JP6701260B2 - 筐体、電気接続箱及びワイヤハーネス - Google Patents
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Description
図1ないし図3において、電気接続箱1は、外部に露出した状態でトラックに搭載される(一例であるものとする)。具体的には、トラックにおけるキャビンと荷台との間に搭載される(一例であるものとする)。このような電気接続箱1は、電子部品ブロック2(図6及び図7参照)と、この電子部品ブロック2を収容するための筐体3とを備えて構成される。また、電気接続箱1は、筐体3の内部にワイヤハーネス4が引き込まれるように構成される(ワイヤハーネス4は、この端末等の所定位置に電気接続箱1を備えて自動車に配索される)。
図6及び図7において、電子部品ブロック2は、複数の電子部品が組み付けられる部材として備えられる。また、電子部品ブロック2は、上記電子部品が所定回路に接続される部材として備えられる。具体的には、リレーが樹脂製のリレー組み付け部(符号省略)に組み付けられるとともに、ヒューズが樹脂製のヒューズ組み付け部(符号省略)に組み付けられるような部材として備えられる(電子部品ブロック2の構成は一例であるものとする)。
図1ないし図6において、筐体3は、絶縁性を有する樹脂製の部材の組み合わせであって、具体的には、電気ブロック2が着脱自在に組み付けられるフレーム5と、このフレーム5の上部開口部6(開口部)を覆うアッパーカバー7(カバー)と、フレーム5の下部開口部8を覆うロアカバー9とを備えて構成される。このような筐体3には、一対の固定脚部10と、単独の固定脚部10とが設けられる。また、筐体3には、ワイヤハーネス4が挿通される(引き込まれる)挿通部12が設けられる。
図1、図2、図6、及び図7において、フレーム5は、樹脂成形品であって、フレーム周壁13と、このフレーム周壁13の一側部14に設けられる固定ベース15と、固定ベース15に設けられる上記一対の固定脚部10とを有して図示形状に形成される。
図1、図2、図6、及び図7において、フレーム周壁13は、矢印Pの上下方向にのびて、この高さがある外周壁16と、外周壁16の内側に配設される内周壁17とを有して、上下が開口する枠形状の部分に形成される。フレーム周壁13は、本実施例において、二重壁の構造にて形成される。このようなフレーム周壁13の一側部14には、上記の如く固定ベース15が設けられる。また、一側部14の反対側となる他側部11には、アッパーカバー7に対する嵌合部分としてのロック部18が3つ設けられる(数は一例であるものとする)。尚、ロック部18は公知の構造が採用されるものとして、ここでは詳細な説明は省略するものとする。内周壁17の内面には、電子部品ブロック2に対する取り付け部(図示省略)が形成される。フレーム周壁13における引用符号19は、外周壁16の縁を示すものとする。縁19は、特許請求の範囲に記載された「縁」に相当するものとする。
図2、図3、図6、及び図7において、固定ベース15は、上記の如くフレーム周壁13の一側部14に設けられる。固定ベース15は、一側部14の上側に設けられ、左右方向にのびる形状に形成される。固定ベース15は、アッパーカバー7(カバー)の回転中心RCの位置に合わせて配置される。このような固定ベース15には、一対の固定脚部10の他に、3つの突起係合部20、21、21が形成される(数は一例であるものとする)。本実施例において、突起係合部20は、固定ベース15における左右方向の中央位置に配置され、突起係合部21、21は、左端及び右端に配置される。また、突起係合部21、21の隣には、一対の固定脚部10が配置される。一対の固定脚部10には、固定用の図示しないボルトが挿通されるボルト挿通孔22が貫通形成される。
図2ないし図4において、突起係合部20及び一対の突起係合部21は、アッパーカバー7(カバー)の後述する突起32が挿通されて、この突起32が係合状態になるような部分に形成される。このような突起係合部20及び一対の突起係合部21には、孔23と、壁24と、案内壁25と、保持壁26とが形成される。
図1ないし図3において、アッパーカバー7は、上記の如くフレーム5の上部開口部6(開口部)を覆うための樹脂成形品であって、天井壁29と、この天井壁29の周縁に連続するカバー周壁30と、カバー周壁30の一側部31に設けられる3つの突起32と(数は一例であるものとする)、一側部31の反対側の他側部33に設けられる3つのロック部34と(数は一例であるものとする)、を有して図示形状に形成される。アッパーカバー7は、図からも分かるように、フレーム5に対して別体の部材になるものである。尚、天井壁29、カバー周壁30、及び、ロック部34は公知の構造が採用されるものとして、ここでは詳細な説明は省略するものとする。
図2、図3、及び図5において、3つの突起32は、フレーム周壁13の突起係合部20及び一対の突起係合部21の位置に合わせて配置形成される。また、3つの突起32は、アッパーカバー7の後述する回転移動の際の回転中心RC(図6参照)の位置に合わせて配置形成される。3つの突起32は、フレーム周壁13の突起係合部20及び一対の突起係合部21に対しこれを挿通すると、自身が(突起32が)係合状態になるような部分に形成される。尚、突起32は、3つとも同じ形状に形成されるものとする。そのため、以下ではそのうちの1つだけについて説明をする。
図6及び図7において、筐体3は、部分的に防水性(気密性)が高いものになる。具体的には、弾性変形可能なパッキン40が組み付けられて、筐体3はこの組み付け部分においての防水性(気密性)が高いものになる。パッキン40の配置としては、アッパーカバー7のカバー周壁30の端部に環状のパッキン溝41が形成され、そして、このパッキン溝41にパッキン40が組み付けられることで図示のような配置になる。パッキン40は、外周壁16の縁19に押し付けられるとこれが弾性変形し、縁19やパッキン溝41対して密着するようになる。
図6ないし図8を参照しながらアッパーカバー7の組み付けについて説明をする。先ず、図6及び図8において、アッパーカバー7の組み付けは、アッパーカバー7を図6に示す如く斜めの状態にし、そして、アッパーカバー7の突起32をフレーム周壁13に設けられる固定ベース15の突起係合部20(21)に挿通することで開始される(図6及び図8参照)。突起32は、突起係合部20(21)に挿通されることで係合し、この係合部分の近傍(外周壁16の縁19の位置あたり)において、アッパーカバー7の回転中心RCが生じるようになる(又は係合部分で回転中心RCが生じるようにしてもよい)。
以上、図1ないし図8を参照しながら説明してきたように、本発明の一実施形態である電気接続箱1の筐体3によれば、例えばカバー組み付け時の回転移動の際に、何らかの要因でアッパーカバー7の突起32がフレーム周壁13の突起係合部20(21)から抜けようとしても、突起32に形成された凸部36が突起係合部20(21)に引っ掛かり抜けが規制されることから、結果、アッパーカバー7の外れを防止することができる。
図9において、実施例2の電気接続箱51は、電子部品ブロック2と、この電子部品ブロック2を収容するための筐体52とを備えて構成される。また、電気接続箱51は、筐体52の内部にワイヤハーネス4が引き込まれるように構成される(ワイヤハーネス4は、この端末等の所定位置に電気接続箱51を備えて自動車に配索される)。
図9において、筐体52は、絶縁性を有する樹脂製の部材の組み合わせであって、フレーム53と、このフレーム53の上部開口部6(開口部)を覆うアッパーカバー54(カバー)と、フレーム53の下部開口部を覆うロアカバー55とを備えて構成される。
図9において、フレーム53は、樹脂成形品であって、フレーム周壁56を有して図示形状に形成される。フレーム周壁56の一側部57には、外側に突出する突起58が2つ形成される(数は一例であるものとする)。突起58は、アッパーカバー54の回転移動に係る回転中心RCの位置に合わせて配置される。一側部57の反対側となる他側部には、アッパーカバー54に対する嵌合部分としてのロック部59が1つ設けられる(数は一例であるものとする)。
図9及び図10において、突起58は、上記の如く外側に突出する形状に形成される。突起58は、突起本体60と、凸部61とを有して図示形状に形成される。突起本体60は、この下面が平坦に形成される。凸部61は、突起本体60の先端下面から下方に突出する略爪状の部分に形成される。凸部61は、アッパーカバー54の後述する突起係合部65を引っ掛ける部分として形成される。
図9において、アッパーカバー54は、樹脂成形品であって、天井壁62と、この天井壁62の周縁に連続するカバー周壁63と、カバー周壁63の一側部64に設けられる2つの突起係合部65と(数は一例であるものとする)、一側部64の反対側の他側部に設けられる1つのロック部66と(数は一例であるものとする)、を有して図示形状に形成される。アッパーカバー55は、図からも分かるように、フレーム53に対して別体の部材になるものである。
図9ないし図12において、突起係合部65は、フレーム周壁56の突起58に挿通されて係合状態になる部分に形成される。突起係合部65は、孔67を有してコ字状の枠形状に形成される。突起係合部65は、下向きに形成される。尚、突起係合部65は基本的に剛性を有するが、上記形状及びアッパーカバー54が樹脂成形品であることから、外側への可撓性を若干有するものとする。
図9ないし図12を参照しながらアッパーカバー54の組み付けについて説明をする。先ず、アッパーカバー54を斜めの状態にし、そして、アッパーカバー54の突起係合部65をフレーム周壁56の突起58に挿通する。この時、突起係合部65は突起58に挿通されることで係合する。
以上、図9ないし図12を参照しながら説明してきたように、本発明の他の一実施形態である電気接続箱51の筐体52によれば、例えばカバー組み付け時の回転移動の際に、何らかの要因でアッパーカバー54の突起係合部65がフレーム周壁56の突起58から抜けようとしても、突起58に形成された凸部61が突起係合部65を引っ掛けて抜けが規制されることから、結果、アッパーカバー54の外れを防止することができる。
図13において、実施例3の電気接続箱51は、実施例2の電気接続箱51と同じ構成及び構造を有する。実施例3は、例えば、フレーム周壁56及びアッパーカバー54がロック部59、66を介して嵌合しているものの、何らかの要因で初めから(組み付け時から)アッパーカバー54の突起係合部65がフレーム周壁56の突起58から外れていた場合に対応するものである(或いは、アッパーカバー54の回転移動を行わずに、単にアッパーカバー54をフレーム周壁56の上に置いて叩きつけで組み付けをしてしまう場合に対応するものである)。
Claims (8)
- 縁に開口部が形成されるフレーム周壁と、該フレーム周壁に対し別体の部品であり且つ回転移動により前記開口部を覆うカバーとを備え、
前記回転移動に係る回転中心の位置に合わせて配置される前記カバーの一側部には、外側に突出する突起が形成され、
前記フレーム周壁の一側部には、前記突起を挿通することで係合状態になる突起係合部が形成され、
前記突起には、前記突起係合部からの抜き方向において前記突起係合部に引っ掛かる凸部が一体に形成され、
さらに、前記突起係合部には、前記フレーム周壁から離れて配置され且つ前記突起の挿通の向きが合っていない状態で前記突起の先端が突き当たる壁と、該壁よりも前記フレーム周壁に近く且つ前記突起が挿通される孔と、前記壁及び前記孔の境界部分に配置され且つ前記突起を前記孔の奥まで案内する傾斜した案内壁とが形成されるとともに、前記凸部には、前記案内壁に対し摺接可能な案内用テーパが形成される
ことを特徴とする筐体。 - 請求項1に記載の筐体において、
前記突起には、前記カバーの一側部と前記凸部との間に保持用のカバー側保持面が形成され、
前記突起係合部には、前記カバー側保持面が接触可能になる保持用の周壁側保持面が形成される
ことを特徴とする筐体。 - 請求項2に記載の筐体において、
前記突起係合部は、前記周壁側保持面が前記縁と略同一平面上の位置に配置形成される
ことを特徴とする筐体。 - 請求項2又は3に記載の筐体において、
前記カバーには、環状のパッキン溝が形成され、
該パッキン溝には、前記縁に押し付けられて弾性変形することが可能なパッキンが組み付けられる
ことを特徴とする筐体。 - 請求項4に記載の筐体において、
前記凸部及び前記突起係合部は、前記回転移動の際に前記縁と前記パッキンとの位置を決める位置決め部分としても形成される
ことを特徴とする筐体。 - 請求項4又は5に記載の筐体において、
当該筐体には、前記突起及び前記突起係合部が複数形成される
ことを特徴とする筐体。 - 複数の電子部品が組み付けられる電子部品ブロックと、
該電子部品ブロックの組み付け先となる請求項1、2、3、4、5又は6に記載の筐体とを備える
ことを特徴とする電気接続箱。 - 端末に請求項7に記載の電気接続箱を備えて自動車に配索される
ことを特徴とするワイヤハーネス。
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