JP6676755B2 - サーマルプリンタ及びサーマルプリンタにおける印字方法 - Google Patents

サーマルプリンタ及びサーマルプリンタにおける印字方法 Download PDF

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Description

本発明は、サーマルプリンタ及びサーマルプリンタにおける印字方法に関する。
例えば、空港において航空会社は、搭乗券が一体となった航空券(ATB券;Automated Ticket Boarding Pass)、荷物札(バッゲージタグ)等を印字するためにサーマルプリンタを用いている。サーマルプリンタは、サーマルヘッドとプラテンローラとの間に感熱媒体を挟んで、感熱媒体に印字を行いながら感熱媒体の搬送を行う。そのため、例えば、プラテンローラの外径寸法や変形状態のバラツキ、感熱媒体の品質(摩擦係数)のバラツキの影響により、感熱媒体の搬送状態が変動し、感熱媒体の印字位置に位置ずれが生じる。そこで、この種のサーマルプリンタでは、個々のサーマルプリンタごとに、感熱媒体の印字状態を適正に補正するために、製造出荷前に、基準設定用の感熱媒体を用いて、印字状態を補正するための補正値が算出され、この補正値が制御部に設定されたものがある。
特開2004−98499号公報
しかしながら、上述のように製品出荷前に補正値が設定された場合であっても、ユーザが使用する感熱媒体の品質、例えば摩擦係数が、補正値を設定するために用いた基準設定用の感熱媒体と大きく異なる場合には、感熱媒体の印字位置にずれが生じてしまう。この場合、ユーザは、使用する感熱媒体に応じてサーマルプリンタを調整し、補正値の再設定が必要になる可能性がある。
また、上述したサーマルプリンタは、複数の航空会社で共用される場合があり、航空会社ごとに、品質が異なる複数種類の感熱媒体を使用し、搬送方向における感熱媒体の長さ(印字領域の長さ)も異なっている場合がある。この場合、各航空会社は、共用するサーマルプリンタを利用する都度、使用する感熱媒体に適正な補正値をサーマルプリンタに再設定することになり、煩雑な作業が強いられる。また、この場合、例えば、使用する感熱媒体(印字領域)の長さをサーマルプリンタの制御部へ入力することにより、感熱媒体に適正な搬送速度に自動的に補正することも可能であるが、ユーザの作業が増える不都合がある。
開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであって、使用する感熱媒体に応じて適正な印字状態に自動的に補正することができるサーマルプリンタ及びサーマルプリンタにおける印字方法を提供することを目的とする。
本願の開示するサーマルプリンタの一態様は、感熱媒体を加熱して印字するサーマルヘッドと、前記サーマルヘッドとの間に前記感熱媒体を挟んで搬送するプラテンローラと、前記感熱媒体の位置を検知する第1の検知部と、前記第1の検知部に対して前記感熱媒体の搬送方向における下流側に配置され、前記感熱媒体の位置を検知する第2の検知部と、前記サーマルヘッド及び前記プラテンローラの少なくとも一方を制御する制御部と、前記第1の検知部と前記第2の検知部との間を前記感熱媒体を搬送する基準時間が記憶されると共に、形態が異なる複数種類の感熱媒体に対応する複数の前記基準時間が記憶された記憶部と、を有する。前記制御部は、前記感熱媒体が前記第1の検知部と前記第2の検知部との間を通過した通過時間と、前記基準時間との比率に基づいて、前記サーマルヘッドの印字タイミング及び前記感熱媒体の搬送速度の少なくとも一方の補正を行う。
本願の開示するサーマルプリンタの一態様によれば、使用する感熱媒体に応じて適正な印字状態に自動的に補正することができる。
図1は、実施例のサーマルプリンタを示す平面図である。 図2は、実施例のサーマルプリンタを示す側面図である。 図3は、実施例のサーマルプリンタの要部を拡大して示す側面図である。 図4は、実施例のサーマルプリンタに用いられるラベル紙を示す平面図である。 図5は、実施例のサーマルプリンタにおいて、各種の感熱媒体を検知する状態を説明するための平面図である。 図6は、実施例のサーマルプリンタにおいてファンフォールド紙を用いる状態を示す平面図である。 図7は、実施例のサーマルプリンタにおいてファンフォールド紙を用いる状態を示す側面図である。 図8は、実施例のサーマルプリンタにおいて、ラベル紙の印字状態を補正する処理を説明するためのフローチャートである。
以下に、本願の開示するサーマルプリンタ及びサーマルプリンタにおける印字方法の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施例によって、本願の開示するサーマルプリンタ及びサーマルプリンタにおける印字方法が限定されるものではない。
図1は、実施例のサーマルプリンタを示す平面図である。図2は、実施例のサーマルプリンタを示す側面図である。図1及び図2に示すように、実施例のサーマルプリンタ1は、サーマルプリンタ1に感熱媒体5を供給する媒体供給装置2が着脱可能に構成されている。また、サーマルプリンタ1には、パーソナルコンピュータ(PC)3と電気的に接続されており、感熱媒体5に印字する印字データ等がPC3から入力される。
図1及び図2において、サーマルプリンタ1の奥行き方向をX方向とし、サーマルプリンタ1の幅方向(サーマルプリンタ1が搬送する感熱媒体5の搬送方向に直交する幅方向)をY方向とし、サーマルプリンタ1の高さ方向をZ方向とする。図3以降においても、X、Y、Z方向を同様に示す。
実施例のサーマルプリンタ1は、連続する複数の感熱媒体5を用いている。複数の感熱媒体5は、印字領域Pを有する各感熱媒体5に1つずつに分離される。すなわち、実施例では、感熱媒体5として、複数の感熱媒体5が帯状に連結された連続紙が用いられており、連続する感熱媒体5が、切断等によって1つずつの印字領域Pを有する個々の感熱媒体5にそれぞれ分離可能とされている。また、サーマルプリンタ1は、例えば、感熱媒体5として、形態が異なるラベル紙5A、レシート紙5B、ファンフォールド紙5Cにそれぞれ印字可能に構成されている(図5参照)。なお、実施例では、複数の感熱媒体5が連続する連続紙が用いられるが、予め1つずつに分離された枚葉紙(シート紙)が用いられてもよい。図1及び図2には、ロール状に巻回されたロール紙としてのラベル紙5Aが、サーマルプリンタ1へ供給される構成を示す。
ラベル紙5Aは、台紙M上に、接着層を有する複数のラベルSが剥離可能に設けられている(図4参照)。個々に分離した複数のラベルSは、台紙Mの長さ方向に沿って所定の間隔をあけて配列されている。ラベル紙5Aは、個々のラベルSの印字領域Pにそれぞれ印字される。レシート紙5Bは、帯状に連続する印字領域Pを有しており、連続する印字領域Pが個々に分離されることで、各印字領域Pが各感熱媒体5に相当する。ファンフォールド紙5Cは、連続する感熱媒体5を有しており、個々に分離される感熱媒体5ごとに扇子状に交互に折り畳まれている。ファンフォールド紙5Cは、例えば、個々の感熱媒体5の折り曲げ箇所に沿って、各感熱媒体5を分離するための切り込み線が予め設けられている。
ユーザとしての航空会社によってサーマルプリンタ1が用いられる場合、ラベル紙5Aは、例えば、バッゲージタグを印字するために用いられ、レシート紙5B及びファンフォールド紙5Cは、例えば、航空券の受領証としての搭乗券を印字するために用いられる。
特に、搬送方向に対する印字領域Pが相対的に長い感熱媒体5として、長尺状のバッゲージタグを印字するために用いられるラベル紙5Aの印字状態が、ラベル紙5Aの搬送状態に応じて変化しやすい。このため、実施例のサーマルプリンタ1は、ラベル紙5Aの印字状態を適正に補正することで、各ラベルSの印字領域Pに印字位置にずれが生じることを抑えるものである。
図1及び図2に示すように、媒体供給装置2は、サーマルプリンタ1における後述の搬入口16A側に隣接して配置され、ロール紙としてのラベル紙5Aまたはレシート紙5Bを供給するときに用いられる。媒体供給装置2は、例えば、ラベル紙5Aが巻回された巻き芯Nを支持する回転軸2aと、ラベル紙5Aの外周面を支持してラベル紙5Aの供給動作を案内するガイドローラ2bと、回転軸2a及びガイドローラ2bを支持するベース部材2cと、サーマルプリンタ1へ向けてラベル紙5Aが通る搬送路16Dと、を有する。
(サーマルプリンタの構成)
図3は、実施例のサーマルプリンタ1の要部を拡大して示す側面図である。サーマルプリンタ1は、図1、図2及び図3に示すように、感熱媒体5を加熱して印字するサーマルヘッド7と、サーマルヘッド7との間に感熱媒体5を挟んで搬送するプラテンローラ8と、を有する。また、サーマルプリンタ1は、感熱媒体5を搬送する一対の搬送ローラとしての駆動ローラ11及び従動ローラ12と、連続する感熱媒体5を1つずつの感熱媒体5に分離可能に切断するカッタ部13と、サーマルヘッド7、プラテンローラ8、駆動ローラ11及び従動ローラ12、カッタ部13をそれぞれ制御する制御部14と、を有する。
また、サーマルプリンタ1は、サーマルヘッド7及びプラテンローラ8、駆動ローラ11及び従動ローラ12、カッタ部13、制御部14が内部に収容される筐体15を有する。筐体15は、媒体供給装置2から供給された感熱媒体5が取り込まれる搬入口16Aと、印字された感熱媒体5をサーマルプリンタ1の外部へ排出する搬出口16Bと、を有する。搬入口16Aと搬出口16Bとの間には、感熱媒体5が搬送される搬送路16Cが構成されている。また、図1に示すように、筐体15の外周部には、各種の操作ボタン及び状態表示灯等が配置された操作部17と、印字動作等に関する各種の情報を表示する液晶表示パネルが配置された表示部18が設けられている。操作部17及び表示部18は、制御部14と電気的に接続されている。
サーマルヘッド7は、感熱媒体5の搬送方向に直交する幅方向(Y方向)に沿って設けられた加熱部を有する。プラテンローラ8は、回転軸8aに支持されており、例えば、ゴムローラが用いられている。プラテンローラ8の周面は、サーマルヘッド7に対して所定の押圧力で圧接されている。
駆動ローラ11及び従動ローラ12は、サーマルヘッド7及びプラテンローラ8に対して、感熱媒体5の搬送方向(X方向)における下流側に配置されている。回転軸11aには、2つの駆動ローラ11が、軸方向(Y方向)に間隔をあけて配置されている。同様に、回転軸12aには、2つの従動ローラ12が、軸方向(Y方向)に間隔をあけて配置されており、駆動ローラ11の周面と接して設けられている。駆動ローラ11及び従動ローラ12としては、例えば、ゴムローラが用いられている。
駆動ローラ11は、伝達ギヤ及びタイミングベルトを有する駆動伝達機構(図示せず)を介して、駆動モータ19が有する駆動軸19aから回転軸11aへ、回転駆動力が伝達される。従動ローラ12は、駆動ローラ11の回転に伴って、駆動ローラ11と連れ回りすることで感熱媒体5を搬送する。駆動モータ19は、制御部14と電気的に接続されており、制御部14によって駆動制御される。また、駆動モータ19は、駆動伝達機構を介して、プラテンローラ8を回転駆動する。
図2及び図3に示すように、カッタ部13は、感熱媒体5の搬送方向(X方向)において、プラテンローラ8と、駆動ローラ11(従動ローラ12)との間に配置されている。カッタ部13は、感熱媒体5の搬送方向に直交する幅方向(Y方向)に沿って感熱媒体5を切断する可動刃13aを有する。カッタ部13は、駆動モータ(図示せず)によってカッタ13aをY方向に移動させることで、対向して配置された固定刃13Bとの間に感熱媒体5を挟み、隣接する感熱媒体5間の境界線に沿って幅方向(Y方向)に切断する(フルカット)。あるいは、カッタ部13は、隣接する感熱媒体5間の境界線を、例えば、ミシン目として切断したり、境界線の幅方向の中央部のみを切断せずに残したりすることで、部分的に切断する(パーシャルカット)。隣接する感熱媒体5間の境界線を部分的に切断することで、各感熱媒体5が手動で分離可能となる。
制御部14は、筐体15内に配置されており、制御基板14aを有する。制御基板14aは、記憶部としてのメモリ回路14bと、PC3が接続される接続端子14cと、を有する。詳細については後述するが、メモリ回路14bには、サーマルプリンタ1の製造工程において、基準設定用の感熱媒体5(ラベル紙5A)を搬送したときに測定した測定結果に基づく補正用データが記憶されている。
(サーマルプリンタが有する位置センサ)
また、サーマルプリンタ1は、図1及び図3に示すように、連続する複数の感熱媒体5(ラベル紙5A)における各感熱媒体5(ラベルS)の前端P1の位置を検知する第1の検知部としての第1の位置センサ21と、各感熱媒体5の前端P1の位置を検知する第2の検知部としての第2の位置センサ22と、を有する。第1の位置センサ21及び第2の位置センサ22は、制御部14に接続されている。
第1の位置センサ21及び第2の位置センサ22は、感熱媒体5の搬送路16C上にそれぞれ配置されている。第1の位置センサ21は、プラテンローラ8に対して、感熱媒体5の搬送方向の下流側に配置されており、プラテンローラ8の近傍に設けられている。第2の位置センサ22は、第1の位置センサ21に対して感熱媒体5の搬送方向における下流側に配置されており、駆動ローラ11及び従動ローラ12の下流側近傍に設けられている。搬送される感熱媒体5は、駆動ローラ11と従動ローラ12に安定的に保持されることで、駆動ローラ11近傍において感熱媒体5に生じるバタツキ(振動)が抑えられる。このため、第2の位置センサ22は、駆動ローラ11の近傍に配置されることで、振動が抑えられた感熱媒体5を検知可能となり、感熱媒体5を検知する精度が高められる。また、第1の位置センサ21及び第2の位置センサ22は、例えば、分離型フォトセンサ等の光学センサが用いられており、検知光を発する発光部と、発光部が発した検知光を受光する受光部と、を有する。
ここで、第1の位置センサ21及び第2の位置センサ22を用いて検知する感熱媒体5としてのラベル紙5Aについて説明する。図4は、実施例のサーマルプリンタ1に用いられるラベル紙5Aを示す平面図である。図4に示すように、ラベル紙5Aは、隣接するラベルSの間の台紙M部分に、矩形状の開口O1が貫通して設けられている。第1の位置センサ21及び第2の位置センサ22は、ラベル紙5Aを用いたときに、ラベル紙5Aの開口O1の位置をそれぞれ検知する。あるいは、第1の位置センサ21及び第2の位置センサ22は、ラベル紙5Aにおける台紙MとラベルSの前端P1との境界位置を検知してもよい。このように第1の位置センサ21及び第2の位置センサ22を用いることで、制御部14は、ラベル紙5Aにおける1つのラベルSのみを含む長さLの分離部分(1つの感熱媒体5に相当)の前端P1が、第1の位置センサ21と第2の位置センサ22との間を通過する通過時間Dを検知する。
また、サーマルプリンタ1は、搬入口16Aから取り込まれた感熱媒体5(5A、5B、5C)の通過を検知する第3の位置センサ23を有する。第3の位置センサ23は、制御部14に接続されている。第3の位置センサ23は、筐体15内の搬入口16A近傍に配置されている。第3の位置センサ23は、第1の位置センサ21及び第2の位置センサ22と同様に分離型フォトセンサ等の光学センサが用いられている。
サーマルプリンタ1が有する制御部14のメモリ回路14bには、補正用データとして、第1の位置センサ21と第2の位置センサ22との間を、感熱媒体5としての基準設定用のラベル紙5Aを搬送する設定時間Bと、基準設定用のラベル紙5Aにおける1つのラベルSのみを含む長さLの分離部分(1つの感熱媒体5に相当)の前端P1が、第1の位置センサ21と第2の位置センサ22との間を通過する基準時間(基準となる通過時間)Cが予め記憶されている。
設定時間Bは、サーマルプリンタ1の製造工程の製品出荷前に、基準設定用のラベル紙5Aが有する1つのラベルSのみを含む長さLの分離部分(1つの感熱媒体5に相当)が、第1の位置センサ21を通過するのに要した所要時間である。詳細には、図4に示すように、ラベル紙5Aの長さ方向において、隣接するラベルS間における台紙M部分の中心間の長さ、つまり隣接するラベルS間において長さLの分離部分の前端P1と後端(P1)との間の長さ(1つずつ分離される感熱媒体5の長さ)を検知する。また、基準時間Cは、サーマルプリンタ1の製造工程の製品出荷前に、基準設定用のラベル紙5Aが有するいずれか1つの前端P1が、第1の位置センサ21と第2の位置センサ22との間を通過するのに要した所要時間である。通過時間Dは、サーマルプリンタ1の製品出荷後(現地ので運用時)に、ユーザが現地で実際に使用するラベル紙5Aを用いて、この現地で使用するラベル紙5Aが有するいずれか1つの前端P1が、第1の位置センサ21と第2の位置センサ22との間を通過するのに要した所要時間である。
また、基準時間Cを測定する場合、基準設定用のラベル紙5Aにおける長さLの分離部分を複数、つまり複数のラベルSが第1の位置センサ21と第2の位置センサ22との間を通過するのに要した所要時間をそれぞれ測定し、所要時間の平均値を算出してもよい。このように平均値を用いて基準時間Cを設定することで、補正の精度が高められる。
また、制御部14のメモリ回路14bには、個々の装置(サーマルプリンタ1)の個体差(例えば、上述したプラテンローラ8の外径寸法)による感熱媒体5(ラベル紙5A)の印字状態(搬送状態)を補正するための補正値A0が記憶されている。この補正値A0は、サーマルプリンタ1の製品出荷前に、基準設定用のラベル紙5Aを用いたときに、個々に分離される1つのラベルSのみを含む長さLと、設定時間Bと、基準設定用のラベル紙5Aの搬送速度とを用いて算出され、搬送速度を補正するための値である。つまり、補正値A0は、ラベル紙5Aの1つのラベルSを含む長さLが判別されているときに算出可能な値である。
そして、制御部14は、ユーザが使用するラベル紙5Aに印字するとき、各感熱媒体5としての1つのラベルSのみを含む長さLの分離部分の前端P1が、第1の位置センサ21と第2の位置センサ22との間を実際に通過した通過時間Dを検知する。制御部14は、通過時間Dと基準時間Cとの比率に基づいて、サーマルヘッド7の印字タイミング及び感熱媒体5の搬送速度の少なくとも一方の補正を行う。ここで、印字タイミングは、感熱媒体5の搬送方向(X方向)に対する加熱間隔を指しており、加熱時間を調節することで、感熱媒体5の搬送方向に対する印字ピッチが補正される。
なお、制御部14が基準時間Cまたは通過時間Dを検知するとき、第1の位置センサ21及び第2の位置センサ22は、1つのラベルSのみを含む長さLの分離部分の前端P1の通過を検知するが、前端P1の検知に限定するものではなく、長さLの分離部分の後端(P1)や、長さLの分離部分における他の位置に設けられた検知用マークの通過を検知してもよい。
実施例における制御部14は、一例として、ユーザが使用するラベル紙5Aに応じて、サーマルヘッド7の印字タイミングを補正することで、ラベル紙5Aの印字動作を制御する。制御部14は、ユーザが使用するラベル紙5Aに応じて、プラテンローラ8及び駆動ローラ11の回転速度を補正し、ラベル紙5Aの搬送速度が制御されてもよい。なお、サーマルヘッド7の印字タイミングを制御する方が、プラテンローラ8及び駆動ローラ11によってラベル紙5Aの搬送速度を制御するよりも、印字状態を精度良く制御できるので好ましい。また、制御部14は、印字タイミングと搬送速度との両方をそれぞれ制御してもよく、印字状態を補正する精度を高めることができる。
また、制御部14は、通過時間Dと基準時間Cとの比率に基づいて、ラベル紙5Aの印字状態を補正するとき、通過時間Dと基準時間Cとの差分|D−C|を算出し、この差分|D−C|を基準となる基準時間Cで除算した値(|D−C|/C)に補正値A0を積算する。これにより、ユーザが使用するラベル紙5Aに適正な補正値A1を新たに算出する。すなわち、
補正値A1=(|D−C|/C)×A0・・・式1
によって算出される。
算出された新たな補正値A1は、メモリ回路14bに予め記憶されている補正値A0を消去せずに、メモリ回路14bに記憶される。制御部14は、ラベル紙5Aにおける新たなラベルSの印字領域Pに印字を行う都度、補正値A1を算出する。制御部14は、メモリ回路14bに記憶された補正値A1を、ラベル紙5Aにおける新たなラベルS(次のラベルS)の印字領域Pに印字する際に参照する。
したがって、サーマルプリンタ1によれば、使用するラベル紙5Aの1つのラベルSのみを含む長さLについてユーザが予め把握している必要がなく、使用するラベル紙5Aに応じた適正な補正値A1に基づいて印字状態を自動的に補正することができる。
上述の式1における差分|D−C|に関し、差分(D−C)>0の場合には、基準に比べてラベル紙5Aの搬送速度が遅いので、印字領域Pにおける印字状態が、ラベル紙5Aの搬送方向(長さ方向)に対して縮まる、すなわち印字ピッチが狭くなる。このため、制御部14は、ラベル紙5Aの搬送方向に対して印字状態を伸ばす、すなわち印字ピッチが広くなるように印字状態を補正する。一方、差分(D−C)<0の場合には、基準に比べてラベル紙5Aの搬送速度が速いので、印字領域Pにおける印字状態が、ラベル紙5Aの搬送方向(長さ方向)に対して伸びる、すなわち印字ピッチが広くなる。このため、制御部14は、ラベル紙5Aの搬送方向に対して印字状態を縮める、すなわち印字ピッチが狭くなるように印字状態を補正する。
また、補正値A1の算出は、印字を行うごとに毎回行うことを基本とするが、差分|D−C|=0の場合、または差分|D−C|が所定値未満の場合、制御部14は、新たな補正値A1の算出を行わなくてもよい。この場合、既に算出された補正値A1が利用されるか、もしくは、補正値A1が全く算出されていないときには、メモリ回路14bに予め記憶された補正値A0が用いられる。これは、制御部14が実際に算出する差分|D−C|は、1/1000秒程度〜1/10000秒程度のごく僅かな時間差であり、時間差がごく微少である場合、新たな補正値A1に基づいて印字状態を補正する効果が小さいためである。
(サーマルプリンタが有する他の位置センサ)
図5は、実施例のサーマルプリンタ1において、各種の感熱媒体5を検知する状態を説明するための平面図である。サーマルプリンタ1は、複数種類の感熱媒体5(5A、5B、5C)にそれぞれ印字可能に構成されているので、図5に示すように、レシート紙5Bを検出するための第4の位置センサ26と、ファンフォールド紙5Cを検知するための第5の位置センサ27及び第6の位置センサ28と、を有する。
なお、上述した第1の位置センサ21及び第2の位置センサ22は、ラベル紙5Aを検知するために用いられている。制御部14は、第1の位置センサ21及び第2の位置センサ22が、ラベル紙5Aにおいて、隣接するラベルS間に形成された開口O1を検出することで、ラベル紙5Aを検知する。制御部14は、第1の位置センサ21及び第2の位置センサ22の各検知結果に基づいて、ラベル紙5Aの各ラベルSの印字開始位置を決定する。
図5に示すように、第4の位置センサ26、第5の位置センサ27及び第6の位置センサ28は、搬送路16C上に配置されており、感熱媒体5の搬送方向に直交する幅方向(Y方向)において、第1の位置センサ21と並んで配置されている。第4の位置センサ26、第5の位置センサ27及び第6の位置センサ28は、制御部14にそれぞれ接続されている。制御部14は、第4の位置センサ26、第5の位置センサ27及び第6の位置センサ28の各検知結果に基づいて、レシート紙5B及びファンフォールド紙5Cの各印字領域Pの印字開始位置を決定する。
レシート紙5Bは、個々に分離される各印字領域Pにおいて、隣接する印字領域Pの境界線の裏側の所定の位置に、黒塗領域である矩形状のブラックマーク(アイマーク)Qが設けられている。第4の位置センサ26は、レシート紙5BのブラックマークQを検知する。
ファンフォールド紙5Cには、1つずつに分離される各印字領域Pの境界線上に、矩形状の開口O2が貫通して形成されている。第5の位置センサ27は、ファンフォールド紙5Cの開口O2を検知する。また、ファンフォールド紙5Cの各印字領域Pには、搬送方向に直交する幅方向(Y方向)の両側に、各印字領域Pの境界線から連続する円弧状のコーナ部Rが形成されている。第6の位置センサ28は、ファンフォールド紙5Cの片側のコーナ部Rを検知する。
第4の位置センサ26としては、例えば、反射型フォトセンサ等の光学センサが用いられており、検知光を発する発光部と、発光部が発した検知光を受光する受光部と、を有する。発光部と受光部は、感熱媒体5の厚み方向における一方側にそれぞれ配置され、感熱媒体5の厚み方向における他方側に、発光部が発した検知光を反射及び導光して受光部へ検出光を反射する光学部材(図示せず)が配置されている。第5の位置センサ27及び第6の位置センサ28は、第1の位置センサ21及び第2の位置センサ22と同様に、分離型フォトセンサ等の光学センサが用いられている。
また、実施例のサーマルプリンタ1には、図示しないが、環境温度を測定するサーミスタが設けられている。制御部14は、サーミスタが測定した温度に基づいて、サーマルヘッド7の印字動作のパラメータを制御する。また、サーマルプリンタ1には、筐体15の上部を構成すると共に搬送路16Cを覆うカバーが開放されたことを検知するカバーオープンセンサが設けられている。搬送路16Cには、感熱媒体5の終端、つまりラベル紙5Aの最後のラベルSを含む部分の終端、レシート紙5B及びファンフォールド紙5Cの最後の印字領域Pの終端に近づいたことを検知するための媒体ニアエンドセンサが設けられている。
図6は、実施例のサーマルプリンタ1においてファンフォールド紙5Cを用いる状態を示す平面図である。図7は、実施例のサーマルプリンタ1においてファンフォールド紙5Cを用いる状態を示す側面図である。レシート紙5Bを用いて印字する場合は、ラベル紙5Aと同様に、媒体供給装置2からレシート紙5Bがサーマルプリンタ1へ供給される。
図6及び図7に示すように、サーマルプリンタ1は、ファンフォールド紙5Cを用いる場合、ラベル紙5A及びレシート紙5Bを供給する媒体供給装置2の代わり、ファンフォールド紙5Cが収容される供給トレイ32が用いられる。供給トレイ32は、折り畳まれたファンフォールド紙5Cが収容される収容部32aと、ファンフォールド紙5Cが通る搬送路16Dと、を有する。搬送路16Dは、サーマルプリンタ1における搬入口16A側に隣接して配置される。
(サーマルプリンタの印字動作)
サーマルプリンタ1は、搬入口16Aに挿入された感熱媒体5(5A、5B、5C)の始端を、第3の位置センサ23によって検知したときに、制御部14が駆動モータ19の駆動を開始し、感熱媒体5を搬入口16Aから取り込む初期動作を行う。搬入口16Aから取り込まれた感熱媒体5は、サーマルヘッド7とプラテンローラ8との間を通り、第1の位置センサ21に到達する。制御部14は、第1の位置センサ21が感熱媒体5の始端を検知したときに、感熱媒体5を搬出口16B側へ向かって搬送する搬送動作を一旦停止する。続いて、制御部14は、プラテンローラ8を逆転させ、感熱媒体5の始端を所定の印字開始位置まで戻して停止する。
次に、PC3から印字データを含む印字コマンドがサーマルプリンタ1へ入力されたとき、制御部14は、サーマルヘッド7とプラテンローラ8、駆動ローラ11及び従動ローラ12を駆動し、感熱媒体5に印字を行いながら感熱媒体5を搬送する(以下、印字搬送と称する)。制御部14は、感熱媒体5を印字搬送しながら、感熱媒体5の後端が、カッタ部13のカッタ13aによる切断位置まで搬送されたときに、カッタ13aによって、この感熱媒体5に連続する次の感熱媒体5との境界線に沿って分離可能に切断する。続いて、制御部14は、感熱媒体5の印字搬送を続け、印字完了後、駆動ローラ11及び従動ローラ12によって感熱媒体5を搬送し、搬出口16Bから感熱媒体5を排出する。
また、制御部14は、印字完了後に感熱媒体5を搬出口16Bから排出する場合、複数種類の排出動作から選択されたいずれかの排出動作を行う。排出動作としては、カッタ部13によって切断された1つの感熱媒体5を、搬出口16Bから排出し、感熱媒体5を自由落下させて、収容トレイ等へ収容する第1の排出動作(フリーフォール)がある。別の排出動作としては、カッタ部13によって切断された1つの感熱媒体5の後端側を、駆動ローラ11と従動ローラ12によって保持した状態で搬送動作を一時停止し、感熱媒体5の前端側のみを搬出口16Bから排出する第2の排出動作(クランプ)がある。
さらに、別の排出動作としては、カッタ部13によって、隣接する感熱媒体5間の境界線に沿って部分的に切断し、各感熱媒体5が分離可能に連結されている場合に行われる第3の排出動作(切断無し)及び第4の排出動作(手動カット)がある。第3の排出動作では、複数の感熱媒体5のそれぞれに連続的に印字を行い、連結された複数の感熱媒体5を搬出口16Bから排出すると共に、複数の感熱媒体5のうちの最後の感熱媒体5の後端の境界線のみをカッタ部13によって切断し、この後端を、駆動ローラ11と従動ローラ12によって保持した状態で搬送動作を一時停止する。第4の排出動作は、印字完了後の感熱媒体5が、次の感熱媒体5とミシン目等によって分離可能に連結されている場合に行われる。第4の排出動作では、感熱媒体5の後端側の境界線を搬出口16B近傍まで搬送した状態で、この感熱媒体5に続く感熱媒体5を駆動ローラ11と従動ローラ12によって保持した状態で搬送動作を一時停止する。この場合、ユーザは、搬出口16Bから排出された印字完了後の感熱媒体5を、ミシン目に沿って手動で切り離す。
(サーマルプリンタの印字状態の補正処理)
図8は、実施例のサーマルプリンタ1において、ラベル紙5Aの印字状態を補正する処理を説明するためのフローチャートである。図8に示すように、ラベル紙5Aに印字を行うとき、サーマルプリンタ1は、PC3から入力される印字データを含む印字コマンド待ちで待機している(ステップS1)。PC3から印字コマンドが入力されると、制御部14は、ラベル紙5Aの印字搬送を開始する。制御部14は、ラベル紙5Aの印字搬送を開始したとき、メモリ回路14bに記憶された補正値A1が存在するか否かを判断する(ステップS2)。
ステップS2において、制御部14は、既に算出された補正値A1が存在すると判断した場合、補正値A1を使用してラベル紙5AのラベルSの印字搬送を開始する(ステップS3)。ステップS2において、制御部14は、補正値A1が存在しないと判断した場合、メモリ回路14bに予め記憶された補正値A0(製品出荷前に設定された補正値A0)を使用してラベル紙5AのラベルSの印字搬送を開始する(ステップS4)。
制御部14は、ラベル紙5AのラベルSに印字搬送を行いながら、このラベルSが、第1の位置センサ21と第2の位置センサ22との間を通過する通過時間Dを検知する(ステップS5)。続いて、制御部14は、通過時間Dと、メモリ回路14bに記憶されている基準時間Cとの差分|D−C|が所定値以上か否かを判断する(ステップS6)。
ステップS6において、制御部14は、差分|D−C|が所定値以上であると判断した場合、次に、差分|D−C|が閾値を超えたか否かを判断する(ステップS7)。ステップS7において、制御部14は、差分|D−C|が閾値以下であると判断した場合、上述した式1を用いて、補正値A1を新たに算出する(ステップS8)。このとき算出された補正値A1を用いて、制御部14は、印字搬送中のラベルSに続く、次のラベルSの印字搬送を補正する。
ステップS7において、制御部14は、差分|D−C|が閾値を超えたと判断した場合、補正値A1の算出を行わずに、ラベルSの印字搬送を停止し、ラベル紙5Aの搬送動作のエラーとして終了する(ステップS9)。この場合は、印字搬送中のラベルSの通過時間Dが異常に長すぎる場合であり、ラベル紙5Aの角折れ等に起因する紙詰まり、いわゆるジャムが発生したおそれがある。そのため、制御部14は、ラベルSの印字搬送を速やかに停止することで、印字不良のラベルSが続けて複数印字されることが抑えられる。
一方、ステップS6において、制御部14は、差分|D−C|が所定値未満であると判断した場合、補正値A1を新たに算出しないで(ステップS10)、ステップS11へ移る。補正値A1を新たに算出しないとき、制御部14は、既に算出されてメモリ回路14bに記憶されている補正値A1を用いて、印字搬送中のラベルSに続く、次のラベルSの印字搬送を補正する。すなわち、制御部14は、次のラベルSに印字搬送するときも、今回のラベルSと同一の補正を行う。また、制御部14は、メモリ回路14bに補正値A1が記憶されていない場合、メモリ回路14bに予め記憶されている補正値A0を用いて、次のラベルSの印字搬送を補正する。
次に、制御部14は、印字が完了したラベルSを搬出口16Bから排出する(ステップS11)。続いて、制御部14は、ラベルSの排出動作に伴って送られたラベル紙5Aの終端、つまり最後のラベルSの後端を、媒体ニアエンドセンサ(図示せず)が検知したか否かを判断する(ステップS12)。ステップS12において、制御部14は、ラベル紙5Aの終端を検知していないと判断した場合、ステップS1へ戻り、ラベル紙5Aにおける次のラベルSの印字搬送を続けて行う。一方、ステップS12において、制御部14は、ラベル紙5Aの終端を検知したと判断した場合、ラベル紙5Aの印字搬送を停止し、終了する。
上述のように、制御部14は、1つめのラベルSに印字動作を行いながら、1つめのラベルSの通過時間Dを検知し、通過時間Dを用いて補正値A1を算出し、この補正値A1を使用して、次に新たに印字する2つめのラベルSの印字動作を補正する。制御部14は、ラベル紙5Aの各ラベルSの印字搬送を行いながら、連続して新たな補正値A1を繰り返し算出することで、ラベル紙5Aの搬送状態の変化に速やかに対応し、各ラベルSに適正に印字を行うことが可能となる。
なお、上述したステップS6、S7において、制御部14は、通過時間Dと基準時間Cとの比率として、通過時間Dと基準時間Cとの差分|D−C|と、所定値及び閾値とを比較するが、差分|D−C|を用いた比較に限定するものではない。制御部14は、例えば、通過時間Dと基準時間Cとの比率や、単純に通過時間Dと、所定値及び閾値との比較を行ってもよい。
また、制御部14は、ラベル紙5Aの始端を送り始める初期動作で、サーマルヘッド7に送られた先頭のラベルSを印字せずに、この先頭のラベルSの前端P1を第1の位置センサ21と第2の位置センサ22との間を通過させた後、先頭のラベルSの前端P1を印字開始位置へ戻し、サーマルヘッド7によって先頭のラベルSに印字するように制御してもよい。このように、ラベル紙5Aの先頭のラベルSを用いて、通過時間Dを検知し、補正値A1を算出することによって、印字状態の補正が行われない先頭のラベルSに印字を行うことで印字不良となり、先頭のラベルSを無駄にすることが避けられる。
また、実施例のサーマルプリンタ1は、ラベル紙5Aの各ラベルSの印字位置を適正に補正したが、ラベル紙5Aの補正に限定されるものではない。制御部14は、ユーザが使用するレシート紙5Bやファンフォールド紙5Cに応じて印字位置を補正してもよい。この場合、制御部14のメモリ回路14bには、ラベル紙5Aに対応する設定時間B、補正値A0に加えて、形態が異なる感熱媒体5としてレシート紙5Bやファンフォールド紙5Cに対応する複数種類の設定時間B、基準時間C、補正値A0が予め記憶されてもよい。レシート紙5Bを用いる場合、制御部14は、例えば、レシート紙5Bを個々に切断する各印字領域Pの長さに基づいて、補正を行うか否かを判断してもよい。すなわち、制御部14が印字状態を補正する場合、長尺状の感熱媒体5(印字領域P)に適用されることが効果的である。
以上のように構成されたサーマルプリンタ1における印字方法は、サーマルヘッド7とプラテンローラ8との間に挟まれて搬送される感熱媒体5に印字するサーマルプリンタ1における印字方法であって、第1の位置センサ21が、感熱媒体5の位置を検知し、第1の位置センサ21に対して感熱媒体5の搬送方向における下流側に配置された第2の位置センサ22が、感熱媒体5の位置を検知する。そして、制御部14は、第1の位置センサ21と第2の位置センサ22との間を感熱媒体5が通過した通過時間Dと、第1の位置センサ21と第2の位置センサ22との間を感熱媒体5を搬送する基準時間Cとの比率に基づいて、サーマルヘッド7の印字タイミング及び感熱媒体5の搬送速度の少なくとも一方を補正する。
上述したように、実施例のサーマルプリンタ1は、第1の位置センサ21と第2の位置センサ22との間を感熱媒体5を搬送する基準時間Cが記憶されたメモリ回路14bを有する。制御部14は、感熱媒体5が第1の位置センサ21と第2の位置センサ22との間を通過した通過時間Dと、基準時間Cとの比率に基づいて、サーマルヘッド7の印字タイミング及び感熱媒体5の搬送速度の少なくとも一方の補正を行う。これにより、使用する感熱媒体5の長さ(1つずつに分離される各感熱媒体5の長さ)をユーザがサーマルプリンタ1に設定することなく、使用する感熱媒体5の搬送状態に応じて適正な印字状態に自動的に補正することができる。
したがって、サーマルプリンタ1は、使用する感熱媒体5の品質、例えば摩擦係数に応じて、適正な印字状態に自動的に補正し、感熱媒体5の印字位置にずれが生じることを抑えることができる。言い換えると、使用するラベル紙5Aの1つのラベルSを含む長さLをユーザが認識する必要がなく、実際に使用するラベル紙5Aの紙質の違いにより、ラベル紙5Aがスリップして搬送状態が変化した場合であっても、ラベル紙5Aの各ラベルSに生じる印字位置のずれを自動的に補正することができる。このため、温度や湿度等の環境に起因する感熱媒体5の搬送状態の変化によって印字位置が生じる場合であっても、環境に応じて適正に感熱媒体5の印字位置を自動的に補正することができる。
また、実施例のサーマルプリンタ1において、感熱媒体5が、連続する複数の感熱媒体5を含み、制御部14が、サーマルヘッド7が各感熱媒体5に印字を行う都度、サーマルヘッド7の印字タイミング及び感熱媒体5の搬送速度の少なくとも一方の補正を行う。これにより、各感熱媒体5の印字ごとに、印字位置のずれが抑えられるので、各感熱媒体5の印字精度を更に高めることができる。
また、実施例のサーマルプリンタ1における制御部14は、通過時間Dと基準時間Cとの比率が所定の閾値以上の場合、印字動作を停止するように制御する。これにより、印字搬送される感熱媒体5にジャムが生じたおそれがある場合に、印字動作を速やかに停止し、次に印字する感熱媒体5に印字不良が生じることを避けることができる。
また、実施例のサーマルプリンタ1における制御部14は、サーマルヘッド7の印字タイミング等の補正を行った後、新たな感熱媒体5に印字を行うときに通過時間Dと基準時間Cとの比率が所定値未満の場合、前回と同一の補正を行う。これにより、感熱媒体5の搬送状態の変化がごく微少のとき、補正値A1の算出処理を省き、前回の感熱媒体5の印字搬送時に算出した補正値A1を利用して前回と同一の補正を行うことで、補正処理を簡素化することができる。
また、実施例のサーマルプリンタ1における制御部14は、感熱媒体5を送り始める初期動作で、サーマルヘッド7に送られた先頭の感熱媒体5を印字せずに、先頭の感熱媒体5を第1の位置センサ21と第2の位置センサ22との間を通過させた後、先頭の感熱媒体5を印字開始位置へ戻し、先頭の感熱媒体5に印字を行うように制御する。これにより、先頭の感熱媒体5の印字搬送を補正することが可能になり、印字状態の補正を行わずに先頭の感熱媒体5に印字を行うことで印字不良となり、先頭の感熱媒体5を無駄にすることが避けられる。
また、実施例のサーマルプリンタ1におけるメモリ回路14bには、形態が異なる複数種類の感熱媒体5(5A、5B、5C)に対応する複数の基準時間Cが記憶されてもよい。これにより、複数種類の感熱媒体5(5A、5B、5C)の印字状態を補正することが可能になる。
また、実施例のサーマルプリンタ1における第2の位置センサ22は、一対の駆動ローラ11及び従動ローラ12の近傍に配置されている。これにより、駆動ローラ11と従動ローラ12との間に保持された感熱媒体5が安定し、ばたつきが抑えられるので、第2の位置センサ22の検知精度を高めることができる。その結果、感熱媒体5の印字状態の補正精度を更に高めることができる。
また、実施例のサーマルプリンタ1において、サーマルヘッド7には、ロール状に巻回されて連続する複数の感熱媒体5、すなわちロール紙が供給される。特にロール紙を使用する場合、使用に伴ってロール紙の外径が変化し、先頭側の感熱媒体5はスリップしやすく、ロール紙の外径が小さくなるに従ってスリップしにくくなる傾向がある。このように、ロール紙を使用する場合には、ロール紙の重量の変化に伴い、連続して供給される感熱媒体5の搬送状態が変動しやすい。このため、ロール紙を用いる場合には、制御部14が印字状態を補正することで、ロール紙の重量の変化が感熱媒体5の搬送状態に及ぼす作用に対応し、感熱媒体5の印字位置にずれが生じることを抑える効果が顕著になるので、サーマルプリンタ1を効果的に用いることができる。
1 サーマルプリンタ
5 感熱媒体
5A ラベル紙
5B レシート紙
5C ファンフォールド紙
7 サーマルヘッド
8 プラテンローラ
11 駆動ローラ(搬送ローラ)
12 従動ローラ(搬送ローラ)
14 制御部
14a 制御基板
14b メモリ回路(記憶部)
21 第1の位置センサ(第1の検知部)
22 第2の位置センサ(第2の検知部)
23 第3の位置センサ
A0、A1 補正値
C 基準時間
D 通過時間
P 印字領域
P1 前端

Claims (8)

  1. 感熱媒体を加熱して印字するサーマルヘッドと、
    前記サーマルヘッドとの間に前記感熱媒体を挟んで搬送するプラテンローラと、
    前記感熱媒体の位置を検知する第1の検知部と、
    前記第1の検知部に対して前記感熱媒体の搬送方向における下流側に配置され、前記感熱媒体の位置を検知する第2の検知部と、
    前記サーマルヘッド及び前記プラテンローラの少なくとも一方を制御する制御部と、
    前記第1の検知部と前記第2の検知部との間を前記感熱媒体を搬送する基準時間が記憶されると共に、形態が異なる複数種類の感熱媒体に対応する複数の前記基準時間が記憶された記憶部と、を有し、
    前記制御部は、前記感熱媒体が前記第1の検知部と前記第2の検知部との間を通過した通過時間と、前記基準時間との比率に基づいて、前記サーマルヘッドの印字タイミング及び前記感熱媒体の搬送速度の少なくとも一方の補正を行う、サーマルプリンタ。
  2. 前記感熱媒体は、連続する複数の感熱媒体を含み、
    前記制御部は、前記サーマルヘッドが各感熱媒体に印字を行う都度、前記補正を行う、
    請求項1に記載のサーマルプリンタ。
  3. 前記制御部は、前記通過時間と前記基準時間との比率が所定の閾値以上の場合、印字動作を停止するように制御する、
    請求項1に記載のサーマルプリンタ。
  4. 前記制御部は、前記補正を行った後、新たな感熱媒体に印字を行うときに前記通過時間と前記基準時間との比率が所定値未満の場合、前回と同一の前記補正を行う、
    請求項2に記載のサーマルプリンタ。
  5. 前記制御部は、前記感熱媒体を送り始める初期動作で、前記サーマルヘッドに送られた先頭の感熱媒体を印字せずに、前記先頭の感熱媒体を前記第1の検知部と前記第2の検知部との間を通過させた後、前記先頭の感熱媒体を印字開始位置へ戻し、前記先頭の感熱媒体に印字を行うように制御する、
    請求項2に記載のサーマルプリンタ。
  6. 前記プラテンローラに対して前記感熱媒体の搬送方向における下流側に配置され、前記感熱媒体を搬送する一対の搬送ローラを更に備え、
    前記第2の検知部は、前記一対の搬送ローラの近傍に配置されている、請求項1ないし5のいずれか1項に記載のサーマルプリンタ。
  7. 前記サーマルヘッドには、ロール状に巻回されて連続する複数の感熱媒体が供給される、
    請求項1ないし6のいずれか1項に記載のサーマルプリンタ。
  8. サーマルヘッドとプラテンローラとの間に挟まれて搬送される感熱媒体に印字するサーマルプリンタにおける印字方法であって、
    第1の検知部によって、前記感熱媒体の位置を検知し、
    前記第1の検知部に対して前記感熱媒体の搬送方向における下流側に配置された第2の検知部によって、前記感熱媒体の位置を検知し、
    記憶部によって、前記第1の検知部と前記第2の検知部との間を前記感熱媒体を搬送する基準時間を記憶すると共に、形態が異なる複数種類の感熱媒体に対応する複数の前記基準時間を記憶し、
    制御部によって、前記第1の検知部と前記第2の検知部との間を前記感熱媒体が通過した通過時間と、前記第1の検知部と前記第2の検知部との間を前記感熱媒体を搬送する基準時間との比率に基づいて、前記サーマルヘッドの印字タイミング及び前記感熱媒体の搬送速度の少なくとも一方を補正する、サーマルプリンタにおける印字方法。
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