JP6675521B1 - 乳酸菌、血中鉄増加剤、及び貧血改善剤 - Google Patents

乳酸菌、血中鉄増加剤、及び貧血改善剤 Download PDF

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Abstract

食品適性が高く、製造し易く、更に、血中の鉄濃度を増加させることができ、貧血を改善し得る乳酸菌を提供する。血中の鉄濃度を増加させる、耐塩性を有する乳酸菌。

Description

本発明は、乳酸菌、血中鉄増加剤、及び貧血改善剤に関する。更に詳しくは、食品適性が高く、製造し易く、更に、血中の鉄濃度を増加させることができ、貧血を改善し得る乳酸菌、血中鉄増加剤、及び貧血改善剤に関する。
平成28年の国民健康・栄養調査の結果によれば、ほとんどの栄養素の平均摂取量は、推定必要量を上回っているが、成人女性(月経あり)の鉄分(鉄)は相変わらず不足しているのが現状である。
鉄分の不足が続くと、まず、血清フェリチンを主とした貯蔵鉄が低下し、その後、ヘモグロビン量の低下、血清鉄量の低下を引き起こし、鉄欠乏性貧血へと至る。
貯蔵鉄が低下している状態は、貧血症状の現れない潜在性鉄欠乏(いわゆる「かくれ鉄不足」)と言われ、病気ではないが、「なんとなく疲れやすい」、「仕事の効率が悪い」、「やる気がでない」といった身体の不調(不定愁訴)の原因となっている場合がある。また、最近の研究では、貯蔵鉄が低下している状態は、不眠やうつ症状との関連もあると言われている。このような「かくれ鉄不足」は、女性の社会進出が進みつつある現代において非常に大きな問題となっている。
鉄分の不足の原因としては、食生活の偏りなどの問題が知られている。そして、この鉄分の不足を解消するためには、食生活を改善し、正しい食生活を送ることが重要である。食生活の改善には、吸収率の良い鉄(ヘム鉄)が豊富な畜肉や魚肉など動物性食品を積極的に摂取し、吸収率の低い鉄(非ヘム鉄)を多く含む野菜、豆、海藻などは、吸収を高めるビタミンを多く含む野菜類と一緒に摂取することなどが重要である。
しかし、鉄不足傾向にある女性は、一般的に菜食の傾向が強いため、動物性食品の摂取を増やすことは容易ではない。また、習慣的な動物性食品の過剰摂取は、肥満を招きやすく、動脈硬化や脳梗塞など生活習慣病の発症リスクを増してしまうという問題もある。
このように、食生活の改善は容易なことではない。そこで、鉄不足の症状が進行してしまった場合には、鉄剤の服用が効果的である。しかし、鉄剤の服用は、その副作用として、腹痛、悪心、嘔吐、下痢、便秘など主に胃腸症状が現れる場合があるので、鉄剤は、安易に服用してよいものではない。また、鉄剤の服用に際しては、鉄の吸収効果を高めるため、ビタミンCを併用することがあるが、ビタミンCは胃酸で分解されるため、1000mg/回のように大量に摂取しないと効果が期待できないという問題がある。
一方、意外にもスポーツ選手も貧血(いわゆるスポーツ貧血)に悩まされていることが多く、これはスポーツ選手において内科的疾患として最もよく認められるものの一つである。
スポーツ貧血の原因は、(1)スポーツ選手は活動量が多い分鉄分も多く必要となるが、運動中の汗によって、鉄分が失われてしまうこと(鉄欠乏性貧血)、(2)血液中の赤血球が、物理的に破壊されて起こる貧血(運動性溶血性貧血)がある。この運動性溶血性貧血は、特に足の裏に強い衝撃がかかる競技(マラソン、陸上などの長距離競技、バレーボール、サッカー、バスケットボール、空手、剣道など)で生じやすいことが知られている。
このようなスポーツ貧血の対策として、鉄剤の処方(錠剤の服用、鉄剤の注射(鉄剤注射)など)が行われてきた。
ここで、一般的に、体内の鉄分は、その大半がヘモグロビンとして赤血球の中にあり、全身に酸素を運搬する役目を果たしている。
持久系の運動(持久力を必要とする運動)の場合、エネルギーを作り出すために、運動のはじめはブドウ糖を使用するが、その後、脂肪や筋肉中のグリコーゲンを使用する。このようなエネルギー産生のためには酸素が必要である(いわゆる有酸素運動を行っている状態である)。このとき、ヘモグロビン(血中の鉄分)が多いと、全身に効率的に酸素を運ぶことができるため、持久力のアップにつながることが期待できる。そのため、中高生年代の競技者を指導する指導者が、競技力向上を目的として競技者(選手)に使用させたり、実業団などの選手自身が競技力向上を目的に使用したりする実態があった。
しかし、過剰な鉄分摂取は、肝臓などの機能障害等を引き起こす懸念があり、日本陸上競技連盟は、貧血対策に使われてきた「鉄剤注射」を原則禁止とする指針を示した。
このような背景から、鉄の利用効率を上げ、副作用のない血中鉄増加剤及び貧血改善剤の開発が望まれていた。なお、ここでいう「血中鉄増加剤」とは、血液中の鉄分(ヘモグロビンに代表されるヘム鉄、フィリチンやヘモジデリンのような貯蔵鉄、血清鉄を含む)を増加させる効果を有する物質のことを意味する。
ここで、副作用のない血中鉄増加剤及び貧血改善剤の成分として、乳酸菌を用いることが知られており、例えば、ラクトバチルス・アシドフィルスに属する乳酸菌を用いて得られる発酵乳を含む鉄欠乏性貧血治療用組成物などが報告されている(例えば、特許文献1参照)。この乳酸菌は、従来、食品を通して摂取されてきたものであるので人体に対する安全性が高く、副作用の懸念が低いという利点がある。
なお、乳酸菌は、古くから発酵食品の生産などに利用され、この発酵食品を通して摂取されることが行われている。そして、乳酸菌には、様々な作用があることが知られており、具体的には、整腸作用・腸内細菌叢改善、コレステロール低減、抗肥満効果、認知機能改善効果、美容効果などが報告されている。また、乳酸菌は、免疫改善(アレルギー改善、がん予防、感染防御)効果があることも知られている。
特開平7−53391号公報
しかし、特許文献1に記載の鉄欠乏性貧血治療用組成物は、その製造に際して、上記乳酸菌を利用して発酵乳を調製する工程が必要であるので、発酵のための設備や時間も必要である。更に、特許文献1に記載の鉄欠乏性貧血治療用組成物の製造に用いる乳酸菌自体も、その生育に際しては環境を十分に整える必要があったり、厳密な培養液の処理が必要であったりするなど製造に手間やコストがかかるという問題がある。
そこで、血中の鉄濃度を増加させることができ、貧血を改善し得るものであって、培養が容易な乳酸菌、この乳酸菌を用いることで上記効果を有しつつ製造が簡便な血中鉄増加剤及び貧血改善剤の開発が切望されていた。
本発明は、血中の鉄濃度を増加させ、貧血を改善することができる乳酸菌、この乳酸菌を含む血中鉄増加剤、及び、上記乳酸菌を含む貧血改善剤を提供するものである。
本発明によれば、以下に示す乳酸菌、血中鉄増加剤、及び貧血改善剤が提供される。
[1] 血中の鉄濃度を増加させる、テトラジェノコッカス・ハロフィラスである耐塩性を有する乳酸菌。
[2] 味噌の醸造工程で単離される前記[1]に記載の乳酸菌。
[3] 塩分濃度12w/v%である培地で培養したときの増殖倍率が30倍以上となる前記[1]または[2]に記載の乳酸菌。
] 受託番号NITE BP−02318の乳酸菌、または受託番号NITE BP−03010の乳酸菌である前記[1]〜[]のいずれかに記載の乳酸菌。
] 前記[1]〜[]のいずれかに記載の乳酸菌を含有する血中鉄増加剤。
] 前記[1]〜[]のいずれかに記載の乳酸菌を含有する貧血改善剤。
本発明の乳酸菌は、食品適性が高く(即ち、安全性が高く)、培養が簡単であるため製造し易い。更に、本発明の乳酸菌は、血中の鉄濃度を増加させることができ、貧血を改善し得るものである。
本発明の血中鉄増加剤は、本発明の乳酸菌を含むものであるため、食品適性が高く(即ち、安全性が高く)且つ製造し易く、更に、血中の鉄濃度を増加させることができ、貧血を改善し得るものである。
本発明の貧血改善剤は、本発明の乳酸菌を含むものであるため、食品適性が高く(即ち、安全性が高く)且つ製造し易く、更に、血中の鉄濃度を増加させることができ、貧血を改善し得るものである。
以下、本発明を実施するための形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。即ち、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施の形態に対し適宜変更、改良等が加えられたものも本発明の範囲に属することが理解されるべきである。
[1]乳酸菌:
本発明の乳酸菌は、血中の鉄濃度を増加させる、耐塩性を有する乳酸菌である。この乳酸菌は、食品適性が高く(即ち、安全性が高く)、培養が簡単であるため製造し易い。更に、本発明の乳酸菌は、血中の鉄濃度を増加させることができ、貧血を改善し得るものである。なお、本発明における乳酸菌は、テトラジェノコッカス・ハロフィラスとすることができる。「血中の鉄濃度」は、血清鉄の濃度、貯蔵鉄(フィリチン、ヘモジデリンなど)、ヘモグロビンに代表されるヘム鉄の濃度を意味する。
ここで、例えば、特許文献1に記載の鉄欠乏性貧血治療用組成物は、発酵乳を含有するというものであり、この発酵乳を製造する際に所定の乳酸菌を利用する。そのため、当該乳酸菌自体が鉄の吸収に関与することについては開示がされていない。一方で、本発明は、所定の乳酸菌が上記効果を奏するというものである。
また、通常の乳酸菌(耐塩性を有していない乳酸菌)を商業的に生産する場合には、菌体の濃縮や精製、培養液の処理(例えばオートクレーブ相当による殺菌)などが必要である。更に、培養の際には、雑菌などの汚染菌が混入しないような環境下を維持する必要があり、製造における手間やコストがかかっている。一方、本発明の乳酸菌は、耐塩性を有するものであるため、汚染菌が増殖し難い環境である塩分濃度の高い環境下での培養が可能であり、汚染菌の増殖を抑えた状態での培養が容易である。
本明細書において、「血中の鉄濃度を増加させる」とは、継続的に乳酸菌を経口摂取することによって、摂取前後において血中の鉄濃度が増加することをいう。「血中の鉄濃度を増加させる」場合とは、具体的には、血中の鉄濃度が有意に増加すると言えることが好ましく、より具体的には、Wilcoxon符号付順位検定により検定を行ったところ危険率(有意水準)5%以下で有意差があるように、血中の鉄濃度を増加させる能力を有すると言えることが好ましい。
本明細書において、「耐塩性を有する」とは、塩分濃度の高い(具体的には、塩分濃度11w/v%以上)培地での培養が可能である性質を有することをいう。耐塩性の程度としては、塩分濃度12w/v%である培地で培養したときの増殖倍率が30倍以上となることが好ましい。
本発明の乳酸菌は、例えば、味噌(特に米味噌)の醸造工程で単離されたものとすることができる。米味噌の醸造工程で単離される耐塩性を有する乳酸菌としては、具体的には、商品名「蔵華乳酸菌LTK−1」(イチビキ社製)などを挙げることができる。
また、「味噌の醸造工程で単離される」乳酸菌とは、味噌醸造工程における「蔵」、「室(ムロ)」、「桶」などに定着している耐塩性を有する乳酸菌のことをいう。更には、味噌の仕込みから熟成工程において増殖可能な菌のことをいう。この「味噌の醸造工程で単離される」乳酸菌は、味噌に含まれる耐塩性の乳酸菌(即ち、味噌乳酸菌)ということもでき、別言すれば、味噌由来の耐塩性の乳酸菌(即ち、味噌を起源とする耐塩性の乳酸菌)のことである。なお、本発明において、「味噌の醸造工程で単離される」乳酸菌とは、味噌の醸造工程で単離したそのものに限らず、味噌の醸造工程で単離され、その後に培養(継代培養)されたものも含む。
本発明の乳酸菌は、上述の通り、血中の鉄濃度を増加させ、耐塩性を有する乳酸菌である限り特に制限はないが、例えば、受託番号NITE BP−02318の乳酸菌、受託番号NITE BP−03010の乳酸菌(ICK−3株)、後述する実施例4に記載の、ICK−4株、ICK−5株、No.185株、No.259株、No.448株を挙げることができ、これらのうち、受託番号NITE BP−02318の乳酸菌、受託番号NITE BP−03010の乳酸菌、後述する実施例4に記載の、ICK−4株、ICK−5株であることが好ましい。このような、耐塩性を有する乳酸菌としては、具体的には、テトラジェノコッカス・ハロフィラスを挙げることができる。
なお、受託番号NITE BP−02318の乳酸菌は、2016年8月3日(国内寄託日)に、独立行政法人製品評価技術基盤機構の特許微生物寄託センター(NPMD)に寄託され、2017年9月6日に、ブダペスト条約に基づく国際寄託へ移管されている。また、受託番号NITE BP−03010の乳酸菌は、2019年8月5日に、独立行政法人製品評価技術基盤機構の特許微生物寄託センター(NPMD)に国際寄託されている。
なお、本発明の乳酸菌は、死菌体であってもよいし生菌体であってもよい。
[2]本発明の乳酸菌の培養方法:
本発明の乳酸菌の培養条件は、特に制限はないが、例えば塩分濃度11〜18w/v%の培地で培養することができ、塩分濃度11〜16w/v%とすることが好ましく、12〜14w/v%とすることが特に好ましい。なお、「w/v%」は、(質量(g)/体積(100mL))%を意味する。
このような条件で培養すると、他の細菌(雑菌などの汚染菌)は増殖し難く、一方で、本発明の乳酸菌は培養可能であるので簡単且つ良好に本発明の乳酸菌を主として培養することができる。更には、上記範囲の塩分濃度で培養すると、耐塩性を有さない汚染菌については増菌を防止し、一方で、耐塩性スタフィロコッカス属細菌などのように耐塩性を有する細菌(耐塩性汚染菌)よりも増菌速度が速くなる。つまり、耐塩性を有する汚染菌との関係でも、当該汚染菌が増殖する前に培養を終了させて回収することができる。塩分濃度11w/v%未満の培地で培養すると、汚染菌が増殖し易くなり、十分な収量を確保することが難しくなる傾向にある。また、塩分濃度18w/v%超の培地で培養すると、汚染菌がより増殖し難くなるが、必要な収量を得るためには培養日数が長くなり、耐塩性汚染菌が増殖してしまうことにもなる。
以上のように、上記塩分濃度の培地で培養すると、密閉系の無菌培養装置などの特別な装置を用いることなく簡易な開放系の培養装置(但し、殺菌・保温ができるもの)であっても、効率的に且つ多量に本発明の乳酸菌を培養することができる。
培養温度は、20〜40℃が好ましく、28〜37℃が更に好ましい。培養時間は、24〜120時間程度であり、培養中に攪拌してもよい。また、培地のpHは、5〜9が好ましく、6〜7が更に好ましい。
培地としては、窒素源及び炭素源を含有するものを用いることができる。
窒素源としては、特に制限はなく、例えば、醤油、味噌、肉エキス、ペプトン、グルテン、カゼイン、酵母エキス、アミノ酸等を挙げることができる。また、炭素源としては、特に制限はなく、例えば、グルコース、麹消化液、米の糖化液、スクロース、澱粉、粉飴、グリセリン等を挙げることができる。更に、窒素源および炭素源の他に、無機質として、例えば、酢酸ナトリウム、マグネシウム、マンガン、鉄等の無機塩などを含有していてもよく、ビタミン類などを含有していてもよい。
[3]本発明の乳酸菌の調製方法:
本発明の乳酸菌は、培養後、殺菌などの処理を行って調製することができる。具体的には、培養終了後、遠心分離などの手段により食塩を含む培地成分を取り除き、洗浄・精製する。そして、加熱殺菌を行い、その後、凍結乾燥・減圧乾燥・熱風乾燥などの手段により乾燥・濃縮する。このようにして、本発明の乳酸菌を調製することができる。
なお、加熱殺菌は、特に制限はないが、具体的にはオートクレーブ殺菌(121℃、20分)または同程度の殺菌が好ましい。
[4]乳酸菌の摂取期間:
本発明の乳酸菌は、2週間以上の摂取を続けることが好ましく、4週間以上の摂取を続けることが更に好ましい。
[5]血中鉄増加剤:
本発明の血中鉄増加剤は、本発明の乳酸菌を含有するものであり、一定期間摂取することで、血中の鉄濃度を増加させることができるものである。そして、上記乳酸菌は、耐塩性であるために培養し易いので、当該乳酸菌を使用する本発明の血中鉄増加剤は、その製造が容易になる。そして、本発明の血中鉄増加剤は、本発明の乳酸菌を含有することによって、血中の鉄濃度を増加させることができ、その結果として貧血を改善し得るという効果も発揮するものである。
[5−1]乳酸菌:
本発明の血中鉄増加剤は、上述した本発明の乳酸菌を有効成分として含有するものである。この乳酸菌を採用することによって、血中の鉄濃度を増加させることができ、その結果として貧血を改善し得ることになる。更には、この乳酸菌を採用することによって、安全性が高く、製造が容易になる。なお、乳酸菌としては、一種の菌株を含有してもよいし、二種以上の菌株を含有してもよい。
本発明の血中鉄増加剤は、本発明の乳酸菌を有効成分として含有する限りその含有割合は特に制限はなく適宜決定することができる。例えば、1回当たりの菌数で100億個(約2.5mg相当)〜5兆個(約1.25g相当)程度摂取するように、本発明の乳酸菌を含有させることができる。血中鉄増加剤は、医薬品やサプリメントとして食前または食後に経口摂取すればよい。
本発明の血中鉄増加剤は、本発明の乳酸菌の培養方法で得られる培養物、菌体または菌体成分を含有してもよい。
[5−2]その他の成分:
本発明の血中鉄増加剤は、本発明の乳酸菌(または、培養物等を含むもの)のみから構成されていてもよいし、本発明の乳酸菌以外にその他の成分を含有してもよい。
その他の成分としては、医薬品、医薬部外品、飲食品などの用途に合わせて適宜配合される成分を採用することができる。
医薬品、医薬部外品の場合、その他の成分としては、例えば、賦形剤、被膜剤、結合剤、増量剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤、希釈剤、分散剤、緩衝剤、浸透圧調整剤、pH調整剤、乳化剤、防腐剤、安定剤、酸化防止剤、着色剤、紫外線吸収剤、保湿剤、増粘剤、活性増強剤、抗炎症剤、殺菌剤、矯味剤、矯臭剤等を挙げることができる。また、鉄塩との併用も効果的である。鉄塩としては、無機鉄塩、有機鉄塩のいずれであってもよい。なお、本発明の目的を損なわない限り、本発明の乳酸菌以外の有効成分や薬理成分を含有してもよい。
飲食品の場合、その他の成分としては、例えば、甘味料、酸味料、炭酸ガス、無機塩類、香料、果汁、ビタミン、酸化防止剤、エステル類、色素、乳化剤、保存料、調味料、野菜エキス、花蜜エキス、品質安定剤、苦味抑制剤等を挙げることができる。なお、飲食品の場合についても、本発明の目的を損なわない限り、本発明の乳酸菌以外の有効成分や薬理成分を含有してもよい。
本発明の血中鉄増加剤は、任意の形態(経口摂取の形態や非経口摂取の形態)で摂取することができる。例えば、経口摂取する場合、錠剤、被覆錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤のような固形状の形態、エリキシル、シロップのような液体状の形態などが挙げられる。
[6]血中鉄増加剤の製造方法:
本発明の血中鉄増加剤は、例えば、乳酸菌準備工程と、原料調製工程と、を備える方法により製造することができる。このような製法により、簡便に血中鉄増加剤を製造することができる。この方法は、特許文献1に記載の鉄欠乏性貧血治療用組成物の製造方法と比べて、乳酸菌を利用して発酵乳を得る工程が不要であり、発酵のための時間や設備などを省略することができるので、簡便な方法ということができる。また、乳酸菌自体についても、耐塩性を有するものであるため、培養が容易であるという利点がある。
乳酸菌準備工程は、上述した本発明の乳酸菌を準備する工程である。当該乳酸菌は、種菌を入手し、この種菌を上述した方法で培養することで準備してもよいし、市販の乳酸菌(例えば、商品名「蔵華乳酸菌LTK−1」(イチビキ社製)を購入等して準備してもよい。
原料調製工程は、乳酸菌準備工程で準備した本発明の乳酸菌と、必要に応じてその他の成分とを混合して、血中鉄増加剤の原料を調製する工程である。
なお、本発明の血中鉄増加剤を本発明の乳酸菌(または、培養物等を含むもの)のみから構成する場合には、本工程は不要である。この点、特許文献1に記載の鉄欠乏性貧血治療用組成物の製造方法では、発酵乳と鉄塩を混合して原料を調製する必要がある。一方、本発明の乳酸菌等のみから構成する場合には、本工程が不要になるため、この点においても製造が容易になる。
錠剤のような固形状の形態の場合、原料調製工程の後に、固形状の形態を形成するための工程(状態形成工程)を採用してもよい。
[7]血中鉄増加剤の摂取期間:
本発明の血中鉄増加剤は、2週間以上の摂取を続けることが好ましく、4週間以上の摂取を続けることが更に好ましい。
[8]貧血改善剤:
本発明の貧血改善剤は、本発明の乳酸菌を含有するものであり、一定期間摂取することで、血中の鉄濃度を増加させ、その結果、貧血(特に、鉄欠乏性貧血)を改善し得るものである。そして、上記乳酸菌は、耐塩性であるために培養し易いので、当該乳酸菌を使用する本発明の貧血改善剤は、その製造が容易になる。そして、本発明の貧血改善剤は、本発明の乳酸菌を含有することによって、血中の鉄濃度を増加させることができ、その結果として貧血を改善し得るという効果も発揮するものである。
本発明の貧血改善剤は、本発明の乳酸菌を含有するものであるが、本発明の血中鉄増加剤を含有するものであってもよい。例えば、1回当たりの菌数で100億個(約2.5mg相当)〜5兆個(約1.25g相当)程度摂取するように、本発明の乳酸菌を含有させることができる。貧血改善剤は、医薬品やサプリメントとして食前または食後に経口摂取すればよい。
[8−1]乳酸菌:
本発明の貧血改善剤は、上述した本発明の乳酸菌を有効成分として含有するものである。この乳酸菌を採用することによって、血中の鉄濃度を増加させることができ、その結果として貧血を改善し得ることになる。更には、本発明の貧血改善剤は、上記乳酸菌を採用することによって、安全性が高く、製造が容易になる。なお、乳酸菌としては、一種の菌株を含有してもよいし、二種以上の菌株を含有してもよい。
本発明の貧血改善剤は、本発明の乳酸菌を有効成分として含有する限りその含有割合は特に制限はなく適宜決定することができる。
本発明の貧血改善剤は、本発明の乳酸菌の培養方法で得られる培養物、菌体または菌体成分を含有してもよい。
[8−2]その他の成分:
本発明の貧血改善剤は、本発明の乳酸菌(または、培養物等を含むもの)のみから構成されていてもよいし、本発明の乳酸菌以外にその他の成分を含有してもよい。
その他の成分としては、医薬品、医薬部外品、飲食品などの用途に合わせて適宜配合される成分を採用することができる。
医薬品、医薬部外品の場合、その他の成分としては、例えば、賦形剤、被膜剤、結合剤、増量剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤、希釈剤、分散剤、緩衝剤、浸透圧調整剤、pH調整剤、乳化剤、防腐剤、安定剤、酸化防止剤、着色剤、紫外線吸収剤、保湿剤、増粘剤、活性増強剤、抗炎症剤、殺菌剤、矯味剤、矯臭剤等を挙げることができる。また、鉄塩との併用も効果的である。鉄塩としては、無機鉄塩、有機鉄塩のいずれであってもよい。なお、本発明の目的を損なわない限り、本発明の乳酸菌以外の有効成分や薬理成分を含有してもよい。
飲食品の場合、その他の成分としては、例えば、甘味料、酸味料、炭酸ガス、無機塩類、香料、果汁、ビタミン、酸化防止剤、エステル類、色素、乳化剤、保存料、調味料、野菜エキス、花蜜エキス、品質安定剤、苦味抑制剤等を挙げることができる。なお、飲食品の場合についても、本発明の目的を損なわない限り、本発明の乳酸菌以外の有効成分や薬理成分を含有してもよい。
本発明の貧血改善剤は、任意の形態(経口摂取の形態や非経口摂取の形態)で摂取することができる。例えば、経口摂取する場合、錠剤、被覆錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤のような固形状の形態、エリキシル、シロップのような液体状の形態などが挙げられる。
なお、本発明の貧血改善剤は、上述した本発明の血中鉄増加剤と上記その他の成分とを混ぜて作製してもよいし、本発明の血中鉄増加剤をそのまま用いてもよい(即ち、本発明の血中鉄増加剤のみから構成してもよい)。
[9]貧血改善剤の製造方法:
本発明の貧血改善剤は、本発明の血中鉄増加剤の製造方法と同様の方法によって製造することができ、例えば、乳酸菌準備工程と、原料調製工程と、を備える方法により製造することができる。このような製法により、簡便に貧血改善剤を製造することができる。この方法は、特許文献1に記載の鉄欠乏性貧血治療用組成物の製造方法と比べて、乳酸菌を利用して発酵乳を得る工程が不要であり、発酵のための時間や設備などを省略することができるので、簡便な方法ということができる。また、乳酸菌自体についても、耐塩性を有するものであるため、培養が容易であるという利点がある。
乳酸菌準備工程は、上述した本発明の乳酸菌を準備する工程である。当該乳酸菌は、種菌を入手し、この種菌を上述した方法で培養することで準備してもよいし、市販の乳酸菌(例えば、商品名「蔵華乳酸菌LTK−1」(イチビキ社製)を購入等して準備してもよい。
原料調製工程は、乳酸菌準備工程で準備した本発明の乳酸菌と、必要に応じてその他の成分とを混合して、貧血改善剤の原料を調製する工程である。
なお、本発明の貧血改善剤を本発明の乳酸菌(または、培養物等を含むもの)のみから構成する場合には、本工程は不要である。この点、特許文献1に記載の鉄欠乏性貧血治療用組成物の製造方法では、発酵乳と鉄塩を混合して原料を調製する必要がある。一方、本発明の乳酸菌等のみから構成する場合には、本工程が不要になるため、この点においても製造が容易になる。
錠剤のような固形状の形態の場合、原料調製工程の後に、固形状の形態を形成するための工程(状態形成工程)を採用してもよい。
[10]貧血改善剤の摂取期間:
本発明の貧血改善剤は、2週間以上の摂取を続けることが好ましく、4週間以上の摂取を続けることが更に好ましい。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
20歳以上で45歳以下の健常な日本人20名を対象に、乳酸菌の摂取前、摂取後(14日目、28日目)における血清中の鉄濃度(血清鉄濃度)を測定した。なお、血清鉄濃度は、比色法を用いて測定した。
摂取方法は、乳酸菌として本発明の乳酸菌(具体的には、受託番号NITE BP−02318の乳酸菌)である商品名「蔵華乳酸菌LTK−1」(イチビキ社製)を含む錠剤(血中鉄増加剤、貧血改善剤)を、1日10錠(「蔵華乳酸菌LTK−1」を1250mg含有する)水とともに経口摂取することとした。摂取期間は、28日間とした。結果を表1に示す。
なお、商品名「蔵華乳酸菌LTK−1」の摂取による安全性についても確認し、因果関係の認められる有害事象は確認されなかった。
経口摂取した錠剤の成分は、以下の通りである。商品名「蔵華乳酸菌LTK−1」が41.7質量%、デキストリンが39.0質量%、粉末セルロースが15.0質量%、ショ糖脂肪酸エステルが2.0質量%、微粒二酸化ケイ素が2.0質量%、セラックが0.3質量%であった。
Figure 0006675521
表1から明らかなように、本発明の乳酸菌を含む錠剤(血中鉄増加剤、貧血改善剤)を摂取する前に比べて、摂取した後(摂取開始から14日目、28日目)の血清鉄濃度が有意に増加することが分かる。
そして、この結果からすると、本発明の乳酸菌を含むもの(血中鉄増加剤、貧血改善剤)は、血清鉄濃度を良好に増加させることができることが分かる。そのため、貧血(特に、鉄欠乏性貧血)の改善に効果を発揮する(貧血改善剤として利用可能である)ことが分かる。
上記結果について、有意差の有無の確認を行った。この有意差は、Wilcoxon符号付順位検定によって確認を行った。危険率(有意水準)5%であった。
(乳酸菌の耐塩性評価)
培地の塩分濃度を12w/v%とした場合において、商品名「蔵華乳酸菌LTK−1」、受託番号NITE BP−03010の乳酸菌(以下、「ICK−3株」または「ICK−3」と記す場合がある)、「ICK−4株」(「ICK−4」と記す場合がある)、及び、「ICK−5株」(「ICK−5」と記す場合がある)を対象として、増殖倍率の試験を行った。以下に具体的に説明する。
(培地)
窒素源及び微量ミネラル分として、醤油(イチビキ社製の商品名「こいくちしょうゆ」)、炭素源として、ぶどう糖(関東化学社製)を使用し、その他の原料としては、食塩(関東化学社製)と水を使用した。このようにして食品原料のみからなる培地を作成した。
上記培地は、具体的には、こいくちしょうゆが20v/v%、ぶどう糖が1.7w/v%、塩分濃度が12w/v%となるように、こいくちしょうゆ、ぶどう糖、及び食塩を水と混ぜ、その後、食品添加物の水酸化ナトリウム(関東化学社製)でpHが7.0になるように調整したものを用いた。
作製した培地を試験管(直径18mm×180mm)に10mL入れ、シリコセン(登録商標)で栓をした後、121℃、15分間オートクレーブで滅菌処理した。
(培養)
継代培養を想定して、上記培地で前培養しておいた乳酸菌を1v/v%添加した。このとき初発菌数は1.0×10cfu/mLであった。これを30℃の恒温器の中で20時間静置培養した。
(生菌数の測定)
静置培養後、生菌数の測定を行った。生菌数の測定は、「10SG10N平板培地」に希釈菌液を塗布した後、培養(30℃で4日間、嫌気培養)し、その後にコロニー数を計測することで行った。
「10SG10N平板培地」は、醤油(イチビキ社製の商品名「こいくちしょうゆ」)10v/v%、ぶどう糖1.0w/v%、酵母エキス1.0w/v%、ポリペプトン0.5w/v%、酢酸ナトリウム3水和物0.2w/v%、塩化ナトリウム10w/v%、「Tween80」0.0025w/v%、硫酸マグネシウム7水和物0.02w/v%、硫酸マンガン4水和物0.001w/v%、硫酸鉄7水和物0.001w/v%を含有する、pH6.8、寒天2w/v%のものであった。
20時間培養後の菌数を初発菌数で割った値(20時間後の菌数/初発菌数)を20時間の増殖倍率(倍/20時間)として算出した。結果を表2に示す。
Figure 0006675521
本発明の乳酸菌は、いずれも、塩分濃度12w/v%でも旺盛に増殖することが分かる。一方で、通常このような塩分濃度の高い条件では他の細菌(雑菌などの汚染菌)は増殖することが難しい状態となる。そのため、敢えて高い塩分濃度の条件で乳酸菌を培養することによって、汚染菌が混入したとしても優先的に本発明の乳酸菌が培養されることになり、容易に培養物を得ることができる。
(実施例2)
22〜27歳の健康な実業団の長距離競技者9名を対象に、乳酸菌の摂取前(2ヶ月前、4ヶ月前、6ヵ月前)、摂取後(2ヶ月後、4ヶ月後)における血液検査を行った。この血液検査は、上記のように2ヶ月に1回実施した。
血液検査の検査項目のうち、ヘモグロビン、血清鉄、及び、フェリチンについて、乳酸菌の摂取前と摂取後の結果を表3〜表6に示す。表3〜表5中、「摂取開始前の平均値」は、乳酸菌の摂取前に3回行った血液検査(摂取開始の2ヶ月前、4ヶ月前、6ヵ月前に実施)の各人の平均値を平均したものであることを示す。また、「摂取開始後の平均値」は、乳酸菌の摂取後に2回行った血液検査(乳酸菌の摂取開始から2ヶ月目及び4ヶ月目に実施)の各人の平均値を平均したものであることを示す。
また、表6中、「摂取開始前の平均値」は、乳酸菌の摂取前に3回行った血液検査(摂取開始の2ヶ月前、4ヶ月前、6ヵ月前に実施)の各人(A〜I)の平均値を示す。また、表6中、「摂取開始2月後」は、乳酸菌の摂取開始から2ヶ月目に行った血液検査の各人(A〜I)の結果を示す。「摂取開始4月後」は、乳酸菌の摂取開始から4ヶ月目に行った血液検査の各人(A〜I)の結果を示す。
乳酸菌の摂取方法は、乳酸菌として本発明の乳酸菌(具体的には、受託番号NITE BP−02318の乳酸菌)である商品名「蔵華乳酸菌LTK−1」(イチビキ社製)を含む錠剤(血中鉄増加剤、貧血改善剤)を、1日2錠(「蔵華乳酸菌LTK−1」を250mg含有する)を水とともに経口摂取することとした。摂取期間は、上記の通り4ヶ月である。なお、試験中の食事は、普段と変わりない通常の食事を摂取した。
経口摂取した錠剤の成分は、以下の通りである。商品名「蔵華乳酸菌LTK−1」が41.7質量%、デキストリンが39.0質量%、粉末セルロースが15.0質量%、ショ糖脂肪酸エステルが2.0質量%、微粒二酸化ケイ素が2.0質量%、セラックが0.3質量%であった。
血液検査の結果を、以下の表3〜表6に示す。表3には、血清鉄濃度の変化を示す。表4には、フェリチン濃度の変化を示す。表5,表6には、ヘモグロビン濃度の変化を示す。「血清鉄濃度」は、比色法により測定した値である。「フェリチン濃度」は、CLIA(化学発光免疫測定法)により測定した値である。「ヘモグロビン濃度」は、SLS−ヘモグロビン法により測定した値である。
Figure 0006675521
表3から明らかなように、本発明の乳酸菌を含む錠剤(血中鉄増加剤、貧血改善剤)を摂取する前に比べて、本発明の乳酸菌を摂取した後の血清鉄の濃度が増加する傾向があることが分かる。
Figure 0006675521
表4から明らかなように、本発明の乳酸菌を含む錠剤(血中鉄増加剤、貧血改善剤)を摂取する前に比べて、本発明の乳酸菌を摂取した後のフェリチンの濃度が有意に増加することが分かる。
Figure 0006675521
表5から明らかなように、本発明の乳酸菌を含む錠剤(血中鉄増加剤、貧血改善剤)を摂取する前に比べて、本発明の乳酸菌を摂取した後のヘモグロビンの濃度が増加する傾向があることが分かる。
なお、表6は、対象者A〜Iの各人の血液検査の結果を示しており、乳酸菌の摂取開始から4ヶ月目に行った血液検査では、9人の対象者中、8人においてヘモグロビン濃度が増加する傾向があることが分かる。特に、対象者B,G,Iではその傾向が強く現われていると考えられる。
Figure 0006675521
(実施例3)
本実施例における試験は、二重盲検並行群間比較試験で行った。20歳以上で59歳以下の日本人女性のうち、ヘモグロビン値12g/dL未満であり且つ血清フェリチン12ng/mL未満である「軽度の貧血」と判断された14名を対象者(試験対象者)とした。これら14名を、2群(A群、B群)に振り分けた。その後、A群(被験食品摂取群)の試験対象者には、錠剤の被験食品(本発明の乳酸菌を含むもの)を1日2錠、毎日、水とともに経口摂取してもらい、B群(対照食品摂取群)の試験対象者には、錠剤の対照食品(本発明の乳酸菌を含まないもの)を1日2錠、毎日、水とともに経口摂取してもらった。なお、摂取期間は、8週間とした。
経口摂取した錠剤(被験食品及び対照食品)の成分割合は、以下の通りである。
(被験食品)
被験食品は、商品名「蔵華乳酸菌LTK−1」(イチビキ社製)が41.7質量%、デキストリンが39.0質量%、粉末セルロースが15.0質量%、ショ糖脂肪酸エステルが2.0質量%、微粒二酸化ケイ素が2.0質量%、セラックが0.3質量%であった。
(対照食品)
対照食品は、デキストリンが79.7質量%、粉末セルロースが15.0質量%、ショ糖脂肪酸エステルが2.0質量%、微粒二酸化ケイ素が2.0質量%、カラメル色素が1.0質量%、セラックが0.3質量%であった。
本実施例では、摂取開始前と摂取開始8週間後の、ヘモグロビン、血清鉄、網状赤血球数、総鉄結合能(total iron binding capacity(TIBC))、及び血清フェリチンのそれぞれの値を測定した。なお、ヘモグロビンの測定は、SLS−ヘモグロビン法を採用し、網状赤血球数の測定は、フローサイトメトリー法を採用し、血清鉄の測定は、比色法を採用し、TIBCの測定は、比色法を採用し、血清フェリチンの測定は、CLIA(化学発光免疫測定法)を採用して行った。その結果を表7に示す。
表7から分かるように、対照食品摂取群では、ヘモグロビンの変化は認められなかったが、血清鉄が減少し、TIBCが増加し、血清フェリチンが減少していた。このことから、対照食品摂取群では、鉄の不足を貯蔵鉄から補うことでヘモグロビンの減少を食い止めている可能性が示唆された。
一方、被験食品摂取群では、血清鉄、血清フェリチンとも増加しており、食物からの鉄供給が消費分を上回っている可能性が示唆された。なお、鉄欠乏性貧血を鉄製剤投与で治療した場合、数日で網状赤血球数が増加し、その後の6〜8週間でヘモグロビンが正常化してくることが報告されている(岡田定:鉄欠乏製貧血の治療方針 日内会誌 99、1220−1225(2010)参照)。このような報告からすると、本実施例における試験期間(8週間)の結果では対照食品摂取群と同様に被験食品摂取群でもヘモグロビンは変化が認められなかったが、被験食品摂取群では網状赤血球数が増加していることから、ヘモグロビンが増加しつつある状況であることが考えられる。従って、本実施例では、試験期間を8週間としているが、試験期間を8週間以上行っていれば、ヘモグロビンの増加も確認されると推察される。
Figure 0006675521
なお、本実施例では、商品名「蔵華乳酸菌LTK−1」の摂取による安全性についても確認し、その結果、副作用は確認されなかった。
(実施例4)
3週令の雌マウス(C57BL/6JJcl)を5匹入れた8つの群に分け、全ての群の全てのマウスについて低鉄飼料(粉末)を3週間摂取させ、貧血状態とした貧血モデルマウスを作製した。その後の2週間、以下の各飼料を与えて飼育を行った。なお、表9〜表12には、低鉄飼料(粉末)と通常食の配合処方を示す。表9は、飼料(低鉄飼料(粉末)、通常食)の配合内容を示し、表10は、低鉄飼料(粉末)と通常食のそれぞれのミネラルMixの配合内容を示し、表11は、飼料中のビタミンMixの配合内容を示している。また、表12は、飼料(低鉄飼料(粉末)、通常食)中の鉄の含有量を示している。
受託番号NITE BP−02318の乳酸菌(商品名「蔵華乳酸菌LTK−1」(イチビキ社製))を0.2質量%含む低鉄飼料を与えた群を「LTK−1食群」とし、耐塩性乳酸菌「ICK−3」を0.2質量%含む低鉄飼料を与えた群を「ICK−3食群」とし、耐塩性乳酸菌「ICK−4」を0.2質量%含む低鉄飼料を与えた群を「ICK−4食群」とし、耐塩性乳酸菌「ICK−5」を0.2質量%含む低鉄飼料を与えた群を「ICK−5食群」とした。更に、3つの菌株(No.185株(「No.185」と記す場合がある)、No.259株(「No.259」と記す場合がある)、No.448株(「No.448」と記す場合がある))についても評価を行った。そして、耐塩性乳酸菌「No.185」を0.2質量%含む低鉄飼料を与えた群を「No.185食群」とし、耐塩性乳酸菌「No.259」を0.2質量%含む低鉄飼料を与えた群を「No.259食群」とし、耐塩性乳酸菌「No.448」を0.2質量%含む低鉄飼料を与えた群を「No.448食群」とした。更に、耐塩性乳酸菌を含まない低鉄飼料を与えた群を「低鉄食群」とした。本実施例で使用した乳酸菌は、全てテトラジェノコッカス・ハロフィラスに属する。
更に、試験中、通常食(日本クレア株式会社製の「基礎飼料CE−2」)を摂取させた群を「通常食群」とした。この通常食群は、低鉄飼料(粉末)を与えずに、貧血状態としていないマウスである。
各群のマウスの飼育環境は、いずれも同じとし、具体的には以下の通りとした。温度20〜26℃、湿度45〜70%(消毒時等、短時間の変化は除外)、換気回数10〜15回/時間とした。照明時間は、明るい時間帯を7:00〜19:00とし、暗い時間帯を9:00〜7:00とした。また、微生物学的グレードは、Specific pathogen free animals(SPF)とし(実験動物を無菌的に飼育する状況)、飼育ラックはビニールアイソレータ(Max8ゲージ)を使用し、飼育ゲージはマウスPC(182×260×128mm)を採用した。飲水は、給水ボトル(250cc)に充填後、高圧蒸気滅菌(121℃30分)後、給水した。給水のタイミングは1本/2回/週とした。給餌器はケージ専用フタを使用し、床敷きはプレナーチップ(121℃で30分 高圧蒸気滅菌したもの)を用い、ケージ交換は1回/週とした。
飼育開始後3週間目(即ち、飼料の切替時)と5週間目(即ち、飼料の切替から2週間後)に採血し、動物用の血球計数機(全自動血球計数機)「Celltac α MEK−6458(日本光電社製)」を用いて、血中ヘモグロビン濃度を測定した。その結果を表8に示す。
Figure 0006675521
表8から分かるように、耐塩性を有する乳酸菌を摂取した全ての群において低鉄食群と比較して血中ヘモグロビン濃度が増加した。特に、LTK−1食群、ICK−3食群、ICK−4食群、ICK−5食群においては、低鉄食群と比較して有意に血中ヘモグロビン濃度が増加した。この結果からすると、LTK−1、ICK−3、ICK−4、ICK−5、No.185、No.259、No.448のような耐塩性を有する乳酸菌を含む飼料を摂取することで、貧血の改善効果が認められることが確認できた。特に、LTK−1、ICK−3、ICK−4、ICK−5の各乳酸菌による貧血の改善効果が高いと考えられる。
Figure 0006675521
Figure 0006675521
Figure 0006675521
Figure 0006675521
(結果及び考察)
表1に示すように、本発明の乳酸菌(本発明の血中鉄増加剤)は、所定期間経口摂取することでヒトの血清中の鉄量を増加させる効果があることが分かる。更に、表1に示す結果からすると、本発明の乳酸菌(本発明の血中鉄増加剤)は、貧血(特に、鉄欠乏性貧血)を改善し得るものとして利用できることが分かる。
表3〜表6の結果からすると、本発明の乳酸菌を含むもの(血中鉄増加剤、貧血改善剤)は、血清鉄濃度、フェリチン濃度、及び、ヘモグロビン濃度を良好に増加させることができることが分かる。このことから、貧血(特に、鉄欠乏性貧血)の改善に効果を発揮する(貧血改善剤として利用可能である)ことが分かる。
更に、本発明の乳酸菌を含むもの(血中鉄増加剤、貧血改善剤)は、血中の鉄分を増加させることで、スポーツ選手や健康のためにスポーツに励んでいる人々のスポーツ貧血の改善に効果を発揮する(貧血改善剤として利用可能である)。そして、このような効果だけでなく、特に、長距離走などの競技者である持久系アスリートの体内における効率的な酸素運搬を図り、有酸素運動を亢進することにより、アスリートのパフォーマンスを向上させる効果(例えば、持久力などの身体的能力を向上させる効果)も期待できる。
更に、実施例3(表7)の結果から、本発明の乳酸菌を摂取することによって、血清鉄、血清フェリチンが増加していることが分かった。このことから、本発明の乳酸菌によれば、血清フェリチンの低下が原因とされる隠れ貧血(かくれ鉄不足)による不定愁訴の改善が期待できる。
更に、実施例4(表8)の結果から、受託番号NITE BP−02318の乳酸菌以外に、受託番号NITE BP−03010の乳酸菌(ICK−3株)、ICK−4株、ICK−5株、No.185株、No.259株、No.448株についても、所定期間経口摂取することで血清中の鉄量を増加させる効果があることが分かる。なお、実施例4は、マウスによる試験であるが、ヒトにおいて同様の効果が発現されると推察できる。
本発明の乳酸菌は、血中鉄増加剤や貧血改善剤の有効成分として利用することができる。本発明の血中鉄増加剤は、血中の鉄量を増加させるためのものとして利用することができる。本発明の貧血改善剤は、貧血(特に、鉄欠乏性貧血)を改善するためのものとして利用することができる。
(1)寄託機関の名称 独立行政法人製品評価技術基盤機構
特許微生物寄託センター
寄託機関のあて名 日本国 〒292−0818
千葉県木更津市かずさ鎌足2−5−8 122号室
寄託日 2017年9月6日
受託番号 NITE BP−02318

(2)寄託機関の名称 独立行政法人製品評価技術基盤機構
特許微生物寄託センター
寄託機関のあて名 日本国 〒292−0818
千葉県木更津市かずさ鎌足2−5−8 122号室
寄託日 2019年8月5日
受託番号 NITE BP−03010。

Claims (6)

  1. 血中の鉄濃度を増加させる、テトラジェノコッカス・ハロフィラスである耐塩性を有する乳酸菌。
  2. 味噌の醸造工程で単離される請求項1に記載の乳酸菌。
  3. 塩分濃度12w/v%である培地で培養したときの増殖倍率が30倍以上となる請求項1または2に記載の乳酸菌。
  4. 受託番号NITE BP−02318の乳酸菌、または受託番号NITE BP−03010の乳酸菌である請求項1〜のいずれか一項に記載の乳酸菌。
  5. 請求項1〜のいずれか一項に記載の乳酸菌を含有する血中鉄増加剤。
  6. 請求項1〜のいずれか一項に記載の乳酸菌を含有する貧血改善剤。
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