JP6682202B2 - 光走査装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光走査装置及び画像形成装置に関し、特にデジタル複写機やレーザビームプリンタ、ファクシミリ装置等の電子写真方式の画像形成装置に備えられる光走査装置に関する。
従来、電子写真方式の画像形成装置に用いられる光走査装置では、光源から射出される光ビームを、回転多面鏡により偏向させ、走査結像光学系により感光体に向けて集光して感光体上に光スポットを形成する。そして、この光スポットで感光体を走査して感光体上に潜像を形成するように、光走査装置は構成されている。形成された潜像は現像剤(トナー)により現像され、トナー像は記録紙に転写され、記録紙に定着された後、排紙される。なお、回転多面鏡を回転駆動する駆動モータや、レンズやミラーなどの光学部品は、光走査装置の筐体(以下、光学箱という)内に取り付けられているのが一般的である。
光走査装置における画像形成装置本体の画像出力の生産性を左右する項目の一つとして、駆動モータの回転数が挙げられる。即ち、画像形成装置本体の画像出力の生産性を高めるための手段として、駆動モータの回転の高速化が求められている。ところが、駆動モータの回転を高速化することにより、回転多面鏡の回転によって回転多面鏡に遠心力が作用し、結果として駆動モータの回転周期に同期した振動エネルギーを光学箱全体に伝播させることになる。これによって、光学箱に支持されたレンズやミラーなどの光学部品が振動し、感光体上の光スポットに回転多面鏡から駆動モータを介して駆動モータの回転周期に同期したビーム振れを発生させ、最終的には画素ずれや濃度むら等の画像劣化を引き起こす。更に、光学箱全体に行き渡ったこの振動エネルギーは、光走査装置全体を大小、様々な振幅で揺らし、その結果、騒音が発生してしまうという課題があった。特に近年では、オイル軸受けタイプの駆動モータにおいて、高速回転で使用しても、長寿命の耐久性能を保持する開発が進んでいる。そのため、従来まで3万rpm前後の回転数で駆動していた駆動モータが、近年では5万rpm弱までの高速回転に対応できる製品化が可能となった。一方で、前述した遠心力のエネルギーは、駆動モータの回転数の二乗で増大する。そのため、従来の回転多面鏡の回転速度では上記振動の画像への影響が小さかったが、今後、回転多面鏡の回転速度の更なる高速化により課題が顕在化する場合が多い。
このような課題を解決するため、例えば光学箱にゴム等からなる粘弾性部材及び粘弾性体に取り付けられた錘からなる動吸振器を装着することで、駆動モータの回転に伴って生じる振動を低減するような構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。ここで、動吸振器とは、振動レベルを低減する機能を有する装置である。即ち、ある加振源からの振動レベルを低減したい系Aに、加振源よりも比較的小型で、加振源の周波数と略等しい固有振動数を有する動吸振器を設置することで、系Aの振動レベルを低減させることができる。動吸振器の固有振動数が加振源周波数と略等しいため、加振源の振動エネルギーを動吸振器が効率的に取り込み、自らが振動することによりエネルギーを消費するため、系Aの振動レベルを低減させることができる。
また、更に発展させた形態として、光走査装置が備える既存の部品を、動吸振器を構成する部材に用いる提案がされている(例えば、特許文献2参照)。動吸振器は、最低限必要な構成要素として、動吸振器の固有振動数を決定づける「バネ要素」と「質量要素」の2つの要素を有している。特許文献2では、光走査装置の光学箱の一部(例えば上カバー)を弾性変形可能とすることで「バネ要素」の代替とし、かつその部分に「質量要素(例えば錘)」を取り付けることにより、動吸振器を構成している。このように、光走査装置が備える既存の部品を動吸振器の「バネ要素」とすることで、動吸振器を構成するための部品点数を削減する効果が得られる。
特許第3184370号公報 特許第3739463号公報
上述した先行技術では、光学箱の一部を弾性変形可能に形成してバネ要素とすることで、新たにバネ要素を設けることなく、駆動モータから光学箱に伝達されてしまう振動エネルギーを動吸振器で消費させ、光学部品等の振動を抑制できる。レンズやミラーなどの光学部品の振動が抑制されれば、前述した駆動モータの回転周期に同期したビーム振れの振幅も低減し、画素ずれや濃度むら等の画像劣化を軽減できる。上述した特許文献2では、光学箱の一部を動吸振器のバネ要素としている。一般的に動吸振器の効果が最大限に発揮されるときは、動吸振器自体の振幅がその系の中で最も大きくなり、これにより制振対象である部材の振幅を抑えている。即ち、動吸振器により光学部品の振動を抑制できるが、動吸振器としての光学箱の一部の振幅は、逆に大きくなる構成となっている。通常、光学箱は光走査装置の構成部品を保持する外側部に位置している。そのため、動吸振器のバネ要素である光学箱の振幅が大きい構成では、駆動モータの加振により生じる光学箱の振動振幅が、光学箱の周囲の空気の密度の粗密を発生させることにより、騒音を発生させてしまう課題がある。
本発明はこのような状況のもとでなされたもので、簡易な構成で、駆動モータ加振による画像劣化の軽減と騒音の低減を図ることを目的とする。
前述の課題を解決するために、本発明は、以下の構成を備える。
(1)光源から出射された光ビームを偏向する回転多面鏡を駆動する駆動手段と、前記駆動手段が取り付けられ、当該駆動手段を駆動するための信号が伝送される信号線が接続されるコネクタと複数の電気部品とを有する実装部品が実装された基板と、前記基板を収容する光学箱と、前記光学箱の底部より立設し、前記基板を固定するための座面を有する少なくとも3つの固定部と、前記駆動手段が駆動することによる前記基板の振動を抑制する動吸振器と、を備え、前記動吸振器は、前記回転多面鏡の回転軸線方向において前記回転多面鏡よりも上側から前記基板を見たときに、前記少なくとも3つの固定部によって囲まれた領域以外の領域かつ前記回転軸線方向において前記実装部品と重ならない領域で前記基板に取り付けられていることを特徴とする光走査装置。
(2)感光体と、前記感光体に光ビームを照射し静電潜像を形成する前記(1)の光走査装置と、前記光走査装置により形成された静電潜像を現像しトナー像を形成する現像手段と、前記現像手段により形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
本発明によれば、簡易な構成で、駆動モータ加振による画像劣化の軽減と騒音の低減を図ることができる。
実施例の画像形成装置の概略断面図 実施例の光走査装置の内部構成を示す斜視図 実施例の偏向装置の上面図、側面図、偏向装置を設置する光学箱の設置面の斜視図 実施例の偏向装置が光学箱に設置された様子を示す斜視図 実施例の偏向装置の斜視図 実施例の光走査装置、偏向装置の上面図、断面図 実施例の動吸振器の構成を示す斜視図 実施例の駆動基板の上面図、及び動吸振器の外観を示す側面図 実施例の動吸振器を駆動基板に固定する様子を示す斜視図 実施例の動吸振器のモード解析のコンター図 実施例の質量体の重さと振動モードの固有振動数の関係を示すグラフ 実施例の光走査装置内の加速度センサの設置場所を示す斜視図、及び加速度センサによる光学箱、レンズの振動の測定結果を示すグラフ 実施例の動吸振器の有無による光走査装置の騒音レベルを示すグラフ その他の実施例の動吸振器の配置位置、動吸振器の構成、質量体への質量表示を示す図 その他の実施例の駆動基板に開口を設けた例を示す図 その他の実施例の駆動基板に複数の開口を設けた例を示す図 その他の実施例の駆動基板に片持ち梁部を形成した例を示す図
以下に、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
[画像形成装置における画像形成プロセスの概要]
図1を用いて、画像形成装置における画像形成プロセスの概要を説明する。図1は、光走査装置40と、感光ドラム2、帯電装置12、現像器13等からなる画像形成装置の画像形成部とを示した画像形成装置の概略断面図である。図1において、光源ユニット35から出射されたレーザ光(光ビーム)は、駆動モータユニット36(以下、偏向装置36ともいう)に設けられた偏向手段である回転多面鏡10によって偏向される。なお、回転多面鏡10は、偏向装置36の駆動手段である駆動モータにより回転駆動される。回転多面鏡10により偏向されたレーザ光は、各種レンズ37、折返しミラー38等からなる光学系を介して、感光体である感光ドラム2に照射される。感光ドラム2は、その表面を帯電装置12により一様に帯電された後、入力画像データに基づいて光走査装置40内の光源ユニット35の半導体レーザから出射されるレーザ光(光ビーム)によって、露光される。感光ドラム2は、図1中、矢印で示す回転方向(時計回り方向)に一定速度で回転し、感光ドラム2の感光面は、光走査装置40からの光ビームに対して副走査方向(感光ドラム2の回転方向(図1中、矢印方向))に移動する。このようにして、感光ドラム2上に画像データに基づく静電潜像が形成される。
この静電潜像は、現像手段である現像器13のトナー(現像剤)によって現像され、トナー像が形成される。その後、転写手段である転写ローラ15と感光ドラム2とで形成される転写部において、転写ローラ15に転写電圧が印加される。これにより、感光ドラム2上に担持されたトナー像が、搬送経路上を図中、矢印方向(搬送方向)に搬送されてくる転写材60(記録媒体)に転写される。そして、トナー像が転写された転写材60は、不図示の定着器に搬送され、加熱等により定着処理が施され、転写材60にトナー画像が定着される。なお、転写材60に転写されず、感光ドラム2上に残ったトナーは、クリーニング装置16により除去される。
[光走査装置の概要]
図2は、上述した画像形成プロセスによって画像形成を行うレーザビームプリンタやデジタル複写機等の画像形成装置に用いられる光走査装置40の斜視図である。図2は、光走査装置40の開放面を覆う不図示のカバーを外して、開放面側から見た光走査装置40の内部構成を示す図である。図2(a)は、光源ユニット35から出射された光ビーム500を図示した斜視図であり、図2(b)は、光ビーム500を図示していない斜視図である。なお、図2において、光走査装置40の下部に描かれているのは、光走査装置40から出射される光ビーム500(レーザ光)により走査される感光ドラム2である。
図2に示すように、光走査装置40は、半導体レーザやコリメータレンズをユニット化した光源ユニット35、光源ユニット35から出射された平行光束のレーザ光を副走査方向の収束光へと変えるシリンダレンズ39、偏向装置36を備えている。偏向装置36の駆動モータは、複数の反射面を有する回転多面鏡10を駆動し、光源ユニット35から出射された光束であるレーザ光を偏向する。更に、光走査装置40は、回転多面鏡10によって偏向されたレーザ光を感光ドラム2の表面に結像させるレンズ37、レーザ光を反射し、感光ドラム2に導く折返しミラー38を備えている。上述した各構成品は、光走査装置40の筐体である光学箱105に収容される。
図2(a)に示すように、光源ユニット35は、入力画像データに基づいたレーザ光を出射する。このレーザ光は、コリメータレンズ、シリンダレンズ39を通過した後、偏向装置36の駆動モータにより回転駆動されている回転多面鏡10の反射面に入射する。回転多面鏡10は一定速度で回転しているため、回転多面鏡10に反射した後のレーザ光は、感光ドラム2を走査する走査光となり、レンズ37を介して、感光ドラム2上に静電潜像を形成する。また、図2(a)中の光ビーム500は、光源ユニット35から出射されたレーザ光が、回転多面鏡10によって偏向されたレーザ光の軌跡(走査光)を示している。光ビーム500は、レンズ37や折返しミラー38等の各光学部品によって、光源ユニット35から感光ドラム2へレーザ光が導光されていることを表している。感光ドラム2の表面を走査するレーザ光は、2つの走査により、感光ドラム2に静電潜像を形成する。1つは、回転多面鏡10による主走査(図2(a)の感光ドラム2の回転軸方向の走査)であり、もう1つは、感光ドラム2の回転による副走査(図2(a)の感光ドラム2の回転方向の走査)である。
[偏向装置の構成]
図3は、本実施例で用いる偏向装置36の外観、及び光走査装置40の光学箱105に固定される様子を示す図である。図3(a)は偏向装置36を上方向から見たときの外観を示す上面図であり、図3(b)は、偏向装置36を図3(a)の黒い矢印から見た場合の外観を示す側面図である。偏向装置36は、回転多面鏡10、駆動モータの駆動に必要な画像形成装置本体との信号線を収容した束線(図5参照)が接続されるコネクタ501、駆動モータを駆動する駆動回路、これら部品を搭載した駆動基板100から構成されている。また、駆動基板100には、光学箱105に固定するためのビス穴である固定用穴1011、1012、1013、1014が設けられている。更に、駆動基板100には、光走査装置40に対する位置決めを行う位置決めボス102がカシメ加工などで接合されている。そして、位置決めボス102に嵌合された(あるいは一体の)軸受けは、駆動モータのローター部31のシャフトを受け、ローター部31の回転軸30に回転多面鏡10が同軸で搭載されている。回転多面鏡10は、上部から板バネなどにより押圧されて、ローター部31に固定されている。
[偏向装置の光走査装置への取り付け]
図3(c)は、本実施例の偏向装置36と、光走査装置40に偏向装置36を設置する光学箱105の設置面の構成を示す斜視図である。なお、図3(c)では、光走査装置40は、偏向装置36を設置する設置面のみを示している。図3(c)において、偏向装置36の駆動基板100は弾性変形可能な材質であり、駆動基板100には、駆動基板100を光学箱105の設置面に固定するための複数の固定用穴1011、1012、1013、1014が設けられている。また、光学箱105の設置面(底面)には、駆動基板100の固定用穴1011、1012、1013、1014に対応する位置に、設置面から立設する円筒形状の取付座面を有する固定部であるボス1071、1072、1073、1074が立設されている。また、ボス1071、1072、1073、1074には、後述するビス締結のためのビス穴が設けられている。
偏向装置36の位置決めボス102は、光走査装置40の支持部材である光学箱105に一定の精度で設けられた位置決め穴106に挿入して嵌合され、軸中心の位置精度を確保しながら、偏向装置36及び回転多面鏡10の位置決めが行われる。偏向装置36の駆動基板100が当接する、光学箱105に設けられたボス1071、1072、1073、1074の座面は、歪みや凹凸の少ない、高い平面精度を有している。同様に、ボス1071、1072、1073、1074が当接する偏向装置36の駆動基板100の取付基準面(図3(b)の一点鎖線部で示す)も高い平面精度を有している。そして、光学箱105のボス1071、1072、1073、1074に設けられたビス穴に偏向装置36側の固定用穴1011、1012、1013、1014を通して螺入したビスで締結することにより、偏向装置36と光学箱105が固定される。なお、駆動基板100の取付基準面は、駆動基板100の光学箱105の底部に対向した面であり、回転軸30は取付基準面に対して垂直に組み立てられている。
図4は、上述した偏向装置36が光走査装置40の光学箱105に設置された様子を示す斜視図である。図4において、偏向装置36は、固定用穴1011〜1014に挿入されたビスで光学箱105に固定されており、駆動基板100には、動吸振器502が設置されている。また、駆動基板100に実装されたコネクタ501には、前述したモータ駆動に必要な通電ケーブルであり、画像形成装置本体との送受信を行うための信号線が収容された束線504が挿入されている。
[動吸振器の構成]
図5は、図4から偏向装置36を抜き出した斜視図であり、以下での説明をわかりやすくするために、光学箱105やレンズ37等は図示していない。図5では、ビス503a、503b、503c、503dが示されている。ビス503a、503b、503c、503dは、それぞれ駆動基板100の固定用穴1013、1012、1011、1014、光学箱105のボス1073、1072、1071、1074を通して、偏向装置36と光学箱105を締結する。
前述したように、振動の抑制手段である動吸振器は、動吸振器の固有振動数を決定づける「バネ要素」と「質量要素」の2つの要素を有している。本実施例では、動吸振器502の「バネ要素」を、光走査装置40の偏向装置36の駆動基板100が担っている。一方、動吸振器502の「質量要素」は、動吸振器502の質量要素としての役割を持つ質量体506と、質量体506を保持し偏向装置36に設置する役割を持つ樹脂製の保持部材505の2点から構成されている。光走査装置40の偏向装置36の駆動基板100を、動吸振器の「バネ要素」とすることにより、動吸振器を構成する部品点数を削減することができる。また、質量体506は、できるだけ少ない体積で必要な質量を満足するため、密度が比較的高いステンレス鋼や銅などの金属を用いている。
[動吸振器の設置位置]
図6(a)、(b)は、偏向装置36の駆動基板100に、動吸振器502が取り付けられている場所を説明する図である。図6(a)は、偏向装置36が設置された光走査装置40を上方向から見たときの外観を示す上面図であり、図6(b)は、図6(a)の黒枠で囲まれた領域部分である偏向装置36を拡大した上面図である。
前述したように、偏向装置36の駆動基板100は、光学箱105に4つのビス503a、503b、503c、503dを使用して締結されている。その際、ビス503を通す固定用穴のうち、ビス503b、503c、503dを通す固定用穴1012、1011、1014は駆動基板100の外周の隅部(角部分)に設けられている。一方、ビス503aを通す固定用穴1013は駆動基板100の内部側に設けられている。そのため、図6(b)に示すように、各ビス503の締結位置である締結中心点を結んだ線分で囲まれた仮想領域をビス締結領域526と定義すると、ハッチングで示されるビス締結領域526は、駆動基板100の全面をカバーしているわけではない。なお、駆動基板100上に各ビス503を通すための固定用穴1011〜1014を、上述したように配置した理由については後述する。
また、本実施例において特徴的なことは、図6(b)に示すように、動吸振器502がハッチングで示されたビス締結領域526の外側に設置されていることである。即ち、動吸振器502は、駆動基板100を固定するための座面を有するボス1071、1072、1073、1074に駆動基板100が接する以外の部分である、駆動基板100における振動可能な領域に取り付けられる。図6(b)に示すように、長方形の形状を有する駆動基板100の外形(外周部)を構成する4つの隅部(角部)の内、駆動基板100の3つの隅部(角部)は、ビス503b、503c、503dにより光学箱105に締結されている。一方、駆動基板100の残りの隅部(角部)には、動吸振器502が設置されている。
図6(c)、(d)は、偏向装置36に設置された動吸振器502の駆動基板100からの高さについて説明するための断面図である。図6(c)は、図6(a)の端部を白抜き矢印で示す一点鎖線を切断線として、光走査装置40を切断し、白抜き矢印方向から切断面を見たときの光走査装置40全体の断面図である。図6(d)は、図6(c)の枠部で囲まれた領域部分を拡大した断面図であり、偏向装置36及び光走査装置40の偏向装置36周辺部の断面が示されている図である。図6(d)において、動吸振器502の質量体506の上面(頂面)の高さを質量体506の駆動基板100からの高さ507(図中、破線で表示)として図示している。一方、偏向装置36の回転多面鏡10の取付座面(駆動モータのローター部31との取付面)の高さを、取付座面の駆動基板100からの高さ508(図中、一転鎖線で表示)として図示している。高さ507と高さ508の関係は、回転多面鏡10の取付座面の高さ508の方が、質量体506の高さ507よりも高い関係(高さ508>高さ507)にある。また、光源ユニット35から出射されたレーザ光が回転多面鏡10によって偏向されたレーザ光である光ビーム500の高さも、質量体506の高さ507よりも高い位置にある。
前述したように、質量体506は、密度の観点から金属製であるため、表面に光沢面を有している。そのため、光ビーム500が質量体506に入射すると光沢面に反射されて散乱光が発生し、フレア光として感光ドラム2上に導光され、画像不良を引き起こす場合が考えられる。そのため、光ビーム500の駆動基板100からの高さを質量体506の高さ507よりも高くすることにより、フレア光の発生を抑制することが可能となる。また、フレア光の発生を抑制ために、図6(a)に示すように、動吸振器502は、回転多面鏡10を介して、光源ユニット35が設置されている側と反対側に設置されている。このように可能な限り、動吸振器502を光ビーム500の走査光路から離れた位置に設置することにより、フレア光の発生を低減している。
[動吸振器の作成方法]
図7は、動吸振器502を構成する質量体506と、質量体506を保持する保持部材505との取付方法を説明する斜視図であり、図7(a)は質量体506を保持部材505に取り付ける前の状態を、図7(b)は取り付けた後の状態を示している。図7(a)に示すように、質量体506は円筒形状を有しており、上面(頂面)の外周部の角を削って面取りがされており、保持部材505に圧入する際に保持部材505と対向する下面の外周部も同様に面取りされている(図8(c)参照)。また、保持部材505は、質量体506を保持するために、互いに対向する位置に形成された2つのリブ527、528を有し、リブ527、528は上方向に突出している。そして、2つのリブ527、528の内側は、圧入された円筒形状の質量体506に当接することにより、質量体506を保持するように円形状を有している。
リブ527、528により形成される円形状の内径(リブ527、528の内壁間の距離)は、質量体506の外径に対し、数十μm小さくなっている。この大小関係(リブ527、528間の内径(リブ間の内径)<質量体506の外径)により、質量体506は、図7(a)に示す矢印の方向に押圧しながら挿入することにより、保持部材505のリブ527、528間に圧入される。その結果、質量体506は、図7(b)に示すように、強固に保持部材505に固定された状態(取り付けられた状態)となる。なお、リブ527、528の上面(頂面)の内壁側の外周部分も、質量体506が円滑に圧入されるように面取りがされている。質量体506を保持部材505に取り付けるために、例えばビスを用いて締結し、固定する方法も考えられるが、動吸振器502を構成する部材が増えるため、上述した圧入による固定方法の方が、組み立てが簡単に行える点でメリットがある。また、上述した圧入による固定方法では、動吸振器による振動低減効果がビスの形状ばらつきなどによる質量誤差の影響を受けずに済むことができる。なお、スリット530については、後述する。
[動吸振器の駆動基板への設置方法]
次に、質量体506が保持部材505に固定された動吸振器502を、偏向装置36の駆動基板100に設置する方法について説明する。図8(a)は、偏向装置36の駆動基板100を上方向から見た上面図であり、図8(b)は、動吸振器502が設置される部分、即ち、図8(a)において駆動基板100上の黒枠で囲まれたスリット540の周辺領域を拡大した上面図である。切り欠き部であるスリット540は、駆動基板100の外周(端部)を切り欠いて形成されており、凹形状の開口となっている。図8(b)は、駆動基板100への取付部材である保持部材505をスリット540に矢印方向に挿入して、保持部材505が駆動基板100に固定された状態(取り付けられた状態)を示している。なお、所定の位置である固定位置511は、保持部材505が固定された状態のときの位置(場所)を示す。図8(b)に示すように、保持部材505が固定された固定位置511では、保持部材505は駆動基板100と接触することにより精度よく配置される。
図8(a)に示すように、駆動基板100の特徴的な形状としては、スリット540の開口の幅が、駆動基板100の外周に設けられた入り口部と保持部材505が固定される固定位置511とで異なっている点である。即ち、図7(b)において、開口幅509は、スリット540の入り口部の幅を示し、開口幅510は、保持部材505が固定される固定位置511におけるスリット540の幅を示し、開口幅509<開口幅510の大小関係を有している。なお、後述するように、動吸振器502の保持部材505は、スリット540の開口幅509の入り口部から図中の矢印の方向に押し込まれ、開口幅510の固定位置511に固定される。
図8(c)、(d)は、質量体506が保持部材505に取り付けられた動吸振器502の側面図(横方向から見た図)である。後述するように、保持部材505は弾性変形が可能であり、図8(c)は弾性変形前の動吸振器502の状態を、図8(d)は弾性変形中の動吸振器502の状態を示している。図8(c)に示すように、保持部材505は、リブ527、528を有する保持部と、保持部を支持する土台部分である支持部から構成されている。更に、支持部は、動吸振器502を駆動基板100のスリット540に挿入するために、隙間の幅(上下方向の幅)が幅514の凹部である切り欠き部531を備えた特徴的な形状を有している。
また、保持部材505は、切り欠き部531の中央部を含む、保持部材505の支持部を横断して貫通するスリット530を有している。前述したように、保持部材505の材質は樹脂である。そのため、図8(d)に示すように、保持部材505を駆動基板100のスリット540に挿入した場合には、スリット530を押し潰す(圧迫する)方向(内径方向)の圧力529が駆動基板100側から加わる。そして、圧力529が切り欠き部531に加わることにより、スリット530の下部の開口入口が狭くなる(入り口側の幅が減少する)。従って、保持部材505が弾性変形する前の切り欠き部531の直径を変形前直径512(図8(c))とし、保持部材505が弾性変形した後の切り欠き部531の直径を変形後直径513(図8(d))とする。2つの直径の大小関係は、変形前直径512>変形後直径513となる。また、変形前直径512と、固定位置511における開口幅510との大小関係は、変形前直径512≒開口幅510となっている。更に、変形前直径512と、スリット540の開口の開口幅509との大小関係は、変形前直径512>開口幅509となっている。
図9は、上述した形状を有する動吸振器502を駆動基板100に固定する様子を示す斜視図である。図9(a)は、動吸振器502の保持部材505を駆動基板100のスリット540に矢印の方向に押し込んでいるときの様子を示し、図9(b)は、動吸振器502の保持部材505が固定位置511に押し込まれ、位置決め固定された様子を示している。即ち、図9(a)では、保持部材505の切り欠き部531が、図8(b)に示す駆動基板100のスリット540の開口幅509の領域部分を通過中の状態である。上述したように、切り欠き部531が弾性変形していないときの変形前直径512は、スリット540の開口幅509よりも大きい(変形前直径512>開口幅509)。そのため、切り欠き部531には駆動基板100のスリット540側からスリット530を押し潰す方向の圧力529が加えられる(図8(d))。その結果、圧力529によりスリット530の開口の幅が減少し、切り欠き部531が弾性変形しているときの変形後直径513がスリット540の開口幅509に略等しくなる(変形後直径513≒開口幅509)。これにより、動吸振器502はスリット540の固定位置511へと押し込まれる。
そして、図9(b)に示すように、動吸振器502の保持部材505が固定位置511まで押し込まれると、駆動基板100のスリット540の開口が開口幅509から開口幅510に広がる。開口幅510と切り欠き部531の弾性変形前の直径512は、変形前直径512≒開口幅510なので、スリット530に加えられていた圧力529がなくなり、保持部材505のスリット530の幅は初期状態、すなわち弾性変形前の直径512の状態に戻る。また、図8(b)に示したように、固定位置511に押し込まれた保持部材505は、変形前直径512≒開口幅510の関係により、駆動基板100の水平方向の自由度を拘束される。更に、保持部材505のスリット530の隙間部分の高さ(上下方向の幅)である幅514を、駆動基板100の厚みよりわずかに小さくしておくことにより、保持部材505は駆動基板100の上下方向(高さ方向)の自由度も拘束される。これは、保持部材505を樹脂製とし、弾性変形しやすい形状にしているために達成することができる。なお、前述したように、保持部材505の切り欠き部531を、水平方向、上下方向に弾性変形させながら駆動基板100のスリット540に押し込むため、保持部材505の材質は、例えばポリアセタールなどの摺動性が高い樹脂を用いることが望ましい。
[動吸振器の振動モード]
図10は、駆動基板100上に位置決め固定された動吸振器502が、光学箱105上でどのようなモードで振動するかを示したモード解析のコンター図(等値線図)である。なお、説明の都合上、図10には、光学箱105は図示していない。また、図10(a)と図10(b)は駆動基板100の振動の位相を示しており、動吸振器として使用する振動モードは、図10(a)と図10(b)の形状を交互に繰り返していることを示している。
図10に示すコンター図より、ビス503a〜503dで囲まれたビス締結領域526(図6(b)参照)に相当する場所は振動せず、ビス締結されていない動吸振器502が設置された領域は振動可能な領域として、バネ性を持って振動していることがわかる。また、このとき、動吸振器502が振幅の最大点となっているのも特徴的であり、これは片持ち梁状の先端部に質量体が付されたときの1次の振動モードと同様と見なすことができる。このことから、駆動基板100のビス締結されていない領域は、動吸振器502のバネ要素として機能していることがわかる。この領域を駆動基板100のバネ要素部515と定義する。図6(b)において、ビス503のための3つの固定用穴1011、1012、1014を駆動基板100の3つの隅(角部)に設け固定用穴1013を駆動基板100の内部側に設けたのは、意図的に振動可能領域であるバネ要素部515を作り出すためである。これによって、光走査装置40が有する既存の装置である偏向装置36の駆動基板100に動吸振器502の「バネ要素」の機能を付与することで、動吸振器502を構成する部品点数を削減することができる。
[質量体の重さと振動モードの固有振動数との関係]
図11は、本実施例で偏向装置36に設置された動吸振器502の質量体506の重さと、振動モードの固有振動数(周波数)との関係を示したグラフである。図11において、横軸は周波数(固有振動数)(単位:Hz(ヘルツ))を示し、縦軸は振幅のピークを1として正規化したときの各周波数での振幅比を示している。また、図11には3つのグラフが表されており、破線で描かれたグラフは質量体506の重さが5.0gの場合のグラフ、実線で描かれたグラフは質量体506の重さが1.0gの場合のグラフである。また、一点鎖線で描かれたグラフは質量体506の重さが0.6gの場合のグラフを示す。
図11のグラフにより、動吸振器502の固有振動を励起させた際に特徴的な振動モードの周波数がいくつかを判別することができる。本実施例で用いる動吸振器502の振動モードは、図10で示す基本的な1次の振動モードなので、他の振動モードと比較して最も大きな振幅を得ることができる。即ち、図11のグラフ上で最も大きいピークが1次振動モードを示している。図11より、質量体506の重さを重くすると、固有振動数(周波数)は低くなり、逆に質量体506を軽くすれば、固有振動数(周波数)が高くなることがわかる。このことは、質量体506の重さにより、固有振動数(周波数)を可変にすることができることを意味している。
本実施例で用いた質量体506は、できるだけ少ない体積で必要な質量を満足するために密度の高い金属製としているが、外形形状誤差による質量・固有振動数の敏感度を抑制するという観点からは密度が低い方がよい。そのため、許容可能な固有振動数の誤差範囲内で、より密度の低い材質を質量体506に使用するために選択してもよい。
また、質量体506は図7で説明したように円筒形状を有している。従って、既製品のシャフト部材から質量体506として使用する長さのシャフトを切り出すだけで、必要とする固有振動数の動吸振器502を容易に生成することができる。質量体506の重さにより動吸振器502の固有振動数が決定されるが、質量体506の重さは、偏向装置36の駆動モータの駆動周波数(回転数)や、光走査装置40の固有振動数に応じて異なるので、実験解析的に求めてもよいし、理論的に求めてもよい。
[振動に対する動吸振器の効果]
次に、光走査装置40の固有振動数と偏向装置36の駆動モータの駆動周波数が合致してしまうことにより、駆動モータの加振エネルギーを光走査装置40が受動し続ける「共振」現象における動吸振器502の効果について述べる。共振現象を発生させないためには、光走査装置40の固有振動数と駆動モータの駆動周波数とは合致しないことが望ましい。しかしながら、駆動モータの駆動周波数は、画像印字密度(解像度)や電子写真プロセス速度で一義的に決定される。また、画像形成装置の印刷速度ラインナップに伴い、駆動モータには複数の駆動周波数が設定される。その結果、光走査装置40の固有振動数と駆動モータの駆動周波数が比較的近い周波数になることが予想される。そのため、本実施例では、上述した2つの周波数が合致する共振周波数での光走査装置40の駆動を想定することは、画像劣化と騒音に対する動吸振器の効果を判断するのに適切なケースと考えられる。
図12(a)は、本実施例において、光走査装置40内の振動をモニタするために加速度センサを配置した箇所を示す斜視図である。なお、説明の都合上、光走査装置40のみを図示している。測定時には、光走査装置40は上カバーで密閉され、画像形成装置に所定の方法で精度よく固定及び締結されている。加速度センサが配置された2つの測定ポイントのうち、測定ポイント516は光学箱105の略中央に、測定ポイント517はレンズ37の長手方向中央に設けられている。両測定ポイントに設置された加速度センサは、偏向装置36の駆動モータの回転軸30の方向、すなわち光走査装置40の副走査方向(上下方向、重力方向)の加速度を測定している。測定ポイント516で光学箱105の略中央における加速度を測定しているのは、この箇所における振幅が光走査装置40の騒音レベルと高い相関関係を有しているためである。また、測定ポイント517でレンズ37の長手方向中央における加速度を測定しているのは、レンズ37が副走査方向に振動すると感光ドラム2上の結像点も副走査方向にずれてしまい、画像劣化につながるからである。そのため、駆動モータ加振による「画像劣化」と「騒音」という2つの課題解決のためには、測定ポイント516、517における加速度を低減することが求められる。
図12(b)、(c)は、光走査装置40において、2つの測定ポイント516、517に設置された加速度センサの測定結果を示したグラフである。図12(b)、(c)において、破線で示されるグラフは動吸振器を設置していない場合のグラフ、実線で示されるグラフは動吸振器を設置した場合のグラフである。図12(b)は、測定ポイント516で測定した光学箱105の略中央における加速度と周波数の関係を表す周波数応答曲線を示している。一方、図12(c)は、測定ポイント517で測定したレンズ37の長手方向中央における加速度と周波数の関係を表す周波数応答曲線を示している。図12(b)、(c)において、それぞれ、横軸は偏向装置36の駆動モータの駆動周波数(単位:Hz)を示し、縦軸は駆動モータの各駆動周波数での各測定ポイントでの加速度(単位:m/s)を示す。
まず、図12(b)、(c)の動吸振器を設置していない場合の破線で表された周波数応答曲線に着目すると、周波数応答曲線は、光学箱105(図12(b))及びレンズ37(図12(c))とも、周波数が約550Hz付近で大きなピークを有している。即ち、周波数が約550Hzのときに、光学箱105の振動は約10m/sを示しており、レンズ37の振動は、約14m/sを示している。550Hzという周波数は光走査装置40における共振周波数であり、このときの偏向装置36の駆動モータの駆動回転数は33000rpm(=550Hz×60秒)である。
上述したように、本実施例では、「共振」現象を画像劣化と騒音の両者を発生させるケースとして捉え、共振現象が生じる共振周波数を、光学箱105及びレンズ37における加速度ピークを低減させるための対象周波数としている。即ち、本実施例では、周波数550Hzにおける加速度ピークを低減させるために動吸振器502を用いており、動吸振器502を設置したときの周波数応答曲線が、図12(b)、(c)に実線で示されたグラフである。動吸振器502を設置したときの周波数応答曲線より、動吸振器502を設置したことによって、動吸振器502を設置しない場合に示していた約550Hzの周波数における特徴的なピークが消滅している。即ち、図12(b)より、約550Hzにおける光学箱105の振動については、動吸振器502がない場合には約9.8m/sであるが、動吸振器502が設置された場合には約1m/sに減少している。同様に、図12(c)より、約550Hzにおけるレンズ37の振動については、動吸振器502がない場合には約13.6m/sであるが、動吸振器502が設置された場合には約1m/sに減少している。図12(b)、(c)より、振動の観点から動吸振器502を設置することによる効果を確認することができ、振動によって感光ドラム2上の結像点が副走査方向にずれることによる画像劣化を抑制することができる。
この場合、周波数550Hzの加速度ピークの減衰に最も効果がある動吸振器502の固有振動数は約500Hzであり、このとき用いた質量体506の質量は2.1gである。このように、制振対象となる周波数に応じて、動吸振器502の質量体506の質量を可変することにより、その周波数に最も適した効果を得ることができる。動吸振器はその特性上、減衰対象とする周波数(本実施例では550Hz)の前後の周波数に振動のピークが形成される傾向がある。例えば、光学箱105においては、図12(b)に示すように、周波数が約500Hzと約590Hzに振動のピークが形成されている。一方、レンズ37では、図12(c)に示すように、周波数が約500Hzと約580Hzと約610〜620Hzに振動のピークが形成されている。動吸振器に適正な「粘性」要素を付与することによって、このようなピークの発生を抑制できることが知られている。上述したように、動吸振器502の設置によって、減衰対象とする周波数には効果があるが、別の周波数帯において新たなピークが生じる場合もある。そのため、使用する偏向装置36の駆動モータの駆動周波数に応じて、最適な質量体506を選択するのが肝要である。
[騒音に対する動吸振器の効果]
図13は、動吸振器502を設置する前と設置した後での、光走査装置40の騒音レベルを示すグラフであり、破線で示すグラフは動吸振器502を設置する前、実線で示すグラフは動吸振器502を設置した後の騒音レベルを示している。なお、設置された動吸振器502は、図12において使用された動吸振器502と同じものである。図13において、横軸は偏向装置36の駆動モータの駆動周波数(単位:Hz)を示し、縦軸は駆動モータの各周波数における騒音(単位:dB)を表している。なお、騒音レベルを測定するためのマイクは、偏向装置36の駆動モータの直上30cmの位置に、光走査装置40と正対させて設置している。
前述したように、図12(b)に示した光学箱105の略中央に設けられた測定ポイント516における振幅は、光走査装置40の騒音レベルと高い相関関係を有している。図13では、動吸振器502を設置する前の騒音レベルは、共振周波数である550Hz付近に約74dBの大きなピークが存在している。ところが、動吸振器502を設置することにより約550Hz付近の騒音レベルが約62dBまで減衰され、動吸振器502がない場合のピークが消滅し、図12(b)、(c)で説明した振動と同様に動吸振器を設置したことによる効果を確認することができる。
以上説明したように、対象とする周波数に応じて動吸振器502の質量体506の質量を変えることにより、駆動モータ加振による「画像劣化」と「騒音」という2つの課題を大幅に抑制することができる。一般的に駆動モータ加振による「画像劣化」や「騒音」が課題となるのは30000rpm以上の回転数や、前述したような光走査装置40の共振周波数付近であることが多い。動吸振器502は質量体506の質量により制振効果が得られる周波数が変わるため、対象となる駆動モータの駆動回転数に対して効果の大きい質量の質量体506を有した動吸振器502を設置することが、コストや防振性能の観点から望ましい。
以上説明したように、本実施例によれば、簡易な構成で、駆動モータ加振による画像劣化の軽減と騒音の低減を図ることができる。
[その他の実施例]
上述した実施例では、図5に代表される動吸振器502の形態で動吸振器502の説明を行ったが、動吸振器502の駆動基板100上の設置位置や固定方法、動吸振器502の形状は、図5に示された形態に限るものではない。以下に、動吸振器の配置位置や固定方法、動吸振器の形状についての応用例について説明する。
(1)動吸振器の設置位置
図14(a)は、動吸振器502を、回転多面鏡10が設置された駆動基板100の面とは反対側の面、即ち回転多面鏡10が設置された表面とは反対側の、駆動基板100の裏面に設定した例を示す斜視図である。駆動基板100の振動モードは、動吸振器502が図9のように駆動基板100の表面に設置されていても、図14(a)のように駆動基板100の裏面に設置されていても、図10のコンター図に示される振動モードと変わらない。そのため、動吸振器502を駆動基板100の表面に配置しても、裏面に配置しても、動吸振器502による制振効果に大きな違いが生じることはない。また、動吸振器502を駆動基板100の裏面に配置することにより、前述したフレア光の発生を防止することができる。そのため、駆動基板100の裏面と光学箱の底面との間に動吸振器502を配置するためのスペース(空き空間)がある場合は、駆動基板100の裏面に動吸振器502を配置する方が望ましい。なお、以下に説明するその他の実施例においては、動吸振器502は駆動基板100の回転多面鏡10が設置された側に設置する例を説明しているが、回転多面鏡が設置された面とは反対側に設置してもよい。
(2)動吸振器の形状
図14(b)、(c)は、動吸振器502の質量要素を構成する質量体と質量体を保持する取付部材との取付方法を変更した例を説明する斜視図である。図14(b)は、質量体519を保持部材518に取り付ける前の状態を、図14(c)は、取り付けた後の状態を示している。上述した実施例の図7(b)では、質量体506を保持部材505に圧入することにより質量体506を保持部材505に固定していたのに対し、図14(b)、(c)では、質量体519と保持部材518をスナップフィットで固定している点が異なる。スナップフィットとは、保持部材518に設けた凸部を、部材の弾性を利用して質量体519の凹部にはめ込んで引っ掛けること(勘合)により、固定する組み立て方法である。
図14(b)において、保持部材518は質量体519を保持するために、互いに対向する位置に形成された2つのリブ535、536を有し、リブ535、536は上方向に突出している。リブ535、536のそれぞれの上部の内側には、互いに対向するように、一対の凸形状のスナップフィット部532が形成されている。一方、質量体519は円筒形状を有しており、スナップフィット部532に対応する位置に凹形状のスリット533が形成されている。図14(b)において、質量体519は矢印方向に押圧しながら挿入されると、リブ527、528を保持部材518の外側(外径方向)に拡がるように弾性変形させながら押し込まれる。そして、保持部材518のスナップフィット部532は、質量体519のスリット533と係合する位置で元の初期状態に戻り、質量体519は保持部材518に図14(c)のように固定される。このように質量体519と保持部材518とをスナップフィットにより固定する方法は、前述した図7(b)の圧入による固定方法に比べて、固定するための特殊な工具が不要になるメリットを有している。更に、ビスなどで締結固定する場合と比較して、スナップフィットの場合には、質量体の着脱が容易となる。また、スナップフィットの場合には、動吸振器による振動低減効果がビスの形状ばらつきなどによる質量誤差の影響を受けずに済む。
(3)質量体の質量表示
図14(d)は、図14(c)に示す動吸振器502の保持部材518に保持された質量体519の天面(頂面)に、質量体の種別を示す表示(例えば質量体の重量を示す二次元バーコード520)が印字された例を示す斜視図である。図7に示す保持部材505や、図14(c)に示す保持部材518は、制振対象となる偏向装置36の駆動モータの駆動回転数が異なっていても、共通に使用可能な部材である。一方で、これまで説明してきたように、動吸振器502は質量体519の質量により制振効果をあげる周波数が変わる。即ち、質量体519の質量は、駆動モータの駆動回転数ラインナップに応じて最適な質量が選択されるため、質量体519の形状は同じでも、質量が異なる複数の質量体519が量産される可能性がある。そのため、最適な質量の質量体519を正しく選択し、保持部材518に取り付けるためには、質量体519の質量を視覚により認識できるよう層別対策を講じる必要が生じる。
そこで、図14(d)に示すように、質量体519の天面(頂面)に、例えばQRコード(登録商標)のような二次元バーコード520を印字しておく。これにより、工場での量産ライン上で、選択された駆動モータの駆動回転数ラインナップと動吸振器502の質量体519の質量が正しい組み合わせになっているか、視覚により確認することができる。また、質量体の種別を示す表示は質量体519の上面だけでなく、底面、側面等でもよく、使用する駆動モータの回転速度毎に異なる質量体を取り付ける場合などに管理が容易になる。
(4)動吸振器の駆動基板への設置方法
上述した実施例では、図9に示すように、質量体506を保持した保持部材505を駆動基板100のスリット540に押し込むことにより動吸振器502が設置可能な構成について説明してきたが、設置方法はこれに限定されるものではない。以下では、動吸振器の駆動基板への固定方法の応用例について説明する。なお、上述した実施例では、動吸振器502の質量要素は質量体506と保持部材505から構成され、質量体506を保持した保持部材505を駆動基板100に固定することにより動吸振器502を形成していた。一方、以下に述べる例においては、ボルトを介して質量体を駆動基板100に固定する設置方法について説明する。
図15(a)は、駆動基板100において、光学箱105に駆動基板100を固定するための固定用穴が設けられていない、駆動基板100の4隅のうちの1か所の隅部(角部)に開口521を設けた例を示す斜視図である。なお、例えば図8(a)に示す駆動基板100と、図15(a)に示す駆動基板100との違いは、開口521が設けられている点だけである。光学箱105に駆動基板100を締結するために、駆動基板100上に配置された4か所のビス503a〜503dの位置は、これまでの説明と同じ位置である。
図15(b)、(c)は、図15(a)で説明した駆動基板100に質量体523を取り付けた例を説明する斜視図である。図15(b)は、質量体523を駆動基板100に取り付ける前の状態を、図15(c)は、取り付けた後の状態を示している。図15(b)では、駆動基板100の開口521にボルト522が係合されており、ボルト522は不図示のネジ部を有している。一方、ボルト522の上方向には、ボルト522の不図示のネジ部に対応する位置に不図示のねじ穴を有する質量体523が描かれている。質量体523の側面には、対向する一対の平面部534が設けられている。平面部534は、後述するように、ボルト522を回転させて、質量体523に締結する際に質量体523が回転しないように工具で質量体523を把持するために設けられている。そして、質量体523をボルト522で駆動基板100に固定する際には、ボルト522のネジ部と質量体523のねじ穴とを係合し、工具で一対の平面部534を把持した状態で、駆動基板100の下側からボルト522を回転させる。これにより、ボルト522と質量体523とは、ねじにより固定され、質量体523は駆動基板100に設置されることになる。
なお、ここでは、質量体523をボルト522により駆動基板100に取り付けたが、質量体523を駆動基板100に固定する方法は、上述した構成に限定されるものではない。例えば、半田を用いて質量体523を駆動基板100に接着することにより、駆動基板100に固定する方法でもよい。また、駆動基板100に設けられた開口521を開口の周囲に立ち上がり加工をするバーリング加工により設けて、立ち上がり部分の内側にねじ部を形成する加工を行うと共に、質量体523には開口521の方向に突出したねじ部を設ける。そして、質量体523のねじ部を開口521に係合させ、回転することにより、ボルト522を使用することなく、質量体523を駆動基板100に設置することができる。
図16(a)は、図15(a)の更なる応用例であり、駆動基板100に動吸振器502の質量体523が取り付け可能な開口521が複数設けられている例(図16(a)では開口521a、521b)を説明する斜視図である。2つの開口521a、521bは隣接して設けられており、開口521aはビス503aから離れた側に、開口521bはビス503aに近い側に設けられている。上述した説明では、動吸振器502の固有振動数を変える場合には、質量体506の質量を変えることで固有振動数を変更していたが、同じ質量の質量体506を用いても、駆動基板100に締結する位置を変えることによっても固有振動数を可変できる。
図16(b)、(c)は、図16(a)で示した駆動基板100を用い、動吸振器502の質量体523を設置する箇所を複数の開口521a、521bで切り替えている様子を示す斜視図である。図16(b)は、質量体523を開口521aに設置した場合の斜視図であり、図16(c)は、質量体523を開口521bに設置した場合の斜視図である。光走査装置40の偏向装置36の駆動モータの駆動回転数は予めわかっており、駆動回転数に対応して振動の減衰効果が得られる動吸振器502の固有振動数も既知である。そのため、同じ質量の質量体523を用いて、駆動基板100上の質量体523を締結する設置位置を切り替えることにより、異なる駆動モータの駆動周波数の制振に対応することができる。その結果、より少ない質量体523の部品数で、より多くの駆動モータの駆動回転数に対応することができる。
図16(d)は、図16(a)の更なる応用例を説明する斜視図である。図16(a)では、駆動基板100には2つの開口521a、521bが設けられていたが、図16(d)では、開口521a、521bが連結されて1つの開口となり、楕円形状の長丸穴を有する開口524が設けられている。図16(a)では、動吸振器502の質量体523が設置可能な開口の数(図16(a)では2つ)だけ、動吸振器502の固有振動数を切り替えることができた。一方、図16(d)では、開口524を長丸穴とすることで、動吸振器502の質量体523を固定する設置位置は、長丸穴の長手方向に任意の位置となり、図16(a)と比べて、自由度が高くなる。その結果、図16(d)の構成では、図16(a)と比べて、偏向装置36の駆動モータの駆動回転数により柔軟に対応することが可能となる。
(5)バネ要素部
上述した光走査装置40の説明では、図5に示すように偏向装置36の駆動基板100は、光学箱105に4つのビス503a〜503dを用いて締結されていた。その際、ビス503a〜503dの4つのビスが締結される位置が駆動基板100の4隅ではなく、ビス503b〜503dは駆動基板100の隅部(角部)に配置されているが、ビス503aは駆動基板100の内部側に配置されている。このようにビスの位置を意図的に配置することによって、図10に示すように、駆動基板100に振動可能な領域であるバネ要素部515が形成される効果が得られるが、駆動基板100に意図的に設けるバネ要素部は、これに限定されるものではない。
図17(a)、(b)はその一例として、駆動基板100を光学箱105に締結するために駆動基板100の4隅(角部)にビス503b〜503eのための固定用穴が配置されたときに、振動可能な領域であるバネ要素部を形成する例を説明する斜視図である。図17(a)では、図5に示す駆動基板100の内側に設けられたビス503aのための固定用穴が削除され、新たに図5ではビス用の固定用穴が設けられていなかった隅部にビス503e用の固定用穴が設けられている。図17(a)は、質量体523を取り付ける前の駆動基板100の形状を示す斜視図であり、図17(b)は質量体523が取り付けられた後の動吸振器502の様子を示す斜視図である。
図17(a)では、ビス503eとビス503bとの間の駆動基板100の外周部に、質量体523をねじ止めするためのボルト522を通す開口と、その両側にスリットを有する片持ち梁部525aが設けられている。図17(b)は、片持ち梁部525aの開口を介して、ボルト522により締結されることにより、質量体523が駆動基板100に固定されている状態を示している。このように、図17(a)のように片持ち梁部525aを駆動基板100上に設けることにより、動吸振器502のバネ要素部を容易に形成することができる。このとき、動吸振器502のバネ要素部のバネ定数は、駆動基板100の板厚、片持ち梁部525aの幅で決まる断面2次モーメント、及び片持ち梁部の長さ、板材のヤング率で決定される。そのため、バネ要素部が適切なバネ定数を有するように、片持ち梁部525aの形状を形成するとよい。
また、図17(c)、(d)は、片持ち梁部を駆動基板100の内部に設けた例を説明する斜視図である。図17(c)は、質量体523を付ける前の駆動基板100の形状を示す斜視図であり、図17(d)は、質量体523が取り付けられた後の動吸振器502の様子を示す斜視図である。図17(c)では、駆動基板100の内側に半円周状のスリットを設け、半円周状のスリットにより形成された半円部に、質量体523をねじ止めするためのボルト522を通す開口を有する片持ち梁部525bが設けられている。図17(d)は、片持ち梁部525bに設けられた開口を介してボルト522により締結されることにより、質量体523が駆動基板100に固定されている状態を示している。
図17(a)の片持ち梁部525aと図17(c)の片持ち梁部525bの共通点は、動吸振器502のバネ要素部として使用される、駆動基板100の弾性変形可能部分は、駆動基板100の外周部(端部)又は開口に隣接した領域を使用していることである。このような比較的振動しやすい領域を駆動基板100上に意図的に設けることにより、駆動基板100をバネ要素として活用することができる。更に、図17(a)、(c)に示す片持ち梁部525a、525bは、駆動基板100の内部側に設けられているが、例えば、駆動基板100から片持ち梁形状の梁部を突出させた形状でもよい。即ち、駆動基板100の一部を動吸振器502のバネ要素部として使う形状であれば、どのような形状でもよい。
以上説明したように、その他の実施例についても、簡易な構成で、駆動モータ加振による画像劣化の軽減と騒音の低減を図ることができる。
100 駆動基板
105 光学箱
506 質量体
502 動吸振器

Claims (13)

  1. 光源から出射された光ビームを偏向する回転多面鏡を駆動する駆動手段と、
    前記駆動手段が取り付けられ、当該駆動手段を駆動するための信号が伝送される信号線が接続されるコネクタと複数の電気部品とを有する実装部品が実装された基板と、
    前記基板を収容する光学箱と、
    前記光学箱の底部より立設し、前記基板を固定するための座面を有する少なくとも3つの固定部と、
    前記駆動手段が駆動することによる前記基板の振動を抑制する動吸振器と、を備え、
    前記動吸振器は、前記回転多面鏡の回転軸線方向において前記回転多面鏡よりも上側から前記基板を見たときに、前記少なくとも3つの固定部によって囲まれた領域以外の領域かつ前記回転軸線方向において前記実装部品と重ならない領域で前記基板に取り付けられていることを特徴とする光走査装置。
  2. 前記基板は、ビスで前記少なくとも3つの固定部と締結されていることを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
  3. 前記基板は、当該基板の少なくとも3つの隅部がそれぞれ対応する前記固定部に締結されていることを特徴とする請求項2に記載の光走査装置。
  4. 前記動吸振器は質量体と当該質量体を支持する支持部材とを有し、
    前記基板の端部には前記基板を切り欠いて形成した切り欠き部が形成されており、
    前記動吸振器は前記支持部材の一部が前記切り欠き部に嵌合して前記基板に取り付けられていることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の光走査装置。
  5. 前記質量体は円筒形状であって金属製であることを特徴とする請求項4に記載の光走査装置。
  6. 前記基板に形成された前記切り欠き部は長尺の切り欠きであって、
    前記切り欠き部は、前記切り欠き部の長手方向における前記切り欠き部の手前側に設けられた第1領域と前記切り欠き部の長手方向における前記切り欠き部の奥側に設けられた第2領域とを有し、前記第1領域の前記長手方向と直交する短手方向の幅は前記第2領域の前記短手方向の幅よりも狭いことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の光走査装置。
  7. 前記支持部材は前記切り欠き部に嵌合する円筒状の軸部を有し、
    前記軸部の径は前記第1領域の前記短手方向の幅よりも広く、前記軸部の径は前記第2領域の前記短手方向の幅よりも狭いことを特徴とする請求項6に記載の光走査装置。
  8. 前記支持部材は樹脂製であることを特徴とする請求項4から請求項7までのいずれか1項に記載の光走査装置。
  9. 前記動吸振器は、円筒形状で内部にねじ穴が形成された金属製の質量体を有し、当該質量体が前記基板に対してネジで締結されていることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の光走査装置。
  10. 前記質量体の上面の前記基板からの高さは、前記回転多面鏡が取り付けられる前記駆動手段の取付面の前記基板からの高さよりも低いことを特徴とする請求項4から請求項9までのいずれか1項に記載の光走査装置。
  11. 前記質量体は、上面に前記質量体の種別を示す表示を有することを特徴とする請求項から請求項10までのいずれか1項に記載の光走査装置。
  12. 前記基板は長尺の形状であって、
    前記動吸振器は、前記回転軸線を通り前記基板の長手方向と前記回転軸線方向との双方に垂直な垂直方向に沿った直線で前記基板を2つの領域に分けたとき、前記回転軸線に対して前記光源が位置する側とは反対側の領域において前記基板に取り付けられていることを特徴とする請求項から請求項11までのいずれか1項に記載の光走査装置。
  13. 感光体と、
    前記感光体に光ビームを照射し静電潜像を形成する請求項1から請求項12までのいずれか1項に記載の光走査装置と、
    前記光走査装置により形成された静電潜像を現像しトナー像を形成する現像手段と、
    前記現像手段により形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
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