JP2017149315A - 倍力装置及びストロークシミュレータ - Google Patents

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力弥 吉津
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Abstract

【課題】大型化を抑制しつつ、信頼性を向上させた抵抗力付与機構を備える倍力装置を提供する。【解決手段】本倍力装置に採用した抵抗力付与機構80は、入力ロッド30に一端が連結され、他端がハウジング3に連結されて可撓性を有するワイヤー部材82と、該ワイヤー部材82が係合されて、入力ロッド30の移動に伴ってワイヤー部材82が移動することにより軸方向に移動しつつ摺動抵抗を発生させ、該摺動抵抗をワイヤー部材82を介して入力ロッド30に付与する摺動部材83と、ハウジング3に一端が支持され、摺動部材83をブレーキペダル6側に向かって付勢する大径バネ84と、を備えている。これにより、大型化を抑制しつつ、信頼性を向上させることができる。【選択図】図3

Description

本発明は、ブレーキペダルの踏み込み時と戻し時とで抵抗力が変化するヒステリシス特性を付与する抵抗力付与機構を備えた倍力装置、及び当該抵抗力付与機構を備えたストロークシミュレータに関するものである。
例えば、特許文献1には、複数の皿ばねを積層させた機構を備え、ペダルの踏み込み時には各皿ばね同士の摺動抵抗が増加され、一方、ペダルの戻し時に各皿ばね同士の摺動抵抗が減少することで、入力部材のストロークと踏力の特性にヒステリシス特性を付与するストロークシミュレータが開示されている。
しかしながら、当該特許文献1に係るストロークシミュレータでは、入力部材のストロークと皿ばねの変形ストロークとは1対1になるため、装置本体が大型化する虞がある。しかも、皿ばねに不具合が発生すると、ペダルの戻し時には、入力部材は支障なく後退できるが、ペダルの踏み込み時には、入力部材を前進させづらくなる虞がある。
特開2012−153367号公報
そして、本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、大型化を抑制しつつ、信頼性を向上させた抵抗力付与機構を備える倍力装置、及び当該抵抗力付与機構を備えるストロークシミュレータを提供することを課題としてなされたものである。
上記課題を解決するために、本発明の倍力装置は、マスタシリンダのピストンを推進するアシスト機構が収容されるハウジングと、基端側がブレーキペダルに連結され、先端側が前記ハウジング内に移動可能に配置されて前記ブレーキペダルの操作に応じて軸方向に移動する入力部材と、該ハウジングに対する入力部材の移動に対して抵抗力を付与する抵抗力付与機構と、を備え、該抵抗力付与機構は、前記入力部材に一端が連結され、他端が前記ハウジングに連結されて可撓性を有する索条部材と、該索条部材が係合されて、前記入力部材の移動に伴って前記索条部材が移動することにより軸方向に移動しつつ摺動抵抗を発生させ、該摺動抵抗を前記索条部材を介して前記入力部材に付与する摺動部材と、前記ハウジングに一端が支持され、前記摺動部材を前記ブレーキペダル側に向かって付勢する付勢手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明のストロークシミュレータは、車両のペダルに連結され、該ペダルの操作により軸方向に移動する入力部材と、該入力部材に伝達される前記ペダルからの操作力に対する反力を前記入力部材に付与する反力付与部材を収容するハウジングと、該ハウジングに対する入力部材の移動に対して抵抗力を付与する抵抗力付与機構と、を備え、該抵抗力付与機構は、前記入力部材に一端が連結され、他端が前記ハウジングに連結されて可撓性を有する索条部材と、該索条部材が係合されて、前記入力部材の移動に伴って前記索条部材が移動することにより軸方向に移動しつつ摺動抵抗を発生させ、該摺動抵抗を前記索条部材を介して前記入力部材に付与する摺動部材と、前記ハウジングに一端が支持され、前記摺動部材を前記ブレーキペダル側に向かって付勢する付勢手段と、を備えることを特徴とする。
さらに、本発明のストロークシミュレータは、車両のペダルに連結され、該ペダルの操作により軸方向に移動する入力部材と、該入力部材の先端側が配置され、車両に固定されるハウジングと、該ハウジングに対する入力部材の移動に対して抵抗力を付与する抵抗力付与機構と、を備え、該抵抗力付与機構は、前記入力部材に一端が連結され、他端が前記ハウジングに連結されて可撓性を有する索条部材と、該索条部材が係合されて、前記入力部材の移動に伴って前記索条部材が移動することにより軸方向に移動しつつ摺動抵抗を発生させ、該摺動抵抗を前記索条部材を介して前記入力部材に付与する摺動部材と、前記ハウジングに一端が支持され、前記摺動部材を前記ブレーキペダル側に向かって付勢する付勢手段と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る倍力装置に採用した抵抗力付与機構によれば、当該抵抗力付与機構の大型化を抑制しつつ、信頼性を向上することができる。
また、本発明に係るストロークシミュレータに採用した抵抗力付与機構によれば、同様に、当該抵抗力付与機構の大型化を抑制しつつ、信頼性を向上することができる。
本実施形態の電動倍力装置の断面図である。 本実施形態の電動倍力装置の斜視図である。 本実施形態の抵抗力付与機構の断面図である。 本実施形態の抵抗力付与機構の断面図であり、入力ロッドが前進した状態を示す断面図である。 図3のA−A線に沿う断面図である。 本実施形態の抵抗力付与機構によるヒステリシス特性を示す図である。 本実施形態の他の抵抗力付与機構を示す断面図である。 本実施形態のさらに他の抵抗力付与機構の一部を示す斜視図である。 本実施形態のさらに他の抵抗力付与機構の一部を示す斜視図である。 本実施形態のさらに他の抵抗力付与機構を示す断面図である。 本実施形態の抵抗力付与機構をストロークシミュレータに採用したときの断面図である。
以下、本発明の実施形態を図1〜図11に基づいて詳細に説明する。
本実施形態に係る電動倍力装置1は、電気自動車やハイブリッド電気自動車等の車両用ブレーキ装置に適用されるものである。なお、以下の説明において、図1に向って左側を前側(車両前方)、右側を後側(車両後方)として説明する。
図1を参照して、本実施形態に係る電動倍力装置1は、大略、ハウジング3と、入力ロッド30と、電動モータ2と、ボールネジ機構38と、ストローク検出装置54と、抵抗力付与機構80と、コントローラ55と、を備えている。入力ロッド30は、入力部材であり、ブレーキペダル6に連結され、ハウジング3内をマスタシリンダ4に向かって延びている。この入力ロッド30の前端(ボールジョイント31)に入力プランジャ29が連結される。電動モータ2は、ハウジング3内に設けられる。ボールネジ機構38は、電動モータ2の作動により、マスタシリンダ4のプライマリピストン10及びセカンダリピストン11を推進する。ボールネジ機構38は、電動モータ2と共に、ブレーキペダル6操作に伴う入力ロッド30の前進に伴って、マスタシリンダ4のプライマリピストン10及びセカンダリピストン11への推力をアシストするアシスト機構として構成される。ストローク検出装置54は、ハウジング3に対する入力プランジャ29(入力ロッド30)の移動位置(ストローク量)を検出するものである。抵抗力付与機構80(ヒステリシス付与機構)は、入力ロッド30の前進時と後退時(ブレーキペダル6の踏み込み時と戻し時)で、摺動部材83の摺動抵抗に伴う抵抗力を変化させるヒステリシス特性を入力ロッド30へ付与するものである。コントローラ55は、ストローク検出装置54によって検出した入力プランジャ29の移動位置(ストローク量)に基づいて電動モータ2の作動を制御する制御装置である。
電動倍力装置1は、ハウジング3の前側(図1の左側)にタンデム型のマスタシリンダ4を連結した構造を有している。マスタシリンダ4の上部には、マスタシリンダ4にブレーキ液を供給するリザーバ5が取り付けられている。ハウジング3は、電動モータ2及びボールネジ機構38等を収容するフロントハウジング3Aと、該フロントハウジング3Aの後端開口(図1の右端開口)を閉塞するリアハウジング3Bとを有している。リアハウジング3Bには、マスタシリンダ4と同心状で、ハウジング3の後方、すなわち、マスタシリンダ4から離れる方向に円筒部3Cが突設されている。リアハウジング3Bの円筒部3Cの周りには、取付プレート60が固定される。取付プレート60に複数のスタットボルト8が取り付けられる。そして、電動倍力装置1は、入力ロッド30を車両のエンジンルームと車室との隔壁であるダッシュパネル(図示せず)から突出させて車室内に臨ませた状態で、エンジンルーム内に配置されて、複数のスタッドボルト8を用いてダッシュパネルに固定される。
マスタシリンダ4には、有底のシリンダボア9が形成されている。このシリンダボア9の開口部側には、略円筒状のプライマリピストン10が配置されている。このプライマリピストン10の前端側は、カップ状に形成され、シリンダボア9内に配置されている。また、シリンダボア9の底部側には、カップ状のセカンダリピストン11が配置されている。プライマリピストン10の後端部は、マスタシリンダ4の開口部からハウジング3内に延出して、リアハウジング3Bの円筒部3C内まで延びている。マスタシリンダ4のシリンダボア9内には、プライマリピストン10とセカンダリピストン11との間にプライマリ室12が形成され、シリンダボア9の底部とセカンダリピストン11との間にセカンダリ室13が形成されている。
マスタシリンダ4のプライマリ室12及びセカンダリ室13は、それぞれ、マスタシリンダ4の液圧ポート21、21(図2参照)から2系統の液圧回路によって液圧制御ユニット(図示せず)を介して各車輪のホイールシリンダ(図示せず)に接続され、マスタシリンダ4、又は、液圧制御ユニットによって発生されるブレーキ液の液圧を各車輪のホイールシリンダに供給して制動力を発生させる。
マスタシリンダ4には、プライマリ室12及びセカンダリ室13をそれぞれリザーバ5に接続するためのリザーバポート14、15が設けられている。シリンダボア9の内周面には、シリンダボア9内をプライマリ室12及びセカンダリ室13に区画するために、プライマリピストン10及びセカンダリピストン11に当接する環状のピストンシール16、17、18、19が軸方向に沿って所定間隔をもって配置されている。ピストンシール16、17は、軸方向に沿って一方のリザーバポート14(後側)を挟んで配置されている。そして、プライマリピストン10が図1に示す非制動位置にあるとき、プライマリ室12は、プライマリピストン10の側壁に設けられたピストンポート20を介してリザーバポート14に連通する。そして、プライマリピストン10が非制動位置から前進してピストンポート20が一方のピストンシール17に達したとき、プライマリ室12がピストンシール17によってリザーバポート14から遮断されて液圧が発生する。
同様に、残りの2つのピストンシール18、19は、軸方向に沿ってリザーバポート15(前側)を挟んで配置されている。セカンダリピストン11が図1に示す非制動位置にあるとき、セカンダリ室13は、セカンダリピストン11の側壁に設けられたピストンポート21を介してリザーバポート15に連通している。そして、セカンダリピストン11が非制動位置から前進してピストンシール19によってセカンダリ室13がリザーバポート15から遮断されて液圧が発生する。
プライマリピストン10とセカンダリピストン11との間には、バネ22が介装されている。また、シリンダボア9の底部とセカンダリピストン11との間には、バネ23が介装されている。プライマリピストン10は、全体が略円筒状に形成され、軸方向中央内部に中間壁24を設けている。中間壁24には、案内ボア25が軸方向に貫通している。案内ボア25には、入力ピストン26の一部が摺動可能かつ液密的に挿通される。入力ピストン26は、前側に位置する小径部26Aと、小径部26Aから連続して後側に延びる大径部26Bとからなる段付形状に形成される。そして、入力ピストン26の小径部26Aが、案内ボア25内に摺動可能かつ液密的に挿通されている。
入力ピストン26の小径部26Aの外周面と、プライマリピストン10の中間壁24に設けた案内ボア25の内周面との間は、シール27によってシールされている。入力ピストン26の大径部26Bの後端には、外側フランジ状のバネ受部26Cが形成されている。入力ピストン26の後端面には、ガイド用凹部26Dが形成されている。入力ピストン26は、マスタシリンダ4のプライマリ室12に、その小径部26Aの前端部が臨むとともに、プライマリピストン10に対して軸方向に沿って相対移動可能となっている。
プライマリピストン10の後側の内部における入力ピストン26の後方には、入力プランジャ29が軸方向に沿って移動可能に案内されている。入力プランジャ29は、軸部29Aと、環状部29Bと、小径突設部29Cと、球状凹部29Dと、バネ受け部29Eとが一体的に構成されている。環状部29Bは、軸部29Aの軸方向後端に径方向外方に突設される。小径突設部29Cは、軸部29Aの前端面から前方に向かって突設される。球状凹部29Dは、軸部29Aの後端面に設けられている。バネ受け部29Eは、球状凹部29D周辺から後方に突設されている。入力ロッド30の前端部のボールジョイント31が入力プランジャ29の球状凹部29Dに連結され、入力ロッド30の軸方向に対するある程度の傾きを許容するようになっている。入力プランジャ29の小径突設部29Cが、入力ピストン26の後端面に設けたガイド用凹部26Dに配置されている。
入力ロッド30は、入力プランジャ29に連結される前端側が、リアハウジング3Bの円筒部3C及びプライマリピストン10の後側の内部に配置され、後端側が円筒部3Cから外部に延出している。入力ロッド30の後端部にクレビス30Aを介してブレーキペダル6が連結される。そして、ブレーキペダル6の操作により入力ロッド30が軸方向に移動する。また、入力ロッド30のほぼ中間部位には、鍔状のストッパ当接部32が形成されている。ハウジング3の円筒部3Cの後端部には、径方向内側に位置するストッパ33が形成されており、入力ロッド30のストッパ当接部32がストッパ33に当接することにより、入力ロッド30の後退位置が規定されるようになっている。なお、リアハウジング3Bの円筒部3Cの後端には小径規制部3Dが一体的に形成される。該小径規制部3Dは、円筒部3Cの後端でその内部に位置するストッパ33を後側から覆うように内方に向かって突設されている。
プライマリピストン10の中間壁24と、入力ピストン26の後端部に形成されたバネ受部26Cとの間に、圧縮コイルバネである第1バネ34が介装されている。また、入力プランジャ29の後端部に設けられたバネ受部29Eと、プライマリピストン10の後端部に取付けられたバネ受35との間に、圧縮コイルばねである第2バネ36が介装されている。また、円筒状部材37が、後述するボールネジ機構38を構成する筒状のネジ軸40内に配置されている。円筒状部材37は、その後端部がバネ受35の外周部の前面に接触して、ネジ軸40の前端からやや前方に至る位置まで延びている。円筒状部材37の前端面にはバネ受37Aが形成される。
入力ピストン26及び入力プランジャ29は、ブレーキペダル6が非操作状態のときに、第1バネ34及び第2バネ36によって、図1に示す初期位置でプライマリピストン10に対して保持される。すなわち、入力ピストン26及び入力プランジャ29は、第1バネ34の付勢力と第2バネ36の付勢力との差分がストッパ33に付勢保持される。入力ピストン26及び入力プランジャ29は、プライマリピストン10に対して、この初期位置から前方及び後方に移動可能になっている。
ハウジング3内には、アシスト機構としてのボールネジ機構38が収容されている。ボールネジ機構38は、ハウジング3に配置された電動モータ2によって駆動され、回転運動を直線運動に変換してプライマリピストン10に推力を付与する回転直動変換機構である。ボールネジ機構38は、ナット部材39及びネジ軸40を有している。ナット部材39は、軸受42によってハウジング3内で回転可能に支持されている。軸受42はリアハウジング3Bに固定される。
ネジ軸40は、筒状に形成されている。ネジ軸40は、ナット部材39の内部からハウジング3の円筒部3C内に至るまで延び、軸方向に沿って移動可能で、かつ、軸回りに回転しないようにハウジング3に支持されている。ネジ軸40は、フロントハウジング3Aの底部と、円筒状部材37の前端に設けたバネ受37Aとの間に介装された圧縮コイルバネである戻しバネ49の付勢力によって後退方向に付勢されている。ナット部材39の内周面及びネジ軸40の外周面には、それぞれ螺旋溝39A、40Aが形成されている。これら螺旋溝39A、40A間には、複数の転動体であるボール41がグリスと共に装填されている。ネジ軸40は、円筒部3Cのストッパ33よって軸方向に沿って移動可能に案内され、軸回りに回転しないよう支持されている。これにより、ナット部材39の回転に伴い、螺旋溝39A、40Aに沿ってボール41が転動して、ネジ軸40が軸方向に移動する。ボールネジ機構38は、ナット部材39とネジ軸40との間で、回転−直線運動を相互に変換可能になっている。
プライマリピストン10は、後端部がネジ軸40内に挿入され、バネ受35の外周部の後面がネジ軸40の内周部に形成された複数の突起部からなる段部44に当接して、ネジ軸40に対する後退位置が規定されている。この段部44との当接により、プライマリピストン10は、ネジ軸40の前進によって、プライマリピストン10が円筒状部材37と共に、段部44に押されて前進する。また、プライマリピストン10は、ネジ軸40が前進しない状態でも入力ロッド30、入力ピストン26、及び入力プランジャ29の前進により、段部44から離間して単独で前進することができる。
電動モータ2は、マスタシリンダ4、入力ロッド30及びボールネジ機構38とは、別軸でハウジング3内に収容されている。電動モータ2の出力軸2Aには、プーリ45Aが取付けられている。出力軸2Aは軸受50、51によりハウジング3内に回転可能に支持される。ボールネジ機構38のナット部材39にはプーリ45Bが取付けられている。出力軸2Aのプーリ45A、及び、ナット部材39のプーリ45Bに、ベルト46が巻回されている。そして、電動モータ2は、プーリ45A、45B及びベルト46を介して、ボールネジ機構38のナット部材39を回転させるようになっている。
電動倍力装置1には、電動モータ2の回転位置を検出する回転位置センサ(図示せず)、ブレーキペダル6の操作による入力プランジャ29の移動位置を検出するストローク検出装置54、及びマスタシリンダ4のプライマリ室12及びセカンダリ室13の液圧を検出する液圧センサ(図示せず)が設けられている。これらの出力信号に基づいて、コントローラ55が電動モータ2の作動を制御する。また、コントローラ55は、回生協調制御、ブレーキアシスト制御、自動ブレーキ制御等の様々なブレーキ制御を実行するための車載コントローラ等に適宜接続することができる。なお、図中、符号55Aは、電動モータ2、コントローラ55及びストローク検出装置54の電力供給及び制御信号の授受を行うための配線のコネクタを示す。
図1に示すように、ストローク検出装置54は、複数の磁石部材70A,70Bと、ホールセンサユニット71とを備え、入力プランジャ29の移動に伴って、ホールセンサユニット71の各ホールIC75A,75Bからの検出結果に基づいて入力プランジャ29の移動位置(ストローク量)を算出するものである。第1及び第2磁石部材70A,70Bは、軸方向に沿って間隔を置いて入力プランジャ29にそれぞれ固定され、入力プランジャ29の移動方向に沿って磁極が並ぶように配置される。第1及び第2磁石部材70A,70Bは、共にリング状に形成され、入力プランジャ29の両端部の外周に互いに軸方向に間隔を開けて配置されている。
ホールセンサユニット71は、複数のホールIC75A,75Bと、該複数のホールIC75A,75Bを支持するケーシング77とを備えている。第1及び第2ホールIC75A,75Bは軸方向に沿って間隔を置いてケーシング77に支持される。該ケーシング77が、ハウジング3内に挿入されたマスタシリンダ4に取付けられ、第1及び第2ホールIC75A,75Bがプライマリピストン10の後部の周壁を介して第1及び第2磁石部材70A,70Bに対向するように配置される。ホールセンサユニット71は、入力プランジャ29と共に移動する第1及び第2磁石部材70A,70Bの移動により、各ホールIC75A,75Bを横切る磁束密度を検出して、入力プランジャ20(第1及び第2磁石部材70A、70B)の移動に応じて電圧信号を出力するものである。そして、各ホールIC75A,75Bからの検出信号に基づいて、入力プランジャ20の移動位置を算出する。
図2〜図5に示すように、抵抗力付与機構80は、入力ロッド30のストッパ当接部32の前方に当接される円環状部材81と、該円環状部材81に一端が係止され、他端がハウジング3の円筒部3Cに支持され、可撓性を有する索条部材としての複数のワイヤー部材82と、該各ワイヤー部材82が係合されて、入力ロッド30の移動に伴って各ワイヤー部材82が移動することにより軸方向に移動しつつ摺動抵抗を発生させ、該摺動抵抗をワイヤー部材82を介して入力ロッド30に付与する複数の摺動部材83と、リアハウジング3Bの円筒部3Cの後端に支持され、摺動部材83をブレーキペダル6側に向かって(後方に向かって)付勢する付勢手段としてのバネ84とを備えている。
リアハウジング3Bの円筒部3Cの後端に設けた小径規制部3Dの後側に円筒状の支持部材88が固着される。該支持部材88は、大径バネ84の前端及びワイヤー部材82の他端を支持するものである。支持部材88の外径は円筒部3Cの外径と略一致して、その内径は円環状部材81の外径と略一致する。支持部材88の外周面にはその周方向に間隔を置いて、ワイヤー部材82の他端を係止するための係止用凹部89が複数形成される。各係止用凹部89は各ワイヤー部材82と対応する位置にそれぞれ形成される。支持部材88の後面には、大径バネ84の前端を受け入れる、環状のバネ受入凹部90が形成される。
円環状部材81は、皿ばね状に形成される。円環状部材81の突出している径方向中央部位がストッパ当接部32の前面に当接される。円環状部材81は、円筒部3Bに対して相対回転不能で、軸方向に移動自在に構成される。円環状部材81の外径はストッパ当接部32の外径よりも大径に形成される。円環状部材81の後面で周方向に間隔を置いて各ワイヤー部材82の一端がそれぞれ固着される。摺動部材83は、ベース部材93と、該ベース部材93に設けた摺動凹部94に回転自在に支持される摺動ロッド95と、該摺動ロッド95が相対回転不能に挿通され、ワイヤー部材82が巻回される従動ローラ96と、を備えている。摺動部材83は、ワイヤー部材82が巻回される従動ローラ96を備えているので、摺動部材83は、必然的に、ワイヤー部材82の一端及び他端よりもブレーキペダル6側に位置する。
ベース部材93は円筒状に形成される。ベース部材93の前面には、大径バネ84の後端を受け入れる環状のバネ受入凹部99が形成される。ベース部材93の後面には、円弧状に凹設される摺動凹部94が接線方向に沿って所定長さで直線状に延びている。摺動凹部94は周方向に沿って等間隔で複数形成される。本実施形態では、摺動凹部94は3箇所形成される。摺動凹部94の長手方向略中間位置には、従動ローラ96の一部分が挿入される溝部100(図5参照)が形成される。該摺動凹部94に摺動ロッド95が回転自在(回転方向に摺動自在)に支持される。摺動ロッド95は溝部100を跨ぐように配置される。摺動ロッド95の外径と摺動凹部94の内径とは略一致する。摺動凹部94の深さは摺動ロッド95の外径よりも小さくなる。摺動ロッド95の長さは、摺動凹部94の長さより短く設定される。円筒状の従動ローラ96が摺動ロッド95の軸方向略中央部に相対回転不能に接続される。要するに、従動ローラ96は摺動ロッド95と一体で回転するものである。従動ローラ96の外周面にはワイヤー部材82が巻回される案内溝部101が環状に形成される。
そして、ベース部材93のバネ受入凹部99と支持部材88のバネ受入凹部90との間に大径バネ84を配置して、ベース部材93が支持部材88に対して軸方向に沿って弾性支持される。ベース部材93の後面に設けた各摺動凹部94に、従動ローラ96を有する摺動ロッド95をそれぞれ載置する。この時、各従動ローラ96の一部が各摺動凹部94に設けた溝部100に挿通されることで、各従動ローラ96の回転は阻害されない。そして、従動ローラ96を含む各摺動ロッド95は回転自在(回転方向に摺動自在)に各摺動凹部94に支持される。言い換えると、各摺動ロッド95の従動ローラ96を除く外壁面が、各摺動凹部94の内壁面に接触して回転方向に摺動自在に支持される。また、円環状部材81に一端が固着された各ワイヤー部材82が各従動ローラ96の案内溝部101にそれぞれ巻回されて、各ワイヤー部材82の他端が支持部材88の外周面に設けた各係止用凹部89にそれぞれ係止される。これにより、抵抗力付与機構80が構成される。
以上のごとく構成された抵抗力付与機構80において、入力ロッド30が軸方向に沿って円筒部3Cに対して相対的に前進すると、図6も参照して、円環状部材81が前進することにより各ワイヤー部材82が引っ張られ、各ワイヤー部材82の移動に伴って、各従動ローラ96が正方向に回転しつつ、摺動ロッド95が正方向に回転して摺動しながらベース部材93を押圧して、該ベース部材93が大径バネ84の付勢力に抗して前進するようになる。この結果、ベース部材93の前進に伴って、次第に、各摺動ロッド95とベース部材93の各摺動凹部94との間の摺動抵抗が大きくなる。この前進時、各ワイヤー部材82への張力、すなわち、入力ロッド30に付与される抵抗力は、大径バネ84の付勢力と、各摺動ロッド95とベース部材93の各摺動凹部94との間の摺動抵抗との和になる。
一方、ブレーキペダル6への操作が解除され、入力ロッド30が軸方向に沿ってリアハウジング3Bの円筒部3Cに対して相対的に後退すると、大径バネ84の付勢力によって、円環状部材81が後退すると共に各ワイヤー部材82の移動に伴い、各従動ローラ96が正方向とは反対の方向に回転しつつ、摺動ロッド95が正方向とは反対の方向に回転しながらベース部材93と共に後退するようになる。この結果、ベース部材93の後退に伴って、次第に、各摺動ロッド95とベース部材93の各摺動凹部94との間の摺動抵抗が小さくなる。この後退時の、各ワイヤー部材82への張力、すなわち、入力ロッド30に付与される抵抗力は、各大径バネ84の付勢力から、各摺動ロッド95とベース部材93の各摺動凹部94との間の摺動抵抗を差し引いたものになる。
このように、抵抗力付与機構80は、図6に示すように、入力ロッド30の前進時と後退時、すなわちブレーキペダル6の踏み込み時と戻し時とで、各摺動ロッド95とベース部材93の各摺動凹部94との間の摺動抵抗に伴う入力ロッド30への抵抗力を変化させるヒステリシス特性を発生させることができる。
次に、電動倍力装置1の通電時の作動について説明する。
図1は、入力ロッド30及びボールネジ機構38のネジ軸40が最も後退した位置にある非制動状態の初期位置を示している。ブレーキペダル6を操作して入力ロッド30を前進させると、ストローク検出装置54によりブレーキペダル6の操作量(入力ロッド30及び入力プランジャ29の移動位置)を検出する。この入力プランジャ29(入力ロッド30)の移動位置に基づきコントローラ55が電動モータ2の作動を制御する。
このように、ブレーキペダル6の操作により入力ロッド30が前進すると、上述したように、円環状部材81が前進することにより各ワイヤー部材82が引っ張られ、各ワイヤー部材82の移動に伴って、各従動ローラ96が摺動ロッド95と共に回転しながらベース部材93を押圧して、該ベース部材93が大径バネ84の付勢力に抗して前進するようになる。この結果、ベース部材93の前進に伴って、各ワイヤー部材82への張力、すなわち、入力ロッド30に付与される抵抗力は、大径バネ84の付勢力と、各摺動ロッド95とベース部材93の各摺動凹部94との間の摺動抵抗との和になって次第に大きくなる。
また、電動モータ2の作動により、プーリ45A、45B及びベルト46を介してボールネジ機構38のナット部材39を回転駆動させることで、ネジ軸40を前進させる。すると、ネジ軸40の段部44により、プライマリピストン10のバネ受35が押圧されて、プライマリピストン10が前進して入力ロッド30のストロークに追従する。これにより、プライマリ室12に液圧が発生し、また、この液圧がセカンダリピストン11を介してセカンダリ室13に伝達される。このようにして、マスタシリンダ4で発生したブレーキ液圧は、各車輪のホイールシリンダに供給され、摩擦制動による制動力を発生させる。
一方、ブレーキペダル6の操作を解除すると、コントローラ55は、ストローク検出装置54により検出された入力プランジャ29(入力ロッド30)の移動位置に基づいて電動モータ2を逆回転させることで、プライマリピストン10及びセカンダリピストン11が後退して、マスタシリンダ4のブレーキ液圧が減圧されて制動力が解除される。
このブレーキペダル6の解除時、入力ロッド30が軸方向に沿って後退すると、上述したように、ベース部材93の後退に伴って、次第に、各摺動ロッド95とベース部材93の各摺動凹部94との間の摺動抵抗が小さくなる。この後退時の、各ワイヤー部材82への張力、すなわち、入力ロッド30に付与される抵抗力は、各大径バネ84の付勢力から、各摺動ロッド95とベース部材93の各摺動凹部94との間の摺動抵抗を差し引いたものになり、ひいては、大径バネ84の付勢力に近づくように次第に小さくなる。
このように、抵抗力付与機構80は、入力ロッド30の前進時と後退時とで、各摺動ロッド95とベース部材93の各摺動凹部94との間の摺動抵抗に伴う入力ロッド30への抵抗力を変化させるヒステリシス特性を付与することができる。
また、液圧発生時には、プライマリ室12の液圧を入力ピストン26の小径部26Aによって受圧し、その反力を、入力プランジャ29及び入力ロッド30を介してブレーキペダル6に伝達する。これにより、所定の倍力比(ブレーキペダル6の操作力に対する液圧出力の比)で所望の制動力を発生させる倍力制御を実行することができる。
そして、コントローラ55は、電動モータ2の作動を制御して、入力ピストン26と、これに追従するプライマリピストン10との相対位置を調整することが可能となっている。具体的には、入力ピストン26のストローク位置に対して、プライマリピストン10の位置を前方、すなわち、マスタシリンダ4側に調整することによりブレーキペダル6の操作に対する液圧出力を大きく、また、後方、すなわち、ブレーキペダル6側に調整することによりブレーキペダル6の操作に対する液圧出力を小さくすることができる。このとき、第1バネ34及び第2バネ36の作用によって、液圧出力の変動に伴うブレーキペダル6への反力の変動を抑制するようになっている。その結果、倍力制御に加えて、ブレーキアシスト制御、自動ブレーキ制御、車間制御、回生協調制御等のブレーキ制御を実行することができる。
以上説明した、本実施形態に係る電動倍力装置1には、入力ロッド30の前進時と後退時(ブレーキペダル6の踏み込み時と戻し時)で、入力ロッド30への抵抗力を変化させるヒステリシス特性を発生させる抵抗力付与機構80を備えている。該抵抗力付与機構80は、入力ロッド30、詳しくは入力ロッド30に当接する円環状部材81に一端が連結され、他端がハウジング3、詳しくは円筒部3Cに支持される支持部材88に連結されて可撓性を有するワイヤー部材82と、該ワイヤー部材82が係合されて、入力ロッド30の移動に伴ってワイヤー部材82が移動することにより軸方向に移動しつつ摺動抵抗を発生させ、該摺動抵抗をワイヤー部材82を介して入力ロッド30に付与する摺動部材83と、ハウジング3、詳しくは円筒部3Cに支持される支持部材88に一端が支持され、摺動部材83をブレーキペダル6側に向かって付勢する大径バネ84と、を備えている。これにより、ワイヤー部材82の、摺動部材83(従動ローラ96)に対する移動距離、すなわち、摺動ロッド95とベース部材93の摺動凹部94との間の摺動距離、及び大径バネ84のたわみ量が、入力ロッド30の移動距離(ストローク量)に対して1/2になるので、入力部材のストロークと皿ばねの変形ストロークとが1対1になる従来の形態に比べて、抵抗力付与機構80自体の大きさを小型化することができる。また、本実施形態では、摺動ロッド95とベース部材93の摺動凹部94との間が固着するなどの不具合が発生しても、入力ロッド30は、大径バネ84のたわみ量相当分(入力ロッド30のフルストローク量の1/2)は、移動可能であるので、皿ばねに不具合が発生した際、入力部材を前進させることが不可能な従来の形態に比べて、信頼性を向上させることができる。
次に、抵抗力付与機構80の他の実施形態を図7に基づいて説明する。
他の実施形態に係る抵抗力付与機構80を説明する際には、図1〜図6に示す抵抗力付与機構80との相違点のみを説明する。
図7に示すように、他の実施形態に係る抵抗力付与機構80では、大径バネ84の内側に小径バネ105を配置する。小径バネ105の長さは大径バネ84の長さより短く設定される。小径バネ105は、その前端が支持部材88に支持され、後端が自由端となっている。
そして、入力ロッド30の移動に伴って、摺動部材83のベース部材93が移動する際、入力ロッド30の移動途中にて、ベース部材93が小径バネ106及び大径バネ84の付勢力に抗して移動するため、小径バネ106と大径バネ84との付勢力の合算が入力ロッド30に抵抗力として付与されることになり、入力ロッド30への抵抗力を入力ロッド30の移動途中にて変化させることができる。
次に、抵抗力付与機構80のさらに他の実施形態を図8に基づいて説明する。
さらに他の実施形態に係る抵抗力付与機構80を説明する際には、図1〜図6に示す抵抗力付与機構80との相違点のみを説明する。
図8に示すように、ワイヤー部材82の一端と円環状部材81との間に引張バネ110を介在させる。そして、入力ロッド30の移動に伴って、ワイヤー部材82は引っ張られ、引張バネ110の張力が初張力以上に到達すると、該引張バネ110が伸び始めながらワイヤー部材82が移動するために、大径バネ84の、入力ロッド30の変位(ストローク変化量)に対するたわみ量が小さくなり、ヒステリシスを小さくすることができる。
次に、抵抗力付与機構80のさらに他の実施形態を図9に基づいて説明する。
さらに他の実施形態に係る抵抗力付与機構80を説明する際には、図1〜図6に示す抵抗力付与機構80との相違点のみを説明する。
図9に示すように、ワイヤー部材82の途中に従動ローラ96の案内溝101の幅より大きい外径を有するストッパ115を一体的に設ける。そして、入力ロッド30の移動に伴って、ワイヤー部材82が引っ張れながら移動して、ストッパ115が従動ローラ96の案内溝101に干渉すると、摺動ロッド95と共に従動ローラ96が回転しなくなる。この干渉以降、ヒステリシス特性は付与されないが、干渉以降入力ロッド30の変位量(ストローク変化量)と大径バネ84のたわみ量とが1対1になるために、入力ロッド30への抵抗力は大径バネ84の付勢力相当となる。その結果、入力ロッド30への抵抗力を入力ロッド30の移動途中にて変化させることができる。
なお、上述した、図7に示す実施形態と、図8に示す実施形態と、図9に示す実施形態とを全て組み合わせて構成してもよいし、必要な実施形態を適宜組み合わせて構成してもよい。
次に、抵抗力付与機構80のさらに他の実施形態を図10に基づいて説明する。
さらに他の実施形態に係る抵抗力付与機構80を説明する際には、図1〜図6に示す抵抗力付与機構80との相違点のみを説明する。
図10に示すように、摺動部材83の摺動ロッド95及び従動ローラ96が取り除かれ、摺動部材83のベース部材93が、断面半長丸状のリング状に形成され、このベース部材93の外壁面でその湾曲面に直接ワイヤー部材82を巻回するようにして構成される。そして、入力ロッド30の移動に伴って、ワイヤー部材82とベース部材93の湾曲面との間に摺動抵抗を発生させるようにしている。
また、上述した実施形態では、上述した抵抗力付与機構80を電動倍力装置1に採用しているが、図11に示すように、入力ロッド30の移動に対して反力を作用させる圧縮バネ121を有するストロークシミュレータ120に、上述した抵抗力付与機構80を採用することもできる。すなわち、本実施形態は、ブレーキペダル6と摩擦ブレーキとが液圧回路等によって直接、機械的に連結されていない、いわゆるブレーキ・バイ・ワイヤシステムに組み込まれてブレーキペダル6に反力を付与するストロークシミュレータ120に、上述した抵抗力付与機構80を適用するものである。
当該ストロークシミュレータ120は、円筒状のハウジング122を備えている。該ハウジング122は車両に固定される。該ハウジング122内に入力ロッド30の先端が配置される。入力ロッド30はハウジング122に対して軸方向に移動自在に支持される。入力ロッド30のボールジョイント31が入力プランジャ29の球状凹部29Dに連結される。ハウジング122内には、内方に突設するバネ受段部125が設けられる。バネ受段部125の内部に入力プランジャ29が軸方向に移動自在に支持される。バネ受段部125と、抵抗力付与機構80の円環状部材81との間に圧縮バネ121が配置される。該圧縮バネ121は、入力ロッド30の移動(前進)に対して、入力ロッド30をブレーキペダル6側に付勢するものである。
なお、図11に示す実施形態において、圧縮バネ121を備えていないストロークシミュレータ120にも、当該抵抗力付与機構80を備えることもできる。
1 電動倍力装置,2 電動モータ(アシスト機構),3 ハウジング,4 マスタシリンダ,6 ブレーキペダル,10 プライマリピストン,11 セカンダリピストン,29 入力プランジャ,30 入力ロッド(入力部材),38 ボールネジ機構(アシスト機構),80 抵抗力付与機構,81 円環状部材,82 ワイヤー部材(索条部材),83 摺動部材,84 大径バネ(付勢手段),88 支持部材,93 ベース部材,94 摺動凹部,95 摺動ロッド,96 従動ローラ,120 ストロークシミュレータ,121 圧縮バネ(反力付与部材),122 ハウジング

Claims (5)

  1. マスタシリンダのピストンを推進するアシスト機構が収容されるハウジングと、
    基端側がブレーキペダルに連結され、先端側が前記ハウジング内に移動可能に配置されて前記ブレーキペダルの操作に応じて軸方向に移動する入力部材と、
    該ハウジングに対する入力部材の移動に対して抵抗力を付与する抵抗力付与機構と、
    を備え、
    該抵抗力付与機構は、
    前記入力部材に一端が連結され、他端が前記ハウジングに連結されて可撓性を有する索条部材と、
    該索条部材が係合されて、前記入力部材の移動に伴って前記索条部材が移動することにより軸方向に移動しつつ摺動抵抗を発生させ、該摺動抵抗を前記索条部材を介して前記入力部材に付与する摺動部材と、
    前記ハウジングに一端が支持され、前記摺動部材を前記ブレーキペダル側に向かって付勢する付勢手段と、
    を備えることを特徴とする倍力装置。
  2. 前記摺動部材は、前記索条部材の一端および他端よりも前記ブレーキペダル側に配置されることを特徴とする請求項1に記載の倍力装置。
  3. 前記摺動部材は、ベース部材と、該ベース部材に設けた摺動凹部に回転自在に支持される摺動ロッドと、該摺動ロッドが相対回転不能に挿通され、前記索条部材が巻回される従動ローラと、を備え、
    前記索条部材が移動することで、前記摺動ロッドが前記従動ローラと共に回転して、前記摺動ロッドと前記ベース部材の摺動凹部との間に摺動抵抗が発生することを特徴とする請求項1または2に記載の倍力装置。
  4. 車両のペダルに連結され、該ペダルの操作により軸方向に移動する入力部材と、
    該入力部材に伝達される前記ペダルからの操作力に対する反力を前記入力部材に付与する反力付与部材を収容するハウジングと、
    該ハウジングに対する入力部材の移動に対して抵抗力を付与する抵抗力付与機構と、を備え、
    該抵抗力付与機構は、
    前記入力部材に一端が連結され、他端が前記ハウジングに連結されて可撓性を有する索条部材と、
    該索条部材が係合されて、前記入力部材の移動に伴って前記索条部材が移動することにより軸方向に移動しつつ摺動抵抗を発生させ、該摺動抵抗を前記索条部材を介して前記入力部材に付与する摺動部材と、
    前記ハウジングに一端が支持され、前記摺動部材を前記ブレーキペダル側に向かって付勢する付勢手段と、
    を備えることを特徴とするストロークシミュレータ。
  5. 車両のペダルに連結され、該ペダルの操作により軸方向に移動する入力部材と、
    該入力部材の先端側が配置され、車両に固定されるハウジングと、
    該ハウジングに対する入力部材の移動に対して抵抗力を付与する抵抗力付与機構と、を備え、
    該抵抗力付与機構は、
    前記入力部材に一端が連結され、他端が前記ハウジングに連結されて可撓性を有する索条部材と、
    該索条部材が係合されて、前記入力部材の移動に伴って前記索条部材が移動することにより軸方向に移動しつつ摺動抵抗を発生させ、該摺動抵抗を前記索条部材を介して前記入力部材に付与する摺動部材と、
    前記ハウジングに一端が支持され、前記摺動部材を前記ブレーキペダル側に向かって付勢する付勢手段と、
    を備えることを特徴とするストロークシミュレータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2021039917A1 (ja) * 2019-08-28 2021-03-04 株式会社アドヴィックス 車両の電動倍力装置

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