JP6678054B2 - 熱処理炉の扉構造 - Google Patents

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Description

本発明は、ワークの熱処理を行う熱処理炉の扉構造に関する。
自動車部品や他の機械構造用部品等を製造する過程では、部材の強度向上や耐摩耗性の向上等の目的に応じ、ワークに対して様々な熱処理が施される。ワークの熱処理を行う熱処理炉は炉内を所定の雰囲気に維持することが要求される。特にワークの搬入または搬出を行う熱処理炉の出入口部分においては炉内と炉外の温度差が大きくなるため、熱エネルギー効率の観点から扉の構造には優れた気密性と断熱性が要求される。
従来の熱処理炉用の扉構造として、特許文献1にはシリンダを用いた昇降式の扉を炉体に押し当てる構造が開示されている。特許文献2には可撓性と耐熱性を有する暖簾状の遮蔽カーテンを設ける構造が開示されている。特許文献3には、気密性の高いシート状扉を設ける構造が開示されている。
実開昭56−88100号公報 実開昭61−137652号公報 特開2000−161863号公報
しかしながら、特許文献1のようなシリンダを用いて扉を昇降させる構造やクランプ機構を用いて扉を固定させる構造は、費用が嵩むといった課題がある。また、炉内外の熱の移動を遮断するためには扉の断熱材施工が必要となる。このため、扉構造が複雑かつ大掛かりなものとなり、重量増や占有スペースが増大する。
一方、特許文献2や特許文献3のように扉がシート素材である場合には、特許文献1に比べて扉本体が軽量となり、扉の設置費用を低くすることができる。しかし、特許文献2や特許文献3のような扉構造は、断熱性が十分なものではなく、熱エネルギー効率が悪いといった課題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、軽量で簡素な構造であって、かつ、十分な気密性と断熱性を有する熱処理炉用扉を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明は、ワークの熱処理を行う熱処理炉の扉構造であって、搬送されるワークが通過するワーク通過口が形成された第1の開口部材および第2の開口部材と、シート材の昇降により雰囲気を遮断するシートシャッターとを備え、前記第1の開口部材および前記第2の開口部材は互いに対向するように配置され、前記シートシャッターは、前記シート材を巻き取る巻取部と、前記巻取部の動作により昇降するシャッター部とを有し、前記シャッター部は、前記第1の開口部材と前記第2の開口部材との間に配置され、かつ、該シャッター部の閉扉時において前記第1の開口部材のワーク通過口を覆う第1のシート部と前記第2の開口部材のワーク通過口を覆う第2のシート部とを有し、前記シャッター部の閉扉時において、前記第1の開口部材と前記第2の開口部材との間に炉内から流入したガスが貯留するガス貯留部が形成されていることを特徴としている。
本発明によれば、熱処理炉用の扉を軽量で簡素な構造にできると共に十分な気密性と断熱性を確保することができる。
本発明の一実施形態に係る扉構造の適用例を示す模式図であり、当該扉構造を備えた連続式焼き戻し炉の概略構成を示している。 本発明の一実施形態に係る焼き戻し炉入側の扉構造の模式図である。 図2中のA−A断面図である。 図2中のB−B断面図である。 本発明の一実施形態に係るシートシャッターの開扉時の状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係るシートシャッターの閉扉動作中の状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係るシートシャッターの閉扉時の状態を示す図である。 本発明の他の実施形態に係る扉構造の構成を示す模式図である。
本発明に係る熱処理炉の扉構造は、例えば加熱炉や浸炭炉、焼入れ炉、焼き戻し炉のような熱処理炉に適用される。以下、本発明の一実施形態として、本発明に係る扉構造が連続式焼き戻し炉の扉に適用された実施形態について説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する要素においては、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
図1に示すように、本実施形態における連続式焼き戻し炉1はローラーハース式の焼き戻し炉である。焼き戻し炉1の入側1aから炉内に搬入されたワークWは搬送方向Tに沿って搬送ローラー2で搬送される。なお、炉内のワークWの搬送ラインは図1の紙面垂直方向、即ち炉幅方向Sに沿って2ライン設けられている。天井部および炉床部の炉壁3の内側には断熱材4が設けられている。炉内にはラジアントチューブ式の蛇腹状のヒーター(不図示)が設けられており、炉内は焼き戻し温度である200℃程度まで加熱される。
ワークWが搬入される炉の入側1aおよびワークWが搬出される炉の出側1bには、炉内と炉外の雰囲気を遮断するシートシャッター10が設けられている。図2に示すようにシートシャッター10は、シート材11を巻き取る巻取部12と、巻取部12の動作により昇降するシャッター部13で構成されている。巻取部12には一般的な巻取装置が設けられている。また、巻取部12の周囲は炉壁3で囲まれている。本実施形態に係るシート材11は、耐熱繊維を用いて作られたガラスクロス(所謂コーテッドガラスクロス)であり、耐熱温度が炉内温度以上となるような耐熱性を有している。
シートシャッター10の設置位置には第1の開口部材14および第2の開口部材15といった2つの開口部材が設けられている。第1の開口部材14および第2の開口部材15は共に炉床に対して垂直に設けられ、また、互いに所定の間隔Dを空けて対向するように設けられている。間隔Dは炉内外の温度差やシート材11が有する断熱性等に応じて適宜設定されるが、シャッター部13の断熱性の観点からは、第1の開口部材14と第2の開口部材15の間隔Dは10mm以上とすることが好ましい。
図2,図3に示すように第1の開口部材14には搬送ローラー上のワークWが通過可能な開口14a(以下、“ワーク通過口”)が形成されている。シャッター部13の開扉時にはこのワーク通過口14aを介してワークWが搬入される。第2の開口部材15にも第1の開口部材14と同等のサイズのワーク通過口15aが形成されている。第1の開口部材14および第2の開口部材15の素材は例えば炉壁3と同様の材料で形成される。なお、図示はしていないが、第1の開口部材14および第2の開口部材15は例えばボルト締結等の固定方法により炉壁3に対して固定されている。
図2に示すようにシートシャッター10は、閉扉時にシャッター部13が第1の開口部材14と第2の開口部材15との間に位置するように設けられている。また、図4に示すようにシート材11の幅は、第1の開口部材14のワーク通過口14aを覆うことができる程度の十分な長さを有している。前述の通り第2の開口部材15のワーク通過口15aも第1の開口部材14のワーク通過口14aと同等の形状を有していることから、シャッター部13の閉扉時には第2の開口部材15のワーク通過口15aもシート材11で覆うことができる。
図2,図4に示すようにシャッター部13の下端には、第1の開口部材14と第2の開口部材15との間隔Dの長さと略同径の円柱状のシャフト16が設けられている。このシャフト16は炉壁等の他の部材に固定されておらず、周方向に回転自在に設けられている。巻取部12から送り出されるシート材11はそのシャフト16で折り返され、シート材11の先端部は炉壁3の天井部に固定されている。即ち、本実施形態のシートシャッター10は、シャッター部13が二重構造となっており、シート材11の第1の開口部材14に接触する部分11a(以下、“第1のシート部”)と、シート材11の第2の開口部材15に接触する部分11b(以下、“第2のシート部”)により炉内と炉外の雰囲気を遮断する。なお、図2は本実施形態の扉構造の説明の便宜のために各シート部11a,11bと各開口部材14,15との間に隙間があるように図示しているが、実際には両者は接している。
また、図2に示すように第1のシート部11aと第2のシート部11bは、所定の間隔Dを空けて配置された第1の開口部材14と第2の開口部材15をそれぞれ覆うように設けられているため、両者の間には空間が形成される。炉内の雰囲気は炉外に対して高温となることから、炉内の圧力は炉外に対して陽圧となり、シャッター部13の開扉時には炉内のガスが炉外に向けて流れやすくなる。このため、シャッター部13の閉扉動作開始時、即ち、シャッター部13の下降中においては、炉内のガスが第1のシート部11aと第2のシート部11bとの間の空間に炉幅方向Sから流れ込んでいく。前述の通り、巻取部12の周囲は炉壁3で覆われており、また、シャッター部13は第1の開口部材14および第2の開口部材15に挟まれているため、シャッター部13の閉扉時には第1の開口部材14のシャッター部13が設けられていない側の雰囲気および第2の開口部材15のシャッター部13が設けられていない側の雰囲気から隔離された閉空間17が形成される。このため、シャッター部13の下降時に第1のシート部11aと第2のシート部11bとの間に流入したガスは、シャッター部13の閉扉時にその閉空間17に貯留する。以降の説明においては、ガスが貯留するその閉空間17を“ガス貯留部”という。ここで「隔離される」とは、シート材11や炉壁3などの物体により空間が仕切られることを意味しているが、本発明の効果を得るためには、シート材11が第1の開口部材14ならびに第2の開口部材15の大部分と接していればよく、ガス貯留部17が厳密に密閉されていなくても良い。また、本実施形態においては炉の内外での温度差による炉内陽圧について述べたが、ガス供給機構など別の機構を設けることにより、結果として炉内が陽圧となっていてもよい。
なお、第1の開口部材14と第2の開口部材15の間隔Dを10mm以上とすることで、第1のシート部11aや第2のシート部11bに少々のたわみがあった場合にも、両シート部11a,11bが接することなく、両シート部11a,11bの間にガスを介在させることができ、シャッター部13の断熱性が担保される。
シャッター部13の下端に設けられたシャフト16は、シャッター部13の昇降時に周方向に回転しながら、シート材11と共に自身も昇降する。シャフト16は他の部材に固定されていないことから、シート材11にはシャフト16の自重により鉛直方向Vの張力が生じる。これにより、シートシャッター10の閉扉時におけるシート材11の撓みが抑制される。このため、シャッター部13と各開口部材14,15が密着しやすくなり、シャッター部13の気密性が向上する。また、本実施形態においてはシャフト16の長さがシート材の全幅よりも長くなっている。これにより、シャッター部13の開閉動作時に炉幅方向全域においてシート材11に鉛直方向の張力が生じるため、シート材11のばたつきを安定して抑えることができる。なお、シャフト径は、第1の開口部材14と第2の開口部材15との間隔Dやシート材11の厚み等を考慮して、シャッター部13の気密性を十分に確保できるよう適宜設定される。
図2に示すように、第1のシート部11aと第2のシート部11bの間、かつ、第1の開口部材14および第2の開口部材15のワーク通過口14a,15aの上方にはガイドパイプ18が設けられている。ガイドパイプ18の径は、第1の開口部材14と第2の開口部材15との間隔Dの長さと略同一の径となっている。シャッター部13のシート材11にはシャフト16の自重により張力が生じているが、シャッター部13の下降時にシャッター部13の下端と巻取部12からの距離が長くなると、シャッター部下端と巻取部12との間でシート材11が浮き上がるおそれがある。一方、本実施形態のようにガイドパイプ18が設けられていれば、シャッター部下端と巻取部12との間でシート材11の支持点が生まれ、シャッター部13下降時におけるシート材11の浮き上がりを抑制することができる。これにより、シャッター部13と各開口部材14,15が密着しやすくなり、シャッター部13の気密性が向上する。
また、図2に示すように第2の開口部材15の上面部には、巻取部12から送り出されたシート材11が接するガイドローラー19が設けられている。このガイドローラー19は、シート材11と第2の開口部材15の上面角部との接触を防ぎ、シャッター部13の開閉動作の繰り返しによるシート材11の損傷を抑制している。
このように、本実施形態に係る焼き戻し炉1の扉構造は、炉内側から第1の開口部材14、第1のシート部11a、第2のシート部11b、第2の開口部材15が順に設けられた構造となっている。なお、図2〜図4では焼き戻し炉1の入側1aの扉構造を図示しているが、焼き戻し炉1の出側1bの扉構造も入側1aと同様である。
次に、本実施形態のシートシャッター10の動作について説明する。
まず、図5に示すように、シャッター部13の開扉時においてはシート材11が巻取部12に巻き取られた状態にあり、シャッター部13の下端は第1の開口部材14および第2の開口部材15のワーク通過口14a,15aよりも上方に位置している。この状態で炉内へのワークWの搬入または炉外へのワークWの搬出が行われる。
ワークWの搬入出動作の終了後、図6に示すようにシャッター部13の閉扉動作が開始される。ここではシャフト16が周方向に回転しながら下降すると共に、シート材11がシャフト16の自重によって生じる張力を受けながら巻取部12から送り出される。このとき、第1のシート部11aと第2のシート部11bとの間に炉幅方向Sから炉内のガスが流入していく。
続いて、図7に示すように、シャッター部13の下端が炉床部に到達すると、第1の開口部材14のワーク通過口14aが第1のシート部11aで覆われ、第2の開口部材15のワーク通過口15aが第2のシート部11bで覆われる。このとき、第1の開口部材14と第2の開口部材15との間に形成されるガス貯留部17には、炉外に対して高温な炉内のガスが貯留しているため、雰囲気温度が高温になっている。このため、ガス貯留部内の圧力は炉外の雰囲気圧(大気圧)に対して高くなっている。したがって、シート材11には第2のシート部11bをガス貯留部側から第2の開口部材15に押し付ける力Fが働き、第2のシート部11bと第2の開口部材15が密着する。これにより、第2のシート部11bとワーク通過口15aの隙間からの外気の流入を抑えることが可能となる。
なお、図7に示すように、本実施形態では、シャッター部13の下端が炉床部に到達するまでシャッター部13を下降させているが、シャッター部13の下端は必ずしも炉床部に到達している必要はなく、シャッター部13はシート材11が第1の開口部材14のワーク通過口14aおよび第2の開口部材15のワーク通過口15aを覆うことができる程度の高さまで下降していればよい。
このとき、第2のシート部11bの炉外側の面のうち、ワーク通過口15a付近の面は炉内温度に対して低温な炉外雰囲気に接している。しかし、第1のシート部11aと第2のシート部11bとの間には間隔が空いており、ワーク通過口14a付近において第1のシート部11aと第2のシート部11bが互いに接触していないため、両者の間では接触による熱伝導は起こらない。一方、第2のシート部11bを介して炉外への熱移動は起こるものの、ガス貯留部17に炉内の高温のガスが貯留していることから、第2のシート部11bを介したガス貯留部17の雰囲気温度の低下には時間を要する。即ち、炉内の雰囲気温度とガス貯留部17の雰囲気温度の温度差は、炉内と炉外の温度差に比べて小さくなる。このため、第1のシート部11aを介した炉内からガス貯留部17への熱逃げが抑制され、炉内温度を高温に保ちやすくなる。
このように、本実施形態のようにシートシャッター10を二重構造としつつ、第1のシート部11aと第2のシート部11bの間隔が空いた構造とすることにより、従来よりも簡素な扉構造にできると共に、十分な気密性,断熱性を確保することが可能となる。
なお、本実施形態では、シートシャッター10と開口部材14,15を備えた扉構造を炉の入側1aおよび出側1bに設けることとしたが、この扉構造を設ける位置は炉の入側1aや出側1bに限定されることはない。例えば連続炉の構造によっては炉内に複数の処理室が設けられる場合もある。そのような構造の場合、炉内の隣り合う処理室の間で温度差や圧力差が生じることもある。上記実施形態のような扉構造はそのような処理室の雰囲気を仕切る仕切扉としても採用し得る。この場合、隣接する処理室に対して陽圧の処理室側からその隣接する処理室にシート材11が押し付けられることになり、気密性および断熱性を確保することが可能となる。ただし、本実施形態に係る扉構造は、温度差の大きい雰囲気同士を遮断する箇所に設けた方が得られる効果が顕著となるため、ワークWの搬入を行う炉の入側1aおよびワークWの搬出を行う炉の出側1bの少なくともいずれか一方に設けられることが好ましい。
また、本実施形態では、シートウェイトとして第1の開口部材14と第2の開口部材15との間にシャフト16を設けたが、シャフト16を設けなくても、第1の開口部材14と第2の開口部材15の間隔Dや各開口部材14,15の平滑度、シート材11の厚み、シート材11の平滑度等を適宜設定することでシャッター部13の気密性を確保することはできる。ただし、気密性向上の観点からは上記実施形態のようなシャフト16を設けることが好ましい。なお、シャッター部13と各開口部材14,15を十分に密着させることができ、シャッター部13のシートウェイトとして機能する長尺部材であれば、シャフト16のような円形状の部材でなくても良い。
また、本実施形態では、第1のシート部11aと第2のシート部11bとの間にガイドパイプ18を設けたが、ガイドパイプ18を設けなくても、第1の開口部材14と第2の開口部材15の間隔Dやシート材11の巻取部12の位置等を適宜設定することでシャッター部13の気密性を確保することができる。ただし、気密性向上の観点からはガイドパイプ18を設けることが好ましい。また、本実施形態ではガイド部材としてパイプを用いたが、周方向に回転可能なローラーをガイド部材として用いても良い。また、ガイド部材は円形状でなくても良い。即ち、第1のシート部11aと第2のシート部11bとの間、かつ、第1の開口部材14および第2の開口部材15のワーク通過口14a,15aの上方に当該第1のシート部11aおよび第2のシート部11bの浮き上がりを抑制するようなガイド部材を設ければ、気密性を向上させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到しうることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば上記実施形態では1枚のシート材11を折り返して、第1のシート部11aおよび第2のシート部11bを形成したが、図8に示すように2枚のシート材11,20を用い、それぞれのシート材11,20を第1のシート部11aおよび第2のシート部20aとしてシートシャッター10を構成しても良い。この場合、例えば巻取部12の巻取装置は2つ設けられ、シート材11,20の下端にはシートウェイトとして板厚の薄いプレート21が取り付けられる。この場合であっても閉扉時においては、第1のシート部11aと第2のシート部20aの間には上記実施形態で説明したようなガス貯留部17が形成されるため、気密性と断熱性を十分に確保することができる。ただし、扉構造の簡素化の観点からは1枚のシート材11を折り返す構造の方が好ましい。なお、2枚以上のシート材を互いに接合することで1枚のシート材を構成しても良い。
連続式焼き戻し炉の入側、出側の扉構造として本発明に係る熱処理炉の扉構造を採用して、ワークの焼き戻し処理を実施した。本発明に係る扉構造とは図2に示すような構造である。焼き戻し処理の目標均熱温度を150±7.5℃として、ワーク搬入後から目標均熱温度までの昇温時間、目標均熱温度に到達してからの保持時間(均熱時間)、昇温時の目標均熱温度の中央値に対するオーバーシュート温度について測定した。結果は下記表1の通りである。表1中の目標値とは、従来の鉄扉構造の炉で要求されている昇温時間、均熱時間、オーバーシュート温度である。なお、炉内でのワークの測温にはシース熱電対を用いている。
Figure 0006678054
表1に示す通り、本発明に係る扉構造を用いた焼き戻し炉では、均熱温度までの昇温時間が目標値の範囲内であった。また、扉構造が十分な断熱性を有していることにより均熱時間についても目標時間を確保することができた。オーバーシュート温度も合格レベルにあった。即ち、本発明に係る扉構造を用いれば、従来炉よりも構造を簡素化できると共に従来炉レベルの断熱性能を確保することが可能となる。
本発明は、ワークの焼き戻し処理を行う焼き戻し炉に適用できる。
1 連続式焼き戻し炉
1a 炉の入側
1b 炉の出側
2 搬送ローラー
3 炉壁
4 断熱材
10 シートシャッター
11 シート材
11a 第1のシート部
11b 第2のシート部
12 巻取部
13 シャッター部
14 第1の開口部材
14a 第1の開口部材のワーク通過口
15 第2の開口部材
15a 第2の開口部材のワーク通過口
16 シャフト
17 ガス貯留部
18 ガイドパイプ
19 ガイドローラー
20 シート材
20a 第2のシート部
21 プレート
D 第1の開口部材と第2の開口部材の間隔
F 押し付け力
S 炉幅方向
T 搬送方向
V 鉛直方向
W ワーク

Claims (7)

  1. ワークの熱処理を行う熱処理炉の扉構造であって、
    搬送されるワークが通過するワーク通過口が形成された第1の開口部材および第2の開口部材と、
    シート材の昇降により雰囲気を遮断するシートシャッターとを備え、
    前記第1の開口部材および前記第2の開口部材は互いに対向するように配置され、
    前記シートシャッターは、
    前記シート材を巻き取る巻取部と、
    前記巻取部の動作により昇降するシャッター部とを有し、
    前記シャッター部は、前記第1の開口部材と前記第2の開口部材との間に配置され、かつ、該シャッター部の閉扉時において前記第1の開口部材のワーク通過口を覆う第1のシート部と前記第2の開口部材のワーク通過口を覆う第2のシート部とを有し、
    前記シャッター部の閉扉時において、前記第1の開口部材と前記第2の開口部材との間に炉内から流入したガスが貯留するガス貯留部が形成されている、熱処理炉の扉構造。
  2. 前記シャッター部の下端に周方向に回転自在に設けられた長尺部材が配置され、
    1枚のシート材が前記長尺部材で折り返されることで前記第1のシート部および前記第2のシート部が構成される、請求項1に記載の熱処理炉の扉構造。
  3. 前記長尺部材の長さが前記シート材の全幅よりも長い、請求項2に記載の熱処理炉の扉構造。
  4. 前記第1のシート部と前記第2のシート部との間、かつ、前記ワーク通過口の上方に前記シート材の撓みを抑制するガイド部材が設けられている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱処理炉の扉構造。
  5. 前記第1の開口部材と前記第2の開口部材との間隔が10mm以上である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の熱処理炉の扉構造。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載された熱処理炉の扉構造が、ワークの搬入を行う炉の入側およびワークの搬出を行う炉の出側の少なくともいずれか一方の扉構造として採用されている、熱処理炉。
  7. 請求項6に記載された熱処理炉を用い、炉内の圧力を炉外の圧力に対して陽圧にしてワークの熱処理を行う、ワークの熱処理方法。
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