JP6639879B2 - キャップシール付き容器、及びキャップシール - Google Patents

キャップシール付き容器、及びキャップシール Download PDF

Info

Publication number
JP6639879B2
JP6639879B2 JP2015226049A JP2015226049A JP6639879B2 JP 6639879 B2 JP6639879 B2 JP 6639879B2 JP 2015226049 A JP2015226049 A JP 2015226049A JP 2015226049 A JP2015226049 A JP 2015226049A JP 6639879 B2 JP6639879 B2 JP 6639879B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
line
cap seal
cap
cut line
length
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2015226049A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017095113A (ja
Inventor
昌彦 大岡
昌彦 大岡
山本 貴史
貴史 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Seal Inc
Original Assignee
Fuji Seal Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Seal Inc filed Critical Fuji Seal Inc
Priority to JP2015226049A priority Critical patent/JP6639879B2/ja
Publication of JP2017095113A publication Critical patent/JP2017095113A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6639879B2 publication Critical patent/JP6639879B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Closures For Containers (AREA)

Description

本発明は、飲料容器などの各種容器にキャップシールが熱収縮装着されたキャップシール付き容器及びキャップシールに関する。
従来、飲料や調味料などが入れられた容器のキャップ部を保護し、また、キャップ部の未開封を保証するため、キャップシールが用いられている(特許文献1)。キャップシールは、容器のキャップ部を含む首部に少なくとも装着される。
特許文献1には、瓶の細口部を被覆する部分に封緘保証用のミシン目線が形成されたキャップシールが開示されている。かかるキャップシールが細口部を含んで瓶に装着された包装体について、悪戯目的などでキャップシールのみを瓶から引き抜いた際、封緘保証用のミシン目線で切れ、裂け目が生じることが予定されている。本明細書において、「裂け目」は、ミシン目線などで切れることで生じる破断跡をいう。
しかしながら、封緘保証用のミシン目線だけでは、そのミシン目線にて十分に切れず、目視で開封の有無を確認できるほどの裂け目が生じないことがある。特に、細口部と拡径部との径差が比較的小さい場合、封緘保証用のミシン目線で切れ難く、前記のような裂け目が生じ難い。ミシン目線でキャップシールが切れないと、引き抜いたキャップシールを元の位置に押し戻すと、目視によってキャップシールが引き抜かれたどうかを発見することが困難であり、悪戯発見及び悪戯防止の対策が求められる。
実開昭62−188449号公報
本発明の目的は、引き抜いたときに目視で確認できる裂け目が生じるキャップシール付き容器及びキャップシールを提供することである。
本発明のキャップシール付き容器は、内容物を収納する胴部と、前記胴部に繋がった首部であってキャップ部を含む首部と、を有する容器と、前記キャップ部を含む首部に熱収縮装着されたキャップシールと、を備え、前記キャップ部を含む首部の外面のうち前記キャップシールの被装着面が、外側に突出した突出面と、前記突出面よりも周長の小さい凹み面と、を有し、前記キャップシールのうち前記凹み面に対応する領域に、前記キャップシールの周方向に対して傾斜して延びる長さ4mm以上の有端状の切込み線と、前記切込み線の少なくとも一方側の端部に連設されたミシン目線であって断続的に連なる複数の貫通孔部からなり且つ前記貫通孔部の長さが前記切込み線の長さよりも小さいミシン目線、又は、前記切込み線の少なくとも一方側の端部に連設されたハーフカット線と、が設けられている。
発明の好ましいキャップシール付き容器は、前記ミシン目線又はハーフカット線が、前記切込み線の延長線上に延設されている、又は、前記切込み線の端部に交差するように設けられている。
本発明の好ましいキャップシール付き容器は、前記キャップシールのうち少なくとも前記切込み線が設けられた領域が、容器の首部に密着されている。
本発明の別の局面によれば、容器に装着する前のキャップシールが提供される。
このキャップシールは、周方向に熱収縮可能な筒状体を有し、前記筒状体には、周方向に延びる横ミシン目線と、前記横ミシン目線から軸方向に離れた切込み線であって、周方向に対して傾斜して延び且つ長さ5mm以上の有端状の切込み線と、前記切込み線の一方側の端部に連設され且つ前記切込み線の延長線上に延びるミシン目線又はハーフカット線と、前記切込み線の反対側の端部に連設され且つ前記切込み線の延長線上に延びるミシン目線又はハーフカット線と、が設けられている。
本発明のキャップシール付き容器のキャップシールを引き抜くと、切込み線及びそれに連設されたミシン目線又はハーフカット線に略沿って目視で確認できる裂け目が生じるようになる。かかるキャップシール付き容器は、引き抜いたキャップシールを元に戻しても、前記裂け目を目視によって容易に判別できるので、悪戯などの有無を容易に発見できる。
第1実施形態に係るキャップシール付き容器の正面図。 同キャップシール付き容器の左側面図。 図1のIII−III線断面図。ただし、容器は断面で表していない。 容器の正面図。ただし、容器の軸を基準にして右半分を断面で表している。 筒状に開いた状態のキャップシールを正面上側から見た斜視図。 同キャップシールを背面上側から見た斜視図。背面は、正面とは反対側の面である(以下、同じ)。 扁平状に折り畳んだ状態のキャップシールの左側面図。 同キャップシールの右側面図。 図7のキャップシールを上側から見た平面図。 予備成形したキャップシールを正面上側から見た斜視図。 同予備成形したキャップシールを左側面上側から見た斜視図。 図10のXII−XII線断面図。 キャップシール付き容器の製法を示す断面図。ただし、容器の胴部は省略し、また、容器は断面で表していない。 キャップシール付き容器の開封時を示す左側面図。ただし、容器の胴部は省略している。 キャップシール付き容器のキャップシールを引き抜いた際の状態を示す左側面図。ただし、容器の胴部は省略している。 第3実施形態のキャップシール付き容器を、図1のIII−III線と同様の箇所で切断した断面図。ただし、容器については、その軸を基準にして右半分のみを断面で表している。 第4実施形態のキャップシールであって、それを扁平状に折り畳んだ状態のキャップシールの左側面図。 第5実施形態のキャップシールであって、それを扁平状に折り畳んだ態のキャップシールの左側面図。 実施例で作製したキャップシールであって扁平状に折り畳んだ状態のキャップシールの左側面図。 実施例で使用した容器のキャップ部を含む首部の正面図。
以下、本発明について、図面を参照しつつ説明する。
本明細書において、本明細書において、「上」及び「下」は、キャップシール付き容器を自立させた状態を基準にしている。キャップシールの軸方向は、キャップシールを円筒状に開いた状態で、その円筒の全ての中心を通る線方向であり、キャップシールの周方向は、その円筒の軸周り方向であって、キャップシールを扁平状に折り畳んだときには、前記軸方向と直交する方向となる。また、「PPP〜QQQ」という記載は、「PPP以上QQQ以下」を意味する。
本明細書において、平行は、厳密な角度関係のみならず、本発明の属する技術分野において許容される誤差範囲を含むものとする。例えば、平行は、厳密な角度±10度の範囲内であることを意味し、好ましくは、±5度の範囲内である。
[第1実施形態]
<キャップシール付き容器の概要>
図1乃至図3において、本発明のキャップシール付き容器Aは、キャップ部1及び首部2を有する容器Bと、前記キャップ部1を含む首部2に熱収縮装着されたキャップシールC2と、を備えている。
以下、キャップシールについては、熱収縮させる前のキャップシールに符号Cを、予備成形したキャップシールに符号C1を、容器に熱収縮装着したキャップシールに符号C2を付すものとする。
先ず容器B及びキャップシールCの詳細を説明した後、キャップシール付き容器Aの詳細について説明する。
<容器>
容器Bは、図4に示すように、内容物を収納する収納空間を有する胴部3と、前記胴部3に繋がる首部2であってキャップ部1を含む首部2と、を有する。
胴部3の外形は、内部に内容物を収納できる中空状であれば特に限定されず、図示例のような略四角柱状(略直方体状)のほか、図示しないが、略円柱状、略楕円柱状、略三角柱状などの略多角柱状、略三角錐状などの略多角錐状、略瓢箪形状、略だるま形状などでもよい。ここで、本明細書において、形状の「略」は、本発明の属する技術分野において許容される形状を意味する。例えば、略多角柱状や略多角錐状の「略」は、角部が面取りされている形状、辺の一部が僅かに膨らむ又は窪んでいる形状、辺が若干湾曲している形状などが含まれる。また、略円柱状、略楕円柱状、略瓢箪形状及び略だるま形状の「略」は、円弧の一部が膨らむ又は窪んでいる形状、円弧の一部が直線又は斜線とされた形状などが含まれる。
胴部3は、底面部31を含み、その底面部31において容器Bは自立可能である。胴部3に収納される内容物は、特に限定されず、例えば、アルコール類、水、牛乳、コーヒーなどの飲料、しょうゆ、出汁などの液状調味料又は顆粒状調味料、シャンプー、ボディソープなどのサニタリー品などが挙げられる。
首部2は、中空筒状であり、胴部3の内部の収納空間と協働して内容物を収納する収納空間を構成している。首部2は、胴部3と同時に一体的に成形されている。もっとも、首部2と胴部3をそれぞれ別体で形成し、両者を接合することによって一体化してもよい。図示例では、首部2は胴部3の上端部から胴部3の軸方向と平行に突設されている。もっとも、首部2は、胴部3の上端部に設けられる場合に限定されず、例えば、胴部3の側面部に設けられていてもよい(図示せず)。また、首部2は、胴部3の軸方向と平行(略上方)に突設される場合に限定されず、例えば、胴部3の側方に突設されていてもよい(図示せず)。首部2が胴部3の側方に突設されている場合には、首部2の軸方向が胴部3の軸方向と非平行になる場合がある。
首部2の上端部には、注出口が開口されている。注出口は、胴部3及び首部2の収納空間に連通している。この注出口を開閉するために、首部2には、キャップ部1が着脱可能に取り付けられている。図示例のキャップ部1は、首部2の外側にネジ作用にて螺合されている。もっとも、キャップ部1は、注出口を閉塞できるように首部2に取り付けられていることを条件として、例えば、注出口の内側に内嵌着される形式、注出口の外側に外嵌着される形式、ヒンジを介して注出口を開閉できる形式などであってもよい(いずれの形式も図示せず)。
図示例のようなネジ作用で取り付けられるキャップ部1は、上面が閉塞された略円筒状である。このようなキャップ部1が取り付けられる首部2は、少なくともキャップ部1が取り付けられる取付け部21に雄ネジ29が形成されている。
胴部3、首部2及びキャップ部1の材質は、特に限定されず、それぞれ独立して、ガラス、合成樹脂、金属、陶器などが挙げられる。例えば、胴部3と首部2は、同じ材質(ガラス、合成樹脂、金属及び陶器から選ばれる一種)で同時に一体的に形成され、キャップ部1は、合成樹脂又は金属で形成される。
前記キャップ部1を含む首部2の外形は、直胴状でなく、首部2の延びる方向(図示例では胴部3の軸方向)において径差を有する非直胴状である。前記直胴状は、首部2の延びる方向においてその首部2の外面の周長が変わらない形状をいう。なお、前記キャップ部1を含む首部2は、キャップ部1が取り付けられた状態における首部2を意味する。キャップ部1を含む首部2の外形は、(1)キャップ部1の外形が首部2の外形と同じ又はそれよりも大きい場合には、キャップ部1の外形と、キャップ部以外の首部2の外形と、から構成され、(2)キャップ部1の外形が首部2の外形よりも小さい場合には、首部2の外形から構成される。前記(2)のキャップ部1の外形が首部2の外形よりも小さい場合としては、キャップ部が注出口の内側に内嵌着される形式である場合などが上げられる。
前記キャップ部1を含む首部2の外面は、部分的に径外方向に突出した突出面2aと、前記突出面2aよりも周長の小さい凹み面2bと、を有する。突出面2aと凹み面2bは、首部2の軸方向において隣接しており、突出面2aはキャップ部1側に配置されている。図示例では、突出面2aは、上側に位置し、凹み面2bは、その突出面2aの直下に位置している。
具体的には、首部2は、キャップ部1が取り付けられる取付け部21と、その取付け部21の下方に連続して形成され且つ外側に突出した径大部22と、前記径大部22の下方に連続して形成され且つ径大部22の周長よりも小さい縮径部23と、前記縮径部23と胴部3の間に形成され且つ胴部3に向かうに従って次第に周長が大きくなる部分を有する肥大部24と、を有する。径大部22及び肥大部24は、いずれも縮径部23に比して周長が大きい。従って、縮径部23を基準にして、首部2の軸方向両側(図示例では上側及び下側)には、縮径部23の周長よりも大きい部分が形成されている。肥大部24は、縮径部23と胴部3を繋ぐ部分であり、下方に向かうに従って次第に周長が大きくなっている。もっとも、首部2には径大部22が形成されていなくてもよい。
図示例では、雄ネジ29を除いて、取付け部21は直胴状である。この取付け部21の周長は縮径部23の周長と略同じであり、従って、径大部22の周長は、取付け部21の周長及び縮径部23の周長の何れよりも大きい。なお、図示例のキャップ部1の外形は首部2の取付け部21の外形よりも大きく、従って、キャップ部1を含む首部2における、取付け部21に対応する外形は、キャップ部1の外形に相当する。図示例では、キャップ部1の周長は、径大部22の周長と略同じとされている。
径大部22は、首部2の軸方向中途部において部分的に外側に突出した部分である。図示例では、径大部22は、例えば、首部2の周方向全体において突出されている。径大部22は、首部2と一体的に形成され、首部2の一部分を構成している。このような径大部22は、ビード部とも呼ばれる。
径大部22の幅22Wは、特に限定されず、例えば、1mm〜15mmであり、好ましくは、2mm〜10mmである。前記径大部22の幅22Wは、首部2の軸方向における径大部22の長さをいう。
径大部22の突出高さHは、特に限定されず、例えば、0.5mm〜8mmであり、好ましくは、1mm〜5mmである。本発明のキャップシールCを装着すれば、径大部22の突出高さHが、0.5mm〜2mm程度というような比較的小さい場合であっても、キャップシールC2の引き抜き時に裂け目が生じるようになる。前記径大部22の突出高さHは、側面視における、径大部22の外面と縮径部23の外面との差をいう。
径大部22の外形は、略円柱状に形成されているが、これに限定されず、胴部3と同様に、略楕円柱状などに形成されていてもよい。
縮径部23は、径大部22の下方に配設されている。好ましくは、縮径部23は、径大部22の下端部22cに直下に設けられている。縮径部23の外面は、側面視において、径大部22の外面よりも内側に凹んでいる。好ましくは、縮径部23は、周方向全体において径大部22の外面よりも内側に凹んでいる。
図示例の縮径部23は、径大部22の下端部22cの直下において直胴状に形成され、その直胴状の部分から下方に向かうに従って次第に周長が大きくなって肥大部24に繋がっている。もっとも、縮径部23の外面が側面視において径大部22の外面よりも内側に凹んでいる部分を有していることを条件として、縮径部23は、例えば、下方に向かうに従って次第に周長が小さくなるように形成されていてもよく、或いは、下方に向かって周長が大きくなった後、さらに下方に向かって周長が小さくなるように形成されていてもよい。
縮径部23の幅23Wは、特に限定されず、適宜設定できるが、余りに小さいと、キャップシールCを装着する際に、切込み線を凹み面2bに対応して領域に位置させることが困難となるおそれがある。かかる観点から、縮径部23の幅23Wは、5mm以上であることが好ましく、さらに、10mm以上であることがより好ましい。前記縮径部23の幅23Wは、軸方向における縮径部23の長さをいう。
また、図示例の縮径部23の外形は、略円柱状に形成されているが、これに限定されず、胴部3と同様に、略楕円柱状などに形成されていてもよい。好ましくは、縮径部23の外形は、径大部22の外形と相似形である。
縮径部23と径大部22との間には、その周長差に起因する段差が生じている。
縮径部23と径大部22との周長差は、特に限定されず、例えば、縮径部23の周長は、径大部22の周長×0.7倍〜径大部22の周長×0.99倍であり、好ましくは、径大部22の周長×0.8倍〜径大部22の周長×0.98倍である。本発明のキャップシールCによれば、前記のような比較的小さい周長差(比較的小さい段差)であっても、キャップシールC2の引き抜き時に裂け目が生じるようになる。
上記径大部22の外面が、部分的に外側に突出した突出面2aに相当し、上記縮径部23の外面が、突出面2aよりも周長の小さい凹み面2bに相当する。
本発明において、キャップシールCは、キャップ部1を含む首部2の外面に熱収縮装着される。キャップ部1を含む首部2の外面のうち、前記キャップシールCが装着される面を被装着面という。前記被装着面は、突出面2aと凹み面2bとを含んでいる。熱収縮装着されたキャップシールC2は、前記突出面2a及び凹み面2bを含む被装着面に略密着する。
[キャップシール]
キャップシールCは、熱収縮性フィルムを筒状に形成した筒状体4を有する。容器Bに熱収縮装着される前のキャップシールCは、図5及び図6に示すように、円筒状に開くことができる。なお、本発明において、「キャップシールC」は、容器Bに装着する前の状態を意味することに留意されたい。
キャップシールCは、容器Bに装着する際には筒状に開かれるが、通常の運搬及び保管時には、図7乃至図9に示すように、扁平状に折り畳まれている。なお、現実的な製造工程では、キャップシールCは、その複数が連続的に繋がった連続体であって扁平状に折り畳まれた連続体の形態で提供され、この連続体を適宜切断して個々のキャップシールが得られる。
前記熱収縮性フィルムは、熱収縮温度に加熱されると、熱収縮方向に収縮するフィルムである。前記熱収縮温度は、例えば、60℃〜120℃が例示される。
前記熱収縮性フィルムとしては、熱収縮性を有する合成樹脂フィルム、不織布及び発泡樹脂フィルム並びにこれらの積層フィルムなどが挙げられる。なお、前記積層フィルムは、その積層物全体として熱収縮性を有することを条件として、熱収縮性を有さない層と熱収縮性を有する層の積層物であってもよい。好ましくは、熱収縮性フィルムとして、合成樹脂フィルムが用いられる。
前記合成樹脂フィルムの材質は、特に限定されず、ポリエチレンテレフタレート、ポリ乳酸などのポリエステル系樹脂;ポリプロピレン、環状オレフィンなどのオレフィン系樹脂;ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体などのスチレン系樹脂;ポリアミド系樹脂;塩化ビニル系樹脂などの熱可塑性樹脂から選ばれる1種、又は2種以上の混合物などが挙げられる。前記熱収縮性を有する合成樹脂フィルムは、1つの樹脂層で構成されていてもよく、又、異種若しくは同種の異なる複数の樹脂層から構成されていてもよい。
前記熱収縮性フィルムとしては、少なくとも第1方向に主として熱収縮するフィルムが用いられ、第2方向に若干熱収縮又は熱伸長するフィルムを用いてもよい。前記第1方向は、フィルムの面内における1つの方向を意味し、第2方向は、前記面内において前記第1方向と直交する方向である。かかる熱収縮性フィルムとしては、第1方向に主として延伸された1軸延伸又は2軸延伸フィルムを用いることができる。かかる延伸フィルムは、少なくとも第1方向に配向されており、第1方向に裂け易い性質(引裂き性)を有する。
前記熱収縮性フィルムの第1方向(熱収縮方向)における熱収縮率は、特に限定されないが、好ましくは20%以上であり、より好ましくは、30%以上であり、さらに好ましくは40%以上である。なお、前記第1方向における熱収縮率は、大きいほど好ましいが、それにも自ずと限界があるため、前記第1方向における熱収縮率は、理論上、100%未満である。前記熱収縮性フィルムが第2方向に熱変化するフィルムである場合、その第2方向における熱収縮率は、例えば、−3〜15%であり、好ましくは0〜12%である。前記熱収縮率のマイナスは、熱伸長を意味する。
ただし、前記熱収縮率は、加熱前のフィルムの長さ(元の長さ)と、試験片を85℃の温水中に10秒間浸漬した後のフィルムの長さ(浸漬後の長さ)の割合であり、下記式に代入して求められる。
前記熱収縮率(%)=[{(第1方向又は第2方向の元の長さ)−(第1方向又は第2方向の浸漬後の長さ)}/(第1方向又は第2方向の元の長さ)]×100。
前記熱収縮性フィルムには、必要に応じて、デザイン印刷層が設けられていてもよい(デザイン印刷層は不図示)。熱収縮性フィルムは、透明又は非透明の何れでもよいが、その裏面側(熱収縮性フィルムの裏面は、それが筒状体4とされた際に筒の内側となる面である)にデザイン印刷層を設ける場合には透明性に優れたものが用いられる。本明細書において、透明(無色透明又は有色透明)は、全光線透過率が70%以上であり、好ましくは80%以上であり、より好ましくは90%以上である場合をいう。ただし、全光線透過率は、JIS K 7361(プラスチック−透明材料の全光線透過率の試験方法)に準拠した測定法によって測定される値をいう。
前記熱収縮性フィルムの厚みは、特に限定されないが、例えば20μm〜100μm、更に、20μm〜80μm程度のものを用いることができる。
前記熱収縮性フィルムの第1方向(熱収縮方向)が周方向となるように、そのフィルムを筒状に丸め、第1側端部41を第2側端部42に重ね合わせて接着してシール部43を形成することにより、筒状体4が構成されている。このシール部43は、筒状体4の軸方向に帯状に延びている。
前記第1側端部41と第2側端部42の接着方法は、特に限定されず、溶剤を用いた溶着、接着剤を用いた接着などが挙げられる。
筒状体4の周長は、例えば、容器Bの被装着面の最大周長×1倍〜同×1.5倍であり、好ましくは同×1倍を超え同×1.3倍以下であり、より好ましくは同×1.02倍〜同×1.15倍である。後述するように、キャップシールCを、容器Bのキャップ部1、径大部22、縮径部23及び肥大部24の一部分にかけて装着する場合には、筒状体4の周長は、それらの部1,22,23,24の中で最も周長が大きい部分を基準にして設定される。
前記筒状体4には、複数本のミシン目線と、切込み線と、が形成されている。
ここで、本明細書において、ミシン目線は、ミシン針の縫い目跡の如く、熱収縮性フィルム(筒状体4)の厚み方向に貫通する貫通孔部が断続的に連なった線である。つまり、ミシン目線は、貫通孔部と非貫通部が交互に連なって形成された線である。ミシン目線の貫通孔部の長さは、そのミシン目線が延びる方向における長さをいい、ミシン目線の非貫通部の長さは、対象となる非貫通部の両側に存する2つの貫通孔部の最短直線長さをいう。
また、本明細書において、切込み線は、熱収縮性フィルム(筒状体4)の厚み方向に貫通する所定長さの切り目である。切込み線の長さは、対象となる切込み線の両端部間の直線長さをいう。
具体的には、筒状体4には、軸方向に延びる縦ミシン目線51と、周方向に延びる横ミシン目線61,62,63と、周方向に対して傾斜して延びる長さ5mm以上の切込み線7と、が形成されている。さらに、周方向に延びる横ミシン目線61,62,63は、複数本形成され、その複数本が軸方向に多段状に配置されている。熱収縮前のキャップシールCについて、切込み線7の長さを5mm以上としたのは、そのキャップシールCを熱収縮させた際に、切込み線7の長さが4mm以上に変化し易いからである。
なお、上述のように、キャップシールCの周方向は、キャップシールCの軸周り方向であるが、キャップシールCを扁平状に折り畳んだときには、前記軸方向と直交する方向となる。
縦ミシン目線51,51は、左右一対を一組として筒状体4の軸方向に延設されている。縦ミシン目線51は、軸方向に対して傾斜して延設されていてもよいが、好ましくは、図示例のように、縦ミシン目線51は、軸方向と平行に延設されている。縦ミシン目線51は、筒状体4の上縁から下縁の間に形成される。例えば、縦ミシン目線51は、筒状体4の上縁から下縁にまで形成されていてもよく、或いは、筒状体4の上方部(この上方部は、筒状体4の上縁を含まず、上縁から下方に離れた部分をいう)から下縁にまで形成されていてもよく、或いは、筒状体4の上方部から下方部(この下方部は、筒状体4の下縁を含まず、下縁から上方に離れた部分をいう)にまで形成されていてもよい。図示例では、縦ミシン目線51,51は、筒状体4の上方部から下縁にまで形成されている。
縦ミシン目線51の貫通孔部の長さは、適宜設定でき、例えば、0.5mm〜2mmである。縦ミシン目線51の非貫通部の長さは、適宜設定でき、例えば、0.5mm〜2.5mmである。
図示例では、横ミシン目線61,62,63は、軸方向に所定間隔を開けて3本形成されている。以下、上下3本の横ミシン目線を区別する場合に、その冒頭に第1、第2及び第3を付す。
第1横ミシン目線61は、筒状体4の上縁から下方に離れた位置に形成されている。第1横ミシン目線61は、周方向に対して傾斜して延設されていてもよいが、好ましくは、図示例のように、第1横ミシン目線61は、筒状体4の周方向と平行に延設されている。また、第1横ミシン目線61は、周方向全体に形成されていてもよい。もっとも、開封時に前記一対の縦ミシン目線51,51で挟まれる帯状領域45を途中で千切れずに除去するため、第1横ミシン目線61は、前記一対の縦ミシン目線51で挟まれる帯状領域45を除いて、周方向に形成されている。なお、前記一対の縦ミシン目線51で挟まれる帯状領域45は、筒状体4の周方向において2つ観念できるが、ここでは幅狭の帯状領域45を指している。また、第1横ミシン目線61は、前記帯状領域45を除く範囲において、周方向全体に形成されていてもよく、或いは、周方向の一部分に形成されていてもよい。
図示例では、第1横ミシン目線61は、前記帯状領域45及びこの帯状領域45とは反対側の領域46をそれぞれ除いて、一方の縦ミシン目線51の上端部から周方向一方側へ延び且つもう一方の縦ミシン目線51の端部から周方向反対側に延設されている。
第1横ミシン目線61の貫通孔部の長さは、適宜設定でき、例えば、0.5mm〜2mmである。第1横ミシン目線61の非貫通部の長さは、適宜設定でき、例えば、0.5mm〜2.5mmである。
第2横ミシン目線62は、第1横ミシン目線61から下方に離れた位置に形成されている。第2横ミシン目線62は、周方向に対して傾斜して延設されていてもよいが、好ましくは、図示例のように、第2横ミシン目線62は、筒状体4の周方向と平行に延設されている。また、第2横ミシン目線62は、周方向全体に形成されていてもよい。もっとも、後述するように、第2横ミシン目線62の周方向延長線上に、開封用切り目8が形成されるため、第2横ミシン目線62は、前記一対の縦ミシン目線51で挟まれる帯状領域45を除いて、周方向に形成されている。
図示例では、第2横ミシン目線62は、前記帯状領域45を除いて、一方の縦ミシン目線51の軸方向中途部からもう一方の縦ミシン目線51の軸方向中途部にまで周方向に延設されている。
第2横ミシン目線62の貫通孔部の長さは、適宜設定でき、例えば、0.5mm〜2mmである。第2横ミシン目線62の非貫通部の長さは、適宜設定でき、例えば、0.5mm〜2.5mmである。
必要に応じて、前記幅狭の帯状領域45には、開封用切り目8が形成されている。開封用切り目8は、例えば、第2横ミシン目線62の周方向延長線上に形成されている。開封用切り目8は、切込み線7と同様に、筒状体4の厚み方向に貫通する所定長さの切り目である。開封用切り目8の長さは、適宜設定でき、例えば、5mm〜10mm程度である。
切込み線7は、有端状であり、第2横ミシン目線62から下方に離れた位置に形成されている。切込み線7は、キャップシールCを容器Bに熱収縮装着した際に、容器Bの少なくとも縮径部23(凹み面2b)に対応する領域に形成されていることが好ましい。
切込み線7は、周方向に対して傾斜して延設されている。切込み線7は、1箇所形成されていてもよく、複数箇所に独立して形成されていてもよい。図示例では、上記幅狭の帯状領域45を基準にして、その左右両側の領域にそれぞれ切込み線7,7が形成されている。なお、1つの切込み線7は、シール部43を周方向で分断するように、シール部43上に重なって形成されている。
切込み線7の周方向に対する傾斜角度α(図7参照)は、鋭角であれば特に限定されず、例えば、1度〜35度であり、好ましくは1.5度〜25度であり、より好ましくは2度〜20度である。前記傾斜角度αが余りに小さいと、キャップシールC2の引き抜き時に、良好な裂け目が生じないおそれがある。一方、前記傾斜角度αが余りに大きいと、キャップシールCを首部2に熱収縮装着した際に、筒状体4がその周方向に大きく収縮する一方で、その軸方向に収縮し難いので、切込み線7の部分が大きく拡がり、装着後のキャップシールC2の面内に穴が生じるおそれがあり、キャップシールC2の装着外観が低下する。
切込み線7の長さは、5mm以上であり、好ましくは8mm以上、より好ましくは10mm以上である。熱収縮前のキャップシールCの切込み線7の長さを5mm以上とすることにより、キャップシールC2の引き抜き時に、切込み線7からミシン目線へと引き裂き力が伝搬し、良好な裂け目が生じるようになる。また、切込み線7の長さの上限は、特に限定されないが、余りに大きいと、キャップシールC2の装着外観が低下するおそれがある。かかる観点から、切込み線7の長さは、例えば、15mm以下である。
切込み線7は、周方向に対して傾斜した直線状に延設されていてもよく、或いは、周方向に対して傾斜した弧状又は屈曲状(屈曲状には、くの字状やジグザグ状が含まれる)に延設されていてもよい。
キャップシールCを首部2に熱収縮装着した際に、切込み線7の部分が大きく拡がり難くなることから、図示例のように、切込み線7は直線状に形成されていることが好ましい。
第3横ミシン目線63は、前記帯状領域45を基準にして左右両側の領域にそれぞれ形成された切込み線7,7のうち少なくとも一方の切込み線7の少なくとも一方側の端部7aに連設されている。好ましくは、第3横ミシン目線63は、図示のように、2つの切込み線7,7のそれぞれの少なくとも一方側の端部7aに連設されている。なお、ミシン目線が切込み線の端部に連設されているとは、当該切込み線の端部とミシン目線の貫通孔部が、1つの不切り部を介して繋がって設けられていることをいう。換言すると、ミシン目線が切込み線の端部に連設されているとは、貫通孔部と切込み線の端部との間に不切り部を有して、ミシン目線が形成されていることをいう。前記不切り部は、ミシン目線の非貫通部と同義であるが、ミシン目線の非貫通部と用語上区別するために不切り部と称している。本実施形態では、第3横ミシン目線63の端部が、切込み線7の端部に連設されている。
第3横ミシン目線63は、切込み線7の一方側の端部7aのみに連設されていていてもよく、或いは、切込み線7の一方側の端部7a及びその反対側の端部7bに連設されていてもよい。なお、前記切込み線7の一方側の端部7aは、切込み線7の両端部のうち、下側の端部であることが好ましい。図示例の下側の端部は、キャップシールCが容器の首部2に装着された際における、突出面2a側とは反対側の端部である。
図示例では、第3横ミシン目線63は、切込み線7の反対側の端部7b(上側の端部)に連設された第3上横ミシン目線631と、切込み線7の一方側の端部7a(下側の端部)に連設された第3下横ミシン目線632と、からなる。
第3上横ミシン目線631の貫通孔部と切込み線7の反対側の端部7bとの間の不切り部の長さは、適宜設定できるが、それが余りに大きいと、キャップシールC2の引き抜き時に、切込み線7から第3上横ミシン目線631へと引き裂き力が伝搬し難いおそれがある。かかる観点から、第3上横ミシン目線631の貫通孔部と切込み線7の反対側の端部7bとの間の不切り部の長さは、零を越え2mm以下が好ましく、さらに、0.3mm〜1.5mmがより好ましい。前記不切り部の長さは、第3上横ミシン目線631の貫通孔部と切込み線7の反対側の端部7bとの間の最短直線長さをいう。
第3下横ミシン目線632の貫通孔部と切込み線7の一方側の端部7aとの間の不切り部の長さは、適宜設定できる。前記第3上横ミシン目線631と同様の理由から、第3下横ミシン目線632の貫通孔部と切込み線7の一方側の端部7aとの間の不切り部の長さは、零を越え2mm以下が好ましく、さらに、0.3mm〜1.5mmがより好ましい。前記不切り部の長さは、第3下横ミシン目線632の貫通孔部と切込み線7の一方側の端部7aとの間の最短直線長さをいう。
第3上横ミシン目線631は、筒状体4の周方向に対して傾斜して延設されていてもよく、或いは、筒状体4の周方向と平行に延設されていてもよい。第3上横ミシン目線631が周方向に対して傾斜して延設される場合、第3上横ミシン目線631は、切込み線7と平行でもよく、非平行に延設されていてもよい。また、第3上横ミシン目線631は、切込み線7の延長線上に延設されていてもよく、切込み線7の延長線以外の領域に延設されていてもよい。なお、第3上横ミシン目線631が切込み線7の延長線上に延設される場合、そのミシン目線631の少なくとも一部が延長線上に延設されていればよく、例えば、そのミシン目線631の全部が切込み線7の延長線上に延設されていてもよい。キャップシールC2の引き抜き時に、切込み線7から第3上横ミシン目線631へと引き裂き力が伝搬し易いことから、第3上横ミシン目線631は、周方向に対して傾斜して延設されていることが好ましく、さらに、切込み線7の延長線上に延設されている(ミシン目線631の少なくとも一部が切込み線7と同じ傾斜角度で延設されている)ことがより好ましく、特に、切込み線7の延長線上に直線状に延設されている(ミシン目線631の全部が切込み線7と同じ傾斜角度で延設されている)ことがさらに好ましい。
第3下横ミシン目線632は、筒状体4の周方向に対して傾斜して延設されていてもよく、或いは、筒状体4の周方向と平行に延設されていてもよい。第3下横ミシン目線632が周方向に対して傾斜して延設される場合、第3下横ミシン目線632は、切込み線7と平行でもよく、非平行に延設されていてもよい。また、第3下横ミシン目線632は、切込み線7の延長線上に延設されていてもよく、切込み線7の延長線以外の領域に延設されていてもよい。なお、第3下横ミシン目線632が切込み線7の延長線上に延設される場合、そのミシン目線632の少なくとも一部が延長線上に延設されていればよく、例えば、そのミシン目線632の全部が切込み線7の延長線上に延設されていてもよい。第3上横ミシン目線631と同様な理由から、第3下横ミシン目線632は、周方向に対して傾斜して延設されていることが好ましく、さらに、切込み線7の延長線上に延設されている(ミシン目線632の少なくとも一部が切込み線7と同じ傾斜角度で延設されている)ことがより好ましく、特に、切込み線7の延長線上に直線状に延設されている(ミシン目線632の全部が切込み線7と同じ傾斜角度で延設されている)ことがさらに好ましい。
第3上横ミシン目線631は、縦ミシン目線51にまで形成されている。もっとも、第3上ミシン目線の端部が縦ミシン目線51から離れていてもよい。
2つの切込み線7の反対側の端部7bにそれぞれ連設された第3上横ミシン目線631は、図示例のように離れていてもよく、特に図示しないが繋がっていてもよい。
2つの切込み線7の一方側の端部7aにそれぞれ連設された第3下横ミシン目線632は、図示例のように繋がっていてもよく、或いは、特に図示しないが離れていてもよい。
第3横ミシン目線63の貫通孔部の長さは、切込み線7の長さよりも小さいことを条件として適宜設定でき、例えば、0.5mm〜2mmである。第3横ミシン目線63の非貫通部の長さは、適宜設定でき、例えば、0.5mm〜2.5mmである。
前記第1横ミシン目線61、第2横ミシン目線62、第3横ミシン目線63、縦ミシン目線51及び切込み線7は、後述するように、キャップシールCを容器Bの首部2に被せて熱収縮装着した際に、これらのミシン目線や切込み線7が首部2に対して所定位置に配置されたキャップシール付き容器Aが得られるように、筒状体4に形成される。従って、筒状体4の大きさや、筒状体4に対する第1横ミシン目線61、第2横ミシン目線62、第3横ミシン目線63、縦ミシン目線51及び切込み線7の具体的な配置は、容器Bの首部2の形状、大きさ、寸法などに応じて適宜設計されるものである。
上記キャップシールCは、例えば、熱収縮性フィルムを用いて筒状体4を作製した後、その筒状体4を扁平状に折り畳み、その扁平状の筒状体4の一方側の面からミシン目線51,61,62,63及び切込み線7を刻設することによって得ることができる。このような作製法にて形成されたキャップシールCは、図7及び図8に示すように、縦ミシン目線51、横ミシン目線61,62,63及び切込み線7が、帯状領域45を中心線として、左右対称形で形成される。
上記キャップシールCは、円筒状のままでキャップ部1を含む首部2に被せ、熱収縮によって前記首部2に装着することもでき、或いは、予備成形した上でキャップ部1を含む首部2に被せ、熱収縮によって首部2に装着することもできる。予備成形は、キャップ部1を含む首部2に被せることができる程度の内径を有した状態でキャップシールCを所定の立体形状に変形させることをいう。
図10乃至図12は、予備成形したキャップシールC1を示す。
予備成形は、通常、熱収縮前のキャップシールCを筒状に開いて成形型に嵌め、これを加熱して熱収縮させ、前記成形型の外形に沿った形状にキャップシールを変化させることによって行われる。
予備成形後のキャップシールC1は、筒状体4の上方部47が内側に折れ曲げられ、さらに、前記折曲げ上方部47に続く下方部48が少し縮径される。このように予備成形したキャップシールC1は、その立体形状を維持できるので、複数個をスタッキングして保管・運搬することができる。
また、必要に応じて、前記折曲げ上方部47の下面に、天板9を具備させてもよい。天板9は、例えば、比較的厚みの大きい合成樹脂シート、厚紙、金属板などで形成され、前記折曲げ上方部47の下面に接着される。
なお、予備成形したキャップシール又は予備成形した天板付きキャップシールの具体的な構成は、本明細書に記載の構成に限定されず、例えば、特開2006−282246などに開示された従来公知の構成を採用することもできる。
<キャップシール付き容器>
例えば、図13に示すように、上記容器Bのキャップ部1を含む首部2に、予備成形したキャップシールC1を被せ、キャップシールC1を熱収縮温度に加熱することによって、キャップシール付き容器Aが得られる。すなわち、キャップ部1を含む首部2に被せたキャップシールC1を例えば60℃〜120℃に加熱すると、筒状体4が周方向に熱収縮し、容器Bの被装着面に密着し、図1乃至図3に示すようなキャップシール付き容器Aが得られる。なお、予備成形したキャップシールC1に代えて、予備成形しないキャップシールCを首部2に被せ、加熱して熱収縮装着しても同様なキャップシール付き容器が得られる。
図示例では、キャップシールC2は、キャップ部1、径大部22、縮径部23及びこれに続く肥大部24の一部分に密着して装着されている(この場合、被装着面は、キャップ部1、縮径部23及び肥大部24の一部分である)。特に、筒状体4は、凹み面2bに対応する領域が突出面2aに対応する領域に比して大きく熱収縮するので、首部2の突出面2aから凹み面2bにかけて、キャップシールC2には、突出面2aの下端部22cに対応する箇所において段差が生じる。なお、キャップシールCの収縮特性上、熱収縮後のキャップシールC2の段差部分は、図3に示すように、キャップ部1を含む首部2から浮き上がっているが、キャップシールC2はその段差部分以外においてキャップ部1を含む首部2に密着されている。前記キャップシールC2の段差部分には、切込み線7が設けられた領域が含まれず、従って、切込み線7が設けられた領域は、首部2に密着されている。
前記キャップシールC2は、凹み面2bに装着された領域の周長が突出面2aの周長よりも小さくなっている。
また、前記キャップシールC2の段差部分と、キャップ部1の上面に折れ曲がり且つその上面に係止されたキャップシールC2の折曲げ上方部47とによって、キャップシールC2は、首部2の軸方向に不用意に動かないように固定されている。特に、キャップ部1の下方には、肥大部24や胴部3が存在するので、キャップシールC2は、下方に動かない。
図1乃至図3において、キャップシール付き容器Aは、キャップシールC2のうち首部2の凹み面2bに対応する領域に、周方向に対して傾斜して延びる長さ4mm以上の有端状の切込み線7と、前記切込み線7の少なくとも一方側の端部7aに連設された第3下横ミシン目線632と、が設けられている。この切込み線7は、上述のように、周方向に対して鋭角に傾斜して延設されている。熱収縮前のキャップシールCの切込み線7の長さは5mm以上であったが、周方向に対して傾斜して設けられた切込み線は、後述するように熱収縮時にその長さが小さくなるため、熱収縮後のキャップシールC2の切込み線7の長さは、4mm以上となる。
切込み線7は、首部2の凹み面2b(縮径部23)に対応した領域に配設されていればよい。好ましくは、切込み線7の上側の端部7b(第2横ミシン目線62側の端部)が、突出面2aの下端部22cとその下端部22cから下方に20mmの位置との範囲内に含まれるように、切込み線7を配設することが好ましく、さらに、突出面2aの下端部22cとその下端部22cから下方に15mmの位置との範囲内に含まれるように、切込み線7を配設することがより好ましく、特に、突出面2aの下端部22cとその下端部22cから下方に10mmの位置との範囲内に含まれるように、切込み線7を配設することがさらに好ましい。前記キャップシールC2のうち少なくとも切込み線7が設けられた領域は、容器Bの首部2の縮径部23に密着されていることが好ましい。
また、第3上横ミシン目線631は、首部2の突出面2aの下端部22cから又はその下端部近傍から前記切込み線7の反対側の端部7bにまで設けられている。前記下端部近傍は、例えば、突出面2aの下端部22cから零を越え3mm以下の範囲内であることが好ましい。さらに、切込み線7の一方側の端部7aから第3下横ミシン目線632が周方向に延設されている。第3上横ミシン目線631及び第3下横ミシン目線632は、それぞれ切込み線7の延長線上に延設されている。
また、第2横ミシン目線62は、首部2の径大部22の外面(突出面2a)に対応する領域に設けられており、第1横ミシン目線61は、キャップ部1の外面に対応する領域に設けられている。
なお、キャップシールCは、容器Bに装着された後には、周方向に比較的大きく寸法変形する一方で、軸方向における寸法変化は比較的小さい又は軸方向に実質的に変化しない。これは、筒状体4を構成する熱収縮性フィルムの熱収縮率に依拠している。
そして、キャップシールCは、容器Bに装着された後には、周方向に比較的大きく縮径するので、切込み線7の傾斜角度は、熱収縮前のキャップシールCにおける切込み線7の傾斜角度よりも若干大きくなる。例えば、キャップシールCの突出面2a及び凹み面2bに対応する領域が、例えば、熱収縮率5%〜30%で熱収縮する場合には、熱収縮装着後のキャップシールC2の切込み線7の傾斜角度は、装着前のキャップシールCの傾斜角度よりも0.05度〜10度程度大きくなる。具体的な数値では、熱収縮装着後のキャップシールC2の切込み線7の傾斜角度は、例えば、1度〜50度であり、好ましくは1.5度〜40度であり、より好ましくは2度〜30度であり、さらに好ましくは2度〜20度である。装着時の熱収縮率は、[{熱収縮前のキャップシールC(筒状体4)の周長−容器の被装着面の周長}/熱収縮前のキャップシールC(筒状体4)]×100で求められる。
同様の理由から、切込み線7の長さ、第1横ミシン目線61の貫通孔部の長さ及び非貫通部の長さ、第2横ミシン目線62の貫通孔部の長さ及び非貫通部の長さ、第3横ミシン目線の貫通孔部の長さ及び非貫通部の長さ、並びに、不切り部の長さ(この段絡において、線又は部の長さという)についても、それぞれ、キャップシールCの装着時の熱収縮率に応じて変化する。熱収縮前のキャップシールCの線又は部の長さの変化量(熱収縮させた後に線又は部の長さがどの程度小さくなるか)は、キャップシールの熱収縮率によって変動し、一概に定めることができないが、一般的には、熱収縮装着後のキャップシールC2の線又は部の長さの変化量の下限値は、0.5倍であり、その上限値は、1倍未満である。例えば、[キャップシール]の欄で説明したように、第3横ミシン目線63の貫通孔部の長さの具体的な数値としては0.5mm〜2mmであるが、熱収縮装着後においては、第3横ミシン目線63の貫通孔部の長さの下限値は、0.5mm×0.5倍以上0.5mm×1倍未満となり、その長さの上限値は、2mm×0.5倍以上2mm×1倍未満となる。熱収縮装着後のキャップシールC2の、第3横ミシン目線63以外の線又は部の長さについても、[キャップシール]の欄で説明した具体的な数値から算出できる。好ましくは、熱収縮装着後のキャップシールC2の線又は部の長さの変化量は、0.6倍〜0.95倍である。例えば、熱収縮率5%〜30%で熱収縮する場合には、熱収縮装着後のキャップシールC2の線又は部の長さは、それぞれ独立して、装着前のキャップシールCの線又は部の長さの0.7倍以上0.95倍以下となる。なお、熱収縮前後において、軸方向における変化量は、ほとんど無視できる程度である。
前記熱収縮後のキャップシールC2は、曲面などを含む立体的であるため、前記熱収縮後のキャップシールC2の傾斜角度や、線又は部の長さは、キャップシールC2を容器から取り外した後、そのキャップシールC2から測定部位の周辺を切り取って平坦状にした上で測定することができる。
[キャップシール]の欄で説明した線又は部の長さは、このような変化量を考慮して、熱収縮装着後のキャップシールCの線又は部の長さが好適な範囲となるように設定されるものである。
本発明では、良好な裂け目を生じさせるために、キャップシールC2に長さ4mm以上の切込み線7を設けるものである。このキャップシールC2の切込み線7の長さは、4mm以上であれば特に限定されないが、好ましくは、5mm以上、より好ましくは6mm以上である。また、キャップシールC2の切込み線7の長さの上限は、特に限定されないが、余りに大きいと外観が低下するので、13mm以下が好ましく、12mm以下がより好ましい。熱収縮前のキャップシールCに5mm以上の切込み線7を形成しておくことにより、多くの種類の容器に装着した際に、長さ4mm以上の切込み線7を有する本発明のキャップシール付き容器を作製できる。もっとも、長さ5mm未満の切込み線を有する熱収縮前のキャップシールCを用いても、長さ4mm以上の切込み線7を有するキャップシール付き容器を作製することも可能であるため、本発明のキャップシール付き容器の製造は、長さ5mm以上の切込み線を有するキャップシールCを用いる場合に限定されるわけではない。
<キャップシール付き容器の使用>
上記キャップシール付き容器Aを開封する際には、開封用切り目8から縦ミシン目線51を利用して、筒状体4の帯状領域45の上方部を切り取っていく。第1横ミシン目線61が縦ミシン目線51の上端部に連設されているので、前記縦ミシン目線51から第1横ミシン目線61へと切れていき、図14(a)に示すように、キャップシールC2の上方部をキャップ部1から取り外すことができる。さらに、第2横ミシン目線62を利用してキャップ部1を被っている部分を切り取り且つ除去することにより、同図(b)に示すように、キャップ部1を完全に露出させることができる。事後、キャップ部1を開け、容器B内の内容物を取り出すことができる。
なお、首部2の縮径部23及び肥大部24には、同図(b)に示すように、キャップシールC2の下方部が装着されたままになっているが、この下方部にも縦ミシン目線51が形成されているので、最終的に容器Bを廃棄する際には、この縦ミシン目線51を利用してキャップシールC2の下方部を切り取り、容器Bの首部2から除去できる。
このような正規な開封を行わず、例えば、キャップ部1に対応する領域を手で持ってキャップシールC2を容器Bの首部2から引き抜こうとした場合には、キャップシールC2の面内に大きな裂け目が生じるようになる。キャップシールC2の引き抜きは、例えば、(a)キャップシールをその軸方向に単純に引っ張る、(b)キャップシールをその周方向に回しながら軸方向に引っ張る、(c)キャップシールの外側からキャップシールと共にキャップ部を握り、開栓方向にキャップ部を回しながらキャップ部と共にキャップシールを引き抜く、などの方法によって行われる。
詳しくは、悪戯目的などでキャップシールC2を上方へ引き抜くと、首部2の突出面2aと凹み面2bの間の領域であるキャップシールC2の段差部分が、軸方向に伸長されると共に突出面2aの下端部22cに当たって外側へ拡径される。前記伸長と拡径によってキャップシールC2の前記段差部分よりも下方部に引き裂き力が生じ、図15(a)に示すように、切込み線7が紡錘状に開口する(その開口部分に符号Xを付している)。さらに、キャップシールC2を上方に引き上げると、引き裂き力が切込み線7の端部7a,7bから第3上横ミシン目線631及び第3下横ミシン目線632へと伝搬し、同図(b)に示すように、切込み線7及び第3横ミシン目線63に略沿った裂け目Yが生じる。かかる裂け目Yは、切込み線7が設けられた領域が突出面2aにまで移動させられたときに生じる。この裂け目Yは、第3横ミシン目線63の破断が切込み線7に繋がって生じるので、比較的大きくなる。特に、切込み線7の両端部のうち、突出面2aとは反対側の端部7aに少なくとも第3ミシン目線63が連設されていることにより、裂け目Yが生じ易くなる。これは、引き抜き時に生じる切込み線7の端部からの引き裂き力は、突出面2aとは反対側の方が大きいためである。
本発明によれば、容器Bに装着されたキャップシールC2を引き抜くと、筒状体4の面内に確実に裂け目Yが生じるので、キャップシールC2を首部2の元の位置に戻したとしても、その裂け目Yを目視で確認することによって、キャップシールの開封の有無を判別できる。
このように引き抜きによる開封を容易に判別できる本発明のキャップシール付き容器Aは、不正な開封行為を容易に発見でき、引いては、悪戯を未然に防止できる。
本発明は、上記第1実施形態に限られず、様々に変更することができる。
以下、本発明の様々な他の実施形態を説明するが、上記第1実施形態と同様の構成及び効果は、(その説明をしたものとして)説明を省略し、用語及び符号をそのまま援用する。
[第2実施形態]
上記第1実施形態において、キャップシールに切込み線に連設されたミシン目線(第3横ミシン目線)が設けられているが、ミシン目線に代えて又はこれと併用して、ハーフカット線を用いてもよい。
ハーフカット線は、熱収縮性フィルム(筒状体4)の厚み方向に貫通せず、略V字状に切り込んだ刻み部が連続する線である。
第2実施形態は、第3横ミシン目線をハーフカット線に変更すること以外は、上記第1実施形態と同様であるので、キャップシールなどの構成の説明は省略する。なお、以下の第3実施形態以降の形態においても、第3横ミシン目線に代えて又はこれと併用してハーフカット線を用いてもよい。
第3横ミシン目線に代えて又はこれと併用してハーフカット線が用いられている第2実施形態でも、キャップシール付き容器を悪戯目的などでキャップシールを上方へ引き抜くと、切込み線が紡錘状に開口し、さらに、切込み線及びハーフカット線が繋がった裂け目が生じるようになる。
[第3実施形態]
上記第1及び第2実施形態において、キャップ部1を含む首部2の突出面2aが首部2に形成された径大部22の外面から構成されているが、これに限定されず、例えば、図16に示すように、キャップ部1を含む首部2が、径大部22が形成されていない首部2と、この首部2よりも周長が大きいキャップ部1であって、下方にタンパーエビデンス環状部19を具備するキャップ部1と、から構成されていてもよい。
このタンパーエビデンス環状部19の周長は、首部2の縮径部23の周長よりも大きい。図示例では、キャップ部1の周長とタンパーエビデンス環状部19の周長は同じであるが、タンパーエビデンス環状部19の周長が、キャップ部1の周長よりも大きくてもよく或いは小さくてもよい。タンパーエビデンス環状部19は、キャップ部1を首部2から取り外した後でも首部2に残存するものであり、通常の操作では首部2から抜けないように首部2に係止される構造となっている。タンパーエビデンス環状部は、従来公知であり、本発明では、従来公知の様々な構造のタンパーエビデンス環状部を用いることができる。なお、タンパーエビデンス環状部に関する公報としては、例えば、特開2015−081103、特開2015−077999などが挙げられる。
第3実施形態においては、タンパーエビデンス環状部19の外面が、キャップ部1を含む首部2の突出面2aとなる。
本発明のキャップシールC2は、突出面2aと突出面2aよりも周長の小さい凹み面2bとを有するキャップ部1を含む首部2に熱収縮装着されていることにより、その効果を発揮するが、その突出面2aが、首部2の一部分から構成されていてもよく、或いは、キャップ部1の全部又はキャップ部1の一部分から構成されていてもよく、或いは、首部2にその他の部材を具備させることによって構成されていてもよい。
[第4実施形態]
上記第1及び第2実施形態において、第3横ミシン目線63の端部が切込み線7の端部に連設されているが、例えば、図17に示すように、第3横ミシン目線63が切込み線7の端部に交差するように設けられていてもよい。
具体的には、第3上横ミシン目線631は、その中途部において切込み線7の反対側の端部7bに連設され、第3下横ミシン目線632は、その中途部において切込み線7の一方側の端部7aに連設されている。換言すると、第3上横ミシン目線631は、切込み線7の反対側の端部7bを基準として周方向両側に延設されており、第3下横ミシン目線632は、切込み線7の一方側の端部7aを基準として筒状体4の周方向両側に延設されている。
図示例では、第3上横ミシン目線631及び第3下横ミシン目線632は、筒状体4の周方向と平行に延設されている。もっとも、第3上横ミシン目線631及び第3下横ミシン目線632は、それぞれ独立して、筒状体4の周方向に対して傾斜して延設されていてもよい。
このように第3横ミシン目線63が、切込み線7の端部に交差するように設けられていることにより、キャップシールC2の引き抜き時に、略エの字状の裂け目が生じさせることも可能となり、より目視で確認し易くなる。
[第5実施形態]
上記第1及び第2実施形態において、切込み線7の端部には周方向に延びる第3横ミシン目線63が連設されているが、第3横ミシン目線63に代えて又は併用して、切込み線7の端部に軸方向に延びる縦ミシン目線52(以下、第2縦ミシン目線52という)が連設されていてもよい。
例えば、図18のキャップシールCは、切込み線7の反対側の端部7b及び一方側の端部7aに、軸方向に延びる第2上縦ミシン目線521及び第2下縦ミシン目線522が連設されているものである。なお、軸方向に延びる第2縦ミシン目線52についても、切込み線7の少なくとも一方側の端部7aに連設されていればよく、必ずしも反対側の端部7bに設けなければならないわけではない。
このような第2縦ミシン目線52が切込み線7に連設されたキャップシールCも、それを容器Bに装着後に引き上げることにより、斜めの切込み線7から第2縦ミシン目線52に沿って軸方向に裂け目が生じるので、引き抜きの有無を判別できる。
[その他の実施形態]
上記各実施形態のキャップシールCにおいては、一対の縦ミシン目線51、第1横ミシン目線61及び第2横ミシン目線62が上記形態にて設けられているが、これらのミシン目線51,61,62の形態は適宜変更できる。また、必要に応じて、一対の縦ミシン目線51、第1横ミシン目線61及び第2横ミシン目線62から選ばれる少なくとも1つのミシン目線を省略してもよい。さらに、本発明のキャップシールCは、必要に応じて、上記第1実施形態で例示したミシン目線51,52,61,62,63、切込み線7及び切り目8以外に、様々なミシン目線などを付加してもよい。
以下、実施例及び比較例を挙げ、本発明を更に詳述する。但し、本発明は、下記実施例に限定されるものではない。
[筒状体の作製]
厚み60μmの熱収縮性フィルム(ポリエステル系フィルム。三菱樹脂(株)製の商品名「LX10S」)を、その延伸方向(熱収縮方向)が周方向となるように筒状にし、両側端部を溶剤にて接着することにより、周長110mm、軸方向長さ60mmの筒状体を作製した。図19に、その筒状体を扁平状に折り畳んだ状態を表しており、筒状体の周長は、図19に示す扁平筒状体の横長の2倍となる。
[装着用の容器の準備]
容器は、市販のガラス製飲料容器(ただし、ネジ付きのキャップ部は、樹脂製)を使用した。
その容器のキャップ部は、直径30mm、幅15mmの円筒状で、径大部は、直径30mm、幅9mmの円柱状且つ直胴状で、縮径部は、直径28mmの円柱状且つ直胴状であった。
[実施例]
作製した筒状体を扁平状に折り畳み、その折り畳み筒状体の一方側の面から反対側の面にまで貫通するように、一方側の面から、切込み線、第1乃至第3横ミシン目線、縦ミシン目線及び切り目を同時に形成した。切込み線の長さは、12mmとし、その傾斜角度は、5度とした。第1乃至第3横ミシン目線及び縦ミシン目線の配置及び形態としては、上記第1実施形態の[キャップシール]の欄で示した図7及び図8と同様であるが、それらの寸法を図19に示している。また、それらのミシン目線の貫通孔部の長さは全て2.1mmで、非貫通部の長さは全て0.7mmとした。さらに、不切り部の長さ(切込み線の端部と第3上横ミシン目線及び第3下横ミシン目線の貫通孔部との間の最短直線長さ)は、0.7mmとした。
得られたキャップシールを、一旦予備成形した後(ただし、上方5mm分が折曲げ上方部として折り曲げられ、天板は具備させず)、予備成形後のキャップシールを、図20に示すキャップ部を含む首部に被せた後、90℃に加熱することによって、熱収縮させることにより、キャップシール付き容器を得た。得られたキャップシール付き容器は、キャップシールの切込み線が縮径部に対応し、第2横ミシン目線が径大部に対応して装着されており、概ね図2に示すような状態であった。同様にして、合計10個のキャップシール付き容器を作製した。
熱収縮後のキャップシールの切込み線の長さを測定したところ、9.5mmとなり、その切込み線の傾斜角度は、6度となっていた。また、熱収縮後のキャップシールの第1乃至第3横ミシン目線の各貫通孔部の長さは、1.7mmとなり、それらの各非貫通部の長さは、0.6mmとなり、不切り部の長さは、0.6mmとなっていた。
[比較例]
上記実施例において形成した第3上横ミシン目線、切込み線及び第3下横ミシン目線の部分について、(切込み線を形成せず)全体的に1本のミシン目線(貫通孔部の長さが2.1mm、非貫通部の長さが0.7mmのミシン目線)を形成したこと以外は、実施例と同様にして、合計10個のキャップシール付き容器を作製した。
[引き抜き試験]
実施例及び比較例のそれぞれのキャップシール付き容器について、キャップシールの外側からキャップシールと共にキャップ部を握り、開栓方向にキャップ部を回しながらキャップシールの上方部を引き上げ、キャップ部と共にキャップシールを容器の首部から外した。引き抜いたキャップシールを観察したところ、実施例のキャップシール付き容器は、10個全てにおいて、切込み線及び第3横ミシン目線に沿って大きな裂け目が生じていた。一方、比較例のキャップシール付き容器は、10個全てにおいて、裂け目が生じず、ミシン目線のままであった。
A キャップシール付き容器
B 容器
C,C1,C2 キャップシール
1 容器のキャップ部
2 容器の首部
2a 首部の突出面
2b 首部の凹み面
3 容器の胴部
52,521,522,63,631,632 切込み線に連設されたミシン目線
7 切込み線
7a 切込み線の一方側の端部
7b 切込み線の反対側の端部

Claims (4)

  1. 内容物を収納する胴部と、前記胴部に繋がった首部であってキャップ部を含む首部と、を有する容器と、
    前記キャップ部を含む首部に熱収縮装着されたキャップシールと、を備え、
    前記キャップ部を含む首部の外面のうち前記キャップシールの被装着面が、外側に突出した突出面と、前記突出面よりも周長の小さい凹み面と、を有し、
    前記キャップシールのうち前記凹み面に対応する領域に、前記キャップシールの周方向に対して傾斜して延びる長さ4mm以上の有端状の切込み線と、前記切込み線の少なくとも一方側の端部に連設されたミシン目線であって断続的に連なる複数の貫通孔部からなり且つ前記貫通孔部の長さが前記切込み線の長さよりも小さいミシン目線、又は、前記切込み線の少なくとも一方側の端部に連設されたハーフカット線と、が設けられている、キャップシール付き容器。
  2. 前記ミシン目線又はハーフカット線が、前記切込み線の延長線上に延設されている、又は、前記切込み線の端部に交差するように設けられている、請求項1に記載のキャップシール付き容器。
  3. 前記キャップシールのうち少なくとも前記切込み線が設けられた領域が、容器の首部に密着されている、請求項1または2に記載のキャップシール付き容器。
  4. 周方向に熱収縮可能な筒状体を有し、
    前記筒状体には、周方向に延びる横ミシン目線と、前記横ミシン目線から軸方向に離れた切込み線であって、周方向に対して傾斜して延び且つ長さ5mm以上の有端状の切込み線と、前記切込み線の一方側の端部に連設され且つ前記切込み線の延長線上に延びるミシン目線又はハーフカット線と、前記切込み線の反対側の端部に連設され且つ前記切込み線の延長線上に延びるミシン目線又はハーフカット線と、が設けられている、キャップシール。
JP2015226049A 2015-11-18 2015-11-18 キャップシール付き容器、及びキャップシール Expired - Fee Related JP6639879B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015226049A JP6639879B2 (ja) 2015-11-18 2015-11-18 キャップシール付き容器、及びキャップシール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015226049A JP6639879B2 (ja) 2015-11-18 2015-11-18 キャップシール付き容器、及びキャップシール

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017095113A JP2017095113A (ja) 2017-06-01
JP6639879B2 true JP6639879B2 (ja) 2020-02-05

Family

ID=58803585

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015226049A Expired - Fee Related JP6639879B2 (ja) 2015-11-18 2015-11-18 キャップシール付き容器、及びキャップシール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6639879B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7382131B2 (ja) * 2018-02-08 2023-11-16 株式会社フジシール ラベル付き容器
JP7333214B2 (ja) * 2018-07-02 2023-08-24 キユーピー株式会社 ラベル付き容器
JP7218059B2 (ja) * 2019-03-28 2023-02-06 株式会社吉野工業所 シュリンクフィルム付き容器及びその製造方法
JP7393936B2 (ja) * 2019-12-17 2023-12-07 キリンホールディングス株式会社 ラベル付き容器及び飲料製品

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017095113A (ja) 2017-06-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6639879B2 (ja) キャップシール付き容器、及びキャップシール
JP4999558B2 (ja) キャップシール
JP2006276515A (ja) シュリンクフィルム
JP6654484B2 (ja) 包装体の製造方法
JP5648164B2 (ja) ラベル付き容器
JP5552672B2 (ja) 包装体
JP7333214B2 (ja) ラベル付き容器
JP2019164274A (ja) 熱収縮性筒状ラベル及び筒状ラベル付き容器
JP6411842B2 (ja) ラベル付き容器及びタックラベル付き筒状ラベル並びにラベル付き容器の製造方法
JP7382131B2 (ja) ラベル付き容器
JP6566778B2 (ja) 熱収縮性筒状ラベル、及び筒状ラベル付き容器
JP5552675B2 (ja) ラベル付き容器
JP6813999B2 (ja) キャップシール付き容器
JP6682277B2 (ja) キャップシール形成用基材、及びキャップシール包装体
JPWO2020158553A1 (ja) 長尺筒状シュリンクラベル原反、包装体の製造方法、及び副ラベル付き筒状シュリンクラベル
JP2018030625A (ja) 遮光容器
JP5957749B2 (ja) ラベル付き容器の製造方法
JP2019147578A (ja) キャップシール付き容器
JP7471490B2 (ja) 熱収縮性筒状ラベル及び筒状ラベル付き容器の製造方法
JP6116349B2 (ja) 熱収縮性筒状ラベルの製造方法、筒状ラベル付き物品の製造方法及び熱収縮性筒状ラベル
JP2009051527A (ja) キャップシール付き容器、及び該容器の製造方法、及びキャップシール
JP6762741B2 (ja) 包装体
JP2018052614A (ja) ラベル付き容器の製造方法、及びラベル付き容器
JP5681862B2 (ja) 熱収縮性筒状ラベル
JP6608639B2 (ja) 熱収縮性筒状ラベル

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181005

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190708

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190716

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190730

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191210

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191225

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6639879

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees