JP6698463B2 - 電動倍力装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車等の車両のブレーキペダルの操作量を検出してマスタシリンダでブレーキ液圧を発生させる電動倍力装置に関するものである。
従来、電動倍力装置には、ブレーキペダルの操作量を検出するストローク検出手段が備えられている。該ストローク検出手段の従来技術として、特許文献1には、インプットロッドに設けられた複数の磁性体の磁束密度を、ケーシングのカバーに設けられたホールセンサユニットで検出することで、インプットロッドのストローク量を検出するストローク検出装置が開示されている。
特開2015−21745号公報
しかしながら、特許文献1に係るストローク検出装置では、インプットロッドに、その軸方向に沿って間隔を置いて複数の磁性体が配置され、ケーシングの最も後方に位置するカバーにホールセンサユニットが配置されており、この構成を採用すると、電動倍力装置の、インプットロッド(入力部材)の軸方向に沿う長さが長くなる虞がある。
また、近年、電動倍力装置の製造工程に関して、特に、ストローク検出手段の組付作業の効率化が望まれている。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、入力部材の軸方向に沿う長さを短縮すると共に、そのストローク検出手段の組み付けを容易とする電動倍力装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための手段として、本発明の電動倍力装置は、ブレーキペダルの操作に伴って移動して、マスタシリンダのピストンを推進する入力部材と、該入力部材の移動量を検出するストローク検出手段と、該ストローク検出手段からの信号に基づいて電動モータが回転駆動されることで直動して、マスタシリンダのピストンを推進するアシスト部材と、該アシスト部材が直動可能に配置されるハウジングと、を備えた電動倍力装置において、
前記ストローク検出手段は、磁石部材を保持して前記アシスト部材と共に移動する磁石ホルダと、前記ハウジングに固定される磁気センサと、を備え、
前記アシスト部材は、前記入力部材が挿通されるように筒状に形成され、前記アシスト部材は、その外周面に軸方向に沿って設けられる収容凹部と、該収容凹部の周辺から該収容凹部の上方に向かって突設される突起片と、その一端内周面から軸方向に沿って形成される案内溝と、該案内溝と連続するように前記収容凹部の底部を軸方向の所定範囲径方向に貫通するスリットと、を備え、
前記入力部材には、その外周面から径方向外方に延び、前記案内溝及び前記スリットに挿通可能なピン部材が設けられ、前記磁石ホルダは、前記アシスト部材内に挿入された前記入力部材から前記収容凹部内に前記スリットを介して突出した前記ピン部材に接続されると共に、前記アシスト部材の収容凹部に、前記入力部材の移動方向に沿って移動可能に収容され、前記磁石ホルダには、前記アシスト部材に設けた突起片との干渉により前記磁石ホルダの前記収容凹部からの離脱を規制する規制片が設けられ、前記入力部材と前記アシスト部材との間に、前記磁石ホルダを、その規制片が前記アシスト部材の突起片に前記入力部材の移動方向に沿って一致する位置に付勢する付勢部材が設けられる
本発明に係る電動倍力装置では、該電動倍力装置の、入力部材の軸方向に沿う長さを短縮することができ、また、ストローク検出手段の組付作業を容易に行うことができる。
本実施の形態に係る電動倍力装置の断面図。 図1の要部断面図。 アシスト部材内に配置される入力プランジャ及び入力ロッドの部分組立体の分解斜視図。
以下、実施の形態を図1〜図3に基づいて詳細に説明する。
本実施の形態に係る電動倍力装置1は、図1に示すように、大略、入力ロッド2、入力プランジャ3、アシスト部材4、回転直動変換機構5、電動モータ6、ストローク検出手段7及びハウジング8を備えている。入力部材としての入力ロッド2及び入力プランジャ3は、ブレーキペダル(図示略)の操作に応じてハウジング8内を軸方向に移動するものである。ストローク検出手段7は、入力ロッド2及び入力プランジャ3のストローク量を検出するものである。回転直動変換機構5は、ストローク検出手段7からの検出信号に基づく電動モータ6の作動により、アシスト部材4を軸方向に移動(直動)させるものである。なお、本実施の形態に係る電動倍力装置1を以下に詳しく説明するが、図1及び図3において、左側を前側(車両前方)、右側を後側(車両後側)として説明する。
図1に示すように、電動倍力装置1は、ハウジング8の前側にマスタシリンダ(図示略)を連結した構造を有している。該マスタシリンダ内を軸方向に移動するピストン(図示略)に、電動倍力装置1が連結される。該マスタシリンダ内をピストンが軸方向に移動することで、該マスタシリンダ内の液圧室にブレーキ液圧が発生する。なお、マスタシリンダ内の液圧室は、各車輪(図示略)のホイールシリンダ(図示略)に連通しており、マスタシリンダにより発生されるブレーキ液の液圧を各車輪のホイールシリンダに伝達して、各車輪の回転に対してそれぞれ制動力を発生させて、車両に制動力を発生させる。
図1に示すように、ハウジング8は、フロントハウジング9と、フロントハウジング9の後端開口を閉塞するリアハウジング10と、を備えている。ハウジング8内に、電動モータ6及び回転直動変換機構5等が収容される。リアハウジング10には、マスタシリンダと同心状となる円筒部15が後方に向かって突設されている。そして、電動倍力装置1は、入力ロッド2を車両のエンジンルームと車室との隔壁であるダッシュパネル(図示略)から突出させて車室内に臨ませた状態で、エンジンルーム内に配置してダッシュパネルに固定されている。
図1〜図3に示すように、入力ロッド2は、リアハウジング10の円筒部15内に配置され、その前端が入力プランジャ3に連結される。入力ロッド2の後端側が円筒部15から外部に延出している。入力ロッド2は、前方に位置する小径ロッド部17と、該小径ロッド部17から後方に延びる大径ロッド部18とからなる段付き形状に形成される。小径ロッド部17と大径ロッド部18との間に環状段差部19が設けられる。小径ロッド部17は前方に向かって次第に縮径されている。小径ロッド部17の前端にはボールジョイント20が設けられる。大径ロッド部18の後端部がクレビス(図示略)を介してブレーキペダルに連結される。これにより、ブレーキペダルの操作により入力ロッド2が軸方向に沿って移動する。入力ロッド2の前端のボールジョイント20が、入力プランジャ3の後端に連結される。
入力プランジャ3は、全体として棒状に形成されており、主ロッド部24と、主ロッド部24から前方に小径部25を介して設けられる押圧部26と、主ロッド部24から後方に延びる案内部27と、から構成される。押圧部26は、主ロッド部24の外径よりも小径に形成される。案内部27は、主ロッド部24の外径よりも大径に形成される。案内部27の外周面には、カシメ用工具を挿入するための環状凹部29が形成される。案内部27の後端面で径方向中央部に、入力ロッド2のボールジョイント20が連結される球状凹部30が形成される。主ロッド部24には径方向外方に向かってピン部材33が突設される。該ピン部材33は、案内部27寄りに設けられる。主ロッド部24の外周面には、小径部25に近接する位置に環状溝部35が形成される。該環状溝部35の軸方向に沿う幅長は、後述するストップキー55の一対の挟持片56、56の幅長と略一致する。
入力プランジャ3はアシスト部材4の内部に配置される。該アシスト部材4は、全体として円筒状に形成される。該アシスト部材4は、円筒状に延びる本体部37と、該本体部37の前部外周面から径方向外方に突設される環状突設部38と、を備えている。本体部37は、前端に開口される小径開口部39と、該小径開口部39よりも大径で該小径開口部39よりも後側に開口される中間径開口部40と、該中間径開口部40よりも大径で該中間径開口部40よりも後側に開口される大径開口部41とを備えている。小径開口部39の内周面と中間径開口部40の内周面との間にストッパ面42が形成される。小径開口部39の内径は、入力プランジャ3の押圧部26の外径に略一致する。中間径開口部40の内径は、入力プランジャ3の主ロッド部24の外径よりも大径に形成される。大径開口部41の内径は、入力プランジャ3の案内部27の外径と略一致する。
本体部37の外径は、円筒部15の内径に略一致している。本体部37の外周面には、環状突設部38から後端までの範囲に第1平面部45が形成される。一方、本体部37の外周面で、第1平面部45の径方向反対側には、環状突設部38から後側の所定範囲に第2平面部46が形成される。該第2平面部46には、平面視略矩形状の収容凹部47が形成される。収容凹部47の長手方向が、本体部37の軸方向に一致する。本体部37の内周面には、その後端から第2平面部46までの軸方向の範囲に案内溝48が形成される。該案内溝48はその幅がピン部材33の外径より大きく形成される。該案内溝48から連続するように、第2平面部46から収容凹部47に向かう軸方向の所定範囲に径方向に貫通するスリット49が形成される。該スリット49は、収容凹部47に臨む。スリット49の開口幅は、ピン部材33の外径より大きく形成される。第2平面部46には、収容凹部47の上方に向かって突設される突起片51、51が複数形成される。突起片51、51は、収容凹部47に向かって互い対向するように一対設けられ、一対の突起片51、51が、軸方向に間隔を置いて複数組設けられる。本実施形態では、一対の突起片51、51が軸方向に沿って2組設けられる。
アシスト部材4の内周面で、案内溝48と対向する位置、すなわち、第1平面部45が形成される側に、溝部52が軸方向に沿って所定範囲形成される。この溝部52の前端は、収容凹部47の底部に設けたスリット49の前端に一致する。また、本体部37の、環状突設部38から後方で該環状突設部38に近接する位置に径方向に貫通する貫通孔部53が形成される。該貫通孔部53は、第1平面部45と第2平面部46との間に周方向に沿って形成される。貫通孔部53の軸方向に沿う幅長は、後述するストップキー55の一対の挟持片56、56の幅長より大きく形成される。貫通孔部53は、アシスト部材4内に入力プランジャ3を組付けた時、入力プランジャ3の環状溝部35と軸方向に沿う位置が略一致する。なお、図1に仮想線で示すように、ピン部材33を主ロッド部24から径方向両側に突出させると、ピン部材23が溝部52にも挿通するようになり、入力プランジャ3とアシスト部材4との回転防止機能を強化することができる。また、スリット49とピン部材33との間でも回転防止を図ることができる。
アシスト部材4の貫通孔部53と、入力プランジャ3の環状溝部35との間にストップキー55が配置される。ストップキー55は、一対の挟持片56、56と、一対の挟持片56、56の一端部を連結する連結部57と、を備えている。一対の挟持片56、56の対向する面には、入力プランジャ3の主ロッド部24の環状溝部35に沿う円弧状凹部58、58が形成される。そして、アシスト部材4内への入力プランジャ3の組付時、ストップキー55の一対の挟持片56、56をアシスト部材4の貫通孔部53に挿入すると、一対の挟持片56、56の円弧状凹部58、58が入力プランジャ3の環状溝部35に嵌合しつつ、一対の挟持片56、56がアシスト部材4の貫通孔部53に軸方向にクリアランスを有して遊嵌される。このストップキー55により、アシスト部材4と入力プランジャ3との軸方向に沿う相対移動量が制限される。言い換えれば、アシスト部材4と入力プランジャ3とは、ストップキー55と貫通孔部53との間のクリアランス相当分だけ軸方向に沿う相対移動が許容される。
入力プランジャ3の案内部27の後端面と、アシスト部材4の後端面との間には円筒状の第1バネ受部材60が配置される。該第1バネ受部材60は、アシスト部材4の大径開口部41の内周面に当接する第1円筒状部61と、該第1円筒状部61の前端から径方向内方に環状に突設する第1内側支持部62と、第1円筒状部61の後端から径方向外方に環状に突設する第1外側支持部63と、を備えている。第1バネ受部材60の第1内側支持部62は、入力プランジャ3の案内部27の後端面と対向する。一方、第1バネ受部材60の第1外側支持部63は、アシスト部材4の後端面に当接する。
第1バネ受部材60の第1内側支持部62と、入力ロッド2の環状段差部19との間には、第1圧縮コイルバネ65が配置される。この結果、第1圧縮コイルバネ65は、アシスト部材4と入力ロッド2との間に配置されることになる。すなわち、該第1圧縮コイルバネ65は、その付勢力により、アシスト部材4と入力ロッド2とを互いに離間させる方向に付勢する。第1圧縮コイルバネ65は、その前端から後端に向かって次第に縮径される円錐台状に形成される。第1圧縮コイルバネ65の前端の外径が第1バネ受部材60の第1円筒状部61の内径に一致して、その後端の外径が入力ロッド2の大径ロッド部18の外径に一致する。
入力プランジャ3の押圧部26を含むアシスト部材4の前端面には、リアクションディスク84が当接するように配置される。該リアクションディスク84は、ゴム等の弾性体で構成される。出力ロッド86は、ロッド部87と、該ロッド部87の後端に一体的に設けられるカップ部88と、から構成される。該出力ロッド86のカップ部88内に、リアクションディスク84、及び入力プランジャ3の押圧部26を含むアシスト部材4の前端部が配置される。カップ部88の外径は、アシスト部材4の環状突設部38の外径よりも小径に形成される。出力ロッド86のロッド部87がマスタシリンダ内のピストンに連結される。
アシスト部材4の環状突設部38の後端面に、推力伝達部材90が当接される。該推力伝達部材90は、アシスト部材4の軸方向に沿って移動可能であり、回転直動変換機構5の直動部材(図示略)からの直動推力が伝達される。推力伝達部材90は、その外周面が後方に向かって縮径され、その内周面が後方に向かって階段状に拡径される円筒状に形成される。推力伝達部材90には、その後端に内方に向かって環状に突設される推力伝達部91が形成される。推力伝達部91の前面が、アシスト部材4の環状突設部38の後面に当接される。
推力伝達部91の径方向内側の開口部は、アシスト部材4の第1平面部45に当接する内壁面を有している。推力伝達部材90の内壁面には、環状に延びるバネ受部92が形成される。この推力伝達部材90のバネ受部92と、ハウジング8のフロントハウジング9の後端面との間に第2圧縮コイルバネ94が配置される。該第2圧縮コイルバネ94の付勢力により、推力伝達部材90を後方に向かって付勢している。なお、推力伝達部材90の推力伝達部91が、リアハウジング10の規制面11に当接することで、推力伝達部材90の後退限位置が設定される。
出力ロッド86のカップ部88を覆うように第2バネ受部材95が配置される。該第2バネ受部材95は、出力ロッド86のカップ部88より大径の内径を有する第2円筒状部96と、該第2円筒状部96の前端から径方向内方に環状に突設する第2内側支持部97と、第2円筒状部96の後端から径方向外方に環状に突設する第2外側支持部98と、を備えている。第2内側支持部97の内側に出力ロッド86のロッド部87が挿通されている。また第2バネ受部材95の第2外側支持部98の後面が、アシスト部材4の環状突設部38に当接されている。第2バネ受部材95の第2外側支持部98と、ハウジング8のフロントハウジング9の段差部12との間に第3圧縮コイルバネ100が配置される。該第3圧縮コイルバネ100の付勢力により、第2バネ受部材95を介してアシスト部材4を後方に向かって付勢している。
ストローク検出手段7は、ブレーキペダルの操作量(ストローク量)に基づく、入力ロッド2及び入力プランジャ3のストローク量を検出するものである。ストローク検出手段7は、複数の磁石部材67、67と、ホールセンサユニット68と、を備えている。複数の磁石部材67、67は、磁石ホルダ70に保持される。各磁石部材67、67は直方体状に形成される。
磁石ホルダ70は、略直方体からなるホルダ本体部71と、ホルダ本体部71に設けられ、アシスト部材4の各突起片51、51と係合してホルダ本体部71のアシスト部材4からの離脱を規制する複数の規制片72、72と、を備えている。ホルダ本体部71の長手方向の全長は、アシスト部材4の収容凹部47の長手方向の全長よりも短く設定される。一方、ホルダ本体部71の短手方向の全長は、アシスト部材4の収容凹部47の短手方向の全長と略同一である。ホルダ本体部71は、アシスト部材4の収容凹部47内に、アシスト部材4に対して相対移動可能に保持される。その相対移動量は、ストップキー55の一対の挟持部材56とアシスト部材4の貫通孔部53との間のクリアランス相当分となる。
ホルダ本体部71の、アシスト部材4の径方向外方に指向する端面73は、アシスト部材4の本体部37の外周面に一致するように湾曲面73に形成される。湾曲面73の頂部には、長手方向(アシスト部材4の軸方向)の全域に亘って平面部74が形成される。湾曲面73には、長手方向に間隔を置いて複数の保持凹部75、75が形成される。本実施形態では、保持凹部75、75は、ホルダ本体部71の長手方向両端部と、長手方向中央部との3箇所に形成される。各保持凹部75、75に磁石部材67、67がそれぞれ配置される。各保持凹部75に磁石部材67を配置した後、蓋体78にて保持凹部75が閉塞される。各保持凹部75、75間には、空間凹部76、76が形成される。本実施形態では、空間凹部76、76は、2箇所に形成される。各空間凹部76、76の底部には、入力プランジャ3(主ロッド部24)から径方向外方に突出されるピン部材33の先端が挿通される挿通孔77がそれぞれ形成される。保持凹部75、75及び空間凹部76、76共に平面視矩形状に形成される。
ホルダ本体部71の、アシスト部材4に設けた各突起片51、51と対向する面には、各突起片51、51に向かって突設する複数の規制片72、72が設けられる。各規制片72、72は、各突起片51、51それぞれに対応して設けられる。磁石ホルダ70のホルダ本体部71が、アシスト部材4の収容凹部47に収容されて組付完了時には、磁石ホルダ70の各規制片72、72が、アシスト部材4の各突起片51、51よりも径方向内側に位置して、各規制片72、72と各突起片51、51とが係合される。この各規制片72、72と各突起片51、51との係合により、磁石ホルダ70がアシスト部材4の収容凹部47から径方向外方に離脱するのを抑制することができる。
なお、磁石ホルダ70に保持された各磁石部材67、67は、アシスト部材4の軸方向に沿って磁化されたものであっても良いし、アシスト部材4の径方向に沿って磁化されたものであってもよい。各磁石部材67、67を、アシスト部材4の軸方向に沿って磁化させたものの場合には、磁石ホルダ70及び蓋体78を非磁性材料で構成する。一方、各磁石部材67、67を、アシスト部材4の径方向に磁化させたものの場合には、蓋体78を磁性材料にて構成してヨークとすることができる。
一方、ホールセンサユニット68は、ハウジング8に固定され、磁石ホルダ70に保持された各磁石部材67、67から発生する磁束密度により、入力プランジャ3及び入力ロッド2のストローク量を表す信号を出力するものである。ホールセンサユニット68は、電動モータ6の後方に配置される。ホールセンサユニット68は、各磁石部材67、67からの磁束密度を検出する、磁気センサであるホールICチップ80と、ホールICチップ80が取り付けられる電子基板81と、該電子基板81を保持して、これら電子基板81及びホールICチップ80を収容するケーシング82と、を備えている。ホールICチップ80は、磁石ホルダ70に保持された各磁石部材67、67に近接して配置されている。ホールセンサユニット68のケーシング82が、電動モータ6を収容するリアハウジング10の後端開口を塞ぐように、リアハウジング10に固定される。
図1に示すように、電動モータ6は、マスタシリンダ、入力プランジャ3及び入力ロッド2とは別軸でハウジング8内に収容されている。電動モータ6は、その本体部がリアハウジング10内に収容され、その出力軸102がフロントハウジング9内に延出している。電動モータ6の出力軸102に取り付けられたプーリ103と回転直動変換機構5の回転部材110とにベルト104が巻回されている。そして、電動モータ6の回転駆動により、回転直動変換機構5の回転部材110を回動させて、回転直動変換機構5により、その直動部材を直動させるように構成される。
そこで、本電動倍力装置1の製造時には、磁石部材67、67を保持したアシスト部材4内に、入力ロッド2及び入力プランジャ3を組み込んだ部分組立体111が組み立てられる。この部分組立体111の組立方法を以下に説明する。
まず、磁石ホルダ70の各保持凹部75、75のそれぞれに磁石部材67、67を配置した後、蓋体78にて各保持凹部75、75を閉塞する。
次に、入力プランジャ3の後端面に、第1バネ受部材60の第1内側支持部62を当接させながら、第1バネ受部材60の内部に第1圧縮コイルバネ65をその大径側一端から挿入して、第1圧縮コイルバネ65の大径側一端を第1バネ受部材60の第1内側支持部62に当接させる。続いて、入力ロッド2をそのボールジョイント20側の一端から第1圧縮コイルバネ65内に挿入しつつ、入力ロッド2のボールジョイント20を入力プランジャ3の球状凹部30に係合させ、第1圧縮コイルバネ65の小径側他端を入力ロッド2の環状段差部19に当接させる。この状態で、入力プランジャ3の環状凹部29にカシメ用工具を挿入して、入力プランジャ3の球状凹部30をかしめることで、入力プランジャ3と入力ロッド2とを連結して、入力部材組立体112を構築する。
次に、この入力部材組立体112の入力プランジャ3をアシスト部材4内に挿入して、入力ロッド2を、入力プランジャ3の主ロッド部24の前端面がアシスト部材4内のストッパ面42に当接するまで第1圧縮コイルバネ65の付勢力に抗して押し込み、該入力ロッド2を押し込んだままの状態とする。この挿入時、入力プランジャ3の外周面から径方向外方に突出したピン部材33は、アシスト部材4の案内溝48内を移動しながら、アシスト部材4のスリット49から収容凹部47内に突出した状態となる。
次に、アシスト部材4の収容凹部47に突出したピン部材33に、磁石ホルダ70の後側の空間凹部76の底部に設けた挿通孔77を挿通して、磁石ホルダ70をアシスト部材4の収容凹部47を配置する。このとき、磁石ホルダ70の各規制片72、72と、アシスト部材4の対応する各突起片51、51との軸方向の位置はずれている、すなわち、磁石ホルダ70の各規制片72、72が、アシスト部材4の対応する各突起片51、51よりも前方に位置するために、磁石ホルダ70をアシスト部材4の収容凹部47に配置することが可能になる。
次に、入力ロッド2の押し込みを解除すると、第1圧縮コイルバネ65の付勢力により、入力プランジャ4及び入力ロッド2がアシスト部材4に対して後方に最大限移動すると共に、磁石ホルダ70も後方に移動する。この磁石ホルダ70の移動により、磁石ホルダ70の各規制片72、72が、アシスト部材4の対応する各突起片51、51の径方向内側に入り込むように係合する。この結果、磁石ホルダ70がアシスト部材4の収容凹部47から径方向外側に離脱することを規制することができる。また、この状態においては、アシスト部材4の貫通孔部53と、入力プランジャ3の環状溝部35とは、その軸方向に沿う位置が略一致する。
次に、ストップキー55をアシスト部材4の貫通孔部53に挿入して、ストップキー55の一対の挟持片56、56に設けた円弧状凹部58、58を、入力プランジャ3の主ロッド部24の環状溝部35に沿うように配置する。この結果、このストップキー55により、アシスト部材4と入力部材組立体112とが部分組立体111としてユニット化される。この部分組立体111をリアハウジング10の円筒部15内に組み込むようにする。すると、磁石ホルダ70の湾曲面73(アシスト部材4の径方向外方に指向する端面)が、円筒部15の内周面に沿うように配置される。
これにより、部分組立体111において、磁石ホルダ70がアシスト部材4の収容凹部47から離脱することがないので、部分組立体111をリアハウジング10の円筒部15内に容易に組み付けることができる。
次に、本電動倍力装置1の通電時の作動について説明する。
ブレーキペダルを操作して入力ロッド2を前進させ、入力プランジャ3と共に各磁石部材67、67が前進する(アシスト部材4に対して相対移動する)と、ブレーキペダルの操作量、すなわち、ホールICチップ80により検出される各磁石部材67、67からの磁束密度により入力プランジャ3及び入力ロッド2のストローク量が検出され、その検出結果に基づいて電動モータ6が駆動される。電動モータ6の回転駆動は、回転直動変換機構5に伝達されて、該回転直動変換機構5により推力伝達部材90が前進する。
その結果、まず、ブレーキペダルの操作により入力プランジャ3(入力ロッド2)が先行して、その押圧部26がリアクションディスク84を押圧し、続いて、アシスト部材4が入力プランジャ3を追従するように、第2及び第3圧縮コイルバネ94、100の付勢力に抗して前進してリアクションディスク84を押圧する。そして、ブレーキペダルの操作に伴う入力プランジャ3の推進力と、電動モータ6からのアシスト部材4の推進力とがリアクションディスク84を介して出力ロッド86に伝達されて、該出力ロッド86が前進することで、マスタシリンダのピストンが前進する。
これにより、マスタシリンダの液圧室に液圧が発生して、該液圧室で発生したブレーキ液圧が、各車輪のホイールシリンダに供給され、摩擦制動による制動力が発生する。なお、マスタシリンダにおける液圧発生時には、液圧室の液圧を、リアクションディスク84を介して入力プランジャ3の押圧部26によって受圧し、その反力が、入力プランジャ3及び入力ロッド2を介してブレーキペダルに伝達されるようになる。そして、アシスト部材4の後端面の受圧面積と入力プランジャ3の押圧部26の受圧面積との比が、倍力比(ブレーキペダルの操作力に対する液圧出力の比)となって、所望の制動力を発生させることができる。
次に、ブレーキペダル6の操作を解除すると、ストローク検出手段7にて検出した入力プランジャ33及び入力ロッド2のストローク量に基づいて電動モータ6を逆回転させることで、マスタシリンダのピストンが後退して、マスタシリンダ4の液圧室の液圧が減圧されて制動力が解除される。
以上説明したように、本実施形態に係る電動倍力装置1では、各磁石部材67、67を保持した磁石ホルダ70を、アシスト部材4に配置して、ホールICチップ80を、電動モータ6を収容するリアハウジング10の後方に備えたので、従来の電動倍力装置に比べて、入力ロッド2の軸方向に沿う長さを短縮することができる。
また、本実施形態に係る電動倍力装置1では、アシスト部材4は、その外周面に、入力プランジャ3の移動方向に沿って設けられる収容凹部47と、該収容凹部47の周辺から該収容凹部47の上方に向かって互いに対向するように突設される一対の突起片51、51と、その一端内周面から軸方向に沿って形成される案内溝48と、該案内溝48と連続するように収容凹部47の底部を軸方向の所定範囲径方向に貫通するスリット49と、を備え、入力プランジャ3には、その外周面から径方向外方に延び、案内溝48及びスリット49に挿通可能なピン部材33が設けられ、磁石ホルダ70は、アシスト部材4内に挿入された入力プランジャ3から収容凹部47にスリット49を介して突出したピン部材33に接続されると共に、アシスト部材4の収容凹部47に、入力プランジャ3の移動方向に沿って移動可能に収容され、磁石ホルダ70には、アシスト部材4に設けた一対の突起片51、51との干渉により磁石ホルダ70の収容凹部47からの離脱を規制する一対の規制片72、72が設けられ、入力ロッド2とアシスト部材4との間に、磁石ホルダ70を、その規制片72、72がアシスト部材4の突起片51、51に入力ロッド2の移動方向に沿って一致する位置に付勢する第1圧縮コイルバネ65が設けられる。
これにより、本電動倍力装置1の製造時、磁石ホルダ70がアシスト部材4の収容凹部47から離脱することなく、部分組立体111をリアハウジング10の円筒部15内に容易に組み付けることができる。
なお、他の実施形態として、入力プランジャ3の主ロッド部24から径方向外方に突出したピン部材33の基部周りで、主ロッド部24の外周面と磁石ホルダ70の底面との間にコイルバネを配置するようにしてもよい。これにより、磁石ホルダ70をコイルバネの付勢力により径方向外方に付勢するために、磁石ホルダ70の湾曲面73と円筒部15の内周面との間の距離を略一定にすることができ、ホールセンサユニット68のホールICチップ80による各磁石部材67からの磁束密度の検出の際の外乱要因を低減することができ、検出精度を向上させることができる。
1 電動倍力装置,2 入力ロッド(入力部材),3 入力プランジャ(入力部材),4 アシスト部材,6 電動モータ,7 ストローク検出手段,8 ハウジング,33 ピン部材,47 収容凹部,48 案内溝,49 スリット,51 突起片,65 第1圧縮コイルバネ(付勢手段),67 磁石部材,68 ホールセンサユニット,70 磁石ホルダ,72 規制片,80 ホールICチップ(磁気センサ),

Claims (1)

  1. ブレーキペダルの操作に伴って移動して、マスタシリンダのピストンを推進する入力部材と、
    該入力部材の移動量を検出するストローク検出手段と、
    該ストローク検出手段からの信号に基づいて電動モータが回転駆動されることで直動して、マスタシリンダのピストンを推進するアシスト部材と、
    該アシスト部材が直動可能に配置されるハウジングと、を備えた電動倍力装置において、
    前記ストローク検出手段は、磁石部材を保持して前記アシスト部材と共に移動する磁石ホルダと、前記ハウジングに固定される磁気センサと、を備え、
    前記アシスト部材は、前記入力部材が挿通されるように筒状に形成され、
    前記アシスト部材は、その外周面に軸方向に沿って設けられる収容凹部と、該収容凹部の周辺から該収容凹部の上方に向かって突設される突起片と、その一端内周面から軸方向に沿って形成される案内溝と、該案内溝と連続するように前記収容凹部の底部を軸方向の所定範囲径方向に貫通するスリットと、を備え、
    前記入力部材には、その外周面から径方向外方に延び、前記案内溝及び前記スリットに挿通可能なピン部材が設けられ、
    前記磁石ホルダは、前記アシスト部材内に挿入された前記入力部材から前記収容凹部内に前記スリットを介して突出した前記ピン部材に接続されると共に、前記アシスト部材の収容凹部に、前記入力部材の移動方向に沿って移動可能に収容され、
    前記磁石ホルダには、前記アシスト部材に設けた突起片との干渉により前記磁石ホルダの前記収容凹部からの離脱を規制する規制片が設けられ、
    前記入力部材と前記アシスト部材との間に、前記磁石ホルダを、その規制片が前記アシスト部材の突起片に前記入力部材の移動方向に沿って一致する位置に付勢する付勢部材が設けられる、電動倍力装置。
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