JP7193309B2 - 筐体、電気接続箱、及びワイヤハーネス - Google Patents
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Description
図1において、電気接続箱1は、外部に露出した状態でトラックに搭載される(一例であるものとする)。具体的には、トラックにおけるキャビンと荷台との間に搭載される(一例であるものとする)。このような電気接続箱1は、電子部品ブロック2(図2参照)と、この電子部品ブロック2を収容するための筐体3とを備えて構成される。また、電気接続箱1は、筐体3の内部にワイヤハーネス4(図2参照)が引き込まれるように構成される。ワイヤハーネス4は、この端末等の所定位置に電気接続箱1を備えて自動車に配索される。
図2において、電子部品ブロック2は、複数の電子部品が組み付けられる部材として備えられる。また、電子部品ブロック2は、上記電子部品が所定回路に接続される部材として備えられる。具体的には、リレーが樹脂製のリレー組み付け部(符号省略)に組み付けられるとともに、ヒューズが樹脂製のヒューズ組み付け部(符号省略)に組み付けられるような部材として備えられる(電子部品ブロック2の構成は一例であるものとする)。以上のような電子部品ブロック2は、カセット式のものであり、後述するフレーム5に対して着脱自在に組み付けられる。電子部品ブロック2に関しては、この名称をカセットブロック2と読み替えてもよいものとする。
図1において、筐体3は、絶縁性を有する樹脂製の部材の組み合わせであって、具体的には、電子部品ブロック2が着脱自在に組み付けられるフレーム5と、このフレーム5の上部開口部6(開口部。図2参照)を覆うアッパーカバー7(カバー)と、フレーム5の下部開口部を覆うロアカバー8とを備えて構成される。このような筐体3には、固定脚部9が複数形成される。また、筐体3には、ワイヤハーネス4が挿通される(引き込まれる)挿通部10も形成される。尚、上部開口部6(開口部)は、後述するフレーム周壁11を構成する外周壁13の縁16によって囲まれる開口部分であるものとする。また、上部開口部6は、図中の上側となる位置の開口部分であるとともに、アッパーカバー7(カバー)側の開口部分でもあるものとする。
図1、図2、及び図4において、フレーム5は、樹脂成形品であって、フレーム周壁11と、このフレーム周壁11の一側部に設けられる固定ベース12と、固定ベース12に設けられる上記固定脚部9とを有して図示形状に形成される。フレーム周壁11は、矢印Pの上下方向にのびて、この高さがある外周壁13と、外周壁13の内側に配設される内周壁14とを有して、上下が開口する枠形状の部分に形成される。フレーム周壁11は、本実施例において、二重壁の構造にて形成される。このようなフレーム周壁11の一側部には、上記の如く固定ベース12が形成される。また、上記一側部の反対側となる他側部には、アッパーカバー7に対する嵌合部分としてのロック部15が複数形成される。内周壁14の内面には、電子部品ブロック2に対する取り付け部(図示省略)が形成される。フレーム周壁11における引用符号16は、外周壁13の縁を示すものとする。縁16は、特許請求の範囲に記載された「縁」に相当するものとする。
図2において、固定ベース12は、上記の如くフレーム周壁11の一側部に形成される。固定ベース12は、一側部の上側に配置され、左右方向にのびる形状に形成される。固定ベース12は、アッパーカバー7(カバー)の回転中心RC(図4参照)の位置に合わせて配置される。このような固定ベース12には、固定脚部9の他に、一対の突起係合部17と、これらの間に配置される突起係合部18とが形成される(数は一例であるものとする)。本実施例において、突起係合部18は、固定ベース12における左右方向の中央位置に配置され、一対の突起係合部17は、左端及び右端に配置される。一対の突起係合部17の隣には、固定脚部9が配置される。固定脚部9には、固定用の図示しないボルトが挿通されるボルト挿通孔19が貫通形成される。
図2及び図4において、複数の突起係合部17、18は、アッパーカバー7(カバー)の後述する突起26が挿通されて、この突起26が係合状態になるような部分に形成される。このような複数の突起係合部17、18には、孔20と、壁21と、案内壁22と、保持壁23とが形成される。孔20は、固定ベース12を前後方向に貫通する部分に形成される。具体的には、後述する突起26の挿通が可能な大きさに開口する部分に形成される。すなわち、左右の開口幅が突起26の幅に合わせて開口する部分に、また、上下の開口幅が突起26の挿通(差し込み)に合わせて開口する部分に、さらには、アッパーカバー7の後述する回転移動における突起26の動きを許容する大きさに開口する部分に形成される。
図1、図3、及び図4において、アッパーカバー7は、上記の如くフレーム5の上部開口部6(開口部)を覆うための樹脂成形品であって、天井壁24と、この天井壁24の周縁に連続するカバー周壁25と、カバー周壁25の一側部に設けられる複数の突起26と、一側部の反対側の他側部に設けられる複数のロック部27とを有して図示形状に形成される。アッパーカバー7は、図からも分かるように、フレーム5に対して別体の部材になるものである。尚、天井壁24、カバー周壁25、及び、ロック部27は公知の構造が採用されるものとして、ここでは詳細な説明は省略するものとする。
図3ないし図5において、複数の突起26は、フレーム周壁11の複数の突起係合部17、18(図2参照)の位置に合わせて配置形成される。また、複数の突起26は、アッパーカバー7の後述する回転移動の際の回転中心RCの位置に合わせて配置形成される。複数の突起26は、フレーム周壁11の複数の突起係合部17、18に対しこれを挿通すると、自身が(突起26が)係合状態になるような部分に形成される。複数の突起26は、全て同じ形状に形成される。そのため、以下ではそのうちの1つだけについて説明をする。
図1及び図4を参照しながらアッパーカバー7の組み付け作業について説明をする。先ず、アッパーカバー7を図示のような斜めの状態にし、そして、アッパーカバー7の突起26をフレーム周壁11における固定ベース12の突起係合部17(18)に挿通する作業を行う。突起26は、突起係合部17(18)に挿通されることで係合し、この係合部分の近傍において、アッパーカバー7の回転中心RCが生じるようになる。次に、アッパーカバー7を左回りに回転移動させる作業を行う。そして最後に、フレーム周壁11のロック部15に対しアッパーカバー7のロック部27を嵌合させる作業を行うと、アッパーカバー7の回転移動による組み付け作業が完了する。
以上、図1ないし図6を参照しながら説明してきたように、本発明の一実施形態である筐体3によれば、アッパーカバー7の回転移動に係る作業角度θ1を従来例の作業角度θ2よりも小さく(θ1<θ2)できることから、結果、アッパーカバー7の組み付け作業性を向上させることができるという効果を奏する。また、本発明の一実施形態である電気接続箱1やワイヤハーネス4によれば、上記効果の筐体3を有することから、より良いものを提供することができるという効果を奏する。
Claims (4)
- 縁に上部開口部が形成されるフレーム周壁と、該フレーム周壁に対し別体の部品であり且つ回転移動により前記上部開口部を覆うカバーとを備え、
前記回転移動に係る回転中心の位置に合わせて配置される前記カバーの一側部には、外側に突出する突起が形成され、
前記フレーム周壁の一側部には、前記突起を挿通することで係合状態になる突起係合部が形成され、
前記突起は、この突出先端の位置が基端の位置よりも前記フレーム周壁の側になる傾いた形状の部分に形成され、
前記突起係合部は、前記フレーム周壁の前記一側部に設けられた壁部であって前記一側部から上方に突出し且つ前記フレーム周壁の周方向に沿う方向に延びる壁部、に形成され、
前記突起係合部における前記突起が挿通される孔の上側の孔内壁である保持壁の下方を向いた孔内面が、前記フレーム周壁の前記縁と略同一平面上の位置に配置されている
ことを特徴とする筐体。 - 請求項1に記載の筐体において、
前記突起の前記突出先端における両端には、テーパ部が形成される
ことを特徴とする筐体。 - 複数の電子部品が組み付けられる電子部品ブロックと、該電子部品ブロックを収容するための請求項1又は2に記載の筐体とを備える
ことを特徴とする電気接続箱。 - 端末に請求項3に記載の電気接続箱を備えて自動車に配索される
ことを特徴とするワイヤハーネス。
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