JP2018119883A - 電動倍力装置及びストローク検出装置 - Google Patents

電動倍力装置及びストローク検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】入力部材の移動量の検出精度を低下させることなく、小型化することができる電動倍力装置を提供する。【解決手段】電動倍力装置は、ブレーキペダルの操作に伴う入力部材の移動量を検出するストローク検出装置7を備え、該ストローク検出装置7は、入力部材と共に移動する磁石部材172A、172B、172Cと、該磁石部材172A、172B、172Cからの磁束密度を検出するホールICチップ187と、磁石部材172A、172B、172Cの移動方向に沿うその前側及び後側にそれぞれ配置されて、入力部材の移動に伴って伸縮変形する圧縮コイルバネ186A、186Bと、を備えている。これにより、入力部材の移動量の検出精度を低下させることなく、電動倍力装置を小型化することができる。【選択図】図5

Description


本発明は、自動車等の車両のブレーキ装置に組み込まれ、電動モータを利用して、マスタシリンダにブレーキ液圧を発生させる電動倍力装置、及び当該電動倍力装置に採用されるストローク検出装置に関するものである。

例えば、電動倍力装置には、ブレーキペダルの操作に伴う入力部材の移動量(ストローク量)を検出するストローク検出装置が備えられている。そして、従来のストローク検出装置は、入力部材、詳しくはインプットロッドに設けられた複数の磁性体の磁束密度を、ケーシングのカバーに設けられたホールセンサユニットで検出して、インプットロッドの移動量を検出するように構成されている(特許文献1参照)。
特開2015−21745号公報

しかしながら、当該特許文献1に係るストローク検出装置では、複数の磁性体をインプットロッドの軸方向に沿って間隔を置いて配置しているので、インプットロッドの長さを、インプットロッドの移動量相当分長くして、且つ複数の磁性体の移動スペースを確保する必要がある。この結果、ストローク検出装置の専有スペースが大きくなり、ひいては電動倍力装置の軸方向(インプットロッドの軸方向)の長さを長くする必要があり、大型化するという問題が生じていた。
そして、本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、入力部材の移動量の検出精度を低下させることなく、小型化することができる電動倍力装置、及び専有スペースを小さくすることができるストローク検出装置を提供することを課題としてなされたものである。
上記課題を解決するために、本発明の電動倍力装置は、ブレーキペダルに接続される入力部材と、前記ブレーキペダルの操作に伴う前記入力部材の移動量を検出するストローク検出装置と、該ストローク検出装置からの信号に基づいて電動モータが駆動されることで、マスタシリンダのピストンを推進する推進部材と、を備える電動倍力装置において、前記ストローク検出装置は、前記入力部材と共に移動する磁石部材と、該磁石部材からの磁束密度を検出する磁気センサと、前記磁石部材の移動方向に沿うその前側及び後側にそれぞれ配置されて、前記入力部材の移動に伴って伸縮変形して、前記磁石部材の移動量を前記入力部材の移動量に対して所定比で小さくする伸縮部材と、を備える。
また、本発明のストローク検出装置は、往復移動する移動部材の移動量を検出するストローク検出装置であって、前記移動部材と共に移動する磁石部材と、該磁石部材からの磁束密度を検出する磁気センサと、前記磁石部材の移動方向に沿うその前側及び後側にそれぞれ配置されて、前記移動部材の移動に伴って伸縮変形して、前記磁石部材の移動量を前記移動部材の移動量に対して所定比で小さくする伸縮部材と、を備える。
本発明に係る電動倍力装置では、入力部材の移動量の検出精度を低下させることなく、小型化することができる。また、本発明に係るストローク検出装置では、その専有スペースを小さくすることができる。
本実施形態の電動倍力装置の側面図である。 本実施形態の電動倍力装置の断面図である。 本実施形態の電動倍力装置に採用された回転直動変換機構周りを拡大して示す拡大断面図である。 図3のB−B線に沿う断面図である。 本実施形態の電動倍力装置に採用されたストローク検出装置周りを拡大して示す拡大断面図である。 ストローク検出装置の各磁石部材の磁極の配置を示す図である。 図6とは別の実施形態を示す図である。 他の実施形態に係る弾性部材を示す図であり、(a)は伸長状態を示し、(b)は圧縮状態を示している。 さらに他の実施形態に係る弾性部材を示す図であり、(a)は伸長状態を示し、(b)は圧縮状態を示している。 さらに他の実施形態に係る弾性部材を示す図であり、(a)は伸長状態を示し、(b)は圧縮状態を示している。 伸縮部材を示す図であり、(a)は伸長状態を示し、(b)は圧縮状態を示している。
以下、本発明の実施形態を図1〜図11に基づいて詳細に説明する。
以下本実施形態に係る電動倍力装置1を説明するが、この説明において、図2、図3及び図5に向って左側を前側(車両前方)として、右側を後側(車両後方)として説明する。
本実施形態に係る電動倍力装置1は、図1及び図2に示すように、大略、電動モータ2、ハウジング3、入力部材4、抵抗力付与機構5、回転直動変換機構6、ストローク検出装置7及びコントローラ8を備えている。
電動モータ2は、ハウジング3のリアハウジング23内に設けられる。移動部材としての入力部材4は、入力ロッド10と入力プランジャ11とからなり、マスタシリンダ15と同軸上を往復移動する。入力ロッド10は、ブレーキペダル13に連結され、ハウジング3内をマスタシリンダ15に向かって延びている。この入力ロッド10の前端(ボールジョイント部85)に入力プランジャ11が連結され、入力プランジャ11は、マスタシリンダ15のプライマリピストン31及びセカンダリピストン32からの反力の一部が伝達される。
抵抗力付与機構5は、入力部材4(入力ロッド10及び入力プランジャ11)の前進時と後退時(ブレーキペダル13の踏み込み時と戻し時)で、入力部材4への抵抗力(反力)を変化させるヒステリシス特性を発生させるものである。回転直動変換機構6は、ブレーキペダル13の操作に伴う入力ロッド10の前進に伴って、電動モータ2の作動により、マスタシリンダ15のプライマリピストン31及びセカンダリピストン32への推力をアシストするものである。ストローク検出装置7は、ブレーキペダル13の操作量に基づく、ハウジング3に対する入力部材4(入力ロッド10及び入力プランジャ11)の移動量(ストローク量)を検出するものである。コントローラ8は、ストローク検出装置7等の各種センサから検出信号に基づき、入力部材4と推進部材110との相対位置を調整して、所望の倍力比をもってマスタシリンダ15内のプライマリ室31及びセカンダリ室32にブレーキ液圧を発生させるべく、電動モータ2の作動を制御するものである。
以下に、本電動倍力装置1を詳しく説明する。
図1及び図2に示すように、本電動倍力装置1は、ハウジング3の前側にタンデム型のマスタシリンダ15を連結した構造を有している。マスタシリンダ15の上部には、マスタシリンダ15にブレーキ液を供給するリザーバ16が取り付けられている。ハウジング3は、フロントハウジング20と、該フロントハウジング20の後端開口(図2の右端開口)を閉塞するリアハウジング23と、を備えている。
フロントハウジング20には、マスタシリンダ15の後端部が挿通される開口部21が形成される。フロントハウジング20内の開口部21周辺には環状凹部22(図3参照)が形成される。リアハウジング23は、回転直動変換機構6及び電動モータ2等を収容しており、円筒部24を有している。リアハウジング23の円筒部24は、マスタシリンダ15と同心状で、マスタシリンダ15から離れる方向(後方)に一体的に突設されている。円筒部24の前端は、リアハウジング23内に入り込むように一体的に形成される。円筒部24の前端の内壁面には、その周方向の一部にバネ受け部25が内方に向かって突設される。リアハウジング23の円筒部24の周りに取付プレート27が固定される。該取付プレート27には複数のスタッドボルト28が貫通するように取り付けられている。そして、本電動倍力装置1は、入力ロッド10を車両のエンジンルームと車室との隔壁であるダッシュパネル(図示略)から車室内に突出させた状態で、エンジンルーム内に配置されて、複数のスタッドボルト28を用いてダッシュパネルに固定される。
マスタシリンダ15は、フロントハウジング20の前面に取り付けられる。マスタシリンダ15は、その後端部がフロントハウジング20に設けた開口部21を介してハウジング3内に配置される。マスタシリンダ15には、有底のシリンダボア30が形成されている。このシリンダボア30の開口部側にプライマリピストン31が配置される。プライマリピストン31の前部がマスタシリンダ15のシリンダボア30内に配置され、プライマリピストン31の後部は、マスタシリンダ15のシリンダボア30から電動倍力装置1のハウジング3内に延出している。このプライマリピストン31の前部及び後部は、それぞれカップ状に形成され、断面H字状に形成される。プライマリピストン31の軸方向略中央に設けられた中間壁34の後面に球状凹部35が形成される。該球状凹部35に、後述する出力ロッド137の押圧ロッド142の前端球状面143が当接される。シリンダボア30の底部側には、カップ状のセカンダリピストン32が配置されている。そして、マスタシリンダ15のシリンダボア30内には、プライマリピストン31とセカンダリピストン32との間にプライマリ室37が形成され、シリンダボア30の底部とセカンダリピストン32との間にセカンダリ室38が形成される。
図1及び図2に示すようにて、マスタシリンダ15のプライマリ室37及びセカンダリ室38は、それぞれ、マスタシリンダ15の2個の液圧ポート52、52から2系統のアクチュエーション管路75を介して液圧制御ユニット76に連通されている。該液圧制御ユニット76は、4系統のファンデーション管路77を介して各車輪78のホイールシリンダ79にそれぞれ連通されている。そして、マスタシリンダ15、または、液圧制御ユニット76によって発生されるブレーキ液の液圧を各車輪78のホイールシリンダ79に供給して制動力を発生させている。
図2に示すように、マスタシリンダ15には、プライマリ室37及びセカンダリ室38をそれぞれリザーバ16に接続するためのリザーバポート44、45が設けられている。シリンダボア30の内周面には、シリンダボア30内をプライマリ室37及びセカンダリ室38に区画するために、プライマリピストン31及びセカンダリピストン32に当接する環状のピストンシール47、48、49、50が軸方向に沿って所定間隔を置いて配置されている。ピストンシール47、48は、軸方向に沿って一方のリザーバポート44(後側)を挟んで配置されている。プライマリピストン31が図2に示す非制動位置にあるとき、プライマリ室37は、プライマリピストン31の側壁に設けられたピストンポート62を介してリザーバポート44に連通する。そして、プライマリピストン31が非制動位置から前進してピストンポート62が一方のピストンシール48(前側)に達したとき、プライマリ室37がピストンシール48によってリザーバポート44から遮断されて液圧が発生する。
同様に、残りの2つのピストンシール49、50は、軸方向に沿って他方のリザーバポート45(前側)を挟んで配置されている。セカンダリピストン32が図2に示す非制動位置にあるとき、セカンダリ室38は、セカンダリピストン32の側壁に設けられたピストンポート63を介してリザーバポート45に連通している。そして、セカンダリピストン32が非制動位置から前進してピストンポート63が一方のピストンシール50(前側)に達したとき、セカンダリ室38がピストンシール50によってリザーバポート45から遮断されて液圧が発生する。
プライマリピストン31とセカンダリピストン32との間には、圧縮コイルバネ65が介装されている。圧縮コイルバネ65により、プライマリピストン31とセカンダリピストン32とを互いに離間する方向に付勢する。圧縮コイルバネ65の内部には、一定範囲で伸縮自在の伸縮部材66が配置されている。該伸縮部材66は、プライマリピストン31の中間壁34に当接されるリテーナガイド67と、セカンダリピストン32に前端が当接され、該リテーナガイド67内を軸方向に移動可能なリテーナロッド68と、からなる。リテーナガイド67は、円筒状に形成され、前端に内方に突設されるストッパ部67Aを有する。リテーナロッド68は、その後端に径方向外方に突設するツバ部68Aを有する。そして、リテーナガイド67内にリテーナロッド68を挿入することで、軸方向に沿う両者67、68の相対移動が可能になり、リテーナガイド67のストッパ部67Aとリテーナロッド68のツバ部68Aとが干渉した時点で、伸縮部材66が最大伸長となる。
シリンダボア30の底部とセカンダリピストン32との間には、圧縮コイルバネ71が介装されている。圧縮コイルバネ71により、シリンダボア30の底部とセカンダリピストン32とを互いに離間する方向に付勢する。圧縮コイルバネ71の内部にも、一定範囲で伸縮自在の伸縮部材72が配置されている。該伸縮部材72は、シリンダボア30の底部に前端が当接されるリテーナガイド73と、セカンダリピストン32に後端が当接され、該リテーナガイド73内を軸方向に移動可能なリテーナロッド74と、からなる。リテーナガイド73は、円筒状に形成され、後端に内方に突設されるストッパ部73Aを有する。リテーナロッド74は、その前端に径方向外方に突設するツバ部74Aを有する。そして、リテーナガイド73内にリテーナロッド74を挿入することで、軸方向に沿う両者73、74の相対移動が可能になり、リテーナガイド73のストッパ部73Aとリテーナロッド74のツバ部74Aとが干渉した時点で、伸縮部材72が最大伸長状態となる。
リアハウジング23の円筒部24の内部に、径方向内側から入力プランジャ11及び推進部材110がそれぞれ配置される。入力部材4の入力ロッド10は、リアハウジング23の円筒部24内に同心状に配置される。入力ロッド10の後端側が円筒部24から外部に突出している。入力ロッド10は、小径ロッド部80と、該小径ロッド部80から後方に連続して一体的に延びる大径ロッド部81と、小径ロッド部80と大径ロッド部81との間の段差部に設けられるバネ受け部82と、を備えている。小径ロッド部80は前方に向かって次第に縮径されており、その前端にボールジョイント部85が形成される。該ボールジョイント部85が、入力プランジャ11の後端の球状凹部100に連結される。入力ロッド10の大径ロッド部81の後端部がクレビス90に接続される。そして、入力ロッド10は、クレビス90を介してブレーキペダル13に連結される。これにより、ブレーキペダル13が操作されることで、入力ロッド10は、軸方向に沿って移動するようになる。
図2及び図5に示すように、入力プランジャ11は、全体として棒状に形成され、入力ロッド10と同心状に配置されている。入力プランジャ11は、第1ロッド部91と、第1ロッド部91から前方に一体的に延び、第1ロッド部91より小径の第2ロッド部92と、第1ロッド部91から後方に一体的に延びる筒状かしめ部93と、を備えている。第1ロッド部91と第2ロッド部92との間の段差部がバネ受け部94として作用する。第1ロッド部91の後端面で径方向中央部に、入力ロッド10のボールジョイント部85が連結される球状凹部100が形成される。入力プランジャ11の第1ロッド部91で、筒状かしめ部93に近接する位置には、径方向外方に向かってピン部材185が延出している。ピン部材185は、後述する推進部材110の下部外周面に設けた切欠き部119に向かって延びている。ピン部材185の先端は、リアハウジング23の円筒部24の内壁面に近接して配置される。
入力プランジャ11の筒状かしめ部93は、第1ロッド部91の外径よりも大径に形成される。筒状かしめ部93の外周面には、カシメ用工具を挿入するための環状凹部101が形成される。筒状かしめ部93内には、前方に向かって次第に縮径される円錐状開口部102が形成される。この円錐状開口部102の前端が球状凹部100の後端に連続する。第2ロッド部92の前端面にレシオプレート105が当接される。レシオプレート105は、円板状押圧部106と、円板状押圧部106の径方向中央から一体的に後方に延びて円板状押圧部106よりも小径に形成されるロッド部107と、から構成されている。レシオプレート105のロッド部107の後端が、入力プランジャ11の第2ロッド部92の前端面に当接される。
入力プランジャ11の径方向外方に推進部材110が配置される。推進部材110は、全体として円筒状に形成され、入力プランジャ11と同心状に配置される。推進部材110は、入力プランジャ11の径方向外方をリアハウジング23の円筒部24に対して軸方向に沿って移動自在に支持される。推進部材110は、後端に開口する第1開口部111と、該第1開口部111から前側に連続して形成され、第1開口部111より小径の第2開口部112と、該第2開口部112から前側に連続して形成され、第2開口部112より小径の第3開口部113と、該第3開口部113から前側に連続して、第3開口部113よりも大径に形成される第4開口部114と、該第4開口部114から前側に連続すると共に推進部材110の前端に開口して、第1開口部111より相当大径に形成される第5開口部115と、を備えている。これら第1〜第5開口部111〜115は同心状に形成される。第2開口部112と第3開口部113との間の段差部にはバネ受け部116が形成される。
推進部材110の下部外周面には、第1開口部111と第2開口部112の一部とが下方に向かって開放されるように切欠き部119が形成される。推進部材110の外周面には、切欠き部119を除く範囲に周方向に延びる環状凹部118が形成される。該環状凹部118は軸方向に沿って間隔を置いて複数形成される。最も前側に位置する環状凹部118の深さが一番深く形成される。推進部材110の第1開口部111内に、入力プランジャ11の第1ロッド部91が配置される。推進部材110の第2及び第3開口部112、113内に、入力プランジャ11の第2ロッド部92が配置される。推進部材110の第3開口部113内に、レシオプレート105のロッド部107が配置される。推進部材110の第4開口部114内に、レシオプレート105の円板状押圧部106が配置される。推進部材110の第5開口部115内に、後述するリアクションディスク135が配置される。また、推進部材110の前端外周面には、外方に力伝達フランジ部123(図3も参照)が突設される。
図5を参照して、推進部材110の第4開口部114の前端から第3開口部113の前端に至る軸方向の長さは、レシオプレート105の円板状押圧部106の軸方向に沿う長さより長く形成される。初期状態においては、レシオプレート105の前端と、後述するリアクションディスク135との間にクリアランスが設けられる。なお、推進部材110と、入力部材4(入力ロッド10及び入力プランジャ11)とは、所定範囲で相対移動が許容される。図2に示すように、推進部材110の力伝達フランジ部123の前面と、マスタシリンダ15の後端部付近との間には圧縮コイルバネ130が配置されている。該圧縮コイルバネ130の付勢力によって、推進部材110を後退方向に付勢している。
図2に示すように、抵抗力付与機構5は、推進部材110と入力プランジャ11とを軸方向に沿って互いに離間する方向に付勢する第1圧縮コイルバネ125と、推進部材110と入力ロッド10とを軸方向に沿って互いに離間する方向に付勢する第2圧縮コイルバネ126と、第2圧縮コイルバネ126を、推進部材110の後端に支持するバネ支持部材127と、を備えている。第1圧縮コイルバネ125の外形は円柱状に形成される。該第1圧縮コイルバネ125は、推進部材110の第2開口部112と第3開口部113との間のバネ受け部116と、入力プランジャ11の第1ロッド部91と第2ロッド部92との間のバネ受け部94との間に配置される。
バネ支持部材127は、その後端に第2圧縮コイルバネ126の前端を支持するカップ状支持部128を有し、全体として円筒状に形成される。そして、バネ支持部材127は、推進部材110の内周面に沿って配置され、そのカップ状支持部128の前面が推進部材110の後端面に当接される。バネ支持部材127の前端は、入力プランジャ11の後端に近接して配置される。そして、バネ支持部材127のカップ状支持部128と、入力ロッド10の小径ロッド部80と大径ロッド部81との間の段差部に設けられるバネ受け部82との間に第2圧縮コイルバネ126が配置される。第2圧縮コイルバネ126の外形は、後方に向かって縮径される円錐台状に形成される。そして、当該抵抗力付与機構5により、ブレーキペダル13の踏み込み時(入力部材4の前進時)には、ブレーキペダル13への反力が大きく推移して、ブレーキペダル13への踏み込みを解除した時(入力部材4の後退時)には、ブレーキペダル13への反力が踏み込み時よりも小さく推移する、ヒステリシス特性を発生させることができる。
図2及び図3に示すように、推進部材110の第5開口部115内には、略円板状のリアクションディスク135が当接するように配置される。該リアクションディスク135は、ゴム等の弾性体で構成される。出力ロッド137は、断面略円形状のロッド部138と、該ロッド部138の後端に一体的に設けられ、ロッド部138よりも大径に形成される円板状部139と、ロッド部138の前端に連結される押圧ロッド142と、を備えている。出力ロッド137の円板状部139は、リアクションディスク135と同径に形成される。該円板状部139はリアクションディスク135に当接するように、推進部材110の第5開口部115内に配置される。ロッド部138の前端面には固定孔140が所定深さで形成されている。該固定孔140に押圧ロッド142が固定される。押圧ロッド142の前端面は球状面143に形成される。そして、出力ロッド137のロッド部138の前部、及び押圧ロッド142が、プライマリピストン31の中間壁34に向かって延びて、出力ロッドの押圧ロッド142の前端面に設けた球状面143が、プライマリピストン31の中間壁34の後面に設けた球状凹部35に当接される。
回転直動変換機構6は、ハウジング3に配置された電動モータ2からの回転運動を、サンシャフト部材147の直線運動に変換して、推進部材110を介してプライマリピストン31に推力を付与するものである。回転直動変換機構6は、ナット部材145と、複数のプラネタリシャフト部材146と、サンシャフト部材147と、を備えている。ナット部材145は、ハウジング3に対して軸受150、151により回転可能に支持されている。ナット部材145の内周面には、周方向に延び、軸方向に沿って間隔を置いて連設される内側溝部154が形成される。該内側溝部154は、軸方向両端部を除く範囲に形成される。該内側溝部154は、サンシャフト部材147のナット部材145に対する相対移動距離(ストローク量)相当の軸方向に沿う長さを有する。ナット部材145の内部にサンシャフト部材147が同心状に配置されている。
サンシャフト部材147は、円筒状に形成される。該サンシャフト部材147は、ハウジング3に対して相対回転不能で、且つ軸方向に沿う相対移動可能に支持されている。サンシャフト部材147の前端面が、推進部材110の力伝達フランジ部123の後面に当接される。サンシャフト部材147の外周面で軸方向全域には、周方向に延び、軸方向に沿って間隔を置いて連設される外側溝部155が形成される。プラネタリシャフト部材146は、棒状に形成される。該プラネタリシャフト部材146は、ナット部材145とサンシャフト部材147との間に周方向に沿って複数配置されている。プラネタリシャフト部材146の外周面には、ナット部材145の内側溝部154とサンシャフト部材147の外側溝部155とのそれぞれに係合する、周方向に沿って延び、軸方向に沿って間隔を置いて連設される溝部156が形成される。該溝部156は、プラネタリシャフト部材146の軸方向両端部を除く範囲に形成される。該溝部156は、ナット部材145に設けた内側溝部154の軸方向に沿う長さと、略同じ軸方向の長さを有する。
そして、ナット部材145の内側溝部154と、各プラネタリシャフト部材146の溝部156とが係合される。詳しくは、ナット部材145の内側溝部154が、円環状に延び、軸方向に間隔を置いて複数形成される円環状溝部に形成され、各プラネタリシャフト部材146の溝部156が、ナット部材145の円環状溝部と同ピッチであり、円環状に延び、軸方向に間隔を置いて複数形成される円環状溝部に形成されて、両者154、156が係合される実施形態が採用されてもよい。また、ナット部材145の内側溝部154が、正方向に向かって螺旋状に延びる正ねじ溝部に形成され、各プラネタリシャフト部材146の溝部156が、ナット部材145の内側溝部154の正ねじ溝部とリード角が同一であり、正方向に向かって螺旋状に延びる正ねじ溝部に形成されて、両者154、156が係合される実施形態が採用されてもよい。さらに、ナット部材145の内側溝部154が、逆方向に向かって螺旋状に延びる逆ねじ溝部に形成され、各プラネタリシャフト部材146の溝部156が、ナット部材145の逆ねじ溝部とリード角が同一であり、逆方向に向かって螺旋状に延びる逆ねじ溝部に形成されて、両者154、156が係合される実施形態を採用されてもよい。
各プラネタリシャフト部材146の溝部156と、サンシャフト部材147の外側溝部155とが係合される。詳しくは、各プラネタリシャフト部材146の溝部156が、円環状に延び、軸方向に間隔を置いて複数形成される円環状溝部で形成される場合には、サンシャフト部材147の外側溝部155は、正方向または逆方向に向かって螺旋状に延びる正ねじ溝部または逆ねじ溝部に形成される。また、各プラネタリシャフト部材146の溝部156が、正方向に向かって螺旋状に延びる正ねじ溝部に形成される場合には、サンシャフト部材147の外側溝部155は、円環状に延び、軸方向に間隔を置いて複数形成される円環状溝部に形成されてもよく、プラネタリシャフト部材146の正ねじ溝部とリード角が同一で、正方向に向かって螺旋状に延びる正ねじ溝部に形成されてもよく、プラネタリシャフト部材146の正ねじ溝部とリード角が相違して、逆方向に向かって螺旋状に延びる逆ねじ溝部に形成されてもよい。
さらに、各プラネタリシャフト部材146の溝部156が、逆方向に向かって螺旋状に延びる逆ねじ溝部に形成される場合には、サンシャフト部材147の外側溝部155は、円環状に延び、軸方向に間隔を置いて複数形成される円環状溝部に形成されてもよく、各プラネタリシャフト部材146の逆ねじ溝部とリード角が同一で、逆方向に向かって螺旋状に延びる逆ねじ溝部に形成されてもよく、各プラネタリシャフト部材146の逆ねじ溝部とリード角が相違して、正方向に向かって螺旋状に延びる正ねじ溝部に形成されてもよい。
図4も参照して、ナット部材145の内周面で軸方向両端部には、内歯160(インターナルギヤ)がそれぞれ形成される。各プラネタリシャフト部材146の軸方向両端部には、ナット部材145の内歯160に噛み合う外歯161(プラネタリギヤ)が設けられる。これにより、ナット部材145の回転と、各プラネタリシャフト部材146の自転及び公転とが同期する。周方向に配置される各プラネタリシャフト部材146の内側には、環状支持部材164、164が、プラネタリシャフト部材146の各外歯161、161にそれぞれ対向するように2箇所配置されている。環状支持部材164、164は、その外周面に歯部165(サンギヤ)、歯部165(サンギヤ)がそれぞれ形成される。そして、各環状支持部材164の歯部165と、プラネタリシャフト部材146の各外歯161とが噛み合っている。
入力ロッド10側に位置する一方の環状支持部材164は、リアハウジング23の円筒部24の前端外周面に圧入固定されている。一方、マスタシリンダ15側に位置する他方の環状支持部材164は筒状固定部材167と一体的に形成される。該筒状固定部材167は、環状支持部材164と同じ内径を有する円筒状に形成される。筒状固定部材167の前端部には、外方に突設する断面略矩形状の固定部168が環状に延びる。該筒状固定部材167の固定部168が、フロントハウジング20の環状凹部22に組み込まれて固定される。
その結果、ナット部材145が回転運動すると、ナット部材145の各内歯160と、プラネタリシャフト部材146の各外歯161と、各環状支持部材164の歯部165とが互いに噛み合っているので、各プラネタリシャフト部材146は自身の軸線を中心に自転しながらサンシャフト部材147の軸線を中心に公転する遊星運動しつつ、各プラネタリシャフト部材146の遊星運動によりサンシャフト部材147が軸方向に沿ってハウジング3に対して相対的に直線運動するようになる。
また、図2及び図5に示すように、ストローク検出装置7は、ブレーキペダル13の操作量に基づく、入力部材4(入力ロッド10及び入力プランジャ11)の移動量を検出するものである。ストローク検出装置7は、複数の磁石部材172A、172B、172Cと、ホールセンサユニット173と、弾性部材としての圧縮コイルバネ186A、186Bと、を備えている。本実施形態では、磁石部材172A、172B、172Cは3箇所配置される。なお、磁石部材172A、172B、172Cは、3個に限定されることなく、1個以上であればよい。各磁石部材172A、172B、172Cは、合成樹脂製で成形された磁石ホルダ175により保持される。磁石ホルダ175は、板状のベース部材178と、該ベース部材178に嵌合されるホルダ部179と、を備えている。当該磁石ホルダ175は、推進部材110の外周面に設けられた、第1開口部111と第2開口部112の一部とが開口される切欠き部117と、リアハウジング23の円筒部24の内壁面との間に配置される。磁石ホルダ175は軸方向に沿って移動自在に支持される。
ベース部材178は板状に形成される。該ベース部材178には、後述するホルダ部179の嵌合爪部181が嵌合される嵌合孔182が嵌合爪部181と対応する位置に形成される。ホルダ部179には、入力ロッド10の軸方向に沿って収容凹部184が間隔を置いて複数形成される。該収容凹部184は、磁石部材172A、172B、172Cの数量に応じて複数形成される(図5では3箇所)。収容凹部184の軸方向両側の部位には、入力ロッド10の径方向内側に向かって凹設され、その底部から径方向内側に向かって嵌合爪部181が突設されている。ホルダ部179には、入力プランジャ11の軸方向に沿う両端に係止壁部180A、180Bがそれぞれ形成されている。そして、ホルダ部179の各収容凹部184、184、184に、直方体からなる磁石部材172A、172B、172Cをそれぞれ収容して、ホルダ部179の各嵌合爪部181をベース部材178の各嵌合孔182にそれぞれ嵌合することで、各磁石部材172A、172B、172Cを、ホルダ部179とベース部材178との間に挟み込むように保持することができる。
なお、本実施形態では、図6に示すように、磁石ホルダ175に、入力プランジャ11の軸方向に沿って直列に配置された各磁石部材172A、172B、172Cは、入力プランジャ11の径方向に沿って磁極がN極とS極に分かれるように配置され、隣接する磁石部材172A、172B、172Cにおいて、その磁極が異方性となるように配置されている。具体的には、最も後側に位置する磁石部材172Aは径方向外側にN極、内側にS極が配置される。中間に位置する磁石部材172Bは径方向外側にS極、内側にN極が配置される。最も前側に位置する磁石部材172Cは径方向外側にN極、内側にS極が配置される。他の実施形態として、図7に示すように、各磁石部材172A、172B、172Cを、軸方向に沿って磁極がN極とS極に分かれるように配置して、隣接する磁石部材172A、172B、172Cの磁極が異方性になるように配置してもよい。具体的には、最も後側に位置する磁石部材172Aは前側にN極、後側にS極が配置される。中間に位置する磁石部材172Bは前側にS極、後側にN極が配置される。最も前側に位置する磁石部材172Cは前側にN極、後側にS極が配置される。
図5に示すように、入力プランジャ11の第1ロッド部91から延出したピン部材185と、磁石ホルダ175のホルダ部179の係止壁部180Aとの間には、圧縮コイルバネ186Aが配置されている。この圧縮コイルバネ186Aは、入力部材4の移動に伴って伸縮変形しつつ、その付勢力により、各磁石部材172A、172B、172Cを含む磁石ホルダ175と、入力部材4の入力プランジャ11とを軸方向(入力部材4の移動方向)に沿って離間する方向に付勢している。一方、リアハウジング23の円筒部24の内壁面に設けたバネ受け部25と、磁石ホルダ175のホルダ部179の係止壁部180Bとの間には、圧縮コイルバネ186Bが配置されている。この圧縮コイルバネ186Bも、入力部材4の移動に伴って伸縮変形しつつ、その付勢力により、各磁石部材172A、172B、172Cを含む磁石ホルダ175を、リアハウジング23に対して後方に付勢している。なお、各圧縮コイルバネ186A、186Bのバネ定数は同一である。
そして、入力部材4の入力プランジャ11が軸方向に移動すると、ピン部材185により各圧縮コイルバネ186A、186Bをそれぞれ伸縮変形させつつ、各磁石部材172A、172B、172Cを含む磁石ホルダ175を軸方向に移動させることができる。このとき、各磁石部材172A、172B、172Cを含む磁石ホルダ175の移動量は、入力部材4の入力プランジャ11の移動量に対して所定比で小さくなる。なお、磁石ホルダ175の、入力部材4の入力プランジャ11に対する移動量の比率は、各圧縮コイルバネ186A、186Bのバネ定数を調整することで、適宜調整することができる。
一方、ホールセンサユニット173は、電動モータ2本体を収容するリアハウジング23内に固定され、磁石ホルダ175に保持された各磁石部材172A、172B、172Cから発生する磁束密度により、入力部材4の移動量を表す信号を出力するものである。ホールセンサユニット173は、電動モータ2の後方に配置される。ホールセンサユニット173は、各磁石部材172A、172B、172Cからの磁束密度を検出する、磁気センサであるホールICチップ187と、ホールICチップ187が取り付けられる電子基板188と、を備えている。ホールICチップ187は、電動モータ2本体を収容するリアハウジング23内の後部に配置され、磁石ホルダ175(各磁石部材172A、172B、172C)の移動範囲に近接して配置されている。
そして、軸方向に移動する各磁石部材172A、172B、172Cからの磁束密度の変化をホールICチップ187により検出することで、各磁石部材172A、172B、172Cを含む磁石ホルダ175の移動量、ひいては入力部材4の移動量を検出することができる。なお、上述したように、ホールセンサユニット173により検出した各磁石部材172A、172B、172Cを含む磁石ホルダ175の移動量は、入力部材4の移動量と同一ではなく、入力部材4の移動量に対して所定比で小さくなるために、磁石ホルダ175の移動量を補正することで、入力部材4の移動量を検出するようにしている。
なお、本実施形態では、弾性部材として圧縮コイルバネ186A、186Bが採用されているが、図8に示すような、軸方向(入力部材4の移動方向)に沿って伸縮自在に弾性変形する樹脂製で構成される棒状の弾性部材200、200を採用してもよいし、図9に示すような、軸方向(入力部材4の移動方向)に沿って伸縮自在に弾性変形するべローズ型(蛇腹型)の弾性部材201、201を採用してもよいし、図10に示すような、軸方向(入力部材4の移動方向)に沿って伸縮自在に弾性変形するパンタグラフ型(軸方向に沿って付勢力を有するもの)の弾性部材202、202を採用してもよい。
また、図11に示すように、軸方向に沿う付勢力を有することなく、軸方向に沿って伸縮変形するリンク型の伸縮部材203を備え、該伸縮部材203の軸方向に沿う途中部位に磁石部材172Aを設けるように構成してもよい。この実施形態の場合、磁石部材172Aの軸方向に沿う取付位置により、磁石部材172Aの入力部材4に対する移動量の比率を変えることができる。また、この実施形態を採用する場合には、伸縮部材203は軸方向に沿って付勢力を有していないので、伸縮部材203の後端をピン部材185に連結して、伸縮部材203の前端を円筒部24のバネ受け部25に連結する必要がある。
図2に示すように、電動モータ2は、マスタシリンダ15、入力部材4及び回転直動変換機構6とは、別軸で配置されている。電動モータ2はリアハウジング23内に収容される。電動モータ2の出力軸2Aは各軸受195、196によりリアハウジング23内に回転可能に支持され、その前端部がフロントハウジング20内に延出している。出力軸2Aには、プーリ190が取付けられている。回転直動変換機構6のナット部材145にはプーリ191が取り付けられている。出力軸2Aのプーリ190と、ナット部材145のプーリ191とに、ベルト192が巻回されている。そして、電動モータ2の出力軸2Aからの回転トルクが、プーリ190、191及びベルト192を介して、回転直動変換機構6のナット部材145に伝達されようになっている。
そして、電動モータ2の駆動によるナット部材145の回転運動に伴って各プラネタリシャフト部材146は自身の軸線を中心に自転しながらサンシャフト部材147の軸線を中心に公転する遊星運動しつつ、各プラネタリシャフト部材146の遊星運動によりサンシャフト部材147が前進して、推進部材110が圧縮コイルバネ130の付勢力に抗して前進するようになる。なお、サンシャフト部材147が前進しない状態でも、ブレーキペダル13の操作に伴って入力部材4は、推進部材110に対する相対移動を許容できる範囲内で、単独で前進することができる。
コントローラ8は、ストローク検出装置7、電動モータ2の出力軸2Aの回転角度を検出する回転角センサ(図示略)、電動モータ2に供給する電流値を検出する電流センサ(図示略)、マスタシリンダ15のプライマリ室37及びセカンダリ室38の液圧を検出する液圧センサ等の各種センサからの検出信号に基づき、回転直動変換装置6の推進部材110を推進させて、所望の倍力比をもってマスタシリンダ15内のプライマリ室37及びセカンダリ室38にブレーキ液圧を発生させるべく、電動モータ2の作動を制御するものである。
次に、本電動倍力装置1の通電時の作動について説明する。
図2に示すブレーキペダル13の非操作状態から、ブレーキペダル13が操作される、すなわち、ブレーキペダル13が踏み込まれると、入力ロッド10と共に入力プランジャ11が第1及び第2圧縮コイルバネ125、126の付勢力に抗して前進して、その入力プランジャ11に当接されたレシオプレート105がリアクションディスク135を押圧する。また、ブレーキペダル13の操作に伴って入力部材4(入力ロッド10及び入力プランジャ11)が前進すると、ストローク検出装置7により、入力部材4の移動量が検出され、その検出結果に基づいて電動モータ2の回転が制御される。
ここで、ストローク検出装置7の作動について詳しく説明する。ブレーキペダル13の操作に伴って、入力部材4が軸方向に移動すると、ピン部材185の移動により各圧縮コイルバネ186A、186Bがそれぞれ圧縮変形されつつ、各磁石部材172A、172B、172Cを含む磁石ホルダ175が軸方向に移動する。このとき、各磁石部材172A、172B、172Cからの磁束密度の変化をホールセンサユニット173のホールICチップ187にて検出して、各磁石部材172A、172B、172Cを含む磁石ホルダ175の移動量を検出する。そして、各磁石部材172A、172B、172Cを含む磁石ホルダ175の移動量は、入力部材4の移動量に対して所定比で小さくなるために、電子基板188にて、磁石ホルダ175の移動量を補正することで、入力部材4の移動量を検出している。
そして、図6に示すように、電動モータ2からの回転は、プーリ190、191及びベルト192を介して、回転直動変換機構6のナット部材145に伝達される。続いて、ナット部材145の回転に伴って、各プラネタリシャフト部材146が自身の軸線を中心に自転しながらサンシャフト部材147の軸線を中心に公転する遊星運動しつつ、サンシャフト部材147が前進する。この時、ナット部材145の内歯160と、各プラネタリシャフト部材146の外歯161と、環状支持部材164の歯部165とが互いに噛み合っているので、ナット部材145の回転運動により、各プラネタリシャフト部材146は、ナット部材145との係合部及びサンシャフト部材147との係合部に対してスベリを発生させることなく、ナット部材145の回転運動に同期して、自身の軸線を中心に自転しながらサンシャフト部材147の軸線を中心に公転する遊星運動することができる。そして、サンシャフト部材147の前進により、推進部材110が圧縮コイルバネ130の付勢力に抗して前進するようになる。このサンシャフト部材147の前進により、推進部材110が入力部材4(入力ロッド10及び入力プランジャ11)を追従するように、該入力部材4との相対変位を維持したまま前進してリアクションディスク135をレシオプレート105と共に押圧する。
この結果、ブレーキペダル13の操作に伴う入力部材4の推進力と、電動モータ2からの推進部材110の推進力とが、リアクションディスク135を介して出力ロッド137に伝達されて、該出力ロッド137が前進することで、マスタシリンダ15のプライマリピストン31及びセカンダリピストン32が前進する。
これにより、マスタシリンダ15のプライマリ室37及びセカンダリ室38に液圧がそれぞれ発生して、これらプライマリ室37及びセカンダリ室38で発生したブレーキ液圧が、液圧制御ユニット76を介して各車輪78のホイールシリンダ79に供給され、摩擦制動による制動力が発生する。マスタシリンダ15における液圧発生時には、プライマリ室37及びセカンダリ室38の液圧を、リアクションディスク135を介して入力プランジャ11のレシオプレート105によって受圧し、その液圧による反力に抵抗力付与機構5(第1及び第2圧縮コイルバネ125、126の付勢力)からの抵抗力を加えた反力が、入力部材4(入力ロッド10及び入力プランジャ11)を介してブレーキペダル13に伝達されるようになる。そして、推進部材110の前端面の受圧面積と、入力プランジャ11のレシオプレート105(円板状押圧部106)の前端面の受圧面積との比が、倍力比(ブレーキペダル13の操作入力に対する液圧出力の比)となって、所望の制動力を発生させることができる。
次に、ブレーキペダル13の操作を解除する、すなわちブレーキペダル13への踏み込みを解除すると、入力部材4が、マスタシリンダ15(プライマリ室37及びセカンダリ室38)からの液圧による反力を含む第1圧縮コイルバネ125(なお、第2圧縮コイルバネ126の付勢力は解除初期だけ付与される)からの付勢力によって後退する。続いて、ストローク検出装置7の各磁石部材172A、172B、172Cを含む磁石ホルダ175が各圧縮コイルバネ186A、186Bの付勢力により後退することで、入力部材4の移動量が検出され、その検出結果に基づいて電動モータ2が逆回転して、この逆回転が回転直動変換機構6のナット部材145に伝達される。続いて、このナット部材145の逆回転に伴って、各プラネタリシャフト部材146が自身の軸線を中心に逆方向に自転しながらサンシャフト部材147の軸線を中心に逆方向に公転する遊星運動しつつ、サンシャフト部材147が後退する。このサンシャフト部材147の後退に伴って、推進部材110が圧縮コイルバネ130の付勢力により、入力部材4との相対変位を維持しながら後退して、初期位置に戻るようになる。これにより、マスタシリンダ15のプライマリピストン31及びセカンダリピストン32が後退して、マスタシリンダ15のプライマリ室37及びセカンダリ室38の液圧が減圧されて制動力が解除される。
以上説明したように、本実施形態に係る電動倍力装置1に備えたストローク検出装置7は、入力部材4と共に移動する磁石部材172A,172B、172Cと、該磁石部材172A,172B、172Cからの磁束密度を検出するホールICチップ187(磁気センサ)と、磁石部材172A,172B、172Cの移動方向に沿うその前側及び後側にそれぞれ配置されて、入力部材4の移動に伴って伸縮自在に弾性変形する圧縮コイルバネ186A、186Bと、を備えている。その結果、ブレーキペダル13の操作に伴う入力部材4の軸方向への移動に際して、各磁石部材172A、172B、172Cを含む磁石ホルダ175の移動量を、入力部材4の移動量に対して所定比で小さくすることができる。
これにより、ホールセンサユニット173(ホールICチップ187)にて検出する磁石部材172A、172B、172Cからの磁場領域を小さくすることができるので、磁石部材172A、172B、172C単体の小型化やそれらの数量を低減することができ、さらに、入力部材4の軸方向の長さを短縮することができ、その結果として、電動倍力装置1を小型化することができる。そして、電動倍力装置1の車両への搭載性を向上させ、製造コストを低減させることができる。しかも、ストローク検出装置7の電動倍力装置1内における専有スペースを小さくすることができるので、ストローク検出装置7の電動倍力装置1への搭載性も向上する。
また、本実施形態に係る電動倍力装置1に採用されたストローク検出装置7では、圧縮コイルバネ186A、186Bのバネ定数は同一であり、該バネ定数を調整することにより、各磁石部材172A、172B、172Cを含む磁石ホルダ175の、入力部材4の入力プランジャ11に対する移動量の比率を適宜調整することができる。
上述した電動倍力装置1の入力部材4の移動量を検出する装置としてストローク検出装置7が採用されているが、当該ストローク検出装置7を、電動倍力装置1以外の、例えば、クラッチアクチュエータ等の直動シャフトの移動量を検出する装置として採用してもよい。
1 電動倍力装置,2 電動モータ,3 ハウジング,4 入力部材(移動部材),7 ストローク検出装置,10 入力ロッド,11 入力プランジャ,13 ブレーキペダル,15 マスタシリンダ,31 プライマリピストン,32 セカンダリピストン,110 推進部材,172A、172B、172C 磁石部材,173 ホールセンサユニット,187 ホールICチップ(磁気センサ),188 電子基板,186A、186B 圧縮コイルバネ(伸縮部材、弾性部材)

Claims (6)

  1. ブレーキペダルに接続される入力部材と、
    前記ブレーキペダルの操作に伴う前記入力部材の移動量を検出するストローク検出装置と、
    該ストローク検出装置からの信号に基づいて電動モータが駆動されることで、マスタシリンダのピストンを推進する推進部材と、
    を備える電動倍力装置において、
    前記ストローク検出装置は、
    前記入力部材と共に移動する磁石部材と、
    該磁石部材からの磁束密度を検出する磁気センサと、
    前記磁石部材の移動方向に沿うその前側及び後側にそれぞれ配置されて、前記入力部材の移動に伴って伸縮変形して、前記磁石部材の移動量を前記入力部材の移動量に対して所定比で小さくする伸縮部材と、
    を備える、電動倍力装置。
  2. 請求項1に記載の電動倍力装置であって、
    前記伸縮部材は弾性部材である、電動倍力装置。
  3. 請求項2に記載の電動倍力装置であって、
    前記各弾性部材のバネ定数は同一であり、該バネ定数を調整することにより、前記磁石部材の前記入力部材に対する移動量の比率を調整する、電動倍力装置。
  4. 往復移動する移動部材の移動量を検出するストローク検出装置であって、
    前記移動部材と共に移動する磁石部材と、
    該磁石部材からの磁束密度を検出する磁気センサと、
    前記磁石部材の移動方向に沿うその前側及び後側にそれぞれ配置されて、前記移動部材の移動に伴って伸縮変形して、前記磁石部材の移動量を前記移動部材の移動量に対して所定比で小さくする伸縮部材と、
    を備える、ストローク検出装置。
  5. 請求項4に記載のストローク検出装置であって、
    前記伸縮部材は弾性部材である、ストローク検出装置。
  6. 請求項5に記載のストローク検出装置であって、
    前記各弾性部材のバネ定数は同一であり、該バネ定数を調整することにより、前記磁石部材の前記移動部材に対する移動量の比率を調整する、ストローク検出装置。
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