JP6672353B2 - 免疫測定方法及びそれに用いられる免疫測定用キット - Google Patents
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Description
本発明の免疫測定方法は、親水部が単糖(a)であるアルキルグリコシド(A)の存在下で、固相担体としての磁性粒子(B)を用いて免疫反応を行うことを特徴とする免疫測定方法である。
免疫反応を親水部が単糖(a)であるアルキルグリコシド(A)の存在下で行うことにより、高感度かつ再現性に優れた測定が可能となる。
単糖(a)としては、トリオース、テトロース、ペントース、ヘキソース及びヘプトース等が挙げられるが、再現性の観点から、ヘキソースが好ましい。
ヘキソースとしては、ケトヘキソース(フルクトース等)、アルドヘキソース(グルコース、マンノース及びガラクトース等)及びデオキシ糖(フコース、フクロース及びラムノース等)等が挙げられる。
これらの内、再現性の観点から、ヘキソースが好ましく、更に好ましいのはアルドヘキソース、特に好ましいのはグルコースである。
これらの内、溶解度及び洗浄性の観点から、炭素数6〜36の直鎖アルキル基を有するアルコールが好ましく、更に好ましいのは炭素数6〜18の直鎖アルキル基を有するアルコールである。
これらの内、溶解度及び洗浄性の観点から、炭素数6〜36の直鎖アルキル基を有するチオールが好ましく、更に好ましいのは炭素数6〜18の直鎖アルキル基を有するチオールである。
本発明における固相担体としての磁性粒子(B)は、その表面に抗原(C)又は抗体(D)を固定化した磁性粒子(B1)として固相担体試薬(E)に用いられる。
尚、本発明における金属酸化物及び磁性シリカ粒子の体積平均粒子径は、任意の200個の粒子について走査型電子顕微鏡(日本電子株式会社製「JSM−7000F」)で観察して測定された粒子径の平均値である。
超常磁性金属酸化物の含有量が60重量%以上であると、得られた磁性シリカ粒子の磁性が十分であるため、実際の用途面における分離操作に時間がかからない。95重量%以下のものは合成が容易である。
尚、磁性シリカ粒子中の超常磁性金属酸化物の含有量が上記範囲であると、磁性が強いため、磁石による集磁及び分散が繰り返されることによる測定値のばらつきが更に起こりやすくなるが、このような場合でも免疫測定時にアルキルグリコシド(A)を使用することにより、磁性シリカ粒子の分散性が良好となり、再現性を向上させることができる。
このような官能基を有するアルキルアルコキシシランとしては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、トリス−(トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレート、3−ウレイドプロピルトリアルコキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン及び3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
これらの内、感度等の観点から、酵素、蛍光性物質が好ましく、更に好ましいのはアルカリホスファターゼ、POD及びグルコースオキシダーゼであり、特に好ましいのはPODである。
緩衝液としては、一般的に免疫測定の分野で用いられている、例えばトリス緩衝液、リン酸緩衝液、ベロナール緩衝液、ホウ酸緩衝液及びグッド緩衝液等が挙げられ、そのpHは、抗原抗体反応を抑制しない範囲であればよく、5〜10が好ましい。
また、このような緩衝液中には、目的の抗原抗体反応を阻害しないものであれば、例えばアルブミン、グロブリン、水溶性ゼラチン、ポリエチレングリコール等の安定化剤、界面活性剤及び糖類等を含有させておいてもよい。
固相担体試薬(E)及び/又は標識試薬(F)中糖類、無機塩、界面活性剤、防腐剤及び非特異反応防止剤を含む場合、それぞれの含有量は、(E)又は(F)それぞれの重量に基づいて、糖類の含有量は0.1〜10重量%、無機塩の含有量は0.01〜5重量%、界面活性剤の含有量は0.02〜5重量%、防腐剤の含有量は0.001〜0.1重量%、非特異反応防止剤の含有量は0.001〜5重量%が好ましい。
また、免疫反応の方法としては、免疫測定の分野で一般的に行われる文献[例えば、酵素免疫測定法第2版(石川栄治ら編集、医学書院)1982年]記載のサンドイッチ法、競合法及び特開平6−130063号公報記載の方法、具体的には以下の3種の方法が含まれる。
磁性粒子(B)(好ましくは磁性シリカ粒子)が、測定対象物質と特異的に結合する物質(測定対象物質結合物質)としての抗原(C)又は抗体(D)をその表面に固定化しているもの[磁性粒子(B1)]であって、測定対象物質を含む試料(例えば生体試料)と、磁性粒子(B1)と、標識物質により標識された測定対象物質と特異的に結合する物質(標識測定対象物質結合物質)(F1)又は標識物質により標識された測定対象物質(標識測定対象物質)(F2)とを接触させて、磁性粒子(B)上に測定対象物質結合物質としての抗原(C)又は抗体(D)と測定対象物質と標識測定対象物質結合物質(F1)又は標識測定対象物質(F2)との複合体(標識複合体)を形成させ、標識複合体を担持した磁性粒子(B)をB/F分離して、標識複合体中の標識物質量を測定し、その結果に基づいて試料中の測定対象物質を測定する。
磁性粒子(B)(好ましくは磁性シリカ粒子)が、測定対象物質又は測定対象物質の類似物質としての抗原(C)又は抗体(D)をその表面に固定化しているもの[磁性粒子(B1)]であって、測定対象物質を含む試料(例えば生体試料)と、標識物質により標識された測定対象物質と特異的に結合する物質(標識測定対象物質結合物質)(F1)と、磁性粒子(B1)とを接触させて、標識測定対象物質結合物質(F1)に、磁性粒子(B)に固定化した抗原(C)又は抗体(D)と試料中の測定対象物質とを競合反応させ、磁性粒子(B)上に抗原(C)又は抗体(D)と標識測定対象物質結合物質(F1)との複合体(標識複合体)を形成させた後、標識複合体を担持した磁性粒子(B)をB/F分離して、標識複合体中の標識物質量を測定し、その結果に基づいて試料中の測定対象物質を測定する。
磁性粒子(B)(好ましくは磁性シリカ粒子)が、測定対象物質と特異的に結合する物質(測定対象物質結合物質)としての抗原(C)又は抗体(D)をその表面に固定化しているもの[磁性粒子(B1)]であって、測定対象物質を含む試料(例えば生体試料)と、標識物質により標識された測定対象物質(F2)又は標識物質により標識された測定対象物質の類似物質(F3)[標識測定対象物質(F2)又はその類似物質(F3)]と、磁性粒子(B1)とを接触させて、磁性粒子(B)に固定化した抗原(C)又は抗体(D)に、測定対象物質と標識測定対象物質(F2)又はその類似物質(F3)とを競合反応させ、磁性粒子(B)上に測定対象物質結合物質と標識測定対象物質(F2)又はその類似物質(F3)との複合体(標識複合体)を形成させた後、標識複合体を担持した磁性粒子(B)をB/F分離して、標識複合体中の標識物質量を測定し、その結果に基づいて試料中の測定対象物質を測定する。
上記したものの中でも、抗原(C)又は抗体(D)の安定性の観点から、抗体、ペプチド鎖、ホルモン、癌マーカー及び心疾患マーカーからなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましく、更に好ましいのはペプチド鎖、ホルモン、癌マーカー及び心疾患マーカーからなる群より選ばれる少なくとも1種である。
アルキルグリコシド(A)は、予め固相担体試薬(E)又は標識試薬(F)のいずれか一方又は両方に混合しておいてもよいし、免疫反応を行う際に固相担体試薬(E)及び標識試薬(F)と共に添加してもよいが、再現性の観点から予め標識試薬(F)に混合しておくことが好ましい。また、(E)又は(F)と事前混合せずに(A)を用いる場合、上記水性溶媒に溶解して用いてもよい。
また、免疫反応行う際の溶液のpHは、免疫反応の反応性の観点から、5〜10が好ましい。
化学発光試薬(G)は、用いた標識物質に基づき選択され、例えば、標識物質がペルオキシダーゼである場合、2,3−ジヒドロ−1,4−フタラジンジオン化合物及び化学発光増強剤を必須構成成分とする化学発光試薬第1液と、酸化剤及び水を必須構成成分とする化学発光試薬第2液とを含む。
これらの内、感度の観点から、ルミノール、イソルミノール、N−アミノヘキシル−N−エチルイソルミノール(AHEI)、N−アミノブチル−N−エチルイソルミノール(ABEI)及びこれらの金属塩(アルカリ金属塩等)が好ましく、更に好ましいのはルミノール及びその金属塩、特に好ましいのはルミノールのナトリウム塩である。
尚、pHは、JIS K0400−12−10:2000に準拠して測定温度25℃で測定される。
これらの内、保存安定性等の観点から、過酸化水素、過ホウ酸ナトリウム及び過ホウ酸カリウムが好ましく、更に好ましいのは過酸化水素である。
本発明の免疫測定用キットは本発明の免疫測定方法に用いられる上述の各種試薬及びアルキルグリコシド(A)から構成される試薬キットであり、固相担体試薬(E)及び標識試薬(F)を必須の構成試薬として固相担体試薬(E)又は標識試薬(F)の少なくともいずれか一方にアルキルグリコシド(A)を含有させておくことが好ましいが、(A)を(E)及び(F)とは別の構成品としてキット化することも可能である。
免疫測定用キットにおけるアルキルグリコシド(A)の量は、本発明の免疫測定用キットを使用して免疫反応させる際の溶液における濃度が0.001〜5重量%となる範囲であることが好ましい。
また、免疫測定用キットにおけるアルキルグリコシド(A)並びに固相担体試薬(E)及び標識試薬(F)における各構成成分の組成、含有量及びこれらの好ましい範囲等は上述の免疫測定方法で説明したものと同様である。
以下により、固相担体試薬(抗CEA抗体結合磁性シリカ粒子含有試薬)、標識試薬(POD標識抗CEA抗体含有試薬)、化学発光試薬第1液及び化学発光試薬第2液から構成される本発明の免疫測定用キット(S1)を得た。
反応容器に塩化鉄(III)6水和物186部、塩化鉄(II)4水和物68部及び水1288部を仕込んで溶解させて50℃に昇温し、撹拌下温度を50〜55℃の保持しながら、25重量%アンモニア水280部を1時間かけて滴下し、水中にマグネタイト粒子を得た。得られたマグネタイト粒子に分散剤であるオレイン酸64部を加え、2時間撹拌を継続した。室温に冷却後、デカンテーションにより固液分離して得られたオレイン酸が吸着したマグネタイト粒子を水1000部で洗浄する操作を3回行い、更にアセトン1000部で洗浄する操作を2回行い、40℃で2日間乾燥させることで、体積平均粒子径が15nmの超常磁性金属酸化物粒子を得た。
磁性シリカ粒子の任意の20個について、走査型電子顕微鏡[型番JSM−7000F、メーカー名日本電子(株)]で観察し、エネルギー分散型X線分光装置(型番INCA Wave/Energy、メーカー名オックスフォード社)により超常磁性金属酸化物粒子の含有量を測定し、その平均値を含有量Sとした。また、同測定にてシリカの含有量を測定し、その平均値を含有量Tとした。以下の計算式(1)にて、超常磁性金属酸化物粒子の含有量を求めた。
超常磁性金属酸化物粒子の含有量(重量%)={(S)/(S+T)}×100・・・(1)
1重量%γ−アミノプロピルトリエトキシシラン含有アセトン溶液40mLの入った蓋付きポリエチレン瓶に製造した磁性シリカ粒子40mgを加え、25℃で1時間反応させ、ネオジウム磁石で磁性シリカ粒子を集磁後、液をアスピレーターで吸引除去した。次いで脱イオン水40mLを加えて蓋をし、ポリスチレン瓶をゆっくりと2回倒置攪拌した後、ネオジウム磁石で磁性シリカ粒子を集磁後、液をアスピレーターで吸引除去して磁性シリカ粒子を洗浄した。この洗浄操作を5回行った。次いで、この洗浄後の磁性シリカ粒子を2重量%グルタルアルデヒド含有水溶液40mLの入った蓋付きポリエチレン瓶に加え、25℃で1時間反応させた。そして、脱イオン水40mLを加えて蓋をし、ポリスチレン瓶をゆっくりと2回倒置攪拌したのち、ネオジウム磁石で磁性シリカ粒子を集磁後、液をアスピレーターで吸引除去して磁性シリカ粒子を洗浄した。この洗浄操作を10回行った。更にこの洗浄後の磁性シリカ粒子を抗CEAモノクローナル抗体[ダコジャパン(株)製]を10μg/mLの濃度で含む0.02Mリン酸緩衝液(pH8.7)120mLの入った蓋付きポリエチレン瓶に加え、25℃で1時間反応させた。反応後、ネオジウム磁石で磁性シリカ粒子を集磁後、抗CEAモノクローナル抗体含有リン酸緩衝液を除去した。次いで、磁性シリカ粒子を1重量%の牛血清アルブミン含有の0.02Mリン酸緩衝液(pH7.0)40mLの入った蓋付きポリエチレン瓶に加え、25℃で12時間浸漬させたのち、ネオジウム磁石でシリカ粒子を集磁後、1重量%の牛血清アルブミン含有のリン酸緩衝液を除去した。抗CEA抗体結合磁性シリカ粒子濃度として1.0mg/mLの濃度になるように0.85重量%のNaCl及び0.01重量%n−オクチルβ−D−グルコピラノシドを含む0.02Mリン酸緩衝液(pH7.0)で希釈し、固相担体試薬(抗CEA抗体結合磁性シリカ粒子含有試薬)(E−1)を調製し、冷蔵(2〜10℃)で保存した。
抗CEAモノクローナル抗体[ダコジャパン(株)製]、西洋ワサビ由来POD[東洋紡(株)製]を用い、文献(エス・ヨシタケ、エム・イマガワ、イー・イシカワ、エトール;ジェイ.バイオケム,Vol.92,1982,1413−1424)に記載の方法でPOD標識抗CEA抗体を調製した。これを0.5重量%の牛血清アルブミン及び界面活性剤として1重量%ナロアクティーCL−100を含有する0.02Mリン酸緩衝液(pH7.0)で、POD標識抗CEA抗体濃度として100nMの濃度に希釈し、標識試薬(F−1)を調製し、冷蔵(2〜10℃)で保存した。
ルミノールのナトリウム塩[シグマ アルドリッチ ジャパン(株)製]0.7g及び4−(シアノメチルチオ)フェノール0.1gを1,000mLメスフラスコに仕込んだ。3−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]プロパンスルホン酸/水酸化ナトリウム緩衝液(10mM、pH8.6)を溶液の容量が1,000mLになるように仕込み、25℃で均一混合して化学発光試薬第1液(G−1)を調製した。測定に用いるまで冷蔵(2〜10℃)保存した。
1,000mL及び過酸化水素[和光純薬工業(株)製、試薬特級、濃度30重量%]6.6gを1,000mLメスフラスコに仕込んだ。脱イオン水を溶液の容量が1,000mLになるように仕込み、25℃で均一混合して化学発光試薬第2液(G−2)を調製した。測定に用いるまで冷蔵(2〜10℃)保存した。
使用原料の種類及び/又は使用量を表1に示すものに変更する以外は実施例1と同様にして、固相担体試薬(E−2)〜(E−13)及び比較用の固相担体試薬(HE−1)〜(HE−5)、標識試薬(F−2)〜(F−13)及び比較用の標識試薬(HF−1)〜(HF−5)を作製し、これらと化学発光試薬第1液(G−1)及び化学発光試薬第2液(G−2)とを組み合わせて免疫測定用キット(S2)〜(S13)及び比較用の免疫測定用キット(H1)〜(H5)を得た。
○親水部が単糖であるアルキルグリコシド(A)
n−オクチルβ−D−グルコピラノシド:和光純薬工業(株)製
n−ドデシルβ−D−グルコピラノシド:シグマアルドリッチ社製
○親水部が二糖であるアルキルグリコシド
n−ドデシルβ−D−マルトピラノシド:和光純薬工業(株)製
n−オクチルβ−D−マルトピラノシド:和光純薬工業(株)製
○(A)以外の界面活性剤
ナロアクティーCL−100:三洋化成工業(株)製「ナロアクティーCL−100」
○抗体(D)
CEA:抗CEAモノクローナル抗体[ダコジャパン(株)製]
PSA:抗PSAポリクローナル抗体[ダコ・サイトメーション(株)製]
CA19−9:抗CA19−9抗体[ダコジャパン(株)製]
得られた免疫測定用キット(S1)〜(S11)を用いて、以下の方法により免疫測定における感度及び同時再現性を評価した。結果を表1に示す。
固相担体試薬(E−1)〜(E−11)を用いて、それぞれ固相担体試薬0.025mLと0.02Mリン酸緩衝液(pH7.0)で調製したCEA濃度が1.0ng/mLの標準CEA液0.025mLを試験管に入れて混合し、試験管中で37℃3分間反応させ、抗CEA抗体結合磁性シリカ粒子/CEA複合体を形成させた。反応後、試験管の外側からネオジウム磁石で磁性シリカ粒子を10秒間集め、試験管中の液をアスピレーターで除き、ネオジウム磁石を側面から十分に離し、生理食塩水0.5mLを加えて磁性シリカ粒子を分散させて集磁後、アスピレーターで液を除く洗浄操作を3回行った。
最後に、化学発光試薬第1液(G−1)0.07mLと化学発光試薬第2液(G−2)0.07mLとを同時に加え、37℃で43秒間発光反応させ、化学発光試薬を添加後43〜45秒の平均発光量をルミノメーター[ベルトールドジャパン(株)製「Lumat LB9507」]で測定した。尚、CEA濃度が1.0ng/mLの標準CEA液の代わりにCEA濃度が0ng/mLの標準CEA液を使用して上記と同様の操作を行いバックグラウンドとして用いた。
CV(%)=(X2/X1)×100
得られた免疫測定用キット(S12)を用いて、以下の方法により免疫測定における感度及び同時再現性を評価した。結果を表1に示す。
固相担体試薬(E−12)0.025mLと0.02Mリン酸緩衝液(pH7.0)で調製したPSA濃度が50mAU/mLの標準PSA液0.025mLを試験管に入れて混合し、試験管中で37℃3分間反応させ、抗PSA抗体結合磁性シリカ粒子/PSA複合体を形成させた。反応後、試験管の外側からネオジウム磁石で磁性シリカ粒子を10秒間集め、試験管中の液をアスピレーターで除き、ネオジウム磁石を側面から十分に離し、生理食塩水0.5mLを加えて磁性シリカ粒子を分散させて集磁後、アスピレーターで液を除く洗浄操作を3回行った。
最後に、化学発光試薬第1液(G−1)0.07mLと化学発光試薬第2液(G−2)0.07mLとを同時に加え、37℃で43秒間発光反応させ、化学発光試薬を添加後43〜45秒の平均発光量をルミノメーター[ベルトールドジャパン(株)製「Lumat LB9507」]で測定した。尚、PSA濃度が0.01ng/mLの標準PSA液の代わりにPSA濃度が0ng/mLの標準PSA液を使用して上記と同様の操作を行いバックグラウンドとして用いた。
CV(%)=(X4/X3)×100
得られた免疫測定用キット(S13)を用いて、以下の方法により免疫測定における感度及び同時再現性を評価した。結果を表1に示す。
固相担体試薬(E−13)0.025mLと0.02Mリン酸緩衝液(pH7.0)で調製したCA19−9濃度が1.0U/mLの標準CA19−9液0.025mLを試験管に入れて混合し、試験管中で37℃3分間反応させ、抗CA19−9抗体結合磁性シリカ粒子/CA19−9複合体を形成させた。反応後、試験管の外側からネオジウム磁石で磁性シリカ粒子を10秒間集め、試験管中の液をアスピレーターで除き、ネオジウム磁石を側面から十分に離し、生理食塩水0.5mLを加えて磁性シリカ粒子を分散させて集磁後、アスピレーターで液を除く洗浄操作を3回行った。
最後に、化学発光試薬第1液(G−1)0.07mLと化学発光試薬第2液(G−2)0.07mLとを同時に加え、37℃で43秒間発光反応させ、化学発光試薬を添加後43〜45秒の平均発光量をルミノメーター[ベルトールドジャパン(株)製「Lumat LB9507」]で測定した。尚、CA19−9濃度が1.0U/mLの標準CA19−9液の代わりにCA19−9濃度が0U/mLの標準CA19−9液を使用して上記と同様の操作を行いバックグラウンドとして用いた。
CV(%)=(X5/X6)×100
実施例14において、「免疫測定用キット(S1)」に代えて「比較用の免疫測定用キット(H1)〜(H5)」を用いる以外は実施例14と同様にして免疫測定における感度及び同時再現性を評価した。結果を表1に示す。
Claims (6)
- 親水部が単糖(a)であるアルキルグリコシド(A)の存在下で、固相担体としての磁性粒子(B)を用いて免疫反応を行う免疫測定方法。
- アルキルグリコシド(A)が、疎水部として炭素数6〜36のアルキル基を有するアルキルグリコシドである請求項1記載の免疫測定方法。
- アルキルグリコシド(A)の濃度が0.001〜5重量%の溶液中で免疫反応を行う請求項1又は2記載の免疫測定方法。
- 磁性粒子(B)が、表面に抗原(C)又は抗体(D)を固定化した磁性粒子(B1)である請求項1〜3のいずれか記載の免疫測定方法。
- 磁性粒子(B)が、体積平均粒子径が1〜20nmの超常磁性金属酸化物を60〜95重量%含有する磁性シリカ粒子である請求項1〜4のいずれか記載の免疫測定方法。
- 固相担体試薬(E)及び標識試薬(F)を含む免疫測定用キットであって、固相担体試薬(E)が表面に抗原(C)又は抗体(D)を固定化した磁性粒子(B)を含有し、標識試薬(F)が標識物質により標識された測定対象物質と特異的に結合する物質(F1)又は標識物質により標識された測定対象物質(F2)を含有し、固相担体試薬(E)又は標識試薬(F)の少なくともいずれか一方が親水部が単糖(a)であるアルキルグリコシド(A)を含有する請求項1記載の免疫測定方法に用いられる免疫測定用キット。
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