JP6317071B2 - プリント配線板材料およびそれを用いたプリント配線板 - Google Patents

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Description

本発明は、プリント配線板材料およびそれを用いたプリント配線板に関する。
プリント配線板などの配線基板としては、コア材と呼ばれる、ガラスなどの繊維にエポキシ樹脂などを含浸させたものに銅などの金属箔を貼って、エッチング法で回路を形成したものや、さらに、絶縁性樹脂組成物を塗工またはシート状の絶縁性樹脂組成物をラミネートすることにより絶縁層を形成した後に、回路を形成したものなどがある。多層プリント配線板の製造方法としては、従来から、回路形成された複数の回路板を、接着絶縁層としてのプリプレグを介して積層プレスし、スルーホールによって各層回路間を接続する方法が知られている。これに対し、近年、多層プリント配線板の製造方法として、内層回路板の導体層上に層間絶縁材と導体層とを交互に積み上げていくビルドアップ方式の製造技術が注目されている(例えば、特許文献1,2参照)。
このようなプリント配線板に適用される材料には種々の性能が要求されるとともに、積層した銅箔の引き剥がしに対する強度であるピール強度に優れることも、重要な要求特性の一つである。
特開2006−182991号公報(特許請求の範囲等) 特開2013−36042号公報(特許請求の範囲等)
本発明の目的は、従来と比較して高いピール強度を実現できるプリント配線板材料およびそれを用いたプリント配線板を提供することにある。
本発明者らは鋭意検討した結果、プリント配線板材料に、繊維径の異なるセルロース繊維を組み合わせて配合することで、ピール強度を向上することが可能となることを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のプリント配線板材料は、バインダー成分と、数平均繊維径1μm以上のセルロースファイバーと、数平均繊維径3nm以上1000nm未満のセルロースナノファイバーと、を含むことを特徴とするものである。
本発明のプリント配線板材料において、前記バインダー成分としては、熱可塑性樹脂、および、硬化性樹脂を好適に用いることができる。本発明のプリント配線板材料は、コア材用、および、多層プリント配線板の層間絶縁材用に好適に用いることができる。
また、本発明のプリント配線板は、上記本発明のプリント配線板材料を用いたことを特徴とするものである。
本発明によれば、上記構成としたことにより、従来と比較して高いピール強度を実現できるプリント配線板材料およびそれを用いたプリント配線板を実現することが可能となった。
本発明に係る多層プリント配線板の一構成例を示す部分断面図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ詳細に説明する。
本発明のプリント配線板材料は、バインダー成分と、数平均繊維径1μm以上のセルロースファイバーと、数平均繊維径3nm以上1000nm未満のセルロースナノファイバーと、を含む点に特徴を有する。
上記セルロースファイバーおよびセルロースナノファイバーは、以下のようにして得ることができる。
セルロースファイバーおよびセルロースナノファイバーの原材料としては、木材や麻、竹、綿、ジュート、ケナフ、ビート、農産物残廃物、布等の天然植物繊維原料から得られるパルプ、レーヨンやセロファン等の再生セルロース繊維等を用いることができ、中でも特に、パルプが好適である。パルプとしては、植物原料を化学的若しくは機械的に、または、両者を併用してパルプ化することにより得られるクラフトパルプや亜硫酸パルプ等のケミカルパルプ、セミケミカルパルプ、ケミグランドパルプ、ケミメカニカルパルプ、サーモメカニカルパルプ、ケミサーモメカニカルパルプ、リファイナーメカニカルパルプ、砕木パルプおよびこれらの植物繊維を主成分とする脱墨古紙パルプ、雑誌古紙パルプ、段ボール古紙パルプなどを用いることができる。中でも、繊維の強度が強い針葉樹由来の各種クラフトパルプ、例えば、針葉樹未漂白クラフトパルプ、針葉樹酸素晒し未漂白クラフトパルプ、針葉樹漂白クラフトパルプが特に好適である。
上記原材料は主としてセルロース、ヘミセルロースおよびリグニンから構成され、このうちリグニンの含有量は通常0〜40質量%程度、特には0〜10質量%程度である。これらの原材料については、必要に応じ、リグニンの除去ないし漂白処理を行って、リグニン量の調整を行うことができる。なお、リグニン含有量の測定は、Klason法により行うことができる。
上記原材料からセルロースファイバーを製造するためには、上記原材料に対し、叩解ないし粉砕処理を施す方法を用いることができる。
上記叩解ないし粉砕処理は、例えば、パルプ等を高圧ホモジナイザー等により機械的に処理して、繊維径1〜10μm程度に解きほぐし、0.1〜3質量%程度の水懸濁液として、セルロースファイバーを得ることができる。
また、上記原材料からセルロースナノファイバーを製造するためには、上記原材料に対し、叩解ないし粉砕処理の後に磨砕ないし融砕処理を施す手法や、高温高圧水蒸気処理、リン酸塩等による処理等の手法を用いることにより、上記原材料をナノサイズまで解きほぐすことができる。
上記のうち磨砕ないし融砕処理は、例えば、叩解ないし粉砕処理により得られたセルロースファイバーをグラインダー等で繰り返し解きほぐすことにより、繊維径10〜100nm程度のセルロースナノファイバーを得ることができる。
上記磨砕ないし融砕処理は、例えば、栗田機械製作所製グラインダー「ピュアファインミル」等を用いて行うことができる。このグラインダーは、上下2枚のグラインダーの間隙を原料が通過するときに発生する衝撃、遠心力および剪断力により、原料を超微粒子に粉砕する石臼式粉砕機であり、剪断、磨砕、微粒化、分散、乳化およびフィブリル化を同時に行うことができるものである。また、上記磨砕ないし融砕処理は、増幸産業(株)製超微粒磨砕機「スーパーマスコロイダー」を用いて行うこともできる。スーパーマスコロイダーは、単なる粉砕の域を超えた融けるように感じるほどの超微粒化を可能にした磨砕機である。スーパーマスコロイダーは、間隔を自由に調整できる上下2枚の無気孔砥石によって構成された石臼形式の超微粒磨砕機であり、上部砥石は固定であり、下部砥石が高速回転する。ホッパーに投入された原料は遠心力によって上下砥石の間隙に送り込まれ、そこで生じる強大な圧縮、剪断および転がり摩擦力などにより、原材料は次第にすり潰されて、超微粒化される。
また、上記高温高圧水蒸気処理は、上記パルプ等の原材料を高温高圧水蒸気に曝すことによって繊維を解きほぐすことで、セルロースナノファイバーを得る方法である。
さらに、上記リン酸塩等による処理は、上記パルプ等の原材料の表面をリン酸エステル化することにより、セルロース繊維間の結合力を弱め、次いで、磨砕ないし融砕処理を行うことにより、繊維を解きほぐし、セルロースナノファイバーを得る処理法である。例えば、上記パルプ等の原材料を50質量%の尿素および32質量%のリン酸を含む溶液に浸漬して、60℃で溶液をセルロース繊維間に十分に染み込ませた後、180℃で加熱してリン酸化を進め、これを水洗した後、3質量%の塩酸水溶液中、60℃で2時間、加水分解処理をして、再度水洗を行い、さらにその後、3質量%の炭酸ナトリウム水溶液中において、室温で20分間程処理することでリン酸化を完了させ、この処理物を前記磨砕機等で解繊することにより、セルロースナノファイバーを得ることができる。
また、本発明において用いるセルロースファイバーおよびセルロースナノファイバーは、化学修飾および/または物理修飾して、機能性を高めたものであってもよい。ここで、化学修飾としては、アセタール化、アセチル化、シアノエチル化、エーテル化、イソシアネート化等により官能基を付加させたり、シリケートやチタネート等の無機物を化学反応やゾルゲル法等によって複合化させたり、または被覆させるなどの方法で行うことができる。化学修飾の方法としては、例えば、シート状に成形したセルロースファイバーおよびセルロースナノファイバーを無水酢酸中に浸漬して加熱する方法が挙げられる。また、物理修飾の方法としては、例えば、金属やセラミック原料を、真空蒸着、イオンプレーティング、スパッタリング等の物理蒸着法(PVD法)、化学蒸着法(CVD法)、無電解めっきや電解めっき等のめっき法等により、被覆させる方法が挙げられる。これらの修飾は、上記処理前であっても、処理後であってもよい。
本発明に用いられるセルロースファイバーおよびセルロースナノファイバーの数平均繊維径は、SEM(Scanning Electron Microscope;走査型電子顕微鏡)やTEM(Transmission Electron Microscope;透過型電子顕微鏡)等で観察して、写真の対角線に線を引き、その近傍にある繊維をランダムに12点抽出して、最も太い繊維と最も細い繊維を除去した後、残る10点を測定して、平均した値である。
本発明に用いられるセルロースナノファイバーの数平均繊維径は、3nm以上1000nm未満であることが必要であり、好適には3nm〜200nm、より好適には3nm〜100nmである。セルロースナノファイバー単繊維の最小径が3nmであるため、3nm未満は実質的に製造できず、また、1000nm以上では、本発明の所期の効果が得られない。
上記セルロースファイバーの数平均繊維径は、1μm以上であることが必要であり、好適には1μm〜50μm、より好適には1μm〜20μmである。セルロースファイバーの数平均繊維径が上記範囲よりも小さいと、本発明の所期の効果が得られない。
本発明においては、上記セルロースナノファイバーの調製過程において、繊維をナノサイズまで解きほぐす際に、処理を途中で止めて全量を解きほぐさない状態とし、上記数平均繊維径の範囲のセルロース繊維を残すことによっても、本発明の条件を満足するセルロースファイバーとセルロースナノファイバーとの混合物を得ることができる。したがって、本発明のプリント配線板材料においては、上記特定の数平均繊維径の範囲を満足するセルロースファイバーおよびセルロースナノファイバー以外に、上記特定の数平均繊維径の範囲外の数平均繊維径を有するセルロース繊維を含むものであってもよい。
上記セルロースファイバーとしては、上記数平均繊維径の条件を満足するものであれば、市販品を適宜使用することができ、特に制限されるものではない。
本発明によれば、上記セルロースファイバーと上記セルロースナノファイバーとを組み合わせて配合することで、従来になく優れたピール強度を実現することが可能となったものである。本発明における上記セルロースファイバーと上記セルロースナノファイバーとの質量比は、好適には9:1〜1:9、より好適には8:2〜2:8である。この範囲内とすることで、より高いピール強度を得ることができる。
本発明における上記セルロースファイバーおよび上記セルロースナノファイバーの配合量の総量は、溶剤を除く組成物の全体量に対し、好適には0.5〜80質量%、より好適には1〜70質量%である。上記セルロースファイバーおよび上記セルロースナノファイバーの配合量の総量を、0.5質量%以上とすることで、より高いピール強度を得ることができ、80質量%以下とすることで、良好な製膜性を得ることができる。
本発明で用いられるバインダー成分としては、熱可塑性樹脂、および、熱硬化性樹脂や光硬化性樹脂などの硬化性樹脂を好適に用いることができる。
(熱可塑性樹脂)
熱可塑性樹脂としては、アクリル、変性アクリル、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、変性ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、アクリロニトリル−スチレン共重合体、酢酸セルロース、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ乳酸等の汎用プラスチック類、ポリアミド、熱可塑性ポリウレタン、ポリアセタール、ポリカーボネート、超高分子量ポリエチレン、ポリブチレンテレフタレート、変性ポリフェニレンエーテル、ポリスルホン、ポリフェニレンスルファイド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、液晶ポリマー、ポリアミド6T、ポリアミド9T、ポリテトラフロロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリエステルイミド、熱可塑性ポリイミド等のエンジニアリングプラスチック類、オレフィン系、スチレン系、ポリエステル系、ウレタン系、アミド系、塩化ビニル系、水添系等の熱可塑性エラストマーが挙げられる。
(熱硬化性樹脂)
熱硬化性樹脂としては、加熱により硬化して電気絶縁性を示す樹脂であればよく、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールE型エポキシ樹脂、ビスフェノールM型エポキシ樹脂、ビスフェノールP型エポキシ樹脂、ビスフェノールZ型エポキシ樹脂などのビスフェノール型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラックエポキシ樹脂などのノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、アリールアルキレン型エポキシ樹脂、テトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、フェノキシ型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ノルボルネン型エポキシ樹脂、アダマンタン型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂、グリシジルメタアクリレート共重合系エポキシ樹脂、シクロヘキシルマレイミドとグリシジルメタアクリレートとの共重合エポキシ樹脂、エポキシ変性のポリブタジエンゴム誘導体、CTBN変性エポキシ樹脂、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、フェニル−1,3−ジグリシジルエーテル、ビフェニル−4,4’−ジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、エチレングリコールまたはプロピレングリコールのジグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、トリス(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレート、トリグリシジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂などのノボラック型フェノール樹脂、未変性のレゾールフェノール樹脂、桐油、アマニ油、クルミ油などで変性した油変性レゾールフェノール樹脂などのレゾール型フェノール樹脂などのフェノール樹脂、フェノキシ樹脂、尿素(ユリア)樹脂、メラミン樹脂などのトリアジン環含有樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビスマレイミド樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、ベンゾオキサジン環を有する樹脂、ノルボルネン系樹脂、シアネート樹脂、イソシアネート樹脂、ウレタン樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、マレイミド樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、ポリアゾメチン樹脂、熱硬化性ポリイミド等が挙げられる。
(光硬化性樹脂(ラジカル重合))
かかる光硬化性樹脂としては、活性エネルギー線照射により硬化して電気絶縁性を示す樹脂であればよく、特に、分子中に1個以上のエチレン性不飽和結合を有する化合物が好ましく用いられる。エチレン性不飽和結合を有する化合物としては、公知慣用の光重合性オリゴマーおよび光重合性ビニルモノマー等が用いられる。
光重合性オリゴマーとしては、不飽和ポリエステル系オリゴマー、(メタ)アクリレート系オリゴマー等が挙げられる。(メタ)アクリレート系オリゴマーとしては、フェノールノボラックエポキシ(メタ)アクリレート、クレゾールノボラックエポキシ(メタ)アクリレート、ビスフェノール型エポキシ(メタ)アクリレート等のエポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリブタジエン変性(メタ)アクリレート等が挙げられる。なお、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート、メタクリレートおよびそれらの混合物を総称する用語であり、他の類似の表現についても同様である。
光重合性ビニルモノマーとしては、公知慣用のもの、例えば、スチレン、クロロスチレン、α−メチルスチレンなどのスチレン誘導体;酢酸ビニル、酪酸ビニルまたは安息香酸ビニルなどのビニルエステル類;ビニルイソブチルエーテル、ビニル−n−ブチルエーテル、ビニル−t−ブチルエーテル、ビニル−n−アミルエーテル、ビニルイソアミルエーテル、ビニル−n−オクタデシルエーテル、ビニルシクロヘキシルエーテル、エチレングリコールモノブチルビニルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルビニルエーテルなどのビニルエーテル類;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−ヒドロキシメチルアクリルアミド、N−ヒドロキシメチルメタクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−エトキシメチルアクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミドなどの(メタ)アクリルアミド類;トリアリルイソシアヌレート、フタル酸ジアリル、イソフタル酸ジアリルなどのアリル化合物;2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリール(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸のエステル類;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類;メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレートなどのアルコキシアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート類;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート類、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどのアルキレンポリオールポリ(メタ)アクリレート、;ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートなどのポリオキシアルキレングリコールポリ(メタ)アクリレート類;ヒドロキシビバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジ(メタ)アクリレートなどのポリ(メタ)アクリレート類;トリス[(メタ)アクリロキシエチル]イソシアヌレートなどのイソシアヌルレート型ポリ(メタ)アクリレート類などが挙げられる。
(光硬化性樹脂(カチオン重合))
かかる光硬化性樹脂としては、脂環エポキシ化合物、オキセタン化合物およびビニルエーテル化合物等を好適に用いることができる。このうち脂環エポキシ化合物としては、3,4,3’,4’−ジエポキシビシクロヘキシル、2,2−ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)−1,3−ヘキサフルオロプロパン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)メタン、1−[1,1−ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)]エチルベンゼン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(3,4−エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレート、(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシル)メチル−3’,4’−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、エチレン−1,2−ビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボン酸)エステル、シクロヘキセンオキサイド、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアルコール、3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシラン等のエポキシ基を有する脂環エポキシ化合物などが挙げられる。市販品としては、例えば、ダイセル化学工業(株)製のセロキサイド2000、セロキサイド2021、セロキサイド3000、EHPE3150;三井化学(株)製のエポミックVG−3101;油化シェルエポキシ(株)製のE−1031S;三菱ガス化学(株)製のTETRAD―X、TETRAD−C;日本曹達(株)製のEPB−13、EPB−27などが挙げられる。
オキセタン化合物としては、ビス[(3−メチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]エーテル、ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]エーテル、1,4−ビス[(3−メチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、(3−メチル−3−オキセタニル)メチルアクリレート、(3−エチル−3−オキセタニル)メチルアクリレート、(3−メチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート、(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレートやそれらのオリゴマーまたは共重合体などの多官能オキセタン類の他、オキセタンアルコールとノボラック樹脂、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)、カルド型ビスフェノール類、カリックスアレーン類、カリックスレゾルシンアレーン類、またはシルセスキオキサンなどの水酸基を有する樹脂とのエーテル化物、オキセタン環を有する不飽和モノマーとアルキル(メタ)アクリレートとの共重合体等のオキセタン化合物が挙げられる。市販品としては、例えば、宇部興産(株)製のエタナコールOXBP、OXMA、OXBP、EHO、キシリレンビスオキセタン、東亞合成(株)製のアロンオキセタンOXT−101、OXT−201、OXT−211、OXT−221、OXT−212、OXT−610、PNOX−1009等が挙げられる。
ビニルエーテル化合物としては、イソソルバイトジビニルエーテル、オキサノルボルネンジビニルエーテル等の環状エーテル型ビニルエーテル(オキシラン環、オキセタン環、オキソラン環等の環状エーテル基を有するビニルエーテル);フェニルビニルエーテル等のアリールビニルエーテル;n−ブチルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル;シクロヘキシルビニルエーテル等のシクロアルキルビニルエーテル;ハイドロキノンジビニルエーテル、1,4−ブタンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル等の多官能ビニルエーテル、αおよび/またはβ位にアルキル基、アリル基等の置換基を有するビニルエーテル化合物などが挙げられる。市販品としては、例えば、丸善石油化学(株)製の2−ヒドロキシエチルビニルエーテル(HEVE)、ジエチレングリコールモノビニルエーテル(DEGV)、2−ヒドロキシブチルビニルエーテル(HBVE)、トリエチレングリコールジビニルエーテルなどが挙げられる。
また、本発明のプリント配線板材料をアルカリ水溶液で現像可能なアルカリ現像型の絶縁材料として使用する場合には、バインダー成分としてカルボキシル基含有樹脂を使用することも好ましい。
(カルボキシル基含有樹脂)
カルボキシル基含有樹脂としては、感光性の不飽和二重結合を1個以上有する感光性のカルボキシル基含有樹脂、および、感光性の不飽和二重結合を有しないカルボキシル基含有樹脂のいずれも使用可能であり、特定のものに限定されるものではない。カルボキシル基含有樹脂としては、特には、以下に列挙する樹脂を好適に使用することができる。
(1)不飽和カルボン酸と不飽和二重結合を有する化合物との共重合によって得られるカルボキシル基含有樹脂、および、それを変性して分子量や酸価を調整したカルボキシル基含有樹脂。
(2)カルボキシル基含有(メタ)アクリル系共重合樹脂に1分子中にオキシラン環とエチレン性不飽和基を有する化合物を反応させて得られる感光性のカルボキシル基含有樹脂。
(3)1分子中にそれぞれ1個のエポキシ基および不飽和二重結合を有する化合物と不飽和二重結合を有する化合物との共重合体に不飽和モノカルボン酸を反応させ、この反応により生成した第2級の水酸基に飽和または不飽和多塩基酸無水物を反応させて得られる感光性のカルボキシル基含有樹脂。
(4)水酸基含有ポリマーに飽和または不飽和多塩基酸無水物を反応させた後、この反応により生成したカルボン酸に1分子中にそれぞれ1個のエポキシ基および不飽和二重結合を有する化合物を反応させて得られる感光性の水酸基およびカルボキシル基含有樹脂。
(5)多官能エポキシ化合物と不飽和モノカルボン酸とを反応させ、この反応により生成した第2級の水酸基の一部または全部に多塩基酸無水物を反応させて得られる感光性のカルボキシル基含有樹脂。
(6)多官能エポキシ化合物と、1分子中に2個以上の水酸基およびエポキシ基と反応する水酸基以外の1個の反応基を有する化合物と、不飽和基含有モノカルボン酸とを反応させ、得られた反応生成物に多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有感光性樹脂。
(7)フェノール性水酸基をもつ樹脂とアルキレンオキシドまたは環状カーボネートとの反応生成物に不飽和基含有モノカルボン酸を反応させ、得られた反応生成物に多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有感光性樹脂。
(8)多官能エポキシ化合物と、1分子中に少なくとも1個のアルコール性水酸基および1個のフェノール性水酸基を有する化合物と、不飽和基含有モノカルボン酸とを反応させ、得られた反応生成物のアルコール性水酸基に対して多塩基酸無水物の無水物基を反応させて得られるカルボキシル基含有感光性樹脂。
本発明のプリント配線板材料には、セルロースファイバー、セルロースナノファイバーおよびバインダー成分の他、その用途に応じて、慣用の他の配合成分、例えば、硬化触媒、光重合開始剤、着色剤、有機溶剤などを適宜配合することが可能である。
硬化触媒は、硬化性樹脂のうち、主に熱硬化性樹脂を硬化させるためのものであり、例えば、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、4−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール誘導体;ジシアンジアミド、ベンジルジメチルアミン、4−(ジメチルアミノ)−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メトキシ−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メチル−N,N−ジメチルベンジルアミン等のアミン化合物、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド等のヒドラジン化合物;トリフェニルホスフィン等のリン化合物などが挙げられる。また、市販品としては、例えば、2MZ−A、2MZ−OK、2PHZ、2P4BHZ、2P4MHZ(四国化成工業(株)製)、U−CAT3503N、U−CAT3502T、DBU、DBN、U−CATSA102、U−CAT5002(サンアプロ(株)製)などが挙げられ、単独で、または2種以上を混合して使用してもかまわない。また同様に、グアナミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、メラミン、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン、2−ビニル−2,4−ジアミノ−S−トリアジン、2−ビニル−4,6−ジアミノ−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物等のS−トリアジン誘導体を用いることもできる。
また、光重合開始剤は、硬化性樹脂のうち、光硬化性樹脂を硬化させるためのものであり、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾインとベンゾインアルキルエーテル類;アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン等のアセトフェノン類;2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルフォリニル)フェニル]−1−ブタノン等のアミノアルキルフェノン類;2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−ターシャリーブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン等のアントラキノン類;2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類;アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール等のケタール類;ベンゾフェノン等のベンゾフェノン類;又はキサントン類;(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−ペンチルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、エチル−2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルフォスフィネイト等のフォスフィンオキサイド類;各種パーオキサイド類、チタノセン系開始剤などが挙げられる。これらは、N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、N,N−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、ペンチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、トリエチルアミン、トリエタノールアミン等の三級アミン類のような光増感剤等と併用してもよい。これらの光重合開始剤は単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
着色剤としては、着色顔料や染料等としてカラーインデックスで表される公知慣用のものが使用可能である。例えば、Pigment Blue 15、15:1、15:2、15:3、15:4 15:6、16、60、Solvent Blue 35、63、68、70、83、87、94、97、122、136、67、70、Pigment Green 7、36、3、5、20、28、Solvent Yellow 163、Pigment Yellow 24、108、193、147、199、202、110、109、139 179 185 93、94、95、128、155、166、180、120、151、154、156、175、181、1、2、3、4、5、6、9、10、12、61、62、62:1、65、73、74、75、97、100、104、105、111、116、167、168、169、182、183、12、13、14、16、17、55、63、81、83、87、126、127、152、170、172、174、176、188、198、Pigment Orange 1、5、13、14、16、17、24、34、36、38、40、43、46、49、51、61、63、64、71、73、Pigment Red 1、2、3、4、5、6、8、9、12、14、15、16、17、21、22、23、31、32、112、114、146、147、151、170、184、187、188、193、210、245、253、258、266、267、268、269、37、38、41、48:1、48:2、48:3、48:4、49:1、49:2、50:1、52:1、52:2、53:1、53:2、57:1、58:4、63:1、63:2、64:1、68、171、175、176、185、208、123、149、166、178、179、190、194、224、254、255、264、270、272、220、144、166、214、220、221、242、168、177、216、122、202、206、207、209、Solvent Red 135、179、149、150、52、207、Pigment Violet 19、23、29、32、36、38、42、Solvent Violet 13、36、Pigment Brown 23、25、Pigment Black 1、7等が挙げられる。
有機溶剤としては、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼンなどの芳香族炭化水素類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロプレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテルなどのグリコールエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートおよび上記グリコールエーテル類のエステル化物などのエステル類;エタノール、プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコールなどのアルコール類;オクタン、デカンなどの脂肪族炭化水素類;石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサなどの石油系溶剤等を挙げることができる。
また、必要に応じて、消泡・レベリング剤、チクソトロピー付与剤・増粘剤、カップリング剤、分散剤、難燃剤等の添加剤を含有させることができる。
消泡剤・レベリング剤としては、シリコーン、変性シリコーン、鉱物油、植物油、脂肪族アルコール、脂肪酸、金属石鹸、脂肪酸アミド、ポリオキシアルキレングリコール、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル等の化合物等が使用できる。
チクソトロピー付与剤・増粘剤としては、カオリナイト、スメクタイト、モンモリロナイト、ベントナイト、タルク、マイカ、ゼオライト等の粘土鉱物や微粒子シリカ、シリカゲル、不定形無機粒子、ポリアミド系添加剤、変性ウレア系添加剤、ワックス系添加剤などが使用できる。
カップリング剤としては、アルコキシ基としてメトキシ基、エトキシ基、アセチル等であり、反応性官能基としてビニル、メタクリル、アクリル、エポキシ、環状エポキシ、メルカプト、アミノ、ジアミノ、酸無水物、ウレイド、スルフィド、イソシアネート等である、例えば、ビニルエトキシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニル・トリス(β―メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシラン等のビニル系シラン化合物、γ−アミノプロピルトリメトキシラン、Ν―β―(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン等のアミノ系シラン化合物、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β―(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等のエポキシ系シラン化合物、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプト系シラン化合物、Ν―フェニル―γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のフェニルアミノ系シラン化合物等のシランカップリング剤、イソプロピルトリイソステアロイル化チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトラ(1,1−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス−(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリステアロイルジアクリルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、ジクミルフェニルオキシアセテートチタネート、ジイソステアロイルエチレンチタネート等のチタネート系カップリング剤、エチレン性不飽和ジルコネート含有化合物、ネオアルコキシジルコネート含有化合物、ネオアルコキシトリスネオデカノイルジルコネート、ネオアルコキシトリス(ドデシル)ベンゼンスルホニルジルコネート、ネオアルコキシトリス(ジオクチル)ホスフェートジルコネート、ネオアルコキシトリス(ジオクチル)ピロホスフェートジルコネート、ネオアルコキシトリス(エチレンジアミノ)エチルジルコネート、ネオアルコキシトリス(m−アミノ)フェニルジルコネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル)ブチル,ジ(ジトリデシル)ホスフィトジルコネート、ネオペンチル(ジアリル)オキシ,トリネオデカノイルジルコネート、ネオペンチル(ジアリル)オキシ,トリ(ドデシル)ベンゼン−スルホニルジルコネート、ネオペンチル(ジアリル)オキシ,トリ(ジオクチル)ホスファトジルコネート、ネオペンチル(ジアリル)オキシ,トリ(ジオクチル)ピロ−ホスファトジルコネート、ネオペンチル(ジアリル)オキシ,トリ(N−エチレンジアミノ)エチルジルコネート、ネオペンチル(ジアリル)オキシ,トリ(m−アミノ)フェニルジルコネート、ネオペンチル(ジアリル)オキシ,トリメタクリルジルコネート、ネオペンチル(ジアリル)オキシ,トリアクリルジルコネート、ジネオペンチル(ジアリル)オキシ,ジパラアミノベンゾイルジルコネート、ジネオペンチル(ジアリル)オキシ,ジ(3−メルカプト)プロピオニックジルコネート、ジルコニウム(IV)2,2−ビス(2−プロペノラトメチル)ブタノラト,シクロジ[2,2−(ビス2−プロペノラトメチル)ブタノラト]ピロホスファト−O,O等のジルコネート系カップリング剤、ジイソブチル(オレイル)アセトアセチルアルミネート、アルキルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート等のアルミネート系カップリング剤等が使用できる。
分散剤としては、ポリカルボン酸系、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合系、ポリエチレングリコール、ポリカルボン酸部分アルキルエステル系、ポリエーテル系、ポリアルキレンポリアミン系等の高分子型分散剤、アルキルスルホン酸系、四級アンモニウム系、高級アルコールアルキレンオキサイド系、多価アルコールエステル系、アルキルポリアミン系等の低分子型分散剤等が使用できる。
難燃剤としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の水和金属系、赤燐、燐酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、ホウ酸亜鉛、錫酸亜鉛、モリブデン化合物系、臭素化合物系、塩素化合物系、燐酸エステル、含燐ポリオール、含燐アミン、メラミンシアヌレート、メラミン化合物、トリアジン化合物、グアニジン化合物、シリコンポリマー等が使用できる。
その他配合成分としては、ジアゾニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩等の光酸発生剤、カルバメート化合物、α−アミノケトン化合物、O−アシルオキシム化合物等の光塩基発生剤、硫酸バリウム、球状シリカ、ハイドロタルサイト等の無機フィラー、シリコンパウダー、ナイロンパウダー、フッ素パウダー等の有機フィラー、ラジカル捕捉剤、紫外線吸収剤、過酸化物分解剤、熱重合禁止剤、密着促進剤、防錆剤等が挙げられる。
以上説明したような構成の本発明に係るプリント配線板材料は、コア材および多層プリント配線板の層間絶縁材用に好適に使用することができ、これにより、得られたプリント配線板において、本発明の所期の効果を得ることができるものである。さらに、本発明をプリント配線板材料に適用する場合には、例えば、上記セルロースファイバーおよびセルロースナノファイバーの混合物をシート状に成形し、このシートにバインダー成分を含浸、乾燥させてプリプレグを作製する方法を用いることができる。
図1に、本発明に係る多層プリント配線板の一構成例を示す部分断面図を示す。図示する多層プリント配線板は、例えば、以下のように製造することができる。まず、導体パターン1が形成されたコア基板2に貫通穴を形成する。貫通穴の形成は、ドリルや金型パンチ、レーザー光など適切な手段によって行うことができる。その後、粗化剤を用いて粗化処理を行う。一般に、粗化処理は、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、メトキシプロパノール等の有機溶剤、または苛性ソーダ、苛性カリ等のアルカリ性水溶液等で膨潤させ、重クロム酸塩、過マンガン酸塩、オゾン、過酸化水素/硫酸、硝酸等の酸化剤を用いて行われる。
次に、無電解めっきや電解めっきの組合せ等により、導体パターン3を形成する。無電解めっきにより導体層を形成する工程は、めっき用触媒を含む水溶液に浸漬し、触媒の吸着を行った後、めっき液に浸漬してめっきを析出させるという工程である。常法(サブトラクティブ法、セミアデティブ法等)に従って、コア基板2の表面の導体層に所定の回路パターンを形成し、図示するように、両側に導体パターン3を形成する。このとき、貫通穴にもめっき層が形成され、その結果、上記多層プリント配線板の導体パターン3のコネクション部4と導体パターン1のコネクション部1aとの間は電気的に接続されることになり、スルーホール5が形成される。
次に、スクリーン印刷法やスプレーコーティング法、カーテンコーティング法等の適切な方法により、例えば、熱硬化性組成物を塗布した後、加熱硬化させ、層間絶縁層6を形成する。ドライフィルムまたはプリプレグを用いる場合には、ラミネートもしくは熱板プレスして加熱硬化させ、層間絶縁層6を形成する。次に、各導体層のコネクション部間を電気的に接続するためのビア7を、例えば、レーザー光など適切な手段によって形成し、上記導体パターン3と同様の方法で導体パターン8を形成する。さらに、同様の方法で層間絶縁層9、ビア10および導体パターン11を形成する。その後、最外層にソルダーレジスト層12を形成することで、多層プリント配線板が製造される。上記においては、積層基板上に層間絶縁層および導体層を形成する例について説明したが、積層基板の代わりに片面基板、または、両面基板を用いてもよい。
以下、本発明を、実施例を用いてより詳細に説明する。なお、以下の表中の数字は、すべて質量部を示す。
[合成例1]
(ワニス1)
攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下ロートおよび窒素導入管を備えた2リットルセパラブルフラスコに、溶媒としてのジエチレングリコールジメチルエーテル900g、および、重合開始剤としてのt−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート(日油(株)製、商品名;パーブチルO)21.4gを加えて、90℃に加熱した。加熱後、ここに、メタクリル酸309.9g、メタクリル酸メチル116.4g、および、ラクトン変性2−ヒドロキシエチルメタクリレート((株)ダイセル製、商品名;プラクセルFM1)109.8gを、重合開始剤であるビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート(日油(株)製、商品名;パーロイルTCP)21.4gとともに3時間かけて滴下して加えた。さらに、これを6時間熟成することにより、カルボキシル基含有共重合樹脂を得た。なお、これらの反応は、窒素雰囲気下で行った。
次に、得られたカルボキシル基含有共重合樹脂に、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート((株)ダイセル製、商品名;サイクロマーA200)363.9g、開環触媒としてのジメチルベンジルアミン3.6g、重合抑制剤としてのハイドロキノンモノメチルエーテル1.80gを加え、100℃に加熱し、これを攪拌することにより、エポキシの開環付加反応を行った。16時間後、固形分の酸価が108.9mgKOH/g、質量平均分子量が25,000のカルボキシル基含有樹脂を53.8質量%(不揮発分)含む溶液を得た。
[合成例2]
(ワニス2)
温度計、攪拌機、滴下ロートおよび還流冷却器を備えたフラスコに、溶媒としてのジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、および、触媒としてのアゾビスイソブチロニトリルを入れ、窒素雰囲気下、これを80℃に加熱し、メタアクリル酸とメチルメタアクリレートとを0.40:0.60のモル比で混合したモノマーを約2時間かけて滴下した。さらに、これを1時間攪拌した後、温度を115℃にまで上げ、失活させて樹脂溶液を得た。
この樹脂溶液を冷却後、これを触媒として臭化テトラブチルアンモニウムを用い、95〜105℃で30時間の条件で、ブチルグリシジルエーテルを0.40のモル比で、得られた樹脂のカルボキシル基の等量と付加反応させ、冷却した。
さらに、上記で得られた樹脂のOH基に対して、95〜105℃で8時間の条件で、無水テトラヒドロフタル酸を0.26のモル比で付加反応させた。これを、冷却後に取り出して、固形分の酸価が78.1mgKOH/g、質量平均分子量が35,000のカルボキシル基含有樹脂を50質量%(不揮発分)含む溶液を得た。
[合成例3]
(ワニス3)
温度計、攪拌器、滴下ロートおよび還流冷却器を備えたフラスコに、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(DIC(株)製、エピクロンN−680、エポキシ当量=210)210gと、溶媒としてのカルビトールアセテート96.4gとを加え、加熱溶解させた。続いて、これに、重合禁止剤としてのハイドロキノン0.1g、および、反応触媒としてのトリフェニルホスフィン2.0gを加えた。この混合物を95〜105℃に加熱し、アクリル酸72gを徐々に滴下し、酸価が3.0mgKOH/g以下となるまで、約16時間反応させた。この反応生成物を80〜90℃にまで冷却した後、テトラヒドロフタル酸無水物76.1gを加え、赤外吸光分析により、酸無水物の吸収ピーク(1780cm−1)がなくなるまで、約6時間反応させた。この反応溶液に、出光興産(株)製の芳香族系溶剤イプゾール#150を96.4g加え、希釈した後に取り出した。このようにして得られたカルボキシル基含有の感光性ポリマー溶液は、不揮発分が65質量%、固形分の酸価が78mgKOH/gであった。
[セルロースファイバー分散液の作製]
針葉樹クラフトパルプ(NBKP)を高圧ホモジナイザーで機械的に処理し、得られた数平均繊維径3μmのセルロースファイバーを水に添加して十分に撹拌し、セルロースファイバー10質量%の水懸濁液を作製した。これを脱水濾過し、濾物重量の10倍量のカルビトールアセテートを加え、30分間攪拌した後に濾過した。この置換操作を3回繰返して、濾物重量の10倍量のカルビトールアセテートを加え、10質量%のセルロースファイバー分散液を作製した。
[セルロースナノファイバー分散液の作製]
セルロースナノファイバー((株)スギノマシン製,BiNFi−s(ビンフィス)10質量%セルロース、数平均繊維径80nm)を脱水濾過し、濾物重量の10倍量のカルビトールアセテートを加えて、30分間攪拌した後に濾過した。この置換操作を3回繰返して、濾物重量の10倍量のカルビトールアセテートを加え、10質量%のセルロースナノファイバー分散液を作製した。
[評価]
下記表1および表2中の記載に従い、各成分を配合、攪拌して、3本ロールにて分散させて、各組成物を作製した。得られた組成物を、150mm×100mmの大きさで厚さ1.6mmのFR−4銅張り積層板(銅厚18μm)にスクリーン印刷法にて全面に印刷し、熱風循環式乾燥炉で140℃、30分間の条件で硬化させた。硬化後の膜厚は50μmであった。その後、過マンガン酸カリウム水溶液にて硬化物の表面を粗化し、無電解銅めっき、次いで電解銅めっきを全面につけて、評価基板を作製した。銅めっき部に、幅10mm、長さ100mmの部分の切込みをいれ、この一端を剥がしてつかみ具で掴み、室温中にて、50mm/分の速度で垂直方向に35mmを引き剥がした時の荷重(ピール強度)を測定した。
*1)熱硬化性化合物1:エピコート828 三菱化学(株)製
*2)熱硬化性化合物2:エピコート807 三菱化学(株)製
*3)硬化触媒1:2MZ−A 四国化成工業(株)製
*4)着色剤:フタロシアニンブルー
*5)有機溶剤:カルビトールアセテート
下記表3および表4中の記載に従い、各成分を配合、攪拌して、3本ロールにて分散させて、各組成物を作製した。得られた組成物を、150mm×100mmの大きさで厚さ1.6mmのFR−4銅張り積層板(銅厚18μm)にスクリーン印刷法にて全面に印刷し、熱風循環式乾燥炉で100℃、30分間の条件で乾燥後、170℃、60分間の条件で硬化させた。硬化後の膜厚は50μmであった。その後、過マンガン酸カリウム水溶液にて硬化物の表面を粗化し、無電解銅めっき、次いで電解銅めっきを全面につけて、評価基板を作製した。銅めっき部に、幅10mm、長さ100mmの部分の切込みをいれ、この一端を剥がしてつかみ具で掴み、室温中にて、50mm/分の速度で垂直方向に35mmを引き剥がした時の荷重(ピール強度)を測定した。
*6)熱硬化性化合物3:ユニディック V−8000(固形分40質量%) DIC(株)製
*7)熱硬化性化合物4:デナコールEX−830 ナガセケムテックス(株)製
*8)硬化触媒2:トリフェニルホスフィン
下記表5および表6中の記載に従い、各成分を配合して、混練機(ラボプラストミル、東洋精機(株)製)を用いて、180℃で10分間、回転数70rpmで溶融混練した。得られた混練物を、プレス機(ラボプレスP2−30T、東洋精機(株)製)を用いて、190℃、0.5MPaで3分間、20MPaで1分間にわたり熱プレスし、さらに、23℃、0.5MPaで1分間にわたり冷却プレスした。これにより、厚さ50μmのシートを得た。このシートを、150mm×100mmの大きさで厚さ1.6mmのFR−4銅張り積層板(銅厚18μm)に、熱プレスにより190℃、20MPaで1分間にわたり熱プレスし、さらに23℃、0.5MPaで1分間にわたり冷却プレスして、試験片を作製した。その後、過マンガン酸カリウム水溶液にて硬化物の表面を粗化し、無電解銅めっき、次いで電解銅めっきを全面につけて、評価基板を作製した。銅めっき部に、幅10mm、長さ100mmの部分の切込みをいれ、この一端を剥がしてつかみ具で掴み、室温中にて、50mm/分の速度で垂直方向に35mmを引き剥がした時の荷重(ピール強度)を測定した。
*9)熱可塑性樹脂1:ノバテックPP BC03L 日本ポリプロ(株)製
下記表7および表8中の記載に従い、各成分を配合して、混練機(ラボプラストミル、東洋精機(株)製)を用いて、150℃で10分間、回転数70rpmで溶融混練した。得られた混練物を、プレス機(ラボプレスP2−30T、東洋精機(株)製)を用いて、160℃、0.5MPaで3分間、20MPaで1分間にわたり熱プレスし、さらに、23℃、0.5MPaで1分間にわたり冷却プレスした。これにより、厚さ50μmのシートを得た。このシートを150mm×100mmの大きさで厚さ1.6mmのFR−4銅張り積層板(銅厚18μm)に、熱プレスにより190℃、20MPaで1分間にわたり熱プレスし、さらに23℃、0.5MPaで1分間にわたり冷却プレスして、試験片を作製した。その後、過マンガン酸カリウム水溶液にて硬化物の表面を粗化し、無電解銅めっき、次いで電解銅めっきを全面につけて、評価基板を作製した。銅めっき部に、幅10mm、長さ100mmの部分の切込みをいれ、この一端を剥がしてつかみ具で掴み、室温中にて、50mm/分の速度で垂直方向に35mmを引き剥がした時の荷重(ピール強度)を測定した。
*10)熱可塑性樹脂2:ノバテックLDLC561 日本ポリエチレン(株)製
下記表9および表10中の記載に従い、各成分を配合、攪拌して、3本ロールにて分散させて、各組成物を作製した。得られた組成物を、150mm×100mmの大きさで厚さ1.6mmのFR−4銅張り積層板(銅厚18μm)にスクリーン印刷法にて全面に印刷し、熱風循環式乾燥炉で120℃、10分間の条件で乾燥後、250℃、30分間の条件で硬化させた。硬化後の膜厚は50μmであった。その後、過マンガン酸カリウム水溶液にて硬化物の表面を粗化し、無電解銅めっき、次いで電解銅めっきを全面につけて、評価基板を作製した。銅めっき部に、幅10mm、長さ100mmの部分の切込みをいれ、この一端を剥がしてつかみ具で掴み、室温中にて、50mm/分の速度で垂直方向に35mmを引き剥がした時の荷重(ピール強度)を測定した。
*11)熱可塑性樹脂3:ソクシール SOXR−OB ニッポン高度紙工業(株)製のワニス(固形分70質量%)
下記表11および表12中の記載に従い、各成分を配合、攪拌して、3本ロールにて分散させて、各組成物を作製した。得られた組成物を、150mm×100mmの大きさで厚さ1.6mmのFR−4銅張り積層板(銅厚18μm)にスクリーン印刷法にて全面に印刷し、メタルハライドランプにて350nmの波長で2J/cmの積算光量を照射し、硬化させた。硬化後の膜厚は50μmであった。その後、過マンガン酸カリウム水溶液にて硬化物の表面を粗化し、無電解銅めっき、次いで電解銅めっきを全面につけて、評価基板を作製した。銅めっき部に、幅10mm、長さ100mmの部分の切込みをいれ、この一端を剥がしてつかみ具で掴み、室温中にて、50mm/分の速度で垂直方向に35mmを引き剥がした時の荷重(ピール強度)を測定した。
*12)光硬化性化合物1:ビスフェノールA型エポキシアクリレート 三菱化学(株)製
*13)光硬化性化合物2:トリメチロールプロパントリアクリレート
*14)光硬化性化合物3:カヤマーPM2 日本化薬(株)製
*15)光硬化性化合物4:ライトエステルHO 共栄社化学(株)製
*16)光重合開始剤1:2−エチルアントラキノン
下記表13〜表18中の記載に従って、各成分を配合、攪拌して、3本ロールにて分散させて、各組成物を作製した。得られた組成物を、150mm×100mmの大きさで厚さ1.6mmのFR−4銅張り積層板(銅厚18μm)にスクリーン印刷法にて全面に印刷し、熱風循環式乾燥炉にて、80℃、30分間で乾燥させた。次に、試験基板縁部をカバーできるネガパターンを用い、プリント配線板用露光機HMW−680GW((株)オーク製作所製)で700mJ/cmの積算光量で露光し、30℃で1%の炭酸ナトリウム水溶液を現像液として、プリント配線板用現像機にて60秒間現像し縁部を、続いて150℃で60分間、熱風循環式乾燥炉で熱硬化させた。硬化後の膜厚は50μmであった。その後、過マンガン酸カリウム水溶液にて硬化物の表面を粗化し、無電解銅めっき、次いで電解銅めっきを全面につけて、評価基板を作製した。銅めっき部に、幅10mm、長さ100mmの部分の切込みをいれ、この一端を剥がしてつかみ具で掴み、室温中にて、50mm/分の速度で垂直方向に35mmを引き剥がした時の荷重(ピール強度)を測定した。
*17)硬化触媒3:微粉砕メラミン 日産化学(株)製
*18)硬化触媒4:ジシアンジアミド
*19)光重合開始剤2:イルガキュア907 BASF社製
*20)光硬化性化合物5:ジペンタエリスリトルテトラアクリレート
*21)熱硬化性化合物5:TEPIC−H 日産化学(株)製
以上詳述した通り、数平均繊維径3nm以上1000nm未満のセルロースナノファイバーと、数平均繊維径1μm以上のセルロースファイバーとを含有する絶縁材料を用いることにより、飛躍的にピール強度の向上が確認された。
1,3,8,11 導体パターン
2 コア基板
1a,4 コネクション部
5 スルーホール
6,9 層間絶縁層
7,10 ビア
12 ソルダーレジスト層

Claims (6)

  1. バインダー成分と、数平均繊維径1μm以上のセルロースファイバーと、数平均繊維径3nm〜200nmのセルロースナノファイバーと、を含むことを特徴とするプリント配線板材料。
  2. 前記バインダー成分が熱可塑性樹脂である請求項1記載のプリント配線板材料。
  3. 前記バインダー成分が硬化性樹脂である請求項1記載のプリント配線板材料。
  4. コア材用である請求項1〜3のうちいずれか一項記載のプリント配線板材料。
  5. 多層プリント配線板の層間絶縁材用である請求項1〜3のうちいずれか一項記載のプリント配線板材料。
  6. 請求項1〜5のうちいずれか一項記載のプリント配線板材料を用いたことを特徴とするプリント配線板。
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