JP2013216013A - 箔で装飾された基材製品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ホットスタンプ法とコールドスタンプ法の両者の問題点を解決するとともに、両者の利点を有する箔で装飾された基材製品の製造方法を提供する。
【解決手段】紙又はプラスチックシートの基材1に紫外線硬化型カチオン系樹脂接着層を印刷し、その接着層にUV4、4aを照射するとともに、その接着層に箔を貼り合わせて接合し(転写し)、その箔の不要部分を取り除いて、前記箔で装飾された基材製品6を得る。その接着層は、例えば、脂環式エポキシ樹脂とオキセタン化合物とカチオン光開始剤とを撹拌混合溶解した液で印刷する。その接着層に箔を貼り合わせる前に、接着層を加熱してその表面を平滑にすれば、基材の凹凸が箔表面に現れなくなる。また、カチオン系樹脂接着層は、UV照射をすれば、柔軟性をもって保形性を有するものとなるため、その箔表面からのエンボス加工が可能である。
【選択図】図3
【解決手段】紙又はプラスチックシートの基材1に紫外線硬化型カチオン系樹脂接着層を印刷し、その接着層にUV4、4aを照射するとともに、その接着層に箔を貼り合わせて接合し(転写し)、その箔の不要部分を取り除いて、前記箔で装飾された基材製品6を得る。その接着層は、例えば、脂環式エポキシ樹脂とオキセタン化合物とカチオン光開始剤とを撹拌混合溶解した液で印刷する。その接着層に箔を貼り合わせる前に、接着層を加熱してその表面を平滑にすれば、基材の凹凸が箔表面に現れなくなる。また、カチオン系樹脂接着層は、UV照射をすれば、柔軟性をもって保形性を有するものとなるため、その箔表面からのエンボス加工が可能である。
【選択図】図3
Description
この発明は、紙、プラスチック、ガラス等からなるシート、フィルム、容器等の基材に金属箔等の箔からなる装飾を施す箔で装飾された基材製品の製造方法(箔貼り付け方法)及びその基材製品に関するものである。
これらのシート等の基材に箔からなる装飾を施して意匠性や付加価値を高めることが行なわれ、その箔による装飾は、基材に箔を接着することによって行なわれている(特許文献1等)。
その一手段として、予め、転写箔シートの箔表面に熱可塑性接着剤を塗布し、その接着層を介在して転写箔シートをその箔面を基材側にして基材表面に重ね、その転写箔シート表面から加熱した金属版等の熱プレスによって押圧し、その押圧力で転写箔シートを押付け、箔を転写して接着する、ホットスタンプ法がある(特許文献2段落0003)。
また、他の接着手段として、フレキソ印刷機などによって紫外線(UV)硬化型樹脂接着剤を基材表面に塗布し、その接着層を介在して転写箔シートをその箔面を基材側にして基材表面に重ねた後、その転写箔シートを接着剤層に接触させた状態でその表面からUVを照射して接着剤に粘性(接着性)を持たせて箔をその接着剤を介して転写接着する、コールドスタンプ法がある(特許文献1、特許文献2段落0003)。
この両箔貼り付け方法も、接着層を、例えば、風景、花模様等と各種の図柄にすれば、箔を基材に貼着後(転写後)、その接着剤非塗布の箔を剥がせば、その図柄の箔模様が現れる(表現される)こととなる。
その一手段として、予め、転写箔シートの箔表面に熱可塑性接着剤を塗布し、その接着層を介在して転写箔シートをその箔面を基材側にして基材表面に重ね、その転写箔シート表面から加熱した金属版等の熱プレスによって押圧し、その押圧力で転写箔シートを押付け、箔を転写して接着する、ホットスタンプ法がある(特許文献2段落0003)。
また、他の接着手段として、フレキソ印刷機などによって紫外線(UV)硬化型樹脂接着剤を基材表面に塗布し、その接着層を介在して転写箔シートをその箔面を基材側にして基材表面に重ねた後、その転写箔シートを接着剤層に接触させた状態でその表面からUVを照射して接着剤に粘性(接着性)を持たせて箔をその接着剤を介して転写接着する、コールドスタンプ法がある(特許文献1、特許文献2段落0003)。
この両箔貼り付け方法も、接着層を、例えば、風景、花模様等と各種の図柄にすれば、箔を基材に貼着後(転写後)、その接着剤非塗布の箔を剥がせば、その図柄の箔模様が現れる(表現される)こととなる。
上記ホットスタンプ法は、熱プレスによって箔を接着するため、その箔の金属蒸着層膜厚さはその接着(接合)強度に影響せず、その厚みを十分に取れることから、高輝度のものとすることができる。また、加熱と同時又は加熱後であれば、エンボス加工等の箔表面の凹凸模様の形成が容易である。
しかし、上記図柄を形成する際、細線状及びベタ状の箔形状は同時に表現し難く、その図柄に応じて、箔の厚さや性状等、及び接着剤の性状等を選択しなくてはならない。また、ホットメルト接着剤は、基材の種類によってその接合強度が異なるため、基材の種類に応じて接着剤を選択しなくてはならない。このような理由から、ホットスタンプ法は、色、硬軟、接着剤(糊)の組み合わせが多くなり、それらの在庫管理が繁雑となっている。
また、細線状とベタ状の混在した図柄の表現が困難であり、さらに、点状図柄も困難であることから、グラデーションのような細点表現が困難である。さらに、接着剤の劣化による箔の接着不良の問題もある。
しかし、上記図柄を形成する際、細線状及びベタ状の箔形状は同時に表現し難く、その図柄に応じて、箔の厚さや性状等、及び接着剤の性状等を選択しなくてはならない。また、ホットメルト接着剤は、基材の種類によってその接合強度が異なるため、基材の種類に応じて接着剤を選択しなくてはならない。このような理由から、ホットスタンプ法は、色、硬軟、接着剤(糊)の組み合わせが多くなり、それらの在庫管理が繁雑となっている。
また、細線状とベタ状の混在した図柄の表現が困難であり、さらに、点状図柄も困難であることから、グラデーションのような細点表現が困難である。さらに、接着剤の劣化による箔の接着不良の問題もある。
上記コールドスタンプ法は、印刷によって基材に接着剤を塗布するため、細線、点、ベタ等の各種の図柄(接着層)の形成が自在である。しかし、箔(転写箔シート)の表面側から、UV照射するため、その箔はUV透過が必要であり、従来では、ハーフミラー状態の箔としていた。そのハーフミラー状態の箔とするのは、通常、金属蒸着層膜厚を薄くする必要があり、厚みが薄くなれば、高輝度を得られなくなる。
また、UVの効率的な透過を得るために、箔表面の保護層にも高いUV透過率を要求され、勢い、頑丈な保護層を得ることができず、箔の貼付(転写)後、さらに、その箔表面に保護ニスを塗布して保護層を形成する等の工程が必要となっている。
さらに、箔の膜厚が薄いことは、基材表面の凹凸を拾ってその箔表面もその凹凸が現れるため、輝度等に影響して商品価値の低下を招いている。また、UV照射によって接着剤が瞬時に硬化するため、基材に貼付された箔表面へのエンボス加工などの後処理ができない。
また、UVの効率的な透過を得るために、箔表面の保護層にも高いUV透過率を要求され、勢い、頑丈な保護層を得ることができず、箔の貼付(転写)後、さらに、その箔表面に保護ニスを塗布して保護層を形成する等の工程が必要となっている。
さらに、箔の膜厚が薄いことは、基材表面の凹凸を拾ってその箔表面もその凹凸が現れるため、輝度等に影響して商品価値の低下を招いている。また、UV照射によって接着剤が瞬時に硬化するため、基材に貼付された箔表面へのエンボス加工などの後処理ができない。
この発明は、以上の実状の下、ホットスタンプ法とコールドスタンプ法の両者の問題点を解決するとともに、両者の利点を有する箔の貼り付け方法(箔で装飾された基材製品の製造方法)を提供することを課題とする。
従来、UV硬化型樹脂接着剤には、ラジカル系接着タイプが使用されており、この接着剤は、UV照射すると、瞬時に硬化して接着効果を発揮する。このため、上記のように、その接着層に箔を重ねた後にUV照射をしている。
一方、カチオン系接着タイプのUV硬化型樹脂接着剤は、UV照射による硬化速度が遅いため、UV照射初期には粘性が増し、そのUV照射とともに(瞬時に)、箔を重ねれば、その接着層は粘着性でもって箔を捕捉し、経時とともに粘着から接着性が増して、その接着力によって箔はその接着層でもって基材に接着される。また、カチオン系接着タイプのUV硬化型樹脂接着剤は、その接着層が硬化によって収縮しないため、基材の反りが生じにくい。
一方、カチオン系接着タイプのUV硬化型樹脂接着剤は、UV照射による硬化速度が遅いため、UV照射初期には粘性が増し、そのUV照射とともに(瞬時に)、箔を重ねれば、その接着層は粘着性でもって箔を捕捉し、経時とともに粘着から接着性が増して、その接着力によって箔はその接着層でもって基材に接着される。また、カチオン系接着タイプのUV硬化型樹脂接着剤は、その接着層が硬化によって収縮しないため、基材の反りが生じにくい。
これらの点に鑑み、上記課題を達成するために、この発明は、上記紙シート等の基材に紫外線硬化型カチオン系樹脂接着層を印刷し、その接着層にUVを照射するとともに、その接着層に箔を重ね合わせて接合し、その箔の不要部分を取り除いて、前記接着層で接合した箔で装飾された基材製品を得るようにする構成を採用する。このとき、箔を重ねた後においても、UV照射して硬化促進することもできる。
このように、接着剤の硬化処理(UV照射)を箔の重ね前に行っているため、箔の膜厚はその接合強度に影響し難い。このため、任意の膜厚の箔を採用することができ、高輝度のものを得ることができる。
このように、接着剤の硬化処理(UV照射)を箔の重ね前に行っているため、箔の膜厚はその接合強度に影響し難い。このため、任意の膜厚の箔を採用することができ、高輝度のものを得ることができる。
なお、箔の金属蒸着層膜厚:400Å以下であれば、その箔を通してUV照射を有効にし得て接着層に接着性を付与できるため、基材に紫外線硬化型カチオン系樹脂接着層を印刷し、その接着層に金属蒸着層膜厚:400Å以下の箔を重ねた後、その接着層に前記箔を介し紫外線を照射して箔を接着層を介して基材に貼り合わせるとともに、その箔の不要部分を取り除いて、箔で装飾された基材製品を得るようにする構成を採用することもできる。
また、接着層にUV照射を行なえば、紫外線硬化型カチオン系樹脂接着層は徐々に硬化して保形性(柔軟性)を有するものとなるため、箔表面から、エンボス等の凹凸模様の形成も容易である。
また、接着層にUV照射を行なえば、紫外線硬化型カチオン系樹脂接着層は徐々に硬化して保形性(柔軟性)を有するものとなるため、箔表面から、エンボス等の凹凸模様の形成も容易である。
箔には、アルミニウム蒸着等による金属箔(ホログラムも含む)、多色転写箔、顔料箔等が考えられる。
接着層は、印刷によって形成するため、細線、点、ベタ等の各種の図柄、グラデーション模様などの形成が自在である。その印刷法としては、例えば、凸版輪転印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷、シルクスクリーン印刷、オフセット印刷等の従来周知の種々の方法を採用することができるが、紫外線硬化型カチオン系樹脂接着剤の場合、フレキソ印刷が好ましい。
接着層は、印刷によって形成するため、細線、点、ベタ等の各種の図柄、グラデーション模様などの形成が自在である。その印刷法としては、例えば、凸版輪転印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷、シルクスクリーン印刷、オフセット印刷等の従来周知の種々の方法を採用することができるが、紫外線硬化型カチオン系樹脂接着剤の場合、フレキソ印刷が好ましい。
上記基材としては、紙、プラスチックシート(フィルムも含む。以下同じ)、金属シート、金属板、ガラス板、それらの材料からなる容器等が考えられる。紙の場合、合成紙、特に、(株)ユポ・コーポレーションの製品:ユポ(登録商標)紙が好ましい。また、プラスチックシートの場合、ポリエチレンテレフタレートシート(PET)が好ましく、そのシート(フィルム)には、薄膜フィルム、シュリンクフィルム等が含まれる。なお、難接着性と言われているポリプロピレン(PP)でも、この発明によれば、箔の転写(貼付)が可能である。
上記紫外線硬化型カチオン系樹脂接着剤としては、この発明の作用効果を発揮する限りにおいて、従来周知のものを採用することができるが、例えば、カチオン系接着剤の脂環式エポキシ樹脂、硬化バランス剤としてのオキセタン化合物、カチオン光開始剤を少なくとも有し、その含有重量%は、脂環式エポキシ樹脂:5〜40好ましくは10〜30、オキセタン化合物:5〜40好ましくは10〜30等とする。他の含有物として、溶液粘度調整剤としてのエポキシ化合物等がある。
脂環式エポキシ樹脂:5%未満では、PET等への接着性に問題が生じ、40%を超えると、接着性は問題がないが、混合組成物の溶液粘度が低くなり過ぎる問題がある。この40%を超えるとき、粘度調整剤であるエポキシ化合物の種類を適宜に選択すれば、その問題は解消し得る。オキセタン化合物は多いと硬化性が劣る問題が生じる。
混合組成物の溶液粘度は、例えば、フレキソ印刷機の場合、B型回転粘度計で、200〜5000mPa・s/25℃、凸版輪転印刷機の場合、同5000〜10000mPa・s/25℃、オフセット印刷機の場合、同6000mPa・s/25℃以上とする。
混合組成物の溶液粘度は、例えば、フレキソ印刷機の場合、B型回転粘度計で、200〜5000mPa・s/25℃、凸版輪転印刷機の場合、同5000〜10000mPa・s/25℃、オフセット印刷機の場合、同6000mPa・s/25℃以上とする。
エポキシ化合物には、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型で重合度が異なるものがあり、特殊タイプとしてエポキシ化ポリブタジエン、エポキシ化ポリイソプレン、エポキシ化天然ゴム、グリシジル(メタ)アクリレート等がある。
これらの構成において、上記接着層に箔を貼り合わせる前に、前記接着層を加熱してその表面を平滑にするようにすれば、基材表面に凹凸があっても、接着層表面が平滑になっていることから、その凹凸が箔表面に現れなくなって、箔の高輝度が担保される。
この発明は、以上の通り、ホットスタンプ法とコールドスタンプ法の両者の問題点を解決するとともに、両者の利点を有するため、その方法で得られた箔で装飾された紙シート、プラスチックシート、紙又はプラスチックからなる容器、さらにガラス板、ガラス容器などの製品は、従来に比べて安価で高輝度の箔装飾製品となる。
図1に示すように、送り速度:25m/分で走行する50μm厚のPETシート1の表面に、下記表1に示す組成のUV硬化型カチオン系樹脂接着剤(溶解接着剤組成物)による15μm厚の接着層2を、フレキソ印刷機3によって塗布し(図2(a)参照)、その接着層2にUV照射器4によってUV照射し(80w/cm高圧水銀ランプ、光量:60mJ/cm2)、つづいて、転写箔(アルミ蒸着高輝度糊層無、同蒸着層膜厚:450Å)シート5を重ねるとともに押圧し(同図(b)参照)、その転写箔シート5の箔5aを接着層2を介してPETシート1に転写するとともに、すぐに、転写箔シート5の基材5bを剥がして不要部分を取り除いて箔5aで装飾された(箔5aが転写された)箔装飾製品(実施例1〜3)6を得た(同図(c)参照)。その箔転写後、接着層2の硬化(重合)が徐々に進行し、硬化完了後には箔5aを強固に接着した堅牢なものとなった。
比較例として、ラジカル系粘着タイプのUV硬化型接着剤でもって同一条件でもって箔装飾製品を得た。
比較例として、ラジカル系粘着タイプのUV硬化型接着剤でもって同一条件でもって箔装飾製品を得た。
この実施形態では、脂環式エポキシ樹脂に、3、4-エポキシシクロヘキセニルメチル-3、'4’-エポキシシクロヘキセンカルボキシレート、エポキシ化合物1に、エポキシ化ポリブタジエン、エポキシ化合物2に、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、オキセタン化合物に、3−エチル-3−ヒドロキシメチルオキセタンを使用した。
そのUV硬化型樹脂接着剤の混合組成物の溶液粘度はBM型粘度計を使用して測定し、箔貼り合わせ(箔転写)直後の箔不要部分の剥離は、目視によりその精度を観察し、製品として耐え得れば「○」、耐え得ないのであれば「×」とした。また、1日後のセロハンテープ剥離は、セロハンテープを箔5a表面に貼付して剥がした際、箔剥離が生じなければ「○」、50%以上の剥離が生じれば「×」とし、エンボス加工は、その加工が通常通り(3t加圧、70℃)できれば「○」、できなければ「不可」とした。
この実験結果から、カチオン系UV硬化型樹脂接着剤を使用した実施例1〜3は、「箔貼り合わせ直後の不要部分の剥離」、「1日後のセロハンテープ剥離」においてすべて「○」を得て、「エンボス加工」も通常の加工で行なうことができた。これに対し、比較例1は、「箔貼り合わせ直後の不要部分の剥離」は行なうことができたが、「1日後のセロハンテープ剥離」では剥離が生じ、エンボス加工は全くできなかった。また、実施例1〜3は、PETシート1の反りも生じなかった。
このことから、この発明に係る実施例1〜3が従来の比較例に比べて優れていることが理解できる。
このことから、この発明に係る実施例1〜3が従来の比較例に比べて優れていることが理解できる。
図1の実施形態は、シート1に溶解接着剤組成物をベタ塗りしたもの(シート1全表面に接着層2を形成したもの)であったが、従来周知のように、その接着層2を、半調状、階調状等とすることによって、グラデーション等の箔5aによる所要の模様(図柄)を得ることができる。
また、図3に示すように、箔シート5をPETシート1に貼付した(重ねた)後も、UV照射器4aによってUV照射することもできる。このようにすれば、箔5aの接合を促進できる(接合強度を高めることができる)。このとき、箔5aのアルミ蒸着等の金属蒸着層膜厚は、400Å以下、より好ましくは300Å以下とすることが好ましい。
また、図3に示すように、箔シート5をPETシート1に貼付した(重ねた)後も、UV照射器4aによってUV照射することもできる。このようにすれば、箔5aの接合を促進できる(接合強度を高めることができる)。このとき、箔5aのアルミ蒸着等の金属蒸着層膜厚は、400Å以下、より好ましくは300Å以下とすることが好ましい。
この箔5aの金属蒸着層膜厚が400Å以下の場合、接着層2を有効に硬化し得るUV量が箔5aを透過し得るため、接着層2にUV照射をすることなくその転写箔シート5を重ねた後、その接着層2に転写箔シート5を介しUV照射器4aでもってUVを照射して箔5aを接着層2を介して基材1に貼り合わせる(転写する)ようにすることができる。このとき、UV照射量(時間)は、箔5aが接着層2でもってPETシート1に十分な接合(転写)強度を有するように適宜に設定する。
基材1が金属板、ガラス板のように、巻き取りができない場合等は、例えば、図4に示すように、ローラコンベア7等の搬送機上に金属板等を送り込み、その搬送途中において、印刷、UV照射、箔転写を行なうようにする。
さらに、何れの実施形態においても、図3鎖線に示すように、印刷機3とUV照射器4の間にIRランプ(加熱ランプ)8を設け、その熱によって接着層2の表面を平滑にすれば、PETシート(基材)1表面の凹凸が接着剤2の表面に現れず、高輝度の箔表面を得ることができる。
基材1が金属板、ガラス板のように、巻き取りができない場合等は、例えば、図4に示すように、ローラコンベア7等の搬送機上に金属板等を送り込み、その搬送途中において、印刷、UV照射、箔転写を行なうようにする。
さらに、何れの実施形態においても、図3鎖線に示すように、印刷機3とUV照射器4の間にIRランプ(加熱ランプ)8を設け、その熱によって接着層2の表面を平滑にすれば、PETシート(基材)1表面の凹凸が接着剤2の表面に現れず、高輝度の箔表面を得ることができる。
転写箔シート5としては、基材5bに、剥離層、光透過色層を介してアルミニウム蒸着等による蒸着箔を形成した等の周知のものを適宜に採用でき、その金属光沢は、周知の金色、銀色、カラーメタリック、デザイン入りメタリック等と任意である。
また、この発明は、ロール状の基材に連続して箔図柄を形成する場合のみならず、枚様毎に箔図柄を形成する場合(図4参照)や容器に箔転写する場合等においても採用し得ることは勿論である。容器等において、その表面に紫外線硬化型カチオン系樹脂接着層2を自動印刷し得ない場合は、手によって印刷(塗布)し、UV照射や箔5aの重ね合わせ等も手で行なうことができる。
また、この発明は、ロール状の基材に連続して箔図柄を形成する場合のみならず、枚様毎に箔図柄を形成する場合(図4参照)や容器に箔転写する場合等においても採用し得ることは勿論である。容器等において、その表面に紫外線硬化型カチオン系樹脂接着層2を自動印刷し得ない場合は、手によって印刷(塗布)し、UV照射や箔5aの重ね合わせ等も手で行なうことができる。
1 基材(PETシート)
2 カチオン系UV硬化型樹脂接着層
3 印刷機
4、4a UV照射器
5 転写箔シート
5a 箔
5b 転写箔の基材
6 金属箔で装飾された基材製品
7 ローラコンベア
8 IRランプ(加熱ランプ)
2 カチオン系UV硬化型樹脂接着層
3 印刷機
4、4a UV照射器
5 転写箔シート
5a 箔
5b 転写箔の基材
6 金属箔で装飾された基材製品
7 ローラコンベア
8 IRランプ(加熱ランプ)
Claims (5)
- 紙、プラスチックシート等の基材(1)に紫外線硬化型カチオン系樹脂接着層(2)を印刷し、その接着層(2)に紫外線を照射するとともに、その接着層(2)に箔(5a)を重ね合わせて接合し、その箔(5a)の不要部分を取り除いて、前記接着層(2)で接合した箔(5a)で装飾された基材製品(6)を得る箔で装飾された基材製品の製造方法。
- 紙、プラスチックシート等の基材(1)に紫外線硬化型カチオン系樹脂接着層(2)を印刷し、その接着層(2)に紫外線透過可能な金属蒸着層膜厚:400Å以下の箔(5a)を重ねた後、その接着層(2)に前記箔(5a)を介し紫外線を照射して前記箔(5a)を接着層(2)を介して前記基材(1)に貼り合わせるとともに、その箔(5a)の不要部分を取り除いて、前記接着層(2)で接合した箔(5a)で装飾された基材製品(6)を得る箔で装飾された基材製品の製造方法。
- 上記接着層(2)に箔(5a)を貼り合わせる前に、前記接着層(2)を加熱してその表面を平滑にすることを特徴とする請求項1又は2に記載の箔で装飾された基材製品の製造方法。
- 上記紫外線が照射された接着層(2)に貼付の箔表面にエンボス等の後加工を行なうことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一つに記載の箔で装飾された基材製品の製造方法。
- 請求項1乃至4の何れか一つに記載の箔(5a)で装飾された基材製品(6)の製造方法によって製造された箔で装飾された基材製品。
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