JP2016089077A - 樹脂強化用セルロース繊維の製造方法、樹脂強化用セルロース繊維、樹脂組成物及び樹脂成形体 - Google Patents

樹脂強化用セルロース繊維の製造方法、樹脂強化用セルロース繊維、樹脂組成物及び樹脂成形体 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、セルロース繊維複合樹脂成形品の強度を飛躍的に向上させられことのできる樹脂強化用セルロース繊維の製造方法、樹脂強化用セルロース繊維、樹脂組成物及び樹脂成形体を提供することを課題とする。【解決手段】 セルロース繊維に下記のカチオンポリマーを混合させることにより製造され、カチオンポリマーが、カチオン性ビニルモノマーから選ばれる少なくとも1種類が重合して形成される構造単位(a)、及び、非イオン性の(メタ)アクリルエステル類から選ばれる少なくとも1種類が重合して形成される構造単位(b)の構造を有し、カチオン当量が0.05〜1meq/gであることを特徴とする樹脂強化用セルロース繊維の製造方法。【選択図】 なし

Description

本発明は、セルロース繊維複合樹脂成形体の強度を向上させることのできる樹脂強化用セルロース繊維の製造方法、樹脂強化用セルロース繊維、樹脂組成物及び樹脂成形体に関する。
従来、樹脂成形体の強度を向上させる目的で、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、セルロース繊維など、繊維状添加物が利用されている。中でもセルロース繊維は、密度が小さい、弾性率が高い、線熱膨張係数が小さいなどの特徴を有する。また、「カーボンニュートラル」であり持続可能な資源であることから、環境負荷の低減に資する素材になると期待されている。しかしながら、セルロース繊維は親水性、樹脂は疎水性であり、セルロース繊維と樹脂との接着性が悪いためかセルロース繊維の強度が複合体に充分反映させられていない。また、セルロース繊維を樹脂中に均一に分散させることが困難であるため、繊維の絡み合いによる補強効果が充分得られていない場合があった。
セルロース繊維複合樹脂の強度を向上させる手段として、樹脂中にセルロース繊維の分散性を向上させられる種々の添加剤が提案されている。
例えば、特許文献1には、第1級アミン化合物の水溶液を含むパルプ粉砕物を攪拌しながら、エポキシ基で置換された炭素原子数が10以上25以下の脂肪族炭化水素基を有する第一の界面活性剤と亜硝酸類化合物とを含む混合液をパルプ粉砕物に塗布する第一工程と、前記混合液を塗布したパルプ粉砕物を攪拌しながら、脂肪族炭化水素基を有する疎水基及びエチレンオキサイド基を有する親水基を有する第二の界面活性剤並びに重量平均分子量が15000以上300000以下のポリイソブチレンを含む水分散液をパルプ粉砕物に付着させる第二工程と、前記水分散液を付着させたパルプ粉砕物と溶融状態のポリプロピレンとを混練して複合化する第三工程とを含む、パルプ複合強化樹脂の製造方法が開示されているが、樹脂組成物の成形品の機械強度の向上効果は不充分なものであった。
特許文献2には、竹とマトリックス樹脂との複合材料において、分子内にルイス酸として働く官能基を1つ以上有するとともに、水素結合を発現しうる特性基を1つ以上有する、有機物添加剤を利用する方法が開示されている。有機添加剤としては、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン等の低分子化合物が挙げられている。しかしながら、セルロース繊維を樹脂中に充分分散させられず、樹脂組成物の成形品の機械強度の向上効果は不充分なものであった。
特許文献3には、水や有機溶媒を使用せずに、直接ビニル樹脂中でセルロースを微細化することにより、溶媒除去やセルロースの修飾等を必要とせずに、他の希釈用樹脂にそのまま複合化することが可能なセルロースナノファイバー及びセルロースナノファイバーを含有するマスタバッチの提供方法が開示されている。しかしながら、樹脂組成物の成形品の機械強度の向上効果は不充分なものであった。
特許第4869449号公報 特開2009−173714号公報 特開2013−116928号公報
本発明は、セルロース繊維複合樹脂成形品の強度を飛躍的に向上させられことのできる樹脂強化用セルロース繊維の製造方法、樹脂強化用セルロース繊維、樹脂組成物及び樹脂成形体を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、セルロース繊維と樹脂を混合する際、カチオン性を有するビニルモノマーと非イオン性の(メタ)アクリルエステル類を重合して形成される構造単位を有するポリマーであって、カチオン当量が特定の範囲を有するカチオンポリマーで改質されたセルロース繊維を樹脂強化用セルロース繊維として用いることで、セルロース繊維複合樹脂の成形体の強度が優れることを見出した。
すなわち、上記の課題を解決しようとする本発明の手段は、
<1>セルロース繊維に下記のカチオンポリマーを混合させることにより製造され、
カチオンポリマーが、
カチオン性ビニルモノマーから選ばれる少なくとも1種類が重合して形成される構造単位(a)、及び、
非イオン性の(メタ)アクリルエステル類から選ばれる少なくとも1種類が重合して形成される構造単位(b)
の構造を有し、
カチオン当量が0.05〜1meq/gである
ことを特徴とする樹脂強化用セルロース繊維の製造方法、
<2>カチオンポリマーが、さらに(メタ)アクリルアミド類から選ばれる少なくとも1種類が重合して形成される構造単位(c)の構造を有することを特徴とする前記<1>の樹脂強化用セルロース繊維の製造方法、
<3>(メタ)アクリルアミド類が(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、ジエチル(メタ)アクリルアミド、アクリロイルモルホリンから選ばれる少なくとも1種類である前記<2>の樹脂強化用セルロース繊維の製造方法、
<4>セルロース系繊維が、セルロースの水酸基がエーテル化、エステル化、シリル化の少なくとも1種類で変性されている前記<1>〜<3>の何れかの樹脂強化用セルロース繊維の製造方法、
<5>熱可塑性樹脂強化用セルロース繊維である前記<1>〜<4>の何れかの樹脂強化用セルロース繊維、
<6>熱可塑性樹脂及び前記<5>の樹脂強化用セルロース繊維を含有する樹脂組成物、
<7>前記<6>の樹脂組成物から得られた樹脂成形体
である。
本発明によれば、本発明の樹脂強化用セルロース繊維を用いることで、セルロース繊維複合樹脂の成形体の強度を飛躍的に向上させることができる。その理由として、以下の作用機構を考えている。
本発明における樹脂強化用セルロース繊維は、カチオンポリマーにより表面が被覆されている。カチオンポリマーはセルロース表面のカルボキシル基と静電的に結合可能なカチオン基と、樹脂との親和性に優れる疎水基とを有しており、セルロース繊維と樹脂との界面に存在することで互いの密着性を向上している。また、カチオンポリマーは高分子であることから、複数の点でセルロース繊維及び樹脂に吸着できるので、界面密着性を特異的に高めることができる。さらにカチオンポリマーの疎水基がセルロース表面の水酸基を遮蔽していることから、水素結合によるセルロース繊維同士の凝集を抑制し、樹脂中にセルロース繊維を良好に分散させることができる。その結果、セルロース繊維の強度を樹脂に反映させ樹脂を補強する効果を高めることができる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、以下の記載は本発明の実施形態の一例であり、本記載に限定されるものではない。
本発明において、樹脂強化用セルロース繊維は、セルロース繊維に特定のカチオンポリマーを混合吸着させることで得られる。前記カチオンポリマーは、カチオン性ビニルモノマーから選ばれる少なくとも1種類が重合して形成される構造単位(a)、及び、非イオン性の(メタ)アクリルエステル類から選ばれる少なくとも1種類が重合して形成される構造単位(b)の構造を有し、カチオン当量が0.05〜1meq/gである。
構造単位(a)は、1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基、及び4級アンモニウム塩を有するビニルモノマーから選ばれる少なくとも1種類のカチオン性ビニルモノマーが重合して形成される構造であり、カチオンポリマーに正電荷を与え、セルロース繊維表面に点在するカルボキシル基やスルホン基などのアニオン基と静電的に結合することができる。構造単位(a)を形成することのできるカチオン性ビニルモノマーとしては、例えば下記のものが挙げられる。
1級アミノ基を有するビニルモノマーとしては、例えば、ビニルアミン、アリルアミン塩酸塩が挙げられる。なお、カチオン性ビニルモノマーから選ばれる少なくとも1種類が重合して形成される構造単位(a)となればよく、モノマー重合後に変性することで1級アミノ基を有する構造単位(a)を得ることもできる。具体的には、N−ビニルホルムアミド又はN−ビニルアセトアミドの重合体を塩基性化合物の存在下、加水分解したり、アクリルアミド重合物をホフマン転位したりして得られるビニルアミンを重合して形成される構造単位(a)とすることができる。
2級アミノ基を有するビニルモノマーとしては、例えばジアリルアミンが挙げられる。
3級アミノ基を有するビニルモノマーとしては、例えばジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、及びジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート類;ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、及びジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド類、メチルジアリルアミン、前記3級アミノ基を有するビニルモノマーの塩酸塩、及び硫酸塩等の無機酸塩類;並びに前記3級アミノ基を有するビニルモノマーのギ酸塩、及び酢酸塩等の有機酸塩類が挙げられる。
4級アンモニウム塩を有するビニルモノマーとしては、例えば前記3級アミノ基を有するビニルモノマーと4級化剤との反応によって得られるビニルモノマーが挙げられる。前記4級化剤としては、メチルクロライド、及びメチルブロマイド等のアルキルハライド;ベンジルクロライド、及びベンジルブロマイド等のアラルキルハライド;ジメチル硫酸、ジエチル硫酸、エピクロロヒドリン、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、並びにグリシジルトリメチルアンモニウムクロライド等が挙げられる。
この中でも、ジアリルアミン、ジメチルアミノエチルメタクリレートの塩化ベンジル4級化物が好ましい。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
構造単位(b)は、非イオン性の(メタ)アクリルエステル類から選ばれる少なくとも1種類の非イオン性の(メタ)アクリルエステル類が重合して形成される構造であり、カチオンポリマーに樹脂への親和性を与えることができる。
非イオン性の(メタ)アクリルエステル類として、具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ミリスチル(メタ)アクリレート、パルミチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;シクロヘキシル(メタ)アクリレート、t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート等の脂環式アルキル(メタ)アクリレート;イソボルニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート等の脂環式アルキルオキシエチル(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリレート、ベンジルオキシエチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレンオキサイドモノメタクリレート、グリシジルメタクリレート等が挙げられる。この中でも、ベンジル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレートが好ましい。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
構造単位(a)を形成することのできるカチオン性ビニルモノマーと、構造単位(b)を形成することのできる非イオン性の(メタ)アクリルエステル類とを合わせた質量割合は、ポリマー全体の35〜100質量%が好ましい。構造単位(a)および構造単位(b)の合計質量が35質量%よりも少ない場合には、セルロース繊維への静電結合部位及び樹脂との親和性部位が不足するため、良好な強度が得られない場合がある。
本発明における樹脂強化用セルロース繊維を構成するカチオンポリマーには、その効果を損なわない範囲において、構造単位(a)および構造単位(b)以外に構造単位(c)を含んだほうがより好ましい。構造単位(c)は、(メタ)アクリルアミド類から選ばれる少なくとも1種類の(メタ)アクリルアミド類が重合して形成される構造単位であり、親水性であるセルロース繊維表面との親和性を持ち、構造単位(a)ほど顕著ではないが、セルロース繊維表面へのカチオンポリマーの定着に寄与することができる。
(メタ)アクリルアミド類として、具体的には、(メタ)アクリルアミド、イソプロピル(メタ)アクリルアミド、ブチル(メタ)アクリルアミド、イソブチル(メタ)アクリルアミド、t−ブチル(メタ)アクリルアミド等のN−置換(メタ)アクリルアミド;N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド等のN,N−ジ置換(メタ)アクリルアミド;N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等のN−アルコキシメチル(メタ)アクリルアミド;N−メチロール(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリルアミド等のN−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド;アクリロイルモルホリン等が挙げられる。この中でも、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、t−ブチル(メタ)アクリルアミド、アクリロイルモルホリンが好ましい。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
構造単位(c)を形成することのできる(メタ)アクリルアミド類質量割合は、ポリマー全体の0〜65質量%が好ましい。構造単位(c)の質量が65質量%よりも多い場合には、セルロース繊維への静電結合部位及び樹脂との親和性部位が不足するおそれがあり、良好な強度が得られない場合がある。
カチオンポリマーのガラス転移温度制御、及び架橋による分子量制御等を目的として、構造単位(a)を形成することのできるカチオン性ビニルモノマー、構造単位(b)を形成することのできる非イオン性の(メタ)アクリルエステル類、構造単位(c)を形成することのできる(メタ)アクリルアミド類以外にも、構造単位(d)を加えても良い。
モノマー(d)としては、スチレン、ジビニルベンゼン、アクリロニトリル、N−ビニルピロリドン、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、シクロヘキサンカルボン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、無水マレイン酸、マレイン酸モノエチルエステル、マレイン酸モノブチルエステル、フマル酸、イタコン酸、(メタ)アクリル酸、t−ブチルアクリルアミドスルホン酸、1−オクテン、1−デセン、ビニルシクロヘキセン、トリメトキシシリルプロピルメタクリレート等が挙げられる。
構造単位(d)を形成することのできる(メタ)アクリルアミド類質量割合は、ポリマー全体の0〜40質量%、好ましくは0〜20質量%、より好ましくは0〜10質量%、更に好ましくは0〜5質量%である。構造単位(d)の質量が40質量%よりも多い場合には、セルロース繊維への静電結合部位及び樹脂との親和性部位が不足するおそれがあり、良好な強度が得られない場合がある。
上記のカチオンポリマーの構造単位を形成するモノマーを重合する方法に制限はなく、例えば、溶液重合、懸濁重合、乳化重合、無溶剤バルク重合等、従来公知な方法を使用することができる。反応機構もまた特に制限はなく、ラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合、配位重合等を用いることができる。
カチオンポリマーのカチオン当量とは、カチオンポリマーに導入されたカチオン基の単位グラム当たりの物質量であり、0.05〜1meq/gであることが必要である。0.05meq/gより小さい場合はセルロース表面へのカチオンポリマーの定着が不十分となり、十分な強度が得られない。1meq/gより大きい場合は、カチオンポリマーの親水性が強くなり過ぎてしまうために樹脂との密着性が阻害され、十分な強度が得られない。
カチオンポリマーのカチオン当量を測定する手段としては、カチオンポリマーの抽出物について15N−NMR、X線光電子分光分析法(XPS)を利用する方法が採用できる。
重合開始剤は特に制限はなく、例えば、ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシエステル等が挙げられ、具体的には、t−ブチルパーオキシピバレート、ジラウロイルパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサネート、ジベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシラウレート、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ヘキシルパーオキサイド等の有機過酸化物が挙げられる。
また、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、ジメチル2,2’−アゾビスイソブチレート等のアゾ系化合物が挙げられる。これらは、一種単独で用いてもよく、二種類以上を組み合わせて用いてもよい。
重合溶媒は、重合を妨げないものであれば特に制限はなく、水のほかに、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、ダイアセトンアルコール等のアルコール溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒;酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒;ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の炭化水素系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族系溶媒;エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−イソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル系溶媒;プロピレングリコール1-モノメチルエーテル2-アセテートのグリコールエステル系溶媒が挙げられる。
中でも水、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルが好適である。また、これらの溶媒は、1種単独でもよく2種以上併用して使用してもよい。
カチオンポリマーの好適な重量平均分子量は3000〜300万である。3000より小さいとセルロース表面への多点吸着能力が小さくなるために定着性が悪化し、樹脂組成物の成形品の強度が低下することがある。一方300万よりも大きいと、カチオンポリマーによるパルプ繊維同士の橋掛けによる凝集塊が発生し、樹脂との混合時にパルプが適切に分散しなくなるために、樹脂組成物の成形品の強度が悪化することがある。
樹脂強化用セルロース組成物は、上記のカチオンポリマーとセルロース繊維を少なくとも混合し、吸着させることで得ることができる。
セルロース繊維は、植物;例えば、木材、竹、麻、ジュート、ケナフ、農地残廃物、布、パルプ(針葉樹未漂白クラフトパルプ(NUKP)、針葉樹漂白クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹未漂白クラフトパルプ(LUKP)、広葉樹漂白クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹未漂白サルファイトパルプ(NUSP)、針葉樹漂白サルファイトパルプ(NBSP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、再生パルプ、古紙等)、動物;例えばホヤ類、藻類、微生物;例えば酢酸菌(アセトバクター)、等を起源とするものが知られており、本発明ではそのいずれも使用できる。好ましくは植物又は微生物由来のセルロース繊維であり、より好ましくは植物由来のセルロース繊維である。植物由来のセルロース繊維の中でも、パルプ(特に針葉樹未漂白クラフトパルプ(NUKP)、針葉樹漂白クラフトパルプ(NBKP))が特に好ましい。また、これらのセルロース繊維は、1種単独でもよく2種以上併用して使用してもよい。
セルロース繊維とカチオンポリマーが均一に混合できれば、セルロース繊維に吸着させることができると考えられるため、混合方法に特に制限はない。カチオンポリマーを水や有機溶剤等の溶媒に溶解、あるいは分散した液状態であっても固形状態でセルロース繊維に添加してもよく、セルロース繊維以外に樹脂やフィラー・架橋剤等を混合していてもよい。
セルロース繊維の表面をカチオンポリマーが均一に被覆するとの観点から、セルロース繊維とカチオンポリマーは溶媒中で混合することが好ましい。混合溶媒に特に制限はないが、好ましい溶媒としては水のほかに、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、ダイアセトンアルコール等のアルコール系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒;N−メチル−2−ピロリドン等のアミド系溶媒;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒;エチレングリコール、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−イソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル等のグリコールエーテル系溶媒などが挙げられる。特に好ましくは、上記カチオンポリマーを溶解し、かつパルプを防潤させられるエタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、n−ブタノール、アセトン、N−メチル−2−ピロリドンであり、これらは1種単独でもよく、必要に応じて2種以上を併用してもよい。
上記の樹脂強化用セルロース繊維は乾燥させても溶媒を含んだまま用いてもよいが乾燥させることが好ましい。乾燥させる場合、乾燥方法は特に制限がなく、セルロース繊維やカチオンポリマーの凝集や分解を伴わない温度で溶媒を除去出来ればよい。好ましくは乾燥時に樹脂強化用セルロース繊維の収縮を抑制するため内容物を攪拌しながら減圧雰囲気下、動的に乾燥することが好ましい。
樹脂強化用セルロース繊維組成物におけるカチオンポリマーとセルロース繊維の割合は、質量比でセルロース繊維/カチオンポリマー=9〜50/91〜50であることが好ましい。カチオンポリマーの比率が9よりも少ないとセルロース繊維を充分に被覆できないため、界面接着効果が充分に得られない場合がある。カチオンポリマーの比率が50よりも多いと、表面を被覆した以上の余剰成分が樹脂内に遊離して不均一に分散してしまうため、セルロース繊維複合樹脂成形体の強度が得られにくくなる場合がある。
本発明の樹脂組成物は、樹脂強化用セルロース繊維、及び樹脂を混合することで得ることができる。
本発明における樹脂とは、成形材料用樹脂組成物として通常用いられているものであれば特に限定されないが、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂が好ましい。特に、熱可塑性樹脂が好ましい。
熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合物等のポリオレフィン樹脂;ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミド610、ポリアミド46等のポリアミド樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリヒドロキシブチレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂;ポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレート等のアクリル樹脂;ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合物、アクリロニトリル−アクリルゴム−スチレン共重合物、アクリロニトリル−エチレンゴム−スチレン共重合体、(メタ)アクリル酸エステル−スチレン共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合物等のポリスチレン樹脂;ポリ塩化ビニルやポリ塩化ビニリデン等の塩素樹脂;ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素樹脂;ポリジメチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン等のシリコーン樹脂;ポリブタジエン、ポリイソプレン等のジエンゴム;アクリルゴム、ウレタンゴム等のゴム類;ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、アイオノマー樹脂、ポリアクリルニトリル、有機酸ビニルエステル樹脂、ビニルエーテル樹脂、エチレン−アクリル酸樹脂、エチレン−エチルアクリレート樹脂、エチレン−ビニルアルコール樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリ乳酸樹脂、ポリケトン樹脂、メチルペンテン樹脂、セルロース樹脂等が挙げられる。これらの中でも、ポリオレフィン樹脂、ポリアセタール樹脂が好ましい。
熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、アルキド樹脂等が挙げられる。
本発明における樹脂組成物は、樹脂、及び樹脂強化用セルロース繊維を含んでいればよく、その比率は質量比で樹脂/樹脂強化用セルロース繊維=2〜95/98〜5であることが好ましい。樹脂強化用セルロース繊維比率が2よりも少ないと、樹脂組成物の補強効果が充分得られない場合がある。また樹脂強化用セルロース繊維比率が95よりも多いと、樹脂組成物の粘度が高くなりすぎ成形性に不都合が生じる場合がある。
本発明の樹脂組成物を得るための混合方法としては特に制限はないが、溶融した樹脂中に樹脂強化用セルロース繊維組成物を添加する方法、および溶融した樹脂中に未改質のセルロース繊維およびカチオンポリマーを順次添加する方法、が挙げられる。このとき、樹脂中における樹脂強化用セルロース繊維の濃度が高い方が、樹脂強化用セルロースに強いせん断力が掛かり易くなるために、樹脂中にセルロース繊維を分散しやすくなる。最も好ましくは、溶融した樹脂中に樹脂強化用セルロース繊維組成物を添加する方法である。
本発明の樹脂組成物には、本発明の効果を妨げない範囲で、タルク、クレイ、エラストマー、結晶化核剤、架橋剤、加水分解防止剤、酸化防止剤、滑剤、ワックス類、着色剤、安定剤等を配合してもよい。
混合する方法としては従来公知の方法にて行うことができ、例えば、二軸混練機、一軸混練機、ニーダー、バンバリーミキサー、加圧型ニーダー、ロール混練機等を用いることができる。好ましくは、ニーダー、二軸混練機である。
上記のようにして得られた樹脂組成物を成形体とするには、一般的な成形方法を用いることができる。例えば、射出成形、押出成形、ブロー成型、圧縮成形、発泡成形などが挙げられる。
以下、本発明の実施例について説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、%は特にことわりのない場合には、質量%である。
合成例1 カチオンポリマー(A−1)分散溶液の合成方法
500mlの丸底フラスコに溶媒としてメチルエチルケトン50ml、モノマーとしてジメチルアミノエチルメタクリレートの塩化ベンジル四級化物水溶液(固形分76%)4.5g、ベンジルメタクリレート92.4g、及びアクリルアミド(固形分50%)8.4g、重合開始剤として2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル2gを仕込み攪拌しながら80℃まで昇温した。その後還流下にて8時間反応し、カチオンポリマー(A−1)分散溶液を得た。固形分は48.1%、重量平均分子量は107,000であった。
合成例2 カチオンポリマー(A−2)分散溶液の合成方法
500mlの丸底フラスコに溶媒としてメチルエチルケトン50ml、モノマーとしてN−ビニルホルムアミド0.9g、ベンジルメタクリレート94.8g、及びアクリルアミド(固形分50%)4.2g、重合開始剤として2.2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル2gを仕込み攪拌しながら80℃まで昇温した。その後還流下にて8時間反応した。その後5%水酸化ナトリウム水溶液10gを添加後80℃で2時間保持後、36%塩酸3gを添加し中和しすることで、カチオンポリマー(A−2)分散溶液を得た。固形分は36.4%、重量平均分子量は2,750,000であった。
合成例3〜20 カチオンポリマー(A−3〜A−20)分散溶液の合成方法
モノマー種を表1のように変えた以外は、合成例1に記載の方法に準じてカチオンポリマー分散溶液を合成した(A−3〜A−20)。
比較合成例1〜3 カチオンポリマー(AH−1〜AH−3)分散溶液の合成方法
モノマー種を表2のように変えた以外は、合成例1に記載の方法に準じてポリマー分散溶液を合成した(AH−1〜AH−3)。
Figure 2016089077
Figure 2016089077
表1及び表2中の略号は以下のようになっている。
構造単位(a):本発明の構造単位(a)を構成するモノマー
構造単位(b):本発明の構造単位(b)を構成するモノマー
構造単位(c):本発明の構造単位(c)を構成するモノマー
分子量:重量平均分子量。ただし、「−」は分子量測定していないことを示す。
DMBz:ジメチルアミノエチルメタクリレートの塩化ベンジル4級化物
VAm:ビニルアミン(注1)
DAA:ジアリルアミン
DADMAC:ジアリルジメチルアンモニウムクロライド
DM:ジメチルアミノエチルメタクリレート、
BZMA:ベンジルメタクリレート
PE200:日本油脂(株)製 ポリエチレンオキサイド(エチレンオキサイド単位数=4.5)モノメタクリレート
EMA:エチルメタクリレート
HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート
AAm:アクリルアミド
DMAAm:ジメチルアクリルアミド
ACMO :アクリロイルモルホリン
表中、(注1)構造単位(a)としてN−ビニルホルムアミドを用いて重合後、塩基性化合物の存在下、加水分解することで、ビニルアミンを得た。
<カチオンポリマーの分子量>
表1、及び表2中のカチオンポリマーの分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(SHIMADZU Prominence series 展開溶媒 DMF 検出器 MALS)を用いて測定し、重量平均分子量(Mw)を分子量とした。
<カチオンポリマーのカチオン当量>
カチオン当量は、カチオンポリマー固形分1gあたりに含まれるカチオン基の当量であり、
カチオン当量(meq/g)=[カチオンモノマーの重量分率(%)]/[カチオンモノマーの分子量]×[カチオンモノマー中に含まれるカチオン性基の数]/100×1000
で表される。
実施例1 樹脂強化用セルロース繊維(B−1)の製造方法
5リットルのフラスコに含水の針葉樹漂白パルプ(以下、NBKPと略することがある。)1000g(固形換算200g)を仕込み、イソプロパノール3000gを入れ、混合攪拌して得られるスラリーを圧搾固液分離した。その後、圧搾後のウェットパルプに対して同作業を5回繰り返すことでイソプロパノールウェットパルプ(以下、IPAWPの略することがある)を得た。得られたIPAWPの固形分は30.0%、含有水分率は0.5%であった。
次に2リットルのフラスコにて、カチオンポリマーとセルロース繊維の固形分質量比が23/77となるように上記IPAWP233gと合成例1で合成されたポリマー分散溶液(A−1)43.4gを混合し加熱減圧脱溶剤を行い、樹脂強化用セルロース繊維(B−1)92g(固形分98%)を得た。
実施例 2〜21 カチオンポリマーの種類や、カチオンポリマー/セルロース繊維の固形分質量比を表1のように変えた以外は、実施例1に記載の方法に準じて樹脂強化用セルロース繊維(B−2〜B−21)を得た。
実施例22 ヘキサデセニルコハク酸無水物改質/カチオンポリマーで改質した樹脂強化用セルロース繊維(B−22)の製造方法
含水のNBKP250g(固形分50g)にN−メチルピロリドン(以下、NMPと略することがある。)を2000g加え、撹拌機でよく攪拌した後、ブフナー漏斗で吸引濾過を行った。この操作を3回繰り返し、NMPで膨潤させたNBKP(以下、NMPSPと略することがある)500gを得た。得られたNMPSP500gを、攪拌機、温度計、還流冷却器を備えたセパラブルフラスコに入れ、NMPを500g加えた後、攪拌しながら70℃に昇温した。次いで、ヘキサデセニルコハク酸無水物(分子量322)を99.4g、炭酸カリウムを21.3g加え、70℃で1時間反応させた。反応後、エタノール、酢酸水、水で順次洗浄し、エタノールで溶剤置換することで、エタノールに膨潤した疎水基とカルボキシル基を有する改質セルロース繊維(MCF1)364g(固形分22%)を得た。得られた改質セルロース繊維(MCF1)の多価塩基酸無水物の置換度(DS)は0.35であった。この改質セルロース繊維(MCF1)に、合成例1で得られたカチオンポリマー(A−1)分散溶液49.4g及びメチルエチルケトン(以下、MEKと略することがある)160gを混合し加熱減圧脱溶剤を行い、樹脂強化用セルロース繊維(B−22) 93g(固形分97%)を得た。
実施例23 無水酢酸改質(アセチル化)/カチオンポリマーで改質した樹脂強化用セルロース繊維(B−23)の製造方法
含水のNBKP350g(固形分70g)にNMPを2800g加え、撹拌機でよく撹拌した後、ブフナー漏斗で吸引濾過を行った。この操作を3回繰り返し、NMPSP275gを得た。得られたNMPSP275gを、撹拌機、温度計、還流冷却器を備えたセパラブルフラスコに入れ、撹拌しながら70℃に昇温した。次いで、無水酢酸(分子量102)を22.1g、炭酸カリウムを14.9g加え、70℃で3時間反応させた。反応後、エタノール、酢酸水、水で順次洗浄し、エタノールで溶剤置換することで、エタノールに膨潤したアセチル化改質セルロース繊維(MCF2)450g(固形分17.8%)を得た。得られた改質セルロース繊維(MCF2)の置換度(DS)は0.49であった。この改質セルロース繊維(MCF2)に、合成例1で得られたカチオンポリマー(A−1)分散溶液49.9g及びMEK160gを混合し加熱減圧脱溶剤を行い、樹脂強化用セルロース繊維(B−23)100g(固形分97%)を得た。
またカチオンポリマーがセルロース繊維に吸着していることの裏付け実験として、前記各実施例とは別に各カチオンポリマーを溶媒に分散したセルロースに混合後濾過し、濾液中にカチオンポリマーが殆ど存在しないことを確認した。
比較例1 未改質セルロース繊維(BH−1)の製造方法
2リットルのフラスコにて実施例1に準じた方法で得られたイソプロパノールウェットパルプの加熱減圧脱溶剤を行い、未改質セルロース繊維(BH−1)75g(固形分98%)を得た。
比較例 2〜4 未改質セルロース繊維(BH−2〜4)の製造方法
ポリマー分散溶液を表4のように変えた以外は、実施例1に記載の方法に準じて比較用樹脂強化用セルロース繊維(BH−2〜4)を得た。
比較例5 アスパラギン酸で改質した比較用樹脂強化用セルロース繊維(BH−5)の製造方法
比較例1で得られた未改質セルロース繊維(BH−1)71g(固形分98%)にエタノール162gを混合し、アスパラギン酸21gを混合し加熱減圧脱溶剤を行い、比較用樹脂強化用セルロース繊維(BH−5) 94g(固形分96%)を得た。
比較例6 界面活性剤で改質した比較用樹脂強化用セルロース繊維(BH−6)の製造方法
比較例1で得られた未改質セルロース繊維(BH−1)71g(固形分98%)にエタノール162gを混合し、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド(花王(株)製 製品名コータミン24P)21gを混合し加熱減圧脱溶剤を行い、比較用樹脂強化用セルロース(BH−6) 94g(固形分96%)を得た。
Figure 2016089077
Figure 2016089077
表1及び表2中の略号は以下のようになっている。
IPAWP:イソプロパノールウェットパルプ
MCF1:エタノールに膨潤した疎水基とカルボキシル基を有する改質セルロース繊維
MCF2:エタノールに膨潤したアセチル化セルロース繊維
BH−1E:エタノールに膨潤した未改質セルロース繊維(BH−1)
ASP:アスパラギン酸
SF:コータミン24P(花王(株)製 ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド)
<ポリプロピレン複合樹脂組成物>
以下の実施例に記載の樹脂メルトマスフローレイト値はJIS規格 K7210に準じた樹脂メーカー公称値である。
実施例24 樹脂組成物(C−1)の製造方法
市販のブロックポリプロピレン(メルトマスフローレイト30)と樹脂強化用セルロース繊維(B−1)を樹脂組成物中のセルロース繊維分が10%となるようにドライブレンドしたものを二軸混練機((株)テクノベル製:「KZW」、スクリュー径:15mm、L/D:45で溶融混練し、複合樹脂(C−1)を得た。
実施例25〜46 樹脂組成物(C−2〜23)の製造方法
樹脂強化用セルロース繊維を表5に変えた以外には、実施例24に準じて樹脂組成物(C−2〜C−23)を得た
実施例47 樹脂組成物(C−24)の製造方法
合成例で得られたカチオンポリマー(A−1)分散溶液にキシレン200mlを投入し外温200度にて減圧蒸留後粉砕し、カチオンポリマー固形物を得た。その後、市販のブロックポリプロピレン(メルトマスフローレイト30)の他、比較例1で得られた未改質セルロース(BH−1)、A−1のカチオンポリマー固形物をセルロース繊維分が10%、カチオンポリマー分が3%となるようにドライブレンドしたものを、実施例24に準じて樹脂組成物(C−24)を得た。
比較例7〜12 比較用樹脂組成物(CH−1〜6)の製造方法
樹脂強化用セルロース繊維を表6に変えた以外には、実施例23に準じて樹脂組成物(CH−1〜6)を得た。
得られた樹脂組成物は、射出成形機を用いてJIS規格 K7171に記載のバー型試験片を成形し、JIS K7171に準拠して、オリエンテック(株)製万能試験機「テンシロンRTM−50」で曲げ強度、曲げ弾性率を測定し、市販のブロックポリプロピレンに対する強度の向上率を指数として比較した。
弾性率[指数]=(実施例、及び比較例の弾性率)/(市販のブロックポリプロピレンの弾性率)×100
強度[指数]=(実施例、及び比較例の強度)/(市販のブロックポリプロピレンの強度)×100
Figure 2016089077
表中、注2は、未改質セルロース(BH−1)、カチオンポリマー(A−1)固形物を市販のブロックポリプロピレンとドライブレンドしていることを示す。
Figure 2016089077
実施例24〜47の結果から、本発明の樹脂強化用セルロース繊維を用いることで、優れた機械的強度を有することがわかる。
比較例7の結果から、本発明で規定するカチオンポリマーを含まない場合には、樹脂組成物の機械的強度が不足することがわかる。
実施例24、29、30と比較例8〜10の結果から、カチオンポリマーのカチオン当量が本発明で規定する範囲を満たさない場合には、十分な機械的強度を得ることができないことがわかる。
比較例11の結果から、本発明で規定するカチオンポリマーの代わりにアスパラギン酸を使用した場合、十分な機械的強度を得ることができないことがわかる。
比較例12の結果から、本発明で規定するカチオンポリマーの代わりに低分子界面活性剤を使用した場合、カチオン性を示しても十分な機械的強度を得ることができないことがわかる。
実施例24〜28の比較から、カチオンモノマーとして特にジメチルアミノエチルメタクリレートの塩化ベンジル4級化物、及びジアリルアミンを用いて合成されたカチオンポリマーを採用することで優れた機械的強度を得ることができる。
実施例24、32、33、38と実施例31及び33との比較から、カチオンポリマーが構造単位(c)の構造を有することで更に優れた機械的強度を得ることができる。
実施例24、45、46の結果から、ヘキサデセニルコハク酸無水物改質セルロース繊維や無水酢酸改質セルロース繊維にカチオンポリマーを使用した樹脂強化用セルロース繊維を用いることで、更に優れた機械的強度を得ることができる。
実施例24と実施例47の比較から、カチオンポリマーと未改質セルロースを別添して樹脂を複合化するよりも、予めカチオンポリマーで改質した樹脂強化用セルロース繊維として樹脂を複合化した方が、更に優れた機械的強度を示すことができる。
<ポリアセタール複合樹脂組成物>
実施例48〜50 樹脂強化用セルロース繊維(B−25〜B−27)の製造方法
カチオンポリマーを表7のように変えた以外は、実施例1に記載の方法に準じて樹脂強化用セルロース繊維(B−25〜B−27)を得た。
実施例51 樹脂組成物(C−25)の製造方法
市販のポリアセタール(メルトマスフローレイト30)と樹脂強化用セルロース繊維(B−25)を複合樹脂中のセルロース繊維分が10%となるようにドライブレンドしたものを二軸混練機((株)テクノベル製:「KZW」、スクリュー径:15mm、L/D:45で溶融混練し、樹脂組成物(C−25)を得た。
実施例52〜54 樹脂組成物(C−26〜28)の製造方法
樹脂強化用セルロース繊維を表8のように変えた以外には、実施例51に準じて樹脂組成物(C−26〜C−28)を得た。
比較例13 比較用樹脂組成物(CH−7)の製造方法
樹脂強化用セルロース繊維を表9に示すように比較用樹脂強化用セルロース繊維BH−2に変えた以外には、実施例51に準じて複合樹脂(CH−7)を得た。
得られた樹脂組成物は、射出成形機を用いてJIS規格 K7171に記載のバー型試験片を成形し、JIS K7171に準拠して、オリエンテック(株)製万能試験機「テンシロンRTM−50」で曲げ強度、曲げ弾性率を測定し、前記ポリプロピレン複合樹脂組成物と同様に市販のポリアセタールに対する強度の向上率を指数として比較した。
Figure 2016089077
Figure 2016089077
Figure 2016089077
<高密度ポリエチレン複合樹脂組成物>
実施例55 樹脂組成物(C−29)の製造方法
市販の高密度ポリエチレン(メルトマスフローレイト12)と樹脂強化用セルロース繊維(B−12)を複合樹脂中のセルロース分が15%となるようにドライブレンドしたものを二軸混練機((株)テクノベル製:「KZW」、スクリュー径:15mm、L/D:45で溶融混練し、樹脂組成物(C−29)を得た。
比較例14 比較用樹脂組成物(CH−8)の製造方法
樹脂強化用セルロース繊維を表11に示すように比較用樹脂強化用セルロース繊維BH−1に変えた以外には、実施例55に準じて比較用樹脂組成物(CH−8)を得た。
得られた樹脂組成物は、射出成形機を用いてJIS規格 K7162に記載のダンベル型試験片1BAを成形し、JIS K7161に準拠して、オリエンテック(株)製万能試験機「テンシロンRTM−50」で引張強度、引張弾性率を測定し、前記ポリプロピレン複合樹脂組成物と同様に市販の高密度ポリエチレンに対する強度の向上率を指数として比較した。
Figure 2016089077
Figure 2016089077
表7〜表11の結果から、樹脂強化用セルロース繊維は、ポリアセタールや高密度ポリエチレンといった他の種々樹脂の複合化にも好適に用いることができることがわかる。

Claims (7)

  1. セルロース繊維に下記のカチオンポリマーを混合させることにより製造され、
    カチオンポリマーが、
    カチオン性ビニルモノマーから選ばれる少なくとも1種類が重合して形成される構造単位(a)、及び、
    非イオン性の(メタ)アクリルエステル類から選ばれる少なくとも1種類が重合して形成される構造単位(b)
    の構造を有し、
    カチオン当量が0.05〜1meq/gである
    ことを特徴とする樹脂強化用セルロース繊維の製造方法。
  2. カチオンポリマーが、さらに(メタ)アクリルアミド類から選ばれる少なくとも1種類が重合して形成される構造単位(c)の構造を有することを特徴とする請求項1に記載の樹脂強化用セルロース繊維の製造方法。
  3. (メタ)アクリルアミド類が(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、ジエチル(メタ)アクリルアミド、アクリロイルモルホリンから選ばれる少なくとも1種類であることを特徴とする請求項2に記載の樹脂強化用セルロース繊維の製造方法。
  4. セルロース系繊維が、セルロースの水酸基がエーテル化、エステル化、シリル化の少なくとも1種類で変性されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の樹脂強化用セルロース繊維の製造方法。
  5. 熱可塑性樹脂強化用セルロース繊維であることを特徴とする請求項4に記載の樹脂強化用セルロース繊維。
  6. 熱可塑性樹脂及び請求項5に記載の樹脂強化用セルロース繊維を含有する樹脂組成物。
  7. 請求項6に記載の樹脂組成物から得られた樹脂成形体。
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