JP6927855B2 - フレーム、電気接続箱及びワイヤハーネス - Google Patents
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図1ないし図3において、電気接続箱1は、外部に露出した状態でトラックに搭載される(一例であるものとする)。具体的には、トラックにおけるキャビンと荷台との間の、雨が掛かったり雪が積もったりする部分に搭載される。このような電気接続箱1は、電気ブロック2と、この電気ブロック2を収容するための筐体3とを備えて構成される。また、電気接続箱1は、筐体3の内部に図示しないワイヤハーネスが引き込まれるように構成される(ワイヤハーネスは、この端末等の所定位置に電気接続箱1を備えて自動車に配索される)。
図3において、電気ブロック2は、複数の電気部品が組み付けられる部材として備えられる。また、電気ブロック2は、上記電気部品が所定回路に接続される部材として備えられる。具体的には、リレー4が樹脂製のリレー組み付け部5に組み付けられるとともに、ヒューズ6、7、8が樹脂製のヒューズ組み付け部9、10、11に組み付けられるような部材として備えられる。
図1ないし図3において、筐体3は、絶縁性を有する樹脂製であって、電気ブロック2が着脱自在に組み付けられるフレーム12と、このフレーム12の上部開口13を覆うアッパーカバー14(一方のカバー)と、フレーム12の下部開口15を覆うロアカバー16(他方のカバー)とを備えて構成される。このような筐体3には、固定脚部17、18、19が設けられる。また、筐体3には、図示しないワイヤハーネスが挿通される挿通孔20と、ワイヤハーネスの端末に対する端末収容空間21とが形成される。
図1及び図4において、フレーム12は、樹脂成形品であって、矢印Pの上下方向にのびて高さがある外周壁22と、この外周壁22の内側に配設される内周壁23とを有して、上下が開口する箱形状の部材に形成される。このようなフレーム12の外周壁22には、アッパーカバー14やロアカバー16に対するロック部(符号省略)が設けられる。また、外周壁22には、上記固定脚部17、18も設けられる。一方、内壁23の内側には、電気ブロック2の組み付け先になる組み付け部24が形成される。組み付け部24は、カセット式の電気ブロック2の形状に合わせて形成される。フレーム12は、外周壁22及び内周壁23を有することにより、この外周壁22及び内周壁23の部分が二重壁の構造25となるように形成される。
図4ないし図8において、二重壁の構造25は、外周壁22と、内周壁23と、これら外周壁22及び内周壁23を連結する複数の連結リブ26と、外周壁22及び内周壁23の間で複数の連結リブ26により区画形成される隙間27とを備えて構成される。
図4ないし図8において、複数の連結リブ26は、外周壁22及び内周壁23の一方の開口部(上部開口13)側から外周壁22及び内周壁23の中間位置28まで真っ直ぐに延在する第一連結リブ29と、外周壁22及び内周壁23の他方の開口部(下部開口15)側から上記中間位置28まで真っ直ぐに延在する第二連結リブ30とを含んで構成される。複数の連結リブ26である第一連結リブ29及び第二連結リブ30は、上記中間位置28においてこれらリブの端部同士が一体化せず独立した図示の状態に配置形成される(本実施例においては、千鳥状に配置形成される)。
図4ないし図8において、隙間27は、外周壁22及び内周壁23の一方の開口部(上部開口13)から他方の開口部(下部開口15)まで連通するような空間に形成される。例えば、上部開口13の位置に水分があったとすれば、その水分は下部開口15まで移動させる(落下させる)ことができるように、隙間27は形成される。
図4ないし図8において、フレーム12は以上のような二重壁の構造25を有することから、フレーム12を成形する金型(樹脂成形金型)の強度を高めることができる。このことについては、図9ないし図11を参照しながら以下に説明をする。
図9において、樹脂成形用の金型31は、縦型の金型であって、上記中間位置28に合わせてパーティングラインPLが設けられるように構成される。引用符号32は固定金型、引用符号33は可動金型、引用符号34は固定金型32の駒、引用符号35は可動金型33の駒をそれぞれ示す。
図10及び図11において、比較例のフレーム36は、上下方向に連結リブ38が真っ直ぐ且つ長く形成される。そのため、比較例の金型37における固定金型39の駒40及び可動金型41の駒42は、複数の連結リブ38の配置等に合わせて寸法が設定されるものとする。ここでは、固定金型39の「(C)」で示す駒40に関し、上下方向の長さがL1、左右方向の長さがW3に寸法が設定されるものとする。また、可動金型41の「(D)」で示す駒42に関し、上下方向の長さがL1、左右方向の長さがW3に寸法が設定されるものとする。
図9ないし図11において、金型31と比較例の金型37とを比べてみると、駒34、35、40、42の長さはL1で同じであるものの、左右方向の長さに差があり、この差によって金型31の強度を高めていることが分かる。すなわち、固定金型32の「(A)」で示す駒34の左右方向の長さがW1であるのに対し、固定金型39の「(C)」で示す駒40の左右方向の長さが、上記W1よりも短いW3(W1>W3)に設定されることから、面積で見て(又は体積で見て)固定金型32の駒34の方が高い強度を有することが分かる。また、可動金型33の「(B)」で示す駒35の左右方向の長さがW2であるのに対し、可動金型41の「(D)」で示す駒42の左右方向の長さが、上記W2よりも短いW3(W2>W3)に設定されることから、面積で見て(又は体積で見て)可動金型33の示す駒35の方が高い強度を有することが分かる。従って、フレーム12における複数の連結リブ26(第一連結リブ29及び第二連結リブ30)を採用することにより、駒34、35の強度を高めることができる。
図1ないし図3において、アッパーカバー14は、天井壁43と、高さの低い周壁44とを有して、浅底で蓋形状の部材に形成される。このようなアッパーカバー14には、フレーム12に対するロック部(符号省略)が設けられる。尚、天井壁43は、筐体3を構成する壁のうち最も上に位置する壁であるものとする。
図1において、ロアカバー16は、底壁45と、高さの低い周壁46とを有して、浅底で蓋形状の部材に形成される。このようなロアカバー16には、フレーム12に対するロック部(符号省略)が設けられる。また、ロアカバー16には、上記固定脚部19も設けられる。
以上、図1ないし図11を参照しながら説明してきたように、本発明の一実施形態である電気接続箱1によれば、フレーム12を構成に含むことから、金型31の例えばメンテナンスにかかるコストを低減することができ、以て電気接続箱1のコスト低減に寄与することができる。
Claims (4)
- 複数の電気部品を有する電気ブロックの組み付け先になる組み付け部と、該組み付け部を囲む内周壁と、該内周壁の外側に設けられる外周壁と、前記内周壁及び前記外周壁を連結する複数の連結リブと、前記内周壁及び前記外周壁の間で前記複数の連結リブにより区画形成される隙間とを備え、
前記複数の連結リブは、前記内周壁及び前記外周壁の一方の開口部側から前記内周壁及び前記外周壁の中間位置まで延在する第一連結リブと、前記内周壁及び前記外周壁の他方の開口部側から前記中間位置まで延在する第二連結リブとを含んで構成され、
前記第一連結リブ及び前記第二連結リブは、前記中間位置において端部同士が一体化せず独立した状態に配置形成される
ことを特徴とするフレーム。 - 請求項1に記載のフレームにおいて、
前記複数の連結リブは、前記第一連結リブ同士の間隔と、前記第二連結リブ同士の間隔とが異なる状態に配置形成される
ことを特徴とするフレーム。 - 請求項1又は2に記載のフレームと、該フレームの組み付け部に組み付けられる電気ブロックと、前記フレームの一方の開口部を覆うように設けられる一方のカバーと、前記フレームの他方の開口部を覆うように設けられる他方のカバーとを含んで構成される
ことを特徴とする電気接続箱。 - 端末に請求項3に記載の電気接続箱を備えて自動車に配索される
ことを特徴とするワイヤハーネス。
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