JP6669468B2 - 光透過性導電フィルム、及び、アニール処理された光透過性導電フィルムの製造方法 - Google Patents
光透過性導電フィルム、及び、アニール処理された光透過性導電フィルムの製造方法 Download PDFInfo
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Description
基材の全体の厚みは、好ましくは50μm以上、より好ましくは100μm以上、好ましくは300μm以下、より好ましくは200μm以下である。
基材フィルムは、高い光透過性を有することが好ましい。従って、基材フィルムの材料としては、特に限定されないが、例えば、ポリオレフィン、ポリエーテルサルフォン、ポリスルホン、ポリカーボネート、シクロオレフィンポリマー、ポリアリレート、ポリアミド、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、トリアセチルセルロース、及びセルロースナノファイバー等が挙げられる。上記基材フィルムの材料は、単独で用いてもよく、複数を併用してもよい。
第1及び第2のハードコート層はそれぞれ、バインダー樹脂により構成されていることが好ましい。上記バインダー樹脂は、硬化樹脂であることが好ましい。上記硬化樹脂としては、熱硬化樹脂や、活性エネルギー線硬化樹脂などを用いることができる。生産性及び経済性を良好にする観点から、上記硬化樹脂は、紫外線硬化樹脂であることが好ましい。
アンダーコート層は、例えば、屈折率調整層である。アンダーコート層を設けることで、導電層と、第2のハードコート層又は基材フィルムとの間の屈折率の差を小さくすることができるので、光透過性導電フィルムの光透過性をより一層高めることができる。
導電層は、光透過性を有する導電性材料により形成されている。上記導電性材料としては、特に限定されないが、例えば、IZO(インジウム亜鉛酸化物)や、ITO(インジウムスズ酸化物)などのIn系酸化物、SnO2、FTO(フッ素ドープ酸化スズ)などのSn系酸化物、AZO(アルミニウム亜鉛酸化物)、GZO(ガリウム亜鉛酸化物)などのZn系酸化物、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、リチウム、マグネシウム、アルミニウム、マグネシウム−銀混合物、マグネシウム−インジウム混合物、アルミニウム−リチウム合金、Al/Al2O3混合物、Al/LiF混合物、金等の金属、CuI、Agナノワイヤー(AgNW)、カーボンナノチューブ(CNT)又は導電性透明ポリマーなどが挙げられる。上記導電性材料は、単独で用いてもよく、複数を併用してもよい。
上記保護フィルムは、高い光透過性を有することが好ましい。保護フィルムの材料としては、特に限定されないが、例えば、ポリオレフィン、ポリエーテルサルフォン、ポリスルホン、ポリカーボネート、シクロオレフィンポリマー、ポリアリレート、ポリアミド、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、トリアセチルセルロース、及びセルロースナノファイバー等が挙げられるが、本発明では、水蒸気透過度が低くなる材料が選択される。保護フィルムは、バリア層を有する保護フィルムであってもよい。
保護フィルムは、粘着剤層を介して、基材の第2の表面に積層されてもよい。
(1)光透過性導電フィルムの作製
ハードコート層の形成;
光硬化性モノマーとしてのウレタンアクリレートオリゴマー100重量部と、希釈溶剤としてのトルエン及びメチルイソブチルケトン(MIBK)の混合溶剤140重量部と、光開始剤としてのイルガキュア194(チバスペシャルティケミカル社製)7重量部とを混合撹拌して、塗工液を調製した。
第1のハードコート層上に、ポリプロピレン保護フィルム(厚み50μm、フタムラ化学社製「010HC」)を貼り合わせた。
第2のハードコート層上に、SiO2を堆積させ、厚み25nmのアンダーコート層を形成した。
上記アンダーコート層上に厚み125nmのITO層(導電層)を堆積させて、光透過性導電フィルムを得た。
光透過性導電フィルムをオーブンにて150℃で、60分加熱した。加熱後に、ドライフィルムレジストを貼り、露光、現像を行った。続いて、エッチング、剥離、洗浄、乾燥の各工程をこの順に行い、ITO層のパターニングを行なった。それによって、アニール処理された光透過性導電フィルムを得た。
ポリプロピレンフィルムを、バリア層付きPETフィルム(サンエー化研社製「サニテクト」(厚み50μm)の非粘着面に東洋インキ社製「LCH2000」を乾燥後の厚みが2μmになるようにバーコーターで塗布して乾燥したフィルム)に変更したこと以外は実施例1と同様にして、光透過性導電フィルム、及び、アニール処理された光透過性導電フィルムを得た。
ポリプロピレンフィルムを、PETフィルム(厚み50μm、サンエー化研社製「サニテクト」)に変更したこと以外は実施例1と同様にして、光透過性導電フィルム、及び、アニール処理された光透過性導電フィルムを得た。
(1)保護フィルムの水蒸気透過度
用いた保護フィルムの水蒸気透過度を以下のようにして測定した。
実施例及び比較例で用いた保護フィルムを用意した。この保護フィルムのMD方向での寸法は10cm、TD方向での寸法は10cmである。保護フィルムを130℃及びで1時間放置した。放置前の保護フィルムに対して放置後の保護フィルムの収縮率を求めた。MD方向の収縮率とTD方向の各々の収縮率を求めた。
実施例及び比較例で得られた光透過性導電フィルムを用意した。この光透過性導電フィルムでは、保護フィルムのMD方向での寸法は10cm、保護フィルムのTD方向での寸法は10cmである。光透過性導電フィルムを130℃で1時間放置した後に、60℃及び湿度90%で1時間放置した。放置前の光透過性導電フィルムに対して放置後の光透過性導電フィルムの寸法変化率を求めた。保護フィルムのMD方向での光透過性導電フィルムの寸法変化率と保護フィルムのTD方向での光透過性導電フィルムの寸法変化率とを平均して、光透過性導電フィルムの寸法変化率を求めた。
1X…アニール処理された光透過性導電フィルム
2,2A…基材
2a…第1の表面
2b…第2の表面
3…導電層
3X…パターン状の導電層
4…保護フィルム
11…基材フィルム
12…第1のハードコート層
13…第2のハードコート層
14…アンダーコート層
Claims (7)
- 光透過性及び導電性を有する導電層と、
前記導電層の一方の表面側に配置されている保護フィルムと、
前記導電層と前記保護フィルムとの間に配置されている基材とを備え、
前記保護フィルムの水蒸気透過度が10g/(m2・day)以下であり、
前記基材は、基材フィルムとして、ポリエチレンテレフタレートフィルムを有する、光透過性導電フィルム。 - 光透過性導電フィルムを130℃で1時間放置した後に、60℃及び湿度90%で1時間放置したときに、放置前の光透過性導電フィルムに対して放置後の光透過性導電フィルムの寸法変化率が0.1%以下である、請求項1に記載の光透過性導電フィルム。
- 前記保護フィルムの材料が樹脂である、請求項1又は2に記載の光透過性導電フィルム。
- 前記保護フィルムの材料がポリプロピレンである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光透過性導電フィルム。
- 前記保護フィルムの厚みが25μm以上である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の光透過性導電フィルム。
- 前記保護フィルムを130℃で1時間放置したときに、放置前の前記保護フィルムに対して放置後の保護フィルムの収縮率が10%以下である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の光透過性導電フィルム。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の光透過性導電フィルムをアニール処理する工程と、
アニール処理後に、前記光透過性導電フィルムを水洗する工程とを備える、アニール処理された光透過性導電フィルムの製造方法。
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