JP6683116B2 - モータ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、モータの通電を制御するモータ制御装置に関する。
従来、モータに流れる電流より推定した上昇温度に基づいて電流を制限し、素子の過熱保護を図るモータ制御装置において、モータへの通電停止後に制御電源を保持して温度推定を継続する技術が知られている。
例えば特許文献1に開示されたモータ制御装置は、モータへの電源供給遮断後にモータの推定温度が高温の場合、モータの上昇温度に基づいて電源保持時間を演算し、温度推定を継続する。そして、電源保持時間が経過すると、モータ制御装置は、自己保持している電源を遮断する。
特許第2892899号公報
特許文献1の従来技術では、モータの放熱定数等によりモータの上昇温度が許容温度値以下に低下するまでの時間を演算し、この演算時間をもとに電源保持時間が設定される。
ここで、次回起動時に要求されるモータ出力性能として、初動時のトルクを発生させるための通電量、ある通電パターンを持続可能な時間や繰り返し可能な回数が挙げられる。例えば電動パワーステアリング装置のアシストモータの駆動装置では、初回のアシスト率や据え切り回数が具体的な性能を示す指標値となる。
次回起動時にこのような要求性能を確保しようとすると、特許文献1の従来技術では、許容温度値を低く設定し保持時間を長く設定せざるを得ない。したがって、モータ駆動停止中の暗電流が増加するという問題があった。
本発明は上述の課題に鑑みて成されたものであり、その目的は、駆動電源停止後の電源自己保持時間を、次回起動時に要求される性能を確保可能な最小限の時間とするモータ制御装置を提供することにある。
本発明のモータ制御装置は、モータ(80)を駆動する駆動回路(60)と、電源自己保持部(22)を有する電源回路(20)と、上昇温度推定部(32)と、検出温度取得部(33)と、推定温度算出部(34)と、電流制限演算部(35)と、自己保持終了判定部(37)と、を備える。
電源回路の電源自己保持部は、駆動回路へ供給される駆動電源の停止後に制御用の電源を自己保持可能である。
上昇温度推定部は、モータ、駆動回路又は電源回路に流れる電流の二乗値、又はその積算値の時間平均の一次遅れ応答に基づき、一つ以上の上昇温度(TiA1、TiA2、TiB1、TiB2)を推定する。
検出温度取得部は、過熱保護の対象となる一つ以上の保護部位、又は、当該保護部位と温度の相関を有する部位の検出温度(Tsns)を取得する。
推定温度算出部は、検出温度と一つ以上の上昇温度の和(ΣTiA、ΣTiB)とを加算し、保護部位の推定温度(Test_A、Test_B)を算出する。なお、現実の適用においては、適宜、推定オフセット温度をさらに加算して推定温度を算出してもよい。
電流制限演算部は、推定温度に基づいて、電流指令値を制限する電流制限値を演算する。
自己保持終了判定部は、電源自己保持の終了を判定する。
上昇温度推定部は、電源自己保持部による電源の自己保持中、上昇温度の推定を継続する。
自己保持終了判定部は、電流値と、その電流値を通電可能な保護部位の最高温度との関係を保護部位毎に規定した過熱保護マップを有している。自己保持終了判定部は、当該過熱保護マップに基づき次回起動時の要求電流値(Ireq)に対応する制限温度(Tlim_A、Tlim_B)を設定する。
また、自己保持終了判定部は、次回起動時のモータの出力性能を保証する上限温度である性能保証上限温度(Tpfm)と、一つ以上の上昇温度の和とを加算した温度を評価温度(Tev_A、Tev_B)として算出する。なお、現実の適用においては、適宜、性能オフセット温度をさらに加算して評価温度を算出してもよい。
加えて、自己保持終了判定部は、評価温度と制限温度とを比較する次回性能判定処理において、全ての保護部位についての評価温度が制限温度を下回ったとき、性能保証条件が成立したと判定する。そして、自己保持終了判定部は、少なくとも性能保証条件が成立したことに基づいて電源自己保持を終了する。
ここで、「少なくとも性能保証条件が成立したことに基づいて」とは、性能保証条件の成立は、自己保持終了を反対するための一つの条件ではあるが、それだけで自己保持終了の十分条件であるとは限らないことを意味する。
本発明の自己保持終了判定に用いられる評価温度は、通常駆動時の温度制御に用いられる推定温度とは異なり、次回起動時のモータ出力性能を確保する観点で設定された性能保証上限温度を基準とする、自己保持終了判定専用の指標値である。また、制限温度は、保護部位毎に規定された過熱保護マップに基づいて設定される温度である。
本発明では、このように設定された評価温度と制限温度とを比較する次回性能判定処理により電源自己保持の終了を判定するため、次回起動時の要求性能を担保しつつ、電源自己保持時間を最小とすることができる。よって、自己保持時間を必要以上に長く設定することによる暗電流の増加を抑制し、バッテリの消費を低減することができる。
また、本発明の自己保持終了判定部は、駆動電源停止時から所定の強制終了時間が経過したとき、電源自己保持を強制的に終了することが好ましい。保護部位の冷却に必要な最長時間を強制終了時間として設定することで、性能保証条件の成立が遅れる場合でも、過熱保護を確保しつつ、暗電流を抑制することができる。
一実施形態のモータ制御装置の全体構成図。 IG−OFF時の電流二乗フィルタ値の経時変化を示す図。 (a)電流制限用、(b)自己保持終了判定用の過熱保護マップの例。 一実施形態によるモータ制御装置の動作を示すメインフローチャート。 温度推定処理のサブフローチャート。 次回性能判定処理のサブフローチャート。 自己保持加算時間マップの例。 自己保持動作を示すタイムチャート。
(一実施形態)
以下、モータ制御装置の一実施形態を図面に基づいて説明する。このモータ制御装置は、例えば車両の電動パワーステアリング装置において、操舵アシストモータの制御装置として使用される。特に本実施形態は、イグニッションスイッチを備えるエンジン車に搭載されるものとして説明する。
[モータ制御装置の構成]
最初にモータ制御装置の構成について、図1〜図3を参照して説明する。以下、図1に示すイグニッションスイッチ(以下「IGスイッチ」)16のON/OFFを「IG−ON/OFF」と記す。IG−ONの状態では、駆動電源が供給されてモータの駆動が可能であり、IG−OFFの状態では、駆動電源の供給が停止される。
なお、ハイブリッド自動車や電気自動車に搭載されるモータ制御装置の場合、「IG−ON/OFF」を「レディON/OFF」と読み替えればよい。
モータ制御装置10は、電源回路20、スイッチインターフェース(図中「I/F」)23、制御回路30、駆動回路60等を含み、バッテリ15から入力される電力により動作する。
バッテリ15からの電力は、並列接続された電力線L1、L2を経由してモータ制御装置10に入力される。モータ制御装置10の外部において、電力線L1にはIGスイッチ16が設けられている。また、モータ制御装置10の内部では、電力線L2に電源回路20が設けられている。
電源回路20は、チョークコイル21及び電源自己保持部22等を含む。チョークコイル21は、外部からの外乱ノイズを除去すると共に、モータ制御装置10内部で発生するスイッチングノイズの流出を防ぐ。電源自己保持部22は、電源リレーにより構成され、IG−OFF、すなわち駆動電源の停止後、制御回路30から遮断信号が入力されるまで、制御用の電源を自己保持する。
IGスイッチ16がOFFされた情報は、スイッチインターフェース23から制御回路30に入力される。制御回路30は、IG−OFF後、電源を自己保持し、後述する温度推定演算を継続する。そして、自己保持を終了すると判定したとき、電源自己保持部22に遮断信号を出力する。
モータ制御装置10の駆動回路60は、ゲート信号を生成するプリドライバ61、及び、スイッチング動作によりバッテリ15の直流電力を交流電力に変換してモータ80に供給するインバータ62を含む。駆動回路60は、MOSFET等のスイッチング素子や、コンパレータ、抵抗、コンデンサ等の素子で構成される。モータ80は、例えば三相ブラシレスモータである。
制御回路30は、典型的にはマイコンで構成され、操舵トルクに応じて、モータ電流Imのフィードバック制御により駆動回路60への指令信号を生成する。図1には、一般的な電流フィードバック制御及びベクトル制御に用いられる電流センサや回転角センサの図示を省略する。また、モータ電流Imは、モータ80又は駆動回路60を流れる電流を意味する。図1にはモータ電流Imがモータ80から入力されるように図示されているが、駆動回路60の出力電流が検出されて制御回路30にフィードバックされてもよい。
また、制御回路30は、過熱保護の対象となる保護部位毎に上昇温度Ti及び推定温度Testを算出する。そして制御回路30は、推定温度Testに基づいてモータ80に通電する電流を制限することにより、素子の過熱保護を図る。
図1において、例えば、制御回路30を保護部位として推定される温度に「A」、インバータ62を保護部位として推定される温度に「B」の記号を付す。具体的には、制御回路30を構成するICや、インバータ62を構成するMOSFET等のスイッチング素子が保護対象素子となる。ただし、他の箇所を保護部位としてもよい。
以下の説明では保護部位を具体的に特定せず、一般的に「保護部位A」、「保護部位B」というように記す。
また、上昇温度、推定温度等の記号について、対応する保護部位を区別する場合は末尾にA、B等の文字を付し、区別せず包括的に述べる場合は、単に「Ti」、「Test」のように記す。
制御回路30は、電流処理部31、上昇温度推定部32、検出温度取得部33、推定温度算出部34、電流制限演算部35、駆動信号演算部36、及び自己保持終了判定部37を含む。
電流処理部31及び上昇温度推定部32は、IG−ON状態の通常駆動中、及び、IG−OFF後の電源自己保持中を通じて機能する。検出温度取得部33、推定温度算出部34、電流制限演算部35及び駆動信号演算部36は、主に通常駆動時に機能し、自己保持終了判定部37は、主に電源自己保持中に機能する。
電流処理部31は、モータ80もしくは駆動回路60を流れるモータ電流Im、又は、電源回路20を流れる電源電流Ibの検出値又は推定値が入力される。制御回路30又は駆動回路60の構成部品を保護対象とする場合にはモータ電流Imが用いられ、電源回路20の構成部品を保護対象とする場合には電源電流Ibが用いられる。
電流処理部31は、入力された電流の二乗値I2を算出する電流二乗算出部(図中「SQ」)310、及び、電流二乗値I2の一次遅れ応答を出力する複数のフィルタ311−314を有する。
フィルタ311−314は、保護部位A、B毎に互いに異なる時定数を有し、電流二乗値I2の一次遅れ応答をフィルタ値I2 LPFとして出力する。ここで、電流二乗値に代えて、電流二乗値の積算値の時間平均を用いてもよい。各フィルタの時定数は、各保護部位A、Bにおける熱抵抗や熱容量等の特性に基づいて決まる値であり、例えば応答特性波形を解析することにより設定される。なお、電流二乗値、又はその積算値の時間平均の一次遅れ応答を出力するフィルタは、特開2016−92944号公報に開示されている。
A1フィルタ311は、保護部位Aについての第1の時定数を有するフィルタであり、電流二乗フィルタ値I2 LPFA1を出力する。
A2フィルタ312は、保護部位Aについての第2の時定数を有するフィルタであり、電流二乗フィルタ値I2 LPFA2を出力する。
B1フィルタ313は、保護部位Bについての第1の時定数を有するフィルタであり、電流二乗フィルタ値I2 LPFB1を出力する。
B2フィルタ314は、保護部位Bについての第2の時定数を有するフィルタであり、電流二乗フィルタ値I2 LPFB2を出力する。
図2に、IG−OFF時を時刻t0とする電流二乗フィルタ値の経時変化を示す。時刻t1、t2、t3・・・は、所定の演算周期での演算タイミングである。
丸印のI2 LPFA1(1)及びI2 LPFA1(2)は、時刻t1及びt2にA1フィルタ311が出力したフィルタ値である。三角印のI2 LPFA2(1)及びI2 LPFA2(2)は、時刻t1及びt2にA2フィルタ312が出力したフィルタ値である。
上昇温度推定部32は、式(1)により、各フィルタ311−314が出力した電流二乗フィルタ値I2 LPFA1、I2 LPFA2、I2 LPFB1、I2 LPFB2にゲインKを乗じて、上昇温度TiA1、TiA2、TiB1、TiB2を推定する。
Ti=K×I2 LPF ・・・(1)
上昇温度推定部32は、式(2.1)、(2.2)により、各保護部位A、Bについて、上昇温度の和ΣTiA、ΣTiBを算出して出力する。
ΣTiA=TiA1+TiA2 ・・・(2.1)
ΣTiB=TiB1+TiB2 ・・・(2.2)
検出温度取得部33は、過熱保護の対象とする保護部位、又は、その保護部位と温度の相関を有する部位に設けられたサーミスタ等の温度センサ70から、検出温度Tsnsを取得する。例えば制御回路30を保護部位とする場合、制御回路30の素子が実装された基板の温度が直接検出されてもよい。インバータ62を保護部位とする場合、インバータ62と温度の相関を有する制御回路30の温度が検出されてもよい。また、制御回路30又はインバータ62を保護部位とする場合に共通して、基板上の素子温度推定のベースとなるヒートシンク相当の温度が、保護部位と相関のある温度として検出されてもよい。
推定温度算出部34は、検出温度取得部33が取得した検出温度Tsns、及び、上昇温度推定部32が推定した上昇温度の和ΣTiA、ΣTiBに基づき、式(3.1)、(3.2)により、各保護部位A、Bの推定温度Test_A、Test_Bを算出する。
Test_A=Tsns+ΣTiA+δest_A ・・・(3.1)
Test_B=Tsns+ΣTiB+δest_B ・・・(3.2)
ここで、推定オフセット温度δest_A、δest_Bは、温度検出部位と推定部位との温度差等を調整するための値である。
電流制限演算部35は、推定温度Test_A、Test_Bに基づいて、電流指令値を制限する電流制限値を演算する。基本的には、推定温度Test_A、Test_Bが高いほど電流指令値が低く設定されることで、保護部位A、Bの過熱保護が図られる。
電流制限演算部35は、例えば図3(a)に示す過熱保護マップを電流制限用に参照する。実線のマップAは、保護部位Aを対象とし、破線のマップBは、保護部位Bを対象とするものである。縦軸の値が定格電流Imaxとなる温度領域では、定格電流Imaxに対し100%の電流を通電可能であり、駆動回路60及びモータ80が本来有している出力性能を100%発揮することができる。
一方、縦軸の値が定格電流Imaxよりも下にある温度領域では、その電流制限値での電流制限が必要となる。電流制限値は、温度が高くなるにつれて定格電流Imaxから次第に低下し、保護部位毎の耐熱温度Tres_A、Tres_Bにおいて最小値Imin_A、Imin_Bまで低下する。
電流制限演算部35は、過熱保護マップの横軸の温度から縦軸の電流を算出する。すなわち、推定温度Test_A、Test_Bに対応する電流制限値Ilim_A、Ilim_Bを算出し、例えばそれらの最小値を電流制限値として設定する。
駆動信号演算部36は、図示しない操舵トルクセンサによって検出された操舵トルクに基づいて電流指令値を演算する。この電流指令値は電流制限演算部35で演算された電流制限値により制限される。駆動信号演算部36は、制限後の電流指令値に対する電流フィードバック制御により電圧指令を生成し、さらに、例えばPWM制御により駆動回路60への駆動信号であるPWM信号を生成する。駆動信号に基づいて駆動回路60が動作することで、モータ80は所望のアシストトルクを出力する。
自己保持終了判定部37は、電流値と、その電流値を通電可能な保護部位A、Bの最高温度との関係を規定した過熱保護マップを有している。過熱保護マップは、保護部位毎の耐熱特性や発熱特性を考慮して規定されている。
本実施形態では、図3(a)に示す電流制限用の過熱保護マップを、図3(b)に示す自己保持終了判定用のマップとして共通に使用する。なお、他の実施形態では、電流制限用マップとは別に、自己保持終了判定専用の過熱保護マップを有してもよい。別のマップを用いる場合、次回起動時の性能を確保するため、自己保持終了判定用マップの電流値は、電流制限用マップの同じ温度における電流制限値よりも小さく設定される必要がある。
自己保持終了判定部37は、次回起動時における電流制限値の狙い値に基づき、過熱保護マップの縦軸の電流から横軸の温度を算出する。次回起動時に要求される電流値Ireqが例えば定格電流Imaxの90%程度であると仮定する。自己保持終了判定部37は、過熱保護マップA、Bにより、要求電流値Ireqに対応する制限温度Tlim_A、Tlim_Bを設定する。保護部位Aについては制限温度Tlim_A以上の温度で要求電流値Ireqを確保することができなくなり、保護部位Bについては制限温度Tlim_B以上の温度で要求電流値Ireqを確保することができなくなる。
なお、要求電流値Ireqが固定されており、随時変更されない場合には、自己保持終了判定部37は、IG−OFFの都度、過熱保護マップを参照するのではなく、予め記憶した制限温度Tlim_A、Tlim_Bを常に用いてもよい。その場合も、「過熱保護マップに基づき制限温度Tlim_A、Tlim_Bを設定する」ことに含まれる。
また、自己保持終了判定部37は、電源自己保持が終了するまで、上昇温度推定部32が推定した上昇温度の和ΣTiA、ΣTiBに基づき、式(4.1)、(4.2)により、各保護部位A、Bの評価温度Tev_A、Tev_Bを繰り返し算出する。
Tev_A=Tpfm+ΣTiA+δ_A ・・・(4.1)
Tev_B=Tpfm+ΣTiB+δ_B ・・・(4.2)
ここで、性能保証上限温度Tpfmは、次回起動時のモータ80の出力性能を保証する上限温度であり、例えば初動時のトルクを発生させるために必要な通電量に基づいて設定される。具体的に電動パワーステアリング装置では、次回起動時における初回アシスト率、すなわち、操舵トルクに対するアシストトルクの寄与率を確保する観点から性能保証上限温度Tpfmが設定される。
また、性能オフセット温度δ_A、δ_Bは、性能保証上限温度Tpfmを基準とした保護部位毎の特性差を調整するための値である。なお、図3(b)には、性能オフセット温度δ_A、δ_Bの図示を省略する。
さらに、保護部位毎に評価温度と制限温度とを比較する処理を「次回性能判定処理」と定義する。また、次回性能判定処理において、「全ての保護部位についての評価温度が制限温度を下回っている」とき、すなわち、式(5.1)、(5.2)が共に成立するとき、「性能保証条件が成立する」という。
Tev_A<Tlim_A ・・・(5.1)
Tev_B<Tlim_B ・・・(5.2)
図3(b)に保護部位Aについての温度を例として示す。IG−OFFの直後には上昇温度和TiAが比較的高いため、評価温度Tev_Aが制限温度Tlim_Aより高くなり、性能保証条件が成立しない。しかし、電源自己保持中、IG−OFFからの時間経過につれて上昇温度和ΣTiAは徐々に低下し、加算値である評価温度Tev_Aも徐々に低下する。そして、ある時点で、評価温度Tev_Aが制限温度Tlim_Aを下回る。
同様に保護部位Bについての温度も、IG−OFFからの時間経過につれて低下する。評価温度Tev_Aが制限温度Tlim_Aを下回り、且つ、評価温度Tev_Bが制限温度Tlim_Bを下回ると、性能保証条件が成立する。
[モータ制御装置の動作]
次に、本実施形態のモータ制御装置10の動作について、図4、図5、図6のフローチャート、図7の自己保持加算時間マップ、及び、図8のタイムチャートを参照して説明する。以下のフローチャートの説明で記号Sは「ステップ」を表す。
図4のS10は、温度推定処理であり、その詳細を図5のサブフローチャートに示す。図5のS11、S12において、各フィルタに対応する記号を省略する。
上昇温度推定部32は、S11で、フィルタ311−314が出力した電流二乗フィルタ値I2 LPFA1、I2 LPFA2、I2 LPFB1、I2 LPFB2を取得する。
上昇温度推定部32は、S12で、式(1)により、上昇温度TiA1、TiA2、TiB1、TiB2を演算する。また、上昇温度推定部32は、S13で、式(2.1)、(2.2)により、上昇温度和ΣTiA、ΣTiBを算出する。
推定温度算出部34は、S14で、式(3.1)、(3.2)により、推定温度Test_A、Test_Bを算出する。
次に図4のS21で、現在IG−ON、すなわち通常駆動中であるか否か判定される。
IG−ONの場合、S21でYESと判断され、通常駆動時の処理であるS22〜S25に移行する。
S22では、電流制限演算部35は、過熱保護のための電流制限値を演算する。
これを受けて、駆動信号演算部36は、S23で制限後電流指令値を演算する。
続いて、駆動信号演算部36は、S24でPWM駆動信号を演算し、S25で駆動回路60のプリドライバ61に駆動信号を出力する。
IG−OFFの場合、S21でNOと判断され、駆動信号演算部36は、S26で駆動信号を停止する。また、IG−OFF時からの経過時間のカウントが開始される。
次のS27からS42までのステップは、自己保持終了判定部37により実行される。
S27では、現在、強制終了時間が経過したか否か判断される。強制終了時間は、上昇温度Tiが大きい場合でも保護部位が冷却されるのに十分な時間として設定される。
強制終了時間が経過している場合、S27でYESと判断され、S43に移行する。または、破線で示すように、S43をスキップし、S44に移行してもよい。
強制終了時間が経過していない場合、S27でNOと判断され、S30の次回性能判定処理に移行する。
S30の次回性能判定処理の詳細について、図6のサブフローチャートを参照する。
S31で、自己保持終了判定部37は、過熱保護マップA、Bを参照し、次回起動時の要求電流Ireqに対応する制限温度Tlim_A、Tlim_Bを設定する。
S32で、自己保持終了判定部37は、式(4.1)、(4.2)により、評価温度Tev_A、Tev_Bを算出する。
S33で、自己保持終了判定部37は、全ての保護部位についての評価温度Tevが制限温度Tlimを下回っており性能保証条件が成立しているか、すなわち、式(5.1)、(5.2)が成立しているか判定する。
図4に戻り、S33の判定結果により、性能保証条件が成立した場合、S34でYESと判断され、S41に移行する。一方、性能保証条件が不成立の場合にはS34でNOと判断され、S10に戻り、温度推定が継続される。
S41では、自己保持終了判定部37は、自己保持加算時間マップから加算時間を算出し、IG−OFF時から現在までの経過時間に加算する。つまり、現在の経過時間に加算時間を加えた時間が、IG−OFF時を起点とする自己保持時間となる。
S42では、現在、自己保持時間が経過したか否か判断される。
自己保持時間が経過している場合、S42でYESと判断され、S43に移行する。
自己保持時間が経過していない場合、S42でNOと判断され、S10に戻り、温度推定が継続される。つまり、自己保持時間が経過するまで、「S42:NO→S10→S21:NO→S26〜S41」のループが繰り返される。
図7(a)、(b)に示すように、自己保持加算時間マップは、保護部位毎に上昇温度と自己保持加算時間との関係を規定する。ここで、横軸の上昇温度Tiは、適宜、以下の値を取り得る。
(1)保護部位毎のフィルタ別上昇温度TA1、TA2、TB1、TB2
(2)保護部位毎の上昇温度和ΣTiA、ΣTiB
(3)保護部位毎のフィルタ別上昇温度のうちの最大値
:MAX(TA1,TA2)、MAX(TB1,TB2)
(4)全保護部位のフィルタ別上昇温度のうちの最大値
:MAX(TA1,TA2,TB1,TB2)
また、自己保持加算時間マップは、例えば、次回起動時にある通電パターンを持続可能な時間や繰り返し可能な回数に基づいて設定される。具体的に電動パワーステアリング装置では、次回起動時における据え切り回数を確保する観点から、自己保持加算時間マップが設定される。
図7(a)、(b)において、保護部位Aについて、上昇温度TiAが低下するほど自己保持加算時間は短くなり、上昇温度TiAが臨界温度TcA以下のとき自己保持加算時間は0となる。同様に、保護部位Bについて、上昇温度TiBが低下するほど自己保持加算時間は短くなり、上昇温度TiBが臨界温度TcB以下のとき自己保持加算時間は0となる。
自己保持加算時間マップの詳細なパターンは適宜設定してよい。図7(a)に示す例では、自己保持加算時間は、上昇温度Tiの増加に追従して増加する。一方、図7(b)に示す例では、上昇温度Tiが所定値以上の領域では自己保持加算時間が飽和するように上限値が設定されている。また、次回起動時における多様な性能を満足させるための条件を組み合わせたマップとしてもよい。
温度推定ループが繰り返される間、IG−OFF時からの時間が経過するほど上昇温度TiA、TiBは徐々に低下するため、自己保持加算時間も次第に短くなる。そして、上昇温度TiA、TiBが臨界温度TcA、TcBまで低下したとき、自己保持加算時間は0となる。
このときの動作を図8のタイムチャートに示す。図8の横軸の時刻tsはIG−OFF時を示し、時刻teは自己保持終了タイミングを示す。時刻ts後、経過時間が増えるに従い、自己保持加算時間は次第に短くなる。そして、時刻teに自己保持時間が経過時間に一致すると、S42でYES、すなわち「自己保持時間が経過した」と判断される。
S42でYESと判断されると、制御回路30は、S43で温度情報を不揮発メモリ等に記憶した後、S44で制御電源をオフする。こうして電源自己保持が終了する。なお、温度情報を記憶するタイミングは、電源自己保持終了時でも、演算周期毎でもよい。
S43で記憶された温度情報は、次回起動時に読み出され、この温度情報に基づいて初回の電流制限が実施される。このとき、過熱保護マップの要求電流値Ireqが確保されるはずである。
一方、S27で強制終了時間が経過して電源自己保持を終了する場合、次回起動時に、十分に低い温度に基づいて電流制限値を演算しても問題はない。したがって、破線で示すように、S43の温度情報記憶ステップを実行しなくてもよい。
以上で、モータ制御装置10の動作の説明を終了する。
なお、IG−OFF前にモータ80が駆動されておらず、上昇温度Tiが極めて小さい状況を想定する。この状況では、IG−OFF時直後の次回性能判定処理で性能保証条件が成立する場合や、IG−OFF時直後の上昇温度Tiが自己保持加算時間マップの臨界温度Tc以下となる場合が想定される。すると、図4のフローチャートにおいて、1回目からS34、S42で共にYESと判断されると、S10の温度推定処理のループを経ることなく、電源自己保持を終了することがあり得る。
ただし、そのような状況では本実施形態が解決すべき課題がそもそも存在しない。したがって、本実施形態の技術的意義は、IG−OFF時にいくらかの上昇温度Tiが発生しており、図4のフローチャートにおいて、少なくとも数回の温度推定ループを繰り返した後に電源自己保持が終了される状況を事実上の前提として考えることとする。
(効果)
本実施形態によるモータ制御装置10の効果について説明する。
(1)IG−OFF後に制御電源を自己保持して温度推定を継続する従来技術として、特許文献1(特許第2892899号公報)に開示された技術では、モータの上昇温度に基づいて演算された自己保持時間が経過したとき、電源自己保持を終了する。
この従来技術では、次回起動時の要求性能を確保しようとすると、許容温度値を低く設定し保持時間を長く設定せざるを得ないため、モータ駆動停止中の暗電流が増加するという問題があった。
これに対し本実施形態の自己保持終了判定部37は、電源自己保持中に、性能保証上限温度Tpfm及び上昇温度和ΣTiから算出される評価温度Tevと、過熱保護マップにて設定される制限温度Tlimとを比較する「次回性能判定処理」を実行する。そして、全ての保護部位についての評価温度Tevが制限温度Tlimを下回ったとき、性能保証条件が成立したと判定し、少なくとも性能保証条件が成立したことに基づいて電源自己保持を終了する。
ところで、特許文献1の段落[0006]には、モータの上昇温度が許容値以下に低下するまで電源を自己保持する旨の記載がある。ここでの上昇温度は、通常駆動時に電流制限値演算等の温度制御に用いられる推定温度Testに相当するものと考えられる。
しかし、本実施形態の自己保持終了判定に用いられる評価温度Tevは、通常駆動時の温度制御に用いられる推定温度Testとは全く異なるものである。すなわち、評価温度Tevは、次回起動時のモータ出力性能を確保する観点で設定された性能保証上限温度Tpfmを基準とする、自己保持終了判定専用の指標値である。
また、制限温度Tlimは、保護部位毎の耐熱特性や冷却特性を考慮して規定された過熱保護マップに基づいて設定される温度であり、単純に一律に設定される「所定温度」とは異なる。
本実施形態では、このように設定された評価温度Tevと制限温度Tlimとを比較する次回性能判定処理により電源自己保持の終了を判定するため、次回起動時の要求性能を確保しつつ、電源自己保持時間を最小とすることができる。よって、自己保持時間を必要以上に長く設定することによる暗電流の増加を抑制し、バッテリ15の消費を低減することができる。
(2)自己保持終了判定部37は、IG−OFF時から所定の強制終了時間が経過したとき、電源自己保持を強制的に終了する。例えば、過熱保護マップに基づく制限温度Tlimが比較的低い場合、性能保証条件が成立するまでの時間が長くなる。また、上昇温度Tiが比較的大きい場合、自己保持加算時間が長くなる。このような場合には自己保持の終了が遅れるため、暗電流が増加することとなる。そこで、保護部位の冷却に必要な最長時間を強制終了時間として設定することで、性能保証条件の成立が遅れる場合でも、過熱保護を確保しつつ、暗電流を抑制することができる。
(3)自己保持終了判定部37は、次回性能判定処理において性能保証条件が成立すると判定された場合、IG−OFF時からの経過時間に自己保持加算時間を加算して得られる自己保持時間が経過した時、電源自己保持を終了する。これにより、保護部位の温度を次回性能確保可能なレベルにまで低下させてから自己保持を終了するため、仮に自己保持終了後すぐに再起動された場合でも、モータ80の出力性能を確保することができる。
(4)制御回路30は、電源自己保持の終了時に温度情報を記憶し、次回起動時、当該温度情報に基づいて初回の電流制限を実施する。これにより、次回起動時の電流制限において要求電流値Ireqが確保される。
(その他の実施形態)
(a)上記実施形態では、保護部位としてA、Bの2箇所が想定され、また、各保護部位A、Bについて、複数のフィルタA1、A2、及び、B1、B2のフィルタ値に基づく複数の上昇温度TA1、TA2、TB1、TB2が推定される。これに対し、保護部位は一箇所でもよい。また、各保護部位について、一つのフィルタ値に基づく一つの上昇温度が推定されてもよい。その場合、上記実施形態における「上昇温度の和」は、一つの上昇温度の値そのものとして解釈すればよい。
(b)図4のフローチャートに示す動作例では、強制終了時間が経過したとき、性能保証条件が成立していなくても電源自己保持を強制終了する。しかし、例えば過熱保護マップに基づく制限温度Tlimが十分に高く、IG−OFF後すぐに性能保証条件が成立することが確実であり、また、想定される最大の上昇温度Tiに対応する自己保持加算時間も比較的短い場合等には、強制終了時間を設定しなくてもよい。
(c)モータ制御装置は、複数の巻線組から構成されるモータに対し複数系統の駆動回路から各巻線組への通電を制御するものであってもよい。この場合、保護部位は、系統毎に設定されてもよく、全系統に共通に設定されてもよい。上昇温度Tiは、系統毎の電流二乗値に基づいて推定されてもよく、各系統の電流二乗値の最大値に基づいて推定されてもよい。
また、モータ制御装置とモータとは、一体に設けられた、いわゆる機電一体型の形態で構成されてもよい。さらに、モータ制御装置の駆動回路、及び駆動されるモータは、上記実施形態で例示したインバータ及び三相ブラシレスモータに限らず、Hブリッジ回路及びDCモータ等であってもよい。
(d)本発明のモータ制御装置は、電動パワーステアリング装置の操舵アシストモータに限らず、どのようなモータを駆動する装置として適用されてもよい。特に次回起動時における性能保証の要求が比較的高いモータの制御装置として有効である。
以上、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の形態で実施することができる。
10・・・モータ制御装置、
20・・・電源回路、
22・・・電源自己保持部、
32・・・上昇温度推定部、
33・・・検出温度取得部、
34・・・推定温度算出部、
35・・・電流制限演算部、
37・・・自己保持終了判定部、
60・・・駆動回路、
80・・・モータ。

Claims (5)

  1. モータ(80)を駆動する駆動回路(60)と、
    前記駆動回路へ供給される駆動電源の停止後に制御用の電源を自己保持可能な電源自己保持部(22)を有する電源回路(20)と、
    前記モータ、前記駆動回路又は前記電源回路に流れる電流の二乗値、又はその積算値の時間平均の一次遅れ応答に基づき、一つ以上の上昇温度(TiA1、TiA2、TiB1、TiB2)を推定する上昇温度推定部(32)と、
    過熱保護の対象となる一つ以上の保護部位、又は、当該保護部位と温度の相関を有する部位の検出温度(Tsns)を取得する検出温度取得部(33)と、
    前記検出温度と、前記一つ以上の上昇温度の和(ΣTiA、ΣTiB)とを加算し、前記保護部位の推定温度(Test_A、Test_B)を算出する推定温度算出部(34)と、
    前記推定温度に基づいて、電流指令値を制限する電流制限値を演算する電流制限演算部(35)と、
    電源自己保持の終了を判定する自己保持終了判定部(37)と、
    を備え、
    前記上昇温度推定部は、前記電源自己保持部による電源の自己保持中、前記上昇温度の推定を継続し、
    前記自己保持終了判定部は、
    電流値と、その電流値を通電可能な前記保護部位の最高温度との関係を規定した過熱保護マップを有しており、当該過熱保護マップに基づき次回起動時の要求電流値(Ireq)に対応する制限温度(Tlim_A、Tlim_B)を設定し、
    次回起動時の前記モータの出力性能を保証する上限温度である性能保証上限温度(Tpfm)と、前記一つ以上の上昇温度の和とを加算した温度を評価温度(Tev_A、Tev_B)として算出し、
    前記評価温度と前記制限温度とを比較する次回性能判定処理において、全ての前記保護部位についての前記評価温度が前記制限温度を下回ったとき、性能保証条件が成立したと判定し、少なくとも前記性能保証条件が成立したことに基づいて電源自己保持を終了するモータ制御装置。
  2. 前記自己保持終了判定部は、
    駆動電源停止時から所定の強制終了時間が経過したとき、電源自己保持を強制的に終了する請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記自己保持終了判定部は、
    前記上昇温度と、駆動電源停止時からの経過時間に対して加算され、その加算値が自己保持時間となる自己保持加算時間との関係を規定した自己保持加算時間マップを有しており、
    前記次回性能判定処理において前記性能保証条件が成立すると判定された場合、
    前記自己保持加算時間マップに基づく前記自己保持時間が経過した時、電源自己保持を終了する請求項1または2に記載のモータ制御装置。
  4. 前記自己保持加算時間マップにおいて、前記自己保持加算時間は、上昇温度が低下するほど短くなり、上昇温度が臨界温度(TcA、TcB)以下のとき0となるように設定されている請求項3に記載のモータ制御装置。
  5. 電源自己保持の終了時に温度情報を記憶し、次回起動時、当該温度情報に基づいて初回の電流制限を実施する請求項1〜4のいずれか一項に記載のモータ制御装置。
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