JP6644828B2 - 組成物およびそれを用いた硬化物 - Google Patents

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Description

本発明は、組成物およびそれを用いた硬化物に関する。
プリント配線板などの配線基板としては、コア材と呼ばれる、ガラスなどの繊維にエポキシ樹脂などを含浸させたものに銅などの金属箔を貼って、エッチング法で回路を形成したものや、さらに、絶縁性樹脂組成物を塗工またはシート状の絶縁性樹脂組成物をラミネートすることにより絶縁層を形成した後に、回路を形成したものなどがある。また、配線基板の最外層には、形成された回路の保護や、電子部品を正しい位置に実装する目的で、ソルダーレジストが形成される。ソルダーレジストには、一般に、エポキシ樹脂やアクリレート樹脂などの絶縁材料が用いられている(例えば、特許文献1,2,3参照)。
かかる配線基板においては、配線基板を構成する半導体チップ、アンダーフィル、はんだ等の部品接合材、および、上記各絶縁材料からなる絶縁層の熱膨張係数が異なることや、硬化後の各絶縁層が硬いことから、部品実装プロセス時の膨張や収縮により、絶縁層内や部品接合部にクラックが発生するという問題があった(例えば、特許文献4,5参照)。例えば、−65℃〜150℃の温度サイクル試験の際には、異なる材料間での応力による変形や破壊によりクラックが発生しやすくなるため、これに対する耐クラック性が求められている。
特開2006−182991号公報(特許請求の範囲等) 特開2013−36042号公報(特許請求の範囲等) 特開平08−269172号公報(特許請求の範囲等) 特開2009−271290号公報(特許請求の範囲等) 国際公開第2011/086895号(特許請求の範囲等)
本発明の目的は、耐クラック性に優れるプリント配線板を得ることができる組成物およびそれを用いた硬化物を提供することにある。
本発明者らは鋭意検討した結果、プリント配線板に用いる組成物として、特定のセルロースナノファイバーを含有するものを用いることで、上記課題を解決できることを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の組成物は、硬化性樹脂と、構成単位のC6位にカルボン酸塩を有しカルボキシル基の含有量が0.1〜3mmol/gであるセルロース分子からなる、数平均繊維径3nm〜1000nmのセルロースナノファイバーと、を含むことを特徴とするものである。
また、本発明の硬化物は、上記本発明の組成物を用いたことを特徴とするものである。
本発明によれば、上記構成としたことにより、耐クラック性に優れたプリント配線板を得ることができる組成物およびそれを用いた硬化物を実現することが可能となった。
本発明に係る多層プリント配線板の一構成例を示す部分断面図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ詳細に説明する。
本発明のプリント配線板材料は、バインダー成分と、構造中にカルボン酸塩を有する数平均繊維径3nm〜1000nmのセルロースナノファイバーと、を含む点に特徴を有する。かかるセルロースナノファイバーは、以下に従い、天然セルロース繊維を酸化させた後、微細化することにより得ることができる。
まず、天然セルロース繊維を、絶対乾燥基準で約10〜1000倍量(質量基準)の水中に、ミキサー等を用いて分散させることにより、水分散液を調製する。上記セルロースナノファイバーの原料となる天然セルロース繊維としては、例えば、針葉樹系パルプや広葉樹系パルプ等の木材パルプ、麦わらパルプやバガスパルプ等の非木材系パルプ、コットンリントやコットンリンター等の綿系パルプ、バクテリアセルロース等を挙げることができる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。また、これら天然セルロース繊維には、あらかじめ表面積を大きくするために叩解等の処理を施しておいてもよい。
次に、上記水分散液中で、N−オキシル化合物を酸化触媒として用いて、天然セルロース繊維の酸化処理を行う。かかるN−オキシル化合物としては、例えば、TEMPO(2,2,6,6−テトラメチルピペリジンーN−オキシル)の他、4−カルボキシ−TEMPO、4−アセトアミド−TEMPO、4−アミノ−TEMPO、4−ジメチルアミノ−TEMPO、4−フォスフォノオキシ−TEMPO、4−ヒドロキシTEMPO、4−オキシTEMPO、4−メトキシTEMPO、4−(2−ブロモアセトアミド)−TEMPO、2−アザアダマンタンN−オキシル等の、C4位に各種の官能基を有するTEMPO誘導体等を用いることができる。これらN−オキシル化合物の添加量としては、触媒量で十分であり、通常、天然セルロース繊維に対し、絶対乾燥基準で0.1〜10質量%となる範囲とすることができる。
上記天然セルロース繊維の酸化処理においては、酸化剤と共酸化剤とを併用する。酸化剤としては、例えば、亜ハロゲン酸、次亜ハロゲン酸および過ハロゲン酸並びにそれらの塩、過酸化水素、過有機酸を挙げることができ、中でも、次亜塩素酸ナトリウムや次亜臭素酸ナトリウム等のアルカリ金属次亜ハロゲン酸塩が好適である。また、共酸化剤としては、例えば、臭化ナトリウム等の臭化アルカリ金属を用いることができる。酸化剤の使用量は、通常、天然セルロース繊維に対し、絶対乾燥基準で約1〜100質量%となる範囲であり、共酸化剤の使用量は、通常、天然セルロース繊維に対し、絶対乾燥基準で約1〜30質量%となる範囲である。
上記天然セルロース繊維の酸化処理の際には、水分散液のpHを9〜12の範囲で維持することが、酸化反応を効率よく進行させる観点から好ましい。また、酸化処理の際の水分散液の温度は、1〜50℃の範囲で任意に設定することができ、温度制御なしで、室温においても反応可能である。反応時間としては、1〜240分間の範囲とすることができる。なお、水分散液には、天然セルロース繊維の内部まで薬剤を浸透させて、より多くのカルボキシル基を繊維表面に導入するために、浸透剤を添加することもできる。浸透剤としては、カルボン酸塩、硫酸エステル塩、スルホン酸塩、リン酸エステル塩等のアニオン系界面活性剤や、ポリエチレングルコール型、多価アルコール型等の非イオン界面活性剤などが挙げられる。
上記天然セルロース繊維の酸化処理の後には、微細化を行うに先立って、水分散液中に含まれる未反応の酸化剤や各種副生成物等の不純物を除去する精製処理を行うことが好ましい。具体的には例えば、酸化処理された天然セルロース繊維の水洗および濾過を繰り返し行う手法を用いることができる。精製処理後に得られる天然セルロース繊維は、通常、適量の水が含浸された状態で微細化処理に供されるが、必要に応じ、乾燥処理を行って、繊維状または粉末状としてもよい。
次に、天然セルロース処理の微細化は、所望に応じ精製処理された天然セルロース繊維を、水等の溶媒中に分散させた状態で行う。微細化処理において使用する分散媒としての溶媒は、通常は水が好ましいが、所望に応じ、アルコール類(メタノール、エタノール、イソプロパノール、イソブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、エチレングリコール、グリセリン等)やエーテル類(エチレングリコールジメチルエーテル、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等)等の水に可溶な有機溶媒を使用してもよく、これらの混合物を用いることもできる。これら溶媒の分散液中の天然セルロース繊維の固形分濃度は、好適には、50質量%以下とする。天然セルロース繊維の固形分濃度が50質量%を超えると、分散に極めて高いエネルギーを必要とするため好ましくない。天然セルロース処理の微細化は、低圧ホモジナイザー、高圧ホモジナイザー、グラインダー、カッターミル、ボールミル、ジェットミル、叩解機、離解機、短軸押出機、2軸押出機、超音波攪拌機、家庭用ジューサーミキサー等の分散装置を使用して行うことができる。
微細化処理により得られるセルロースナノファイバーは、所望に応じ、固形分濃度を調整した懸濁液状、または、乾燥させた粉末状とすることができる。ここで、懸濁液状にする場合には、分散媒として水のみを使用してもよく、水と他の有機溶媒、例えば、エタノール等のアルコール類や、界面活性剤、酸、塩基等との混合溶媒を使用してもよい。
上記天然セルロース繊維の酸化処理および微細化処理により、セルロース分子の構成単位のC6位の水酸基がアルデヒド基を経由してカルボキシル基へと選択的に酸化され、かかるカルボキシル基の含有量が0.1〜3mmol/gであるセルロース分子からなる、上記所定の数平均繊維径を有する高結晶性のセルロースナノファイバーを得ることができる。この高結晶性のセルロースナノファイバーは、セルロースI型結晶構造を有している。これは、かかるセルロースナノファイバーが、I型結晶構造を有する天然由来のセルロース分子が表面酸化され微細化されたものであることを意味している。すなわち、天然セルロース繊維は、その生合成の過程において生産されるミクロフィブリルと呼ばれる微細な繊維が多束化して高次な固体構造を構築しており、そのミクロフィブリル間の強い凝集力(表面間の水素結合)を、酸化処理によるアルデヒド基またはカルボキシル基の導入によって弱め、さらに、微細化処理を経ることで、セルロースナノファイバーが得られる。酸化処理の条件を調整することにより、カルボキシル基の含有量を増減させて、極性を変化させたり、カルボキシル基の静電反発や微細化処理により、セルロースナノファイバーの平均繊維径や平均繊維長、平均アスペクト比等を制御することができる。
上記天然セルロース繊維がI型結晶構造であることは、その広角X線回折像の測定により得られる回折プロファイルにおいて、2θ=14〜17°付近と2θ=22〜23°付近の二つの位置に典型的なピークをもつことから同定することができる。また、セルロースナノファイバーのセルロース分子中にカルボキシル基が導入されていることは、水分を完全に除去したサンプルにおいて、全反射式赤外分光スペクトル(ATR)においてカルボニル基に起因する吸収(1608cm−1付近)が存在することにより確認することができる。カルボキシル基(COOH)の場合には、上記の測定において1730cm−1に吸収が存在する。
なお、酸化処理後の天然セルロース繊維にはハロゲン原子が付着または結合しているため、このような残留ハロゲン原子を除去する目的で、脱ハロゲン処理を行うこともできる。脱ハロゲン処理は、過酸化水素溶液やオゾン溶液に酸化処理後の天然セルロース繊維を浸漬することにより、行うことができる。
具体的には、例えば、酸化処理後の天然セルロース繊維を、濃度が0.1〜100g/Lの過酸化水素溶液に、浴比1:5〜1:100程度、好ましくは1:10〜1:60程度(質量比)の条件で浸漬する。この場合の過酸化水素溶液の濃度は、好適には1〜50g/Lであり、より好適には5〜20g/Lである。また、過酸化水素溶液のpHは、好適には8〜11であり、より好適には9.5〜10.7である。
なお、水分散液に含まれるセルロースナノファイバーの重量に対するセルロース中のカルボキシル基の量[mmol/g]は、以下の手法により評価することができる。すなわち、あらかじめ乾燥重量を精秤したセルロースナノファイバー試料の0.5〜1質量%水分散液を60ml調製し、0.1Mの塩酸水溶液によってpHを約2.5とした後、0.05Mの水酸化ナトリウム水溶液をpHが約11になるまで滴下して、電気伝導度を測定する。電気伝導度の変化が緩やかな弱酸の中和段階において消費された水酸化ナトリウム量(V)から、下記式を用いて官能基量を決定することができる。この官能基量が、カルボキシル基の量を示す。
官能基量[mmol/g]=V[ml]×0.05/セルロースナノファイバー試料[g]
本発明に用いられるセルロースナノファイバーの数平均繊維径は、3nm〜1000nmであることが必要であり、好適には3nm〜200nm、より好適には3nm〜100nmである。セルロースナノファイバー単繊維の最小径が3nmであるため、3nm未満は実質的に製造できず、また、数平均繊維径が1000nmを超えると、本発明の所期の効果を得るためには過剰に添加する必要があり、製膜性が悪化する。なお、セルロースナノファイバーの数平均繊維径は、SEM(Scanning Electron Microscope;走査型電子顕微鏡)やTEM(Transmission Electron Microscope;透過型電子顕微鏡)等で観察して、写真の対角線に線を引き、その近傍にある繊維をランダムに12点抽出して、最も太い繊維と最も細い繊維を除去した後、残る10点を測定して、平均した値である。
本発明のプリント配線板材料における上記セルロースナノファイバーの配合量は、溶剤を除く組成物の全体量に対し、好適には0.1〜80質量%、より好適には0.2〜70質量%である。セルロースナノファイバーの配合量が0.1質量%以上の場合、本発明の所期の効果を良好に得ることができる。一方、80質量%以下の場合、製膜性が向上する。
本発明で用いられるバインダー成分としては、熱可塑性樹脂、および、熱硬化性樹脂や光硬化性樹脂などの硬化性樹脂を好適に用いることができる。
(熱可塑性樹脂)
熱可塑性樹脂としては、アクリル、変性アクリル、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、変性ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、アクリロニトリル−スチレン共重合体、酢酸セルロース、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ乳酸等の汎用プラスチック類、ポリアミド、熱可塑性ポリウレタン、ポリアセタール、ポリカーボネート、超高分子量ポリエチレン、ポリブチレンテレフタレート、変性ポリフェニレンエーテル、ポリスルホン、ポリフェニレンスルファイド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、液晶ポリマー、ポリアミド6T、ポリアミド9T、ポリテトラフロロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリエステルイミド、熱可塑性ポリイミド等のエンジニアリングプラスチック類、オレフィン系、スチレン系、ポリエステル系、ウレタン系、アミド系、塩化ビニル系、水添系等の熱可塑性エラストマーが挙げられる。
(熱硬化性樹脂)
熱硬化性樹脂としては、加熱により硬化して電気絶縁性を示す樹脂であればよく、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールE型エポキシ樹脂、ビスフェノールM型エポキシ樹脂、ビスフェノールP型エポキシ樹脂、ビスフェノールZ型エポキシ樹脂などのビスフェノール型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラックエポキシ樹脂などのノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、アリールアルキレン型エポキシ樹脂、テトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、フェノキシ型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ノルボルネン型エポキシ樹脂、アダマンタン型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂、グリシジルメタアクリレート共重合系エポキシ樹脂、シクロヘキシルマレイミドとグリシジルメタアクリレートとの共重合エポキシ樹脂、エポキシ変性のポリブタジエンゴム誘導体、CTBN変性エポキシ樹脂、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、フェニル−1,3−ジグリシジルエーテル、ビフェニル−4,4’−ジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、エチレングリコールまたはプロピレングリコールのジグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、トリス(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレート、トリグリシジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂などのノボラック型フェノール樹脂、未変性のレゾールフェノール樹脂、桐油、アマニ油、クルミ油などで変性した油変性レゾールフェノール樹脂などのレゾール型フェノール樹脂などのフェノール樹脂、フェノキシ樹脂、尿素(ユリア)樹脂、メラミン樹脂などのトリアジン環含有樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビスマレイミド樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、ベンゾオキサジン環を有する樹脂、ノルボルネン系樹脂、シアネート樹脂、イソシアネート樹脂、ウレタン樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、マレイミド樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、ポリアゾメチン樹脂、熱硬化性ポリイミド等が挙げられる。
(光硬化性樹脂(ラジカル重合))
かかる光硬化性樹脂としては、活性エネルギー線照射により硬化して電気絶縁性を示す樹脂であればよく、特に、分子中に1個以上のエチレン性不飽和結合を有する化合物が好ましく用いられる。エチレン性不飽和結合を有する化合物としては、公知慣用の光重合性オリゴマーおよび光重合性ビニルモノマー等が用いられる。
光重合性オリゴマーとしては、不飽和ポリエステル系オリゴマー、(メタ)アクリレート系オリゴマー等が挙げられる。(メタ)アクリレート系オリゴマーとしては、フェノールノボラックエポキシ(メタ)アクリレート、クレゾールノボラックエポキシ(メタ)アクリレート、ビスフェノール型エポキシ(メタ)アクリレート等のエポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリブタジエン変性(メタ)アクリレート等が挙げられる。なお、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート、メタクリレートおよびそれらの混合物を総称する用語であり、他の類似の表現についても同様である。
光重合性ビニルモノマーとしては、公知慣用のもの、例えば、スチレン、クロロスチレン、α−メチルスチレンなどのスチレン誘導体;酢酸ビニル、酪酸ビニルまたは安息香酸ビニルなどのビニルエステル類;ビニルイソブチルエーテル、ビニル−n−ブチルエーテル、ビニル−t−ブチルエーテル、ビニル−n−アミルエーテル、ビニルイソアミルエーテル、ビニル−n−オクタデシルエーテル、ビニルシクロヘキシルエーテル、エチレングリコールモノブチルビニルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルビニルエーテルなどのビニルエーテル類;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−ヒドロキシメチルアクリルアミド、N−ヒドロキシメチルメタクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−エトキシメチルアクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミドなどの(メタ)アクリルアミド類;トリアリルイソシアヌレート、フタル酸ジアリル、イソフタル酸ジアリルなどのアリル化合物;2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリール(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸のエステル類;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類;メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレートなどのアルコキシアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート類;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート類、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどのアルキレンポリオールポリ(メタ)アクリレート、;ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートなどのポリオキシアルキレングリコールポリ(メタ)アクリレート類;ヒドロキシビバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジ(メタ)アクリレートなどのポリ(メタ)アクリレート類;トリス[(メタ)アクリロキシエチル]イソシアヌレートなどのイソシアヌルレート型ポリ(メタ)アクリレート類などが挙げられる。
(光硬化性樹脂(カチオン重合))
かかる光硬化性樹脂としては、脂環エポキシ化合物、オキセタン化合物およびビニルエーテル化合物等を好適に用いることができる。このうち脂環エポキシ化合物としては、3,4,3’,4’−ジエポキシビシクロヘキシル、2,2−ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)−1,3−ヘキサフルオロプロパン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)メタン、1−[1,1−ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)]エチルベンゼン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(3,4−エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレート、(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシル)メチル−3’,4’−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、エチレン−1,2−ビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボン酸)エステル、シクロヘキセンオキサイド、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアルコール、3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシラン等のエポキシ基を有する脂環エポキシ化合物などが挙げられる。市販品としては、例えば、ダイセル化学工業(株)製のセロキサイド2000、セロキサイド2021、セロキサイド3000、EHPE3150;三井化学(株)製のエポミックVG−3101;油化シェルエポキシ(株)製のE−1031S;三菱ガス化学(株)製のTETRAD―X、TETRAD−C;日本曹達(株)製のEPB−13、EPB−27などが挙げられる。
オキセタン化合物としては、ビス[(3−メチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]エーテル、ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]エーテル、1,4−ビス[(3−メチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、(3−メチル−3−オキセタニル)メチルアクリレート、(3−エチル−3−オキセタニル)メチルアクリレート、(3−メチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート、(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレートやそれらのオリゴマーまたは共重合体などの多官能オキセタン類の他、オキセタンアルコールとノボラック樹脂、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)、カルド型ビスフェノール類、カリックスアレーン類、カリックスレゾルシンアレーン類、またはシルセスキオキサンなどの水酸基を有する樹脂とのエーテル化物、オキセタン環を有する不飽和モノマーとアルキル(メタ)アクリレートとの共重合体等のオキセタン化合物が挙げられる。市販品としては、例えば、宇部興産(株)製のエタナコールOXBP、OXMA、OXBP、EHO、キシリレンビスオキセタン、東亞合成(株)製のアロンオキセタンOXT−101、OXT−201、OXT−211、OXT−221、OXT−212、OXT−610、PNOX−1009等が挙げられる。
ビニルエーテル化合物としては、イソソルバイトジビニルエーテル、オキサノルボルネンジビニルエーテル等の環状エーテル型ビニルエーテル(オキシラン環、オキセタン環、オキソラン環等の環状エーテル基を有するビニルエーテル);フェニルビニルエーテル等のアリールビニルエーテル;n−ブチルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル;シクロヘキシルビニルエーテル等のシクロアルキルビニルエーテル;ハイドロキノンジビニルエーテル、1,4−ブタンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル等の多官能ビニルエーテル、αおよび/またはβ位にアルキル基、アリル基等の置換基を有するビニルエーテル化合物などが挙げられる。市販品としては、例えば、丸善石油化学(株)製の2−ヒドロキシエチルビニルエーテル(HEVE)、ジエチレングリコールモノビニルエーテル(DEGV)、2−ヒドロキシブチルビニルエーテル(HBVE)、トリエチレングリコールジビニルエーテルなどが挙げられる。
また、本発明のプリント配線板材料をアルカリ水溶液で現像可能なアルカリ現像型のフォトソルダーレジストとして使用する場合には、バインダー成分としてカルボキシル基含有樹脂を使用することも好ましい。
(カルボキシル基含有樹脂)
カルボキシル基含有樹脂としては、感光性の不飽和二重結合を1個以上有する感光性のカルボキシル基含有樹脂、および、感光性の不飽和二重結合を有しないカルボキシル基含有樹脂のいずれも使用可能であり、特定のものに限定されるものではない。カルボキシル基含有樹脂としては、特には、以下に列挙する樹脂を好適に使用することができる。
(1)不飽和カルボン酸と不飽和二重結合を有する化合物との共重合によって得られるカルボキシル基含有樹脂、および、それを変性して分子量や酸価を調整したカルボキシル基含有樹脂。
(2)カルボキシル基含有(メタ)アクリル系共重合樹脂に1分子中にオキシラン環とエチレン性不飽和基を有する化合物を反応させて得られる感光性のカルボキシル基含有樹脂。
(3)1分子中にそれぞれ1個のエポキシ基および不飽和二重結合を有する化合物と不飽和二重結合を有する化合物との共重合体に不飽和モノカルボン酸を反応させ、この反応により生成した第2級の水酸基に飽和または不飽和多塩基酸無水物を反応させて得られる感光性のカルボキシル基含有樹脂。
(4)水酸基含有ポリマーに飽和または不飽和多塩基酸無水物を反応させた後、この反応により生成したカルボン酸に1分子中にそれぞれ1個のエポキシ基および不飽和二重結合を有する化合物を反応させて得られる感光性の水酸基およびカルボキシル基含有樹脂。
(5)多官能エポキシ化合物と不飽和モノカルボン酸とを反応させ、この反応により生成した第2級の水酸基の一部または全部に多塩基酸無水物を反応させて得られる感光性のカルボキシル基含有樹脂。
(6)多官能エポキシ化合物と、1分子中に2個以上の水酸基およびエポキシ基と反応する水酸基以外の1個の反応基を有する化合物と、不飽和基含有モノカルボン酸とを反応させ、得られた反応生成物に多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有感光性樹脂。
(7)フェノール性水酸基をもつ樹脂とアルキレンオキシドまたは環状カーボネートとの反応生成物に不飽和基含有モノカルボン酸を反応させ、得られた反応生成物に多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有感光性樹脂。
(8)多官能エポキシ化合物と、1分子中に少なくとも1個のアルコール性水酸基および1個のフェノール性水酸基を有する化合物と、不飽和基含有モノカルボン酸とを反応させ、得られた反応生成物のアルコール性水酸基に対して多塩基酸無水物の無水物基を反応させて得られるカルボキシル基含有感光性樹脂。
本発明のプリント配線板材料には、セルロースナノファイバーおよびバインダー成分の他、その用途に応じて、慣用の他の配合成分を適宜配合することが可能である。
慣用の他の配合成分として、例えば、本発明のプリント配線板材料には、官能基を有するエラストマーを添加することができる。官能基を有するエラストマーの商品名としては、R−45HT、Poly bd HTP−9(出光興産(株)製)、エポリード PB3600((株)ダイセル製)、デナレックス R−45EPT(ナガセケムテックス(株)製)、Ricon 130、Ricon 131、Ricon 134、Ricon 142、Ricon 150、Ricon 152、Ricon 153、Ricon 154、Ricon 156、Ricon 157、Ricon 100、Ricon 181、Ricon 184、Ricon 130MA8、Ricon 130MA13、Ricon 130MA20、Ricon 131MA5、Ricon 131MA10、Ricon 131MA17、Ricon 131MA20、Ricon 184MA6、Ricon 156MA17(サートマー社製)などがあり、ポリエステル系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、ポリエステルウレタン系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ポリエステルアミド系エラストマー、アクリル系エラストマー、オレフィン系エラストマー等を用いることができる。また、種々の骨格を有するエポキシ樹脂の一部または全部のエポキシ基を両末端カルボン酸変性型ブタジエン−アクリロニトリルゴムで変性した樹脂なども使用できる。さらに、エポキシ含有ポリブタジエン系エラストマー、アクリル含有ポリブタジエン系エラストマー、水酸基含有ポリブタジエン系エラストマー、水酸基含有イソプレン系エラストマーなども使用することができる。これらのエラストマーは、1種を単独で使用しても、または、2種類以上を併用してもよい。
その他の成分として、熱硬化触媒、光重合開始剤、着色剤、有機溶剤を加えてもよい。
硬化触媒は、硬化性樹脂のうち、主に熱硬化性樹脂を硬化させるためのものであり、例えば、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、4−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール誘導体;ジシアンジアミド、ベンジルジメチルアミン、4−(ジメチルアミノ)−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メトキシ−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メチル−N,N−ジメチルベンジルアミン等のアミン化合物、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド等のヒドラジン化合物;トリフェニルホスフィン等のリン化合物などが挙げられる。また、市販品としては、例えば、2MZ−A、2MZ−OK、2PHZ、2P4BHZ、2P4MHZ(四国化成工業(株)製)、U−CAT3503N、U−CAT3502T、DBU、DBN、U−CATSA102、U−CAT5002(サンアプロ(株)製)などが挙げられ、単独で、または2種以上を混合して使用してもかまわない。また同様に、グアナミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、メラミン、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン、2−ビニル−2,4−ジアミノ−S−トリアジン、2−ビニル−4,6−ジアミノ−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物等のS−トリアジン誘導体を用いることもできる。
また、光重合開始剤は、硬化性樹脂のうち、光硬化性樹脂を硬化させるためのものであり、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾインとベンゾインアルキルエーテル類;アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン等のアセトフェノン類;2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルフォリニル)フェニル]−1−ブタノン等のアミノアルキルフェノン類;2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−ターシャリーブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン等のアントラキノン類;2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類;アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール等のケタール類;ベンゾフェノン等のベンゾフェノン類;又はキサントン類;(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−ペンチルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、エチル−2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルフォスフィネイト等のフォスフィンオキサイド類;各種パーオキサイド類、チタノセン系開始剤などが挙げられる。これらは、N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、N,N−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、ペンチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、トリエチルアミン、トリエタノールアミン等の三級アミン類のような光増感剤等と併用してもよい。これらの光重合開始剤は単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
着色剤としては、着色顔料や染料等としてカラーインデックスで表される公知慣用のものが使用可能である。例えば、Pigment Blue 15、15:1、15:2、15:3、15:4 15:6、16、60、Solvent Blue 35、63、68、70、83、87、94、97、122、136、67、70、Pigment Green 7、36、3、5、20、28、Solvent Yellow 163、Pigment Yellow 24、108、193、147、199、202、110、109、139 179 185 93、94、95、128、155、166、180、120、151、154、156、175、181、1、2、3、4、5、6、9、10、12、61、62、62:1、65、73、74、75、97、100、104、105、111、116、167、168、169、182、183、12、13、14、16、17、55、63、81、83、87、126、127、152、170、172、174、176、188、198、Pigment Orange 1、5、13、14、16、17、24、34、36、38、40、43、46、49、51、61、63、64、71、73、Pigment Red 1、2、3、4、5、6、8、9、12、14、15、16、17、21、22、23、31、32、112、114、146、147、151、170、184、187、188、193、210、245、253、258、266、267、268、269、37、38、41、48:1、48:2、48:3、48:4、49:1、49:2、50:1、52:1、52:2、53:1、53:2、57:1、58:4、63:1、63:2、64:1、68、171、175、176、185、208、123、149、166、178、179、190、194、224、254、255、264、270、272、220、144、166、214、220、221、242、168、177、216、122、202、206、207、209、Solvent Red 135、179、149、150、52、207、Pigment Violet 19、23、29、32、36、38、42、Solvent Violet 13、36、Pigment Brown 23、25、Pigment Black 1、7等が挙げられる。
有機溶剤としては、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼンなどの芳香族炭化水素類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロプレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテルなどのグリコールエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートおよび上記グリコールエーテル類のエステル化物などのエステル類;エタノール、プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコールなどのアルコール類;オクタン、デカンなどの脂肪族炭化水素類;石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサなどの石油系溶剤等を挙げることができる。
また、必要に応じて、消泡・レベリング剤、チクソトロピー付与剤・増粘剤、カップリング剤、分散剤、難燃剤等の添加剤を含有させることができる。
消泡剤・レベリング剤としては、シリコーン、変性シリコーン、鉱物油、植物油、脂肪族アルコール、脂肪酸、金属石鹸、脂肪酸アミド、ポリオキシアルキレングリコール、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル等の化合物等が使用できる。
チクソトロピー付与剤・増粘剤としては、カオリナイト、スメクタイト、モンモリロナイト、ベントナイト、タルク、マイカ、ゼオライト等の粘土鉱物や微粒子シリカ、シリカゲル、不定形無機粒子、ポリアミド系添加剤、変性ウレア系添加剤、ワックス系添加剤などが使用できる。
カップリング剤としては、アルコキシ基としてメトキシ基、エトキシ基、アセチル等であり、反応性官能基としてビニル、メタクリル、アクリル、エポキシ、環状エポキシ、メルカプト、アミノ、ジアミノ、酸無水物、ウレイド、スルフィド、イソシアネート等である、例えば、ビニルエトキシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニル・トリス(β―メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシラン等のビニル系シラン化合物、γ−アミノプロピルトリメトキシラン、N−β−(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン等のアミノ系シラン化合物、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β―(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等のエポキシ系シラン化合物、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプト系シラン化合物、N−フェニル―γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のフェニルアミノ系シラン化合物等のシランカップリング剤、イソプロピルトリイソステアロイル化チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトラ(1,1−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス−(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリステアロイルジアクリルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、ジクミルフェニルオキシアセテートチタネート、ジイソステアロイルエチレンチタネート等のチタネート系カップリング剤、エチレン性不飽和ジルコネート含有化合物、ネオアルコキシジルコネート含有化合物、ネオアルコキシトリスネオデカノイルジルコネート、ネオアルコキシトリス(ドデシル)ベンゼンスルホニルジルコネート、ネオアルコキシトリス(ジオクチル)ホスフェートジルコネート、ネオアルコキシトリス(ジオクチル)ピロホスフェートジルコネート、ネオアルコキシトリス(エチレンジアミノ)エチルジルコネート、ネオアルコキシトリス(m−アミノ)フェニルジルコネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル)ブチル,ジ(ジトリデシル)ホスフィトジルコネート、ネオペンチル(ジアリル)オキシ,トリネオデカノイルジルコネート、ネオペンチル(ジアリル)オキシ,トリ(ドデシル)ベンゼン−スルホニルジルコネート、ネオペンチル(ジアリル)オキシ,トリ(ジオクチル)ホスファトジルコネート、ネオペンチル(ジアリル)オキシ,トリ(ジオクチル)ピロ−ホスファトジルコネート、ネオペンチル(ジアリル)オキシ,トリ(N−エチレンジアミノ)エチルジルコネート、ネオペンチル(ジアリル)オキシ,トリ(m−アミノ)フェニルジルコネート、ネオペンチル(ジアリル)オキシ,トリメタクリルジルコネート、ネオペンチル(ジアリル)オキシ,トリアクリルジルコネート、ジネオペンチル(ジアリル)オキシ,ジパラアミノベンゾイルジルコネート、ジネオペンチル(ジアリル)オキシ,ジ(3−メルカプト)プロピオニックジルコネート、ジルコニウム(IV)2,2−ビス(2−プロペノラトメチル)ブタノラト,シクロジ[2,2−(ビス2−プロペノラトメチル)ブタノラト]ピロホスファト−O,O等のジルコネート系カップリング剤、ジイソブチル(オレイル)アセトアセチルアルミネート、アルキルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート等のアルミネート系カップリング剤等が使用できる。
分散剤としては、ポリカルボン酸系、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合系、ポリエチレングリコール、ポリカルボン酸部分アルキルエステル系、ポリエーテル系、ポリアルキレンポリアミン系等の高分子型分散剤、アルキルスルホン酸系、四級アンモニウム系、高級アルコールアルキレンオキサイド系、多価アルコールエステル系、アルキルポリアミン系等の低分子型分散剤等が使用できる。
難燃剤としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の水和金属系、赤燐、燐酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、ホウ酸亜鉛、錫酸亜鉛、モリブデン化合物系、臭素化合物系、塩素化合物系、燐酸エステル、含燐ポリオール、含燐アミン、メラミンシアヌレート、メラミン化合物、トリアジン化合物、グアニジン化合物、シリコンポリマー等が使用できる。
その他配合成分としては、ジアゾニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩等の光酸発生剤、カルバメート化合物、α−アミノケトン化合物、O−アシルオキシム化合物等の光塩基発生剤、硫酸バリウム、球状シリカ、ハイドロタルサイト等の無機フィラー、シリコンパウダー、ナイロンパウダー、フッ素パウダー等の有機フィラー、ラジカル捕捉剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、過酸化物分解剤、密着促進剤、防錆剤等が挙げられる。
以上説明したような構成の本発明に係るプリント配線板材料は、ソルダーレジストおよびコア材に好適に適用することができる他、多層プリント配線板の層間絶縁材用に好適に使用することができ、これにより、得られたプリント配線板において、本発明の所期の効果を得ることができるものである。さらに、本発明をプリント配線板材料に適用する場合には、例えば、上記セルロースナノファイバーをシート状に成形し、このシート状セルロースナノファイバーにバインダー成分を含浸、乾燥させてプリプレグを作製する方法も用いることができる。
図1に、本発明に係る多層プリント配線板の一構成例を示す部分断面図を示す。図示する多層プリント配線板は、例えば、以下のように製造することができる。まず、導体パターン1が形成されたコア基板2に貫通穴を形成する。貫通穴の形成は、ドリルや金型パンチ、レーザー光など適切な手段によって行うことができる。その後、粗化剤を用いて粗化処理を行う。一般に、粗化処理は、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、メトキシプロパノール等の有機溶剤、または苛性ソーダ、苛性カリ等のアルカリ性水溶液等で膨潤させ、重クロム酸塩、過マンガン酸塩、オゾン、過酸化水素/硫酸、硝酸等の酸化剤を用いて行われる。
次に、無電解めっきや電解めっきの組合せ等により、導体パターン3を形成する。無電解めっきにより導体層を形成する工程は、めっき用触媒を含む水溶液に浸漬し、触媒の吸着を行った後、めっき液に浸漬してめっきを析出させるという工程である。常法(サブトラクティブ法、セミアデティブ法等)に従って、コア基板2の表面の導体層に所定の回路パターンを形成し、図示するように、両側に導体パターン3を形成する。このとき、貫通穴にもめっき層が形成され、その結果、上記多層プリント配線板の導体パターン3のコネクション部4と導体パターン1のコネクション部1aとの間は電気的に接続されることになり、スルーホール5が形成される。
次に、スクリーン印刷法やスプレーコーティング法、カーテンコーティング法等の適切な方法により、例えば、熱硬化性組成物を塗布した後、加熱硬化させ、層間絶縁層6を形成する。ドライフィルムまたはプリプレグを用いる場合には、ラミネートもしくは熱板プレスして加熱硬化させ、層間絶縁層6を形成する。次に、各導体層のコネクション部間を電気的に接続するためのビア7を、例えば、レーザー光など適切な手段によって形成し、上記導体パターン3と同様の方法で導体パターン8を形成する。さらに、同様の方法で層間絶縁層9、ビア10および導体パターン11を形成する。その後、最外層にソルダーレジスト層12を形成することで、多層プリント配線板が製造される。上記においては、積層基板上に層間絶縁層および導体層を形成する例について説明したが、積層基板の代わりに片面基板、または、両面基板を用いてもよい。
以下、本発明を、実施例を用いてより詳細に説明する。なお、以下の表中の数字は、すべて質量部を示す。
[カルボン酸塩を有するセルロースナノファイバー分散液の製造]
(製造例1)
針葉樹晒クラフトパルプ(王子製紙(株)製、水分50質量%、カナダ標準濾水度(CSF)550ml、主に数平均繊維径1000nm超の絶乾状態)5gを、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル(TEMPO)79mg(0.5mmol)と臭化ナトリウム515mg(5mmol)とを溶解した水溶液500mlに加え、パルプが均一分散するまで撹拌した。ここに、有効塩素5%の次亜塩素酸ナトリウム水溶液18mlを添加し、0.5N塩酸水溶液でpHを10に調整し、酸化反応を開始した。反応中は系内pHは低下するが、0.5N水酸化ナトリウム水溶液を逐次添加し、pHを10に調整した。2時間反応の後、ガラスフィルターで濾過し、濾物を十分に水洗して反応物を得た。
次に、上記反応物に蒸留水を加え、パルプ濃度2質量%の水分散液とし、回転刃式ミキサーで5分間攪拌分散した。攪拌に伴い著しくスラリーの粘度が上昇したため、蒸留水を少しずつ加え、固形分濃度が0.2質量%となるまでミキサーによる攪拌分散を続け、透明なゲル状水溶液を得た。これをTEMで観察し、数平均繊維径10nmのカルボン酸塩を有するセルロースナノファイバーの水分散液であることを確認した。上記水分散液のカルボキシル基の量は、1.25mmol/gであった。
これを脱水濾過し、濾物重量の10倍量のカルビトールアセテートを加え、30分間攪拌した後に濾過した。この置換操作を3回繰返して、濾物重量の10倍量のカルビトールアセテートを加え、10質量%のカルボン酸塩を有するセルロースナノファイバー分散液1を作製した。
(製造例2)
2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル(TEMPO)79mg(0.5mmol)に代えて4−ジメチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル(4−ジメチルアミノ−TEMPO)100mg(0.5mmol)を用いた以外は、製造例1と同様にして、10質量%のカルボン酸塩を有するセルロースナノファイバー分散液2を作製した。なお、水分散液のカルボキシル基の量は1.30mmol/gであり、カルボン酸塩を有するセルロースナノファイバーの数平均繊維径は12nmであった。
(製造例3)
2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル(TEMPO)79mg(0.5mmol)に代えて4−カルボキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル(4−カルボキシ−TEMPO)101mg(0.5mmol)を用いた以外は、製造例1と同様にして、10質量%のカルボン酸塩を有するセルロースナノファイバー分散液3を作製した。なお、水分散液のカルボキシル基の量は1.16mmol/gであり、カルボン酸塩を有するセルロースナノファイバーの数平均繊維径は10nmであった。
[セルロースナノファイバー分散液の製造]
(製造例4)
ユーカリを製材した板を、カッターミルを用いて粉砕し、0.2mm角程度の木粉を作製した。次に、この木粉を、亜硫酸ナトリウムや水酸化ナトリウム等の水溶液中で高温高圧処理し、リグニンを除去した。50倍の蒸留水を加えて攪拌し、ディスクミルを用いた機械的粉砕を15回施した後、10質量%となるように蒸留水を加え、撹拌し、数平均繊維径80nmのセルロースナノファイバーを得た。これを脱水濾過し、濾物重量の10倍量のカルビトールアセテートを加え、30分間攪拌した後に濾過した。この置換操作を3回繰返して、濾物重量の10倍量のカルビトールアセテートを加え、10質量%のセルロースナノファイバー分散液1を作製した。
*1)熱硬化性化合物1:エピコート828 三菱化学(株)製
*2)熱硬化性化合物2:エピコート807 三菱化学(株)製
*3)硬化触媒1:2MZ−A 四国化成工業(株)製
*4)着色剤:フタロシアニンブルー
*5)有機溶剤:カルビトールアセテート
*6)熱硬化性化合物3:ユニディックV−8000 DIC(株)製(固形分40質量%)
*7)熱硬化性化合物4:デナコールEX−830 ナガセケムテックス(株)製
*8)硬化触媒2:トリフェニルホスフィン
*9)熱可塑性樹脂1:ソクシール SOXR−OB ニッポン高度紙工業(株)製のワ
ニス(固形分70質量%、N−メチルピロリドン30質量%)
*10)光硬化性化合物1:ビスフェノールA型エポキシアクリレート 三菱化学(株)製
*11)光硬化性化合物2:トリメチロールプロパントリアクリレート
*12)光硬化性化合物3:カヤマーPM2 日本化薬(株)製
*13)光硬化性化合物4:ライトエステルHO 共栄社化学(株)製
*14)光重合開始剤1:2−エチルアントラキノン
[カルボキシル基含有樹脂の合成例1]
(ワニス1)
攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下ロートおよび窒素導入管を備えた2リットルセパラブルフラスコに、溶媒としてのジエチレングリコールジメチルエーテル900g、および、重合開始剤としてのt−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート(日油(株)製、商品名;パーブチルO)21.4gを加えて90℃に加熱した。加熱後、ここに、メタクリル酸309.9g、メタクリル酸メチル116.4g、および、ラクトン変性2−ヒドロキシエチルメタクリレート((株)ダイセル製、商品名;プラクセルFM1)109.8gを、重合開始剤としてのビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート(日油(株)製、商品名;パーロイルTCP)21.4gとともに、3時間かけて滴下して加えた。さらに、これを6時間熟成することにより、カルボキシル基含有共重合樹脂を得た。なお、これらの反応は、窒素雰囲気下で行った。
次に、得られたカルボキシル基含有共重合樹脂に、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート((株)ダイセル製、商品名;サイクロマーA200)363.9g、開環触媒としてのジメチルベンジルアミン3.6g、重合抑制剤としてのハイドロキノンモノメチルエーテル1.80gを加え、100℃に加熱し、これを攪拌することにより、エポキシの開環付加反応を行った。16時間後、固形分の酸価が108.9mgKOH/g、質量平均分子量が25,000のカルボキシル基含有樹脂を53.8質量%(不揮発分)含む溶液を得た。
[カルボキシル基含有樹脂の合成例2]
(ワニス2)
温度計、攪拌機、滴下ロートおよび還流冷却器を備えたフラスコに、溶媒としてのジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、触媒としてのアゾビスイソブチロニトリルを入れ、窒素雰囲気下、これを80℃に加熱し、メタアクリル酸とメチルメタアクリレートとを0.40:0.60のモル比で混合したモノマーを約2時間かけて滴下した。さらに、これを1時間攪拌した後、温度を115℃にまで上げ、失活させて樹脂溶液を得た。この樹脂溶液を冷却後、これを触媒として臭化テトラブチルアンモニウムを用い、95〜105℃で30時間の条件で、ブチルグリシジルエーテルを0.40のモル比で、得られた樹脂のカルボキシル基の等量と付加反応させ、冷却した。
さらに、上記で得られた樹脂のOH基に対して、95〜105℃で8時間の条件で、無水テトラヒドロフタル酸を0.26のモル比で付加反応させた。これを、冷却後に取り出して、固形分の酸価が78.1mgKOH/g、質量平均分子量が35,000のカルボキシル基含有樹脂を50質量%(不揮発分)含む溶液を得た。
[カルボキシル基含有樹脂の合成例3]
(ワニス3)
温度計、攪拌器、滴下ロートおよび還流冷却器を備えたフラスコに、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(DIC(株)製、エピクロンN−680、エポキシ当量=210)210gと、溶媒としてのカルビトールアセテート96.4gとを加え、加熱溶解させた。続いて、これに重合禁止剤としてのハイドロキノン0.1g、反応触媒としてのトリフェニルホスフィン2.0gを加えた。この混合物を95〜105℃に加熱し、アクリル酸72gを徐々に滴下し、酸価が3.0mgKOH/g以下となるまで約16時間反応させた。この反応生成物を、80〜90℃にまで冷却した後、テトラヒドロフタル酸無水物76.1gを加え、赤外吸光分析により、酸無水物の吸収ピーク(1780cm−1)が無くなるまで、約6時間反応させた。この反応溶液に、出光興産(株)製の芳香族系溶剤イプゾール#150を96.4g加え、希釈した後、取り出した。このようにして得られたカルボキシル基含有の感光性ポリマー溶液は、不揮発分が65質量%、固形分の酸価が78mgKOH/gであった。
*15)硬化触媒3:微粉砕メラミン 日産化学(株)製
*16)硬化触媒4:ジシアンジアミド
*17)光重合開始剤2:イルガキュア907 BASF製
*18)光硬化性化合物5:ジペンタエリスリトールテトラアクリレート
*19)熱硬化性化合物5:TEPIC−H 日産化学(株)製
[破断強度および破断伸度評価用シートの作製]
上記表1の記載に従って、各成分を配合、攪拌して、3本ロールにて分散させて、各組成物を作製した。次に、この組成物を、厚さ18μmの銅箔に、スクリーン印刷法にて全面に印刷し、熱風循環式乾燥炉で140℃、30分間の条件で硬化させた。その後、銅箔を除去し、厚さ50μmの評価用シートを作製した。
上記表2の記載に従って、各成分を配合、攪拌して、3本ロールにて分散させて、各組成物を作製した。次に、この組成物を、厚さ18μmの銅箔に、スクリーン印刷法にて全面に印刷し、熱風循環式乾燥炉で100℃、30分間の条件で乾燥後、170℃、60分間の条件で硬化させた。その後、銅箔を除去し、厚さ50μmの評価用シートを作製した。
上記表3の記載に従って、各成分を配合、攪拌して、3本ロールにて分散させて、各組成物を作製した。次に、この組成物を、厚さ18μmの銅箔に、スクリーン印刷法にて全面に印刷し、熱風循環式乾燥炉で120℃、10分間の条件で乾燥後、250℃、30分間の条件で硬化させた。その後、銅箔を除去し、厚さ50μmの評価用シートを作製した。
上記表4の記載に従って、各成分を配合、攪拌して、3本ロールにて分散させて、各組成物を作製した。次に、この組成物を、厚さ18μmの銅箔に、スクリーン印刷法にて全面に印刷し、メタルハライドランプにて350nmの波長で2J/cmの積算光量を照射し、硬化させた。その後、銅箔を除去し、厚さ50μmの評価用シートを作製した。
上記表5〜表7の記載に従って、各成分を配合、攪拌して、3本ロールにて分散させて、各組成物を作製した。次に、この組成物を、厚さ18μmの銅箔に、スクリーン印刷法にて全面に印刷し、熱風循環式乾燥炉にて、80℃、30分間で乾燥させた。次に、銅箔中央部をカバーできるネガパターンを用い、プリント配線板用露光機HMW−680GW((株)オーク製作所製)により、700mJ/cmの積算光量で露光し、30℃で1%の炭酸ナトリウム水溶液を現像液として、プリント配線板用現像機にて60秒間現像し、銅箔縁部を除去した。続いて150℃で60分間、熱風循環式乾燥炉で硬化させた。その後、銅箔を除去し、厚さ50μmの評価用シートを作製した。
[破断強度および破断伸度の評価]
JIS K7127に準拠し、上記評価用シートを所定の大きさに裁断して試験片を作製した。この試験片を、引張試験機((株)島津製作所製AGS−G)を用い、引っ張り速度10mm/分にて破断強度[MPa]、破断伸度[%]を測定した後、下記評価基準に基づき評価した。その結果を、下記の表8〜表11に示す。破断強度および破断伸度の評価基準において、ともに○の場合、試験片の硬化物は高い靭性を有しており、耐クラック性に優れていることがわかる。
(破断強度の評価基準)
○:75MPa以上
△:50MPa以上75MPa未満
×:50MPa未満
(破断伸度の評価基準)
○:6%以上
△:4%以上6%未満
×:4%未満
[耐クラック性評価用基板の作製]
上記破断強度および破断伸度評価シートの作製において、銅箔の代わりに1.6mmの厚さのFR−4銅張り積層板(銅厚18μm)を用い、膜厚20μmの硬化物を得た以外は同様の工程を経て、銅張り積層板上に硬化物が形成された評価用基板を作製した。
[耐クラック性の評価]
上記評価用基板を、−65℃で30分間、150℃で30分間を1サイクルとして、1000サイクルの温度履歴を与え、その後の評価用基板のクラックおよび剥離の程度を、光学顕微鏡((株)キーエンス製VHX−2000)により観察し、下記評価基準に基づき評価した。その結果を、下記の表8〜表11に示す。
(評価基準)
○:クラック発生がない
△:クラック発生がある
×:クラック発生が著しい
以上詳述した通り、カルボン酸塩を有するセルロースナノファイバーを含有するプリント配線板材料を用いることにより、耐クラック性を向上できることが確認された。
1,3,8,11 導体パターン
2 コア基板
1a,4 コネクション部
5 スルーホール
6,9 層間絶縁層
7,10 ビア
12 ソルダーレジスト層

Claims (1)

  1. 硬化性樹脂と、
    構成単位のC6位にカルボン酸塩を有しカルボキシル基の含有量が0.1〜3mmol/gであるセルロース分子からなる、数平均繊維径3nm〜1000nmのセルロースナノファイバーと、を含み、
    導体パターンを形成した基板上に塗布する組成物、または、ラミネートするドライフィルムとして用いられることを特徴とする組成物(但し、水系塗料組成物を除く)。
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