JP6692928B2 - 取付具 - Google Patents

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Description

本発明は、板状のワークを傾斜状態にセットすることが可能な取付具に関する。
従来、板状のワークを加工する際に、このワークを取付具に傾斜状態にセットすることが行われている。この取付具に関しては、例えば特開2004−179472号公報に記載された技術が知られている。この技術では、ワークを傾斜状態に支持する支持体に開けられた貫通孔内に空気を吸引する吸着部材を配して、その吸引力により手などで押さえた状態のワークを取付具に吸着させる。ここで、ワークは、吸着部材による空気の吸引開始後しばらくの間は比較的弱い力で取付具に吸着され、吸着部材による空気の吸引を続けるとより強い力で取付具に吸着固定される。
特開2004−179472号公報に記載された従来の技術においては、空気の吸引を続ける吸着部材がその吸引力によりワークに向かって動いてこのワークと密接することで、ワークが強い力で取付具に吸着固定された状態となる。したがって、上記従来の技術においては、ワークが、このワークの位置調整を容易に行うことが可能な比較的弱い力で取付具に吸着された状態を維持することが難しいという課題があった。
本発明の1つの特徴によると、板状のワークを傾斜状態にセットすることが可能な取付具が提供される。この取付具は、ワークの板面に沿ってこの板面に当接することで、セットされたワークを傾斜状態に支持する支持体を備えている。また、取付具は、ベース部とこのベース部の表面に環状に突出されたリップ部とを有し、このリップ部を支持体に支持された状態のワークの板面に当接させることが可能とされたパッドを備えている。また、取付具は、パッドがワークの板面に当接された当接状態において、この板面とパッドとで囲まれるスペース内を負圧にすることで、ワークの板面をパッドに吸着された吸着状態にする負圧ユニットを備えている。この負圧ユニットは、上記吸着状態を実現しない停止状態と、負圧を比較的弱くした状態で上記吸着状態を実現するあら引き状態と、上記負圧を比較的強くした状態で上記吸着状態を実現する本引き状態と、の切り替えが可能とされている。
本発明の実施形態1にかかる取付具10を表した正面図である。 図1の取付具10を表した平面図である。 図1の取付具10を表した左側面図である。 図3のIV線拡大矢視図である。 図4のV―V線端面図である。 図5と同様の端面図であり、本発明の第3の状態を表す。 図1の取付具10の空圧回路を表した空圧回路図である。 図1の取付具10を改造した実施形態を表した正面図である。 本発明の実施形態2にかかる取付具30を表した正面図である。 図9の取付具30を表した平面図である。 図9の取付具30を表した左側面図である。 図11のXII線拡大矢視図である。 図12のXIII―XIII線端面図である。 図13と同様の端面図である。
以下に、本発明を実施するための実施形態の1つである実施形態1にかかる取付具10について、図面を用いて説明する。この取付具10は、図3に示すように、板状のワーク(例えば車のフロントドアパネル90)を傾斜状態にセットして、このワークに対する所定の加工(例えばフロントドアパネル90の縁部を折り返す加工)を可能とするものである。
取付具10は、図1ないし図3に示すように、複数の空圧源91A、91Bが配備された施設91に配設される。これらの空圧源91A、91Bは、それぞれ異なる圧力の圧縮空気を導管により供給するものである。ここで、空圧源91Aが供給する圧縮空気の圧力は、空圧源91Bにより供給される圧縮空気の圧力よりも小さくなるように設定されている。
また、取付具10は、図3に示すように、ワークとしてセットされたフロントドアパネル90に対して、このフロントドアパネル90の板面90Aに沿ってこの板面90Aに当接することで、フロントドアパネル90を下側から支持する支持体11を備えている。この支持体11は、中央に貫通孔11Aを備えた方形枠状(図1および図2を参照)に形成されて、フロントドアパネル90の板面90Aのうちフロントドアパネル90の縁部となる部分のみに当接するようになっている。
また、取付具10は、図1および図3に示すように、2層1スパンの立体ラーメン構造を呈する脚部10Aと、この脚部10Aの立体ラーメン構造の上縁に剛接合された状態に設けられた2つの合掌10Bとを備えている。これらの合掌10Bは、図2および図3に示すように、2本の登りばりを山形に組み合わせて剛接合させたものであり、これらの登りばりの一方に支持体11が傾いた状態に取り付けられる。これにより、支持体11は、図3に示すように、この支持体11に当接するフロントドアパネル90を、傾斜状態にセットされた状態とする。
また、脚部10Aは、図3に示すように、2つの合掌10Bの重量およびこれらの合掌10Bにかかる荷重(例えばフロントドアパネル90から受ける荷重)をまとめて支持する。なお、以下においては、取付具10の合掌10Bにおいて支持体11が取り付けられる側(図3では右側)を取付具10の「前側」とし、この前側とは反対となる側(図3では左側)を取付具10の「後側」として説明を行う。
また、取付具10は、その脚部10Aの後側に直方体状のきょう体20Aを備えている。このきょう体20Aは、施設91の床の上に設置されたリモコン式のコントロールユニット23Aの上に載せられた状態とされている。また、きょう体20Aにおいて後側となる面には、施設91の空圧源91A、91Bがそれぞれ接続されている。ここで、コントロールユニット23Aは、きょう体20Aの中に収納された電気アクチュエーター23B(図7参照)に供給される電気エネルギーをコントロールすることで、この電気アクチュエーター23Bの動作を制御するものである。
ところで、合掌10Bにより傾いた状態に支持される支持体11には、その方形枠において上側となる内縁部に、支持体11においてフロントドアパネル90の板面90Aに当接する側を向けてパッド12が取り付けられている。このパッド12は、図1および図4に示すように、金属製のベース部12Bの表面からエラストマー製のリップ部12Aを環状に突出させた構成を有している。
そして、パッド12は、図6に示すように、そのリップ部12Aを支持体11が支持するフロントドアパネル90の板面90Aに当接させることができるようになっている。言いかえると、パッド12は、フロントドアパネル90の板面90Aに当接された当接状態とすることが可能とされている。なお、本実施形態においては、リップ部12Aは、ベース部12Bに長円の環状(図4参照)に形成された溝12Dにはめ込まれて、ベース部12Bの表面から一様な突出寸法12J(図5参照)で突出されたエラストマー製の角リングである。また、ベース部12Bは、このベース部12Bにおいてリップ部12Aがなす環(図4参照)の内側となるエリア12Cが平面状となるように形成されている。
また、パッド12には、そのベース部12Bのエリア12Cにそれぞれ別個に開口された第1の吸引路24と第2の吸引路25とが設けられている。この第2の吸引路25は、その一端がエリア12Cの長円における中心部分に開口され(図4の開口25Bを参照)、その他端がきょう体20A内にて開口されたフィルター25A(図7参照)とされている。
また、第1の吸引路24は、パッド12内において二叉に分岐された二叉分岐管(図7参照)であり、分岐された側にある2つの端部は、エリア12Cにおいて2つの開口24Bとして開口されている。これらの開口24Bは、図4および図5に示すように、エリア12Cの長手方向両側(図4では左右両側)から第2の吸引路25の開口25Bを挟み込むように配置されている。また、第1の吸引路24においてエリア12Cに開口されない側の端部は、きょう体20A内にて開口されたフィルター24A(図7参照)とされている。
また、パッド12には、図5および図6に示すように、そのエリア12Cから上記当接状態においてフロントドアパネル90の板面90A側となる側(図5では上側)に突出された複数の突出部12Hが設けられている。ここで、突出部12Hがベース部12Bから突出される突出寸法(図5の突出寸法12Iを参照)は、突出部12Hにおけるどの部分においても同じ大きさとなるようにされている。なお、図5に示すように、ベース部12Bに対する突出部12Hの突出寸法12Iは、ベース部12Bに対するリップ部12Aの突出寸法12Jよりも小さい。
また、突出部12Hは、図4に示すように、それぞれがエリア12Cの長円の長手方向(図4で見て左右方向)に伸びる複数本(図4では4本)の凸条をなすように配設されている。本実施形態においては、突出部12Hは、ベース部12Bのエリア12Cに直線状に形成された溝12Fにはめ込まれたエラストマー製の角ひもである。
また、パッド12には、図5および図6に示すように、そのエリア12Cから上記当接状態においてフロントドアパネル90の板面90A側となる側に突出された2つのパッキン部12Gが設けられている。ここで、パッキン部12Gがベース部12Bから突出される突出寸法(図5の突出寸法12Kを参照)は、パッキン部12Gにおけるどの部分においても同じ大きさとなるようにされている。なお、図5に示すように、ベース部12Bに対する突出部12Hの突出寸法12Iは、ベース部12Bに対するリップ部12Aの突出寸法12Jよりも大きい。
また、パッキン部12Gは、図4に示すように、エリア12Cにおける2つの開口24Bのそれぞれに対し、その周囲を取り囲んだ状態となるように配設されている。本実施形態においては、パッキン部12Gは、ベース部12Bのエリア12Cに円環状に形成された溝12Eにはめ込まれたエラストマー製の角リングである。
さて、取付具10のきょう体20Aの中には、図7に示すように、空圧源91A、91Bを動力源とした負圧ユニット20が収納されている。この負圧ユニット20は、比較的低圧の空圧源91Aにより常時駆動されて、吸引口21Aから空気を吸引するあら引き吸引装置21を備えている。また、負圧ユニット20は、比較的高圧の空圧源91Bにより常時駆動されて、あら引き吸引装置21よりも強い吸引力で吸引口22Aから空気を吸引する本引き吸引装置22を備えている。本実施形態においては、あら引き吸引装置21は、サイレンサー21Bが付設されたエジェクターポンプである。また、本引き吸引装置22は、サイレンサー22Bが付設されたエジェクターポンプである。
また、負圧ユニット20は、第1の吸引路24のフィルター24Aと、第2の吸引路25のフィルター25Aと、あら引き吸引装置21の吸引口21Aと、本引き吸引装置22の吸引口22Aとがそれぞれ接続された切り替えシステム23を備えている。この切り替えシステム23は、電気アクチュエーター23Bを有して、この電気アクチュエーター23Bの動作に応じて、切り替えシステム23に接続された各構成の接続状態を、以下に記載する(A)(B)(C)の状態のいずれかに切り替えるようになっている。
(A)吸引口21Aおよび吸引口22Aのそれぞれが閉塞され、フィルター24Aおよびフィルター25Aのそれぞれが外気に開放された状態。この状態においては、第1の吸引路24を介した空気の吸引および第2の吸引路25を介した空気の吸引の両方が停止される。これにより、負圧ユニット20は、パッド12のパッキン部12Gがフロントドアパネル90の板面90Aに当接した場合でもこの板面90Aを吸着状態としない停止状態となる。
(B)フィルター25Aおよび吸引口22Aのそれぞれが閉塞され、フィルター24Aと吸引口21Aとが接続された状態。この状態においては、あら引き吸引装置21は第1の吸引路24を介して空気を吸引する。また、第2の吸引路25を介した空気の吸引は停止される。このとき、負圧ユニット20におけるパッド12のパッキン部12Gがフロントドアパネル90の板面90Aに当接すると、この板面90Aが比較的弱い負圧で吸着状態とされるあら引き状態となる。
(C)吸引口21Aおよびフィルター24Aのそれぞれが閉塞され、フィルター25Aと吸引口22Aとが接続された状態。この状態においては、本引き吸引装置22は第2の吸引路25を介して空気を吸引する。また、第1の吸引路24を介した空気の吸引は停止される。このとき、負圧ユニット20におけるパッド12のパッキン部12Gがフロントドアパネル90の板面90Aに当接すると、この板面90Aが比較的強い負圧で吸着状態とされる本引き状態となる。
なお、電気アクチュエーター23Bは、コントロールユニット23Aのリモコン(図示せず)の操作に従って動作する。ただし、電気アクチュエーター23Bは、コントロールユニット23Aに前もって入力されたロボットプログラムに従って動作するように設定することもできる。
続いて、上述した各構成を有する取付具10を使用して、フロントドアパネル90に所望の加工を施す方法について説明する。取付具10の使用に際しては、オペレーター(図示せず)は、前もってコントロールユニット23Aのリモコン(図示せず)を操作することで、負圧ユニット20の切り替えシステム23を上述した(A)の状態に切り替えておく。
そして、オペレーターは、取付具10の支持体11にフロントドアパネル90を立てかけて、このフロントドアパネル90を取付具10に対して傾斜状態にセットされた状態にする。このとき、オペレーターは、フロントドアパネル90を手で押さえることで、パッド12のパッキン部12Gの全体がフロントドアパネル90の板面90Aに当接された当接状態(図5の仮想線を参照)を実現させる。この状態は、第1の吸引路24を介した空気の吸引および第2の吸引路25を介した空気の吸引の両方が停止された当接状態であり、本発明における「第1の状態」に相当する。
この後、負圧ユニット20の切り替えシステム23は、上述した(A)の状態から上述した(B)の状態へと切り替えられる。これに対して、負圧ユニット20は、あら引き吸引装置21による第1の吸引路24を介した空気の吸引を開始して、フロントドアパネル90の板面90Aとパッド12のパッキン部12Gとで囲まれるスペース90D(図5参照)内を負圧にする。
このとき、パッキン部12Gは、図6に仮想線で示すように、負圧となるスペース90Dとは反対側からフロントドアパネル90にかかる大気圧によって、押しつぶされるように変形する。そして、パッド12のベース部12Bとフロントドアパネル90の板面90Aとの距離90Cは短くなり、パッド12のリップ部12Aはフロントドアパネル90の板面90Aに当接する。
これにより、負圧ユニット20は、フロントドアパネル90の板面90Aをパッド12に吸着された吸着状態にする。この状態は、第1の吸引路24を介して空気が吸引され、かつ、第2の吸引路25を介した空気の流通が停止された吸着状態であり、本発明における「第2の状態」に相当する。言いかえると、負圧ユニット20は、上記第1の状態から上記第2の状態への切り替えを行う。
なお、上記第2の状態においてフロントドアパネル90にはたらく吸着力は比較的弱いため、フロントドアパネル90は、取付具10の支持体11上でずり動かすことが可能な仮固定状態となる。このため、オペレーターは、上記仮固定状態となったフロントドアパネル90の位置調整を容易に行うことができる。
また、上記第2の状態においては、パッド12のリップ部12Aにはたらく上記吸着力の反作用が比較的弱くなるため、この反作用によるリップ部12Aの変形量は無視できるほど小さくなる。このため、上記第2の状態においては、フロントドアパネル90の板面90Aとパッド12のベース部12Bとの距離90Cは、このベース部12Bから突出部12Hが突出される突出寸法12I(図5参照)よりも長くなる。言いかえると、上記第2の状態においては、パッド12の突出部12Hがフロントドアパネル90の板面90Aとの間に隙間を有する状態(図6の仮想線を参照)に位置される。
さて、上記第2の状態においてフロントドアパネル90の位置調整が適宜に行われた後、負圧ユニット20の切り替えシステム23は、上述した(C)の状態に切り替えられる。これに対して、負圧ユニット20は、あら引き吸引装置21による第1の吸引路24を介した空気の吸引を、本引き吸引装置22による第2の吸引路25を介した空気の吸引に切り替える。そして、負圧ユニット20は、フロントドアパネル90の板面90Aとパッド12のリップ部12Aとで囲まれるスペース90B内の気圧を、スペース90D内の気圧よりもさらに低い気圧に低下させる。
これにより、負圧ユニット20は、フロントドアパネル90の板面90Aをパッド12に比較的強い力で吸着された吸着状態にする。この状態は、第2の吸引路25を介して空気が吸引され、かつ、第1の吸引路24を介した空気の流通が停止された吸着状態であり、本発明における「第3の状態」に相当する。言いかえると、負圧ユニット20は、上記第2の状態から上記第3の状態への切り替えを行う。
なお、上記第3の状態においてフロントドアパネル90にはたらく吸着力は、このフロントドアパネル90を取付具10に対して安定的に保持された保持状態とする。そして、オペレーターは、上記保持状態となったフロントドアパネル90に対して所望の加工を施す。
また、上記第3の状態においては、パッド12のリップ部12Aにはたらく上記吸着力の反作用が比較的強くなるため、この反作用によりリップ部12Aは押しつぶされるように変形する(図6の実線を参照)。このため、上記第2の状態から上記第3の状態への切り替えに伴って、パッド12のベース部12Bとフロントドアパネル90の板面90Aとの距離90Cは短くなり、突出部12Hはフロントドアパネル90の板面90Aに当接してこの板面90Aを支持する(図6の実線を参照)。ここで、パッキン部12Gは、開口24Bの周囲を取り囲んでいるため、この周囲のスペース90Bと開口24Bとの間の空気の流通を遮断する。
ここで、図6においては、フロントドアパネル90の板面90Aから受ける力による突出部12Hの変形量は無視できるほど小さいものとなっている。しかしながら、上記第3の状態において、突出部12Hは、フロントドアパネル90の板面90Aによって押しつぶされるように変形する(図示省略)可能性があるものである。言いかえると、パッド12のベース部12Bとフロントドアパネル90の板面90Aとの距離90Cは、上記第3の状態において、ベース部12Bから突出部12Hが突出される突出寸法12I(図5参照)以下となる。
ところで、上記第3の状態においてフロントドアパネル90に対して所望の加工が施された後、負圧ユニット20の切り替えシステム23は、上述した(A)の状態に切り替えられる。このとき、第1の吸引路24のフィルター24Aと、第2の吸引路25のフィルター25Aとはそれぞれが外気に開放され、スペース90D内およびスペース90B内の負圧はなくなる。これにより、フロントドアパネル90は、取付具10から自由に取り外すことができる状態になる。そして、オペレーターは、フロントドアパネル90を取付具10から取り外して作業を終了させる。
上述した取付具10は、比較的吸引力が弱いあら引き吸引装置21または比較的吸引力が強い本引き吸引装置22のいずれによってフロントドアパネル90が吸着されるかを、負圧ユニット20の切り替えシステム23により切り替えることができる。これにより、比較的吸引力が弱いあら引き吸引装置21によりフロントドアパネル90が取付具10に吸着された状態を長時間維持して、この状態が維持されている間にフロントドアパネル90の位置調整を容易に行うことが可能となる。
また、取付具10は、比較的吸引力が強い本引き吸引装置22によりフロントドアパネル90の吸着が行われているときに、第1の吸引路24を介した空気の流通を停止させる。これにより、この第1の吸引路24から空気が吸引されてフロントドアパネル90の吸着力が弱まることをさけることができる。また、取付具10は、比較的吸引力が強い本引き吸引装置22によるフロントドアパネル90の吸着を行う際に、パッド12のパッキン部12Gを、第1の吸引路24から空気が吸引されることをさけるためのパッキンとして機能させることができる。
また、取付具10は、比較的吸引力が強い本引き吸引装置22によるフロントドアパネル90の吸着を行う際に、パッド12の突出部12Hをスペーサーとして機能させることができる。これにより、負圧によりフロントドアパネル90がたわむこと、および、このフロントドアパネル90のたわみにより吸引が行われるスペース90Bがつぶれることをさけることができる。また、取付具10は、比較的吸引力が弱いあら引き吸引装置21によるフロントドアパネル90の吸着を行うときには、パッド12の突出部12Hをフロントドアパネル90の板面90Aとの間に隙間を有する状態に位置させる。これにより、パッド12の突出部12Hがあら引き吸引装置21による空気の吸引を妨げることをさけることができる。
続いて、本発明を実施するための実施形態の1つである実施形態2にかかる取付具30について、図面を用いて説明する。この取付具30は、上述した実施形態1にかかる取付具10を改造したものである。したがって、取付具30において上記取付具10の各構成と共通する構成については、これらの各構成に付した符号に「20」を加算した符号を付して対応させ、その詳細な説明を省略する。
取付具30は、図9ないし図11に示すように、2つの空圧源91A、91Bを動力源とする負圧ユニット20(図7参照)の代わりに、回転数制御機能を有する油回転真空ポンプからなる負圧ユニット40を備えている。この負圧ユニット40は、その油回転真空ポンプの回転数を変更することで、比較的弱い負圧で空気の吸引を行う状態と、比較的強い負圧で空気の吸引を行う状態と、空気の吸引を行わない停止状態とに切り替えることが可能とされている。
ここで、負圧ユニット40は、空気の吸引を行うための吸引路45を1本だけ備えている。すなわち、取付具30は、第1の吸引路24を介した空気の吸引および第2の吸引路25を介した空気の吸引の両方が可能とされたパッド12(図5参照)の代わりに、吸引路45を介した空気の吸引が可能とされたパッド32を備えている。このパッド32は、図12ないし図14に示すように、パッド12に設けられた開口24Bおよびパッキン部12G(図4参照)に相当する構成を備えていない。
また、パッド32には、図12および図13に示すように、ベース部32Bを縁取るように設けられて、リップ部32Aがなす環の周囲を取り囲んだ状態となるように突出されたスカート部32Eが設けられている。このスカート部32Eは、可とう性を有するが通気性は有さない構成(例えば独立気泡ゴムスポンジ)とされている。
また、スカート部32Eは、外力に対して大きくしなうことができる帯状に形成された端縁部32Gを備えている。この端縁部32Gは、フロントドアパネル90の板面90Aにパッド32が当接された当接状態(図13の仮想線を参照)における板面90A側(図13では上側)に、ベース部32Bの外側に向けて傾いた状態で突出される。これにより、スカート部32Eには、その端縁部32Gがベース部32Bの表面に沿う方向(図13では左右方向)に移動することを許容する可とう性が担保される。なお、スカート部32Eの端縁部32Gがベース部32Bから突出される突出寸法32Kは、リップ部32Aがベース部32Bから突出される突出寸法32Jよりも大きい。
続いて、上述した各構成を有する取付具30を使用して、フロントドアパネル90に所望の加工を施す方法について説明する。取付具30の使用に際しては、オペレーター(図示せず)は、前もってコントロールユニット43Aのリモコン(図示せず)を操作することで、負圧ユニット40を停止状態に切り替えておく。
そして、オペレーターは、取付具30の支持体31にフロントドアパネル90を立てかけて、このフロントドアパネル90を取付具30に対して傾斜状態にセットされた状態にする。このとき、パッド32は、その端縁部32Gにおいてフロントドアパネル90の板面90Aに当接する。
この後、負圧ユニット40は、停止状態から比較的弱い負圧で空気の吸引を行う状態へと切り替えられ、フロントドアパネル90の板面90Aとパッド32のスカート部32Eとで囲まれるスペース90D(図13参照)内を負圧にする。このとき、スカート部32Eの端縁部32Gは、図13に仮想線で示すように、負圧となるスペース90Dとは反対側からフロントドアパネル90にかかる大気圧に押されて、しなうように変形する。これにより、パッド32のベース部32Bとフロントドアパネル90の板面90Aとの距離90Cは短くなるが、端縁部32Gの弾発力により、パッド32のリップ部32Aとフロントドアパネル90の板面90Aとは離間された状態を維持する。
これにより、負圧ユニット40は、フロントドアパネル90の板面90Aをパッド32に吸着された吸着状態にする。この状態は、本発明における「あら引き状態」に相当し、このあら引き状態におけるベース部32Bとフロントドアパネル90の板面90Aとの距離90Cは、上述した突出寸法32Kよりも小さくなる。また、あら引き状態においては、スカート部32Eの端縁部32Gのひずみはスカート部32Eの比例限度と比して無視できるほど小さい。このため、フロントドアパネル90は、その吸着状態を維持したまま、スカート部32Eの弾性限度の範囲内でベース部32Bの表面に沿う方向(図13では左右方向)に移動可能な仮固定状態となる。したがって、オペレーターは、上記仮固定状態となったフロントドアパネル90の位置調整を容易に行うことができる。
上記あら引き状態においてフロントドアパネル90の位置調整が適宜に行われた後、このフロントドアパネル90には、パッド32のベース部32Bに向かう向き(図14では下向き)の力がかけられる。これにより、パッド12のリップ部32Aは、その全体がフロントドアパネル90の板面90Aに当接された当接状態(図14の実線を参照)となり、フロントドアパネル90がベース部32Bの表面に沿う方向に移動することを抑制する。なお、フロントドアパネル90にかけられる力は、オペレーターがフロントドアパネル90を押さえつけることでかけられる力であっても、負圧ユニット40を比較的強い負圧で空気の吸引を行う状態に切り替えることでかけられる力であってもよい。
しかる後に、オペレーターは、フロントドアパネル90に対して所望の加工を施す。このとき、フロントドアパネル90にはたらく吸着力が、このフロントドアパネル90を取付具30に対して安定的に保持させるには力不足である場合、オペレーターは、負圧ユニット40が生じさせる負圧を強くする操作を行うことができる。したがって、オペレーターは、負圧ユニット40により、比較的強い負圧でフロントドアパネル90の吸着状態を実現する本引き状態(図14の仮想線を参照)とし、このフロントドアパネル90を取付具30に対して安定的に保持された保持状態とすることができる。
フロントドアパネル90に対して所望の加工が施された後、オペレーターは、負圧ユニット40を停止状態に切り替える。このとき、吸引路45は外気に開放され、スペース90D内の負圧はなくなる。これにより、フロントドアパネル90は、取付具30から自由に取り外すことができる状態になる。そして、オペレーターは、フロントドアパネル90を取付具30から取り外して作業を終了させる。
上述した取付具30は、比較的吸引力が弱いあら引き状態または比較的吸引力が強い本引き状態のいずれによってフロントドアパネル90が吸着されるかを、負圧ユニット40により切り替えることができる。これにより、比較的吸引力が弱いあら引き状態によりフロントドアパネル90が取付具30に吸着された状態を長時間維持して、この状態が維持されている間にフロントドアパネル90の位置調整を容易に行うことが可能となる。
また、取付具30は、比較的吸引力が弱いあら引き状態でフロントドアパネル90の吸着が行われているときに、その吸着状態を維持したまま、スカート部32Eの弾性限度の範囲内でフロントドアパネル90をベース部32Bの表面に沿う方向に移動させることができる。これにより、オペレーターは、上記仮固定状態となったフロントドアパネル90の位置調整を容易に行うことができる。
以上、本発明を実施するための形態について、上述した実施形態1および実施形態2によって説明した。しかしながら、当業者であれば、本発明の目的を逸脱することなく種々の代用、手直し、変更が可能であることは明らかである。すなわち、本発明を実施するための形態は、本明細書に添付した請求の範囲の精神および目的を逸脱しない全ての代用、手直し、変更を含みうるものである。例えば、本発明を実施するための形態として、以下のような各種の形態を実施することができる。
(1)図1ないし図3に示す取付具10は、その支持体11が方形枠状に形成されて、この方形枠において上側となる内縁部に、パッド12を1つだけ有するものである。しかしながら、取付具に設けられるパッドの数および配置は変更することができるものである。ここで、図8に示された、取付具10を改造した実施形態では、合計4つのパッド12が、方形枠をなす支持体11の各縁部に配置されている。また、取付具に設けられる支持体の形状およびサイズは、取付具にセットされるワークの材質、形状およびサイズなどにあわせて変更できるものである。
(2)負圧ユニットのあら引き吸引装置および本引き吸引装置は、それぞれ異なる圧力の圧縮空気を供給する空圧源により駆動されるエジェクターポンプに限定されない。すなわち、例えばあら引き吸引装置を油回転ポンプとし、本引き吸引装置をメカニカルブースターポンプが組み込まれたポンプアッセンブリとするなど、あら引き吸引装置または本引き吸引装置として用いられる具体的な装置を変更することができる。
(3)取付具のパッドにおいて、リップ部がなす環の内側となるエリアに設けられる突出部の数および具体的な形状は、変更することができる。また、これらの突出部あるいはパッキン部の一方もしくは両方を取付具のパッドから省略することもできる。
(4)図9に示す取付具30は、そのパッド32が通気性のない構成のスカート部32Eを有するものである。しかしながら、取付具のパッドがスカート部を有するものである場合、このスカート部に空気の漏れ出しが生じる構成を採用することができる。この構成は、例えばベース部を縁取るスカート部の周上に設定された孔あるいは隙間であっても、ベース部とスカート部との間のシールを不完全にしたものであってもよい。この構成によれば、スカート部に当接するワークの板面がリップ部から離間されている間、負圧ユニットが発生させる負圧がスカート部からの空気の漏れ出しによって弱められ、ワークにはたらく吸着力が小さくなる。また、ワークの板面がリップ部に当接すると、上記スカート部からの空気の漏れ出しの影響がなくなってワークにはたらく吸着力が大きくなる。したがって、出力の制御ができない構造の負圧ユニットを用いながら、この負圧ユニットに、比較的弱い負圧でワークを吸着するあら引き状態と、比較的強い負圧でワークを吸着する本引き状態と、の切り替えを実現させることができる。

Claims (5)

  1. 板状のワークを傾斜状態にセットすることが可能な取付具であって、
    前記ワークの板面に沿って当該板面に当接することで、セットされた前記ワークを前記傾斜状態に支持する支持体と、
    ベース部と当該ベース部の表面に環状に突出されたリップ部とを有し、当該リップ部を前記支持体に支持された状態の前記ワークの前記板面に当接させることが可能とされたパッドと、
    前記パッドが前記ワークの前記板面に当接された当接状態において、当該板面と前記パッドとで囲まれるスペース内を負圧にすることで、前記ワークの前記板面を前記パッドに吸着された吸着状態にする負圧ユニットと、
    を備え、
    前記負圧ユニットは、前記吸着状態を実現しない停止状態と、前記負圧を比較的弱くした状態で前記吸着状態を実現するあら引き状態と、前記負圧を比較的強くした状態で前記吸着状態を実現する本引き状態と、の切り替えが可能とされ、さらに、
    前記負圧ユニットは、
    前記パッドの前記ベース部において前記リップ部がなす環の内側となるエリアに開口された第1の吸引路と接続されることで、当該第1の吸引路を介して空気を吸引するあら引き吸引装置と、
    前記パッドの前記エリアに前記第1の吸引路とは別個に開口された第2の吸引路と接続されることで、当該第2の吸引路を介して前記あら引き吸引装置よりも強い吸引力で空気を吸引する本引き吸引装置と、
    前記第1の吸引路を介した空気の吸引と前記第2の吸引路を介した空気の吸引との両方が停止された前記当接状態である第1の状態から、
    前記第1の吸引路を介して空気が吸引され、かつ、前記第2の吸引路を介した空気の流通が停止された前記あら引き状態である第2の状態への切り替え、および、
    当該第2の状態から、
    前記第2の吸引路を介して空気が吸引され、かつ、前記第1の吸引路を介した空気の流通が停止された前記本引き状態である第3の状態への切り替えの両方を行う切り替えシステムと、
    を備え、
    前記パッドは、前記第2の状態にあるときよりも前記第3の状態にあるときのほうが前記ベース部と前記ワークの前記板面との距離が短くなるように構成され、
    前記パッドには、前記ベース部の前記エリアから前記当接状態において前記ワークの前記板面側となる側に突出された突出部が設けられ、
    前記突出部は、当該突出部が前記ベース部から突出される突出寸法が、前記第2の状態における前記ベース部と前記ワークの前記板面との距離よりも短く、かつ、前記第3の状態における前記ベース部と前記ワークの前記板面との距離以上となるように形成されている、
    取付具。
  2. 板状のワークを傾斜状態にセットすることが可能な取付具であって、
    前記ワークの板面に沿って当該板面に当接することで、セットされた前記ワークを前記傾斜状態に支持する支持体と、
    ベース部と当該ベース部の表面に環状に突出されたリップ部とを有し、当該リップ部を前記支持体に支持された状態の前記ワークの前記板面に当接させることが可能とされたパッドと、
    前記パッドが前記ワークの前記板面に当接された当接状態において、当該板面と前記パッドとで囲まれるスペース内を負圧にすることで、前記ワークの前記板面を前記パッドに吸着された吸着状態にする負圧ユニットと、
    を備え、
    前記負圧ユニットは、前記吸着状態を実現しない停止状態と、前記負圧を比較的弱くした状態で前記吸着状態を実現するあら引き状態と、前記負圧を比較的強くした状態で前記吸着状態を実現する本引き状態と、の切り替えが可能とされ、さらに、
    前記負圧ユニットは、
    前記パッドの前記ベース部において前記リップ部がなす環の内側となるエリアに開口された第1の吸引路と接続されることで、当該第1の吸引路を介して空気を吸引するあら引き吸引装置と、
    前記パッドの前記エリアに前記第1の吸引路とは別個に開口された第2の吸引路と接続されることで、当該第2の吸引路を介して前記あら引き吸引装置よりも強い吸引力で空気を吸引する本引き吸引装置と、
    前記第1の吸引路を介した空気の吸引と前記第2の吸引路を介した空気の吸引との両方が停止された前記当接状態である第1の状態から、
    前記第1の吸引路を介して空気が吸引され、かつ、前記第2の吸引路を介した空気の流通が停止された前記あら引き状態である第2の状態への切り替え、および、
    当該第2の状態から、
    前記第2の吸引路を介して空気が吸引され、かつ、前記第1の吸引路を介した空気の流通が停止された前記本引き状態である第3の状態への切り替えの両方を行う切り替えシステムと、
    を備え、
    前記パッドは、前記第2の状態にあるときよりも前記第3の状態にあるときのほうが前記ベース部と前記ワークの前記板面との距離が短くなるように構成され、
    前記パッドには、前記ベース部の前記エリアから前記当接状態において前記ワークの前記板面側となる側に突出された突出部が設けられ、
    前記突出部は、当該突出部が前記ベース部から突出される突出寸法が、前記第2の状態における前記ベース部と前記ワークの前記板面との距離よりも短く、かつ、前記第3の状態における前記ベース部と前記ワークの前記板面との距離以上となるように形成されており
    前記パッドには、前記ベース部の前記エリアから前記当接状態において前記ワークの前記板面側となる側に突出されたパッキン部が設けられ、
    前記パッキン部は、当該パッキン部が前記ベース部から突出される突出寸法が前記第3の状態における前記ベース部と前記ワークの前記板面との距離以上となる状態、かつ、前記パッキン部が前記第1の吸引路における前記エリア内の開口の周囲を取り囲んだ状態となるように配設されている、
    取付具。
  3. 板状のワークを傾斜状態にセットすることが可能な取付具であって、
    前記ワークの板面に沿って当該板面に当接することで、セットされた前記ワークを前記傾斜状態に支持する支持体と、
    ベース部と当該ベース部の表面に環状に突出されたリップ部とを有し、当該リップ部を前記支持体に支持された状態の前記ワークの前記板面に当接させることが可能とされたパッドと、
    前記パッドが前記ワークの前記板面に当接された当接状態において、当該板面と前記パッドとで囲まれるスペース内を負圧にすることで、前記ワークの前記板面を前記パッドに吸着された吸着状態にする負圧ユニットと、
    を備え、
    前記負圧ユニットは、前記吸着状態を実現しない停止状態と、前記負圧を比較的弱くした状態で前記吸着状態を実現するあら引き状態と、前記負圧を比較的強くした状態で前記吸着状態を実現する本引き状態と、の切り替えが可能とされ、さらに、
    前記負圧ユニットは、
    前記パッドの前記ベース部において前記リップ部がなす環の内側となるエリアに開口された第1の吸引路と接続されることで、当該第1の吸引路を介して空気を吸引するあら引き吸引装置と、
    前記パッドの前記エリアに前記第1の吸引路とは別個に開口された第2の吸引路と接続されることで、当該第2の吸引路を介して前記あら引き吸引装置よりも強い吸引力で空気を吸引する本引き吸引装置と、
    前記第1の吸引路を介した空気の吸引と前記第2の吸引路を介した空気の吸引との両方が停止された前記当接状態である第1の状態から、
    前記第1の吸引路を介して空気が吸引され、かつ、前記第2の吸引路を介した空気の流通が停止された前記あら引き状態である第2の状態への切り替え、および、
    当該第2の状態から、
    前記第2の吸引路を介して空気が吸引され、かつ、前記第1の吸引路を介した空気の流通が停止された前記本引き状態である第3の状態への切り替えの両方を行う切り替えシステムと、
    を備え、
    前記パッドには、前記ベース部の前記エリアから前記当接状態において前記ワークの前記板面側となる側に突出されたパッキン部が設けられ、
    前記パッキン部は、当該パッキン部が前記ベース部から突出される突出寸法が前記第3の状態における前記ベース部と前記ワークの前記板面との距離以上となる状態、かつ、前記パッキン部が前記第1の吸引路における前記エリア内の開口の周囲を取り囲んだ状態となるように配設されている、
    取付具。
  4. 板状のワークを傾斜状態にセットすることが可能な取付具であって、
    前記ワークの板面に沿って当該板面に当接することで、セットされた前記ワークを前記傾斜状態に支持する支持体と、
    ベース部と当該ベース部の表面に環状に突出されたリップ部とを有し、当該リップ部を前記支持体に支持された状態の前記ワークの前記板面に当接させることが可能とされたパッドと、
    前記パッドが前記ワークの前記板面に当接された当接状態において、当該板面と前記パッドとで囲まれるスペース内を負圧にすることで、前記ワークの前記板面を前記パッドに吸着された吸着状態にする負圧ユニットと、
    を備え、
    前記負圧ユニットは、前記吸着状態を実現しない停止状態と、前記負圧を比較的弱くした状態で前記吸着状態を実現するあら引き状態と、前記負圧を比較的強くした状態で前記吸着状態を実現する本引き状態と、の切り替えが可能とされ、
    前記パッドには、前記ベース部から前記当接状態において前記ワークの前記板面側となる側に突出されたスカート部が、前記リップ部がなす環の周囲を取り囲んだ状態となるように設けられ、
    前記スカート部は、当該スカート部が前記ベース部から突出される突出寸法が、前記あら引き状態における前記ベース部と前記ワークの前記板面との距離よりも大きくなる状態となるように配設されており
    前記スカート部は、前記ベース部から突出される端縁部を備え、
    前記端縁部は、前記あら引き状態におけるひずみが前記スカート部の比例限度に比して小さく、前記あら引き状態において、前記リップ部と前記ワークの前記板面とを離間した状態に維持する弾発力を発揮するものである、
    取付具。
  5. 請求項4に記載された取付具であって、
    前記スカート部において前記ベース部から突出される前記端縁部が前記ベース部の表面に沿う方向に移動することを許容する可とう性が前記スカート部に備えられている、
    取付具。
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