JP7168443B2 - 硬化性樹脂組成物、ドライフィルム、硬化物、配線板及び電子部品 - Google Patents
硬化性樹脂組成物、ドライフィルム、硬化物、配線板及び電子部品 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7168443B2 JP7168443B2 JP2018246955A JP2018246955A JP7168443B2 JP 7168443 B2 JP7168443 B2 JP 7168443B2 JP 2018246955 A JP2018246955 A JP 2018246955A JP 2018246955 A JP2018246955 A JP 2018246955A JP 7168443 B2 JP7168443 B2 JP 7168443B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- curable resin
- resin composition
- meth
- acrylic copolymer
- mass
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Epoxy Resins (AREA)
Description
また、半導体パッケージ用のプリント配線板材料では、上記硬化性樹脂組成物は、膜厚制御の観点から支持フィルム上に成膜したドライフィルムの形態で用いられている。
本発明の硬化性樹脂組成物は、エポキシ樹脂と、硬化剤と、無機フィラーと、セルロースナノファイバーと、重量平均分子量20,000以上の(メタ)アクリル系共重合体(A)と、重量平均分子量20,000未満の(メタ)アクリル系共重合体(B)とを、含む。
本発明にかかる硬化性樹脂組成物は硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を含む。
本発明にかかる硬化性樹脂組成物は硬化剤を含む。
また、ここでいうカルボン酸化合物とは、2つ以上のカルボキシル基を有するポリカルボン酸であり、アジピン酸などの脂肪族カルボン酸や、芳香族化合物の水素原子の2~4個をカルボキシル基で置換した芳香族カルボン酸が挙げられる。多価フェノールとは、2つ以上のフェノール性水酸基を有する化合物であり、芳香族化合物の水素原子の2~4個を水酸基で置換したもの等が挙げられる。
また、活性エステル樹脂としては、ナフタレンジオールアルキル/安息香酸型でもよい。
本発明にかかる硬化性樹脂組成物は無機フィラーを含む。
本発明にかかる硬化性樹脂組成物は、セルロースナノファイバー(以降、CNFと略す場合がある)を含む。
本発明にかかる硬化性樹脂組成物は、重量平均分子量が20,000以上の(メタ)アクリル系共重合体(A)、重量平均分子量が20,000未満の(メタ)アクリル系共重合体(B)を必須的に含み、さらに、(メタ)アクリル系共重合体(A)と異なる、重量平均分子量が20,000以上の(メタ)アクリル系共重合体(C)を含むことができる。
また、(メタ)アクリル系共重合体(C)をさらに組み合せて用いる場合には、(メタ)アクリル系共重合体(C)の配合量は0.01~10質量部であることが好ましい。(メタ)アクリル系共重合体の配合量が上記の範囲であることで、CNFに対する分散性を効果各(メタ)アクリル系共重合体の効果がバランスよく機能し、その結果、硬化物は、優れた引張特性、低熱膨張性、絶縁信頼性を有することができる。
本発明にかかる硬化性樹脂組成物は、用途に応じて、上述した必須成分以外のその他の成分、例えば、慣用の添加物を添加することができる。その他の慣用の添加物としては、特に限定されないが、例えば、樹脂及びエラストマー、硬化触媒、着色剤、分散剤、消泡剤・レベリング剤、揺変剤、カップリング剤、難燃剤などが挙げられる。また、本発明にかかる硬化性樹脂組成物は、必要に応じて、有機溶剤などを含んでいてもよい。
樹脂及びエラストマーとしては上述の硬化性樹脂及び硬化剤以外の樹脂成分であり、不飽和ポリエステル樹脂、アクリレート樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、ノルボルネン系樹脂、イソシアネート樹脂、ウレタン樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、ポリアゾメチン樹脂、ブロック共重合体、天然ゴム、ジエン系ゴム、非ジエン系ゴム、熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
硬化触媒は、硬化性樹脂のうち、主に熱硬化性樹脂を硬化させるためのものであり、例えば、イミダゾール、2-メチルイミダゾール、2-エチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール、4-フェニルイミダゾール、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾール、1-(2-シアノエチル)-2-エチル-4-メチルイミダゾール等のイミダゾール誘導体;ジシアンジアミド、ベンジルジメチルアミン、4-(ジメチルアミノ)-N,N-ジメチルベンジルアミン、4-メトキシ-N,N-ジメチルベンジルアミン、4-メチル-N,N-ジメチルベンジルアミン等のアミン化合物;アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド等のヒドラジン化合物;トリフェニルホスフィン等のリン化合物、ジメチルアミノピリジンなどが挙げられる。また、市販品としては、例えば、2MZ-A、2MZ-OK、2PHZ、2P4BHZ、2P4MHZ(四国化成工業(株)製)、U-CAT3503N、U-CAT3502T、DBU、DBN、U-CATSA102、U-CAT5002(サンアプロ(株)製)などが挙げられ、単独で、又は2種以上を混合して使用してもかまわない。また同様に、グアナミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、メラミン、2,4-ジアミノ-6-メタクリロイルオキシエチル-S-トリアジン、2-ビニル-2,4-ジアミノ-S-トリアジン、2-ビニル-4,6-ジアミノ-S-トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2,4-ジアミノ-6-メタクリロイルオキシエチル-S-トリアジン・イソシアヌル酸付加物等のS-トリアジン誘導体を用いることもできる。これらの硬化触媒は、単独又は混合して用いることができる。
着色剤としては、着色顔料や染料等としてカラーインデックス(C.I.;ザ ソサイエティ オブ ダイヤーズ アンド カラリスツ(The Society of Dyers and Colourists)発行)番号が付されているものを挙げることができる。例えば、赤色着色剤としては、モノアゾ系、ジズアゾ系、アゾレーキ系、ベンズイミダゾロン系、ペリレン系、ジケトピロロピロール系、縮合アゾ系、アントラキノン系、キナクリドン系などがある。青色着色剤としては、フタロシアニン系、アントラキノン系などがあり、顔料系はピグメント(Pigment)に分類されている化合物を使用することができる。これら以外にも、金属置換もしくは無置換のフタロシアニン化合物も使用することができる。緑色着色剤としては、同様にフタロシアニン系、アントラキノン系、ペリレン系がある。これら以外にも、金属置換もしくは無置換のフタロシアニン化合物も使用することができる。黄色着色剤としてはモノアゾ系、ジスアゾ系、縮合アゾ系、ベンズイミダゾロン系、イソインドリノン系、アントラキノン系等がある。白色着色剤としては、ルチル型又はアナターゼ型酸化チタンなどが挙げられる。黒色着色剤としては、カーボンブラック系、黒鉛系、酸化鉄系、チタンブラック、酸化鉄、アンスラキノン系、酸化コバルト系、酸化銅系、マンガン系、酸化アンチモン系、酸化ニッケル系、ペリレン系、アニリン系、硫化モリブデン、硫化ビスマスなどがある。その他、色調を調整する目的で紫、オレンジ、茶色などの着色剤を加えてもよい。
分散剤としては、ポリカルボン酸系、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合系、ポリエチレングリコール、ポリカルボン酸部分アルキルエステル系、ポリエーテル系、ポリアルキレンポリアミン系等の高分子型分散剤、アルキルスルホン酸系、四級アンモニウム系、高級アルコールアルキレンオキサイド系、多価アルコールエステル系、アルキルポリアミン系等の低分子型分散剤等が使用でき、十分な分散効果が得られ、さらに硬化物の良好な塗膜特性を得ることができる。
消泡剤・レベリング剤としては、シリコーン、変性シリコーン、鉱物油、植物油、脂肪族アルコール、脂肪酸、金属石鹸、脂肪酸アミド、ポリオキシアルキレングリコール、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル等の化合物等が使用でき、ボイドの発生を防止することができ、また、被着体との密着性がより良好となる。
揺変剤としては、微粒子シリカ、シリカゲル、不定形無機粒子、ポリアミド系添加剤、変性ウレア系添加剤、ワックス系添加剤などが使用でき、硬化性樹脂組成物の成膜性が良好となり、塗膜の被着体への密着性が優れたものとなる。
カップリング剤としては、アルコキシ基としてメトキシ基、エトキシ基、アセチル等であり、反応性官能基としてビニル、メタクリル、アクリル、エポキシ、環状エポキシ、メルカプト、アミノ、ジアミノ、酸無水物、ウレイド、スルフィド、イソシアネート等である、例えば、ビニルエトキシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニル・トリス(β-メトキシエトキシ)シラン、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシラン等のビニル系シラン化合物、γ-アミノプロピルトリメトキシラン、N-β-(アミノエチル)γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-β-(アミノエチル)γ-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ-ウレイドプロピルトリエトキシシラン等のアミノ系シラン化合物、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシラン、γ-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等のエポキシ系シラン化合物、γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプト系シラン化合物、N-フェニル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン等のフェニルアミノ系シラン化合物等のシランカップリング剤、イソプロピルトリイソステアロイル化チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトラ(1,1-ジアリルオキシメチル-1-ブチル)ビス-(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリステアロイルジアクリルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、ジクミルフェニルオキシアセテートチタネート、ジイソステアロイルエチレンチタネート等のチタネート系カップリング剤、エチレン性不飽和ジルコネート含有化合物、ネオアルコキシジルコネート含有化合物、ネオアルコキシトリスネオデカノイルジルコネート、ネオアルコキシトリス(ドデシル)ベンゼンスルホニルジルコネート、ネオアルコキシトリス(ジオクチル)ホスフェートジルコネート、ネオアルコキシトリス(ジオクチル)ピロホスフェートジルコネート、ネオアルコキシトリス(エチレンジアミノ)エチルジルコネート、ネオアルコキシトリス(m-アミノ)フェニルジルコネート、テトラ(2,2-ジアリルオキシメチル)ブチル,ジ(ジトリデシル)ホスフィトジルコネート、ネオペンチル(ジアリル)オキシ,トリネオデカノイルジルコネート、ネオペンチル(ジアリル)オキシ,トリ(ドデシル)ベンゼン-スルホニルジルコネート、ネオペンチル(ジアリル)オキシ,トリ(ジオクチル)ホスファトジルコネート、ネオペンチル(ジアリル)オキシ,トリ(ジオクチル)ピロ-ホスファトジルコネート、ネオペンチル(ジアリル)オキシ,トリ(N-エチレンジアミノ)エチルジルコネート、ネオペンチル(ジアリル)オキシ,トリ(m-アミノ)フェニルジルコネート、ネオペンチル(ジアリル)オキシ,トリメタクリルジルコネート、ネオペンチル(ジアリル)オキシ,トリアクリルジルコネート、ジネオペンチル(ジアリル)オキシ,ジパラアミノベンゾイルジルコネート、ジネオペンチル(ジアリル)オキシ,ジ(3-メルカプト)プロピオニックジルコネート、ジルコニウム(IV)2,2-ビス(2-プロペノラトメチル)ブタノラト,シクロジ[2,2-(ビス2-プロペノラトメチル)ブタノラト]ピロホスファト-O,O等のジルコネート系カップリング剤、ジイソブチル(オレイル)アセトアセチルアルミネート、アルキルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート等のアルミネート系カップリング剤等が使用でき、基材との密着性の向上や、硬化物の硬度の向上が見込める。
難燃剤としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の水和金属系、赤燐、燐酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、ホウ酸亜鉛、錫酸亜鉛、モリブデン化合物系、臭素化合物系、塩素化合物系、燐酸エステル、含燐ポリオール、含燐アミン、メラミンシアヌレート、メラミン化合物、トリアジン化合物、グアニジン化合物、シリコンポリマー等が使用でき、硬化物の自己消火性、耐熱性を高いレベルでバランスよく達成できる。
有機溶剤としては、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼンなどの芳香族炭化水素類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテルなどのグリコールエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート及び上記グリコールエーテル類のエステル化物などのエステル類;エタノール、プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコールなどのアルコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド類、オクタン、デカンなどの脂肪族炭化水素類;石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサなどの石油系溶剤等を挙げることができる。
本発明にかかるドライフィルムは、上述した硬化性組成物を基材に塗布又は含浸し、乾燥して得られる樹脂層である。
硬化物は、上述した硬化性組成物(ドライフィルムに含まれる樹脂層を含む)を硬化することで得られる。
このような硬化物は、優れた機械特性、耐熱性、透明性を有するため、電子部品用等に使用可能である。特に、層間絶縁膜やソルダーレジストドライフィルムとしてプリント配線板に用いられる。
広葉樹の漂白クラフトパルプ(CENIBRA社製)繊維100gを9900gのイオン交換水で十分に攪拌した後、このパルプ質量100gに対し、TEMPO(ALDRICH社製、Free radical、98質量%)1.25質量%、臭化ナトリウム12.5質量%、次亜塩素酸ナトリウム28.4質量%をこの順で添加した。pHスタッドを用い、0.5M水酸化ナトリウムを滴下してpHを10.5に保持した。反応を120分(20℃)行った後、水酸化ナトリウムの滴下を停止し、酸化パルプを得た。イオン交換水を用いて得られた酸化パルプを十分に洗浄し、次いで脱水処理を行い固形分30.4wt%の酸化パルプを得た。
得られた105.3gの酸化パルプを、1000gのイオン交換水で希釈し、濃塩酸を346g加えて、酸化パルプ固形分濃度2.34wt%、塩酸濃度2.5Mの分散液に調製し、10分間還流させた。次いで酸化パルプを十分に洗浄し、固形分41wt%の酸加水分解TEMPO酸化パルプを得た。その後、酸化パルプ0.88gとイオン交換水35.12gを高圧ホモジナイザーを用いて150MPaで微細化処理を10回行い、カルボキシル基含有微細セルロース繊維分散液(固形分濃度5.0質量%)を得た。この微細セルロース繊維の平均繊維径は11.0nm、平均繊維長は187nm、平均アスペクト比は17、カルボキシル基含有量は1.1mmol/gであった。
次いで、マグネティックスターラー、攪拌子を備えたビーカーに、上記微細セルロース繊維分散液を仕込んだ。続いて、ドデシルアミンを、微細セルロース繊維のカルボキシル基1molに対してアミノ基1.2molに相当する量、4-メチルモルホリン0.34g、縮合剤である4-(4,6-ジメトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル)-4-メチルモルホリニウムクロライド(以下DMT-MMと称す)を1.98g仕込み、N,N-ジメチルホルムアミド(以下DMFと称す)300g中に溶解させた。反応液を室温(25℃)で14時間反応させた。反応終了後ろ過し、エタノールにて洗浄、DMT-MM塩を除去し、DMFで洗浄及び溶媒置換することで、微細セルロース繊維に、脂肪族炭化水素基がアミド結合を介して連結したCNF・DMF分散液を得た。得られたCNF・DMF分散液の固形分濃度は2.2質量%であった。
下記の表1中の記載に従って、各成分を配合撹拌後、吉田機械興業製高圧ホモジナイザーNanovater NVL-ES008を使用し、6回繰り返して分散させて各組成物を調製した。なお、表1中の数値は、質量部を示す。
厚さ38μmのPETフィルムに、アプリケーターを用いて硬化後の膜厚が55μmとなるように各組成物を塗布し、熱風循環式乾燥炉にて90℃で10分間乾燥させて、各組成物の樹脂層を有するドライフィルムを得た。その後、厚さ18μmの銅箔に真空ラミネータにて60℃、圧力0.5MPaの条件で60秒間圧着して各組成物の樹脂層をラミネートして、PETフィルムを剥がした。次いで、熱風循環式乾燥炉にて180℃30分加熱して硬化させ、銅箔から剥がして、各組成物の硬化物からなるフィルムサンプルを得た。得られたフィルムサンプルを、3mm幅×30mm長にカットし、熱膨張率測定用試験片とした。
熱膨張率の解析用と同様に作製した硬化塗膜を5mm×10cmに裁断して評価用試験片を作製した。この試験片について、島津製作所製小型卓上試験機EZ-SXを用い、引張速度10mm/分にて応力[MPa]と歪み[%]を測定した。破断点の応力[MPa]が90MPa以上のものを◎、90MPa未満85MPa以上のものを〇、85MPa未満80MPa以上のものを△、80MPa未満のものを×とした。その結果を下記の表1に示した。
厚さ38μmのPETフィルム上に、アプリケーターを用いて硬化後の膜厚が15μmとなるように各組成物を塗布し、熱風循環式乾燥炉にて90℃で10分間乾燥させて、各組成物の樹脂層を有するドライフィルムを得た。その後、1.6mmの厚さのFR-4銅張り積層板(銅厚18μm)上に真空ラミネータにて60℃、圧力0.5MPaの条件で60秒間圧着して各組成物の樹脂層をラミネートして、PETフィルムを剥がし、熱風循環式乾燥炉にて180℃30分加熱して硬化させた。次に、厚さ18μmの銅箔を真空ラミネータにて樹脂層の上に圧着した。その後サンハヤト製プリント基板用エッチング液を用いて銅箔を直径10mmの円形にエッチングした。銅箔面を陽極、銅張り積層板面を陰極として、130℃湿度85%の条件下で3.3Vの電圧を印加した。絶縁抵抗値が1×107Ω以下となった時間が300時間以上であれば◎、300時間未満200時間以上であれば〇、200時間未満100時間以上であれば△、100時間未満であれば×とした。その結果を下記の表1に示した。
HITACHI製IM4000PLUSイオンミリング装置を用いて硬化塗膜の断面出しを行い、メイワフォーシス製カーボンコーターCADEを用いて断面に2nmのカーボン膜をコートした。この試料をJEOL製JSM-6010PLUS/LV走査電子顕微鏡を用いて加速電圧10kVで観察し分散性を評価した。分散性の評価は、図1(a)~(d)の各写真を基準として、各硬化膜サンプルの破断面写真を比較して、一番近いものをその分散性とした。その結果を下記の表1に示した。
◎:図1(a)と同程度のもの
○:図1(b)と同程度のもの
△:図1(c)と同程度のもの
×:図1(d)と同程度のもの
エポキシ樹脂2:NC-7300(ナフタレン骨格のエポキシ化合物) 日本化薬(株)製
エポキシ樹脂3:HP-7200(ジシクロペンタジエン骨格のエポキシ化合物) DIC(株)製
エポキシ樹脂4:エピクロン830(ビスフェノールF型エポキシ化合物) DIC(株)製
フェノール化合物:HF4M(フェノールノボラック樹脂) 明和化成(株)製
活性エステル化合物1:エピクロンHPC8000 DIC(株)製
活性エステル化合物2:ビスフェノールAジアセテート 当量156
硬化触媒:2E4MZ(2-エチル-4-メチルイミダゾール) 四国化成工業(株)製
アクリル系共重合体1:BYK352(重量平均分子量40,000) ビックケミージャパン(株)製
アクリル系共重合体2:BYK1791(重量平均分子量15,000) ビックケミージャパン(株)製
アクリル系共重合体3:ポリフローNo.90(重量平均分子量22,000) 共栄化学(株S)製
フィラー:アドマファインSO-C2 (株)アドマテックス製
Claims (7)
- エポキシ樹脂と、硬化剤と、無機フィラーと、セルロースナノファイバーと、重量平均分子量20,000以上の(メタ)アクリル系共重合体(A)と、重量平均分子量20,000未満の(メタ)アクリル系共重合体(B)とを、含み、
硬化性樹脂組成物中の全樹脂の固形分質量141質量部に対して、前記(メタ)アクリル系共重合体(A)の配合量が0.01~10質量部であり、前記(メタ)アクリル系共重合体(B)の配合量が0.1~5質量部であることを特徴とする硬化性樹脂組成物。 - 前記硬化剤の一部又は全部が、フェノール化合物であることを特徴とする、請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
- 前記硬化性樹脂組成物は、(メタ)アクリル系共重合体(A)と異なる、重量平均分子量20,000以上の(メタ)アクリル系共重合体(C)を、さらに含み、
硬化性樹脂組成物中の全樹脂の固形分質量141質量部に対して、前記(メタ)アクリル系共重合体(C)の配合量が0.01~10質量部であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の硬化性樹脂組成物。 - 請求項1~3のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物を、フィルム上に塗布又は含浸、乾燥させてなる樹脂層を有することを特徴とするドライフィルム。
- 請求項1~3のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物、又は、請求項4に記載のドライフィルムの前記樹脂層が、硬化させてなることを特徴とする、硬化物。
- 請求項5記載の硬化物を備えることを特徴とする、配線板。
- 請求項5に記載の硬化物を備えることを特徴とする、電子部品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018246955A JP7168443B2 (ja) | 2018-12-28 | 2018-12-28 | 硬化性樹脂組成物、ドライフィルム、硬化物、配線板及び電子部品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018246955A JP7168443B2 (ja) | 2018-12-28 | 2018-12-28 | 硬化性樹脂組成物、ドライフィルム、硬化物、配線板及び電子部品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020105434A JP2020105434A (ja) | 2020-07-09 |
JP7168443B2 true JP7168443B2 (ja) | 2022-11-09 |
Family
ID=71448292
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018246955A Active JP7168443B2 (ja) | 2018-12-28 | 2018-12-28 | 硬化性樹脂組成物、ドライフィルム、硬化物、配線板及び電子部品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7168443B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115637021B (zh) * | 2022-10-17 | 2024-05-14 | 华中科技大学 | 一种改性二氧化硅协同分散的环氧树脂复合材料及其制备与应用 |
Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009069612A (ja) | 2007-09-14 | 2009-04-02 | Toyo Ink Mfg Co Ltd | カラーフィルタ用着色組成物、およびそれを用いたカラーフィルタ |
JP2014162880A (ja) | 2013-02-26 | 2014-09-08 | Kyoto Univ | セルロース及び分散剤を含む組成物 |
WO2015163405A1 (ja) | 2014-04-26 | 2015-10-29 | 星光Pmc株式会社 | セルロース繊維複合樹脂用添加剤、改質セルロース繊維組成物、樹脂組成物及び樹脂組成物の製造方法 |
JP2016089077A (ja) | 2014-11-07 | 2016-05-23 | 星光Pmc株式会社 | 樹脂強化用セルロース繊維の製造方法、樹脂強化用セルロース繊維、樹脂組成物及び樹脂成形体 |
WO2017141779A1 (ja) | 2016-02-18 | 2017-08-24 | スターライト工業株式会社 | ナノファイバー分散体、ナノファイバー分散体の製造方法、この分散体から得られる粉末状ナノファイバー、当該粉末状ナノファイバーを含む樹脂組成物、当該樹脂組成物を用いた3dプリンタ用造形材料 |
WO2018012643A1 (ja) | 2016-07-15 | 2018-01-18 | スターライト工業株式会社 | 樹脂組成物およびその製造方法 |
WO2018030465A1 (ja) | 2016-08-09 | 2018-02-15 | 太陽ホールディングス株式会社 | プリント配線板用硬化性樹脂組成物、ドライフィルム、硬化物およびプリント配線板 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3041115B2 (ja) * | 1991-07-25 | 2000-05-15 | 株式会社豊田中央研究所 | 水性分散体 |
-
2018
- 2018-12-28 JP JP2018246955A patent/JP7168443B2/ja active Active
Patent Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009069612A (ja) | 2007-09-14 | 2009-04-02 | Toyo Ink Mfg Co Ltd | カラーフィルタ用着色組成物、およびそれを用いたカラーフィルタ |
JP2014162880A (ja) | 2013-02-26 | 2014-09-08 | Kyoto Univ | セルロース及び分散剤を含む組成物 |
WO2015163405A1 (ja) | 2014-04-26 | 2015-10-29 | 星光Pmc株式会社 | セルロース繊維複合樹脂用添加剤、改質セルロース繊維組成物、樹脂組成物及び樹脂組成物の製造方法 |
JP2016089077A (ja) | 2014-11-07 | 2016-05-23 | 星光Pmc株式会社 | 樹脂強化用セルロース繊維の製造方法、樹脂強化用セルロース繊維、樹脂組成物及び樹脂成形体 |
WO2017141779A1 (ja) | 2016-02-18 | 2017-08-24 | スターライト工業株式会社 | ナノファイバー分散体、ナノファイバー分散体の製造方法、この分散体から得られる粉末状ナノファイバー、当該粉末状ナノファイバーを含む樹脂組成物、当該樹脂組成物を用いた3dプリンタ用造形材料 |
WO2018012643A1 (ja) | 2016-07-15 | 2018-01-18 | スターライト工業株式会社 | 樹脂組成物およびその製造方法 |
WO2018030465A1 (ja) | 2016-08-09 | 2018-02-15 | 太陽ホールディングス株式会社 | プリント配線板用硬化性樹脂組成物、ドライフィルム、硬化物およびプリント配線板 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2020105434A (ja) | 2020-07-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US9068100B2 (en) | Thermosetting resin composition, cured product thereof, and printed wiring board using the same | |
JP2019061248A (ja) | 感光性樹脂組成物、ドライフィルム、硬化物およびプリント配線板 | |
CN102482501B (zh) | 热固化性树脂组合物 | |
JP2018109733A (ja) | ネガ型光硬化性樹脂組成物、ドライフィルム、硬化物およびプリント配線板 | |
JP2017003967A (ja) | アルカリ現像可能な樹脂組成物、ドライフィルム、硬化物およびプリント配線板 | |
CN107436535B (zh) | 感光性树脂组合物、干膜、固化物和印刷电路板 | |
JP7168443B2 (ja) | 硬化性樹脂組成物、ドライフィルム、硬化物、配線板及び電子部品 | |
JP7406310B2 (ja) | 硬化性樹脂組成物、ドライフィルム、硬化物、電子部品 | |
JP5847918B1 (ja) | 硬化性樹脂組成物、ドライフィルム、硬化物およびプリント配線板 | |
JP7176945B2 (ja) | 硬化性樹脂組成物、ドライフィルム、硬化物、配線基板及び電子部品 | |
JP7273592B2 (ja) | 硬化性樹脂組成物、ドライフィルム、硬化物及び電子部品 | |
JP7232041B2 (ja) | 硬化性樹脂組成物、ドライフィルム、硬化物、配線基板及び電子部品 | |
JP7336881B2 (ja) | 熱硬化性組成物及びその硬化被膜を有する被覆基材 | |
JP7321781B2 (ja) | 有機無機複合粒子を含む樹脂組成物、ドライフィルム、硬化物、電子部品 | |
JP7359560B2 (ja) | 硬化性樹脂組成物、ドライフィルム、硬化物及び電子部品 | |
JP7396810B2 (ja) | 硬化性樹脂組成物、ドライフィルム、硬化物及び電子部品 | |
JP7300594B2 (ja) | 液晶ポリマーから構成される基材と、該基材の表面上に形成された熱硬化性組成物の硬化被膜とを有する構造体 | |
JP2017008291A (ja) | 熱硬化性樹脂組成物、硬化物およびプリント配線板 | |
TW202216925A (zh) | 噴墨用硬化性組成物、硬化物及柔性印刷電路板 | |
JP2017125101A (ja) | 硬化性樹脂組成物、ドライフィルム、硬化物およびプリント配線板 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20211022 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220823 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20220831 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220916 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20221004 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20221027 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7168443 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |