といった工程を実
際の試験の前に行う必要があり、非常に手間がかかる。
また、工程が複雑なため種々の要因が入りやすく、表層
品質以外の雑音を拾いやすいといった問題があった。
【0008】その上、上記従来の半導体シリコンウエー
ハ表層の評価方法のうち、SC−1の繰り返し洗浄を用
いた方法と酸化膜耐圧の測定では、たとえ表層品質に優
れた半導体シリコンウエーハを見出すことができたとし
ても、破壊検査であるためその半導体シリコンウエーハ
そのものを製品として提供することは出来ない。すなわ
ち、製品自体の検査、選別をすることは不可能である。
また、集光灯下の目視検査は、上述のように、近年問題
となっている微小な加工ダメージや重金属汚染起因の加
工欠陥を検出する感度がないため、やはり表層品質に優
れた半導体シリコンウエーハを選別することはできな
い。
【0009】しかも、これらの評価方法は、いずれも半
導体シリコンウエーハ表層の欠陥の存在はわかったとし
ても、グローンイン欠陥であるのか加工欠陥であるのか
その種類を判別することは出来ないために、前記半導体
シリコンウエーハ製造工程のうち、例えば結晶製造工程
を改善すればよいのか、加工工程を改善すればよいのか
解析することが出来なかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような問
題点に鑑みて為されたもので、半導体シリコンウエーハ
の表層に存在する、グローンイン欠陥および加工欠陥
を、非破壊で簡単に、かつ高感度で評価する方法を提供
し、これによって製品の選別、工程改善、簡便な酸化膜
耐圧評価等を可能とすることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の請求項1に記載した発明は、半導体シリコ
ンウエーハの評価方法であって、半導体シリコンウエー
ハの表層に存在する欠陥を検出してそのサイズを測定
し、この測定された欠陥のグローンイン欠陥を基準とし
た相対的サイズを求め、欠陥の種類、密度を評価するこ
とを特徴とする半導体シリコンウエーハの評価方法であ
る。
【0012】このように、半導体シリコンウエーハの表
層に存在する欠陥を検出してそのサイズを測定し、グロ
ーンイン欠陥に対する相対的サイズを求めれば、表層に
存在する欠陥の種類、密度を非破壊で、かつ簡単に評価
することができる。すなわち、グローンイン欠陥は直接
観察する等種々の方法により同定することが容易であ
り、このグローンイン欠陥のサイズを基準に相対的サイ
ズを評価すれば明確に他の欠陥との区別をすることが出
来る。
【0013】この場合、請求項2に記載したように、前
記評価する欠陥を、加工欠陥とすることができる。この
ように、本発明ではグローンイン欠陥との相対的サイズ
を求めることによって、より微細な加工欠陥を高感度で
評価することが出来る。
【0014】次に、本発明の請求項3では、前記サイズ
を測定する欠陥を、ウエーハ表層1μm以内に存在する
ものとした。近年特に問題となっている、加工起因の表
層欠陥は、表面の浅い部分に存在するため、測定深さを
1μm以内とすることによって、確実に加工欠陥を検出
することができる。
【0015】この場合、請求項4に記載したように、前
記欠陥の検出、サイズの測定は、光散乱法により行うの
が好ましく、また請求項5のように、前記光散乱法の入
射光の波長を、632nm以下とするのがよい。
【0016】このように、光散乱法を用いれば、短時間
で、簡単かつ正確に欠陥の検出およびサイズの測定をす
る事ができ、入射光の波長を上記値とすれば、光の進入
深さが表層1μm以下となり、表層の極浅い領域に存在
する加工欠陥の適切な評価が可能となる。
【0017】次に、本発明の請求項6に記載した発明
は、請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載した
方法によって評価された欠陥密度から半導体シリコンウ
エーハの酸化膜耐圧を評価する方法である。このよう
に、本発明では欠陥の種類、密度を知ることが出来るの
で、これとの相関から酸化膜耐圧特性を簡便に評価する
ことが出来る。
【0018】例えば、請求項7に記載したように、請求
項1ないし請求項5のいずれか1項に記載した方法によ
って半導体シリコンウエーハの加工欠陥密度を計測し、
予め求めた加工欠陥密度と酸化膜耐圧特性との関係式か
ら、当該半導体シリコンウエーハの酸化膜耐圧特性を評
価することができる。
【0019】そして、本発明の請求項8に記載した発明
は、少なくとも、半導体シリコンウエーハの表層に存在
する欠陥を検出してそのサイズを測定する手段、測定さ
れた欠陥のサイズを解析してグローンイン欠陥との相対
的サイズを求める手段を具備し、このグローンイン欠陥
との相対的サイズから欠陥の種類、密度を評価するもの
であることを特徴とする半導体シリコンウエーハの評価
装置である。このような装置であれば、半導体シリコン
ウエーハの表層に存在する、グローンイン欠陥および加
工欠陥を、非破壊で簡単に、かつ高感度で評価すること
が出来る。
【0020】以下、本発明についてさらに詳述する。前
述のように、半導体シリコンウエーハ表層の加工起因の
欠陥を評価する方法としては、集光灯下の目視検査、S
C−1の繰り返し洗浄後に表面異物検査装置で評価、酸
化膜耐圧の測定等の方法が開発されている。しかし、検
査感度の問題や、評価の煩雑さ、あるいは破壊検査であ
る等の問題があるため、満足な結果が得られない上に、
製品そのものの評価には使えず、従って製品の選別等に
適用することが出来なかった。そこで、本発明者らは、
半導体シリコンウエーハの表層に存在する加工欠陥を、
非破壊で、かつ簡単に評価できないかと考えた。
【0021】この点、以前より表面異物検査装置により
表層の加工欠陥を評価することが試みられてきた。しか
し、前述のように半導体シリコンウエーハにはCOP等
と呼ばれるグローンイン欠陥に基づく光散乱体が存在す
るため、鏡面研磨された半導体シリコンウエーハをその
ままの状態で測定したのでは、加工欠陥とグローンイン
欠陥との区別をすることが出来なかった。そのためSC
−1の繰り返し洗浄により、ウエーハ表面をわずかにエ
ッチングすることにより両者の分類を行ってきた。
【0022】しかし、本発明者らは、SC−1の繰り返
し洗浄によるエッチングを施さなくても、半導体シリコ
ンウエーハの表層欠陥の相対サイズによって加工欠陥と
グローンイン欠陥とを分類することができることを見出
した。この方法であれば、非破壊かつ前処理等をするこ
となく簡単に加工欠陥の評価をすることが出来る。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につき説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
まず、図1に示すように、本発明の評価装置1は、少な
くとも、半導体シリコンウエーハの表層に存在する欠陥
を検出してそのサイズを測定する手段(測定手段)2、
測定された欠陥のサイズを解析してグローンイン欠陥と
の相対的サイズを求める手段(解析手段)3を具備して
いる。
【0024】本案では、欠陥を検出してそのサイズを測
定する手段2として、二波長光散乱を用いた表面微小欠
陥計測装置(OSDA:Optical Shallo
wDefect Analyzer)を採用した。この
装置は、シリコンの吸収係数が約1桁異なる二波長(例
えば532nmと810nm)をウエーハ表面に照射
し、欠陥からの散乱光強度を各波長別に測定し、欠陥の
深さ位置(欠陥の検出)とサイズを求めるものである。
【0025】もちろん、測定手段2としては、このよう
なOSDAに限られるものではなく、非破壊で半導体シ
リコンウエーハ表層の欠陥を検出して、そのサイズを測
定できるものであれば、いかなるものであってもよい。
例えば、従来の赤外線トモグラフィを用いてもよい。た
だし、赤外線トモグラフィは、測定領域が狭いので、サ
イズ分布を求めるには時間がかかるという欠点があり、
この点で上記OSDAの方が優れている。すなわち、光
散乱法により欠陥の検出、サイズの測定を行えば、短時
間で、簡単かつ正確に欠陥の検出およびサイズの測定を
する事ができる。
【0026】そして、測定された欠陥のサイズを解析し
てグローンイン欠陥との相対的サイズを求める手段3と
しては、通常のコンピュータを用い、これに欠陥のサイ
ズを解析してグローンイン欠陥との相対サイズを求める
ようにプログラムしておけばよい。なお、この解析手段
3は、測定手段2の装置に付属するように設置してもよ
い。
【0027】上記のような装置を用いて、本発明の半導
体シリコンウエーハの評価方法では、まず測定手段2に
よって半導体シリコンウエーハの表層に存在する欠陥を
検出してそのサイズを測定し、解析手段3によって測定
された欠陥のグローンイン欠陥を基準とした相対的サイ
ズを求める。
【0028】このように、半導体シリコンウエーハの表
層に存在する欠陥を検出してそのサイズを測定し、グロ
ーンイン欠陥に対する相対的サイズを求めれば、加工な
どが原因で生じた表層に存在する欠陥を、元来結晶に含
有されているグローンイン欠陥とは区別することが可能
となり、欠陥の種類、密度を非破壊で、かつ簡単に評価
することができる。すなわち、グローンイン欠陥は直接
観察する等種々の方法により同定することが容易であ
り、このグローンイン欠陥のサイズを基準に相対的サイ
ズを評価すれば明確に他の欠陥との区別をすることが出
来る。
【0029】ここで、相対的サイズにより評価すること
としたのは、一般的な表層欠陥検出機器や表面異物検査
機器では、サイズ表記がまちまちであり、表示されるサ
イズの絶対値にも信頼性がない。たとえば、表面にポリ
スチレン粒子をつけて、これをサイズ換算するようにし
ているが、これでは光学定数の異なるシリコン中の欠陥
には間違ったサイズを表示することになる。そこで、本
発明では欠陥の絶対サイズではなく、グローンイン欠陥
を基準とした相対的なサイズを求めることとし、上記の
ような測定機器による影響等を受けずに表層の欠陥の種
類を判別できるようにした。
【0030】図2は、上記のようにして求められた表層
欠陥のサイズヒストグラムである。図2(A)は、通常
の直径6インチのCZ半導体シリコンウエーハであり、
加工起因表層欠陥をほとんど含まないウエーハに関する
表層欠陥サイズヒストグラムである。欠陥サイズ150
(a.u.:任意単位)付近にピークを持つ欠陥分布が
あり、これは直接観察の結果グローンイン欠陥に対応し
ている。
【0031】一方、図2(B)は、直径6インチの加工
欠陥を含むCZ半導体シリコンウエーハに関する欠陥サ
イズヒストグラムである。図2(A)に観察されている
グローンイン欠陥の分布に加えて、サイズ80(a.
u.)付近にピークを持つ欠陥分布が観察される。半導
体シリコンウエーハの製造時の加工条件を変更すると、
サイズ80(a.u.)付近の分布が変化する。したが
って、このサイズ80(a.u.)付近にピークを持つ
欠陥が加工欠陥であることがわかる。そこで、例えばサ
イズ90(a.u.)付近で分けて欠陥を分類すること
により、グローンイン欠陥と加工欠陥とを簡単に区別す
ることができることがわかる。
【0032】この場合、欠陥の種類の評価の仕方は任意
であり、ピークサイズ、平均サイズ、分布等、欠陥の種
類を分離可能な解析方法であれば、どのような方法に基
づいてもよい。また、ウエーハ表面での欠陥の分布パタ
ーン等の他のファクタを併用することによって、判定精
度を高めるようにしてもよい。例えば、グローンイン欠
陥であれば、ウエーハ全面に均一あるいは同心円状に分
布している場合が多いし、加工欠陥であれば、ウエーハ
に不均一あるいは線状に分布していることが多い。これ
らも参照して判断すれば正確に加工欠陥を検出すること
が出来る。
【0033】以上のように、グローンイン欠陥との相対
的サイズを求めることによって、加工欠陥を高感度で評
価することが出来る。本発明者らの調査によれば、加工
欠陥は、グローンイン欠陥のサイズより小さく、グロー
ンイン欠陥のピークサイズまたは平均サイズの80%か
ら20%、あるいはそれ以下である。従って、このサイ
ズ領域の欠陥を評価すれば、加工欠陥を評価することが
出来る。また、予めグローンイン欠陥と加工欠陥の両方
を含むウエーハを用いて欠陥サイズに関する相対的な関
係を求めておけば、仮にエピタキシャルウエーハのよう
にグローンイン欠陥をほとんど含まないウエーハ、ある
いは低速で結晶を引上げた空孔型グローンイン欠陥のな
いウエーハ等であっても、加工欠陥の評価をすることが
可能である。
【0034】そして、近年特に問題となっている、加工
起因の表層欠陥は、上記のように微細である上に、ウエ
ーハ表面の浅い部分に存在するため、サイズを測定する
深さをウエーハ表層1μm以内とするのが好ましく、こ
れによって、確実に加工欠陥を検出することができる。
例えば、上記のように欠陥の検出、サイズの測定を、光
散乱法により行う場合には、入射光の波長を、632n
m以下とすれば、光の進入深さが表層1μm以下とな
り、表層の極浅い領域に存在する加工欠陥の適切な評価
が可能となる。この場合、OSDA法であれば、二波長
のうち一方の波長を632nm以下とすればよい。
【0035】次に、本発明では上記のように、半導体シ
リコンウエーハ表層に存在する欠陥の種類、密度を知る
ことが出来るので、これとの相関から酸化膜耐圧特性を
簡便に評価することが出来る。例えば、上記のように光
散乱法によって、半導体シリコンウエーハ表層に存在す
る加工欠陥密度を計測し、予め求めた加工欠陥密度と酸
化膜耐圧特性との関係式から、当該半導体シリコンウエ
ーハの酸化膜耐圧特性を評価することができる。
【0036】
【実施例】以下、本発明の実施例および比較例を挙げて
具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。 (実施例1、比較例1)CZ法により、直径24インチ
の石英ルツボに、原料多結晶シリコンをチャージし、直
径8インチ、P型、方位<100>の結晶棒を、通常の
引き上げ速度である、1.2mm/minの速度で引き
上げた。得られた単結晶棒から、ワイヤソーを用いてウ
エーハを切り出し、通常法にしたがい、面取り、ラッピ
ング、エッチング、鏡面研磨加工を施して、直径8イン
チの半導体シリコンウエーハを作製した。
【0037】得られた半導体シリコンウエーハについ
て、ハロゲンランプを用いた集光灯下の目視観察を行っ
た。また、同じウエーハにつき図1に示したような評価
装置を用いて、加工欠陥の検出を試みた。なお、測定手
段2として、二波長光散乱を用いた表面微小欠陥計測装
置(OSDA−2000:日立製作所社製)を採用した
(測定波長:532nm,810nm、測定深さ約0.
5μm)。
【0038】両方法により検出されたウエーハ表面の加
工欠陥のスケッチを図3に示した。図3(A)(B)の
比較から明らかであるように、本発明により加工欠陥の
検出感度が著しく向上していることがわかる。
【0039】(実施例2、比較例2)次に、従来のSC
−1の繰り返し洗浄と本発明との相関関係について調べ
た。上記実施例1と同様にして直径8インチの半導体シ
リコンウエーハを作製したが、このとき研磨条件を変え
て、加工起因の欠陥水準の異なるウエーハを作製した。
このウエーハに対し上記実施例1と同様にして、加工欠
陥密度を測定した。次に、同一のウエーハに対しSC−
1の繰り返し洗浄(5回)を施し、表面異物検査装置に
よって、表面ピット数をカウントした。
【0040】図4に、SC−1の繰り返し洗浄後の表面
ピット数と実施例2で測定された加工起因欠陥数との関
係をプロットした。図から両者にはよい相関関係があ
り、本発明により半導体シリコンウエーハの加工欠陥を
非破壊で、感度よく評価できていることがわかる。
【0041】(実施例3、比較例3)次に、従来の酸化
膜耐圧を測定する方法と本発明との相関関係について調
べた。上記実施例2と同様にして、研磨条件を変えるこ
とによって、加工起因の欠陥水準の異なる直径8インチ
の半導体シリコンウエーハを作製した。このウエーハに
対し上記実施例1と同様にして、加工欠陥密度を測定し
た。次に、同一のウエーハに対しリソグラフィ工程によ
りMOS構造を作製し、酸化膜耐圧(TDDB:Tim
e Dependent Dielectric Br
eakdown)を測定した。本実施例では、総電荷量
5C/cmを印加しても耐圧不良とならなかったもの
を良品と判定した。
【0042】図5に、酸化膜耐圧の良品率と実施例3で
測定された加工起因欠陥密度との関係をプロットした。
図から両者にはよい相関関係があり、加工欠陥密度が低
ければ酸化膜耐圧の良品率が高くなり、加工欠陥密度が
高ければ酸化膜耐圧の良品率も低くなっている。
【0043】そして、図5のような酸化膜耐圧と加工欠
陥の関係を予め各水準につき測定して求めておけば、本
発明により加工欠陥密度を非破壊で測定するだけで、当
該ウエーハの酸化膜耐圧を評価することが可能となる。
【0044】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明
の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同
一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いか
なるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0045】例えば、上記説明においては、チョクラル
スキー法によって半導体シリコン結晶を製造する場合に
つき説明したが、本発明は広く半導体シリコンウエーハ
に適用できるものであり、いわゆるFZ法で作製された
半導体シリコン結晶にも適用できることは言うまでもな
い。
【0046】
【発明の効果】本発明では、半導体シリコンウエーハの
表層に存在する欠陥を検出してそのサイズを測定し、こ
の測定された欠陥のグローンイン欠陥を基準とした相対
的サイズを求め、欠陥の種類、密度を評価するようにし
たので、半導体シリコンウエーハの表層に存在する、グ
ローンイン欠陥および加工欠陥を、非破壊で簡単に、か
つ高感度で評価することができる。また、これによって
製品の選別、工程改善、簡便な酸化膜耐圧評価等をする
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の評価装置の概略構成図である。
【図2】(A)は、通常の直径6インチのCZ半導体シ
リコンウエーハであり、加工欠陥をほとんど含まないウ
エーハに関する表層欠陥サイズヒストグラムである。
(B)は、直径6インチの加工欠陥を含むCZ半導体シ
リコンウエーハに関する欠陥サイズヒストグラムであ
る。
【図3】(A)、(B)は、比較例1と実施例1で加工
欠陥を検出した結果図である。
【図4】SC−1の繰り返し洗浄後の表面ピット数と本
発明で測定された加工起因欠陥数との関係をプロットし
た図である。
【図5】酸化膜耐圧の良品率と本発明で測定された加工
起因欠陥密度との関係をプロットした図である。
【符号の説明】
1…評価装置、 2…測定手段、 3…解析手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G051 AA51 AB07 BA06 BA08 BA20 CA02 CA07 CA11 CB05 EB01 EB02 EC01 EC02 EC03 EC06 4M106 AA01 AA12 BA04 CA14 CA38 CB19 DH00 DH04 DH31 DJ11

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体シリコンウエーハの評価方法であ
    って、半導体シリコンウエーハの表層に存在する欠陥を
    検出してそのサイズを測定し、この測定された欠陥のグ
    ローンイン欠陥を基準とした相対的サイズを求め、欠陥
    の種類、密度を評価することを特徴とする半導体シリコ
    ンウエーハの評価方法。
  2. 【請求項2】 前記評価する欠陥を、加工欠陥とするこ
    とを特徴とする請求項1に記載した半導体シリコンウエ
    ーハの評価方法。
  3. 【請求項3】 前記サイズを測定する欠陥を、ウエーハ
    表層1μm以内に存在するものとすることを特徴とする
    請求項1または請求項2に記載の半導体シリコンウエー
    ハの評価方法。
  4. 【請求項4】 前記欠陥の検出、サイズの測定は、光散
    乱法により行うことを特徴とする請求項1ないし請求項
    3のいずれか1項に記載の半導体シリコンウエーハの評
    価方法。
  5. 【請求項5】 前記光散乱法の入射光の波長を、632
    nm以下とすることを特徴とする請求項4に記載の半導
    体シリコンウエーハの評価方法。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項5のいずれか1項
    に記載した方法によって評価された欠陥密度から半導体
    シリコンウエーハの酸化膜耐圧を評価する方法。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし請求項5のいずれか1項
    に記載した方法によって半導体シリコンウエーハの加工
    欠陥密度を計測し、予め求めた加工欠陥密度と酸化膜耐
    圧特性との関係式から、当該半導体シリコンウエーハの
    酸化膜耐圧特性を評価することを特徴とする半導体シリ
    コンウエーハの評価方法。
  8. 【請求項8】 少なくとも、半導体シリコンウエーハの
    表層に存在する欠陥を検出してそのサイズを測定する手
    段、測定された欠陥のサイズを解析してグローンイン欠
    陥との相対的サイズを求める手段を具備し、このグロー
    ンイン欠陥との相対的サイズから欠陥の種類、密度を評
    価するものであることを特徴とする半導体シリコンウエ
    ーハの評価装置。
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CN109661720A (zh) * 2016-09-07 2019-04-19 信越半导体株式会社 结晶缺陷评价方法
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