JP6701787B2 - デュアルクラッチ式変速機の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、駆動源と変速機構との間に2つのクラッチを含むクラッチ装置が設けられたデュアルクラッチ式変速機の制御装置に関する。
従来、エンジン等の駆動源からの動力伝達を断接可能なクラッチを2つ備え、駆動源から変速機への駆動力伝達経路をいずれかのクラッチを介する系統に切替可能なデュアルクラッチ式変速機が知られている。
このようなデュアルクラッチ式変速機においては、車両を発進させる際には、発進に利用される変速段(発進段)の状態に設定された経路に接続される一方のクラッチを用いて駆動系に駆動力を伝達するようにしている。
車両を発進させる場合には、通常は、同じ変速段(車両がトラック、バス等の大型車両であれば、例えば、2速)が発進段として用いられる。このため、発進段の状態を設定可能な経路に接続される一方のクラッチへの負荷が大きい。
これに対して、2つのクラッチを用いて発進を行う技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1の技術では、アクセル操作量と車速に応じて2つのクラッチの容量の配分比率を決定し、配分比率等を用いて発進に必要なクラッチ総容量を算出し、クラッチ総容量と配分比率とに基づいて、2つのクラッチを制御している。
特開2007−170640号公報
例えば、2つのクラッチを用いて発進を行う場合においては、発進段の状態に設定された経路に接続されたクラッチの他に、低速段の状態に設定された経路に接続されたクラッチについても同時に用いることにより実現することができる。しかしながら、低速段の状態の経路に接続されたクラッチを係合させている場合においては、このクラッチに接続された入力軸の回転数がエンジン回転数よりも高くなってしまう場合があり、このような場合には、入力軸からエンジン側にトルクが伝達され、エンジンによる駆動力を阻害してしまう。
また、2つのクラッチを用いて発進させる場合においては、エンジンの駆動力を有効に利用できるだけでなく、容易且つ適切に車両を発進させることが要請されている。
そこで、本発明は、2つのクラッチを用いて容易且つ適切に車両を発進させることのできる技術を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明の一観点に係るデュアルクラッチ式変速機の制御装置は、駆動源と変速機構との間に第1クラッチ及び第2クラッチを含むクラッチ装置が設けられ、駆動源から車両駆動系への駆動力伝達経路を、第1クラッチに接続される第1入力軸を介する系統と第2クラッチに接続される第2入力軸を介する系統との2系統を設定可能なデュアルクラッチ式変速機の制御装置であって、第1入力軸から変速機構の出力軸までの間が所定の第1変速段の状態に設定され、第2入力軸から前記出力軸までの間が第1変速段よりも低速段である第2変速段の状態に設定されており、車両の発進時において、出力軸に与える必要のあるトルクである必要出力軸トルクを特定する必要トルク特定手段と、第1クラッチに接続された第1入力軸を介して出力軸に伝達される第1入力軸側トルクと、第2クラッチに接続された第2入力軸を介して出力軸に伝達される第2入力軸側トルクとの合計が必要出力軸トルクとなるとともに、必要出力軸トルクにおける第1入力軸側トルク及び第2入力軸側トルクの配分が、第2入力軸の回転数である第2入力軸回転数が駆動源の回転数である駆動源回転数以下の範囲内において、駆動源回転数と第2入力軸回転数とに基づいた配分となるように、第1クラッチにより駆動源から第1入力軸に伝達する第1クラッチ伝達トルクと、第2クラッチにより駆動源から第2入力軸に伝達する第2クラッチ伝達トルクとを決定するクラッチトルク決定手段と、クラッチトルク決定手段により決定された第1クラッチ伝達トルクに基づいて、第1クラッチの係合状態を制御するとともに、クラッチ伝達トルク決定手段により決定された第2クラッチ伝達トルクに基づいて、第2クラッチの状態を制御する状態制御手段と、を備える。
上記デュアルクラッチ式変速機の制御装置において、クラッチトルク決定手段は、必要出力軸トルクにおける駆動源回転数に対する第2入力軸回転数の割合に相当するトルクが第1入力軸側トルクとなり、残りのトルクが第2入力軸側トルクとなるように第1クラッチ伝達トルク及び第2クラッチ伝達トルクを決定してもよい。
また、上記デュアルクラッチ式変速機の制御装置において、クラッチトルク決定手段は、第2入力軸回転数が駆動源回転数以上となった場合に、第2クラッチ伝達トルクを0に決定してもよい。
また、上記デュアルクラッチ式変速機の制御装置において、必要トルク特定手段は、予め特定されているアクセル開度と必要出力軸トルクとの対応関係に基づいて、所定のセンサにより検出されたアクセル開度に対応する必要出力軸トルクを特定するようにしてもよい。
また、上記デュアルクラッチ式変速機の制御装置において、アクセル開度と必要出力軸トルクとの対応関係は、第1入力軸から出力軸までの間を所定の第1変速段の状態に設定し、第1クラッチのみを用いて車両を発進させる際における、アクセル開度と必要出力軸トルクとの対応関係となっていてもよい。
また、上記デュアルクラッチ式変速機の制御装置において、第2入力軸回転数が駆動源回転数以上となった場合に、状態制御手段は、第1クラッチが接状態となるように第1クラッチの状態を制御するようにしてもよい。
本発明によれば、2つのクラッチを用いて容易且つ適切に車両を発進させることができる。
本発明の一実施形態に係るデュアルクラッチ装置を備えるデュアルクラッチ式変速機を示す模式的な構成図である。 本発明の一実施形態に係る発進制御処理のフローチャートである。 (a)は、発進時におけるエンジン回転数、低速段側入力軸回転数、高速段側入力軸回転数の変化を示す図であり、(b)は、第1クラッチ伝達トルクの変化を示す図であり、(c)は、第1クラッチの状態を制御する信号の変化を示す図であり、(d)は、第2クラッチ伝達トルクの変化を示す図であり、(e)は、第2クラッチの状態を制御する信号の変化を示す図である。
以下、添付図面に基づいて、本発明の一実施形態に係るデュアルクラッチ式変速機の制御装置の一例である変速制御装置を説明する。同一の部品には同一の符号を付してあり、それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
図1は、本発明の一実施形態に係るデュアルクラッチ装置を備えるデュアルクラッチ式変速機を示す模式的な構成図である。
デュアルクラッチ式変速機1は、駆動源の一例であるエンジン10の出力軸11に接続されている。
デュアルクラッチ式変速機1は、第1クラッチ21及び第2クラッチ22を有するデュアルクラッチ装置20と、変速機構30と、制御装置の一例としての変速制御装置80と、エンジン回転数センサ91と、第1入力軸回転数センサ92、第2入力軸回転数センサ93と、車速センサ94(出力回転数センサともいう)と、アクセル開度センサ95とを備えている。
第1クラッチ21は、例えば、湿式多板クラッチであって、エンジン10の出力軸11と一体回転するクラッチハブ23と、変速機構30の第1入力軸31と一体回転する第1クラッチドラム24と、複数枚の第1クラッチプレート25と、複数枚の第1クラッチプレート25の周囲の第1空間21Aと、第1クラッチプレート25を圧接する第1ピストン26と、第1油圧室26Aとを備えている。
第1クラッチ21は、第1油圧室26Aに供給される作動油の圧力(作動油圧)によって第1ピストン26が出力側(図1の右方向)にストローク移動すると、第1クラッチプレート25が圧接されて、トルクを伝達する接続状態となる。一方、第1油圧室26Aの作動油圧が解放されると、第1ピストン26が図示しないスプリングの付勢力によって入力側(図1の左方向)にストローク移動されて、第1クラッチ21は動力伝達を遮断する切断状態(断状態)となる。なお、以下の説明では、クラッチハブ23と第1クラッチドラム24とが異なる回転数で回転しつつ、第1クラッチプレート25を介してトルクが伝達される状態を第1クラッチ21の半クラッチ状態と称し、クラッチハブ23と第1クラッチドラム24とが同一の回転数で一体して回転しつつ、第1クラッチプレート25を介してトルクが伝達される状態を第1クラッチ21の接状態と称する。第1空間21Aには、第1クラッチプレート25に発生する摩擦熱等を排出するために作動油が供給される。
第2クラッチ22は、例えば、湿式多板クラッチであって、クラッチハブ23と、変速機構30の第2入力軸32と一体回転する第2クラッチドラム27と、複数枚の第2クラッチプレート28と、複数枚の第2クラッチプレート28の周囲の第2空間22Aと、第2クラッチプレート28を圧接する第2ピストン29と、第2油圧室29Aとを備えている。
第2クラッチ22は、第2油圧室29Aに供給される作動油圧によって第2ピストン29が出力側(図1の右方向)にストローク移動すると、第2クラッチプレート28が圧接されて、トルクを伝達する接続状態となる。一方、作動油圧が解放されると、第2ピストン29が図示しないスプリングの付勢力によって入力側(図1の左方向)にストローク移動されて、第2クラッチ22はトルク伝達を遮断する切断状態(断状態)となる。なお、以下の説明では、クラッチハブ23と第2クラッチドラム27とが異なる回転数で回転しつつ、第2クラッチプレート28を介してトルクが伝達される状態を第2クラッチ22の半クラッチ状態と称し、クラッチハブ23と第2クラッチドラム27とが同一回転数で一体となって回転しつつ、第2クラッチプレート28を介してトルクが伝達される状態を第2クラッチ22の接状態と称する。第2空間22Aには、第2クラッチプレート28に発生する摩擦熱等を排出するために作動油が供給される。
変速機構30は、入力側に配置された副変速部40と、出力側に配置された主変速部50とを備えている。また、変速機構30は、副変速部40に設けられた第1入力軸31及び第2入力軸32と、主変速部50に設けられた出力軸33と、これらの軸31〜33と平行に配置された副軸34とを備えている。第1入力軸31は、第2入力軸32を軸方向に貫通する中空軸内に相対回転自在に挿入されている。出力軸33の出力端には、何れも図示しない車両駆動輪に差動装置等を介して連結されたプロペラシャフト(車両駆動系)が接続されている。
副変速部40には、第1スプリッタギヤ対41と、第2スプリッタギヤ対42とが設けられている。第1スプリッタギヤ対41は、第1入力軸31に固定された第1入力主ギヤ43と、副軸34に固定されて第1入力主ギヤ43と常時歯噛する第1入力副ギヤ44とを備えている。第2スプリッタギヤ対42は、第2入力軸32に固定された第2入力主ギヤ45と、副軸34に固定されて第2入力主ギヤ45と常時歯噛する第2入力副ギヤ46とを備えている。したがって、副軸34と、第1入力軸31及び第2入力軸32とは、常時結合された状態となっている。本実施形態では、第1スプリッタギヤ対41のギヤ比が第2スプリッタギヤ対42よりも小さくなっている。すなわち、第1スプリッタギヤ対41側が高速側の変速段となっている。このため、副変速部40においては、第1スプリッタギヤ対41を介して駆動力を伝達する場合(第1クラッチ21を接続した場合)には、高速側とすることができ、第2スプリッタギヤ対42を介して駆動力を伝達する場合(第2クラッチ22を接続した場合)には、低速側とすることができる。ここで、第1スプリッタギヤ対41を介した場合をH(高速側)段と称し、第2スプリッタギヤ対42を介した場合をL(低速側)段と称する。
主変速部50には、第1出力ギヤ対51と、第2出力ギヤ対61と、第3出力ギヤ対71と、第1シンクロ機構55と、第2シンクロ機構56とが設けられている。第1出力ギヤ対51は、副軸34に固定された3速副ギヤ52と、出力軸33に相対回転自在に設けられると共に3速副ギヤ52と常時歯噛する3速主ギヤ53とを備えている。第2出力ギヤ対61は、副軸34に固定された2速副ギヤ62と、出力軸33に相対回転自在に設けられると共に2速副ギヤ62と常時歯噛する2速主ギヤ63とを備えている。第3出力ギヤ対71は、副軸34に固定された1速副ギヤ72と、出力軸33に相対回転自在に設けられると共に1速副ギヤ72と常時歯噛する1速主ギヤ73とを備えている。
第1シンクロ機構55、第2シンクロ機構56は、公知の構造であって、何れも図示しないスリーブ、ドグクラッチ等を備えて構成されている。第1シンクロ機構55は、出力軸33と3速主ギヤ53とを係合状態(ギヤイン)にすることができる。出力軸33と3速主ギヤ53とを係合状態にすると、副変速部40がH段であれば、出力軸33は、H段の3速(3H速)相当で回転し、副変速部40がL段であれば、出力軸33は、L段の3速(3L速)相当で回転する。
第2シンクロ機構56は、出力軸33と2速主ギヤ63とを係合状態にすることができ、また、出力軸33と1速主ギヤ73とを係合状態にすることができる。出力軸33と2速主ギヤ63とを係合状態にすると、副変速部40がH段であれば、出力軸33は、H段の2速(2H速)相当で回転し、副変速部40がL段であれば、出力軸33は、L段の2速(2L速)相当で回転する。また、出力軸33と1速主ギヤ73とを係合状態にすると、副変速部40がH段であれば、出力軸33は、H段の1速(1H速)相当で回転し、副変速部40がL段であれば、出力軸33は、L段の1速(1L速)相当で回転する。
変速機構30では、副変速部40と、主変速部50とにより、1L速、1H速、2L速、2H速、3L速、3H速に切替ることができる。変速機構30では、低速段から順に、1L速、1H速、2L速、2H速、3L速、3H速となっている。なお、各変速段を一連の番号で示す場合には、それぞれ、1速,2速,3速,4速,5速,6速となる。本実施形態では、1H速が通常の状態で車両を発進させる際の変速段(発進段)となっている。第1シンクロ機構55及び第2シンクロ機構56の作動は、後述する変速制御部82によって制御されており、アクセル開度センサ95により検出されるアクセル開度、車速センサ94により検出される速度等に応じて、出力軸33と出力主ギヤ(53,63,73)とを選択的に係合状態(ギヤイン)又は非係合状態(ニュートラル状態)に切替るようになっている。なお、出力ギヤ対(51,61,71)やシンクロ機構(55,56)の個数、配列パターン等は図示例に限定されものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
変速機構30では、1L速と1H速との間、2L速と2H速との間、3L速と3H速との間の変速時(シフトアップ及びシフトダウン)には、クラッチの切替だけで変速を行うことができ、1H速と2L速との間、2H速と3L速との間の変速時(シフトアップ及びシフトダウン)には、クラッチ切替及びギヤ変更を行う必要がある。
エンジン回転数センサ91は、エンジン10の回転数(エンジン回転数:駆動源回転数)を検出し、変速制御装置80に出力する。第1入力軸回転数センサ92は、第1入力軸31の回転数(第1入力軸回転数)を検出し、変速制御装置80に出力する。第2入力軸回転数センサ93は、第2入力軸32の回転数(第2入力軸回転数)を検出し、変速制御装置80に出力する。車速センサ94は、出力軸33の回転数(出力軸回転数)を検出し、変速制御装置80に出力する。出力軸33の回転数からは、車速を特定することができる。アクセル開度センサ95は、アクセル開度を検出し、変速制御装置80に出力する。
変速制御装置80は、コントロールユニット81と、変速シフタ85と、第1クラッチ作動油調整部86と、第2クラッチ作動油調整部87とを有する。
コントロールユニット81は、エンジン10、第1クラッチ作動油調整部86、第2クラッチ作動油調整部87、変速シフタ85等の各種制御を行うもので、公知のCPU、ROM、RAM、入力ポート、出力ポート等を備えて構成されている。これら各種制御を行うために、コントロールユニット81には、各種センサ類(91〜95)のセンサ値が入力される。
また、コントロールユニット81は、変速制御部82と、必要トルク特定手段及びクラッチトルク決定手段の一例としてのトルク決定部83と、状態制御手段の一例としての状態制御部84と、を一部の機能要素として有する。これら機能要素は、本実施形態では一体のハードウェアであるコントロールユニット81に含まれるものとして説明するが、これらの何れか一部を別体のハードウェアに設けることもできる。
変速制御部82は、車両の停止時において、図示しない操作レバーの設定がD(ドライブ)レンジであるか否かを判定し、Dレンジである場合に、発進段及び発進段よりも低速段のギヤインを実行する。具体的には、変速制御部82は、第2シンクロ機構56のスリーブを移動させて、出力軸33と1速主ギヤ73とを係合状態にし、第1入力軸31と出力軸33との経路を発進段である1H速(第1変速段)の状態に設定し、第2入力軸32と出力軸33との経路を、1H速よりも低速段である1L速(第2変速段)の状態に設定する。
また、変速制御部82は、アクセル開度センサ95からのアクセル開度や、車速センサ94からの車速等の情報に基づいて、車両の発進であるか否かを判定する。
また、変速制御部82は、アクセル開度センサ95からのアクセル開度や、車速センサ94からの車速等の情報に基づいて、変速が必要であるか否かを判定し、変速が必要であれば必要な変速(変速先)を特定する。また、変速制御部82は、必要な変速が、クラッチ切替のみの変速であるか、又はクラッチの切替にギヤ変更(ギヤシフト)を伴う変速であるかを判定する。変速制御部82は、クラッチ切替のみの変速の場合には、状態制御部84に締結状態とするクラッチを切り替えるように指示する。また、変速制御部82は、ギヤ変更を伴う変速である場合には、変速シフタ85にギヤ変更を行うように指示する。
トルク決定部83は、車両の発進時(車両の発進を開始してから所定の速度となるまでの間)に、車両を動かすために変速機構30の出力軸33に伝達する必要のあるトルク(必要出力軸トルクTod)を決定する。ここで、必要出力軸トルクの決定方法としては、この車両の発進時におけるアクセル開度と必要出力軸トルクとの対応関係を、コントロールユニット81の図示しないメモリに予め記憶させておき、この対応関係と、アクセル開度センサ95からのアクセル開度とに基づいて、必要出力軸トルクTodを決定するようにしてもよい。アクセル開度と必要出力軸トルクTodとの対応関係としては、この車両において変速機構30を1L速の状態としておき、第1クラッチ21のみを用いてエンジン10の駆動力を駆動系に伝達させて発進する際における対応関係としてもよい。このような対応関係とすると、2つのクラッチを用いて発進を行う際も、第1クラッチ21のみを用いて発進する際と同様な車両の挙動とすることができ、車両の発進に関して運転者に違和感を与えることがない。
また、トルク決定部83は、第1クラッチ21に接続された第1入力軸31を介して出力軸33に伝達される第1入力軸側トルクと、第2クラッチ22に接続された第2入力軸32を介して出力軸33に伝達される第2入力軸側トルクとの合計が必要出力軸トルクとなるとともに、必要出力軸トルクにおける第1入力軸側トルク及び第2入力軸側トルクの配分が、第2入力軸回転数がエンジン回転数以下の範囲内において、駆動源回転数と第2入力軸回転数とに基づいた配分となるように、第1クラッチ21によりエンジン10から第1入力軸31に伝達する第1クラッチ伝達トルクと、第2クラッチ22によりエンジン10から第2入力軸32に伝達する第2クラッチ伝達トルクと、を決定する。
具体的には、トルク決定部83は、第1クラッチ伝達トルクTを、例えば、式(1)により算出する。
=(ω/ω)*(1/i)*Tod・・・(1)
ここで、ωは、低速段の入力軸回転数(本実施形態では、第2入力軸回転数)であり、ωは、エンジン回転数であり、iは、高速段側のギヤ比(ここでは、第1入力軸31と出力軸33との間の1H速のギヤ比)であり、Todは、必要出力軸トルクである。
ただし、第2入力軸回転数ωがエンジン回転数ωを超える場合には、トルク決定部83は、第1クラッチ伝達トルクTを(1/i)*Todとする。これにより、第2入力軸回転数ωがエンジン回転数ωを超える場合においては、第1クラッチ21に接続された第1入力軸31側から出力軸33に伝達されるトルクは、必要出力軸トルクTodとなる。この場合には、後述するように第2入力軸側から出力軸33に伝達されるトルクがないので、出力軸33には、第1入力軸側からのみトルクが伝達される。
また、トルク決定部83は、第2クラッチ伝達トルクTを、式(2)により算出する。
=(1−ω/ω)*(1/i)*Tod・・・(2)
ここで、iは、低速段側のギヤ比(ここでは、第2入力軸32と出力軸33との間の1L速のギヤ比)である。
ただし、式(2)により、第2クラッチ伝達トルクTが負となる場合、すなわち、第2入力軸回転数ωがエンジン回転数ωを超える場合には、トルク決定部83は、第2クラッチ伝達トルクTを0とする。第2クラッチ伝達トルクTが0は、第2クラッチ22を断状態とすることを意味する。これにより、第2入力軸回転数ωがエンジン回転数ωを超える場合において、第2クラッチ22を介して第2入力軸32からエンジン10に対してトルクが伝達され、エンジン10の駆動力を阻害してしまう事態の発生を適切に防止できる。
第1クラッチ伝達トルクT及び第2クラッチ伝達トルクTを式(1)及び式(2)で算出したものとすると、第2入力軸回転数ωがエンジン回転数ω以下の範囲においては、第1クラッチ伝達トルクTにより第1入力軸31側から出力軸33に伝達される第1入力軸側トルクToHは、T*i=(ω/ω)*Todとなる一方、第2クラッチ伝達トルクTにより第2入力軸32側から出力軸33に伝達される第2入力軸側トルクToLは、T*i=(1−ω/ω)*Todとなる。したがって、第1入力軸側トルクToHと、第2入力軸側トルクToLとの合計は、必要出力軸トルクTodとなる。また、必要出力軸トルクTodにおける第1入力軸側トルクToHの配分が、ω/ωとなり、必要出力軸トルクTodにおける第2入力軸側トルクToHの配分が、1−ω/ωとなる。
状態制御部84は、第1クラッチ21による伝達トルクが、トルク決定部83により決定された第1クラッチ伝達トルクTとなるように第1クラッチ21の状態(ここでは、第1圧室26Aに供給する作動油圧)を決定し、また、第2クラッチ22による伝達トルクが第2クラッチ伝達トルクTとなるように第2クラッチ22の状態(ここでは、第2圧室29Aに供給する作動油圧)を決定し、決定した状態にするための制御信号(制御用電流)を第1クラッチ作動油調整部86及び第2クラッチ作動油調整部87に出力する。なお、第1クラッチ21と第2クラッチ22とによる伝達トルクと、各クラッチの状態(油圧室の作動油圧)との対応関係については、同一又は同様な構成のクラッチ装置を用いて測定を行うことにより予め把握しておくことができる。
また、状態制御部84は、変速制御部82からの指示に基づいて、第1クラッチ作動油調整部86及び/又は第2クラッチ作動油調整部87に対して制御信号を出力する。
変速シフタ85は、変速制御部82の指示に従って、第1シンクロ機構55及び第2シンクロ機構56を作動させて、出力軸33と出力主ギヤ(53,63,73)との係合状態を解放(ギヤアウト)したり、出力軸33と出力主ギヤ(53,63,73)とを係合(ギヤイン)したりする。
第1クラッチ作動油調整部86は、例えば、リニアソレノイドバルブを有し、状態制御部84から供給される制御信号(制御用電流)に従って、図示しない油圧供給源からの作動油を調整することにより、第1油圧室26Aに供給する作動油の量及び圧力を調整する。
第2クラッチ作動油調整部87は、例えば、リニアソレノイドバルブを有し、状態制御部84から供給される制御信号(制御用電流)に従って、図示しない油圧供給源からの作動油を調整することにより、第2油圧室29Aに供給する作動油の量及び圧力を調整する。
次に、変速制御装置80による発進制御処理について説明する。
図2は、本発明の一実施形態に係る発進制御処理のフローチャートである。
発進制御処理は、車両が停止している場合に実行が開始される。
変速制御部82は、図示しない操作レバーがDレンジに設定されているか否かを判定する(ステップS11)。この結果、操作レバーがDレンジに設定されていない場合(ステップS11:NO)には、変速制御部82は、ステップS11を再び実行する。
一方、操作レバーがDレンジに設定されている場合(ステップS11:YES)には、変速制御部82は、変速シフタ85により、発進段及び発進段よりも低速段のギヤインを実行する(ステップS12)。具体的には、変速制御部82は、第2シンクロ機構56のスリーブを移動させて、出力軸33と1速主ギヤ73とを係合状態にする。これにより、第1入力軸31と出力軸33との経路は、発進段である1H速の状態に設定されるとともに、第2入力軸32と出力軸33との経路は、1H速よりも低速段である1L速の状態に設定される。
次いで、変速制御部82は、車両の発進であるか否かを判定する(ステップS13)。ここで、車両の発進であるか否かは、アクセル開度が0よりも高くなったか否かにより判定することができる。
この結果、車両の発進であると判定されなかった場合(ステップS13:NO)には、変速制御部82は、ステップS13を再び実行する。
一方、車両の発進であると判定された場合(ステップS13:YES)には、トルク決定部83は、必要出力軸トルクを決定する(ステップS14)。
次いで、トルク決定部83は、第1クラッチ21に接続された第1入力軸31を介して出力軸33に伝達される第1入力軸側トルクと、第2クラッチ22に接続された第2入力軸32を介して出力軸33に伝達される第2入力軸側トルクとの合計が必要出力軸トルクとなるとともに、必要出力軸トルクにおける第1入力軸側トルク及び第2入力軸側トルクの配分が、第2入力軸回転数がエンジン回転数以下の範囲内において、駆動源回転数と第2入力軸回転数とに基づいた配分となるように、第1クラッチ21によりエンジン10から第1入力軸31に伝達する第1クラッチ伝達トルクと、第2クラッチ22によりエンジン10から第2入力軸32に伝達する第2クラッチ伝達トルクと、を決定する(ステップS15)。
次いで、状態制御部84は、第1クラッチ21による伝達トルクが、トルク決定部83により決定された第1クラッチ伝達トルクとなるように第1クラッチ21の状態を決定し、また、第2クラッチ22による伝達トルクが第2クラッチ伝達トルクとなるように第2クラッチ22の状態を決定し、決定した状態にするための制御信号を第1クラッチ作動油調整部86及び第2クラッチ作動油調整部87に出力する(ステップS16)。
次いで、変速制御部82は、第2入力軸回転数がエンジン回転数を超えるか否かを判定する(ステップS17)。この結果、第2入力軸回転数がエンジン回転数を超えない場合(ステップS17:NO)には、出力軸33に対して、第1クラッチ21と第2クラッチ22との両方を用いてエンジン10のトルクを出力軸33に伝達することができるので、変速制御部82は、ステップS14からの処理を再び実行する。
一方、第2入力軸回転数がエンジン回転数を超える場合(ステップS17:YES)には、第1クラッチ21からのトルクのみを出力軸33に伝達することとなるので、第2クラッチ22との間でのトルクの分配を決定する処理等の処理を実行しないようにするために、変速制御部82は、処理をステップS18に進める。
ステップS18では、状態制御部84は、第1クラッチ21を接状態にするための制御信号を第1クラッチ作動油調整部86に出力することにより、第1クラッチ21を接状態に制御し、発進制御処理を終了する。なお、ステップS18の時点においては、第2クラッチ22は、すでに断状態となっているために、状態制御部84は、第2クラッチ22に対する新たな制御を行わない。
次に、本実施形態に係るデュアルクラッチ式変速機1の発進時における各種状態の変化について説明する。
図3(a)は、発進時におけるエンジン回転数、低速段側入力軸回転数、高速段側入力軸回転数の変化を示す図であり、(b)は、第1クラッチ伝達トルクの変化を示す図であり、(c)は、第1クラッチの係合を制御する信号の変化を示す図であり、(d)は、第2クラッチ伝達トルクの変化を示す図であり、(e)は、第2クラッチの係合を制御する信号の変化を示す図である。
ここで、変速機構30においては、第2シンクロ機構56により、出力軸33と1速主ギヤ73とが係合状態にされており、第1入力軸31と出力軸33との経路は、発進段である1H速の状態に設定され、第2入力軸32と出力軸33との経路は、1L速の状態に設定されているものとする。
発進を開始する時点T0においては、図3(a)に示すように、エンジン回転数は、アイドリング回転数となっており、高速段側入力回転軸回転数(ここでは、第1入力軸回転数)と、低速段側入力回転軸回転数(ここでは、第2入力軸回転数)とは、0となっている。
運転者のアクセルオンよりアクセル開度が0よりも高くなると、既に説明したように第1クラッチ伝達トルクと第2クラッチ伝達トルクとが決定され、それに応じて第1クラッチ21と第2クラッチ22の係合の状態が制御される。
発進を開始した直後の時点(時点T0の直後)においては、エンジン回転数に対する低速段入力回転軸回転数の割合が小さいので、第2クラッチ22の状態は、図3(e)に示すように、接状態に近い状態となるように制御信号が制御され、第2クラッチ伝達トルクは、図3(d)に示すように大きくなっている。一方、第1クラッチ21の状態は、図3(c)に示すように、断状態に近い状態となるように制御信号が制御され、第1クラッチ伝達トルクは、図3(b)に示すように小さくなっている。
この後、時間が経過すると、エンジン回転数は、運転者のアクセル開度に応じて徐々に回転数を増加させ、高速段側入力回転軸回転数と低速段側入力回転軸回転数とは、エンジン回転数との回転数差が小さくなる様に上昇する。
このため、エンジン回転数に対する低速段入力回転軸回転数の割合が大きくなるので、第2クラッチ22の状態は、図3(e)に示すように、徐々に断状態に近くなるように制御信号が制御され、第2クラッチ伝達トルクは、図3(d)に示すように徐々に小さくなっていく。一方、第1クラッチ21の状態は、図3(c)に示すように、徐々に接状態に近い状態となるように制御信号が制御され、第1クラッチ伝達トルクは、図3(b)に示すように徐々に大きくなっていく。
その後、時点T1において、エンジン回転数と、低速段側入力回転軸回転数とが同じになると、第2クラッチ22の状態は、図3(e)に示すように、断状態となるように制御信号が制御され、第2クラッチ伝達トルクは、図3(d)に示すように0となる。一方、第1クラッチ21の状態は、図3(c)に示すように、接状態に近い状態となるように制御信号が制御され、第1クラッチ伝達トルクは、図3(b)に示すように大きくなっている。この時点T1においては、第1クラッチ伝達トルクのみによるトルクが出力軸33に伝達される状態となっている。
時点T1以降においては、第1クラッチ21の状態は、図3(c)に示すように、接状態となるように制御信号が制御され、第1クラッチ伝達トルクのみによるトルクが出力軸33に伝達される状態となっている。
そして、時点T2においては、エンジン回転数と高速段側入力回転軸回転数との回転数差がなくなり、第1クラッチ21が接状態となる。
以上説明したように、本実施形態に係る変速制御装置80によると、車両の発進時において、出力軸33に与える必要のあるトルクである必要出力軸トルクを特定し、第1入力軸31側から伝達される第1入力軸側トルクと、第2入力軸32側から伝達される第2入力軸側トルクとの合計が必要出力軸トルクとなるとともに、必要出力軸トルクにおける第1入力軸側トルク及び第2入力軸側トルクの配分が、エンジン回転数と、第2入力軸回転数とに基づいた配分となるように、第1クラッチ21により第1入力軸31に伝達する第1クラッチ伝達トルクと、第2クラッチ22により第2入力軸32に伝達する第2クラッチ伝達トルクと、を決定し、第1クラッチ伝達トルクに基づいて、第1クラッチの状態を制御するとともに、第2クラッチ伝達トルクに基づいて、第2クラッチの状態を制御するようにしたので、出力軸33に必要なトルクを第1クラッチ21及び第2クラッチ22を用いて適切に伝達することができる。このため、車両の発進時において適切なトルクにより駆動系を動作させて車両を発進、加速させることができる。また、2つのクラッチを用いて発進させるようにしているので、一方のクラッチのみへの負荷を抑えることができ、クラッチの劣化を適切に低減することができる。
また、本実施形態に係る変速制御装置80によると、必要出力軸トルクにおけるエンジン回転数に対する第2入力軸回転数の割合に相当するトルクが第1入力軸側トルクとなり、残りのトルクが第2入力軸側トルクとなるように第1クラッチ伝達トルク及び第2クラッチ伝達トルクを決定するようにしたので、第1クラッチ伝達トルク及び第2クラッチ伝達トルクを容易な計算により算出することができる。
また、本実施形態に係る変速制御装置80によると、アクセル開度と必要出力軸トルクとの対応関係を、第1入力軸31から出力軸33までの間を発進段の状態に設定し、第1クラッチ21のみを用いて車両を発進させる際における、アクセル開度と必要出力軸トルクとの対応関係としているので、第1クラッチ21及び第2クラッチ22を用いて発進を行う際も、第1クラッチ21のみを用いて発進する際と同様な車両の挙動とすることができ、車両の発進時に運転者へ違和感を与えることを適切に防止できる。
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変形して実施することが可能である。
例えば、上記実施形態では、操作レバーがDレンジの設定である場合における発進時に、2つのクラッチを用いた発進を行うようにしていたが、例えば、操作レバーにより各変速段を直接設定できるようになっている場合において、操作レバーが発進段(例えば、1H段)に設定されている場合における発進時に、2つのクラッチを用いた発進を行うようにしてもよい。
また、上記実施形態では、第1入力軸回転数を第1入力軸回転数センサ92により検出し、第2入力軸回転数を第2入力軸回転数センサ93により検出するようにしていたが、本発明はこれに限られず、第1入力軸回転数又は第2入力軸回転数の少なくとも一方を車速センサ94により検出される出力軸33の回転数と、変速機構30でのそれぞれの入力軸との間のギヤ比とに基づいて入力軸回転数を算出するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、副変速部40を有するデュアルクラッチ式変速機1としていたが、本発明はこれに限られず、2つの入力軸と、1つの出力軸とを有し、一方の入力軸と出力軸との間を第1変速段の状態に設定できるとともに、他方の入力軸と出力軸との間を第1変速段よりも低速段である第2変速段の状態に設定できる構成であれば、副変速部40を有さないデュアルクラッチ式変速機に対しても適用することができる。
1 デュアルクラッチ式変速機
10 エンジン
11 出力軸
20 デュアルクラッチ装置
21 第1クラッチ
22 第2クラッチ
26,29 ピストン
26A 第1油圧室
29A 第2油圧室
30 変速機構
31 第1入力軸
32 第2入力軸
33 出力軸
34 副軸
40 副変速部
41 第1スプリッタギヤ対
42 第2スプリッタギヤ対
50 主変速部
51 第1出力ギヤ対
52 3速副ギヤ
53 3速主ギヤ
55 第1シンクロ機構
56 第2シンクロ機構
61 第2出力ギヤ対
62 2速副ギヤ
63 2速主ギヤ
71 第3出力ギヤ対
72 1速副ギヤ
73 1速主ギヤ
80 変速制御装置
81 コントロールユニット
82 変速制御部
83 トルク決定部
84 状態制御部
85 変速シフタ
86 第1クラッチ作動油調整部
87 第2クラッチ作動油調整部
91 エンジン回転数センサ
92 第1入力軸回転数センサ
93 第2入力軸回転数センサ
94 車速センサ
95 アクセル開度センサ

Claims (3)

  1. 駆動源と変速機構との間に第1クラッチ及び第2クラッチを含むクラッチ装置が設けられ、前記駆動源から車両駆動系への駆動力伝達経路を、前記第1クラッチに接続される第1入力軸を介する系統と前記第2クラッチに接続される第2入力軸を介する系統との2系統を設定可能なデュアルクラッチ式変速機の制御装置であって、
    前記第1入力軸から前記変速機構の出力軸までの間が所定の第1変速段の状態に設定され、前記第2入力軸から前記出力軸までの間が前記第1変速段よりも低速段である第2変速段の状態に設定されており、前記第2入力軸の回転数である第2入力軸回転数が前記駆動源の回転数である駆動源回転数を超えない場合、前記第1クラッチ及び前記第2クラッチの両方を用いて前記駆動源のトルクが前記出力軸に伝達され、
    車両の発進時において、前記出力軸に与える必要のあるトルクである必要出力軸トルクを特定するにあたり、前記第1入力軸から前記出力軸までの間を所定の第1変速段の状態に設定し、前記第1クラッチのみを用いて前記車両を発進させる際における、予め特定されているアクセル開度と前記必要出力軸トルクとの対応関係に基づいて、所定のセンサにより検出されたアクセル開度に対応する前記必要出力軸トルクを特定する必要トルク特定手段と、
    前記第1クラッチに接続された前記第1入力軸を介して前記出力軸に伝達される第1入力軸側トルクと、前記第2クラッチに接続された前記第2入力軸を介して前記出力軸に伝達される第2入力軸側トルクとの合計が前記必要出力軸トルクとなるとともに、前記第2入力軸回転数が前記駆動源回転数を超えない場合は、前記必要出力軸トルクにおける前記第1入力軸側トルク及び前記第2入力軸側トルクの配分が、前記駆動源回転数と前記第2入力軸回転数とに基づいた配分となるように、前記第1クラッチにより前記駆動源から前記第1入力軸に伝達する第1クラッチ伝達トルクと、前記第2クラッチにより前記駆動源から前記第2入力軸に伝達する第2クラッチ伝達トルクと、を決定し、前記第2入力軸回転数が前記駆動源回転数を超える場合は、前記第2クラッチ伝達トルクを0に決定し、前記第1入力軸側トルクを前記必要出力軸トルクと等しくするクラッチトルク決定手段と、
    前記クラッチトルク決定手段により決定された前記第1クラッチ伝達トルクに基づいて、前記第1クラッチの状態を制御するとともに、前記クラッチトルク決定手段により決定された前記第2クラッチ伝達トルクに基づいて、前記第2クラッチの状態を制御する状態制御手段と、
    を備えるデュアルクラッチ式変速機の制御装置。
  2. 前記クラッチトルク決定手段は、前記必要出力軸トルクにおける前記駆動源回転数に対する前記第2入力軸回転数の割合に相当するトルクが前記第1入力軸側トルクとなり、残りのトルクが前記第2入力軸側トルクとなるように前記第1クラッチ伝達トルク及び前記第2クラッチ伝達トルクを決定する
    請求項1に記載のデュアルクラッチ式変速機の制御装置。
  3. 前記第2入力軸回転数が前記駆動源回転数を超える場合に、前記状態制御手段は、前記第1クラッチを接状態となるように前記第1クラッチの状態を制御する
    請求項1又は請求項2に記載のデュアルクラッチ式変速機の制御装置。
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