JP2009005485A - モータ制御装置、及びモータ制御装置のデッドタイム補正方法 - Google Patents
モータ制御装置、及びモータ制御装置のデッドタイム補正方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】従来、固定値として設定されていたデッドタイムの値を、モータに駆動電流を供
給するスイッチング回路部品の温度特性に適合した値に補正することができ、装置の温度
上昇を抑制する効果を高めることができるモータ制御装置を提供すること。
【解決手段】装置の検査通電時に、モータ50に駆動電流を供給するスイッチング回路3
1の上下アーム素子対を、モータ50に電流が流れない様に駆動させる制御を行う通電制
御手段と、温度センサ5から信号を取り込み、通電制御手段による通電期間の温度変化を
検出する温度変化検出手段と、温度変化検出手段により検出された温度変化情報に基づい
て、上下アーム素子対を共にオフさせるためのデッドタイムの補正を行うデッドタイム補
正手段と、デッドタイム補正手段により補正されたデッドタイムの補正情報をEEPRO
M24に記憶する記憶処理手段とを装備する。
【選択図】 図3
給するスイッチング回路部品の温度特性に適合した値に補正することができ、装置の温度
上昇を抑制する効果を高めることができるモータ制御装置を提供すること。
【解決手段】装置の検査通電時に、モータ50に駆動電流を供給するスイッチング回路3
1の上下アーム素子対を、モータ50に電流が流れない様に駆動させる制御を行う通電制
御手段と、温度センサ5から信号を取り込み、通電制御手段による通電期間の温度変化を
検出する温度変化検出手段と、温度変化検出手段により検出された温度変化情報に基づい
て、上下アーム素子対を共にオフさせるためのデッドタイムの補正を行うデッドタイム補
正手段と、デッドタイム補正手段により補正されたデッドタイムの補正情報をEEPRO
M24に記憶する記憶処理手段とを装備する。
【選択図】 図3
Description
本発明はモータ制御装置、及びモータ制御装置のデッドタイム補正方法に関し、より詳
細には、モータ駆動制御を行う際に、モータに駆動電流を供給するスイッチング回路の上
下アーム素子対を共にオフさせるデッドタイムを設けて駆動制御を行うモータ制御装置、
及びモータ制御装置のデッドタイム補正方法に関する。
細には、モータ駆動制御を行う際に、モータに駆動電流を供給するスイッチング回路の上
下アーム素子対を共にオフさせるデッドタイムを設けて駆動制御を行うモータ制御装置、
及びモータ制御装置のデッドタイム補正方法に関する。
図1は、従来のモータ制御装置の一例として、車載用の電動パワーステアリング制御装
置の概略構成を示した図である。
電動パワーステアリング制御装置(以下、EPS制御装置と記す)1は、車両の運転状
況に応じて、車両の操舵機構に連結されたモータ50を駆動させることにより操舵補助力
を与える制御を行うものであり、マイクロコンピュータ(マイコン)2と、モータ駆動回
路3と、電流検出回路4と、温度センサ5とを含んで構成されており、モータ駆動回路3
は、操舵補助力を与えるためのモータ50に接続されている。
置の概略構成を示した図である。
電動パワーステアリング制御装置(以下、EPS制御装置と記す)1は、車両の運転状
況に応じて、車両の操舵機構に連結されたモータ50を駆動させることにより操舵補助力
を与える制御を行うものであり、マイクロコンピュータ(マイコン)2と、モータ駆動回
路3と、電流検出回路4と、温度センサ5とを含んで構成されており、モータ駆動回路3
は、操舵補助力を与えるためのモータ50に接続されている。
また、ハンドルの操舵状態を検出するトルクセンサ6など、操舵補助制御に必要な車両
情報を得るための各種センサ(図示せず)がマイコン2に接続されており、トルクセンサ
6などの各種センサで検出された信号がマイコン2に入力されるようになっている。また
、電流検出回路4で検出されたモータ50の電流値がマイコン2に入力され、装置内の所
定箇所に設置された温度センサ5で検出された信号もマイコン2に入力されるようになっ
ている。
情報を得るための各種センサ(図示せず)がマイコン2に接続されており、トルクセンサ
6などの各種センサで検出された信号がマイコン2に入力されるようになっている。また
、電流検出回路4で検出されたモータ50の電流値がマイコン2に入力され、装置内の所
定箇所に設置された温度センサ5で検出された信号もマイコン2に入力されるようになっ
ている。
モータ駆動回路3は、直流電源であるバッテリBからモータ50に電流を供給する機能
を有するものであり、スイッチング素子であるMOSFET(以下、単にMOSと記す)
1〜MOS4を含むスイッチング回路31と、マイコン2からの制御信号に基づいてMO
S1〜MOS4をオン、オフし得るスイッチング信号を生成して出力するプリドライバ3
2とを含んで構成されている。
を有するものであり、スイッチング素子であるMOSFET(以下、単にMOSと記す)
1〜MOS4を含むスイッチング回路31と、マイコン2からの制御信号に基づいてMO
S1〜MOS4をオン、オフし得るスイッチング信号を生成して出力するプリドライバ3
2とを含んで構成されている。
スイッチング回路31は、MOS1、MOS2からなる上下アーム素子対と、MOS3
、MOS4からなる上下アーム素子対とを含むHブリッジ回路で構成されており、MOS
1、MOS2間の接続点と、MOS3、MOS4間の接続点とが、モータ50の各端子に
接続されている。
、MOS4からなる上下アーム素子対とを含むHブリッジ回路で構成されており、MOS
1、MOS2間の接続点と、MOS3、MOS4間の接続点とが、モータ50の各端子に
接続されている。
また、MOS2と接地Gとの間には、電流検出用の抵抗R1が介装され、MOS4と接
地Gとの間には、電流検出用の抵抗R2が介装されている。なお、各MOS1〜MOS4
には、図示しない帰還ダイオードが並列に接続されている。
地Gとの間には、電流検出用の抵抗R2が介装されている。なお、各MOS1〜MOS4
には、図示しない帰還ダイオードが並列に接続されている。
このように構成されたEPS制御装置1におけるモータ駆動回路3の動作について、図
2に示したタイミング図に基づいて説明する。なお、ここではMOS1、MOS2に対す
る制御について説明するが、MOS3、MOS4についても同様な制御が行われる。
2に示したタイミング図に基づいて説明する。なお、ここではMOS1、MOS2に対す
る制御について説明するが、MOS3、MOS4についても同様な制御が行われる。
図2(a)は、プリドライバ32からMOS1に出力された駆動信号の波形、(b)は
、MOS1のドレイン電流の波形、(c)は、プリドライバ32からMOS2に出力され
た駆動信号の波形、(d)は、MOS2のドレイン電流の波形、(e)は、バッテリから
MOS1、MOS2を介して流れる貫通電流の波形を示している。
、MOS1のドレイン電流の波形、(c)は、プリドライバ32からMOS2に出力され
た駆動信号の波形、(d)は、MOS2のドレイン電流の波形、(e)は、バッテリから
MOS1、MOS2を介して流れる貫通電流の波形を示している。
プリドライバ32では、マイコン2からの制御信号に基づいて、MOS1とMOS2と
が、同じタイミングでオンしないように、すなわち、交互にオン、オフを繰り返すように
、デューティ比が設定されたスイッチング信号(駆動信号)を生成して出力するようにな
っている。
が、同じタイミングでオンしないように、すなわち、交互にオン、オフを繰り返すように
、デューティ比が設定されたスイッチング信号(駆動信号)を生成して出力するようにな
っている。
ただし、プリドライバ32から出力される駆動信号のオン、オフの切り替えに対して、
MOS1やMOS2は、瞬時にオン、オフに切り替わることはなく、プリドライバ32か
らスイッチング回路31までを構成する部品の諸特性やMOS1、MOS2の電気的特性
等の影響を受けて、MOS1、MOS2のドレイン電流の立上がり、立下がりが遅れてし
まう、所謂ターンオンタイムやターンオフタイムを要してしまう。
MOS1やMOS2は、瞬時にオン、オフに切り替わることはなく、プリドライバ32か
らスイッチング回路31までを構成する部品の諸特性やMOS1、MOS2の電気的特性
等の影響を受けて、MOS1、MOS2のドレイン電流の立上がり、立下がりが遅れてし
まう、所謂ターンオンタイムやターンオフタイムを要してしまう。
このため、プリドライバ32からMOS1をオン(又はオフ)させる駆動信号と、MO
S2をオフ(又はオン)させる駆動信号とが同時に出力されると、MOS1の立上がり(
又は立下がり)と、MOS2の立下がり(又は立上がり)とが重なる期間、すなわち、M
OS1とMOS2とが同時にオンとなり上下アーム素子対が短絡し、貫通電流が流れてし
まう期間が発生してしまう。
S2をオフ(又はオン)させる駆動信号とが同時に出力されると、MOS1の立上がり(
又は立下がり)と、MOS2の立下がり(又は立上がり)とが重なる期間、すなわち、M
OS1とMOS2とが同時にオンとなり上下アーム素子対が短絡し、貫通電流が流れてし
まう期間が発生してしまう。
そこで、MOS1やMOS2の立上がりや立下がりの遅れによって、MOS1とMOS
2とが同時にオンしてしまう期間がなくなるように、プリドライバ32からは、MOS2
(又はMOS1)をオフさせる駆動信号を出力した後、直ちにMOS1(又はMOS2)
をオンさせる駆動信号を出力するのではなく、MOS1とMOS2とを共にオフさせるデ
ッドタイムDTという期間をおいて、MOS1(又はMOS2)をオンさせる駆動信号を
出力することにより、MOS1とMOS2とが同時にオンしてしまう現象を防止し、貫通
電流の発生を防止する構成が採用されている。
2とが同時にオンしてしまう期間がなくなるように、プリドライバ32からは、MOS2
(又はMOS1)をオフさせる駆動信号を出力した後、直ちにMOS1(又はMOS2)
をオンさせる駆動信号を出力するのではなく、MOS1とMOS2とを共にオフさせるデ
ッドタイムDTという期間をおいて、MOS1(又はMOS2)をオンさせる駆動信号を
出力することにより、MOS1とMOS2とが同時にオンしてしまう現象を防止し、貫通
電流の発生を防止する構成が採用されている。
デッドタイムDTは、その値を大きくすれば、貫通電流が流れないようにスイッチング
回路31を駆動させることが可能になるが、デッドタイムDTの値を大きくすると、モー
タ電圧や電流の歪みの増加やトルクリップルの増大を招き、モータ50の駆動制御に与え
る悪影響が大きくなる。そこで、従来は、両者のバランスを考慮して、個々の製品仕様(
例えば、各部品の使用温度範囲や操舵フィーリングなど)を満たすことができるように、
設計計算や実機確認による貫通電流の波形観測の結果などから適切と考えられる値を求め
、その値を制御に用いる固定値として予めソフトウェアに書き込んで使用していた。
回路31を駆動させることが可能になるが、デッドタイムDTの値を大きくすると、モー
タ電圧や電流の歪みの増加やトルクリップルの増大を招き、モータ50の駆動制御に与え
る悪影響が大きくなる。そこで、従来は、両者のバランスを考慮して、個々の製品仕様(
例えば、各部品の使用温度範囲や操舵フィーリングなど)を満たすことができるように、
設計計算や実機確認による貫通電流の波形観測の結果などから適切と考えられる値を求め
、その値を制御に用いる固定値として予めソフトウェアに書き込んで使用していた。
また、上記したデッドタイムの好ましくない影響を抑えるため、デッドタイムに起因す
るモータ電圧や電流の歪みを補償するデッドタイム補償制御も従来より提案されている(
下記の特許文献1、2参照)。
るモータ電圧や電流の歪みを補償するデッドタイム補償制御も従来より提案されている(
下記の特許文献1、2参照)。
しかしながら、予め設計計算や実機確認等の結果から求めた値をデッドタイムDTとし
て設けた場合であっても、装置を構成する各部品の電気的特性のバラツキ等の影響により
、図2(e)に示したようにMOS1、MOS2のオン、オフの切替時に貫通電流が流れ
てしまう場合もあった。
て設けた場合であっても、装置を構成する各部品の電気的特性のバラツキ等の影響により
、図2(e)に示したようにMOS1、MOS2のオン、オフの切替時に貫通電流が流れ
てしまう場合もあった。
プリドライバ32から出力されるMOS1〜MOS4への駆動信号は、操舵アシストが
必要とされているときだけでなく、操舵アシストが必要とされていない状態でも出力され
ている。すなわち、モータ50が作動しているか否かに関わらず、プリドライバ32から
は、MOS1〜MOS4に対して、制御状態に応じたデューティ比の駆動信号が出力され
ているので、貫通電流が流れる状態が断続的に継続すると、装置の温度が上昇してしまう
という問題があった。
必要とされているときだけでなく、操舵アシストが必要とされていない状態でも出力され
ている。すなわち、モータ50が作動しているか否かに関わらず、プリドライバ32から
は、MOS1〜MOS4に対して、制御状態に応じたデューティ比の駆動信号が出力され
ているので、貫通電流が流れる状態が断続的に継続すると、装置の温度が上昇してしまう
という問題があった。
このような装置温度の上昇に対応すべく、従来のEPS制御装置1には、温度上昇によ
る各部品の破損等を防止するための過熱保護機能が装備されている。すなわち、マイコン
2が、装置内の温度を温度センサ5を通じて検出し、その値と電流の積算値などから装置
内の各部品の温度を推定し、該推定温度が、所定の上限温度に達する前に、モータ50へ
供給する電流を制限する制御を行うようになっている。しかしながら、この過熱保護機能
(駆動電流の制限)が頻繁に作動すると、モータ50による操舵補助量が大きく制限され
ることとなるため、運転者の操舵フィーリングが悪化してしまうという問題があった。
る各部品の破損等を防止するための過熱保護機能が装備されている。すなわち、マイコン
2が、装置内の温度を温度センサ5を通じて検出し、その値と電流の積算値などから装置
内の各部品の温度を推定し、該推定温度が、所定の上限温度に達する前に、モータ50へ
供給する電流を制限する制御を行うようになっている。しかしながら、この過熱保護機能
(駆動電流の制限)が頻繁に作動すると、モータ50による操舵補助量が大きく制限され
ることとなるため、運転者の操舵フィーリングが悪化してしまうという問題があった。
また、装置温度の上昇に対応すべく、温度上昇に耐え得る耐熱性の高い部品を採用する
ことも考えられるが、部品コストが高くつくという別の問題が生じることとなり、高コス
トな部品を使用しなくてもすむように、装置の温度上昇を抑制する効果を高めることので
きる対策が求められていた。
特開2006−111062号公報
特開2004−201414号公報
ことも考えられるが、部品コストが高くつくという別の問題が生じることとなり、高コス
トな部品を使用しなくてもすむように、装置の温度上昇を抑制する効果を高めることので
きる対策が求められていた。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであって、従来、固定値として設定されていたデ
ッドタイムの値を、モータに駆動電流を供給するスイッチング回路部品等の温度特性に適
合した値に補正することができ、装置の温度上昇を抑制する効果を高めることができるモ
ータ制御装置、及びモ−タ制御装置のデッドタイム補正方法を提供することを目的として
いる。
ッドタイムの値を、モータに駆動電流を供給するスイッチング回路部品等の温度特性に適
合した値に補正することができ、装置の温度上昇を抑制する効果を高めることができるモ
ータ制御装置、及びモ−タ制御装置のデッドタイム補正方法を提供することを目的として
いる。
上記目的を達成するために本発明に係るモータ制御装置(1)は、装置の検査通電時に
、モータに駆動電流を供給するスイッチング回路の上下アーム素子対を、モータに電流が
流れない様に駆動させる制御を行う通電制御手段と、該通電制御手段による通電期間の温
度変化を検出する第1の温度変化検出手段と、該第1の温度変化検出手段により検出され
た温度変化情報に基づいて、前記上下アーム素子対を共にオフさせるためのデッドタイム
の補正を行う第1のデッドタイム補正手段と、該第1のデッドタイム補正手段により補正
されたデッドタイムの補正情報を記憶手段に記憶する記憶処理手段とを備えていることを
特徴としている。
、モータに駆動電流を供給するスイッチング回路の上下アーム素子対を、モータに電流が
流れない様に駆動させる制御を行う通電制御手段と、該通電制御手段による通電期間の温
度変化を検出する第1の温度変化検出手段と、該第1の温度変化検出手段により検出され
た温度変化情報に基づいて、前記上下アーム素子対を共にオフさせるためのデッドタイム
の補正を行う第1のデッドタイム補正手段と、該第1のデッドタイム補正手段により補正
されたデッドタイムの補正情報を記憶手段に記憶する記憶処理手段とを備えていることを
特徴としている。
上記モータ制御装置(1)によれば、装置の検査通電時に、前記スイッチング回路の上
下アーム素子対を、モータに電流が流れない様に駆動させる制御が実行され、該通電期間
の温度変化に基づいて、デッドタイムの補正が行われる。したがって、モータに電流が流
されていない駆動状態での温度変化、すなわち、前記上下アーム素子対のオン、オフの切
替え時の貫通電流に伴う温度変化が反映された値にデッドタイムを補正することができる
。
下アーム素子対を、モータに電流が流れない様に駆動させる制御が実行され、該通電期間
の温度変化に基づいて、デッドタイムの補正が行われる。したがって、モータに電流が流
されていない駆動状態での温度変化、すなわち、前記上下アーム素子対のオン、オフの切
替え時の貫通電流に伴う温度変化が反映された値にデッドタイムを補正することができる
。
例えば、前記通電期間の温度変化が、想定値よりも小さい場合は、貫通電流が少ない(
=温度上昇が小さい)ということなので、デッドタイムをデフォルト値(初期設定値)よ
りも小さな値に補正することで、装置の温度上昇を抑制する効果を特に損なうことなく、
デッドタイムがモータの制御に与える好ましくない影響(電圧や電流の歪、トルクリップ
ルなどの影響)を小さくする効果を高めることができる。
=温度上昇が小さい)ということなので、デッドタイムをデフォルト値(初期設定値)よ
りも小さな値に補正することで、装置の温度上昇を抑制する効果を特に損なうことなく、
デッドタイムがモータの制御に与える好ましくない影響(電圧や電流の歪、トルクリップ
ルなどの影響)を小さくする効果を高めることができる。
一方、前記通電期間の温度変化が、想定値よりも大きい場合は、貫通電流が大きい(=
温度上昇が大きい)ということなので、デッドタイムをデフォルト値(初期設定値)より
も大きな値に補正することで、モータに電流が供給されていない駆動状態での装置の温度
上昇を抑制する効果を高めることができる。したがって、前記スイッチング回路等を構成
する部品の電気的特性等のバラツキが考慮された、装置の温度上昇を抑制する効果の高い
、より適切なデッドタイムを設定することができる。
温度上昇が大きい)ということなので、デッドタイムをデフォルト値(初期設定値)より
も大きな値に補正することで、モータに電流が供給されていない駆動状態での装置の温度
上昇を抑制する効果を高めることができる。したがって、前記スイッチング回路等を構成
する部品の電気的特性等のバラツキが考慮された、装置の温度上昇を抑制する効果の高い
、より適切なデッドタイムを設定することができる。
また本発明に係るモ−タ制御装置のデッドタイム補正方法(1)は、モータ制御装置の
検査通電時に、モータに駆動電流を供給するスイッチング回路の上下アーム素子対を、モ
ータに電流が流れない様に駆動させる制御を行うステップと、前記モータ制御装置の通電
期間の温度変化を検出するステップと、該検出された温度変化情報に基づいて、前記上下
アーム素子対を共にオフさせるためのデッドタイムを補正するステップと、該補正された
デッドタイムの補正情報を記憶手段に記憶するステップとを含んでいることを特徴として
いる。
検査通電時に、モータに駆動電流を供給するスイッチング回路の上下アーム素子対を、モ
ータに電流が流れない様に駆動させる制御を行うステップと、前記モータ制御装置の通電
期間の温度変化を検出するステップと、該検出された温度変化情報に基づいて、前記上下
アーム素子対を共にオフさせるためのデッドタイムを補正するステップと、該補正された
デッドタイムの補正情報を記憶手段に記憶するステップとを含んでいることを特徴として
いる。
上記モ−タ駆動回路のデッドタイム補正方法(1)によれば、モータ制御装置の検査通
電時に、前記スイッチング回路の上下アーム素子対を、モータに電流が流れない様に駆動
させる制御を行い、該通電期間の温度変化に基づいて、デッドタイムの補正が行われるの
で、モータに電流が流されていない駆動状態での温度変化、すなわち、前記上下アーム素
子対のオン、オフの切替え時の貫通電流に伴う温度変化が反映された値にデッドタイムを
補正することができ、前記スイッチング回路等を構成する部品の電気的特性等のバラツキ
が考慮された、装置の温度上昇を抑制する効果の高い、より適切なデッドタイムを設定す
ることができる。
電時に、前記スイッチング回路の上下アーム素子対を、モータに電流が流れない様に駆動
させる制御を行い、該通電期間の温度変化に基づいて、デッドタイムの補正が行われるの
で、モータに電流が流されていない駆動状態での温度変化、すなわち、前記上下アーム素
子対のオン、オフの切替え時の貫通電流に伴う温度変化が反映された値にデッドタイムを
補正することができ、前記スイッチング回路等を構成する部品の電気的特性等のバラツキ
が考慮された、装置の温度上昇を抑制する効果の高い、より適切なデッドタイムを設定す
ることができる。
以下、本発明に係るモータ制御装置、及びモ−タ制御装置のデッドタイム補正方法の実
施の形態を図面に基づいて説明する。
図3は、実施の形態(1)に係るモータ制御装置が採用された車載用の電動パワーステ
アリング制御装置の概略構成を示した図である。但し、図1に示したEPS制御装置1と
同一機能を有する構成部品については、同一符号を付し、その説明を省略する。
施の形態を図面に基づいて説明する。
図3は、実施の形態(1)に係るモータ制御装置が採用された車載用の電動パワーステ
アリング制御装置の概略構成を示した図である。但し、図1に示したEPS制御装置1と
同一機能を有する構成部品については、同一符号を付し、その説明を省略する。
電動パワーステアリング制御装置(EPS制御装置)10は、CPU21、RAM22
、ROM23を含んで構成されるマイコン20と、EEPROM24と、モータ駆動回路
3と、電流検出回路4と、温度センサ5とを含んで構成されており、モータ駆動回路3は
、車両の操舵機構(図示せず)に設けられたモータ(DCブラシ付きモータ)50に接続
されている。
、ROM23を含んで構成されるマイコン20と、EEPROM24と、モータ駆動回路
3と、電流検出回路4と、温度センサ5とを含んで構成されており、モータ駆動回路3は
、車両の操舵機構(図示せず)に設けられたモータ(DCブラシ付きモータ)50に接続
されている。
また、ハンドルの操舵状態を検出するトルクセンサ6など、操舵補助制御に必要な情報
を得るための各種センサ(図示せず)がマイコン20に接続されており、トルクセンサ6
などの各種センサで検出された信号がマイコン20に入力されるようになっている。また
、電流検出回路4で検出されたモータ50の電流値がマイコン20に入力され、装置内の
所定箇所に設置された温度センサ5で検出された信号もマイコン20に入力されるように
なっている。
を得るための各種センサ(図示せず)がマイコン20に接続されており、トルクセンサ6
などの各種センサで検出された信号がマイコン20に入力されるようになっている。また
、電流検出回路4で検出されたモータ50の電流値がマイコン20に入力され、装置内の
所定箇所に設置された温度センサ5で検出された信号もマイコン20に入力されるように
なっている。
モータ駆動回路3は、MOS1〜MOS4を含むスイッチング回路31と、MOS1〜
MOS4をオン、オフし得るスイッチング信号を生成して出力するプリドライバ32とを
含んで構成されている。
スイッチング回路31は、MOS1、MOS2からなる上下アーム素子対と、MOS3
、MOS4からなる上下アーム素子対とを含むHブリッジ回路で構成されており、MOS
1、MOS2間の接続点、MOS3、MOS4間の接続点が、モータ50の各端子に接続
されている。
MOS4をオン、オフし得るスイッチング信号を生成して出力するプリドライバ32とを
含んで構成されている。
スイッチング回路31は、MOS1、MOS2からなる上下アーム素子対と、MOS3
、MOS4からなる上下アーム素子対とを含むHブリッジ回路で構成されており、MOS
1、MOS2間の接続点、MOS3、MOS4間の接続点が、モータ50の各端子に接続
されている。
実施の形態(1)に係るEPS制御装置10では、従来、設計計算等により求めて固定
値として設定されていたデッドタイムの値をEPS制御にそのまま使用するのではなく、
まず、EPS制御装置10の工場出荷前の検査工程、又は車両の組立工程や該工程後の検
査工程などにおけるEPS制御装置10の検査通電時に、マイコン20が、ROM23に
格納されているデッドタイムの通電時補正プログラムを実行し、デフォルト値として設定
されたデッドタイムの値を、スイッチング回路31の通電時の温度特性(貫通電流等によ
る温度変化特性)が反映された値(すなわち、装置の温度上昇を抑制する効果が得られる
値)に補正し、その値をEEPROM24に記憶しておき、車両搭載後の実際のEPS制
御に使用するように構成されている点に特徴がある。
値として設定されていたデッドタイムの値をEPS制御にそのまま使用するのではなく、
まず、EPS制御装置10の工場出荷前の検査工程、又は車両の組立工程や該工程後の検
査工程などにおけるEPS制御装置10の検査通電時に、マイコン20が、ROM23に
格納されているデッドタイムの通電時補正プログラムを実行し、デフォルト値として設定
されたデッドタイムの値を、スイッチング回路31の通電時の温度特性(貫通電流等によ
る温度変化特性)が反映された値(すなわち、装置の温度上昇を抑制する効果が得られる
値)に補正し、その値をEEPROM24に記憶しておき、車両搭載後の実際のEPS制
御に使用するように構成されている点に特徴がある。
さらに、別の特徴としては、車両搭載後の実際のEPS制御時において、操舵アシスト
が必要ない運転状況(例えば、目標電流値I*が所定値未満の状況)のときは、EEPR
OM24に記憶された補正デッドタイム値を使用し、操舵アシストが必要ない運転状況(
直進時等のハンドル操作が少ない状況)での温度上昇を抑制する効果を高める一方、操舵
アシストが必要な運転状況(例えば、目標電流値I*が所定値以上の状況)のときは、E
EPROM24に記憶された補正デッドタイム値よりもさらに短い値に補正したデッドタ
イム値を使用して、操舵時における操舵フィーリングの向上、操舵機構の異音の発生を低
減させる効果を高める制御を行う点にある。以下、上記特徴点について、さらに説明する
。
が必要ない運転状況(例えば、目標電流値I*が所定値未満の状況)のときは、EEPR
OM24に記憶された補正デッドタイム値を使用し、操舵アシストが必要ない運転状況(
直進時等のハンドル操作が少ない状況)での温度上昇を抑制する効果を高める一方、操舵
アシストが必要な運転状況(例えば、目標電流値I*が所定値以上の状況)のときは、E
EPROM24に記憶された補正デッドタイム値よりもさらに短い値に補正したデッドタ
イム値を使用して、操舵時における操舵フィーリングの向上、操舵機構の異音の発生を低
減させる効果を高める制御を行う点にある。以下、上記特徴点について、さらに説明する
。
図4は、実施の形態(1)に係るEPS制御装置10におけるマイコン20の行う通電
補正処理動作を示したフローチャートである。なお、本処理動作は、EPS制御装置10
の工場出荷前の検査工程、又は車両の組立工程や該工程後の検査工程などにおけるEPS
制御装置10の検査通電時に実行される。
補正処理動作を示したフローチャートである。なお、本処理動作は、EPS制御装置10
の工場出荷前の検査工程、又は車両の組立工程や該工程後の検査工程などにおけるEPS
制御装置10の検査通電時に実行される。
上記所定の工程において、EPS制御装置10への検査通電が開始されると、ステップ
S1では、デッドタイムの通電補正プログラムが実行済であることを示す補正実行フラグ
Fが1であるか否かを判断し、補正実行フラグFが1ではない、すなわち、デッドタイム
の通電補正が実行されていないと判断すればステップS2に進む。
S1では、デッドタイムの通電補正プログラムが実行済であることを示す補正実行フラグ
Fが1であるか否かを判断し、補正実行フラグFが1ではない、すなわち、デッドタイム
の通電補正が実行されていないと判断すればステップS2に進む。
ステップS2では、サーミスタなどで構成された温度センサ5から取り込んだ信号に基
づいて、温度を検出し、該温度を初期温度T0として記録する処理を行い、次にモータ駆
動回路3を構成するスイッチング回路31の各上下アーム素子対(MOS1とMOS2、
並びにMOS3とMOS4)を、モータ50に電流が流れない様に駆動させる制御を開始
し(ステップS3)、所定時間のカウントを開始する(ステップS4)。
づいて、温度を検出し、該温度を初期温度T0として記録する処理を行い、次にモータ駆
動回路3を構成するスイッチング回路31の各上下アーム素子対(MOS1とMOS2、
並びにMOS3とMOS4)を、モータ50に電流が流れない様に駆動させる制御を開始
し(ステップS3)、所定時間のカウントを開始する(ステップS4)。
上記ステップS3おいては、例えば、図5に示した動作タイミングのように、プリドラ
イバ32から出力されるMOS1、MOS3に対する駆動信号(図5(a)参照)は、そ
のデューティ比(tON/T×100)が50%に設定されており、一方、MOS2、MO
S4に対する駆動信号(図5(b)参照)は、MOS1、MOS3に対する駆動信号のオ
ン、オフの切替えに対して、デフォルトのデッドタイム値DT0を設けたタイミングでオ
ン、オフの切替えを行うように設定されている。つまり、MOS1とMOS3とを同時に
オン(又はオフ)させるとともに、MOS2とMOS4とを同時にオフ(又はオン)させ
る駆動制御を行うようになっている。
イバ32から出力されるMOS1、MOS3に対する駆動信号(図5(a)参照)は、そ
のデューティ比(tON/T×100)が50%に設定されており、一方、MOS2、MO
S4に対する駆動信号(図5(b)参照)は、MOS1、MOS3に対する駆動信号のオ
ン、オフの切替えに対して、デフォルトのデッドタイム値DT0を設けたタイミングでオ
ン、オフの切替えを行うように設定されている。つまり、MOS1とMOS3とを同時に
オン(又はオフ)させるとともに、MOS2とMOS4とを同時にオフ(又はオン)させ
る駆動制御を行うようになっている。
次に、設定された所定時間が経過したか否かを判断し(ステップS5)、所定時間が経
過したと判断すれば、次に温度センサ5から取り込んだ信号に基づいて、温度を検出し、
該温度を経過温度T1として記録する処理を行い(ステップS6)、その後ステップS7
に進む。
過したと判断すれば、次に温度センサ5から取り込んだ信号に基づいて、温度を検出し、
該温度を経過温度T1として記録する処理を行い(ステップS6)、その後ステップS7
に進む。
ステップS7では、温度変化量(上昇温度)ΔT2=T1−T0を算出し、次にROM
23に記憶されている通電時温度変化量ΔTtと、デッドタイムの補正値ΔDTt(デフ
ォルトのデッドタイム値DT0に対する加減算値)との関係が設定されたマップ情報(図
6参照)又は関係式等に基づいて、温度変化量ΔT2に対応する補正値ΔDTaを割り出
し(ステップS8)、次に補正デッドタイム値DT1(=DT0+ΔDTa)を算出し(
ステップS9)、その後ステップS10に進む。
23に記憶されている通電時温度変化量ΔTtと、デッドタイムの補正値ΔDTt(デフ
ォルトのデッドタイム値DT0に対する加減算値)との関係が設定されたマップ情報(図
6参照)又は関係式等に基づいて、温度変化量ΔT2に対応する補正値ΔDTaを割り出
し(ステップS8)、次に補正デッドタイム値DT1(=DT0+ΔDTa)を算出し(
ステップS9)、その後ステップS10に進む。
なお、図6には、通電時温度変化量ΔTtと、デッドタイムの補正値(加減算値)ΔD
Ttとの関係が設定されたマップ情報の一例を示しており、温度変化量ΔT2が、基準変
化量ΔTαより小さい場合は、補正値(加減算値)ΔDTaが正の値となるので、この場
合、補正デッドタイム値DT1は、DT0より大きな値に補正される。一方、温度変化量
ΔT2が、基準変化量ΔTαより小さい場合は、補正値(加減算値)ΔDTaが負の値と
なるので、この場合、補正デッドタイム値DT1は、DT0より小さな値に補正される。
Ttとの関係が設定されたマップ情報の一例を示しており、温度変化量ΔT2が、基準変
化量ΔTαより小さい場合は、補正値(加減算値)ΔDTaが正の値となるので、この場
合、補正デッドタイム値DT1は、DT0より大きな値に補正される。一方、温度変化量
ΔT2が、基準変化量ΔTαより小さい場合は、補正値(加減算値)ΔDTaが負の値と
なるので、この場合、補正デッドタイム値DT1は、DT0より小さな値に補正される。
ステップS10では、補正値ΔDTaと、補正デッドタイム値DT1とをEEPROM
24に記憶する処理を行い、その後、補正実行フラグFを1にして(ステップS11)、
処理を終える。
一方、ステップS1において、補正実行フラグFが1である(すなわち、デッドタイム
の通電補正プログラムは実行済である)と判断すれば処理を終える。
24に記憶する処理を行い、その後、補正実行フラグFを1にして(ステップS11)、
処理を終える。
一方、ステップS1において、補正実行フラグFが1である(すなわち、デッドタイム
の通電補正プログラムは実行済である)と判断すれば処理を終える。
なお、上記実施の形態では、温度変化量ΔTtと、デッドタイムの補正値ΔDTt(デ
フォルトのデッドタイム値DT0に対する加減算値)との関係が設定されたマップ情報等
から、実際の温度変化量ΔT2に対応する補正値ΔDTaを割り出すようになっているが
、別の実施の形態では、以下の処理を適用することができる。
フォルトのデッドタイム値DT0に対する加減算値)との関係が設定されたマップ情報等
から、実際の温度変化量ΔT2に対応する補正値ΔDTaを割り出すようになっているが
、別の実施の形態では、以下の処理を適用することができる。
すなわち、上記補正値ΔDTtの代わりに、図7に示したようなデフォルトのデッドタ
イム値DT0に乗算する補正係数値KDTと、温度変化量ΔTtとの関係が設定されたマッ
プ情報や関係式等に基づいて、温度変化量ΔT2に対応する補正係数値KDTaを割り出し
、補正デッドタイム値DT1(=DT0×KDTa)を算出し、補正係数値KDTaと、補正
デッドタイム値DT1とをEEPROM24に記憶する構成としてもよい。
イム値DT0に乗算する補正係数値KDTと、温度変化量ΔTtとの関係が設定されたマッ
プ情報や関係式等に基づいて、温度変化量ΔT2に対応する補正係数値KDTaを割り出し
、補正デッドタイム値DT1(=DT0×KDTa)を算出し、補正係数値KDTaと、補正
デッドタイム値DT1とをEEPROM24に記憶する構成としてもよい。
なお、図7に示したマップ情報の一例では、温度変化量ΔT2が、基準変化量ΔTαよ
り大きい場合は、補正係数値KDTaが1.0より大きな値となるので、この場合、補正デ
ッドタイム値DT1は、DT0より大きな値に補正される。一方、温度変化量ΔT2が、
基準変化量ΔTαより小さい場合は、補正係数値KDTaが1.0より小さな値となるので
、この場合、補正デッドタイム値DT1は、DT0より小さな値に補正されるようになっ
ている。
り大きい場合は、補正係数値KDTaが1.0より大きな値となるので、この場合、補正デ
ッドタイム値DT1は、DT0より大きな値に補正される。一方、温度変化量ΔT2が、
基準変化量ΔTαより小さい場合は、補正係数値KDTaが1.0より小さな値となるので
、この場合、補正デッドタイム値DT1は、DT0より小さな値に補正されるようになっ
ている。
次に実施の形態(1)に係るEPS制御装置10におけるマイコン20の行うモータ駆
動処理動作を図8に示したフロ−チャ−トに基づいて説明する。なお、本処理動作は、車
両のエンジン始動後、所定周期ごとに実行される。
動処理動作を図8に示したフロ−チャ−トに基づいて説明する。なお、本処理動作は、車
両のエンジン始動後、所定周期ごとに実行される。
まず、ステップS21では、トルクセンサ6から取得した信号に基づいて、操舵補助ト
ルクの目標値となる操舵トルク指令値T*を算出し、次に該操舵トルク指令値T*に基づ
いて、目標電流値I*を算出する処理を行い(ステップS22)、その後ステップ23に
進む。
ルクの目標値となる操舵トルク指令値T*を算出し、次に該操舵トルク指令値T*に基づ
いて、目標電流値I*を算出する処理を行い(ステップS22)、その後ステップ23に
進む。
ステップS23では、目標電流値I*が0Aであるか否かを判断し、目標電流値I*が
0Aである、すなわち、操舵アシストが不要な運転状況であると判断すればステップS2
4に進み、EEPROM24に記憶されている補正デッドタイム値DT1(=DT0+Δ
DTa)を制御に使用するデッドタイムに設定し(ステップS24)、その後ステップS
27に進む。
0Aである、すなわち、操舵アシストが不要な運転状況であると判断すればステップS2
4に進み、EEPROM24に記憶されている補正デッドタイム値DT1(=DT0+Δ
DTa)を制御に使用するデッドタイムに設定し(ステップS24)、その後ステップS
27に進む。
一方、ステップS23において、目標電流値I*が0Aではない、すなわち、操舵アシ
ストが必要な運転状況であると判断すればステップS25に進み、EEPROM24に記
憶されている補正デッドタイム値DT1から所定値ΔDTbを減算した補正デッドタイム
値DT2(=DT1−ΔDTb)を算出し(ステップS25)、補正デッドタイム値DT
2を制御に使用するデッドタイムに設定し(ステップS26)、その後ステップS27に
進む。なお、所定値ΔDTbは、補正デッドタイム値DT2が、補正デッドタイム値DT
1よりも小さくなる(すなわち、DT2<DT1となる)ように、その値が設定されてい
る。
ストが必要な運転状況であると判断すればステップS25に進み、EEPROM24に記
憶されている補正デッドタイム値DT1から所定値ΔDTbを減算した補正デッドタイム
値DT2(=DT1−ΔDTb)を算出し(ステップS25)、補正デッドタイム値DT
2を制御に使用するデッドタイムに設定し(ステップS26)、その後ステップS27に
進む。なお、所定値ΔDTbは、補正デッドタイム値DT2が、補正デッドタイム値DT
1よりも小さくなる(すなわち、DT2<DT1となる)ように、その値が設定されてい
る。
ステップ27では、温度センサ5から取得した信号に基づいて、装置各部の温度(推定
温度)を算出し、次のステップS28では、装置各部の推定温度に基づいて、装置の過熱
を保護するための過熱保護係数K1を決定する処理、例えば、温度と過熱保護係数との関
係(すなわち、温度が所定の上限温度に近くなるほど、過熱保護係数の値が小さくなる(
0に近くなる)関係)が予め設定されたマップ情報等に基づいて、前記推定温度に対応す
る過熱保護係数K1を割り出す処理を行い、その後ステップS29に進む。
温度)を算出し、次のステップS28では、装置各部の推定温度に基づいて、装置の過熱
を保護するための過熱保護係数K1を決定する処理、例えば、温度と過熱保護係数との関
係(すなわち、温度が所定の上限温度に近くなるほど、過熱保護係数の値が小さくなる(
0に近くなる)関係)が予め設定されたマップ情報等に基づいて、前記推定温度に対応す
る過熱保護係数K1を割り出す処理を行い、その後ステップS29に進む。
ステップS29では、目標電流値I*に、上記ステップS28で求めた過熱保護係数K
1を掛けて、過熱保護が考慮された目標電流値I’*(=I*×K1)を算出する処理を
行い、その後ステップS30に進む。
1を掛けて、過熱保護が考慮された目標電流値I’*(=I*×K1)を算出する処理を
行い、その後ステップS30に進む。
なお、前記推定温度が所定の上限温度に近づいている場合は、上記ステップS28にお
いて、過熱保護係数K1に小さな値(例えば、0に近い係数)が設定されるので、ステッ
プS29において算出される目標電流値I’*は、最初に求めた目標電流値I*と比べて
小さな値となる。したがって、モータ50に流す電流が制限される過熱保護ロジックの作
動状態となる。
いて、過熱保護係数K1に小さな値(例えば、0に近い係数)が設定されるので、ステッ
プS29において算出される目標電流値I’*は、最初に求めた目標電流値I*と比べて
小さな値となる。したがって、モータ50に流す電流が制限される過熱保護ロジックの作
動状態となる。
一方、前記推定温度が所定の上限温度に近づいていない場合は、上記ステップS28に
おいて、過熱保護係数K1に1、又は1に近い値が設定されるので、ステップS29にお
いて算出される目標電流値I’*は、最初に求めた目標電流値I*に近い値となる。
おいて、過熱保護係数K1に1、又は1に近い値が設定されるので、ステップS29にお
いて算出される目標電流値I’*は、最初に求めた目標電流値I*に近い値となる。
ステップS30では、過熱保護が考慮された目標電流値I’*と、電流検出回路4を介
して検出されたモータ50の出力電流値Iとの偏差を求め、該偏差に基づき比例積分演算
等を行い電圧指令値V*を算出する処理を行い、次に電圧指令値V*を各上下アームの駆
動デューティ指令値D*に変換する演算処理を行い(ステップS31)、駆動デューティ
指令値D*をプリドライバ32に出力し(ステップS32)、その後処理を終える。
して検出されたモータ50の出力電流値Iとの偏差を求め、該偏差に基づき比例積分演算
等を行い電圧指令値V*を算出する処理を行い、次に電圧指令値V*を各上下アームの駆
動デューティ指令値D*に変換する演算処理を行い(ステップS31)、駆動デューティ
指令値D*をプリドライバ32に出力し(ステップS32)、その後処理を終える。
なお、ステップS31で演算された駆動デューティ指令値D*は、上記ステップS24
、又はステップS26において設定されたデッドタイム(補正デッドタイム値DT1、又
はDT21)が反映された値となっている。
、又はステップS26において設定されたデッドタイム(補正デッドタイム値DT1、又
はDT21)が反映された値となっている。
プリドライバ32では、マイコン20から出力された駆動デューティ指令値D*に基づ
いて、スイッチング回路31のMOS1〜MOS4をオン、オフし得るスイッチング信号
を生成し、生成したスイッチング信号をスイッチング回路31のMOS1〜MOS4に出
力し、MOS1〜MOS4のオン、オフの切替えに応じてモータ50に駆動電流が供給さ
れるようになっている。
いて、スイッチング回路31のMOS1〜MOS4をオン、オフし得るスイッチング信号
を生成し、生成したスイッチング信号をスイッチング回路31のMOS1〜MOS4に出
力し、MOS1〜MOS4のオン、オフの切替えに応じてモータ50に駆動電流が供給さ
れるようになっている。
上記実施の形態(1)に係るEPS制御装置10によれば、装置の検査通電時に、スイ
ッチング回路31の各上下アーム素子対を、モータ50に電流が流れない様に駆動させる
制御が実行され、通電期間の温度変化に基づいて、デッドタイムの補正が行われる。した
がって、モータ50に電流が流されていない駆動状態での温度変化、すなわち、各上下ア
ーム素子対のオン、オフの切替え時の貫通電流に伴う温度変化が反映された値にデッドタ
イムを補正することができ、スイッチング回路31等を構成する部品の電気的特性のバラ
ツキに対応させた、より適切なデッドタイムを設定することができる。
ッチング回路31の各上下アーム素子対を、モータ50に電流が流れない様に駆動させる
制御が実行され、通電期間の温度変化に基づいて、デッドタイムの補正が行われる。した
がって、モータ50に電流が流されていない駆動状態での温度変化、すなわち、各上下ア
ーム素子対のオン、オフの切替え時の貫通電流に伴う温度変化が反映された値にデッドタ
イムを補正することができ、スイッチング回路31等を構成する部品の電気的特性のバラ
ツキに対応させた、より適切なデッドタイムを設定することができる。
例えば、通電期間の温度変化量ΔT2が、基準変化量ΔTαよりも小さい場合は、貫通
電流に伴う温度変化が小さいので、補正デッドタイム値DT1をデフォルト値DT0より
も小さな値に補正することで、デッドタイムがモータ50の制御に与える好ましくない影
響(電圧や電流の歪、トルクリップルなどの影響)を小さくする効果を高めることができ
る。
電流に伴う温度変化が小さいので、補正デッドタイム値DT1をデフォルト値DT0より
も小さな値に補正することで、デッドタイムがモータ50の制御に与える好ましくない影
響(電圧や電流の歪、トルクリップルなどの影響)を小さくする効果を高めることができ
る。
一方、通電期間の温度変化量ΔT2が、基準変化量ΔTαよりも大きい場合は、貫通電
流に伴う温度変化が大きいので、補正デッドタイム値DT1をデフォルト値DT0よりも
大きな値に補正することで、モータ50に電流が供給されていない状態(操作アシストが
不要な運転状況)での装置の温度上昇を抑制する効果を高めることができ、温度上昇によ
って作動する過熱保護ロジックの作動頻度を少なくすることができ、結果、操舵フィーリ
ングの良好な操舵アシスト制御を行うことができる。
流に伴う温度変化が大きいので、補正デッドタイム値DT1をデフォルト値DT0よりも
大きな値に補正することで、モータ50に電流が供給されていない状態(操作アシストが
不要な運転状況)での装置の温度上昇を抑制する効果を高めることができ、温度上昇によ
って作動する過熱保護ロジックの作動頻度を少なくすることができ、結果、操舵フィーリ
ングの良好な操舵アシスト制御を行うことができる。
また、装置の温度上昇を抑制する効果が高くなるので、温度上昇に耐え得る耐熱性の高
い、コストが高くつく部品を採用する必要がなく、低コストな部品で構成することができ
、装置のコストアップを避けることが可能となる。
い、コストが高くつく部品を採用する必要がなく、低コストな部品で構成することができ
、装置のコストアップを避けることが可能となる。
また、車両搭載後の実際のEPS制御時において、操舵アシストが必要ない運転状況(
目標電流値I*が所定値未満の状態、例えばI*=0A)のときは、EEPROM24に
記憶された補正デッドタイム値DT1を使用することにより、操舵アシストが必要ない運
転状況(直進時等のハンドル操作が少ない状況)での温度上昇を抑制する効果を高めるこ
とができる。一方、操舵アシストが必要な運転状況(例えば、目標電流値I*が所定値以
上の状態)のときは、EEPROM24に記憶された補正デッドタイム値DT1よりもさ
らに短い値に補正したデッドタイム値DT2を使用して、操舵時における操舵フィーリン
グの向上、操舵機構の異音の発生を低減させる効果を高めることができる。
目標電流値I*が所定値未満の状態、例えばI*=0A)のときは、EEPROM24に
記憶された補正デッドタイム値DT1を使用することにより、操舵アシストが必要ない運
転状況(直進時等のハンドル操作が少ない状況)での温度上昇を抑制する効果を高めるこ
とができる。一方、操舵アシストが必要な運転状況(例えば、目標電流値I*が所定値以
上の状態)のときは、EEPROM24に記憶された補正デッドタイム値DT1よりもさ
らに短い値に補正したデッドタイム値DT2を使用して、操舵時における操舵フィーリン
グの向上、操舵機構の異音の発生を低減させる効果を高めることができる。
通常、ハンドルを旋回操作している運転状況よりも、ハンドルを旋回操作していない運
転状況の方が、時間的な比率は高いため、ハンドルを旋回操作していないときのデッドタ
イムの値を、装置の温度上昇の抑制に適した値に補正することで、装置の温度上昇を抑制
する効果を高めることができ、操舵時には、デッドタイムの値を短く補正した値にしても
、操舵時の温度上昇の影響を吸収することが十分可能となり、装置の温度上昇の抑制効果
が高く、しかも、操舵フィーリングを損なわない制御を行うことができる。
転状況の方が、時間的な比率は高いため、ハンドルを旋回操作していないときのデッドタ
イムの値を、装置の温度上昇の抑制に適した値に補正することで、装置の温度上昇を抑制
する効果を高めることができ、操舵時には、デッドタイムの値を短く補正した値にしても
、操舵時の温度上昇の影響を吸収することが十分可能となり、装置の温度上昇の抑制効果
が高く、しかも、操舵フィーリングを損なわない制御を行うことができる。
次に実施の形態(2)に係るEPS制御装置について説明する。但し実施の形態(2)
に係るEPS制御装置10Aについては、マイコン20Aを除いて図3に示したEPS制
御装置10と略同様の構成であるため、異なる機能を有するマイコンには異なる符号を付
し、その他の構成部品の説明をここでは省略する。
に係るEPS制御装置10Aについては、マイコン20Aを除いて図3に示したEPS制
御装置10と略同様の構成であるため、異なる機能を有するマイコンには異なる符号を付
し、その他の構成部品の説明をここでは省略する。
実施の形態(1)に係るEPS制御装置10と、実施の形態(2)に係るEPS制御装
置10Aとが相違する点は、車両のエンジン始動後のEPS制御におけるデッドタイムの
補正処理にあり、より具体的には、制御中の装置内の温度変化に応じて、デッドタイムの
値を補正するように構成されている点が相違している。以下、相違点について説明する。
置10Aとが相違する点は、車両のエンジン始動後のEPS制御におけるデッドタイムの
補正処理にあり、より具体的には、制御中の装置内の温度変化に応じて、デッドタイムの
値を補正するように構成されている点が相違している。以下、相違点について説明する。
図9は、実施の形態(2)に係るEPS制御装置10Aにおけるマイコン20Aの行う
モータ駆動処理動作を示したフローチャートである。なお、本処理動作は、エンジン始動
後において、所定時間ごとに実行される。
モータ駆動処理動作を示したフローチャートである。なお、本処理動作は、エンジン始動
後において、所定時間ごとに実行される。
まず、ステップS41では、トルクセンサ6から取得した信号に基づいて、操舵補助ト
ルクの目標値となる操舵トルク指令値T*を算出し、次に該操舵トルク指令値T*に基づ
いて、目標電流値I*を算出する処理を行い(ステップS42)、その後ステップ43に
進む。
ルクの目標値となる操舵トルク指令値T*を算出し、次に該操舵トルク指令値T*に基づ
いて、目標電流値I*を算出する処理を行い(ステップS42)、その後ステップ43に
進む。
ステップS43では、温度センサ5から信号を取り込み、該信号に基づいて装置各部の
推定温度Tnを算出し、RAM22に記録する処理を行い、次に、前回記録した推定温度
Tn-1と、今回記録した推定温度Tnとの差、すなわち前回からの温度変化量ΔT3=T
n−Tn-1を算出する処理を行い(ステップS44)、その後ステップS45に進む。
推定温度Tnを算出し、RAM22に記録する処理を行い、次に、前回記録した推定温度
Tn-1と、今回記録した推定温度Tnとの差、すなわち前回からの温度変化量ΔT3=T
n−Tn-1を算出する処理を行い(ステップS44)、その後ステップS45に進む。
ステップS45では、目標電流値I*が0Aであるか否かを判断し、目標電流値I*が
0Aである、すなわち、操舵アシストが不要な運転状況であると判断すればステップS4
6に進み、EEPROM24に記憶されている補正デッドタイム値DT1(=DT0+Δ
DTa)を制御に使用するデッドタイム値に設定し(ステップS46)、その後ステップ
S50に進む。
0Aである、すなわち、操舵アシストが不要な運転状況であると判断すればステップS4
6に進み、EEPROM24に記憶されている補正デッドタイム値DT1(=DT0+Δ
DTa)を制御に使用するデッドタイム値に設定し(ステップS46)、その後ステップ
S50に進む。
一方、ステップS45において、目標電流値I*が0Aではない、すなわち、操舵アシ
ストが必要な運転状況であると判断すればステップS47に進む。ステップS47では、
ROM23に記憶されている制御時温度変化量ΔTsと、デッドタイムの補正値ΔDTs
(補正デッドタイム値DT1から差し引く値)との関係が設定されているマップ情報(図
10参照)や関係式等に基づいて、温度変化量ΔT3に対応する補正値ΔDTcを割り出
し、その後ステップS48に進む。
ストが必要な運転状況であると判断すればステップS47に進む。ステップS47では、
ROM23に記憶されている制御時温度変化量ΔTsと、デッドタイムの補正値ΔDTs
(補正デッドタイム値DT1から差し引く値)との関係が設定されているマップ情報(図
10参照)や関係式等に基づいて、温度変化量ΔT3に対応する補正値ΔDTcを割り出
し、その後ステップS48に進む。
ステップS48では、EEPROM24に記憶されている補正デッドタイム値DT1か
ら所定値ΔDTcを減算した補正デッドタイム値DT3(=DT1−ΔDTc)(DT3
≧0)を算出し、補正デッドタイム値DT3を制御に使用するデッドタイムに設定し(ス
テップS49)、その後ステップS50に進む。
ら所定値ΔDTcを減算した補正デッドタイム値DT3(=DT1−ΔDTc)(DT3
≧0)を算出し、補正デッドタイム値DT3を制御に使用するデッドタイムに設定し(ス
テップS49)、その後ステップS50に進む。
なお、図10には、制御時温度変化量ΔTsと、デッドタイムの補正値ΔDTsとの関
係が設定されたマップ情報の一例を示しており、温度変化量ΔT3が、正の値(温度上昇
)である場合は、補正値ΔDTcは、基準減算値ΔDTβより大きな値となるので、この
場合、補正デッドタイム値DT3(=DT1−ΔDTc)は、DT1−ΔDTβより小さ
な値に補正される。結果、デッドタイムが短くなるので、操舵フィーリングを向上させる
ことが可能となる。
係が設定されたマップ情報の一例を示しており、温度変化量ΔT3が、正の値(温度上昇
)である場合は、補正値ΔDTcは、基準減算値ΔDTβより大きな値となるので、この
場合、補正デッドタイム値DT3(=DT1−ΔDTc)は、DT1−ΔDTβより小さ
な値に補正される。結果、デッドタイムが短くなるので、操舵フィーリングを向上させる
ことが可能となる。
一方、温度変化量ΔT3’が、負の値(温度低下)である場合は、補正値ΔDTc’は
、基準減算値ΔDTβより小さな値となるので、この場合、補正デッドタイム値DT3(
=DT1−ΔDTc’)は、DT1−ΔDTβより大きな値に補正される結果、デッドタ
イムが長くなるので、さらに温度低下を促進させる効果を高めることが可能となる。
、基準減算値ΔDTβより小さな値となるので、この場合、補正デッドタイム値DT3(
=DT1−ΔDTc’)は、DT1−ΔDTβより大きな値に補正される結果、デッドタ
イムが長くなるので、さらに温度低下を促進させる効果を高めることが可能となる。
ステップ50では、ステップS43で算出した装置各部の推定温度に基づいて、装置の
過熱を保護するための過熱保護係数K1を決定する処理、例えば、温度と過熱保護係数と
の関係(すなわち、温度が所定の上限温度に近くなるほど、過熱保護係数の値が小さくな
る(0に近くなる)関係)が予め設定されたマップ情報に基づいて、前記推定温度に対応
する過熱保護係数K1を割り出す処理を行い、その後ステップS51に進む。
過熱を保護するための過熱保護係数K1を決定する処理、例えば、温度と過熱保護係数と
の関係(すなわち、温度が所定の上限温度に近くなるほど、過熱保護係数の値が小さくな
る(0に近くなる)関係)が予め設定されたマップ情報に基づいて、前記推定温度に対応
する過熱保護係数K1を割り出す処理を行い、その後ステップS51に進む。
ステップS51では、目標電流値I*に、上記ステップS50で求めた過熱保護係数K
1を掛けて、過熱保護が考慮された目標電流値I’*(=I*×K1)を算出する処理を
行い、その後ステップS52に進む。
1を掛けて、過熱保護が考慮された目標電流値I’*(=I*×K1)を算出する処理を
行い、その後ステップS52に進む。
ステップS52では、過熱保護が考慮された目標電流値I’*と、電流検出回路4を介
して検出されたモータ50の出力電流値Iとの偏差を求め、該偏差に基づき比例積分演算
等を行い電圧指令値V*を算出する処理を行い、次に電圧指令値V*を各上下アームの駆
動デューティ指令値D*に変換する演算処理を行い(ステップS53)、駆動デューティ
指令値D*をプリドライバ32に出力し(ステップS54)、その後処理を終える。
して検出されたモータ50の出力電流値Iとの偏差を求め、該偏差に基づき比例積分演算
等を行い電圧指令値V*を算出する処理を行い、次に電圧指令値V*を各上下アームの駆
動デューティ指令値D*に変換する演算処理を行い(ステップS53)、駆動デューティ
指令値D*をプリドライバ32に出力し(ステップS54)、その後処理を終える。
なお、ステップS52で演算された駆動デューティ指令値D*は、上記ステップS46
、又はステップS49において設定されたデッドタイム(補正デッドタイム値DT1、又
はDT3)がそれぞれ反映された値となっている。
、又はステップS49において設定されたデッドタイム(補正デッドタイム値DT1、又
はDT3)がそれぞれ反映された値となっている。
上記実施の形態(2)に係るEPS制御装置10Aによれば、上記実施の形態(1)に
係るEPS制御装置10で得られる効果と略同様な効果を得ることができるとともに、さ
らに、制御中における装置の温度変化を検出し、操舵アシストが必要な運転状況であると
判断された場合、検出された温度変化量ΔT3に基づいて、デッドタイムの補正が行われ
るので、制御中の温度変化の状況に応じたデッドタイムの値に補正することができ、操舵
時の操舵フィーリングを向上させる効果や装置の温度低下を促進させる効果を高めること
ができる。
係るEPS制御装置10で得られる効果と略同様な効果を得ることができるとともに、さ
らに、制御中における装置の温度変化を検出し、操舵アシストが必要な運転状況であると
判断された場合、検出された温度変化量ΔT3に基づいて、デッドタイムの補正が行われ
るので、制御中の温度変化の状況に応じたデッドタイムの値に補正することができ、操舵
時の操舵フィーリングを向上させる効果や装置の温度低下を促進させる効果を高めること
ができる。
なお、上記実施の形態(1)、(2)では、モータ50にDCブラシ付きモータが適用
されている場合で説明しているが、3相ブラシレスモータ等の他のモータにも適用するこ
とができ、例えば、3相ブラシレスモータを適用する場合は、それに対応するモータ駆動
回路、例えば、バッテリBから供給される直流電圧をパルス幅変調(PWM)制御により
3相の交流電圧に変換してモータに供給するように構成された回路を使用すればよく、そ
のスイッチング回路には、U相、V相、W相の各相に対応する上下アーム素子対を備えた
3相ブリッジ回路構成を備えたものを使用すればよい。
されている場合で説明しているが、3相ブラシレスモータ等の他のモータにも適用するこ
とができ、例えば、3相ブラシレスモータを適用する場合は、それに対応するモータ駆動
回路、例えば、バッテリBから供給される直流電圧をパルス幅変調(PWM)制御により
3相の交流電圧に変換してモータに供給するように構成された回路を使用すればよく、そ
のスイッチング回路には、U相、V相、W相の各相に対応する上下アーム素子対を備えた
3相ブリッジ回路構成を備えたものを使用すればよい。
また、上記実施の形態(1)、(2)では、装置内に設けた温度センサ5から取り込ん
だ信号に基づいて、温度を検出するように構成されているが、モータ50やスイッチング
回路31に流れる電流値などから演算により推定温度を求めるようにしてもよい。
だ信号に基づいて、温度を検出するように構成されているが、モータ50やスイッチング
回路31に流れる電流値などから演算により推定温度を求めるようにしてもよい。
また、本発明に係るモータ制御装置は、上述した電動パワーステアリング制御装置のみ
ならず、上下アーム素子対を有するスイッチング回路を駆動させて、モータを駆動させる
他のモータ制御装置にも適用することができる。
ならず、上下アーム素子対を有するスイッチング回路を駆動させて、モータを駆動させる
他のモータ制御装置にも適用することができる。
3 モータ駆動回路
5 温度センサ
10、10A 電動パワーステアリング制御装置
20、20A マイコン
24 EEPROM
31 スイッチング回路
32 プリドライバ
5 温度センサ
10、10A 電動パワーステアリング制御装置
20、20A マイコン
24 EEPROM
31 スイッチング回路
32 プリドライバ
Claims (6)
- 装置の検査通電時に、モータに駆動電流を供給するスイッチング回路の上下アーム素子
対を、モータに電流が流れない様に駆動させる制御を行う通電制御手段と、
該通電制御手段による通電期間の温度変化を検出する第1の温度変化検出手段と、
該第1の温度変化検出手段により検出された温度変化情報に基づいて、前記上下アーム
素子対を共にオフさせるためのデッドタイムの補正を行う第1のデッドタイム補正手段と
、
該第1のデッドタイム補正手段により補正されたデッドタイムの補正情報を記憶手段に
記憶する記憶処理手段とを備えていることを特徴とするモ−タ制御装置。 - 前記第1のデッドタイム補正手段が、前記通電期間の温度変化と、デッドタイムのデフ
ォルト値に加減算する補正値、又はデッドタイムのデフォルト値に乗算する補正係数値と
の関係が設定された情報に基づき、前記検出された温度変化情報に対応する前記補正値、
又は補正係数値を割り出す処理を行うものであることを特徴とする請求項1記載のモータ
制御装置。 - 車両の運転状況に応じて、操舵機構に設けられたモータを駆動させて操舵をアシストす
る制御を行う電動パワーステアリング制御装置に採用されるものであり、
操舵アシストが必要な運転状況であるか否かを判断する判断手段と、
該判断手段による判断結果に基づいて、デッドタイムの補正を行う第2のデッドタイム
補正手段を備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のモータ制御装置。 - 前記判断手段により操舵アシストが必要な運転状況であると判断された場合、
前記第2のデッドタイム補正手段が、前記記憶手段に記憶されたデッドタイムの補正情
報に基づく値よりも短い値にデッドタイムを補正するものであることを特徴とする請求項
3記載のモータ制御装置。 - 制御中における装置の温度変化を検出する第2の温度変化検出手段を備え、
前記判断手段により操舵アシストが必要な運転状況であると判断された場合、
前記第2のデッドタイム補正手段が、前記第2の温度変化検出手により検出された温度
変化情報に基づいて、デッドタイムの補正を行うものであることを特徴とする請求項3記
載のモータ制御装置。 - モータ制御装置の検査通電時に、モータに駆動電流を供給するスイッチング回路の上下
アーム素子対を、モータに電流が流れない様に駆動させる制御を行うステップと、
前記モータ制御装置の通電期間の温度変化を検出するステップと、
該検出された温度変化情報に基づいて、前記上下アーム素子対を共にオフさせるための
デッドタイムを補正するステップと、
該補正されたデッドタイムの補正情報を記憶手段に記憶するステップとを含んでいるこ
とを特徴とするモータ制御装置のデッドタイム補正方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007163624A JP2009005485A (ja) | 2007-06-21 | 2007-06-21 | モータ制御装置、及びモータ制御装置のデッドタイム補正方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007163624A JP2009005485A (ja) | 2007-06-21 | 2007-06-21 | モータ制御装置、及びモータ制御装置のデッドタイム補正方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009005485A true JP2009005485A (ja) | 2009-01-08 |
Family
ID=40321272
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007163624A Withdrawn JP2009005485A (ja) | 2007-06-21 | 2007-06-21 | モータ制御装置、及びモータ制御装置のデッドタイム補正方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009005485A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010228701A (ja) * | 2009-03-30 | 2010-10-14 | Jtekt Corp | デッドタイム設定方法、モータ制御装置および電動パワーステアリング装置 |
CN102419590A (zh) * | 2011-08-19 | 2012-04-18 | 奇瑞汽车股份有限公司 | 一种集成控制器检测设备及其检测方法 |
WO2012169311A1 (ja) | 2011-06-08 | 2012-12-13 | 日本精工株式会社 | 電動パワーステアリング装置の制御装置 |
KR20170070399A (ko) * | 2015-12-14 | 2017-06-22 | 현대자동차주식회사 | 시동 온 시 조향 제어 방법 |
-
2007
- 2007-06-21 JP JP2007163624A patent/JP2009005485A/ja not_active Withdrawn
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010228701A (ja) * | 2009-03-30 | 2010-10-14 | Jtekt Corp | デッドタイム設定方法、モータ制御装置および電動パワーステアリング装置 |
WO2012169311A1 (ja) | 2011-06-08 | 2012-12-13 | 日本精工株式会社 | 電動パワーステアリング装置の制御装置 |
US9050996B2 (en) | 2011-06-08 | 2015-06-09 | Nsk Ltd. | Control device for electric power steering apparatus |
CN102419590A (zh) * | 2011-08-19 | 2012-04-18 | 奇瑞汽车股份有限公司 | 一种集成控制器检测设备及其检测方法 |
CN102419590B (zh) * | 2011-08-19 | 2013-08-07 | 奇瑞汽车股份有限公司 | 一种集成控制器检测设备及其检测方法 |
KR20170070399A (ko) * | 2015-12-14 | 2017-06-22 | 현대자동차주식회사 | 시동 온 시 조향 제어 방법 |
KR102153148B1 (ko) | 2015-12-14 | 2020-09-07 | 현대자동차주식회사 | 시동 온 시 조향 제어 방법 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100520 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20111101 |