JP6672882B2 - 印刷体 - Google Patents

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Description

本発明は、紙基材を含む積層体の表面に、金属蒸着層などの金属層が積層されている印刷体に関する。
従来から、被転写体の表面に金属薄膜などの金属層を積層する方法として転写法が知られている。基材上に離型層と金属層と接着層とが積層された転写積層体を、紙などの被転写体の表面に転写する、いわゆる箔押しを行うことにより、被転写体上に接着層を介して金属層を転写し、金属光沢感を有する箔押し印刷体を製造することができる(特許文献1参照)。
ここで、金属層による充分な光沢感を得るためには、被転写面の平滑性が重要になる。このため、平滑性に劣る紙基材上に金属層を転写する場合には、熱硬化性樹脂である水性のオーバープリントニス(OPニス)によってオーバープリント層(OP層)を紙基材上に形成した後に、プレス加工によってOP層表面を平滑化し、その後に金属層を転写することが行われている。
特開2000−144076号公報
上記の箔押し印刷体を、たとえば紙箱のような包装材料として使用する場合、印刷体の枚葉のブランクはサック貼りされることによって一旦筒状に製函され、更に、製函後に、複数積み重なった状態(スタッキング状態)で内容物充填機の給紙部に装着される。このとき、給紙部においては、スタッキング状態において紙箱同士の適度な滑り性が要求される。この滑り性を支配するのは転写された金属層以外の部分のOP層表面である。
一方で、転写された金属層の部分は、接着層を介してOP層の表面に積層されているが、このとき、接着剤層とOP層との密着性が不十分であると、接着剤層とOP層との界面が剥離し、結果として金属層の密着が不十分となる。
このように、OP層の表面状態として、OP層が露出する部分においては滑り性が要求され、金属層が積層される部分においては密着性が要求されるのであるが、両者は相反する要求であるので両立は困難であった。
本発明は、以上の状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、OPニスとして電離放射線硬化性インキを用いた印刷体において、金属層とOP層との密着性を維持しつつも、上記の滑り性を満たす印刷体を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、OP層に含有されるワックスの濃度を調整することで、OP層表面の凹凸を調整でき、これによって上記課題を解決できることを見出し、本発明を開発するに至った。より具体的には、本発明は以下のものを提供する。
(1)少なくとも、紙層と、ワックスを含有する電離放射線硬化性の樹脂層と、前記樹脂層の表面の一部に接着層を介して積層される金属層と、が積層されている印刷体であって、
JIS B0601:2001に基いて、カットオフ値を0.8mmとして測定された前記印刷体の前記樹脂層の表面の算術平均粗さRaが0.33μm以上0.50μm以下である印刷体。
(2) 前記樹脂層同士における、JIS K7125:1999に基いて測定される静摩擦係数が0.26以上0.53以下である(1)に記載の印刷体。
(3) 前記樹脂層同士における、JIS K7125:1999に基いて測定される静摩擦係数と動摩擦係数との差が0.10以上0.25以下である(1)または(2)に記載の印刷体。
(4) 前記樹脂層に含有される前記ワックスの量が0.3質量%以上1.5質量%以下である(1)から(3)のいずれかに記載の印刷体。
本発明によれば、OP層として電離放射線硬化性の樹脂層を用いたので、表面の平滑性を向上でき、従来の水性ニス使用時に行われていたプレス工程を不要にできる。また、その表面状態を調節することで、印刷体において、金属層とOP層との密着性を維持し、かつ、適度の滑り性を有する印刷体を提供できる。
本発明の一実施形態である印刷体の断面図である。 本発明に用いる転写フィルムの一実施形態を示す断面図である。 本発明の一実施形態である印刷体のブランクをサック貼り後にスタッキングした状態を示す図である。
以下、本発明の一実施形態について、詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
<印刷体>
本実施形態である印刷体1は、図1に示すように紙層11と、紙層11上に積層形成される印刷インキ層14と、印刷インキ層14および紙層11上に積層形成される樹脂層12と、樹脂層12上の一部であって、印刷インキ層14の形成領域以外の領域に積層形成される転写層13とからなる。つまり、印刷体1の表面は、樹脂層12の表面12aと、転写層13の表面とで構成されている。
[紙層]
紙層11は、従来から印刷物に用いられている紙基材が使用でき特に制限されない。坪量も特に限定されることはなく、要求される強度や用途等に応じて適宜選択することができ、たとえば230g/m以上500g/m以下とすることができる。
紙層11は単独層には限定させず、表面コート層などの他の層が形成されていてもよい。他の層は、表面側および/または裏面側に任意に形成することができる。
[印刷インキ層]
印刷インキ層14は紙層11上に積層形成される。印刷インキ層14によって、文字、数字、記号、図形、絵柄などを形成することにより、製品情報を表示したり美感を付与したりすることができる。本実施形態においては、転写層13以外の領域に印刷インキ層14が形成されているが、これに限らず、印刷インキ層14上に樹脂層12を介して転写層13が形成されていてもよい。
印刷インキ層14は、顔料や染料からなる着色剤と、バインダー樹脂と、を含有する。印刷インキ層14は、オフセット印刷法やグラビア印刷法などのコーティング法を用いて、顔料や染料からなる着色剤とバインダー樹脂とを含有する印刷インキを塗布することにより積層形成することができる。また、印刷インキは、溶剤として水やアルコールを含んでいてもよく、有機溶剤を含んでいてもよい。また、バインダー樹脂は、紫外線や電子線などの電離放射線によって硬化する電離放射線硬化性の樹脂であってもよい。
[樹脂層]
樹脂層12はオーバープリント層(OP層)を構成し、紙層11上および印刷インキ層14上に亘って形成されている。樹脂層12は印刷インキ層14の保護層となると共に、後述する転写層13を積層形成するための下地層にもなる。
樹脂層12の厚さについては、特に限定されることはなく適宜設計可能である。具体的には、たとえば3μm以上10μm以下とすることができる。
樹脂層12は、電離放射線硬化性の樹脂とワックスとを含有する。電離放射線硬化性の樹脂とすることで、従来の水性OP層において必要であった、平滑化のためのプレス工程を不要とすることができる。また、ワックスを含有することで、適度な滑り性と、転写層13との密着性を両立することができる。
樹脂層12は、フレキソ印刷などのコーティング法を用いて、電離放射線硬化性の樹脂とワックスとを含有する樹脂層形成用インキを塗布することにより積層形成することができる。樹脂層形成用インキは、溶剤として有機溶剤を含んでいてもよい。
電離放射線硬化性の樹脂は、紫外線や電子線などの電離放射線によって硬化する樹脂である。電離放射線性硬化性の樹脂としては、たとえば、2官能以上の多官能アクリレートや2官能以上の多官能メタクリレート等の光重合性モノマーを、光重合開始剤等により重合硬化させた樹脂を挙げることができる。
ワックスは、樹脂層12の表面状態を調整するために含有される。ワックスとしては、合成ワックスや天然ワックスを用いることができる。合成ワックスとしては、ポリエチレンワックスなどが例示でき、天然ワックスとしては、パラフィンワックスなどの石油ワックス、蜜蝋、鯨蝋などの動物ワックス、木蝋、米糠蝋などの植物ワックス、モンタンワックスなどの鉱物ワックスを用いることができる。
ワックスの含有量は、樹脂層中の質量比で0.3質量%以上1.5質量%以下であることが好ましく、より好ましくは0.3質量%以上1.0質量%以下であり、特に好ましくは0.3質量%以上0.5質量%以下である。0.3質量%以上とすることで、印刷体の表面の滑り性に優れ、生産時に印刷体の搬送性能に優れる。また、上記のように、印刷体の枚葉のブランクをサック貼りした後のスタッキング状態における内容物充填機に装着した際の搬送性能にも優れる。1.5質量%以下とすることで、樹脂層12と転写層13との密着性に優れる。
ここで、サック貼りとは、図3に示すように、たとえば罫線30が施された印刷体1のブランク(図3(a))から罫線30に沿って折り曲げた後、ブランクの一端31と他端32とを接合して、図3(b)に示すような筒状にすることを指すものである。また、スタッキングとは、図3(c)に示すように、複数毎のサック貼りした印刷体1を上下に重ねて配置した状態を指すものであり、このスタッキング状態で内容物充填機の給紙部に装着され、充填時には、図3(d)に示すように、たとえば給紙部の最上部の印刷体1から一枚ずつが充填部に搬送される。このように、サック貼りした後のスタッキング状態においては、上下に重なる一の印刷体1の裏面と他の印刷体1の表面とで、樹脂層の表面12a同士が接触するので、搬送性能は、樹脂層の表面12a同士の摩擦に依存することになる。
[樹脂層の表面粗さ]
樹脂層12の表面12aのカットオフ値0.8mmのJISB0601:2001の算術平均粗さRaが0.33μm以上0.49μm以下であることが好ましく、0.36μm以上0.45μm以下であることがより好ましい。樹脂層12の表面の算術平均粗さRaが0.33μm以上であることにより、印刷体の表面の滑り性に優れ、生産時に印刷体の搬送性能に優れる。また、上記のように、印刷体の枚葉のブランクをサック貼りした後のスタッキング状態における内容物充填機に装着した際の搬送性能にも優れる。0.49μm以下であると、樹脂層12と後述の接着層13bとの密着性に優れる。
樹脂層12の表面12aの算術平均粗さRaとは、紙層11上に印刷インキ層14を介さずに樹脂層12を形成した場合の表面12aにおける算術平均粗さRaであり、東京精密社製Surfcom 130Aを使用して測定することができる。なお、本発明において、算術平均粗さRaを含む表面粗さとは、n=10の平均値を指す。
[樹脂層同士の摩擦係数]
樹脂層12の表面12a同士を対向させて測定した場合における、通常荷重(200g)を用いてJIS K7125:1999に基いて測定した静摩擦係数は、好ましくは0.26以上0.53以下、より好ましくは0.29以上0.50以下、特に好ましくは0.32以上0.42以下である。静摩擦係数が0.26以上であると、樹脂層12と後述の接着層13bとの密着性に優れる。静摩擦係数が0.53以下であると、印刷体の表面の滑り性に優れ、生産時に印刷体の搬送性能に優れる。また、上記のように、印刷体の枚葉のブランクをサック貼りした後のスタッキング状態における内容物充填機に装着した際の搬送性能にも優れる。「樹脂層12の表面12a同士を対向させて測定した場合」とは、上記の図3にて説明したように、ブランクをサック貼りした後のスタッキング状態を想定したものである。静摩擦係数は、東洋精機製作所製摩擦測定機TRを用いて測定することができる。
上記の測定条件において、荷重を700gの過酷荷重とした場合には、静摩擦係数は、好ましくは1.00以上1.80以下、より好ましくは1.20以上1.50以下である。
樹脂層12の表面12a同士を対向させて測定した場合における、通常荷重(200g)を用いてJIS K7125:1999に基いて測定した静摩擦係数と動摩擦係数との差は、0.10以上0.25以下であることが好ましい。静摩擦係数と動摩擦係数との差が0.10以上であることにより、樹脂層12と後述の接着層13bとの密着性に優れる。また、静摩擦係数と動摩擦係数との差が0.25以下であることにより、印刷体の表面の滑り性に優れ、生産時に印刷体の搬送性能に優れる。また、上記のように、印刷体の枚葉のブランクをサック貼りした後のスタッキング状態における内容物充填機に装着した際の搬送性能にも優れる。ここで、静摩擦係数および動摩擦係数は、東洋精機製作所製摩擦測定機TRを用いて、測定することができる。なお、本発明において、静摩擦係数および動摩擦係数とは、n=10の平均値を指す。
上記の測定条件において、荷重を700gの過酷荷重とした場合には、静摩擦係数と動摩擦係数との差は、好ましくは0.50以上0.80以下、より好ましくは0.50以上0.70以下である。
[転写層]
転写層13は樹脂層12の表面12a上に形成され、接着層13bを介して金属層13aが積層されている。転写層13は、樹脂層12の表面上の一部、具体的には、印刷体1の表面における転写層13の割合が、平面視において、好ましくは面積率で5%以上50%以下となるように形成される。これにより、印刷体1の表面の大半は樹脂層12で構成されるので、滑り性を支配するのは最表面に露出している樹脂層12の表面12aである。
転写層13は、好ましくは転写法により形成される。転写法としては、たとえば、基材層と、金属層を含む転写層とを備える転写フィルムを用いて、加熱および加圧によって、樹脂層12の表面12a上の一部に転写層13を形成する、いわゆるホットスタンピング法(箔押し法)を用いることができる。
図2には、転写フィルムの一例を示す断面図である。図2に示すように、この転写フィルム2は、基材層21と、離型層22と、金属層13aと、接着層13bと、がこの順で積層されているフィルムを例示することができる。金属層13aと接着層13bとが転写層13を構成する。
基材層21は、特に制限はなく従来から転写法に用いられている各種の樹脂フィルム基材を使用することができ、たとえば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリイミド、ポリカーボネートなどからなる樹脂フィルムを使用することができる。基材層21の厚さは特に制限されないが、たとえば5μm以上50μm以下とすることができる。
離型層22は、転写フィルム2から転写層13を離型するための層である。離型層22は、特に制限はなく従来から転写法に用いられている各種の離型剤を使用することができ、たとえば、シリコーン系樹脂、パラフィンワックス、フッ素系樹脂、セルロース系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂などを単一または混合して使用することができる。離型層22の厚さは特に制限されないが、たとえば0.01μm以上3μm以下とすることができる。
金属層13aとしては、金属蒸着膜が好ましく用いられる。これにより箔押し印刷体が得られ、意匠性の高い金属光沢感を有する印刷体を製造することができる。金属層を構成する金属としては特に限定されず、銅、アルミニウム、銀、金などの金属や合金を適宜選択して用いることができる。金属蒸着膜の厚さとしては、たとえば10nm以上300nm以下とすることができる。なお、金属層13aは金属蒸着膜には限定されず、厚さが4μm以上15μm以下である金属箔を用いることもできる。
接着層13bは、樹脂層12と金属層13aとを接着させるための層である。接着層13bは、130度前後の温度で被転写体が熱溶解した際に共融して親和性を生ずるようなアクリル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂などの熱可塑性樹脂が使用できる。接着層13bの厚さは特に制限されないが、1μm以上10μm以下とすることができる。
なお、金属層13aの接着層13bと反対側の面に、樹脂および着色剤(顔料または染料)を含む着色層や、保護層を更に形成してもよい。
以下、実施例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に何ら限定されるものではない。
<印刷体の製造>
紙層11(コート紙310g/m)上に、オフセット印刷法を用いて、紫外線硬化性の樹脂をコートした後、紫外線を照射することにより印刷インキ層14を紙層11上の一部に形成した。その後、フレキソ印刷法を用いて、紫外線硬化性のアクリル樹脂モノマーと、樹脂層中における含有量が表1に示す量の合成ワックス(単位質量%)と、を含む樹脂層形成用インキをコートし、紫外線を照射して硬化させ、プレス加工を行うことなく厚さ4μmの樹脂層12を形成した。更に、印刷インキ層14が形成されていない部分であって樹脂層12の表面の一部(印刷体1の表面における転写層13の割合が面積率で25%)に、転写層13を、図2の転写フィルム2を用いてホットスタンピング法によって転写して、接着層13bおよび金属層(アルミニウム蒸着層)13aを形成し、実施例および比較例の印刷体を製造した。なお、接着層13bの厚さは2μmであり、金属層13aの厚さは50nmであった。
また、樹脂層12の代わりに、スチレンアクリル樹脂系水性塗料からなる水性ニスを用いてコートし、乾燥して硬化させた後に、水性ニス層の表面をプレス加工して厚さ5μmのニス層を形成した以外は実施例1と同様の手順で、参考例の印刷体を製造した。
<摩擦係数の測定>
実施例、比較例及、参考例の印刷体について、転写層13が積層されていない領域を切り出して試験片60mm×100mmと試験片70mm×200mmを用意し、樹脂層12の表面12a同士を対向させ、2枚の平板状の試験片が重なった状態で静摩擦係数および動摩擦係数を測定した。具体的には、JIS K7125:1999に規定されている方法に基づいて東洋精機製作所製摩擦測定機TRを用いて、荷重200g(一辺の長さが63mmの正方形のおもり)および700g、2枚の平板状の試験片のうち上側の試験片を引っ張る速度を引張速度100mm/min.として静摩擦係数および動摩擦係数を10回測定し、その平均値(表1中、「静摩擦係数」または「動摩擦係数」と表記)を求めた。また、静摩擦係数と動摩擦係数との差を求めた(表1中、「摩擦係数差」と表記)。測定結果を表1(通常条件の荷重200g)および表2(過酷条件の荷重700g)に示す。
<算術平均粗さRaの測定>
実施例、比較例、参考例の印刷体について、図1における樹脂層12の表面12aの露出部分における算術平均粗さRaを測定した。具体的にはJIS B0601:2001に基きカットオフ値を0.8mmとして、東京精密社製Surfcom 130Aを用いて、樹脂層の表面の算術平均粗さRaを10回測定し、その平均値(表1および表3中、「Ra」と表記)を表1および表3に示す。なお、同様に、樹脂層の表面の凹凸の平均間隔Sm(表3中、「Sm」と表記)、二乗平均平方根粗さRq(表3中、「Rq」と表記)、十点平均粗さRz(表3中、「Rz」と表記)、粗さ曲線の最大山高さRp(表3中、「Rp」と表記)、粗さ曲線の最大谷高さRv(表3中、「Rv」と表記)、粗さ曲線のスキューネスRsk(表3中、「Rsk」と表記)、粗さ曲線のクルトシスRku(表3中、「Rku」と表記)を3回測定し、その平均値を表3に示す。
<滑り角度の測定>
実施例、比較例、参考例の印刷体について、摩擦係数の測定で用いたサンプルと同じサイズの試験片を用意し、滑り角度を測定した。各々のサンプルについて、転写層13が積層されていない領域を切り出すことにより、それぞれ2枚ずつ平板状の試験片を準備し、東洋精機製作所製の測定器(型番:摩擦測定機AN)を用いて、各試験片の滑り角度を以下の変更点を除いて、JIS P8147:2010の「8 傾斜法」の欄に規定されている方法に基づいて測定した。
具体的には、2枚の試験片のうち、下側に置かれる試験片の寸法は、幅90mm×長さ200mmとし、上側の試験片の寸法は、幅60mm×長さ100mmとした。また、上側の試験片の上に置かれるおもりとしては、幅60mm×長さ100mmの寸法を有するものを用いた。傾斜板の傾斜角の変化速度は、毎秒3°とした。試験片の滑り距離が55mmに達した時の傾斜板の傾斜角を測定した。各々のサンプルの表面の滑り角度をこの方法で10回測定し、その平均値(表1中、「滑り角度」と表記)を求めた。測定結果を表1に示す。測定結果を表1(通常条件の荷重1kg)および表2(過酷条件の荷重1.5kg)に示す。なお、表1の「滑り性」は、滑り角度(単位°)が16度未満を「◎」、16度以上25度未満を「○」、25度以上を「×」としている。
<箔密着性試験>
実施例、比較例、参考例の印刷体について、転写層13が積層されている領域を切り出して、金属層である金属層の密着性試験を、セロテープ(登録商標)剥離試験によって以下の基準で評価した。評価結果(表1中、「箔密着性」と表記)を表1に示す。なお、セロテープ剥離試験は、以下の方法で行った。まず、日東電工のNo.405(18mm幅)のセロテープを長さ80mmにカットする。次いで、長さ40mmは転写層13に指の腹でしっかりと貼って密着させるとともに、残りの長さ40mmは密着させない。次いで、密着させない40mmのセロテープの先端を持ち、45度の角度を保ちながら瞬間的に引っ張って剥がす。
[評価基準]
○:紙層から剥離した
×:転写層が剥離した
<箔の転移性>
実施例、比較例、参考例の印刷体について、目視にて箔の転移性を以下の基準で評価した。評価結果(表1中、「箔転移性」と表記)を表1に示す。
[評価基準]
◎:型で押した部分の転写層が全て転写されている
○:0.1mmφの転写層の抜けが見られるが実用レベルである
Figure 0006672882
Figure 0006672882
Figure 0006672882
表1より、実施例の印刷体は、比較例に比べて箔密着性および滑り性の両立が可能となっていることが分かる。また、実施例の印刷体はプレス加工が不要であるため、参考例に比べて生産性に優れる。
1 印刷体
11 紙層
12 樹脂層
12a 樹脂層の表面
13 転写層
13a 金属層
13b 接着層
14 印刷インキ層
2 転写フィルム
21 基材層
22 離型層
30 罫線
31 ブランクの一端
32 他端

Claims (4)

  1. 少なくとも、紙層と、印刷層と、ワックスを含有する電離放射線硬化性の樹脂層と、前記樹脂層の表面の一部に接着層を介して積層される金属層と、が積層されている筒状の製函印刷体であって、
    JIS B0601:2001に基いて、カットオフ値を0.8mmとして測定された前記筒状の製函印刷体の前記樹脂層の表面の算術平均粗さRaが0.33μm以上0.50μm以下である筒状の製函印刷体
  2. 2つの筒状の製函印刷体の前記樹脂層同士における、JIS K7125:1999に基いて測定される、荷重200gでの静摩擦係数が0.26以上0.53以下である請求項1に記載の筒状の製函印刷体
  3. 2つの筒状の製函印刷体の前記樹脂層同士における、JIS K7125:1999に基いて測定される、荷重200gでの静摩擦係数と動摩擦係数との差が0.10以上0.25以下である請求項1または2に記載の筒状の製函印刷体
  4. 前記樹脂層に含有される前記ワックスの量が0.3質量%以上1.5質量%以下である請求項1から3のいずれかに記載の筒状の製函印刷体
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