JPS60264297A - 転写シ−ト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は金属蒸着層を有する接着性の転写シートに関す
る。

〔従来技術〕

従来におい【金、銀の光沢をした文字、図形等の形象を
被転写物に転写するには、基材シートに金属膜を真空蒸
着したホットスタンプホイルを用い、加熱プレスと金属
版型とによって行う方法が取られてきた。この方法は、
精度がよく確実な方法であるが、機械設備を必要とし、
素人が家庭的に転写することは困難であった。一方で感
圧接着剤の塗布された印刷シートを被転写物に押し当て
【、裏面から硬いもので擦ることによって印刷膜を簡単
に転写できる転写材料が特公昭３８−１０６６３号等に
より公知であり、なかでも商品名リトラセットと呼ばれ
るものがあるが、然し、リトラセット方式の商品には金
属蒸着膜を用いたものは存在しなかった。これは金属蒸
着膜は一定形象に部分蒸着することが困難であり、また
蒸着膜は基材シートに強く密着するため、弱い接着力が
必要であるＩＪ　）２セット方式には使用できなかった
からである。

〔発明の目的〕

本発明者は叙上の点に鑑みなされたもので、その目的と
するところは、機械設備を用いずに素人でも容易に金、
銀光沢を有する印刷物を得ることのできる転写シートを
提供するにある。

〔発明の構成〕

本発明は基材シートと、該基材シートに密着性のない索
胴により、該基材シート上面に形成された一定形象の賦
形膜層と、該賦形膜層に保有された金属蒸着膜層と、上
記基材シートの全上面に適用された感圧接着剤層より構
成された事を特徴とする転写シートである。

〔発明の実施例〕

第１図及び第２図は、本発明に係る転写シートの実施例
を示す断面図である。

図面中、１は後述する金属蒸着膜層４を保持する役目を
する基材シートである。この基材シートは後述する如く
、印刷面を内側にして転写シートを被印刷物に載置し、
裏面から硬いもので強く擦ることによって金属蒸着膜層
４を転写するものであるから、摩擦に強く、かつ透明な
いし半透明の材料であることが望ましい。また、金属蒸
着膜層４を保護する賦形膜層３が、基材シート１に密着
しない素材を選択する必要がある。これは使用に際し、
転写シートを裏面から強く摩擦した場合に、印刷物が容
易に基材シート１から剥れ転写されることが必要だから
である。従って、基材シート１が本質的に他物質と接着
性を持たないポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフ
ィン系のシート、或はフッソ樹脂系のシートを使用する
のが有利である。然し基材シート１が塩化ビニール、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリカーボネート等の他の
物質と接着性を有する樹脂のシートの場合でも、基材シ
ート１の上面に上記接着性のない樹脂層をラミネートす
るか、或は第２図に示す如く賦形膜層３と同一形象の離
形膜２を中間に設ければよい。

この場合離形膜２が賦形膜層３より食み出さないように
しなければならない。これは離形膜２が食み出すと、そ
の上面に塗布された接着剤が転写の際に同時に転写され
て被転写物を汚染する恐れがあるからである。離形膜２
には上記の接着性を有する樹脂シート１に対し接着力の
ない素材を使用する。例えば、シリコンゴム、澱粉、ポ
リビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース等の
膜を用いる。

３は所望の形象に基材シート１面に印刷した賦形膜層に
して、金属蒸着膜層４を摩擦熱より保護（３） すると同時に、該金属蒸着膜層４を取り込んで所望の形
象に賦形する重要な役目を持つものである。

また金属蒸着膜層４は普通はアルミニウムであり釧色で
あるから、金色その他に着色する場合は、との賦形膜３
に着色する。更に後述する感圧接着剤層６は本質的に軟
かい糊であるから、もしも薄い金属蒸着膜層４のみの場
合は、印刷形象を転写した場合には印刷膜も軟化するの
で、賦形膜層３により剛性を与えるのである。このよう
に賦形膜層３は種々の役目を有するから必要に応じ、複
数の層としてもよく、また使用する物質としては透明で
、比較的硬く、耐摩耗性があるものを選択する。このよ
うな物質には一般の印刷インキの基材に使用する合成樹
脂類を用いるのが便利である。

例えばアクリル系樹脂、ビニール系樹脂、ポリウレタン
系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、エポ
キシ系樹脂、フェノール系樹脂、ユリャ系樹脂、メラミ
ー系樹脂、セルロース系樹脂等が用いられる。これ等の
合成樹脂は適当な方法によってインキ状に作ることがで
きるので、基材（４） シート１の上面に所望の形象に印刷することができる。

印刷方法としては、グラビヤ印刷、オフセット印刷、ス
クリーン印刷等いづれでもよいが、耐摩耗性を得るため
に膜厚が１０ミクロン以上であることが望ましく、その
ためには膜厚が厚く印刷できるスクリーン印刷方法が適
している。また、賦形薄層３は基材シート１に印刷イン
キとして適用されるが、印刷後完全乾燥、或は完全硬化
した後は基材シート１に殆んど接着していないか、或は
僅かな外力により剥離する程度の弱い力で接着している
ものでなければならない。これは転写の際に容易に印刷
形象が転写できるようにするために必要な性質である。

更に、賦形薄層３は基材シート１面に印刷された後、そ
の上に金属蒸着膜層４を接着するので、該金属蒸着膜層
４は直接真空蒸着する場合を除いて、普通はホットスタ
ンプホイルを利用する。ホットスタンプホイルは基材フ
ィルムに金属を真空蒸着したフィルムであるので、該金
属蒸着膜層４を賦形薄層４に接着するには、賦形薄層４
が基材シート１に印刷され、未だ完全に乾燥し切らない
うちに、換言すれば、未だ基材シート１に接着する力を
保持しているうちにホットスタンプホイルを接着させる
必要がある。乾燥が進み接着力が低下すると、ホットス
タンプホイル而から金属蒸着膜層４を引き剥すことがで
きず、賦形薄層４の方が基材シート１から剥離してしま
う。また印刷インキの乾燥があまり不充分でもインキ内
部の凝集力が弱く、やはりホットスタンプホイルから金
属蒸着膜層４を引き剥すことができない。従ってホット
スタンプホイルを貼るには、印刷インキの乾燥、或は硬
化の程度が重要であるので、エポキシ樹脂系、ポリエス
テル樹脂系、ウレタン樹脂系、アクリル樹脂系等の反応
硬化型又はウルトラバイオレット硬化型、又は酸化重合
型素材の方が、溶剤蒸発乾燥型の素材よりも、硬化乾燥
時間が長く、また調整が容易で使い易い。

４はアルミニウム、クローム、ニッケル等を真空蒸着し
た厚さ１ミクロン以下の金属蒸着膜層にして、アルミニ
ウムが最も多く使用される。本発明ではホットスタンプ
ホイルを利用することが多いので、金属蒸着膜層４の両
面にごく薄く保護膜、着色膜、接着剤等が塗布されてる
。従って、これをそのまま賦形膜層３に接着させると、
これ等の薄膜が付着した状態で金属蒸着膜層４が取り込
まれるが、機能的には何等支障がない。接着の方法とし
ては種々考えられるが、賦形膜層３の印刷膜が完全に硬
化又は乾燥しないうちにホットスタンプホイルの内面を
押し当てれば転写することができる。その外ホットスタ
ンプ機械を利用し【金属蒸着膜４を転写してもよい。こ
のようにすると、ホットスタンプホイルから金属蒸着膜
層４が賦形膜層３に付着し、印刷形象の通りに取り込ま
れて金属光沢を持った印刷形象を形成することができる
。

第２図の５は保護膜である。これは金属蒸着膜層４が感
圧接着剤層６と直接に接触するのを防ぎ、かつ薄い金属
蒸着膜層４を腐蝕から守るために形成するものである。

また、展間に着色を必要とする場合は、この保護膜６に
着色する。更に、感圧接着剤層６の柔軟さが印刷形象の
表面硬度を低下（７） させる悪影響を防ぐこともできる。保護膜物質としては
一般には３で使用する合成樹脂類が使用される。なお、
この保護膜６は必ずしも設ける必要はない。

６は基材シート１の全面に塗布する感圧接着層である。

この感圧接着剤層６は被印刷体に接着される力が、印刷
形象を形成する賦形膜層３が基材シートに接着する力よ
りも強く、また感圧接着剤が基材シートに接着する力の
方が、該感圧接着剤１−６を構成する内部凝集力よりも
強いため、印刷形象部分で感圧接着剤層６が切断され、
印刷形象のみが被転写体表面に転写されて、残部の感圧
接着剤層６は基材シート１側に付着したままで残るから
、転写シートを被転写体に押し当てて裏面から硬い物体
で擦っても、印刷形象のみが転写されて周囲の感圧接着
剤層６が被転写体に転写されることはない。このような
感圧接着剤層６としては、アクリル系のような強力な粘
着性のない界面活性剤、高級アルコール、ポリグリコー
ル等を混合することにより作る。市販品として、帝国イ
ンキ製（８） 造■の感圧接着剤セリコールＤ、　Ｔ、　Ａ等がある。

感圧接着剤層６の塗布は、ロールコータ−等の塗布機械
を使用してもよいが、スクリーン印刷によっても塗布す
ることができる。そして塗布後乾燥した感圧接着剤層６
の粘着性は弱いものであるが、しかし積み重ねる場合等
を考慮して雛形紙を用い保護する必要がある。

次に前記実施例に基いた具体例を説明する。

具体例１ 基材シート１として６０ミクロンの２軸延伸ポリプロピ
レンフイルムを用い、この表面にエポキシ樹脂インキで
あるセイコーアドバンス社製１０００番の透明インキに
より１壽”の文字を印刷する。次いで、村田金箔社のホ
ットスタンプホイル商品名ＳＶ金３号を印刷面に押し当
てたままで３分間１００℃で加熱し、続いてホットスタ
ンプホイルを剥離すると、印刷面上に正確に蒸着金属膜
層が付着する。続いて基材シート全面に帝国インキ製造
社製の感圧接着剤セリコールＤＴＡを塗布し、転写シー
トを作成した。次にこの転写シートの接着剤面を絵葉書
の印刷面に押し当て、シートの裏面から硬いもので擦す
り、シートを剥すと絵′Ｊ＃、書面に金文字の６壽”と
云う字が正確に転写され、しかも余分な接着剤は全く付
着していなかった。また′壽”の字は摩擦に強いもので
あった。

具体例２ ２軸延伸１０ミクロンポリプロプレンフィルムをラミネ
ートしたグラシン紙のポリプロピレン面に酸化重合型の
透明インキ（十条化工社製Ｎｎ４００番インキ）を用い
て会社名を印刷し、インキがほぼ指触乾燥した所で、村
田金箔社のホットスタンプホイル商品名ＢＬａ号銀を押
し当て、１０分間、６０℃で乾燥後ホットスタンプホイ
ルを剥がすと、金属蒸着膜層がインキ面に付着して剥れ
た。

次いで基材シート全面に帝国インキ製造社製の感圧接着
剤セリコールＤＴＡを塗布し、転写シートを作った。こ
の転写シートをカタログの表面に押し当て、裏面より擦
ったところ、カタログに美麗な銀色文字の会社名の入っ
たカタログができ、しかも余分な接着剤は全く付着しな
かった。

具体例３ ８０ミクロンポリプロピレンフィルムに、セイコーアド
バンス社ＵＶ硬化インキ、ＵＶ９０００により１祝”の
字を印刷し、１２０Ｗの紫外線電灯で３０秒間照射し半
硬化させ、この上に村田金箔社ホットスタンプホイルＳ
ｖ金２号を転写し、再び紫外線電灯で３０秒間照射し、
次いでフィルム全体に帝国インキ製造社製の感圧接着剤
セリコールＤＴＡを塗布し、転写シートを作った。この
転写シートを手帳の表面に押し当て、硬い物体で裏面よ
り擦ると１祝”の金文字が正確に転写され、しかも余分
な接着剤の付着はなかった。

〔発明の効果〕

以上述べた如く、本発明の転写シートは基材シートに賦
形膜層を介して金属蒸着膜層を所望の形状に形成させ、
その上に感圧接着剤層を塗布したシートであるから、本
シートを被転写体表面に置き、裏面より硬い物体により
擦ると、極めて容易に金銀色をした所望の形象を転写さ
せることができるものであって、しかも転写された全銀
色形象（１１） は賦形膜層によって保護されていて摩擦に強く、また感
圧接着剤層によって強力に接着されるから、容易に剥離
することもなく長期の使用に耐えることができる。また
従来のホットスタンプによる転写を唯一の方法としてい
た金銀色の印刷を、素人でも容易に行うことができ、従
ってその用途は測り知れないものがある。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本発明に係る転写シートの実施例を
示す断面図である。 １・・・基材シート、３・・・賦形膜層、４・・・金属
蒸膜層、６・・・感圧接着剤層。 特許出願人　株式会社村田金箔 （１２）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 基材シートと、基材シートに密着性のない素材により該
   基材シート上面に形成された一定形象の賦形膜層と、該
   賦形膜層に保有された金属蒸着膜層と、上記基材シート
   め全上面に塗布された感圧接着剤層とより構成したこと
   を特徴とする転写シート。